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誰もが見て見ぬふりをする、キッチンの厄介者—砂糖 | ロバート・ラスティグ | TEDxBermuda

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    英語という言語の中で
    おそらく最も使い倒され
  • 0:14 - 0:18
    最も誤解されている言葉
    “freedom”(自由)
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    「自由」には2種類あり
    抑圧、捜査、押収されないという意味の
  • 0:24 - 0:30
    「〜から自由であること」と
    選択の自由など「〜をする自由」の2つです
  • 0:30 - 0:34
    しかし「選択の自由」には
    注意書きや条件がつきます
  • 0:34 - 0:38
    「個人の責任」というもので
  • 0:38 - 0:40
    1つの「観念」です
  • 0:40 - 0:44
    この観念が成り立つための
  • 0:44 - 0:47
    原則がいくつかあります
  • 0:47 - 0:50
    1つ目は「知識」
  • 0:50 - 0:55
    弟を間違えて銃で撃ってしまった
    5歳児が無罪になるのは
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    知識を持っていないからです
  • 0:59 - 1:00
    2つ目は「アクセス」
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    アメリカで今 57,000人が
    選挙区画の再編によって
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    選挙人名簿から外れてしまっています
    アクセスがないので
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    投票するという
    個人の責任を問えません
  • 1:12 - 1:13
    3つ目は「買える余裕」
  • 1:13 - 1:16
    自分が選んだものを
    買える余裕があること
  • 1:16 - 1:20
    その選択の自由を保証できる
    社会でなければなりません
  • 1:20 - 1:26
    例えば カリフォルニアではつい先日
    薬物依存症の囚人を10万人
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    釈放したばかりです
  • 1:28 - 1:30
    薬物中毒者は施設収容が
    義務付けられていましたが
  • 1:30 - 1:31
    薬物中毒者は施設収容が
    義務付けられていましたが
  • 1:31 - 1:33
    何と 収容費用が足りないのです
  • 1:33 - 1:37
    今言ったこと全てが
    「個人の責任」が成立する条件にあたります
  • 1:37 - 1:39
    そして最後にもう1つ
    大変重要なのが
  • 1:39 - 1:43
    自分の選択によって なんびとをも
    傷つけてはならないということです
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    もし傷つけたならば
    法を犯していることになります
  • 1:48 - 1:52
    しかし 今アメリカでは
    医療の危機が起こっています
  • 1:52 - 1:53
    かなり重大な危機です
  • 1:53 - 1:57
    高齢者・障がい者向け公的医療保険は
    2026年までに破綻するでしょう
  • 1:57 - 2:02
    社会には今までやってきたことを
    続けるお金がないのです
  • 2:03 - 2:08
    この医療危機は
    医師への治療費支払のせいではなく
  • 2:08 - 2:10
    病院への支払いのせいでもなく
  • 2:10 - 2:15
    インフラのせいでも
    事務管理費のせいでもありいません
  • 2:15 - 2:19
    慢性代謝性疾患のせいです
    お金がかかっているはここです
  • 2:19 - 2:21
    慢性代謝性疾患のせいです
    お金がかかっているはここです
  • 2:21 - 2:25
    去年アメリカで糖尿病関係に
    かかった費用は2,450億ドル
  • 2:25 - 2:29
    同じく慢性疾患である
    認知症には2千億ドル
  • 2:29 - 2:34
    オバマケアは
    病気の国民3,200万人を
  • 2:34 - 2:36
    医療保険に加えていくと約束し
  • 2:36 - 2:39
    これを予防医療で実現すると
    言っています
  • 2:39 - 2:40
    でも 本当のところ
  • 2:40 - 2:45
    慢性代謝性疾患に対する
    予防医療なんてありません
  • 2:45 - 2:46
    存在しないのです
  • 2:46 - 2:50
    効果があるのは予防することですが
    予防もできません
  • 2:50 - 2:53
    これは何を意味するのでしょうか?
