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What Makes Celeste's Assist Mode Special | Game Maker's Toolkit

  • 0:02 - 0:05
    僕にはふたつ
    固く信じていることがある。
  • 0:05 - 0:11
    1. デザイナーは、プレイヤーに
    自分の望むプレイスタイルを強要できる。
  • 0:11 - 0:15
    ダークソウルの難易度は
    ひとつでいいし
  • 0:15 - 0:18
    デッドライジングのタイムリミットは
    解除できなくていい。
  • 0:18 - 0:22
    銃が確率でジャムるのも……
    このゲームのことはもういいか。
  • 0:22 - 0:25
    こういったことは批判を受けがちだけど
  • 0:25 - 0:29
    それがゲーム体験の一部だと
    デザイナーが考えるならば
  • 0:29 - 0:36
    プレイヤーに「設定変更できて当然だろ」と
    主張する権利はない。
  • 0:36 - 0:41
    変更は、デザイナーの意図をねじ曲げ
    ひいてはゲームを台無しにしてしまうからだ。
  • 0:41 - 0:44
    そうなっているのには
    理由がある、ということだね。
  • 0:44 - 0:46
    そしてふたつ目。
  • 0:46 - 0:49
    2. プレイヤーは、自分の好きなように
    プレイしていい。
  • 0:49 - 0:55
    障害がある、ゲームが上手くない
    ストーリーだけ楽しみたい
  • 0:55 - 1:03
    アクション要素やタイムリミットのせいで
    それ以外の部分も楽しめない。
  • 1:03 - 1:10
    そういう場合のために、ボス戦のスキップや
    難易度調整ができていいはずだ。
  • 1:10 - 1:14
    誰かの楽しみを奪うわけじゃないんだから
    好きにすればいい。
  • 1:14 - 1:18
    うん、分かってる。
    このふたつは矛盾してるって。
  • 1:18 - 1:23
    だから「ダークソウルとイージーモード」
    みたいな話になると
  • 1:23 - 1:28
    「プレイヤーが必要とするなら
    選択肢をあげればいい」という考えと
  • 1:28 - 1:33
    「でも、そうすると
    何が『正しい』遊び方なのか、分からなくなり
  • 1:33 - 1:39
    「いちばん楽しい部分を、見逃すことにならないか」
    という心配とで、板挟みになるんだ。
  • 1:39 - 1:41
    でも、僕は気がついた。
  • 1:41 - 1:44
    ダークソウルの動画でも
    軽く触れたけど
  • 1:44 - 1:49
    最近リリースされたゲームたちが
    さらに理解を深めてくれた。
  • 1:49 - 1:52
    要は「コミュニケーションの問題」なんだ。
  • 1:52 - 1:56
    人がどんな風に遊ぼうが
    彼らが自覚的なら、僕は気にしない。
  • 1:56 - 2:02
    デザイナーが苦労して作り上げた
    「意図された遊び方」とは別の
  • 2:02 - 2:07
    「変則モード」で遊んでるんだと
    分かっていてさえくれれば。
  • 2:07 - 2:11
    かつて、変則モードは
    「チートコード」と同義だった。
  • 2:11 - 2:15
    Duke Nukem 3Dを
    敵に怯えることなく楽しみたいなら
  • 2:15 - 2:21
    「DNCORNHOLIO」と入力するだけで
    無敵の体と、無限のジェットパックが手に入った。
  • 2:21 - 2:25
    「チートコードの使用」が
    意味するところは明らか。
  • 2:25 - 2:29
    「これはチートであり
    正しい遊び方ではない」
  • 2:29 - 2:36
    でも、このチートコードのおかげで
    8歳の僕にも、いろんなFPSを体験することができた。
  • 2:36 - 2:41
    XCOM2の、タイマーを無効化するMODや
  • 2:41 - 2:46
    敵から見えなくなる
    SOMAの「弱虫MOD」にも、同じことが言える。
  • 2:46 - 2:50
    「非公式のMOD」を
    「自分でインストールした」のだから
  • 2:50 - 2:54
    開発者の意図じゃないってことは
    嫌でも自覚できる。
  • 2:54 - 3:00
    とはいえ、チートコードはもう過去の物だし
    当時だって、簡単に手に入る情報じゃなかった。
  • 3:00 - 3:06
    MODにしても、PC版でしか使えないし
    ゲーム内からアクセスできるわけじゃない。
  • 3:06 - 3:13
    ところがここ数年、こういった要素を
