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人生で最も苦しい経験から、自分らしくなる

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    逆境ばかりの人生を送ってきた私は
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    ここ何年もの間
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    苦境に立たされた人たちが
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    そこから 力を得て
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    立ち上がる姿に
    感銘を受けてきました
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    苦境にあるときには
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    そこに意味を見出すことだ
    とよく耳にしました
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    長い間
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    「意味」というものは
    そこにあって
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    大いなる真理は発見される時を
    待っているのだと思っていました
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    でも 次第に私は
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    真理は重要では無いと感じるようになりました
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    「意味を見出す」と言いますが
  • 0:31 - 0:35
    意味を与え 「創り出す」と言うべきでしょう
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    最近の著書で 私は
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    さまざまな障害を抱えたり
    普通とは違う子どもを
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    家族がどう受け止めるかについて
    書きました
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    取材した母親の一人は
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    複数の重度障害を抱える
    お子さんを二人お持ちでしたが
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    こう仰っていました
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    「皆さんから いつも
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    『神は乗り越えられない試練は与えない』
    といった言葉をもらいます
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    でも こうした子どもたちは
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    最初から『神からの贈り物』
    だったわけではありません
  • 1:01 - 1:06
    私たちが 『贈り物』だと
    考えることを選んだのです」
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    私たちは人生で
    このような選択を繰り返しています
  • 1:11 - 1:13
    私が小学校2年のとき
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    ボビー・フィンケルの
    誕生日パーティーがあり
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    私を除いたクラス全員が
    招待されていました
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    母は 何か手違いがあったのだと思い
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    ボビーのお母さんに電話しました
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    すると こう言われたのです
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    ボビーは私が嫌いだから
    招待しなかったのだと
  • 1:30 - 1:33
    その日 母は私を動物園に連れて行き
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    温かいチョコのかかったパフェも
    食べさせてくれました
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    中学1年のとき
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    スクールバスで一緒だった子に
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    「(ゲイの)パーシー」と
    あだ名を付けられました
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    私の立ち居振る舞いが
    ゲイっぽかったからで
  • 1:45 - 1:48
    時折 彼は仲間と一緒になって
    そのあだ名を
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    大合唱して
    からかうようになりました
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    それも スクールバスに乗っている間中で
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    行きに45分 帰りに45分です
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    「パーシー!パーシー!パーシー!パーシー!」
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    中学2年のときには
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    科学の先生がこんなことを言いました
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    「同性愛の男性は
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    便失禁になるんだ
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    肛門括約筋が傷つくから」
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    高校を卒業するまで
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    一度も学食に行くことは
    ありませんでした
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    女の子たちと座っていれば
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    それだけで からかわれ
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    男の子といれば
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    女の子と一緒にいるべきだと
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    からかわれるからです
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    私は子ども時代を
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    問題から逃げ 耐え忍ぶことで
    やり過ごしました
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    当時 私が知らず
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    今になって わかったのですが
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    あの逃げ 耐え忍んだ経験は
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    そこから意味を 創り出す第一歩となりえます
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    意味を創り出したあとは
  • 2:46 - 2:48
    その意味を取り入れ
  • 2:48 - 2:51
    新しいアイデンティティにします
  • 2:51 - 2:53
    トラウマを受け入れ