  • 2:53 - 2:57
    この国はもうダメだってことです
  • 2:57 - 2:58
    (笑)
  • 3:00 - 3:05
    医療を支えるお金が足りないのです
  • 3:10 - 3:11
    この原因は何かって
  • 3:11 - 3:14
    俗に言う
    「肥満という社会問題」ですよね
  • 3:14 - 3:21
    皆 口を揃えてこう言います
    「太った人たちが食事量を減らして
  • 3:21 - 3:24
    もっと運動すれば解決するんだ
    あいつらが悪い」
  • 3:24 - 3:25
    これが原因だと言います
  • 3:25 - 3:29
    「7つの大罪」ってありますよね
  • 3:29 - 3:33
    このうち5つの罪は全部
    社会が赦しちゃっています
  • 3:33 - 3:38
    「妬み」「物欲」「憤怒」
    「高慢」「色欲」です
  • 3:38 - 3:41
    実際 テレビ番組は
    こういったものを煽っています
  • 3:41 - 3:44
    取り除けずに
    未だに残っている—
  • 3:44 - 3:48
    たった2つの大罪が
    「貪食」と「怠惰」です
  • 3:48 - 3:50
    自分が悪いのだ という考え方です
  • 3:50 - 3:52
    でも
  • 3:52 - 3:56
    私は小児科医で 患者は子供です
  • 3:56 - 4:00
    子供の肥満をその子個人の責任と
    決めつける気にはどうしてもなれません
  • 4:00 - 4:05
    事実 新生児の肥満が多発しています
  • 4:07 - 4:08
    新生児の肥満ですよ
  • 4:08 - 4:11
    個人の責任を課せられますか?
  • 4:12 - 4:16
    私の患者には
    脳腫瘍を持つ子供もいます
  • 4:16 - 4:19
    この画像の矢印の先に
    腫瘍がありますね
  • 4:19 - 4:23
    エネルギーバランス中枢の
    どまん中に居座っています
  • 4:23 - 4:27
    極端な肥満を引き起こす脳腫瘍です
  • 4:27 - 4:29
    この疾患の症例を
    2人紹介しましょう
  • 4:30 - 4:33
    この患者を診たのは
    何年も前のことです
  • 4:33 - 4:39
    脳腫瘍ができて
    体重が68kg増えました
  • 4:39 - 4:42
    この写真のときは体重100kgです
  • 4:42 - 4:48
    この子に血中インスリン濃度を下げる
    試験薬を投与しました
  • 4:48 - 4:52
    インスリンといえば糖尿病関連ホルモンです
    エネルギー貯蔵ホルモンでもあり
  • 4:52 - 4:56
    脂肪細胞に余分なエネルギーを
    取り込む指令を出します
  • 4:56 - 4:59
    インスリンがなければ
    太らないのです
  • 4:59 - 5:02
    患者たちのインスリン値が
    異常に高いと知っていた私たちは
  • 5:02 - 5:07
    インスリン濃度を下げる薬を
    実験的に この子に与えました
  • 5:07 - 5:11
    1週間後 母親から電話がありました
    体重はまだ減っていません
  • 5:11 - 5:14
    母親「先生 何かが変です」
  • 5:14 - 5:15
    私「どうされました?」
  • 5:15 - 5:19
    母親「娘とタコベルに行ったんです
  • 5:19 - 5:21
    いつもはタコス5つに
    エンチリートを1つ食べて
  • 5:21 - 5:23
    まだお腹が空いている子なのに
  • 5:23 - 5:24
    さっきは
  • 5:24 - 5:28
    タコス2つ食べただけで
    お腹いっぱいでした
  • 5:28 - 5:30
    しかも今
    家の掃除機がけもしたんです!」
  • 5:30 - 5:32
    (笑)
  • 5:32 - 5:35
    私「そうですか 面白いですね」
  • 5:35 - 5:39
    同じ治療を繰り返しましたが
    毎回全く同じ結果になりました
  • 5:39 - 5:43
    この子の1年後の姿です
    22kg弱体重が落ちて
  • 5:43 - 5:46
    前よりずっと自信もつきました
    そりゃそうですよね
  • 5:46 - 5:49
    もう1人は
    私の患者でさえありません
  • 5:49 - 5:52
    ハワイに住む
    13歳の可愛い女の子です
  • 5:52 - 5:54
    髪にユリの花を飾ってますね
  • 5:54 - 5:58
    この写真から1ヶ月後
    交通事故に遭い
  • 5:58 - 6:01
    脳の海馬という部分に
    血管損傷を受けました
  • 6:01 - 6:04
    最初の患者の脳腫瘍があった位置です
  • 6:04 - 6:06
    1年後の姿です
  • 6:06 - 6:11
    これを自己責任だと言える人
    いらっしゃいますか?
  • 6:11 - 6:15
    この子自身が悪いんだと言えますか?
