あなたの体を嫌うのをやめて あなたらしい人生を歩む｜タリン・ブルンフィット｜TEDxAdelaide

「デブ」… 「ブス」… 「醜い」

これらの言葉は、世界中の女性達が鏡の前で、毎日鏡に向かって言う言葉です。タリン自身も、体は飾りではなく夢を乗せる乗り物であると気づくまで、毎日言っていた言葉でした。

このスピーチでは、世界共通の体を嫌う問題に対して、私たち自身の考えや身の回りにある非現実な体型をスタンダードとする考えをどう変えるかについて話します。

タリン・ブルンフィットは、ベストセラー作家でありボディー・イメージ・アクティビストやボディー・イメージ・ムーブメントの発案者として世界的に知られています。

2013年に、普通とは異なるビフォーアフターの写真を載せたところ、１億もの閲覧数を得て世界のメディアから多くの注目を浴びました。ドキュメンタリー映画デビュー作「Embrace（抱擁）」では、体型の問題について掘り下げ、今現在オーストラリアの最も成功したドキュメンタリー映画の一つとなりました。

このビデオは、TEDカンファレンスの形式で地元コミュニティが独自に運営するTEDxイベントにおいて収録されたものです。詳しくは http://ted.com/tedx をご覧ください。

あなたは デブ

（笑）

あなたは 醜い

あなたは ブス

あなたは シワだらけ

あなたの そばかすは醜い

とても攻撃的に
聞こえますよね？

しかし これらのメッセージは

私達に 毎日投げ掛けられるものです

そして たくさんの方が
これらを真に受けます

私も その一人でした

たった数年前の事
私は 鏡の前に立ちました

自分自身に言いました

あなたは デブで
醜くてブスだと

この地球上での
私の存在価値は

見た目だと思っていました

だから その大嫌いな体で
外科医のところに行き

そして 下着になりました

そして 「私の崩れた体を
直して下さい」と言いました

先生は納得しました

（ザワザワ）

先生は 私の脂肪を掴み

これは「取り除くべきでしょう」と言い

私の胸を 汚いティッシュでも
摘むかのように引っ張り

「これは ここにあるべきですよ
さあ 直しましょう」と言いました

先生が 知らなかったのは

このお腹は ３人の子供を出産し

この胸は ３人の子供達に
４千食もの食事を与えたのです

（笑）

（拍手）（歓声）

しかし 私は意気揚々としていました

なぜなら この崩れた体が
直ると思ったから

その時は 気付か無かったけれど
今なら わかることがあります

変わるべきものは
私の体ではありませんでした

それは 私の考え方でした

この地球中のたくさんの人々は

頭の中に ネガティブな闇の
乗客を乗せており

「あなたは充分ではない」と呟き

イカリをどん底に落とす

きっと あなたも共感するでしょう

この心の声と過ごす
ネガティブな生活は大変です

今日 私がここにいるのは
皆さんの気分を害する為ではありません

皆さんの考え方を変える
提案をしに来たのです

パーソナルトレーナーや

友達 美容師との会話は

体の話になると
ネガティブになります

女性は 自分自身の心の声だけで
嫌気が差すのに

私達は 広告看板がある道を
歩かなければいけない

広告には 私達はこうあるべきだ
と提示されており

バスにはセクシーな女性の
広告が貼られている

雑誌を開けば
さらに多くのイメージがあり

テレビでも 映画でも

それは どこにでもあります

女性にとっては戦いです

辛い事です

これらのメッセージは
とても攻撃的で

私達を 前進させないですし

素晴らしいアイデアも持たせない

ただ どん底に落とすだけです

自分は不十分であるという
メッセージを鵜呑みにすることで

自身が理想の体型や
「一般的」な美しさだと

認める事が 出来ないのであれば

たった一つの選択肢は
その体型と生涯戦い抜くことです

「老化と戦う」

「シワを防ぐ」

「崩れているところを隠す」

もし 赤ちゃんのことを
頭に思い浮かべるとしたら

むちむちで エクボもできちゃう
かわいい太ももを想像するでしょう

これって美味しそうでしょ？

でも これが25歳だとすると

ムチムチの太ももに
エクボができていたら

これは大問題ですね

選択肢は２つだけです

外科医を訪れ
脂肪吸引をする

最低限 ジムのメンバーになる

でも 何百万人もの人が選ぶのは

小さくなって
隠れるような生活する事です

太ももを隠し
ショートパンツは 履かない

もし 私みたいな腕だったら

手を振ると よく揺れます

（笑）

タンクトップや
袖の無いドレスは着ない

ビキニを着ている体が嫌いだから
ビーチには行かない

プールで 子供達と
楽しく遊ばない

それはしないで下さい

あなたの体型が嫌いで
嫌いで堪らないから

大好きな人と
親しくする事を止める

これらは人々が
毎日選ぶ選択肢です

体型に対しての恥じらい
嫌悪感 ネガティブな考え

これは 世界的な問題です

私達みんなが
経験したことでしょう

本当に私達の考えを 見失ってしまった
のではないかと思います

