どうすれば傷を早く治せるようになるのか
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0:01 - 0:05もし薬を飲んだり
ワクチンを打つことで -
0:05 - 0:07まるで風邪を治すみたいに
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0:07 - 0:09傷をより早く
回復させられたら? -
0:09 - 0:12現在は 手術を受けたり
事故にあったりしたら -
0:12 - 0:14何週間も入院します
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0:14 - 0:17大抵は傷痕が残り
健康かつ傷のない器官を -
0:17 - 0:22再生することができないという
痛々しい副作用も残ります -
0:22 - 0:24私は免疫システムに
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0:24 - 0:29組織の再生を促す物質を
生み出す研究をしています -
0:29 - 0:33ちょうどワクチンが
身体に病気と闘えと促すように -
0:33 - 0:35免疫システムに働きかけて
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0:35 - 0:38組織を再生して傷を早く治すことが
できるはずなのです -
0:39 - 0:43突然 身体の一部が再生するなんて
魔法みたいだと思うかもしれませんが -
0:43 - 0:46それができる生き物は
存在しています -
0:46 - 0:48尻尾を再生できるトカゲもいますし
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0:48 - 0:52サンショウウオは
腕を完全に再生できます -
0:52 - 0:55人間だって
肝臓の半分以上を失っても -
0:55 - 0:58再生することができるのです
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0:59 - 1:01この魔法を
より現実的にするために -
1:01 - 1:05免疫システムからの命令で
身体が傷を治し -
1:05 - 1:08組織を再生する方法を
研究しています -
1:08 - 1:12膝の擦り傷から
うっとうしい鼻炎に至るまで -
1:12 - 1:15免疫システムは
身体を危険から守っています -
1:15 - 1:17私は免疫学者です
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1:17 - 1:20免疫システムについての知識を使って
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1:20 - 1:22切り傷や打撲を修復する上で
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1:22 - 1:25鍵となる要素を特定できました
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1:25 - 1:28筋肉を再生する機能をテスト中の
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1:28 - 1:30生体材料を観察している時に
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1:30 - 1:35私たちのチームは
この生体材料で傷を修復した後には -
1:35 - 1:37材料と周辺の筋肉の中に
免疫細胞が -
1:37 - 1:39大量に存在していることに
気付きました -
1:40 - 1:41つまり この場合
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1:41 - 1:45免疫細胞はバクテリアと闘うべく
病原菌に向かうのではなく -
1:45 - 1:48傷へと向かったのです
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1:48 - 1:51そこで分かったのは
ある特定の免疫細胞― -
1:51 - 1:52ヘルパーT細胞が
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1:52 - 1:55埋め込んだ生体材料の内部に
存在しており -
1:55 - 1:57これが傷を治すのに
不可欠であるということでした -
1:58 - 2:02まるで子供の頃に
鉛筆を折ってしまって -
2:02 - 2:04テープでくっつけようとした時の
ようなものです -
2:04 - 2:06治るでしょうが
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2:06 - 2:08一番効率的な方法ではないでしょう
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2:08 - 2:09それに傷痕も残ります
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2:10 - 2:12もしこのヘルパーT細胞がないと
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2:13 - 2:14健康な筋肉の代わりに
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2:14 - 2:17筋肉内部に脂肪細胞が作られます
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2:17 - 2:19内部に脂肪があれば
筋肉は弱まってしまいます -
2:20 - 2:22免疫システムを使えば
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2:22 - 2:25このような傷痕を作らずに
身体を再生して -
2:25 - 2:28怪我をする前の状態に
戻すことができるのです -
2:29 - 2:32私が生み出そうとしている物質は
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2:32 - 2:34免疫システムの反応を変えることで
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2:34 - 2:36新しい細胞を作るように促すものです
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2:37 - 2:41何らかの物質が肉体に
埋め込まれると 常に免疫システムが -
2:41 - 2:43反応することが分かっています
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2:43 - 2:48ペースメーカーや
