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本を読めない子供たちのためにセラピー犬ができること| カレン・バーンズ | TEDxTEDxSaltLakeCity

  • 0:10 - 0:12
    エミリーとザック
  • 0:12 - 0:15
    二人は毎週
    一緒に本を読むために会います
  • 0:15 - 0:19
    ザックは 誰かの前で本を読もうとすると
    少しどきどきします
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    読み間違えてしまったら
  • 0:21 - 0:24
    頭が悪いと思われるんじゃないかって
  • 0:24 - 0:26
    でもエミリーとなら平気です
  • 0:26 - 0:29
    エミリーはお話を聴くのが得意です
  • 0:29 - 0:31
    お話をとても熱心に聴いて
  • 0:31 - 0:33
    ときどき質問することもあります
  • 0:33 - 0:36
    読み間違いを笑ったりしません
  • 0:36 - 0:39
    ザックは毎週
    エミリーに会うのを楽しみにしています
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    エミリーがよだれをたらしたり
  • 0:41 - 0:44
    抜け毛が残っても平気です
  • 0:44 - 0:46
    これが犬ってものですもんね
  • 0:46 - 0:48
    (笑)
  • 0:48 - 0:50
    (拍手)
  • 0:52 - 0:55
    皆さんは犬が教育において
  • 0:55 - 0:58
    転機をもたらすことがあると
    今まで考えたことはありますか?
  • 0:59 - 1:00
    考えてみてください
  • 1:00 - 1:02
    本の読み方を学ぶって
    どんな感じだったでしょう?
  • 1:03 - 1:07
    教室で指名され 音読をするときに
  • 1:07 - 1:09
    身がすくむような恐怖を感じませんでしたか?
  • 1:10 - 1:13
    控えめに言ったとしても
    今のように 大勢の前で
  • 1:13 - 1:15
    話すときのような緊張感です
  • 1:16 - 1:19
    緊張のあまり頭の中が空っぽになって
  • 1:19 - 1:22
    固まってしまう人もたくさんいます
  • 1:23 - 1:25
    でも 恐怖だけでないとすればどうでしょう?
  • 1:26 - 1:28
    本を読むこと自体が苦痛で
  • 1:29 - 1:32
    クラスメートよりも読むのが不得意だとか
  • 1:32 - 1:35
    家で読み方を教えてもらえないとか
  • 1:35 - 1:37
    新しい言葉の勉強中だ
    なんてこともあるでしょう
  • 1:38 - 1:42
    アニー・イー・ケーシ財団の報告で
  • 1:42 - 1:48
    4年生にあがるまでに
    字が読めるようになっていると
  • 1:48 - 1:52
    その後の人生で本から学べるということが
    明らかになっています
  • 1:53 - 1:55
    別の研究では
  • 1:55 - 1:56
    1年生を終えたときに
  • 1:56 - 2:00
    識字の能力で劣っている子供が10人いたら
  • 2:00 - 2:02
    後で取り戻せるのはたった1人だと
    言います
  • 2:02 - 2:04
    たった1人ですよ!
  • 2:04 - 2:06
    あとの9人はどうなるのでしょう?
  • 2:06 - 2:10
    その9人は 片腕を縛り上げられたまま
    生きていくようなものです
  • 2:12 - 2:16
    ただ研究で分かった
    良い情報もあります
  • 2:16 - 2:22
    字を読む能力において平均的な人と
    それより劣る人との差は
  • 2:22 - 2:27
    適切な介入を早期に行うことで
    払拭できると言われています
  • 2:28 - 2:35
    では このような子供達が読む練習をするため
    安全で静かで快適で 不安を感じない環境を
  • 2:35 - 2:38
    提供できたら
  • 2:38 - 2:41
    そしてそこに
    犬がいたらどうなるでしょう?
  • 2:42 - 2:44
    どんな犬でもいいわけではありません
  • 2:44 - 2:48
    訓練して 試験を受け
    保険加入のセラピー犬です
  • 2:50 - 2:51
    なぜ犬かって?
  • 2:52 - 2:54
    教室に犬か ですって?
  • 2:54 - 2:58
    どうすると 犬が建設的な介入に
    役立つのでしょうか?