  • 2:53 - 2:56
    新たな自分の一部にするのです
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    そして 人生で起こった最悪の出来事を
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    勝利の物語に織り込み
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    傷ついた出来事への応えとしての
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    より良い自分の姿を
    描き出すのです
  • 3:06 - 3:08
    本の執筆にあたって
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    取材をした母親の中に
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    思春期にレイプされ
  • 3:13 - 3:16
    そのときに子どもを宿したことで
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    人生設計も台無しにされ
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    人との感情的な繋がりが
    すべて損なわれた方がいました
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    お会いしたとき
    50歳になっていた彼女に
  • 3:26 - 3:27
    私はこう聞きました
  • 3:27 - 3:30
    「レイプをした男性について
    よく考えますか?」
  • 3:30 - 3:34
    「以前は彼について抱くのは
    怒りでしたが
  • 3:34 - 3:37
    今はただ同情しています」
    と答えました
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    その男性はこんな酷いことをするほど
  • 3:39 - 3:43
    未成熟だから 同情しているのだろうと思い
  • 3:43 - 3:44
    「同情ですか?」と言うと
  • 3:44 - 3:46
    彼女はこう言ったのです
  • 3:46 - 3:48
    「そうです 彼には
    こんなに美しい娘と
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    素晴らしい孫が二人もいるのに
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    彼は知らず 私だけが知っています
  • 3:54 - 4:00
    ですから 私はラッキーなんです」
  • 4:00 - 4:04
    私たちの抱える困難には
    生まれながらの―
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    ジェンダー、性別、人種、障害のほか
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    途中で身にふりかかってくる
    ものもあります
  • 4:11 - 4:15
    政治犯やレイプ被害者になったり
  • 4:15 - 4:17
    ハリケーン・カトリーナに被災したりです
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    アイデンティティは
    コミュニティの中に入り
  • 4:21 - 4:23
    そのコミュニティから 力を引き出したり
  • 4:23 - 4:25
    そこに力を与えたりすることにも
    関わります
  • 4:25 - 4:30
    アイデンティティは
    「でも」を「だから」に変えることです
  • 4:30 - 4:34
    例えば「私はここにいる
    でも ガンを患っている」を
  • 4:34 - 4:40
    「私はガンを患っている
    だから ここにいる」という具合にです
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    恥じ入っている時には
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    自らを語ることができませんが
  • 4:43 - 4:48
    そうした物語こそ
    アイデンティティの基礎となるものです
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    意味を創り出し
    アイデンティティを築く
  • 4:52 - 4:56
    意味を創り出し
    アイデンティティを築く
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    これが私の信念になりました
  • 4:58 - 5:02
    意味を創り出すことは
    自らを変えることでもあります
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    アイデンティティを形づくることは
    世界を変えることでもあります
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    私たちは皆
    不名誉なアイデンティティを抱えており
  • 5:08 - 5:10
    日々 この問いに直面しています
  • 5:10 - 5:12
    社会に順応するために
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    どこまで自分を制限するのか?
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    どこまで行けば
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    「普通の人生」の一線を越えるのか?
  • 5:20 - 5:23
    意味を創り上げ
    アイデンティティを築くことは
  • 5:23 - 5:26
    間違いを正すことではありません
  • 5:26 - 5:31
    間違いを 価値あるものにするだけです
  • 5:31 - 5:33
    今年1月に
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    私はミャンマーを訪れ
    政治犯の人たちを取材し
  • 5:37 - 5:40
    予想していたより
    彼らが悲惨な様子ではないのに
  • 5:40 - 5:42
    驚きました
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    ほとんどの方は 故意に
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    罪を犯して収監されていますから
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    胸を張って刑務所に入り
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    何年後かに刑期を終えたときも
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    胸を張って出所するのです
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    マ・ティーダ氏は有力な人権活動家で
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    獄中生活では死にかけ
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    独房で何年もの歳月を過ごしました
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    そんな彼女はこう言います
    「看守には感謝しています
  • 6:07 - 6:10
    彼らのお蔭で 考える時間が持て
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    英知を得ることができ
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    瞑想のスキルも向上したからです」
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    彼女は そこで意味を探求し
  • 6:17 - 6:21
    味わった辛苦を
    決定的なアイデンティティとしたのです
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    こうした方々は
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    予想よりも 獄中生活に
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    苦しんでいなかったのですが
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    私が思い描いていたよりも
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    ミャンマーで進んでいる改革を
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    喜んでもいませんでした
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    マ・ティーダ氏は言います
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    「私たち ビルマ人は
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    追い詰められたときでさえ
