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はっきり主張できるようになるには

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    思ったことをはっきり言うのは
    難しいものです
  • 0:05 - 0:10
    その本当の意味が分かったのは
    ちょうど1ヶ月前
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    私たち夫婦に子供が
    誕生した時のことです
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    感動と
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    心躍る歓喜の瞬間でした
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    と同時に怖くて身がすくむ思いもあり
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    特に赤ちゃんを初めて
    我が家に迎えた日がそうでした
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    妻も私も
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    母乳からの栄養で十分なのか
    確信が持てませんでした
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    それで小児科医に
    電話したかったのですが
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    第一印象が悪くなってもいけないし
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    神経質で常識外れな親だと
    思われたくなかったので
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    ただ心配しながら
  • 0:41 - 0:42
    待ちました
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    翌日 小児科医を訪れると
  • 0:44 - 0:49
    かなりの脱水症状を示していた息子は
    すぐにミルクを与えられました
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    今では元気ですし
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    担当医は いつでも電話していいと
    言ってくれています
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    あの時 電話して
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    思っていることを
    言えばよかったのでした
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    一方 発言すべきでない時に
    言ってしまう場合もあります
  • 1:02 - 1:06
    10年以上前 私の双子の弟を
    落胆させてしまった時がそうです
  • 1:07 - 1:09
    弟はドキュメンタリー映画を
    製作しています
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    ある初期の作品に対して
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    映画配給会社から
    契約の申し出がありました
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    弟は興奮して
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    承諾するつもりになっていました
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    しかし 交渉に関する研究をしていた私は
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    逆提案をすべきだと主張し
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    完璧な提案を練り上げる
    手伝いをしました
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    それは完璧に・・・
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    完璧に無礼なものだったのです
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    その会社は 酷く憤慨し
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    オファーを取り下げ
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    全てがフイになってしまいました
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    さて私はこの自己主張のジレンマに関して
    世界中の人々に質問をしてきました
  • 1:40 - 1:42
    自分を強く主張できる時とは?
  • 1:42 - 1:44
    自分の利益や関心を押し通せる時とは?
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    自分の意見を表現できる時とは?
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    野心的な要求ができる時とは?
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    内容は幅広く様々なのですが
    一方で
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    それらが織りなす模様は万国共通です
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    上司がミスをしたとき
    進言してもいいだろうか?
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    いつも口出ししてくる嫌な同僚に
    直接 注意してもいいだろうか?
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    無神経な冗談を言う友人を
    いさめてもいいだろうか?
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    心の奥底にある不安を
    最愛の人に明かしてもいいだろうか?
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    私は こうした調査を通して
    人には それぞれ
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    許されている言動の範囲が
    あることに気がつきました
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    時には押しが強すぎることがあります
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    それが弟の身に起きたことです
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    逆提案をすること自体が
    弟に許される範囲外の行為だったのです
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    しかし押しが弱すぎる時もあり
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    先程の妻と私のケースがそれです
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    この1人1人が持つ許容範囲—
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    自分の許容範囲内での言動なら
    見返りがありますが
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    その範囲から一歩出てしまうと
    様々な形で罰せられます
  • 2:43 - 2:46
    冷遇されたり見下げられたり
    疎外されたりさえします
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    時には昇給や昇進を逃したり
    商談を棒にふったりです
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    それで まず知るべきことは
  • 2:53 - 2:55
    自分の許容範囲ですが
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    その範囲の幅は一定でない
    ということが鍵です
  • 2:59 - 3:01
    実際かなり変動するんです
  • 3:01 - 3:05
    状況により その範囲は
    広がりも狭まりもします
  • 3:05 - 3:10
    許容範囲の決定に
    何よりも大きく影響するのは
  • 3:10 - 3:11
    私たち自身の「力」です
  • 3:11 - 3:14
    私たちの力がその範囲を
    左右するのです
  • 3:14 - 3:15
    この「力」とは何でしょう?
