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Game Maker's Toolkitへようこそ
僕はマーク・ブラウン
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プラチナゲームズは
ハイスピードな3D格闘アクションを作る
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ベヨネッタやメタルギアライジング
The Wonderful 101など
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しかしプラチナのゲームの中には
他とは違うものが1つある
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無限航路も入れれば2つだが
この変なDS作品はとりあえず無視だ
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今回はヴァンキッシュの話だ
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バイオ4のデザイナー三上真司が制作したこのゲームは
カバー系シューティングだ
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これはアクションゲームとは明らかに
ペースの異なるジャンルで
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一見するとヴァンキッシュはベヨネッタよりも
ギアーズオブウォーに似ている
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だがヴァンキッシュはメタルギアライジングや
マッドワールドに劣らずプラチナらしいゲームだ
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このスタジオのゲームの名声を築いているものは
パンチやキックではない
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その秘訣は、奥深さと上達の余地にある
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アクションゲームのよさは
複数の違ったレベルで遊べることだ
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レベル1は「学ぶ人」の段階
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初心者は戦闘でボタンを連打し、ゴリ押しするだけ
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戦闘システムについてはあまり理解していない
それでもまあ楽しい
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スコアがひどかったり、何度か死んだり
見た目もカッコ悪いかもしれないが
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十分楽しめる
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イージーモードで遊び、システムを深く理解しない
プレイヤーのことを、プラチナはちゃんと考えている
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プロデューサーの稲葉敦史は「そうしたプレイヤーが
最高の体験をすることが重要」で
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初心者を無視すれば
「マニア向けになる危険がある」と言っている
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ヴァンキッシュでゴリ押しに相当するのは
カバー系シューティングのように遊ぶことだ
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それでも遊べるのだ
カバーに隠れて、少し撃ってはまた隠れる
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サム・ギデオンのロケットブーストは
カバーからカバーへ移動するために使う
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スローになるアクティブARモードはたまになら
いいが、使い過ぎは禁物だ
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発動するには身を危険にさらす必要があるし
使い切ればオーバーヒートする
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そうなったら最悪だ
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レベル2では、学ぶ人は「遊ぶ人」になる
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ここでプレイヤーはゲームに奥深さがあることを知る
この場合の奥深さとは
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基本的なシステムを組み合わせたり
タイミングや位置取りを工夫することで
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プレイヤーがより多くを引き出せることだ
これにより戦略的な判断が生まれる
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プレイヤーが個性を表現するのにも役立つ
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奥深さは新しいシステムの導入や
コンテンツの解放を積み重ねても出てこない
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それは横の広がりにすぎない
プラチナの奥深さは、簡単なシステムから形成される
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アクションゲームでこれを達成する
一番わかりやすい方法はコンボだ
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ベヨネッタはパンチとキックを使えるが
2つのボタンを特定の順番で押したり
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タイミングをずらして押すことで
より強力な新しい攻撃を繰り出せる
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システムは正しいタイミングで使えば効果を増す
MGSライジングのブレードモードはいつでも使えるが
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ゲージが満タン、かつ敵が負傷中に使えば
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斬奪で脊髄を引っこ抜くことができる
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ヴァンキッシュではタイミングを見て
回避やジャンプ中にARモードを使う必要がある
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ARモードとブーストを
またブーストと近接格闘も組み合わせられる
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ブーストで敵の後ろに回り込むなど
位置取りも考えるべきだ
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特殊能力を使う頻度が増すほど
ゲージ残量に気を配る必要が出てくる
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ブーストやARモードを使うと熱が溜まるからだ
攻撃後の逃げ方も考えないといけない
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つまり攻撃、回避と常に動きのリズムを入れ替えて
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オーバーヒート直前の状態を維持することになる
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こうなればゴリ押しは卒業だ
ちゃんと考えて動いている
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サムの能力を個別に使うだけでなく
組み合わせて効果を高められるようになっている
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カバーは単に息継ぎのための手段だ
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レベル3では、遊ぶ人は「達人」になる
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プラチナのゲームにはさらなる奥深さがある
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チュートリアルでも教えてくれない技の数々だ
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例えばベヨネッタ上級者は
「ダッヂオフセット」と呼ばれるテクニックを使う
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コンボの最中に回避するという技で
こうすればスコアボーナスが切れない
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ヴァンキッシュだと
上級者は例えばブーストローリングを覚える