  • 2:59 - 3:00
    あまたの研究で
  • 3:00 - 3:04
    人が犬と触れ合うときに
  • 3:04 - 3:06
    感情の変化や生理的な変化が生じると
    述べられています
  • 3:06 - 3:08
    血圧の低下
  • 3:08 - 3:10
    心拍数の低下
  • 3:10 - 3:12
    社会的能力の向上
  • 3:12 - 3:14
    全身の緊張状態の緩和
  • 3:14 - 3:16
    抑うつの低減
  • 3:16 - 3:18
    これに留まりません
  • 3:18 - 3:21
    そして犬がいるだけで
  • 3:21 - 3:24
    前向きで打ち解けた雰囲気に
    なることも知られています
  • 3:24 - 3:27
    これは学習環境として欠かせない前提条件です
  • 3:28 - 3:30
    こういうことを念頭に
  • 3:30 - 3:32
    20年前に
  • 3:32 - 3:35
    私たち
    「インターマウンテンセラピーアニマル」は
  • 3:35 - 3:40
    医療の現場で 子どもとセラピー犬との
    間に生まれる効果は
  • 3:40 - 3:44
    字を読む環境にも転用できるものだと
    気づきました
  • 3:44 - 3:48
    私たちは子供たちがセラピー犬に
    読み聞かせをすることを含めて
  • 3:48 - 3:50
    本格的な識字支援の
    プログラムを作り
  • 3:50 - 3:52
    『R.E.A.D.』と名付けました
  • 3:52 - 3:55
    犬が補助する読み方教育です
  • 3:56 - 4:00
    私たちのプログラムの大半は
    学校や図書館で実施されますが
  • 4:00 - 4:02
    それに留まるものではありません
  • 4:03 - 4:05
    病院や
  • 4:05 - 4:07
    家庭内暴力隔離施設
  • 4:07 - 4:09
    ホームレス保護施設
  • 4:10 - 4:11
    若者の更生施設でも実施します
  • 4:11 - 4:15
    学習障害の子供たちとも
    共に学びます
  • 4:16 - 4:21
    字を読むのに課題を抱える人たちが
    安心してトレーニングできる場所を提供します
  • 4:21 - 4:25
    子どもが読み間違えても
    犬は笑ったりしません
  • 4:25 - 4:27
    私たちの取組みは一人ずつ別々に行います
  • 4:28 - 4:32
    施設の中でも静かな場所に環境を整えます
  • 4:32 - 4:36
    腰をおろせるように
    大きく柔らかなブランケットを広げます
  • 4:36 - 4:39
    そして子どもが 読んでいる間に
    犬を可愛がったり
  • 4:39 - 4:42
    犬にもたれかかることも
    促します
  • 4:42 - 4:47
    こうすることで 先に触れた
    生理学的変化が生じて
  • 4:47 - 4:50
    学ぶための最適な環境が整います
  • 4:51 - 4:53
    20年前
  • 4:53 - 4:58
    マギー・ダンと私は
    吃音の3年生の子供と勉強していました
  • 4:58 - 5:03
    本を読みながらマギーを可愛がって良いんだと
    伝えただけで
  • 5:03 - 5:07
    吃音の回数が信じられないほど減るのを
    目の当たりにしました
  • 5:09 - 5:14
    ハンドラー(介助犬トレーナー)には
    子供への有効な接し方をいくつも指導します
  • 5:14 - 5:17
    ハンドラーは流暢さや理解度を記録します
  • 5:17 - 5:19
    お話の内容について対話をします
  • 5:19 - 5:22
    子供の想像力を掻き立てます
  • 5:22 - 5:25
    子供たちが家へ持ち帰る本の
    用意もします
  • 5:26 - 5:31
    中でも 効果的だとわかった方法は
    犬に本のページを見させることです
  • 5:31 - 5:32
    (笑)
  • 5:34 - 5:38
    ハンドラーには犬を使って
    問いかけることを推奨しています
  • 5:39 - 5:41
    そうすると子供たちは
  • 5:41 - 5:45
    READの犬が 話に興味をもって
    注意して聴いていると思うのです
  • 5:47 - 5:51
    この手法は私たちが考えたどの方法よりも
    効果がありました
  • 5:53 - 5:54
    こんなことがありました
  • 5:55 - 5:59
    ウェスコンシンのハンドラーには
  • 5:59 - 6:01
    ビスケットという名の
    ミニチュアダックスフンド犬がいて
  • 6:01 - 6:06
    合図でくしゃみをするように
    教え込まれていました
  • 6:06 - 6:08
    (笑)
  • 6:08 - 6:09
    ある日のこと
  • 6:09 - 6:12
    ディランが 本を読み上げていました
  • 6:12 - 6:14
    ディランは
  • 6:14 - 6:18
    「髪にバナナをつけた3人の女の人が
    外で座っていました」と読みました
  • 6:19 - 6:22
