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自分の失敗や過ちを活かすには | クリステル・カッリージ | TEDxZagreb

  • 0:11 - 0:14
    失敗について語すのは難しいですよね
  • 0:14 - 0:18
    話題としては 多分
    一番気まずい部類だと思います
  • 0:19 - 0:20
    誰も認めたくないものだけど
  • 0:20 - 0:23
    誰もが一番共感できる話題でもあります
  • 0:23 - 0:28
    ここにいる全員が
    一度は何かに失敗したことがあるはずです
  • 0:28 - 0:32
    学校や運転免許の試験に落ちたり
    ダイエットに挫折したり
  • 0:32 - 0:33
    そういった小さな失敗から
  • 0:33 - 0:36
    私達の人生に影響する
    一大事もありますよね
  • 0:37 - 0:39
    例えば家庭がバラバラになったり
  • 0:39 - 0:41
    クビになったり
  • 0:41 - 0:45
    お酒に溺れたり
    きちんと子育てできなかったり
  • 0:45 - 0:47
    私はアメリカ人とイタリア人のハーフです
  • 0:47 - 0:51
    アメリカでは失敗について
    よく話します
  • 0:51 - 0:57
    失敗することは受け入れられていて
    社会経験の一部という認識です
  • 0:57 - 1:01
    このため失敗することは
    時に美化すらされます
  • 1:01 - 1:03
    とは言っても
    失敗について語るのが格好良いのは
  • 1:03 - 1:06
    成功者や権力者の立場からに
    限られるのですが
  • 1:06 - 1:08
    でも私はイタリアで育ちました
  • 1:08 - 1:12
    イタリアでは
    失敗は完全な汚名だと考えられています
  • 1:12 - 1:15
    恥であり みっともないことであり
    タブーです
  • 1:16 - 1:19
    また「ブルッタ・フィグーラ」という
    脅威が常に存在します
  • 1:19 - 1:23
    これはイタリア語で
    「面目を失う・格好悪い」という意味です
  • 1:23 - 1:26
    失敗することは格好悪い
  • 1:27 - 1:30
    イタリア そして多くの国では
    そう思われています
  • 1:30 - 1:33
    特に私の場合
    世間の注目を浴びながら育ったので
  • 1:33 - 1:36
    人一倍 そういう感覚が
    強かったのです
  • 1:36 - 1:39
    両親はイタリアでは有名な歌手で
  • 1:39 - 1:44
    私は幼い頃から世間の批判や
    マスコミに晒されてきました
  • 1:44 - 1:50
    こうして ブルッタ・フィグーラを
    何としてでも避けないといけない国で育つと
  • 1:51 - 1:56
    成長することと体面を保つのは
    必ずしも簡単なことではありませんでした
  • 1:57 - 2:01
    私は物心ついた頃から芸能界にいて
  • 2:02 - 2:08
    いつも自分の中で自分の為に
    何かをする必要を感じていました
  • 2:08 - 2:11
    今でもイタリアで
    テレビの仕事をしていますが
  • 2:11 - 2:13
    起業もしてみたいと思っていました
  • 2:13 - 2:18
    でも失敗への恐怖に
    新たな挑戦を邪魔されるのは嫌だったんです
  • 2:18 - 2:21
    それに 失敗を恥に思うあまりに
  • 2:21 - 2:25
    大切な学びを結果的に妨げられる
    訳にはいきません
  • 2:25 - 2:29
    それで 24歳の時に
    初めて会社を立ち上げました
  • 2:29 - 2:32
    自分のブランドで
    水着のブランドです
  • 2:32 - 2:37
    この会社に私は7年間
    血と汗と涙を注ぎました
  • 2:37 - 2:40
    全身全霊を捧げ
    一生懸命 働きました
  • 2:40 - 2:46
    でもある日 私は
    会計士の机の前に座ったまま
  • 2:46 - 2:47
    号泣していました
  • 2:47 - 2:51
    会社を畳む潮時だと
    会計士に言われたからです
  • 2:51 - 2:54
    財務状況を見る限り
    経営を続けても意味がないと
  • 2:54 - 2:57
    私は 呆然と会計士を見て
  • 2:57 - 2:59
    「何考えてるの?