    とても寛容だと言われます
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    でも その魅力の下には
    怒りもあるのです
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    そして これまで
    このように様々な変化が
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    あったという事実が
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    社会にはびこる問題を
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    消し去るという事は無いのです
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    刑務所にいる間に
    こうしたことが
  • 6:54 - 6:56
    よく見えるようになりました」
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    私の理解では
    彼女が言わんとしているのは
  • 6:58 - 7:02
    一部の者だけが利権を握り
  • 7:02 - 7:04
    全ての者に開かれていない状況で
  • 7:04 - 7:06
    テーブルに着く場所によって
  • 7:06 - 7:08
    与えられる食べ物も違うということです
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    つまり 意味を創り出し
  • 7:11 - 7:17
    アイデンティティを築いても
    猛烈な怒りは収まらないのです
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    私は レイプされたこともなければ
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    ビルマでの投獄に近いような
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    経験すらありません
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    でも アメリカ人のゲイとして
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    偏見や嫌悪の目にさらされてきた私は
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    意味を創り出し
    アイデンティティを築きました
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    これは 私が知りうる以上の
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    ひどい憂き目にあってきた人たちから
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    学んだ やり方です
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    思春期には
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    極端なほど
    ストレートになる努力をしました
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    「セックス・セラピー」と言われるものを
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    受けたりもしました
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    そこでは 「医者」と呼ばれる人たちが
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    「女性とのエクササイズ」と
    呼ばれる行為を処方します
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    女性のことは「セラピスト」と
    呼ぶように指導されます
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    彼女たちは売春婦ではないのですが
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    それ以外の何者でもありませんでした
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    (笑)
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    私のお気に入りは
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    ディープサウス出身のブロンド女性で
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    しまいには
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    彼女は屍姦愛好家で
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    死体安置所でトラブルになり
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    この仕事に就いたのだと告白しました
  • 8:25 - 8:29
    (笑)
  • 8:31 - 8:34
    こうした経験を通じて 私はついに
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    女性との幸せな肉体関係を
    いくつか持つことが出来て
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    それには感謝していますが
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    自分自身の中に大きな葛藤が生まれ
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    心に深い傷を負うことになりました
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    私たちは
    アイデンティティを切り刻むような
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    痛ましい経験は求めていません
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    私達は
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    痛ましい経験をした時に
    アイデンティティを求めるのです
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    無意味な苦痛は耐えられませんが
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    その苦痛が目的があるものと信じれば
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    大きな苦痛にも 耐えることができます
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    簡単なことより 難しいことの方が
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    印象に残ります
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    喜びがなくとも
    自分らしくいられますが
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    意味の探究に向かわせる―
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    不運なことがなければ
    自分らしさは生まれないでしょう
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    「だから 私は弱さに甘んじよう」
    と使徒パウロは
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    『コリント人への第二の手紙』で
    書いています
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    「なぜなら 私が弱い時にこそ
    私は強いからである」と
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    1988年 私はモスクワに行き
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    ソビエト・アンダーグラウンド芸術の
    アーティストを取材しました
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    彼らの作品は
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    過激で政治的なものだろう
    と思っていました
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    でも 作品に現れている急進主義は
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    人間性を否定する社会に