インスリンポンプ -
2:48 - 2:51新しい細胞を作るために
技術者が使う物質でも そうです -
2:52 - 2:56新しい細胞を作るために生体物質
つまり 足場を埋め込むと -
2:56 - 3:00細胞とタンパク質で構成され
幹細胞の働きを変化させるような -
3:00 - 3:03小さな空間が
免疫システムによって作り出されます -
3:04 - 3:08天気によって私たちの
日々の行動は変化しますよね -
3:08 - 3:09外に走りに行くのか
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3:09 - 3:14家の中で Netflix で
シリーズものをイッキ見するのか -
3:14 - 3:16埋め込まれた足場による
免疫環境もまた -
3:16 - 3:18幹細胞の成長や発達の仕方を
変化させるのです -
3:19 - 3:21もし間違った信号を送れば―
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3:21 - 3:23例えば Netflix 信号みたいな―
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3:23 - 3:25筋肉ではなく
脂肪細胞が作られます -
3:27 - 3:30こうした足場は
様々なもので作られます -
3:30 - 3:33プラスチックから
自然由来の物質まであり -
3:33 - 3:36厚さの異なるナノファイバー
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3:36 - 3:39穴の多いスポンジ
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3:39 - 3:41剛性の異なるゲルなどがあります
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3:41 - 3:43時間が経つにつれて 異なる信号を
出すような物質も作れます -
3:43 - 3:45時間が経つにつれて 異なる信号を
出すような物質も作れます -
3:45 - 3:51つまり 適切な舞台ときっかけと
小道具を与えることで -
3:51 - 3:55細胞が出演する
ブロードウェイの舞台を演出できるのです -
3:55 - 3:57これらは組織ごとに
変化させることもできます -
3:57 - 3:59プロデューサーが『レ・ミゼラブル』と
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3:59 - 4:02『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』で
セットを変えるのと同じです -
4:02 - 4:05私は身体が傷に反応して
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4:05 - 4:10再生を促す様子を真似て
特定の信号を組み合わせます -
4:10 - 4:14将来は 傷の残らないバンドエイドや
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4:14 - 4:18様々に形を変えうる筋肉の詰め物や
傷を治すワクチンができるかもしれません -
4:18 - 4:21明日目が覚めたら ウルヴァリンみたいに
傷が治るようにはなりません -
4:21 - 4:23来週の火曜日も
まだ無理でしょう -
4:23 - 4:25でも こうした進歩と
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4:25 - 4:29組織を作り 傷を治してくれる
免疫システムの研究を組み合わせれば -
4:29 - 4:31身体の防衛機能に働きかけて
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4:31 - 4:35身体の再生を促すような製品が
市販されるようになるかもしれません -
4:35 - 4:39いつか サンショウウオみたいに
なれる日が来るかもしれません -
4:40 - 4:41ありがとうございました
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4:41 - 4:45(拍手)
- Title:
- どうすれば傷を早く治せるようになるのか
- Speaker:
- ケイトリン・サドラー
- Description:
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X-メンのウルヴァリンみたいに、傷痕もなく身体を早く再生できたとしたら? TEDフェローのケイトリン・サドラーは、傷に対する身体の免疫システムの反応を変化させる新しい生体材料を作ることで、この夢を現実のものにしようとしています。この短いトークで、彼女はこうした製品が身体の再生を助ける様々な方法を教えてくれます。
- Video Language:
- English
- Team:
closed TED
- Project:
- TEDTalks
- Duration:
- 04:57
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Moe Shoji approved Japanese subtitles for How we could teach our bodies to heal faster | |
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Moe Shoji accepted Japanese subtitles for How we could teach our bodies to heal faster | |
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Moe Shoji edited Japanese subtitles for How we could teach our bodies to heal faster | |
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Hirohisa Suzuki edited Japanese subtitles for How we could teach our bodies to heal faster | |
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Moe Shoji declined Japanese subtitles for How we could teach our bodies to heal faster | |
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