    実際に書かれているものと
    違うとわかったので
  • 6:22 - 6:24
    ハンドラーはビスケットに
    くしゃみの合図を送り
  • 6:25 - 6:26
    こう言いました
  • 6:26 - 6:28
    「ディラン
    ビスケットは不思議がっているよ」
  • 6:28 - 6:32
    「どうして女の人たちは
    頭にバナナをつけてるのかな?」
  • 6:32 - 6:35
    ディランは本に目を戻して
    読み直すと
  • 6:35 - 6:37
    こう言いました
  • 6:37 - 6:41
    「あぁ ビスケットごめんね
    バナナじゃないね バンダナだった]
  • 6:41 - 6:42
    (笑)
  • 6:43 - 6:46
    ディランはハンドラーに言いました
  • 6:46 - 6:48
    「ビスケットはいろんなことを知ってるね」
  • 6:48 - 6:50
    (笑)
  • 6:53 - 6:55
    ここで重要な点は
  • 6:55 - 6:57
    どんな犬でもいい訳ではなく
    セラピー犬と共に活動するように
  • 6:57 - 6:59
    考案されたプログラムだということです
  • 6:59 - 7:01
    セラピー犬たちは十分な訓練
  • 7:01 - 7:04
    そして従順性や気性の定期的なチェックを受け
  • 7:05 - 7:08
    安全で健康で
    信頼できるということだけでなく
  • 7:08 - 7:12
    共感できる仲間であり 子供たちが好きだ
    ということを確かめられています
  • 7:13 - 7:18
    1匹1匹は登録をされていて
    セラピー犬用の保険に加入しています
  • 7:20 - 7:24
    ボランティアのハンドラーもまた
    プログラムを仕切れるように訓練されています
  • 7:25 - 7:27
    R.E.A.D.のブランケットの上では
  • 7:27 - 7:30
    どんなことでも起こり得ますから
    予想外の事態に対して備えています
  • 7:30 - 7:32
    ですが時折プログラムの途中で
  • 7:32 - 7:34
    思わぬ邪魔が入ることもあります
  • 7:35 - 7:36
    こんなことがありました
  • 7:36 - 7:40
    家族に新しい赤ちゃんがやってきた
    というお話の途中で
  • 7:41 - 7:44
    子供は読むのを止め顔を上げて言いました
  • 7:44 - 7:46
    「どうやってベイビーをつくるか知ってるよ」
  • 7:48 - 7:50
    ハンドラーは大きく深呼吸をして
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    恐る恐る聞き返しました
  • 7:53 - 7:55
    「知ってるの?」
  • 7:56 - 7:58
    その子供は自信満々に
  • 7:58 - 8:02
    「うん!y をiesに替えたら
    赤ちゃんが増えるよ」(babies)
  • 8:02 - 8:04
    (笑)
  • 8:05 - 8:08
    こんなダイナミックな調和が
  • 8:08 - 8:11
    信頼できる大人であるハンドラーと
  • 8:12 - 8:16
    積極的で好奇心旺盛な
    聴き手であるR.E.A.D.の犬と
  • 8:16 - 8:20
    子供との間に存在し
    字を読む時間の不安と重圧を和らげます
  • 8:21 - 8:25
    研究によって プログラムは確実に
    機能していることがわかっています
  • 8:25 - 8:28
    私たちは字を読む能力の向上だけでなく
  • 8:28 - 8:34
    それ以外の分野でも
    社会的能力の向上を見ています
  • 8:35 - 8:37
    おまけに
    参加している子供たちは
  • 8:37 - 8:42
    R.E.A.D.のプログラムを離れてからも
  • 8:42 - 8:45
    読書や本をとても好きになっています
  • 8:45 - 8:47
    子供たちの人生に
    どれほど変化があったかということを
  • 8:47 - 8:51
    何年か後に語ってくれる子供たちがいます
  • 8:51 - 8:52
    たとえば ジョーダン
  • 8:53 - 8:56
    レースから引退したグレイハウンド犬の
    ドリューと読書をしていました
  • 8:57 - 9:00
    8年たって15歳の時
  • 9:00 - 9:03
    ジョーダンは図書館で私たちを見つけて
  • 9:03 - 9:04
    こんな話を聞かせてくれました
  • 9:05 - 9:10
    昔は 読書なんて 厄介で
    面倒なだけだと思っていた
  • 9:10 - 9:16
    でもドリューのおかげで読書の
    レベルが上がり 楽しさもわかった
  • 9:17 - 9:20
    このプログラムがどれほど
    僕の役に立っていることか
  • 9:22 - 9:28
    ドリューと本を読んだのは
    今だに大事で一生忘れない経験だ
  • 9:29 - 9:31
    20年前
  • 9:31 - 9:36
    我々の小さなグループは必要性に気づき
    このプログラムを作りました
