なぜヘロドトスは「歴史の父」と呼ばれるのか?―マーク・ロビンソン
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0:07 - 0:09金鉱を探す巨大なアリや
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0:09 - 0:14海を300回ムチで打つように命令した
怒り狂う王や -
0:14 - 0:19有名な詩人が溺れているのを助けた
イルカなど -
0:19 - 0:23これらはヘロドトスの『歴史』の中の物語で
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0:23 - 0:27彼は紀元前5世紀の
古代ギリシャの歴史家です -
0:27 - 0:29本文中の全ての出来事が
ヘロドトスが伝えたとおりに -
0:29 - 0:31起こったわけではないかもしれませんが
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0:31 - 0:36彼の作品は過去を記録する方法に
革命をもたらしました -
0:36 - 0:40ヘロドトス以前 歴史は
その原因の解明がほとんどされないまま -
0:40 - 0:43単なる一連の出来事として
記録されていました -
0:43 - 0:47神のご意志として
物事を受け入れていたのです -
0:47 - 0:50ヘロドトスはより深く
合理的な理解を求めて -
0:50 - 0:52新しい手法を取り入れました―
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0:52 - 0:58出来事を両側から見ることで
それぞれの理由を理解しようとしました -
0:58 - 1:01彼はギリシャ人でしたが
彼の故郷ハリカルナッソスは -
1:01 - 1:04ペルシア帝国の一部でした
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1:04 - 1:08強大なペルシア軍と
小さなギリシャ軍との一連の戦争の間に -
1:08 - 1:10彼は育ち
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1:10 - 1:14この問題についてできる限りのことを
全て見つけ出そうと決めました -
1:14 - 1:19ヘロドトスによると
ペルシア戦争は紀元前499年に始まりました -
1:19 - 1:24ペルシア支配下で生きるギリシャ人の反乱を
アテネ人が後押ししたためです -
1:24 - 1:31紀元前490年にペルシア王ダレイオスは
アテネ人に復讐するため軍隊を送りました -
1:31 - 1:36しかしマラトンの戦いで
アテネ軍は予想外の勝利を収めました -
1:36 - 1:4110年後 ペルシア軍が再び
ダレイオスの息子クセルクセスの指揮の下に -
1:41 - 1:44ギリシャ全体の征服を計画しました
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1:44 - 1:47ヘロドトスによると
クセルクセスが戦地に到着した時 -
1:47 - 1:51彼の百万人の軍隊は当初
300のスパルタ人が率いるギリシャ軍と -
1:51 - 1:57テモピュラエの峠で
向かい合いました -
1:57 - 1:58ペルシア軍の多大な犠牲と共に
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1:58 - 2:02スパルタ軍とその王レオニダスは
殺されました -
2:02 - 2:08それ以来 この英雄的な敗北は
弱者にインスピレーションを与えてきました -
2:08 - 2:11数週間後 ギリシャ海軍は
ペルシアの艦隊を罠にかけ -
2:11 - 2:15アテネ近くの狭い海峡で
戦わせました -
2:15 - 2:20ペルシア軍は破れ 逃亡したクセルクセスが
戻ることは二度とありませんでした -
2:20 - 2:24これらの戦争がどのように起き
なぜギリシャ軍が勝利したかを説明するため -
2:24 - 2:28ヘロドトスは地中海全域の話を
集めました -
2:28 - 2:31彼は ギリシャ人と非ギリシャ人の
両方の功績を -
2:31 - 2:35時が経ち 失われてしまう前に
記録しました -
2:35 - 2:38『歴史』はこの有名な文章で
始まります -
2:38 - 2:42「ハリカルナッソスのヘロドトスが
探究したものをここに示す」 -
2:42 - 2:44この本を「探究」として
構成することで -
2:44 - 2:47ヘロドトスはそこに多くの異なる物語を
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2:47 - 2:50重大なものやそうでないものも
加えることができました -
2:50 - 2:53彼はペルシアの法廷内部での
議論だけでなく -
2:53 - 2:56エジプトの飛行するヘビの物語や
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2:56 - 3:01ワニを捕まえるための
実践的なアドバイスも記録しました -
3:01 - 3:03この探求方法を
ギリシャ語で「解剖」と呼び -
3:03 - 3:06「自分の目で確かめること」
を意味します -
3:06 - 3:09ヘロドトスは
収集した様々な種類の証拠を -
3:09 - 3:13組み合わせることで
過去を調査した初めての作家です -
3:13 - 3:15つまり「見ること」
あるいは目撃者の証言や -
3:15 - 3:17「聞くこと」
あるいは 伝聞や -