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    人間性を再び取り入れるところに
    ありました
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    ある意味 ロシア社会は
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    今まさに 同じことをしていますね
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    お会いしたアーティストの一人は言いました
  • 9:54 - 9:58
    「私たちはアーティストではなく
    天使になる訓練をしていたのだ」と
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    1991年に
    取材したアーティストに
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    再び会いに行き
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    ソビエト連邦を崩壊に招いた―
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    クーデターの間
    彼らと一緒にいました
  • 10:07 - 10:09
    実は 彼らは
    あのクーデターへの抵抗勢力を
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    組織している人たちでした
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    クーデターの3日目
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    誰かが スモレンスカヤまで行こうと言い
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    私たちはそこに行き
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    バリケードの正面に陣取りました
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    その少しあと
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    戦車の隊列がやってきて
  • 10:27 - 10:29
    先頭の戦車に乗っている兵士が
    言いました
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    「我々は このバリケードを破壊する―
  • 10:31 - 10:33
    無条件命令を受けている
  • 10:33 - 10:34
    道をあけてくれれば
  • 10:34 - 10:36
    君たちを傷つけなくてすむ
  • 10:36 - 10:38
    そこを動かなければ
  • 10:38 - 10:40
    君たちを ひく以外の選択肢はない」
  • 10:40 - 10:41
    一緒にいたアーティストたちは言いました
  • 10:41 - 10:43
    「少しだけ時間を下さい
  • 10:43 - 10:47
    なぜ私たちがここにいるのか
    説明しますから」
  • 10:47 - 10:49
    すると 兵士は腕を組み
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    アーティストは
    民主主義を称賛する演説を始めました
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    既にジェファーソン流民主主義に生きる―
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    私たちのような者には
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    あり得ない光景です
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    アーティストたちは熱弁し
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    兵士はじっと見入って
  • 11:05 - 11:06
    演説が終わっても
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    丸1分もの間 座ったままでした
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    ようやく 雨でずぶ濡れになった
    私たちを見やると
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    その兵士は言いました
    「今 君たちが言ったことは真実だ
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    我々は 国民の意思に従わねばならない
  • 11:18 - 11:20
    Uターンするスペースを空けてくれれば
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    元来た道を帰るよ」
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    そして その通りに帰って行きました
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    時に 意味を創り出すことで
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    究極の自由を手に入れるために
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    必要な言葉を得ることができます
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    ロシアで私は レモネードのような
    甘酸っぱい事実に気付きました
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    抑圧は それに対抗する力を育てるのです
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    そして 次第にそれは
    アイデンティティに
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    無くてはならないものだと分かりました
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    悲しみから立ち直るには
    アイデンティティが必要でした
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    ゲイ・ライツ・ムーブメントは
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    私が人と違うことを良しとします
  • 11:53 - 11:57
    アイデンティティ政治は
    常に2つの面があります
  • 11:57 - 12:00
    ある条件や特徴を持つ人たちに
  • 12:00 - 12:02
    誇りを与えることと
  • 12:02 - 12:03
    まわりの世界にそうした人たちを
  • 12:03 - 12:07
    より温かく優しく受け入れさせることです
  • 12:07 - 12:10
    これらは 全く違うことですが
  • 12:10 - 12:12
    一方で進展があれば
  • 12:12 - 12:14
    他方もそれに影響されます
  • 12:14 - 12:18
    アイデンティティ政治は
    自己陶酔的でもありえます
  • 12:18 - 12:22
    「違い」を讃えるのは
    ただ それが自分のものだからです
  • 12:22 - 12:24
    人々は 自らの世界を狭めて
  • 12:24 - 12:27
    個々のグループの中で生き
    他者に思いを馳せることもありません
  • 12:27 - 12:29
    でも 正しく理解され
  • 12:29 - 12:31
    懸命に実践されれば
  • 12:31 - 12:33
    アイデンティティ政治は
  • 12:33 - 12:36
    「人間らしさ」の考えを
    広めて行くでしょう
  • 12:36 - 12:38
    アイデンティティそのものは
  • 12:38 - 12:40
    独りよがりのレッテルや
  • 12:40 - 12:42
    金メダルのようなものであってはならず
  • 12:42 - 12:45
    革命であるべきです
  • 12:45 - 12:48
    もし私がストレートだったら
    人生はもっと楽だったでしょう
  • 12:48 - 12:50
    でも それは私ではありません
  • 12:50 - 12:53
    今 私は自分らしくある方が
  • 12:53 - 12:55
    違う人になるより好きです
  • 12:55 - 12:56
    正直なところ
  • 12:56 - 12:59
    違う人になるという選択肢も
  • 12:59 - 13:01
    そう想像し得る能力も
    持ち合わせていません
  • 13:01 - 13:03
    ドラゴンを追い払えば
  • 13:03 - 13:06
    ヒーローも追い払うことになります
  • 13:06 - 13:07
    私たちは人生において
  • 13:07 - 13:10
    ヒーローのような気質に憧れるものです
  • 13:10 - 13:12
    時々思ったものです
  • 13:12 - 13:14
    ゲイであることの誇りを
    おおっぴらに称えることなく
  • 13:14 - 13:17
    ゲイである私の一部への
    嫌悪を止められるか?