  • 3:15 - 3:17
    それは様々な形で現れます
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    交渉の際には選択の余地
    という形で現れます
  • 3:20 - 3:22
    弟の場合 その余地がなく
  • 3:22 - 3:23
    つまり力が足りなかったのです
  • 3:23 - 3:25
    相手の会社には多くの選択肢—
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    つまり力があったのです
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    力の無さは移民のように
    新しい国に来たばかりの人や
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    組織の新メンバーや
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    何かを初めて経験する人々 —
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    例えば妻と私のような
    新米の親などに見られます
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    ある時は 職場で
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    一人が上司で
    もう一人が部下という状況で生まれ
  • 3:39 - 3:40
    ある時は 人間関係で
  • 3:40 - 3:43
    一方が もう一方よりも
    相手に入れあげている場合に表れます
  • 3:43 - 3:47
    ここでの鍵は 力が大きければ
  • 3:47 - 3:49
    許容範囲は うんと広くなり
  • 3:49 - 3:51
    許される言動の幅が
    かなりありますが
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    力が無ければ その幅は狭まり
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    余裕はほとんどありません
  • 3:57 - 4:00
    問題は許容範囲が狭くなると
  • 4:00 - 4:04
    「ローパワー・ダブルバインド」と
    呼ばれるものが生まれます
  • 4:04 - 4:07
    力の弱さゆえの二重拘束のことで
    それが起きるのは
  • 4:07 - 4:10
    黙っていれば
    誰の目にも留まらず
  • 4:11 - 4:13
    思い切って言えば
    罰せられるという時です
  • 4:13 - 4:16
    みなさんの多くは
    「ダブルバインド」と聞くと
  • 4:16 - 4:19
    ジェンダーに関する話を
    連想したのではないでしょうか
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    ジェンダーによるダブルバインドとは
    黙っている女性は目立たず
  • 4:23 - 4:26
    発言する女性は
    嫌な目に遭うというものです
  • 4:26 - 4:31
    女性も男性と同様
    発言しなければなりませんが
  • 4:31 - 4:33
    問題は それを阻む
    障壁があることです
  • 4:34 - 4:38
    過去20年に渡る私の研究で
    こういうことが分かりました
  • 4:38 - 4:41
    女性だから起きていると
    思われていたダブルバインドは
  • 4:41 - 4:42
    実は そうではなく
  • 4:42 - 4:46
    個人の「力」の弱さから来る
    ローパワー・ダブルバインドだったのです
  • 4:46 - 4:48
    つまり 性別に関係なく
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    力の差の現れにすぎない
    ことが多いのです
  • 4:51 - 4:53
    男性と女性の違いを
  • 4:53 - 4:55
    個別に見ても
    男女別の集団を見ても
  • 4:56 - 4:59
    「生物学上の根本的な違いだ」と
  • 4:59 - 5:00
    思うのが常ですが
  • 5:00 - 5:02
    研究を重ねた結果
    分かったのは
  • 5:02 - 5:07
    女性特有のダブルバインドだと
    思われていた事柄は
  • 5:07 - 5:08
    実は 「力」から来るもので
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    ローパワー・ダブルバインドが
    要因となっていたのです
  • 5:12 - 5:15
    この二重拘束は
    力に欠けているせいで
  • 5:15 - 5:19
    言動の許容範囲が狭くなると
    いうものです
  • 5:19 - 5:20
    許容範囲が狭いと
  • 5:20 - 5:22
    強力なダブルバインドが生じるのです
  • 5:22 - 5:25
    さて 許容範囲を広げる方法が
    必要だということで
  • 5:25 - 5:26
    過去20年の間に
  • 5:26 - 5:29
    私は同僚と共に それに関わる
    2つの要素を発見しました
  • 5:30 - 5:34
    1つ目は 力がありそうだ
    という自分に対する自己判断
  • 5:34 - 5:38
    2つ目は 力がありそうだ
    という自分に対する他者の判断
  • 5:38 - 5:40
    自分に力が
    みなぎっていると感じる時
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    私は自信に溢れ 物怖じせず
  • 5:42 - 5:44
    自ら許容範囲を広げています
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    他者の目にも
    私が力強く映っていれば
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    許容範囲を広げる許可が与えられます
  • 5:49 - 5:54
    では その許容範囲を広げる道具が
    必要になりますが
  • 5:54 - 5:56
    今日はその道具一式を
    皆さんにお渡ししましょう
  • 5:56 - 5:58
    意見を述べることには
    リスクが伴いますが
  • 5:59 - 6:02
    そのリスクを下げてくれる道具です
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    最初の道具は
    交渉に関する研究で発見された
  • 6:09 - 6:10
    重要なものです
  • 6:10 - 6:14
    概して 女性は控えめに提案するため
  • 6:14 - 6:18
    交渉は 男性より女性にとって
    不利な結果となってしまいます
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    しかしハナ・ライリー・ボウルズと
    エミリー・アマナトゥラの研究で
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    ある状況下では 女性も
    男性と同じくらい強気になれ
  • 6:25 - 6:27
    かつ男性と同じような結果を
    出せることが分かりました
  • 6:27 - 6:31
    その状況とは
    女性が他者のために発言する時です
  • 6:31 - 6:33
    他者のために発言する時
  • 6:33 - 6:38
    女性は自分の許容範囲を把握し
    自ら押し広げ
  • 6:38 - 6:40
    より自信を持って発言できます
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    これは「母熊効果」と
    呼ばれることがあります
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    自分の子を守る母熊のように
  • 6:46 - 6:50
    他者のために発言する時
    自分の意見が述べられるようになります
  • 6:50 - 6:53
    しかし時には自分のためにも
    発言しなければなりません
  • 6:53 - 6:55
    その方法とは?