  • 6:15 - 6:18
    ホノルルのカイザー病院で
    症例検討会をして
  • 6:18 - 6:21
    例の試験薬を与えてみようと
    いう結論になりました
  • 6:21 - 6:23
    一緒に撮った写真です
  • 6:23 - 6:26
    母親の承認も得ました
  • 6:26 - 6:29
    1年半後 高校卒業時の写真です
  • 6:30 - 6:33
    これでも この子自身が悪いのだと
  • 6:33 - 6:35
    言い張る人はいますか?
  • 6:36 - 6:38
    私には言えません
  • 6:38 - 6:42
    実際 これらの実験から
    わかったのが
  • 6:42 - 6:48
    まず初めに生化学反応があり
    行動はそれに伴うものだということです
  • 6:48 - 6:52
    生化学的な異常を修復すれば
    行動も改善するのです
  • 6:52 - 6:54
    大人でも同じ結果が
    確認されました
  • 6:55 - 6:58
    問題は行動であると
    誰もが言いますが
  • 6:58 - 6:59
    間違いです
  • 6:59 - 7:02
    根底にある生化学的な異常が問題なのです
  • 7:02 - 7:03
    こう言う人もいるでしょう
  • 7:03 - 7:04
    「普通の人はどうなんだ?
  • 7:04 - 7:06
    脳腫瘍なんかないぞ」
  • 7:06 - 7:09
    実際のところ
    問題はまったく同じです
  • 7:09 - 7:10
    違いはありません
  • 7:10 - 7:15
    現代人のインスリン濃度は
    昔の人の3倍です
  • 7:15 - 7:18
    なぜ こうなったのでしょうか
  • 7:18 - 7:20
    会場の皆さんの中に糖尿病の方は?
  • 7:20 - 7:21
    いませんか?
  • 7:21 - 7:26
    何人かは絶対いるはずです
    バミューダでも糖尿病は大問題ですから
  • 7:27 - 7:30
    何が問題かって
    8人中7人—
  • 7:31 - 7:32
    糖尿病を持つ8人中7人は
  • 7:32 - 7:34
    自覚していないのです
  • 7:34 - 7:39
    糖尿病で目が見えなくなるまで
    糖尿病が見えないのです
  • 7:39 - 7:43
    本人は病気であることさえ
    知らないということです
  • 7:43 - 7:46
    こんな見方をしてみましょう
  • 7:46 - 7:51
    これはアメリカの人口です
    肥満が30% 正常体重70%
  • 7:51 - 7:53
    皆 決まってこう言います
  • 7:53 - 7:58
    「肥満の人が悪いんだ
    80%が病気なんだから
  • 7:58 - 8:02
    2型糖尿病に高脂血症
  • 8:02 - 8:05
    心血管疾患、高血圧
  • 8:05 - 8:06
    がん、認知症などを抱え
  • 8:06 - 8:08
    彼らばかりに
    医療費がかかりすぎだ
  • 8:08 - 8:11
    この病気の80%
    5,700万人に
  • 8:11 - 8:13
    ダイエットや運動さえさせれば
  • 8:13 - 8:16
    問題は解決できる」
  • 8:16 - 8:18
    これが普通の人の見方ですが
  • 8:18 - 8:20
    間違っています
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    実際 この肥満人口のうち
    20%の人は代謝の観点からは正常です
  • 8:27 - 8:30
    完全に普通の人生を送り
    寿命も完全に普通で
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    税金も食いません
  • 8:32 - 8:33
    太っているだけです
  • 8:34 - 8:39
    一方で 正常体重の人口のうち
    最大40%が
  • 8:39 - 8:42
    まったく同じ疾病を抱えています
  • 8:42 - 8:46
    2型糖尿病に高血圧
    脂質異常症、心血管疾患などですね
  • 8:46 - 8:47
    さらに この人たちは
  • 8:47 - 8:49
    自分が病気だと知りません
  • 8:49 - 8:52
    両方合わせると
    アメリカ人口の半分以上にあたり
  • 8:52 - 8:56
    言い換えればこれが
    公衆衛生の危機であるわけです
  • 8:56 - 8:59
    どういうことか
    例をお見せしましょう
  • 8:59 - 9:03
    この画像の2人は同じ体重です
    1人は健康 1人は病気
  • 9:03 - 9:06
    どっちが病気なのか
    当ててみてください
  • 9:06 - 9:07
    見分けつきますか?