  • 13:17 - 13:22
    このスピーチも 誇りの現れですが
  • 13:22 - 13:24
    何の思いもなく ただゲイでいられたとき
  • 13:24 - 13:27
    私は本当に自分をよく知っている
    と思っていました
  • 13:27 - 13:31
    でも 自己嫌悪していたときは
    心にぽっかり穴が空き
  • 13:31 - 13:35
    そこを誇り称え
    満たしてしまう必要がありました
  • 13:35 - 13:39
    自らの憂鬱な気持ちをどうにかできても
  • 13:39 - 13:41
    同性愛者を嫌う世界は依然としてあり
  • 13:41 - 13:44
    解決には何十年もかかるでしょう
  • 13:44 - 13:48
    いつかゲイであることが単なる事実となり
  • 13:48 - 13:50
    デモや避難の的にならない日が来るでしょう
  • 13:50 - 13:52
    でも それはまだ先です
  • 13:52 - 13:55
    友人は ゲイのプライドは
  • 13:55 - 13:57
    少し先走ってしまっていると感じ
  • 13:57 - 13:58
    かつて こんなことを提案しました
  • 13:58 - 14:00
    「ゲイ謙遜週間」
  • 14:00 - 14:05
    (笑)(拍手)
  • 14:07 - 14:09
    素晴らしいアイデアですが
  • 14:09 - 14:11
    まだ時期尚早ですね
  • 14:11 - 14:13
    (笑)
  • 14:13 - 14:15
    中立であることは
  • 14:15 - 14:18
    絶望と至福の間にあるように思えますが
  • 14:18 - 14:21
    実は最終局面です
  • 14:21 - 14:24
    アメリカでは29州で
  • 14:24 - 14:27
    ゲイであるという理由で
    私は合法的に
  • 14:27 - 14:29
    解雇されたり
    入居を拒否されたりします
  • 14:29 - 14:32
    ロシアでは
    同性愛宣伝禁止法により
  • 14:32 - 14:35
    人々が街中で暴力をふるわれました
  • 14:35 - 14:37
    アフリカの27ヶ国では
  • 14:37 - 14:40
    ソドミー禁止法が制定され
  • 14:40 - 14:42
    ナイジェリアでは
    ゲイの人たちは法律により
  • 14:42 - 14:44
    投石され殺されることもあり
  • 14:44 - 14:46
    リンチも日常茶飯事です
  • 14:46 - 14:49
    サウジアラビアでは 最近
  • 14:49 - 14:51
    男性2名が性行為をしたことで
  • 14:51 - 14:56
    それぞれ 鞭打ち7千回の刑を受け
  • 14:56 - 14:59
    そのせいで今や
    障がい者となってしまいました
  • 14:59 - 15:01
    これでは 誰も
    意味を創り出し
  • 15:01 - 15:04
    アイデンティティを築くことなど
    できないでしょう
  • 15:04 - 15:07
    ゲイの権利は
    結婚する権利だけではありません
  • 15:07 - 15:10
    何百万の人たちが
    ゲイであることが受け入れられず
  • 15:10 - 15:12
    何の支援も得られないところで暮らし
  • 15:12 - 15:15
    尊厳すら危うい状況に置かれています
  • 15:15 - 15:18
    私は幸運にも 意味を創り出し
  • 15:18 - 15:20
    アイデンティティを築くことができました
  • 15:20 - 15:22
    でも それは本当に稀なことで
  • 15:22 - 15:25
    ゲイの人たちは皆
    きちんとした正義を
  • 15:25 - 15:29
    受けるに値します
  • 15:29 - 15:32
    とはいえ どんな前進も
  • 15:32 - 15:34
    素晴らしいものです
  • 15:34 - 15:37
    出会いから6年後の2007年
  • 15:37 - 15:39
    私はパートナーと
  • 15:39 - 15:41
    結婚することに決めました
  • 15:41 - 15:43
    ジョンに出会い
  • 15:43 - 15:45
    大きな幸せを手に入れ
  • 15:45 - 15:48
    それまでの不幸は消えました
  • 15:48 - 15:51
    時に私は あの苦難が消えたことで