    ゲーム本体に実装する作品が増えてきた。
  • 3:13 - 3:20
    ゲーム体験を根底から
    変えてしまうような設定を提供しつつも
  • 3:20 - 3:25
    「どんな人が、どんな理由で使うべきか」を
    巧妙に伝えている作品が。
  • 3:25 - 3:33
    最初に気づいたのは、とびきり難しくてアンフェアな
    Darkest Dungeonだった。
  • 3:33 - 3:36
    このゲームは
    アーリーアクセスでリリースされた。
  • 3:36 - 3:43
    未完成の状態で購入し、調整や、新要素の追加を
    見ることができたってことだ。
  • 3:43 - 3:46
    新要素には、反発の声もあった。
  • 3:46 - 3:52
    たとえば、敵が死体を残して
    破壊するまで消えないシステム。
  • 3:52 - 3:57
    死体は攻撃の邪魔になるから
    これはストレス要素だった。
  • 3:57 - 4:03
    開発は、これがこのゲームにとって
    最善だと考えたけど、ファンの一部は納得せず
  • 4:03 - 4:07
    結果、死体の無効化が可能になる。
  • 4:07 - 4:10
    これについて、開発は
    ブログでこう述べた。
  • 4:10 - 4:14
    「いままで、私たちは
    難易度オプションの追加には消極的でした。
  • 4:14 - 4:19
    「それは『私たちが目指しているゲーム』の製作に
    集中したかったからで
  • 4:19 - 4:25
    「アーリーアクセス中の実験・変更はすべて
    そこへ注力したものでした。
  • 4:25 - 4:32
    「しかし、このコミュニティは成長し
    様々なプレイヤーを含むようになりました。
  • 4:32 - 4:36
    「中には、別の遊び方を
    求める方もいらっしゃるでしょう」
  • 4:36 - 4:40
    僕がいいと思ったのは
    これの実装方法だ。
  • 4:40 - 4:46
    死体を無効にしたり
    逃走の成功率を100%に変えるには
  • 4:46 - 4:52
    オプションにある設定項目に
    アクセスする必要があり
  • 4:52 - 4:56
    その際、ツールチップには
    このように表示される。
  • 4:56 - 4:58
    「現在の設定: 意図された難易度。
  • 4:58 - 5:02
    「無効にすることにより
    以下の設定が可能になります」
  • 5:02 - 5:08
    設定をメニューの深い場所に置き
    「意図しない難易度」だと知らせることで
  • 5:08 - 5:13
    プレイヤーに伝えているんだ。
    「これはこのゲームの本来の遊び方じゃない。
  • 5:13 - 5:16
    「でも、望むならどうぞ」と。
  • 5:16 - 5:25
    ニューゲームと同時に難易度の選択肢が出る
    よくある形式とは、これは対照的だ。
  • 5:25 - 5:28
    それ自体が悪いわけじゃないけど
  • 5:28 - 5:37
    FE覚醒で、ゲームの肝であるパーマデスを
    いきなりオフにできたのは、さすがに変だと思った。
  • 5:37 - 5:43
    パーマデスといえば
    Heat Signatureが上手く扱っている。
  • 5:43 - 5:45
    当初、開発者は消極的だった。
  • 5:45 - 5:48
    「廃止するつもりはありません。
  • 5:48 - 5:54
    「パーマデスがなければ、ゲームは別物になり
    生まれる物語も、つまらなくなるからです」
  • 5:54 - 5:59
    でも続けて「しかし、問題は
    『パーマデス無しでゲームがよくなるか』ではなく
  • 5:59 - 6:02
    「『それが嫌な人を楽しませるには?』
    なのかもしれません」
  • 6:02 - 6:06
    こうしてパーマデスは
    オプションになったわけだけど
  • 6:06 - 6:11
    設定をメニューの奥に置き
    目的を明示したのは、先の例と同様だ。
  • 6:11 - 6:16
    「パーマデスが、あなたのゲームプレイを大きく
    損なっているのでない限り、おすすめしません。
  • 6:16 - 6:20
    「これは物語をつまらなく
    単調にするおそれがあります」
  • 6:20 - 6:25
    彼はこう書き
    これが他のオプションとは違うことを強調した。
  • 6:25 - 6:30
    「ゲームのデザインを委託されたように
    プレイヤーに感じさせたくはありません」
  • 6:30 - 6:34
    うまい言い方だ。
    あとでパクっちゃおう。
  • 6:34 - 6:37
    ホラーゲーム、SOMAの例も興味深い。
  • 6:37 - 6:45