  • 9:07 - 9:08
    私にはわかります
  • 9:10 - 9:12
    病気なのは下の人です
    なぜだかわかりますか?
  • 9:12 - 9:15
    上の人は お腹まわりに
    分厚い皮下脂肪があるだけ
  • 9:15 - 9:19
    下の人は内臓のまわりに
    脂肪がびっしり付いています
  • 9:19 - 9:21
    だから病気なのです
  • 9:21 - 9:24
    「TOFI」(スリムな肥満)といって
  • 9:24 - 9:26
    外側は痩せているが
    内側は肥満な人のことです
  • 9:26 - 9:29
    失礼ですが この会場にも
    TOFIが何人かいるはずです
  • 9:29 - 9:34
    自分では健康なつもりでも
    実際は違うのです
  • 9:34 - 9:40
    では 一番最近起こった
    公衆衛生危機の話をしましょう
  • 9:40 - 9:42
    HIVです 憶えていますか?
  • 9:42 - 9:44
    1979年 「患者0号」
  • 9:44 - 9:47
    1981年 「AIDS」という言葉が誕生
  • 9:47 - 9:51
    1986年 エヴァレット・クープが
    エイズ問題を公式に報告
  • 9:51 - 9:55
    HIVが公衆衛生危機と呼ばれるまでに
    至ったのはいつでしょう?
  • 9:56 - 9:57
    1991年です
  • 9:57 - 9:59
    なぜかって?
  • 9:59 - 10:01
    マジック・ジョンソンが
    感染したからです
  • 10:01 - 10:06
    誰もがチビりそうになりました
    自分にも起こるかもしれないし
  • 10:06 - 10:10
    誰にでも感染の危険があるなら
    一大事だというわけです
  • 10:10 - 10:14
    原因は行動ではなく
    接触だとわかったからです
  • 10:15 - 10:18
    では どうすれば
    解決できるのでしょうか?
  • 10:18 - 10:21
    そこが問題なのです
    このスライドが物語っています
  • 10:21 - 10:25
    コカ・コーラの「肥満対策」キャンペーン
    『カミング・トゥギャザー(みんな一緒に)』
  • 10:25 - 10:27
    「肥満問題の解決には 私たち皆の
  • 10:27 - 10:30
    簡単な常識に基づいた行動が必要です
  • 10:30 - 10:32
    何に由来するかにかかわらず
    全てのカロリー—
  • 10:32 - 10:36
    コカ・コーラも含め カロリーのあるもの
    全てに気をつけましょう」
  • 10:36 - 10:39
    カロリーは全部同じものであり
    Carrot(人参)からも
  • 10:39 - 10:41
    Cheesecake(チーズケーキ)や
  • 10:41 - 10:43
    Coca-Cola(コカ・コーラ)や
  • 10:43 - 10:45
    Cのつくものは何でもカロリーだと
  • 10:45 - 10:48
    何が原料であっても関係ないと
  • 10:49 - 10:53
    「カロリーは全部同じだ」
    という言い分です
  • 10:53 - 10:54
    でも いいですか
  • 10:54 - 10:56
    私は常識は信じません
  • 10:56 - 10:57
    データを信じます
  • 10:57 - 10:59
    データが示す事実は全く異なります
  • 10:59 - 11:03
    他のカロリーより病になりやすい
    カロリーがあること
  • 11:03 - 11:05
    カロリーの種類によって
    代謝される仕組みが違うこと
  • 11:05 - 11:07
    「カロリーは全部が同じ」ではないのです
  • 11:07 - 11:11
    全部のカロリーが同じではないと
    理解した途端に道が開けます
  • 11:11 - 11:15
    そう この問題の解決法が
    大変明確に見えてくるのです
  • 11:17 - 11:21
    原因は現代の食習慣です
  • 11:21 - 11:25
    始まって40年になる
    「西洋式食生活」というもので
  • 11:25 - 11:28
    「産業化された食生活」とも呼ばれ
  • 11:28 - 11:30
    つまり 加工食品中心の
    食生活です
  • 11:30 - 11:33
    皆さん誰もが 加工食品を
    好む好まざるにかかわらず
  • 11:33 - 11:35
    常に口にしています
  • 11:35 - 11:36
    間違っていることが8つ—
  • 11:36 - 11:40
    加工食品の悪いところは
    1つではなく 8つあります
  • 11:40 - 11:43
    3つは不足
    5つが過剰です
  • 11:44 - 11:47
    不足しているものは
    食物線維やオメガ-3脂肪酸—
  • 11:47 - 11:50
    天然の魚から得られます
    養殖の魚ではダメです
  • 11:50 - 11:54
    微量栄養素も不足しています
    これはビタミン、ミネラル全般です
  • 11:54 - 11:58
    過剰なのはまずトランス脂肪酸
    これは皆避けるようになってきています
  • 11:58 - 12:00
    分枝鎖アミノ酸—
  • 12:00 - 12:06
    トウモロコシを飼料として育った牛や
    鶏、魚の肉に含まれています
  • 12:06 - 12:13
    種子油に含まれるオメガ-6脂肪酸
    アルコール、そして最後の大ボス—
  • 12:13 - 12:18
    他の7つを完全に蹴ちらす怪物
    それが砂糖です
  • 12:18 - 12:19
    そうです 砂糖です
  • 12:19 - 12:22
    これから 終わりまで
    ずっと砂糖の話をします
  • 12:23 - 12:26
    砂糖は糖尿病の原因でしょうか?