  • 15:51 - 15:53
    頭がいっぱいになってしまい
  • 15:53 - 15:56
    喜びを味わうのを忘れるくらいでした
  • 15:56 - 15:59
    最初はその喜びは
    大きくは感じられなかったのです
  • 15:59 - 16:02
    結婚は 私たちの愛を
  • 16:02 - 16:06
    ここに存在するものとして
    宣言することでした
  • 16:06 - 16:09
    結婚してすぐ 子どもを迎えて
  • 16:09 - 16:10
    私たちと子どもたちの
  • 16:10 - 16:14
    新しい意味 新しいアイデンティティが
    できました
  • 16:14 - 16:17
    子どもたちには
    幸せでいてほしいと思いますし
  • 16:17 - 16:21
    子どもたちが悲しいときは
    私も心を痛めるほど愛しています
  • 16:21 - 16:24
    ゲイの父親として
    彼らに教えられるのは
  • 16:24 - 16:27
    人生の「間違い」を受け入れることです
  • 16:27 - 16:28
    たとえ子どもたちを困難から
  • 16:28 - 16:31
    遠ざけて守れたとしても
  • 16:31 - 16:34
    親としては失格だと思うのです
  • 16:34 - 16:37
    知り合いの仏教学者が
    教えてくれたことがあります
  • 16:37 - 16:39
    西洋人は誤解していますが
  • 16:39 - 16:41
    涅槃(ニルヴァーナ)が訪れるのは
  • 16:41 - 16:44
    苦難がすべて過ぎ去り
  • 16:44 - 16:47
    無上の喜びの到来を待っているとき
    ではないそうです
  • 16:47 - 16:49
    それは涅槃ではないのです
  • 16:49 - 16:51
    今ある 無上の喜びは常に
  • 16:51 - 16:55
    過去の喜びの影に隠れているからです
  • 16:55 - 16:57
    涅槃に到達するのは
  • 16:57 - 17:00
    無上の喜びの到来を待ち
  • 17:00 - 17:02
    悲哀とも思えるものの中に
  • 17:02 - 17:05
    自らの喜びの萌芽を見出したとき
    なのだそうです
  • 17:05 - 17:07
    私は時々考えます
  • 17:07 - 17:09
    結婚や子どもたちに
    そのような満足感を
  • 17:09 - 17:11
    私は得られたのだろうか
  • 17:11 - 17:13
    もし それらが
    当然のように手に入り
  • 17:13 - 17:17
    昔からストレートだったり
    今でも若かったりすれば
  • 17:17 - 17:20
    もっと容易に満足感を得られたのだろうかと
  • 17:20 - 17:22
    たぶん そうでしょう
  • 17:22 - 17:24
    たぶん 私がしたような複雑な想像は
  • 17:24 - 17:26
    すべて他のことにも当てはまります
  • 17:26 - 17:28
    でも もし意味を探すことが
  • 17:28 - 17:30
    見つけることより重要だとしたら
  • 17:30 - 17:33
    考えるべきは 私が
    いじめられたことを より幸せに
  • 17:33 - 17:35
    受け止められるかではなく
  • 17:35 - 17:36
    そうした経験に対して
  • 17:36 - 17:38
    意味を与えることによって
  • 17:38 - 17:40
    より良い父親になれたかです
  • 17:40 - 17:44
    私は日常の喜びの中に隠された
    至福を見つける傾向があります
  • 17:44 - 17:46
    そうした喜びさえ
  • 17:46 - 17:49
    私にとっては普通ではなかったからです
  • 17:49 - 17:51
    異性愛者で同じように
    幸せに結婚して
  • 17:51 - 17:53
    家庭を持っている人々を知っていますが
  • 17:53 - 17:56
    同性愛者間の結婚は 息をのむほど新鮮で
  • 17:56 - 17:59
    その家族も ウキウキするほど新しく
  • 17:59 - 18:03
    私は そうした驚きの中に意味を見つけました
  • 18:03 - 18:07
    10月に私は50歳の誕生日を迎え
  • 18:07 - 18:10
    家族がパーティーを開いてくれました
  • 18:10 - 18:12
    その最中に