    畳めるわけないじゃない
  • 2:59 - 3:00
    なんて恥ずかしいの
  • 3:00 - 3:03
    ブルッタ・フィグーラだわ
    本当にみっともない
  • 3:03 - 3:06
    周りが何て言うか どう思うか」
    とでも言わんばかりでした
  • 3:06 - 3:09
    会計士はうんざりした顔になりました
  • 3:09 - 3:12
    こんなやりとりは
    初めてではなかったからです
  • 3:12 - 3:14
    多分5回目くらいでした
  • 3:14 - 3:16
    どうしても挫折したことを
    認められなかったのです
  • 3:16 - 3:18
    挫折には不名誉が付きまとうものだと思い
  • 3:18 - 3:21
    それを認めることができませんでした
  • 3:21 - 3:23
    でも 会計士は最後に
    私を見て口を開きました
  • 3:23 - 3:25
    彼の言葉が心に深く響き
  • 3:25 - 3:27
    最終的に心が解放されました
  • 3:27 - 3:30
    「会社を畳んだという
  • 3:30 - 3:34
    最終的な結果ばかり
    気にするのは止めて
  • 3:34 - 3:40
    この7年間 積み重ねてきた
    素晴らしい努力と功績で
  • 3:40 - 3:42
    自分自身をちゃんと評価しなさい」
  • 3:42 - 3:45
    その通りでした
    ずっと会社を見てきてくれた人です
  • 3:45 - 3:49
    確かに 私はこの会社を
    自分のわずかな貯金だけで立ち上げました
  • 3:49 - 3:51
    初のファッション・ショーは
    自宅の裏庭でした
  • 3:51 - 3:53
    まあ 本当は父の庭でしたけど
  • 3:53 - 3:56
    父にせがんで使わせてもらったのです
  • 3:56 - 4:00
    ショーを開催する場所が必要だからと
  • 4:00 - 4:03
    写真は2011年の私です
  • 4:03 - 4:06
    観客とマスコミが到着する
    ほんの数時間前に
  • 4:06 - 4:10
    ランウェイの片側から反対側まで
    石を運んでいるところです
  • 4:10 - 4:13
    やっと人が来始めた頃には
  • 4:13 - 4:16
    ランウェイに大雨が降ったばかりで
  • 4:16 - 4:20
    干し草を束ねて作った客席も
  • 4:20 - 4:24
    その上に敷いたタオルも
  • 4:24 - 4:26
    全部 完全にびしょ濡れで
  • 4:26 - 4:30
    誰も座りたがらないので
    ショーを開始できませんでした
  • 4:30 - 4:33
    みんなを説得して
    やっと座ってもらったら
  • 4:33 - 4:35
    モデルは素人丸出しでした
  • 4:35 - 4:39
    その頃は プロのモデルを雇う予算が
    なかったからです
  • 4:39 - 4:42
    大惨事とまではいかなくても
    けっこう悲惨でした
  • 4:42 - 4:44
    でも それから7年かけて
  • 4:44 - 4:49
    ブランドの知名度と信頼の向上に
    成功しました
  • 4:49 - 4:53
    素晴らしい写真家
    影響力のある人々やモデルと
  • 4:53 - 4:55
    世界中で仕事をしました
  • 4:55 - 5:00
    カリフォルニアから
    最後の撮影のロケ地となったタイまで
  • 5:00 - 5:03
    世界中でプロモーションを撮影しました
  • 5:04 - 5:07
    大満足してくれたお客様から
  • 5:07 - 5:11
    商品をどんなに気に入っているかを綴った
    メールが何千通も届きました
  • 5:12 - 5:15
    私達は結局 失敗とは—
  • 5:15 - 5:19
    失敗はひらめきに繋げるべきだと
    よく耳にすることは確かです
  • 5:20 - 5:24
    私は 会社を畳まざるを得ない
    という事実に執着し過ぎて
  • 5:24 - 5:27
    長年の努力と実績を
    完全に忘れていました
  • 5:28 - 5:32
    失敗はひらめきや 発展や
    改善に繋がることもあります
  • 5:32 - 5:36
    でもそこに辿り着いた過程については
    誰も語りません
  • 5:36 - 5:39
    どうしたら挫折を乗り越えて
    自分の為に活かせるのか?