  • 12:26 - 12:29
    皆「まぁ そうだけど
    カロリーの摂りすぎが問題でしょ」
  • 12:29 - 12:32
    「砂糖は空カロリーだ」
    と決まって言います
  • 12:32 - 12:34
    これは完全な間違いです
  • 12:34 - 12:36
    砂糖は「有毒カロリー」です
  • 12:37 - 12:41
    事実 ヨーロッパで行われた研究によると
    清涼飲料水を1日1本飲むと
  • 12:41 - 12:45
    糖尿病のリスクが29%上昇します
    カロリーに関係なくです
  • 12:45 - 12:48
    体重にも関係なく
    他に何を食べても関係ありません
  • 12:49 - 12:53
    世界中で摂取されるカロリー
    150kcalごとに
  • 12:53 - 12:58
    糖尿病の罹患率が0.1%上がります
    この数字はどうってことありません
  • 12:58 - 13:03
    同じ150kcalを清涼飲料1本から
    摂った場合 罹患率は11倍になり
  • 13:03 - 13:06
    1.1%になったそうです
    でも私たちは1本どころか
  • 13:06 - 13:08
    2.5本も摂取しています
  • 13:08 - 13:11
    つまり世界中の糖尿病の29%は
  • 13:11 - 13:14
    砂糖が原因であり
    砂糖のみを原因とするものです
  • 13:15 - 13:19
    この研究結果は 砂糖が主原因になる条件を
    科学的そして法的にも
  • 13:19 - 13:21
    満たしています
  • 13:21 - 13:24
    あるものが何かの原因になるという
    証明ができて初めて
  • 13:24 - 13:26
    対策を取れるのです
  • 13:26 - 13:29
    既に証明をし説明もしました
  • 13:30 - 13:32
    このグラフからも説明できます
  • 13:32 - 13:36
    さて 問題は
    どうしてこうなるのかです
  • 13:36 - 13:40
    1つ目:糖分は
    肝脂肪の蓄積を起こします
  • 13:40 - 13:43
    先ほどお見せした内臓脂肪は
  • 13:43 - 13:45
    間違いなく砂糖が原因です
  • 13:45 - 13:49
    これはお腹まわりの皮下脂肪ではなく
    内臓脂肪です
  • 13:49 - 13:52
    2つ目:砂糖には中毒性があります
  • 13:52 - 13:55
    中毒性は弱いけど アルコール同様
    どこにでもあります
  • 13:55 - 13:57
    人口の20%がアルコール中毒で
  • 13:57 - 13:59
    おそらく 砂糖中毒も同じくらいです
  • 13:59 - 14:01
    つまり やめられないのです
  • 14:01 - 14:04
    このスライドは 現時点での
    世界中の糖尿病有病率を
  • 14:04 - 14:07
    図にしたものです
  • 14:07 - 14:09
    最悪の国はどこでしょう?
  • 14:09 - 14:14
    サウジアラビア、クウェート
    アラブ首長国連邦、カタール、マレーシア—
  • 14:14 - 14:16
    これが最悪の国々です
  • 14:16 - 14:17
    なぜでしょうか?