  • 18:12 - 18:13
    息子が 私の夫に
  • 18:13 - 18:15
    スピーチをしたいと言い出しました
  • 18:15 - 18:16
    ジョンはこう言います
  • 18:16 - 18:20
    「ジョージ スピーチはできないよ
    まだ4歳だからね」
  • 18:20 - 18:22
    (笑)
  • 18:22 - 18:24
    「おじいちゃん、デイビッドおじさんと私が
  • 18:24 - 18:26
    今夜 スピーチをするんだよ」
  • 18:26 - 18:29
    でも ジョージはとことん食い下がり
  • 18:29 - 18:32
    ついにジョンは彼を
    マイクのところに連れて行きます
  • 18:32 - 18:35
    すると ジョージは
    大きな声で言ったのです
  • 18:35 - 18:38
    「皆さまに申し上げます」
  • 18:38 - 18:40
    「ちょっとお耳を拝借」
  • 18:40 - 18:43
    誰もが驚いて ふり向きました
  • 18:43 - 18:45
    ジョージは続けます
  • 18:45 - 18:47
    「今日はお父さんの誕生日で嬉しいです
  • 18:47 - 18:51
    皆でケーキを食べられて嬉しいです
  • 18:51 - 18:54
    お父さん もっと小さかったら
  • 18:54 - 18:57
    僕たち 友だちだったね」
  • 18:58 - 19:01
    それで― ありがとうございます
  • 19:01 - 19:03
    それで 私はあのボビー・フィンケルにさえ
  • 19:03 - 19:05
    借りがあると思いました
  • 19:05 - 19:07
    なぜなら これまでの全ての経験は
  • 19:07 - 19:10
    この瞬間のためにあったからです
  • 19:10 - 19:12
    一時は必死に変えようとしていた人生を
  • 19:12 - 19:16
    そのとき初めて ただただ有難く感じました
  • 19:16 - 19:18
    ゲイの権利活動家のハーヴェイ・ミルクは
  • 19:18 - 19:21
    若いゲイの男性に
  • 19:21 - 19:23
    「この活動のために何ができるか」と聞かれ
  • 19:23 - 19:24
    こう答えていました
  • 19:24 - 19:27
    「ここを出て誰かに話しに行くことだ」
  • 19:27 - 19:29
    いつでも 私たちの人間性を
  • 19:29 - 19:31
    踏みにじりたがる人がいるもので
  • 19:31 - 19:34
    人間性を取り戻す話もたくさんあります
  • 19:34 - 19:35
    堂々と生きれば
  • 19:35 - 19:37
    そうした嫌悪を打ちのめし
  • 19:37 - 19:40
    皆の人生を広げることができます
  • 19:40 - 19:44
    意味を創り出し
    アイデンティティを築く
  • 19:44 - 19:46
    意味を創り出し
  • 19:46 - 19:49
    アイデンティティを築く
  • 19:49 - 19:51
    そして 世界の人たちに
  • 19:51 - 19:52
    あなたの喜びを共有しましょう
  • 19:52 - 19:56
    ありがとうございました
  • 19:56 - 19:57
    (拍手)
  • 19:57 - 20:00
    ありがとう(拍手)
  • 20:00 - 20:04
    ありがとう(拍手)
  • 20:08 - 20:08
    (拍手)
Title:
人生で最も苦しい経験から、自分らしくなる
Speaker:
アンドリュー・ソロモン
Description:

アンドリュー・ソロモンは、その作家人生を通じて、苦難を抱える人たちの生き様を語ってきました。ここで彼は、その内面に向き合い、子供時代の葛藤を語り、これまでに会った勇気ある人たちの話を紹介します。この感動的で時に底抜けに明るいトークで、ソロモンは最も苦しいときこそ、そこから意味を創り出すべきだと強く呼びかけます。

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English
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Project:
TEDTalks
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20:27
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