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    自分のために発言するのに
    最も重要な道具の1つに
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    「他者視点取得」と
    呼ばれるものがあります
  • 7:01 - 7:04
    他者視点取得とは実に単純で
  • 7:04 - 7:08
    他者の視点を通して
    世の中を見るということです
  • 7:09 - 7:13
    これが 自分の許容範囲を広げてくれる
    最も重要な道具の1つです
  • 7:13 - 7:15
    相手の視点を取り入れて
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    相手が本当に望んでいるものを考えると
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    相手から 自分の望んでいるものを
    もらえる可能性が高まります
  • 7:21 - 7:23
    しかし ここに問題があります
  • 7:23 - 7:25
    視点取得は難しいのです
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    ちょっと実験をしてみましょう
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    このように手を挙げて下さい
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    人差し指を突き出して
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    大文字の「E」を
    おでこに書いてください
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    できるだけ速く
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    はい
    「E」を書くのには2通りありますね
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    これは元々 視点取得のテストとして
    考案されたものです
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    2つの写真をお見せします
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    おでこに「E」を書いた人の写真です
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    教え子のエリカ・ホールです
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    左に見えるのは
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    正しい「E」ですね
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    自分の書いた「E」が
    他の人にも「E」に見えます
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    これは視点取得型の「E」です
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    他者の観点から見た「E」だからです
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    しかし右のは自己注目型の「E」です
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    自己注目は よくあることですが
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    特に危機に陥ると
    そうなります
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    ある危機のお話をしましょう
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    カリフォルニア州ワトソンビルで
    銀行に1人の男が入って来ました
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    男は言いました
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    「2千ドル出せ
    さもないと銀行ごと爆破する」
  • 8:26 - 8:28
    銀行の支店長は お金を渡さず
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    一歩引いて考えました
  • 8:30 - 8:31
    その男の立場に立つと
  • 8:31 - 8:34
    非常に重要なことに気づきました
  • 8:34 - 8:36
    男は特定の金額を要求してきています
  • 8:36 - 8:38
    そこで男に尋ねました
  • 8:39 - 8:41
    「どうして2千ドルなのですか?」
  • 8:41 - 8:42
    男は答えました
  • 8:42 - 8:46
    「今すぐ2千ドル渡さないと
    友達が強制退去させられるんだ」
  • 8:46 - 8:48
    そこで支店長は言いました
  • 8:48 - 8:51
    「それなら銀行強盗なんかではなく
    ローンを組んだ方がお得ですよ」
  • 8:51 - 8:52
    (笑)
  • 8:52 - 8:53
    「私のオフィスへどうぞ
  • 8:53 - 8:55
    書類を作りましょう」
  • 8:55 - 8:56
    (笑)
  • 8:57 - 9:02
    支店長の迅速な視点取得が
    一触即発の状況を鎮めたのです
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    他者の視点を取り入れると
  • 9:04 - 9:09
    野心的になれる上 自己主張でき
    それでいて感じもいいのです
  • 9:09 - 9:12
    もう1つ自己主張できて
    好ましく思われる方法があります
  • 9:12 - 9:15
    それは柔軟性を示すことです
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    例えば あなたが営業マンで
    車を売ろうとしていると思ってください
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    選択肢を2つ示すことで
    売れる可能性が高くなります
  • 9:24 - 9:26
    例えば 選択肢Aは
  • 9:26 - 9:29
    2万4千ドルで保証期間5年
  • 9:29 - 9:30
    選択肢Bは
  • 9:31 - 9:33
    2万3千ドルで保証期間3年
    という風にです
  • 9:34 - 9:36
    私の研究で分かったことは
  • 9:36 - 9:39
    人は選択権を与えられると
    ガードがゆるくなり
  • 9:39 - 9:42
    与えられた提案を
    承諾しがちだということです
  • 9:42 - 9:44
    これは営業マンに限らず
  • 9:44 - 9:46
    親にも言えます
  • 9:46 - 9:47
    私の姪が4才の時
  • 9:47 - 9:50
    着替えるのを嫌がり
    どの洋服も拒絶しました
  • 9:50 - 9:53
    しかし母親に
    素晴らしい考えが浮かびました
  • 9:53 - 9:56
    娘に選択肢を示し
    選ばせたらどうだろう?
