情報源符号化(コインの言語: 4/9)
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0:04 - 0:06ある問題に取り掛かろう。
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0:06 - 0:08[風が吹く音]
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0:15 - 0:16アリスとボブは樹上に家を構えて住んでいる。
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0:16 - 0:182人の家は遠く離れているため、
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0:18 - 0:21互いを目視することはできないが、
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0:21 - 0:23意思疎通を行いたい。
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0:23 - 0:25そこで2つの家の間に、
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0:25 - 0:27針金を張ることにした。
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0:40 - 0:42針金を強く張り、
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0:42 - 0:45末端にブリキの缶を取り付けた。
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0:52 - 0:54そして互いの声を弱い信号として、
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0:54 - 0:56針金越しに送れるようにした。
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0:59 - 1:02[ボブのくぐもった声] もしもし?
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1:02 - 1:06[アリスのくぐもった声] もしもし、聞こえないよ。
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1:06 - 1:09[ボブのくぐもった声] こっちも辛うじて聞き取れるくらいだ。
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1:09 - 1:15[アリスのくぐもった声] 1. 2. 3. 4. 5.
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1:15 - 1:18しかし、問題があった:
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1:18 - 1:21「ノイズ」だ。
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1:21 - 1:22風が強い日は決まって、
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1:22 - 1:24ノイズにかき消され、
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1:24 - 1:27信号を聞き取れない。
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1:29 - 1:30そこで信号のエネルギーをー
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1:30 - 1:32増加させ、ノイズ下でも信号をー
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1:32 - 1:35識別できるようにする必要があった。
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1:35 - 1:37ここでボブに案が閃いた。
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1:40 - 1:43針金をはじく音なら、
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1:43 - 1:47ノイズの中でも認識しやすい。
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1:47 - 1:49そうすると新たな問題が生じた。
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1:49 - 1:53どうすればメッセージを「はじき方」に変換できるだろう?
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1:57 - 1:58さて彼らは、
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1:58 - 2:00遠距離間でボードゲームをしたいため、
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2:00 - 2:03最もありがちなメッセージの1つであるー
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2:03 - 2:06サイコロ2つを振った数値の送信に取り組んだ。
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2:06 - 2:09ここで送信するメッセージは、
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2:09 - 2:11有限個の記号、
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2:11 - 2:14この場合11通りの数値から、
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2:14 - 2:171つを選択したものとみなせる。
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2:17 - 2:20これを「離散情報源」という。
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2:24 - 2:27最初、彼らは最もシンプルな方法を採用した。
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2:27 - 2:31はじく回数で結果を送信するのだ。
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2:31 - 2:34つまり「3」を送信するためには3回はじく。
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2:34 - 2:36「9」なら9回はじき、
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2:36 - 2:38「12」なら12回はじく。
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2:38 - 2:41しかし、これでは必要以上に時間がかかるとー
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2:41 - 2:43すぐに気付いた。
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2:44 - 2:48経験から、はじくスピードは最大でー
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2:48 - 2:51毎秒2回だと分かった。
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2:51 - 2:54これ以上だと信号が混ざってしまう。
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2:54 - 2:57つまり、毎秒2回弾きが、
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2:57 - 3:01この通信手段の「通信路容量」とみなせる。
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3:01 - 3:06[弾く音]
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3:06 - 3:07それから、最もー
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3:07 - 3:10出やすい目は7だと分かった。
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3:10 - 3:14さて、7を送信するには3.5秒かかる。
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3:14 - 3:20[7回弾く音]
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3:22 - 3:24ここでアリスは、符号化の方法を変えることで、
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3:24 - 3:27ずっと良くできることに気付いた。
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3:27 - 3:30彼女は、それぞれの目が出る確率に、
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3:30 - 3:32簡単な規則がある事に目をつけた。
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3:32 - 3:342が出るのは1通り。
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3:34 - 3:363が出るのは2通り。
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3:36 - 3:384が出るのは3通り。
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3:38 - 3:405が出るのは4通り。
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3:40 - 3:436が出るのは5通り。
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3:43 - 3:457が出るのは6通りで、
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3:45 - 3:46これが最も出やすい。
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3:46 - 3:498が出るのは5通り。
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3:49 - 3:509には4通り。
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3:50 - 3:54以下続いて、12では1通りに戻る。
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3:54 - 3:55このグラフは、
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3:55 - 3:58結果ごとの場合の数を表していて、
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3:58 - 4:00明確なパターンが見て取れる。
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4:00 - 4:02それでは、グラフを
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4:02 - 4:05「数値 対 はじく回数」 に変えてみよう。
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4:05 - 4:07彼女は、最も出やすい数であるー
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4:07 - 4:087を、
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4:08 - 4:12最も短い信号である1回はじきに割り当てた。
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4:12 - 4:14[1回弾く音]
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4:14 - 4:17それからその次に出やすい数を割り当てた。
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4:17 - 4:20同確率の時は、ランダムに選んだ。
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4:20 - 4:23今回は6を2回に、
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4:23 - 4:258を3回に、
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4:25 - 4:28戻って5を4回に、
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4:28 - 4:30それから9を5回、
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4:30 - 4:34次に5を…と割り当て、最後の12には
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4:34 - 4:3611回はじきを割り当てた。
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4:36 - 4:39すると、最も出やすい7をー
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4:39 - 4:421秒とかからずに送ることができる。
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4:42 - 4:44大きな改善だ。
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4:44 - 4:46この簡単な改善で、
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4:46 - 4:52同じ時間でも平均的にはより多くの情報を送れるようになった。
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4:52 - 4:54実際、この簡単な例では、
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4:54 - 4:56この符号化手法が最も良い。
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4:56 - 4:58しかし、はじくだけでー
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4:58 - 5:00サイコロ2つの結果を送る、
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5:00 - 5:05もっと速い方法を思いついたなら話は別だ。
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5:05 - 5:09さて、針金で何度か遊んだ後、
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5:09 - 5:11ボブに新たなアイデアが閃いた。
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