  • 5:39 - 5:43
    そこで私は 挫折の乗り越え方と
    活かし方について
  • 5:43 - 5:46
    3つの基本的な
    ガイドラインをまとめました
  • 5:46 - 5:49
    これで皆さんは 私よりも
    少しスマートに失敗できるかと思います
  • 5:49 - 5:54
    私の場合 仕事や自分の会社が
    当てはまるわけですが
  • 5:54 - 5:56
    どんなことにも応用できます
  • 5:56 - 5:57
    人間関係にも
  • 5:57 - 6:01
    困っていることや上手くいかないことなど
    個人的な悩みにもです
  • 6:02 - 6:04
    その1 責任を取る
  • 6:04 - 6:09
    つまらなそうに聞こえるかもしれませんが
    大丈夫 なるべく面白くします
  • 6:10 - 6:13
    人はミスをしたり
    物事が全く上手くいかないとき
  • 6:13 - 6:17
    本能的に人のせいにして
  • 6:17 - 6:19
    全責任を取りたがらない傾向があります
  • 6:19 - 6:21
    これは人間関係において
    よく見られることです
  • 6:21 - 6:25
    でも 責任を逃れたところで
    格好つかないどころか
  • 6:25 - 6:28
    臆病者に見えたり
  • 6:28 - 6:31
    現実逃避しているように
    見えてしまいます
  • 6:31 - 6:35
    私は 会社を畳まなければ
    ならなかったことを
  • 6:35 - 6:37
    イタリアの税制のせいに
    したいのは山々でしたが
  • 6:37 - 6:41
    そうはするまいと
    自分に言い聞かせています
  • 6:41 - 6:45
    でも失敗したことを
    最後まで認めないで
  • 6:45 - 6:48
    どこでどう間違えたのか
    理解しようとしないのなら
  • 6:48 - 6:50
    失敗したって
    何の意味もないじゃないですか
  • 6:50 - 6:54
    私が今ここにいるのは
    自分の選択がもたらした結果のお陰です
  • 6:54 - 6:57
    「私の」選択であり
    他の誰かがしたものではありません
  • 6:57 - 7:03
    自分の目標や 理想や 夢を
    責任持って追うつもりならば
  • 7:03 - 7:06
    失敗への責任も
    負わなければなりません
  • 7:06 - 7:10
    そうすれば いつかは本当の意味で
    成功を自分の手柄にできます
  • 7:10 - 7:13
    その2 自分自身に集中する
  • 7:13 - 7:16
    人の目を気にすることで
  • 7:16 - 7:19
    私がどれだけの時間を
    無駄にしてきたことか
  • 7:19 - 7:24
    人の目を気にしていないときは
  • 7:24 - 7:28
    自分の人生を人と比べてしまいます
  • 7:28 - 7:29
    私達の世代は特にSNSで
  • 7:29 - 7:32
    現実離れした生活スタイルの写真を
  • 7:32 - 7:37
    常に大量に見せつけられています
  • 7:37 - 7:40
    インスタグラム上では私の生活は
    とても華やかに見えますが
  • 7:40 - 7:44
    現実とはかけ離れています
    それは断言します
  • 7:45 - 7:48
    みんなと同じように
    私にも普通に浮き沈みがあります
  • 7:48 - 7:51
    SNSでは見せないことにしているだけです
  • 7:51 - 7:53
    会計士の前で泣いていた日
  • 7:53 - 7:56
    セルフィーを撮って
    投稿しなかったのは確かです
  • 7:56 - 7:59
    でも セルフィーを撮った日もあります
  • 7:59 - 8:03