  • 9:37 - 9:38
    そして今
  • 9:38 - 9:41
    ソルトレイクシティーで始まった
    このちょっとしたアイデアが
  • 9:41 - 9:45
    6000以上の公式 R.E.A.D. チームへと
    成長しました
  • 9:45 - 9:48
    アメリカ全土で
  • 9:48 - 9:50
    (拍手)
  • 9:55 - 10:00
    さらに他25カ国で
  • 10:00 - 10:01
    (拍手)
  • 10:03 - 10:08
    私たちは日本やスウェーデン
    スペインなどへ出かけて
  • 10:08 - 10:10
    このプログラムの指導をしています
  • 10:10 - 10:13
    ありがたいことに去年台湾に行き
  • 10:13 - 10:16
    このプログラムがどう発展したかを
    見る機会に恵まれました
  • 10:17 - 10:22
    犬に対する文化的な見方に
    大きな変化をもたらしただけでなく
  • 10:23 - 10:25
    このプログラムの効果は大いに認められ
  • 10:25 - 10:26
    教育省は
  • 10:26 - 10:30
    犬への読み聞かせの実演ビデオを
  • 10:30 - 10:34
    小学校のすべての先生に見せようとしています
  • 10:35 - 10:38
    台湾の仲間は 先住民地域の1校を含む
    20の小学校で活動し
  • 10:38 - 10:44
    放課後図書館プログラムにも取り組んでいます
  • 10:46 - 10:47
    さて皆さんに
  • 10:47 - 10:51
    キャッシーという茶色の穏やかな目をした
    かわいい黒いラブラドール犬が遺した
  • 10:51 - 10:53
    エピソードを紹介しましょう
  • 10:53 - 10:59
    キャッシーとハンドラーはウィスコンシンで
    放課後の R.E.A.D. を担当し
  • 10:59 - 11:02
    図書館でとても人気者だったので
  • 11:02 - 11:06
    児童書部門が壁画を描くことにしたとき
  • 11:06 - 11:09
    キャッシーの存在は外せませんでした
  • 11:13 - 11:17
    キャッシーが不意に死んでしまったとき
  • 11:18 - 11:20
    子供たちは集まって
  • 11:20 - 11:23
    キャッシーとの読み聞かせの
    思い出話を口にしました
  • 11:24 - 11:28
    一人の子供は キャッシーの
    ハンドラーにこう言いました
  • 11:30 - 11:32
    「彼女が死んで本当に悲しくなるよ
  • 11:33 - 11:35
    もしキャッシーがいなかったら
  • 11:36 - 11:38
    4年生になんてなれなかったと思う」
  • 11:40 - 11:46
    私たちが20年間に 何千回も目にしてきた
    ことは研究で裏付けられています
  • 11:48 - 11:53
    字を読むことが難しかった人の目の前に
  • 11:53 - 11:56
    全く新しい世界を開き
    人生を変えることができます
  • 11:57 - 12:00
    一匹の犬と一人の子供が共に過ごすことで
  • 12:01 - 12:02
    ありがとうございました
  • 12:02 - 12:04
    (拍手)
Title:
本を読めない子供たちのためにセラピー犬ができること| カレン・バーンズ | TEDxTEDxSaltLakeCity
Description:

字を読むことは、学校で学ぶことの中でおそらく最も大切な能力の一つです。そしてとても困難な課題となることがあります。カレン・バーンズは読めるか読めないかの差が、いかにその人の人生に影響するか知っています。
ユーモアを交えつつも心に響くトークで、カレンは私たちにいかに人間の良き友である犬が、識字を味方にした成功者を生みだすか語ります。何年も会社勤めをした後、カレン・バーンズは Intermountain Therapy Animals (ITA) という非営利団体で、心からやりたいことを見い出します。カレンはITAのアシスタントディレクターで Reading Education Assistance Dogs (R.E.A.D.) プログラムを30の学校(さらに増えています)とユタ州の図書館で実施しています。彼女はこの20年間で3つのセラピー動物団体とパートナーを組んでいます。そして彼女はITAワークショップとR.E.A.D.インストラクターでもあります。カレンは国内外を訪れ識字サポートプログラムを通じて研修を行っています。カレンは4本足の友である犬からのギフトが、人生の困難な時期にある人々に届けられるように情熱を燃やし続けています。このプログラムは、不可能に近いような状況においても希望と癒し、楽しみ、健康を提供します。
このビデオは、TEDカンファレンスの形式で地元コミュニティが独自に運営するTEDxイベントにおいて収録されたものです。詳しくは http://ted.com/tedx をご覧ください。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDxTalks
Duration:
12:26

Japanese subtitles

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