    開発は、先述の「弱虫MOD」にインスパイアされ
    同様の機能を公式化した。
  • 6:45 - 6:50
    「見えなくなる」を
    「気づかれても攻撃されない」に変え
  • 6:50 - 6:55
    名前も「セーフモード」にしたけどね。
    呼び方は重要だ。
  • 6:55 - 7:02
    実はこれ、発売時の実装も考えられていたけど
    中止になったそうだ。
  • 7:02 - 7:07
    「特定の体験をお届けすることに
    注力したかったからです。
  • 7:07 - 7:11
    「意図されたものがなんであるかを
    明確にする必要がありました」
  • 7:11 - 7:16
    すなわち、海中施設の重苦しい恐怖
  • 7:16 - 7:21
    君の顔面をおやつにせんとする
    怪物の悪夢、だね。
  • 7:21 - 7:24
    ところが、弱虫MODの人気が証明する。
  • 7:24 - 7:31
    「ストーリーを楽しみたいけど
    ゲームの難易度に耐えられない人もいる」と。
  • 7:31 - 7:34
    これが公式実装への後押しとなった。
  • 7:34 - 7:41
    ここで重要なのは
    実装が発売の2年後になったことだ。
  • 7:41 - 7:45
    「このタイミングでの実装は
    気持ちが楽でした。
  • 7:45 - 7:51
    「セーフモードがどんな体験をもたらすかについて
    熟考する時間が持てたからです。
  • 7:51 - 7:54
    「早すぎれば、それはあやふやなものに
    なっていたでしょう」
  • 7:54 - 8:02
    このように、発売後の「追加コンテンツ」
    としての実装で、意図を伝えることもできる。
  • 8:02 - 8:10
    発売と同時に出したいなら、BUTCHERのように
    「フリーDLC」として提供してもいいだろう。
  • 8:10 - 8:16
    ゲーム本体との分離が
    本来のゲーム体験ではないと、語ってくれる。
  • 8:17 - 8:21
    でも、僕に
    この動画を作る決心をさせたのは
  • 8:21 - 8:26
    Celesteの
    よく考えられた「アシストモード」だった。
  • 8:26 - 8:33
    このチャーミングなゲームの特徴は
    卓越した操作感に、絶妙なレベルデザイン――
  • 8:33 - 8:36
    そして非常に高い難易度だ。
  • 8:36 - 8:41
    収集要素や、裏ステージを目指すなら
    道はさらに過酷になる。
  • 8:41 - 8:47
    「挑戦」が、ゲームとストーリー
    両方のテーマになっているんだ。
  • 8:47 - 8:50
    でも、難しすぎると感じたなら
    アシストモードを使って
  • 8:50 - 8:59
    ゲームの低速化、無限ダッシュ、無敵化といった
    ゲームを大きく変える設定ができる。
  • 8:59 - 9:02
    開発者のひとり、マット・ソーソンは
    こう語っている。
  • 9:02 - 9:06
    「デザイナーとして見るなら
    アシストモードはゲームの破壊者です。
  • 9:06 - 9:10
    「難易度の調整には
    大変な時間をかけているので
  • 9:10 - 9:13
    「本心から言えば
    自分のデザインを大切にしたい。
  • 9:13 - 9:18
    「しかし私たちの究極の目標は
    すばらしい体験を与えることなので
  • 9:18 - 9:20
    「ゴーサインを出しました」
  • 9:20 - 9:25
    彼らに影響を与えたのは
    Cupheadに関する “議論” だ。
  • 9:25 - 9:31
    90年代メガドライブを思わせる
    この高難度アクションゲームにも
  • 9:31 - 9:35
    初心者のための「シンプルモード」はある。
  • 9:35 - 9:38
    ただ、やり方がダメだった。
  • 9:38 - 9:43
    まず、ステージ前にいちいち選ぶ必要があって
    効果の説明もない。
  • 9:43 - 9:49
    ボスのフェイズをまるまる飛ばすせいで
    せっかくのアニメが楽しめないし
  • 9:49 - 9:53
    おまけに、使うとクリア扱いにならず
  • 9:53 - 9:59
    ラスボスと対峙するには、結局全ボスを
    ノーマルモードで倒す必要がある。
  • 9:59 - 10:04
    いっぽう、Celesteのアシストモードは
    あらゆる面で、これと真逆だ。
  • 10:04 - 10:08
    1. 使っても、ゲームの全てを体験できる。
  • 10:08 - 10:11
    デメリットはなく
    実績解除だってできる。
  • 10:11 - 10:15
    やりすぎ?
    でも実績を気にする人っているの?