    その日は 歩いて帰宅中に
    激しい雨が降り始めました
  • 8:03 - 8:06
    水の入った重いペットボトルを
    一人で運んでいて
  • 8:06 - 8:10
    やっと家の前に着いたと思ったら
    鍵が締まっていて入れませんでした
  • 8:10 - 8:14
    どしゃ降りの中
    ペットボトルを抱えながら
  • 8:14 - 8:15
    家に入れなかったあの時
  • 8:15 - 8:18
    私は何を投稿したでしょうか
  • 8:18 - 8:19
    この写真です
  • 8:21 - 8:23
    他人が何をしているのかなんて
    気にしないことです
  • 8:23 - 8:27
    自分自身や いい仕事をするための努力
    そして自分の人生に集中するんです
  • 8:27 - 8:31
    周りが何をしているのかを気にして
    時間を無駄にしてはいけません
  • 8:31 - 8:34
    現実を反映しているわけじゃ
    ないんですから
  • 8:34 - 8:37
    3つめはバランスです
  • 8:37 - 8:39
    自分をシビアな目で見すぎて
    負け犬のような気持ちだった時
  • 8:39 - 8:43
    自分の中でバランスを
    見つけなければなりませんでした
  • 8:43 - 8:46
    一生懸命働いてきたことや
    自分の功績を自覚していなかったのです
  • 8:46 - 8:50
    でも同時に 失敗したことも
    しっかり受け入れて
  • 8:50 - 8:53
    どこでどう間違えたのかを
    理解しなければなりませんでした
  • 8:53 - 8:56
    批判と評価のバランスを見つけて
    真ん中を取る必要がありました
  • 8:56 - 9:00
    バランスがとれている状態からしか
    物事ははっきりと見えないからです
  • 9:00 - 9:03
    物事がはっきりと見えて初めて
    教訓を導き出すことができ
  • 9:03 - 9:05
    そして何かを学べるのです
  • 9:05 - 9:09
    私は一時期
    成功することで頭がいっぱいでした
  • 9:09 - 9:13
    でも 挫折が良いか悪いかが
    明確ではないいのと同じように
  • 9:13 - 9:16
    成功とは虹の向こうにある
    魔法の国ではありません
  • 9:16 - 9:19
    人生とはまさに
    私達に起こる出来事が10%
  • 9:19 - 9:22
    その出来事に対する私達の反応が
    残りの90%です
  • 9:22 - 9:27
    確かに 失敗はひらめきや 発展や
    改善に繋がることもあります
  • 9:27 - 9:30
    でも そこに到達する唯一の道は
  • 9:30 - 9:33
    自分の失敗を受け入れ
    学習することなのです
  • 9:33 - 9:34
    ありがとうございました
  • 9:34 - 9:36
    (拍手)
Title:
自分の失敗や過ちを活かすには | クリステル・カッリージ | TEDxZagreb
Description:

大切なのは、自分の失敗や過ちを認めて、理解して、自分の為に活かすこと。
芸能人一家に生まれたクリステル・カッリージは、舞台の上で育てられたようなものでした。
音楽活動を終えたカッリージは水着のデザイナーになりますが、その後の経験が中で貴重な人生経験となったのでした。

このビデオは、TEDカンファレンスの形式で地元コミュニティが独自に運営するTEDxイベントにおいて収録されたものです。詳しくは http://ted.com/tedx をご覧ください。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDxTalks
Duration:
09:46

Japanese subtitles

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