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ロケットブーストは最初の一瞬だけ
ゲージを消費しない時間があるので
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即座にローリングでキャンセルすれば
ほぼ安全に長距離を移動できる
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オーバーヒートの危険もない
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リロード中に武器を高速で交換すると
リロード速度を上げられる
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発射の遅いロケットランチャーは他の武器を
撃ちながら切り替えれば、素早く撃てる
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タバコを投げて囮にしたり、投げたグレネードを
スロー中に撃って範囲攻撃もできる
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こうした技は全て、最初からあったシステムの応用だ
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知識とタイミングと腕さえあれば
いつでも使うことができる
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ゲームのメイン部分は
レベル2の奥深さを活用するように作られている
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ヴァンキッシュでは、背中が弱点の敵は
ブーストとスローを利用して効率よく倒す
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ARモードでロケットを撃ち落とす
あるいは大型ボスの足の間にブーストで潜りこむ
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だが達人が腕を試すには
もう少し先まで行く必要がある
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ヴァンキッシュではゴッドハードや
エキスパートチャレンジをやることになるが
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一番大事なのはスコアシステムだ
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ヴァンキッシュはこの点が残念だ
プラチナ作品のスコアシステムは複雑だが
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理解しやすく、高スコアの出し方が
わかるのが普通だ
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ヴァンキッシュの得点システムはシンプルだが
高得点の出し方か不明瞭だ
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撃破数やヘッドショット、時間や
カバー使用回数が関係しているとわかる程度だ
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プラチナは普通グレードやメダルで
明確にプレイヤーの技量を評価してくれるが
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ヴァンキッシュにはただの数字しかない
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しかしこうしたご褒美以上に、プラチナのファンは
自発的な理由でゲームを極めようとする
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プレイしていて気持ちよく、カッコいいからだ
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初心者と上級者の違いは
ヴァンキッシュでは一目瞭然なのだ
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プラチナのゲームは新規プレイヤーを
敬遠させやすい
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神谷英樹はThe Wonderful 101の1週目は
「チュートリアルみたいなもの」で
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「本当のゲームは2週目から」と言っているが
これはプレイヤーを突き放しているようにも思える
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しかしぶっ飛んだアニメーションや
おバカなシーンは初心者だって楽しめる
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それに加えて、基本システムの
高度な応用から生じる奥深さがあり
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スコアシステムというご褒美もある
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だから時間をかけてゲームを極めた人は
大いに報われることになる
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今回ヴァンキッシュに注目したのは、奥深さは
格闘アクションに固有のものではないからだ
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技の組み合わせでプレイヤーに
個性を表現させる手法はシューティングでも有効だ
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他のジャンルでも同様だ
プロジェクトゴッサムでは普通にレースしてもいいが
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特殊操作を活用してクードスポイントを
得るところに奥深さがある
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Tony Hawkでは、極めればグラブ、リバートや
マニュアル、フリップにグラインドを全て使って
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超コンボを叩きだせる
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奥深さは対戦ゲームが長く遊ばれる秘訣でもある
新規プレイヤーも楽しめるようにしつつ
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極めるために必要なスキルを高くしておけば
上級者は何年間も遊べるだろう
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こうした要素は格闘ゲームだけでなく
乱闘サッカーゲームのRocket Leagueや
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コールオブデューティーにだってある
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僕はCoDのオンラインを何年もやっているが
最近知った技がある
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リロードの途中でダッシュすると
モーションをキャンセルして
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すぐに戦闘態勢に戻れるのだ
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バグか反則と思うかもしれないが
開発者が修正していないことには意味がある
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タイミングを計る腕が必要だし、リスクもある
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キャンセルが早すぎるとリロードが
完了しないので、これはむしろ上級テクニックだ
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こういう要素がゲームに奥深さを与え
上達しようという気にさせる
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空中コンボでもダッヂオフセットでも
ロケットブーストでもリロードキャンセルでもいい
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どんなゲームであっても
基本的なシステムを応用することで
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プレイヤーが個性を表現したり、戦略的な判断が
できたり、カッコよくプレイできる余地があれば
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奥深さは存在する
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そういうゲームでは、プレイヤーは多くを注ぎ込めば
それだけ得るものがある
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視聴してくれてありがとう
たまに、ヴァンキッシュが大ヒットして
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この奥深さと上達の余地がシューティングの
標準になった世界に住んでみたいと思う
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でも仕方ない
君が極めようとしたゲームを、コメントで教えてくれ
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