  • 9:56 - 9:58
    どっちのシャツがいい?
    こっちね
  • 9:58 - 10:00
    どっちのズボンがいい?
    こっちね
  • 10:00 - 10:01
    見事にうまく行きました
  • 10:01 - 10:05
    姪はグズることなく
    さっさと着替えたのです
  • 10:05 - 10:08
    私は世界中の人々に
    こんな質問をしてきました
  • 10:08 - 10:10
    「思っていることが
    気軽に言える時とは?」
  • 10:10 - 10:11
    最も多い答えは
  • 10:11 - 10:16
    「聞き手の中に
    支持者や仲間がいる時」
  • 10:16 - 10:20
    では 自分の側に立ってくれる
    仲間を得るには
  • 10:20 - 10:21
    どうしましょう?
  • 10:22 - 10:24
    1つの方法は「母熊」になることです
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    他者のために発言する時
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    自分だけでなく他者の目から見ても
    自分の許容範囲が広がり
  • 10:29 - 10:31
    同時に強力な仲間を得られます
  • 10:32 - 10:37
    強力な仲間を得るもう1つの方法
    特に権力のある人を味方につけるには
  • 10:37 - 10:39
    助言を求めることです
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    他者に助言を求めると
    好ましく思ってもらえます
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    相手を立てているし
    謙虚さを示してもいるからです
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    もう1つのダブルバインド解決にも
    とても効果的です
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    自己PRから生じる
    ダブルバインドのことです
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    どういうことかと言うと
  • 10:55 - 10:58
    自分の功績を宣伝しなければ
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    誰も気付かないが
  • 10:59 - 11:02
    ひけらかすと好ましく思われない
    というものです
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    しかし自分の功績に関して
    助言を求めると
  • 11:05 - 11:10
    相手の目に映る自分は有能で
    さらに好ましく思ってもらえます
  • 11:10 - 11:13
    この方法は とても強力で
  • 11:13 - 11:15
    誰かが相談に来ると
    わかっている時でさえ効果的なのです
  • 11:15 - 11:20
    「力」の弱い人が紹介を受けて
    私の所に助言を求めに来ることを
  • 11:20 - 11:24
    前もって知らされるというケースが
    今まで何度もありました
  • 11:24 - 11:27
    ここで気付いて欲しいことが
    3つあります
  • 11:27 - 11:30
    その1 私は助言を
    求められると知っていた
  • 11:30 - 11:32
    その2 助言を求める行為には
  • 11:32 - 11:35
    戦略的な利点があることを
    私はよく知っていた
  • 11:36 - 11:38
    その3 そう知っていても
    効果的だったのです!
  • 11:39 - 11:40
    相手の視点を受け入れ
  • 11:40 - 11:42
    彼らのために
    もっと力を尽くすようになり
  • 11:42 - 11:46
    より熱心に相談に乗りました
    助言を求められたからです
  • 11:46 - 11:50
    自信を持って意見が述べられる場面は
    他にもあります
  • 11:50 - 11:52
    専門分野がある場合です
  • 11:52 - 11:54
    専門性によって信頼が得られます
  • 11:55 - 11:58
    たっぷり力を持っている場合は
    すでに信頼があるので
  • 11:58 - 12:00
    そこそこの証拠を示せば
    十分です
  • 12:00 - 12:03
    力が無い場合は
    信頼がありませんから
  • 12:03 - 12:05
    優れた証拠が必要になります
  • 12:05 - 12:09
    専門家として印象づける方法の1つに
  • 12:09 - 12:11
    自分の情熱を表す
    というやり方があります
  • 12:12 - 12:14
    皆さんに
    やってほしいことがあります
  • 12:14 - 12:17
    向こう数日の間に
    誰か友達をつかまえて
  • 12:17 - 12:20
    その人が情熱を傾けていることについて
    語ってもらってください