3:17 - 3:20「伝えられたもの」
あるいは伝統を組み合わせました -
3:20 - 3:22そして彼は「判断」
あるいは理論を使い -
3:22 - 3:26実際に何が起こったか
結論付けました -
3:26 - 3:30この本の初期の「読者」の多くは
実際には朗読を聞いたのでした -
3:30 - 3:33『歴史』はもともとは28章にわたって
書かれており -
3:33 - 3:37それぞれの章を朗読するのに
約4時間もかかりました -
3:37 - 3:40ギリシャの影響力や
権力が増したことで -
3:40 - 3:46ヘロドトスの書物と歴史観は
地中海全域に広がりました -
3:46 - 3:50最初の正統な歴史学者としては
ヘロドトスは完璧ではありませんでした -
3:50 - 3:53時折 彼はペルシア人よりも
ギリシャ人を支持したり -
3:53 - 3:56人づてに聞いた話を
簡単に信じてしまったことで -
3:56 - 3:59不正確さに繋がりました
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3:59 - 4:02しかし 現代の証拠は
彼の幾つかの極端な主張を説明しています -
4:02 - 4:05しかし 現代の証拠は
彼の幾つかの極端な主張を説明しています -
4:05 - 4:09例えば ヒマラヤ山脈には
地面を掘る際に -
4:09 - 4:12砂金をまき散らす
マーモットの一種がいますが -
4:12 - 4:17古代ペルシア語のマーモットは
アリという語にとても似ているので -
4:17 - 4:22ヘロドトスは単に誤訳の
犠牲となってしまったのかもしれません -
4:22 - 4:26概して 全く新しい形式で
書いた作家としては -
4:26 - 4:28ヘロドトスは
とても素晴らしい結果を残しました -
4:28 - 4:33歴史は現代に至るまで
常に一面的な描き方や歴史学者の過ちに -
4:33 - 4:35苦しんできました
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4:35 - 4:38ヘロドトスはその手法や創造性により
数百年後に -
4:38 - 4:43ローマの作家キケロから
こう賞賛されました― -
4:43 - 4:45「歴史の父」
- Title:
- なぜヘロドトスは「歴史の父」と呼ばれるのか?―マーク・ロビンソン
- Description:
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2500年前、私たちが知っているような歴史の書物は存在しませんでした。神のご意志として物事を受け入れる以外に、それらの原因はほとんど説明されなかったのです。ヘロドトスはより深い理解を求めたので、新しい方法を取り入れました。その方法とは、出来事を両側から見て、それぞれの理由を理解することです。マーク・ロビンソンが、『歴史』がどのように生まれたのかを説明します。
講師:マーク・ロビンソン、監督:Remus and Kiki
*このビデオの教材 : https://ed.ted.com/lessons/why-is-herodotus-called-the-father-of-history-mark-robinson
- Video Language:
- English
- Team:
closed TED
- Project:
- TED-Ed
- Duration:
- 05:03
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Natsuhiko Mizutani approved Japanese subtitles for Why is Herodotus called “The Father of History”? - Mark Robinson | |
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Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for Why is Herodotus called “The Father of History”? - Mark Robinson | |
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Eriko Tsukamoto accepted Japanese subtitles for Why is Herodotus called “The Father of History”? - Mark Robinson | |
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Eriko Tsukamoto edited Japanese subtitles for Why is Herodotus called “The Father of History”? - Mark Robinson | |
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Suzuka Fukami edited Japanese subtitles for Why is Herodotus called “The Father of History”? - Mark Robinson | |
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Suzuka Fukami edited Japanese subtitles for Why is Herodotus called “The Father of History”? - Mark Robinson |