脳はどのように話し言葉を理解するのか? / ガレス・ギャスケル
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0:07 - 0:14平均的な20歳が知っている単語の数は
2万7千語から5万2千語です -
0:14 - 0:2060歳までに その数は
平均3万5千から5万6千になります -
0:20 - 0:24声にして出すと ほとんどの単語が
1秒に満たない長さです -
0:24 - 0:29そのため それぞれの単語に対し
脳はすばやい判断を行う必要があります — -
0:29 - 0:32何千という選択肢の中から
シグナルと一致するのはどれか? -
0:32 - 0:36約98%の確率で
脳は適切な単語を 選択します -
0:36 - 0:37一体どうやって?
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0:37 - 0:41話し言葉の理解は
書き言葉の理解とは異なりますが -
0:41 - 0:44手話の理解とは似ています
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0:44 - 0:49ただ 手話よりも 話し言葉の認識の方が
数多く研究されています -
0:49 - 0:51話し言葉を理解する能力のカギは
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0:51 - 0:55脳の並列プロセッサとしての役割にあります
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0:55 - 0:59つまり 複数の異なることを
同時にできる能力です -
0:59 - 1:01ほとんどの学説は
既知の単語の1つ1つは -
1:01 - 1:061つの作業のみを行う別個の処理ユニットに
表象されると仮定しています -
1:06 - 1:11聞こえた単語が どの表象単語と
合致するかを決定するという作業です -
1:11 - 1:15脳の中で 単語を表象する処理ユニットは
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1:15 - 1:22おそらく 皮質にある神経群にまたがった
発火活動パターンです -
1:22 - 1:24単語の初めの音が聞こえると
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1:24 - 1:27何千ものユニットが
発火活動を始めることがありますが -
1:27 - 1:29これは 単語の初めの音だけでは
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1:29 - 1:32マッチしうる単語が いくつもあるためです
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1:32 - 1:35その後 単語の続きの音が聞こえてくると
次第に多くのユニットが -
1:35 - 1:40情報の重要な部分が欠けていると検知し
発火活動を停止します -
1:40 - 1:44場合によっては
その単語の最後の音に至るよりかなり前に -
1:44 - 1:48たった1つの発火パターンだけが
活動を継続し 表象する1語に一致します -
1:48 - 1:51この一致は
「認識ポイント」と呼ばれています -
1:51 - 1:541つの単語に絞り込むプロセスにおいて
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1:54 - 1:57活動するユニットが
その他のユニットの活動を抑え込み -
1:57 - 1:59大切な数ミリ秒を節約します
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1:59 - 2:04ほとんどの人は 1秒に
約8音節まで理解できます -
2:04 - 2:07そして 最終的には
単語自体の認識だけでなく -
2:07 - 2:10保存されたその単語の意味に
アクセスする必要もあります -
2:10 - 2:14脳は 考えられる多くの意味に
同時にアクセスし -
2:14 - 2:17その単語の意味を完全に決定します
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2:17 - 2:23研究によると 例えば “cap” のような
単語の一部を聞いただけで -
2:23 - 2:29“captain” や “capital” など
考えられる複数の意味を検知し始めます -
2:29 - 2:32単語全体が聞こえてくるのを
待たずに -
2:32 - 2:35つまり
1つの単語を耳にすると -
2:35 - 2:38脳の中で 瞬間的な意味の発火が起きて
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2:38 - 2:43認識ポイントに達すると
脳は ひとつの解釈に到達します -
2:43 - 2:46認識のプロセスが 速く機能するのは
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2:46 - 2:51単語がバラバラに並んでいる場合より
文脈のある文章になっている場合です -
2:51 - 2:55文脈はまた 単語の意図された意味を
判断する手助けをしてくれます -
2:55 - 2:59多義語の “bat” (バット・コウモリ) や
“crane” (クレーン・鶴) など -
2:59 - 3:03同音異義語の “no” や “know” を
区別する場合です -
3:03 - 3:07多言語を話す人の場合 聞こえてくる言語が
新たな手掛かりになり -
3:07 - 3:13聞こえてくる言語に合致しない
単語を可能性から排除します -
3:13 - 3:17では 全く新しい単語を このシステムに
追加するにはどうするのでしょう? -
3:17 - 3:21大人になっても 数日に一度ぐらい
新しい単語に出会うことがありえます -
3:21 - 3:25全ての単語が精密に調整された
活動パターンで表象されていて -
3:25 - 3:27たくさんのニューロン上に
納められているならば -
3:27 - 3:32どのように 新しい単語が古い単語を
上書きしてしまうのを防ぐのでしょう? -
3:32 - 3:34この問題を回避するために
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3:34 - 3:39はじめに 新しい単語は
脳の「海馬」という部分に記憶されます -
3:39 - 3:43単語が主に貯蔵されている皮質とは
全く違う場所ですので -
3:43 - 3:46新しい単語は 既知の単語と
同じニューロンを共有しません -
3:46 - 3:49その後 数日間 夜の睡眠を重ねると
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3:49 - 3:54新しい単語は 次第に移動し
既知の単語の仲間入りをします -
3:54 - 3:58研究者たちは この段階的な習得プロセスが
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3:58 - 4:01既知の単語が誤って上書されるのを
防ぐと考えています -
4:01 - 4:03このように 日中は
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4:03 - 4:07誰かと会話するときには 無意識の活動が
意味の発火を発生させ -
4:07 - 4:11夜 私たちが休んでいる間
脳は忙しく働いて -
4:11 - 4:14新しい単語の情報を
単語ネットワークに統合しています -
4:14 - 4:18このプロセスにより
私たちは 朝 目覚めたとき -
4:18 - 4:21絶えず変化する言語の世界に
対応できる準備が整っているのです
- Title:
- 脳はどのように話し言葉を理解するのか? / ガレス・ギャスケル
- Speaker:
- ガレス・ギャスケル
- Description:
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平均的な20歳が知っている単語の数は、2万7千語から5万2千語です。声にして出すと、ほとんどの単語が1秒に満たない長さです。そのため、それぞれの単語に対し脳はすばやい判断を行う必要があります何千という選択肢の中からシグナルと一致するのはどれか?約98%の確率で、脳は適切な単語を選択します。どうしてこんなことが可能なのでしょうか?ガレス・ギャスケルが、会話を理解することの複雑さを掘り下げて解説します。
講師:ガレス・ギャスケル、監督:Art Shot
このビデオの教材 : https://ed.ted.com/lessons/how-do-our-brains-process-speech-gareth-gaskell
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TED-Ed
- Duration:
- 04:21
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