  • 10:15 - 10:18
    2. プレイヤーの思うがままに設定できる。
  • 10:18 - 10:25
    設定項目は多岐にわたり
    ゲームの速度を、ほんの10%だけ遅くしてもいいし
  • 10:25 - 10:28
    苦手なチャプターを
    飛ばしたっていい。
  • 10:28 - 10:29
    3. 呼び方。
  • 10:29 - 10:34
    当初の名前「チートモード」は
    決めつけが過ぎると廃止になった。
  • 10:34 - 10:35
    さすがカナダ人だ。
  • 10:35 - 10:39
    どんな理由で
    イージーモードが選ばれるのかも知らないで
  • 10:39 - 10:42
    「赤ちゃんモード」なんて
    呼んではいけないよね。
  • 10:42 - 10:48
    名前が「アシストモード」に決まってすぐに
    発売されたマリオオデッセイでも
  • 10:48 - 10:54
    同じ呼び名が使われてるのを見て
    開発は、選択が正しかったのを知った。
  • 10:54 - 10:57
    話は逸れるけど
    オデッセイのアシストモードも良かった。
  • 10:57 - 11:00
    4歳の甥が
    自力でクリアできたくらいだからね。
  • 11:00 - 11:02
    Celesteに話を戻そう。
  • 11:02 - 11:08
    4. 注意深く書かれた
    アシストモードの説明文。
  • 11:08 - 11:12
    アシストを有効にしようとすると
    次の注意書きが出る。
  • 11:12 - 11:16
    「アシストモードにより、ルールの変更と
    難易度の軽減ができますが
  • 11:16 - 11:23
    「高難度は、『難しくも、誰でも楽しめるゲーム』
    としてデザインされたCelesteの
    ゲーム体験の一部であり
  • 11:23 - 11:27
    「初めて遊ぶときには
    使わないことを推奨します。
  • 11:27 - 11:30
    「しかしながら、プレイヤーは千差万別です。
  • 11:30 - 11:36
    「もし難易度のせいで、Celesteが楽しめないのなら
    このモードが助けになればと思います」
  • 11:36 - 11:40
    これを読めば
    意図を誤解する余地は全く無い。
  • 11:40 - 11:45
    これは僕にとっては
    必要のないものだと、すぐ分かったし
  • 11:45 - 11:48
    じっさい、クリアするまで使わなかった。
  • 11:48 - 11:52
    これは、僕も使ったかもしれない
    「イージーモード」じゃなく
  • 11:52 - 11:57
    本当に必要な人のためにある
    「アシストモード」なんだ。
  • 11:57 - 12:02
    プレイヤーの意のままに
    なんでも設定できるゲームがある。
  • 12:02 - 12:05
    でも、そう願うデザイナーがいる一方で
  • 12:05 - 12:11
    ゲームによっては
    単一のプレイスタイルが、最善ということもある。
  • 12:11 - 12:15
    けれどそれは
    一部の人にプレイ不可能になってもよく
  • 12:15 - 12:22
    プレイヤーに、カスタマイズの余地を
    与えるべきでない、という意味じゃない。
  • 12:22 - 12:25
    全ては「コミュニケーションの問題」
    だと、僕は思う。
  • 12:25 - 12:32
    デザイナーの望む遊び方を
    そうでない遊び方と同等に扱うのではなく
  • 12:32 - 12:40
    言葉や配置、タイミングを駆使して
    選択肢の意味を伝えるのが大事なんだ。
  • 12:40 - 12:46
    選択の機会を与えているだけ。
    デザインの委託をしているわけじゃない、と。
  • 12:46 - 12:49
    今のは、僕が考えました。
  • 12:49 - 12:57
    デザイナーは、好き勝手な設定を許さないことで
    プレイヤーを守る義務がある。
  • 12:57 - 13:04
    でもこうも思う。CelesteやHeat Signatureのように
    うまく真意を伝えることは
  • 13:04 - 13:09
    プレイヤーの選択を信頼する
    ということでもあるんじゃないか、と。
  • 13:09 - 13:14
    これが僕の意見だ。
    君の意見も、コメントで聞かせてほしい。
  • 13:17 - 13:18
    見てくれてありがとう。
  • 13:18 - 13:22
    ちょっと
    よくある質問への返事をするよ。
  • 13:22 - 13:25
    Q: ゲームジャムは今年もやるの?
  • 13:25 - 13:26
    A: やるよ!
  • 13:26 - 13:31
    去年のは、2017年最大のitch.ioジャムになった。
    次が待ちきれない。
  • 13:31 - 13:35
    次は夏の終わりか
    秋のはじめになるだろう。
  • 13:35 - 13:37
    Q: Boss Keysの第2シーズンはいつ?
  • 13:37 - 13:41
    A: 5月には続報をお伝えできる予定だ。
  • 13:41 - 13:43
    Q: 生放送はいつやってるの?
  • 13:43 - 13:47
    A: 水曜日、GMTで20時から
    このチャンネルでだ。
  • 13:47 - 13:50
    Q: Discordはある?
  • 13:50 - 13:52
    A: あるよ。Patreon限定だけど。
  • 13:52 - 13:55
    Q: ゲーム作ってるの?
  • 13:55 - 13:57
    A: いや、ゲームジャーナリズムが専門だ。
  • 13:57 - 14:02
    いつか作るかもだけど
    今はこのチャンネルに集中したい。
  • 14:02 - 14:04
    以上。じゃあね!
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What Makes Celeste's Assist Mode Special | Game Maker's Toolkit
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