  • 14:18 - 14:20
    アルコールがないからです
  • 14:20 - 14:23
    でも ソフトドリンクを
    バカみたいにたくさん飲みます
  • 14:23 - 14:28
    暑いし
    水の供給にも怪しいところがあり
  • 14:28 - 14:31
    何よりアルコールがないからです
  • 14:31 - 14:32
    (笑)
  • 14:32 - 14:34
    ソフトドリンクが愉しみなのです
  • 14:34 - 14:37
    でも 私なら
    アルコールを選びます
  • 14:37 - 14:41
    ぐでんぐでんに酔っ払えるのは
    1日1回だけだからです
  • 14:41 - 14:44
    (笑)
  • 14:47 - 14:51
    でもソフトドリンクは1日中
    ひと晩中飲んでいられます
  • 14:51 - 14:54
    朝から砂糖 夜まで砂糖
    食事の時も砂糖
  • 14:54 - 14:56
    これが現状です
  • 14:56 - 15:00
    つまり 私たちは
    砂糖の過剰投与状態なわけです
  • 15:00 - 15:03
    アメリカ心臓協会は
  • 15:03 - 15:07
    1日に摂取する砂糖の量を
    小さじ6〜9杯としています
  • 15:07 - 15:09
    私たちは22杯も摂取しています
  • 15:09 - 15:15
    アメリカの食料品店で手に入る
    食料品の80%に
  • 15:15 - 15:17
    砂糖が添加されています
  • 15:17 - 15:20
    食品業界の都合であって
    あなたのためではありません
  • 15:21 - 15:24
    これが1つ目
    アクセスの不足です
  • 15:24 - 15:27
    存在しないものには
    アクセスできません
  • 15:27 - 15:29
    つまり本物の食べ物は
    見つかりにくいのです
  • 15:29 - 15:31
    では 2つ目です
  • 15:31 - 15:34
    砂糖には56種類もの名称があり
  • 15:34 - 15:36
    何を摂取しているのかさえ
    わかりません
  • 15:36 - 15:38
    これがその一覧です
  • 15:38 - 15:40
    私たちには知識がありません
  • 15:40 - 15:41
    ではこれはどうでしょう
  • 15:41 - 15:43
    栄養成分表示ラベルのことは
    誰もが知っています
  • 15:43 - 15:46
    紫色の欄に数字が入っています
  • 15:46 - 15:49
    「1日当たりの摂取目安量」です
  • 15:49 - 15:51
    糖質の欄には何もありません
    わざとです
  • 15:51 - 15:54
    どれだけ摂取すれば摂り過ぎなのか
    知られたくないからです
  • 15:55 - 15:57
    これがつまり知識の不足です
  • 15:57 - 16:00
    全国学校給食プログラムは
    どうでしょう?
  • 16:01 - 16:03
    6セントの予算増—
  • 16:04 - 16:06
    ミシェル・オバマが連邦議会に
    捻出させた額です
  • 16:06 - 16:09
    ブドウ2粒も買えません
  • 16:09 - 16:12
    学校で出される朝食は
  • 16:12 - 16:15
    砂糖のかかったシリアルに
    オレンジジュース1杯です
  • 16:15 - 16:19
    これで小さじ11杯分の砂糖です
    既に摂取上限量を超えています
  • 16:20 - 16:23
    なぜ問題が起きているか
    知りたいですか?
  • 16:23 - 16:24
    理由を教えましょう
  • 16:25 - 16:27
    誰もが「教育が必要だ!」
    と言います
  • 16:27 - 16:31
    「世間や一般大衆を教育しろ
    何が起こっているか皆に知らせるのだ!」
  • 16:31 - 16:35
    しかし過去に教育が 薬物乱用に
    効果があったためしがありません
  • 16:36 - 16:39
    ナンシー・レーガンの「ただノーと言おう」で
    薬物乱用は減りましたか?
  • 16:39 - 16:41
    (笑)
  • 16:41 - 16:42
    効果なかったですよね
  • 16:42 - 16:44
    (笑)
  • 16:44 - 16:46
    実際のところ
  • 16:46 - 16:50
    教育では効果がないと証明できます
    このグラフはS&P 500(株価指数)と
  • 16:50 - 16:54
    マクドナルド、コカ・コーラ
    ペプシの株価を比較したものです
  • 16:54 - 16:58
    2008年の不況のとき
    何があったか見てください
  • 16:58 - 17:00
    おめでたいことに
    とても好調でした
  • 17:00 - 17:03
    金儲けしたい人は
    食品会社に投資するべきなくらいです
  • 17:04 - 17:07
    以上から何が導き出されるでしょうか
  • 17:07 - 17:11
    自由とは何か、個人の責任とは何か
    という疑問です
  • 17:11 - 17:14
    個人の責任とは実際
    何を意味するのでしょうか?