「この考え」が原因で いじめられたり
恥をかかされたりする事が 問題なのです

皆さんと短い予告編を
シェアしたいと思います

私が作成したドキュメンタリー映画の
「Embrace（抱擁）」です

（映像）あなたは私に釘ったけ

あなたに引っかかったわ

私は 何をしても

勝てないわ

私の周り全て

どこを見ても

公平じゃない

あなたは 蛇のよう

罠をあちこちに掛ける

顔は絶対に見せない

ゆっくりと殺す 時々素早く

気にしてるの？

それが あなたの生きたい人生

欲求不満でいて 欲しいんでしょ

あなたの後を這う

あと一口と お願いするの

お馬鹿で 寂しくいて
欲しいんでしょ

でも もうたくさん
うんざり

（笑）

私達に求めていることは
当たっているでしょう

欲求不満
（笑）

私達がやってるように
「私を買って」と言ってる

でも 教えてあげましょう

これは 悲劇じゃないんです

私が皆さんとシェアしたいのは
私が思う悲劇です

これが悲劇です

女子生徒が教育を受けたくて
行った学校で

誘拐される

彼女達は連れ去られた

たくさんの子がレイプされ
たくさんの子が殺された

何人かは 家に帰ってきたけど
全員ではない

３人の子供を持つ母親として
想像もつきません

朝 ３人の子供を学校に連れて行き

学校が終わる時間に迎えに行く

そうしたら 子供達がいない

子供達の望みに反して
連れ去られたなんて

そして 私はさらに悪い事を
考えるでしょう

子供達は すぐそこの道にいるのに

子供達を家に連れて
帰ることが出来ない

これが 悲劇です

そして これは悲劇ではない

（ザワザワ）

どこにも行く所がない人々

彼らには 家がありません

世界中から 愛してもらえない
気分でしょう

これは心が痛い
そして これが悲劇です

これは 違う

この地球上では ３秒毎に

３秒毎に...

（クリック音）

子供が亡くなっています

（クリック音）

食べる物がないからです

（クリック音）

私の息子が 学校から帰ってきて

息子に「お母さん 今日のお弁当は
少なかったよ」と言われると

私は イタリアの
おばあちゃんのようになり

イタリアの血は入ってないけど
（笑）

息子を座らせて 食べ物与え
栄養をつけたくなります

まだ お腹空いてる？
（笑）

だから 私にはその痛みを
想像する事が出来ません

子供に食べ物を与えられないから

自分の子が 腕の中で
死んでいくなんて

これが 悲劇です

これは 違う

人々の価値や健康を測る この小さな箱

私は良い？悪い？
今日の私はどう？

この小さい箱は
すごい力で 私達を振り回します

毎日 若い女性は売春を
強要されています

それでも まだ たくさんの女性や人々は
どうでもいいことに時間を費やしてしまう

体にできた 何本かの線のように

家がない 希望もない 食べ物もない
選択肢もない これが悲劇です

体型の不満を 悲劇ではない
とは言っていません

私自身の目で
心が痛むようなニュースを

見たり 読んだりしました

体型に対する不満から

自殺にまで追い込む
うつや不安

これが悲劇ではない
とは言っていません

悲劇です

私の太ももが
歩くたびに擦れあったり

お腹のお肉が
下着からはみ出たり

４千食も与えた胸が
しぼんだり

これ もう言いました？
（笑）

私の背中のお肉や

ジーンズを試着した時

お尻が大きすぎて入らない

これは悲劇じゃないんです

世界中の何千もの方々に
この質問をしました

この地球で あなたが最後に
息をする時に

あなたの頭に浮かぶものは？

何を考えるでしょうか？

誰もこんな事言いません
大きいお尻です

（笑）

もしくは セルライト

もしくは 肉割れなんて言いません

なぜなら そんな事
どうでもいい事だから

もうここに戻って
これないのであれば

ここで生きて 息をしている間
可能性があるのならば

将来があり
感謝の念があるならば

私達は 幸福で高価で豊かな
生活をする事が 可能です

今日

私が 目隠しを取り

この体は素晴らしい
体型として見た時

私の人生が 変わって見えました

その瞬間に それまで気づかなかった
全てに辿り着きました

嘘をつき続けて

嫌な奴を身につけて
しまっていたんだと

（笑）

本当に

もしかしたら このライトの向こう側

この観客の中にも
嫌な奴がいるかもしれませんね

（笑）

それでも いいのです

なぜなら 私達は人間なのだから

私達は 喜びも楽しみもない所へ

道を踏み外してしまっただけなんです

私達の考えを取り戻して来る事が
必要なのです

私は 今日ここにいる皆さんに
チャレンジして頂きたい

あなたの性格 精神の
強みを考えて頂きたいのです

完璧な体型はいらない

必要なのは 優しくて
へこたれない心

その体型 そのままが
素晴らしいものだと

考え方に取り込めば

溢れんばかりの感謝の意で
満たされるでしょう

なぜなら あなたの体は
装飾品ではないのだから

あなたの体は 夢に到達するための
乗り物だからです

ありがとうございました

（歓声）