  • 12:21 - 12:23
    私は世界中の人々に
    これをやってもらい
  • 12:23 - 12:25
    その後こう尋ねました
  • 12:25 - 12:27
    「自分の情熱を語る人を見ていて
  • 12:27 - 12:29
    どんなことに気がつきましたか?」
  • 12:29 - 12:31
    その答えはいつも同じでした
  • 12:31 - 12:33
    「目が輝き イキイキとしてきた」
  • 12:33 - 12:36
    「満面の笑顔になった」
  • 12:36 - 12:37
    「手ぶりが大きくなって
  • 12:37 - 12:39
    避けなきゃいけないほどだった
    当たりそうで」
  • 12:39 - 12:42
    「早口になり
    ちょっと声がうわずっていた」
  • 12:42 - 12:43
    (笑)
  • 12:43 - 12:46
    「秘密を明かすかのように
    身を乗り出してきた」
  • 12:46 - 12:47
    さらに こう尋ねました
  • 12:47 - 12:50
    「それを聞いていた
    あなたはどうなりましたか?」
  • 12:50 - 12:51
    こんな答えでした
  • 12:51 - 12:54
    「私の目も輝き
    笑みがこぼれ
  • 12:54 - 12:55
    身を乗り出しました」
  • 12:55 - 12:57
    自分たちの情熱に関することとなると
  • 12:57 - 13:01
    自ら発言する勇気が
    奮い起こされるものですが
  • 13:01 - 13:04
    同時に 発言することに対し
    周りも寛容になります
  • 13:05 - 13:10
    自分が弱すぎるように見えてしまう状況でも
    情熱を表すとプラスに働きます
  • 13:11 - 13:15
    性別を問わず職場での涙は
    ひんしゅくを買いますが
  • 13:15 - 13:22
    リジー・ウルフの研究では
    強い感情が情熱という形で表された場合
  • 13:22 - 13:28
    男性であれ女性であれ 涙は
    非難されないことが分かっています
  • 13:29 - 13:32
    最後に
    今は亡き父が 弟の結婚式で
  • 13:32 - 13:34
    述べた言葉で
    締めくくりたいと思います
  • 13:35 - 13:36
    その時の写真です
  • 13:38 - 13:40
    父は私と同じく心理学者でしたが
  • 13:40 - 13:44
    父が本当に愛し
    情熱を持っていたのは映画でした
  • 13:44 - 13:45
    弟と同じです
  • 13:45 - 13:47
    父が結婚式のために書いた
    スピーチの題材は
  • 13:48 - 13:51
    人生を喜劇に喩え その中で
    私たちが演じる役柄についてでした
  • 13:51 - 13:53
    「人との関わりが
    軽やかであればあるほど
  • 13:53 - 13:57
    上手に立ち回れるようになり
    人生を充実させるのに長けてくるものだ
  • 13:57 - 14:01
    自分の役割を受け入れ
    向上しようと努力する者は
  • 14:02 - 14:05
    自分を大きく成長させる
  • 14:05 - 14:07
    自分の役割をうまくこなせば
  • 14:07 - 14:09
    人生は概ね
    楽しいものとなるだろう」
  • 14:09 - 14:11
    父が言わんとしたのは
  • 14:11 - 14:14
    この世界で私たちは皆
    役割と自由を与えられており—
  • 14:15 - 14:19
    この講演の核心でもあるのですが—
  • 14:19 - 14:24
    その役割と幅は常に広がり
    発展しているということです
  • 14:25 - 14:27
    必要とあらば
  • 14:27 - 14:29
    母熊のように勇猛になり
  • 14:29 - 14:31
    謙虚に助言を求めてください
  • 14:32 - 14:36
    そうして優れた証拠と
    心強い仲間を得て
  • 14:36 - 14:39
    情熱を持って
    他者の視点を取り入れましょう
  • 14:39 - 14:41
    そして 皆さんが
    この道具を使えば―
  • 14:41 - 14:44
    誰でも使えるようになれば
  • 14:44 - 14:48
    自分の言動の許容範囲を
    広げられるようになり
  • 14:48 - 14:51
    人生は概ね楽しいものと
    なることでしょう
  • 14:52 - 14:53
    ありがとうございました
  • 14:53 - 14:56
    (拍手)
Title:
はっきり主張できるようになるには
Speaker:
アダム・ガリンスキー
Description:

はっきり考えを述べることは、そうすべき時でも難しいものです。社会心理学者アダム・ガリンスキーの賢明な助言から、意見をはっきりと述べ、難しい状況もくぐり抜け、自分自身の力を強化する方法を学びましょう。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDTalks
Duration:
15:08

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