  • 17:14 - 17:19
    情報が隠されたままで知識もなく
  • 17:19 - 17:23
    アクセスが限られていて
    体に良いものが見つからず
  • 17:23 - 17:26
    社会に十分なお金がなく
  • 17:26 - 17:31
    そして子供たちにヘルシーな食べ物を
    与えるのも無理という状況で
  • 17:31 - 17:33
    これを本当に
    個人の責任と言えますか?
  • 17:33 - 17:39
    もしも 清涼飲料を飲むという
    個人の選択の結果
  • 17:39 - 17:43
    救急救命室行きになり
    他人の税金を使うのであれば
  • 17:43 - 17:46
    また 自らの選択で
    太って病気になる従業員がいるから
  • 17:46 - 17:50
    肥満かどうかを問わず
    1人当たり2,750ドルを
  • 17:50 - 17:54
    雇用主が負担するのならば
    一体これって 何ですか?
  • 17:54 - 17:57
    これを自由とはいいません
    無秩序というのです
  • 17:57 - 17:59
    これが現実です
  • 17:59 - 18:04
    自由至上主義者ならこう言うでしょう
    「何だと? 人の食べる物に指図する気か!」
  • 18:04 - 18:06
    でも既に指図されているじゃないですか
  • 18:07 - 18:09
    過去40年間ずっと 目の前で
  • 18:09 - 18:13
    食料供給が変わり続けていたのに
  • 18:13 - 18:15
    抗議運動もしてないでしょう?
  • 18:15 - 18:18
    こうも言うでしょう
    「政府はうちの台所から出て行け!」
  • 18:18 - 18:21
    私も自分の台所に
    政府が干渉するのは嫌ですよ
  • 18:21 - 18:25
    でも 既にもっと危険な誰かが
    居るとしたら話は別です
  • 18:28 - 18:32
    肝心の問題は
    台所を誰に任せるかです
  • 18:33 - 18:37
    これからあなたの自由とお金を
    奪おうっていう政府ですか?
  • 18:37 - 18:39
    それとも 食品産業—
  • 18:39 - 18:43
    既にあなたの自由とお金そして健康を
    奪っている食品産業ですか?
  • 18:43 - 18:45
    どちらかしか選べません
  • 18:45 - 18:48
    こうは言いましたが
  • 18:49 - 18:53
    食品産業はたくさんの人々で
    成り立っています
  • 18:53 - 18:54
    いいことを教えましょう
  • 18:54 - 18:56
    食品産業の人々も
    正しいことをしたいのです
  • 18:56 - 18:59
    実際 個人レベルでは
    正しいことをしたいと思っています
  • 18:59 - 19:03
    会ったこともあります
    実際 すごくいい人たちです
  • 19:03 - 19:07
    でも食品会社で働いているのです
  • 19:08 - 19:11
    最高裁が言うこととは逆ですが
  • 19:11 - 19:14
    企業は「人」ではありません
  • 19:14 - 19:19
    株主に対する受託者責任を
    負うのが企業ですが
  • 19:19 - 19:20
    「人」は負いません
  • 19:21 - 19:27
    企業は3ヶ月毎に利益を計算し
    収益報告書を出します
  • 19:27 - 19:29
    企業の義務なのです
  • 19:29 - 19:33
    食品業界の人と会って話した時のことを
    お話ししましょう
  • 19:33 - 19:36
    企業の名前は伏せますが
  • 19:36 - 19:40
    科学者10人対企業の重役10人という場で
    単刀直入にこう言われました
  • 19:40 - 19:43
    「我々は変わってもいいんですよ
  • 19:43 - 19:43
    以前にもありました
  • 19:43 - 19:46
    80年代に業界が低脂肪に
    切り替えざるを得ませんでした
  • 19:47 - 19:50
    でも 条件が2つあります
  • 19:50 - 19:54
    単独ではやらないし
    損するわけにはいきません」
  • 19:56 - 19:58
    この2つは失敗の元ですからね
  • 19:58 - 19:59
    要は何かというと
  • 19:59 - 20:02
    食品業界も
    言われないと動けないし
  • 20:02 - 20:04
    皆が一斉に動かないといけない
  • 20:04 - 20:06
    競争で不利にならないためです
  • 20:06 - 20:08
    要は何かというと
  • 20:08 - 20:10
    政府の関与が必要だということです
  • 20:10 - 20:13
    でも政府は業界と癒着し
    ぬるま湯です
  • 20:13 - 20:15
    金が絡んでいますからね
  • 20:15 - 20:18
    連邦議会議員の半分以上が
    食品業界から金銭を受け取っています
  • 20:18 - 20:21
    それにアメリカの輸出品の
    6%が食品です
  • 20:21 - 20:24
    そこでいきなり世界に向かって
    こう言ったとしたら?
  • 20:24 - 20:26
    「私たちが食品に入れてるアレ
    本当は体に悪いんだよ」
  • 20:26 - 20:27
    「私たちが食品に入れてるアレ
    本当は体に悪いんだよ」
  • 20:29 - 20:33
    例の歩行困難牛1頭のせいで
    何が起こったか憶えてますか?
  • 20:33 - 20:37
    それから2年イギリスと韓国に
    牛肉が売れなかったんですよ
  • 20:37 - 20:40
    ですから 政府は食品業界側なのです
  • 20:41 - 20:46
    でも 将来医療が受けられなくなるという
    危機は現実のものです
  • 20:48 - 20:51
    これは ある投資銀行がつい最近
    出したばかりの報告書です
  • 20:51 - 20:54
    国際投資銀行
    クレディ・スイスによる—
  • 20:54 - 21:00
    『砂糖消費の分かれ道』です
    この分厚い文書からの一節を紹介します
  • 21:00 - 21:05
    「砂糖を含む食品や飲料への増税が
    砂糖の消費を減らしつつ
  • 21:05 - 21:08
    糖尿病や肥満対策の
    医療費も確保するための
  • 21:08 - 21:10
    最善策であると思われる」
  • 21:10 - 21:14
    投資銀行が
    課税を呼びかけているんですよ
  • 21:14 - 21:18
    この問題の重大さや深刻性が
    ここまで来たのです
  • 21:21 - 21:27
    食は illness(病)ではなく
    wellness(健康)をもたらすべきです
  • 21:27 - 21:28
    昔はそうでした
  • 21:28 - 21:29
    でも今は?
  • 21:29 - 21:31
    これは公衆衛生の危機です
  • 21:31 - 21:36
    公衆衛生の問題は
    患者ごとの個別対応では解決しません
  • 21:36 - 21:41
    これは かつて個人の責任とされていた
    病気のリストです
  • 21:41 - 21:45
    それぞれの病気が持つ
    そのものの絶対的な深刻さはさて置き
  • 21:45 - 21:48
    全て 公衆衛生上の危機として
    認められました
  • 21:48 - 21:52
    このリストに「砂糖」も加えましょうよ
  • 21:54 - 21:57
    個人の責任は観念ではありません
  • 21:57 - 22:01
    台所に居座る厄介者「砂糖」に
    見て見ぬ振りを続ければ医療は破綻します
  • 22:01 - 22:05
    生物学に基づいた政策が必要です
  • 22:05 - 22:07
    その政策の名は
  • 22:07 - 22:09
    「本物の食べ物」だと思います
  • 22:10 - 22:12
    現状の唯一の打開策は
  • 22:12 - 22:15
    この厄介者を台所から追い出すことです
  • 22:15 - 22:16
    ありがとうございました
  • 22:16 - 22:18
    (拍手)
Title:
誰もが見て見ぬふりをする、キッチンの厄介者—砂糖 | ロバート・ラスティグ | TEDxBermuda
Description:

カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)の臨床小児科学の教授である小児内分泌学者ロバート・H・ラスティグが、砂糖の害と2型糖尿病、世界に蔓延する肥満の問題を取り上げます。ラスティグは、最新の著書“Obesity Before Birth”(出生前の肥満)をはじめ、小児肥満に関する数々の本や論文の著者でもあります。

このビデオは、TEDカンファレンスの形式で地元コミュニティが独自に運営するTEDxイベントにおいて収録されたものです。詳しくは http://ted.com/tedx をご覧ください。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDxTalks
Duration:
22:24

Japanese subtitles

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