トウモロコシはいかにして世界を征服したか ― クリス・ナイスリー
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0:07 - 0:12現在 トウモロコシは世界の作物生産量の
10パーセント以上を占めています -
0:12 - 0:17アメリカ合衆国だけでも 十分にドイツを
覆える広さのトウモロコシ畑があります -
0:17 - 0:21他の作物には
多くの種類がありますが -
0:21 - 0:26耕作されているトウモロコシの場合
99パーセント以上が -
0:26 - 0:29デントコーン2号という品種です
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0:29 - 0:32つまり人間は地球上のどの植物よりも
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0:32 - 0:35デントコーン2号を育てているのです
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0:35 - 0:39では このただ1つの植物の
1つの品種が -
0:39 - 0:44いかにして農業史上最大の成功を
遂げたのでしょうか -
0:44 - 0:48メイズという別名もある
トウモロコシは 9000年程前に -
0:48 - 0:53メソアメリカ発祥の野草である
ブタトウモロコシから栽培化されました -
0:53 - 0:57ブタトウモロコシの岩のように固い実は
食にはほとんど適していませんでしたが -
0:57 - 1:01繊維質のさやは
何にでも使える素材になりました -
1:01 - 1:07その後の4700年で 農家はこの植物を
主要作物へと品種改良し -
1:07 - 1:10穂軸をより大きく
穀粒は食べられるようにしました -
1:10 - 1:15トウモロコシがアメリカ大陸全体に
広がるにつれて大切な役割を担い -
1:15 - 1:19いくつもの先住民社会では
農業を創造した女神として -
1:19 - 1:22「トウモロコシの母」を崇めていました
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1:22 - 1:27ヨーロッパ人が初めてアメリカ大陸に到来した時
彼らはこの奇妙な植物を避けました -
1:27 - 1:31この植物が 彼らとメソアメリカ人との
身体的 文化的な差異をもたらしているとさえ -
1:31 - 1:33ヨーロッパ人の多くは信じていました
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1:33 - 1:34しかし
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1:34 - 1:39アメリカの土壌でヨーロッパの作物を
栽培する試みは早々に失敗したので -
1:39 - 1:42開拓者たちは食物の幅を広げることを
強いられました -
1:42 - 1:46好みに合うトウモロコシを見つけると
すぐに大西洋を渡って広がり -
1:46 - 1:50様々な気候で育つトウモロコシは
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1:50 - 1:53多くのヨーロッパの国々で
人気のある穀物になりました -
1:53 - 1:58しかし アメリカ合衆国が建国されると
そのままトウモロコシの中心地となりました -
1:58 - 2:021800年代前半にはアメリカの至る所で
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2:02 - 2:06大きさや味の異なる品種が作られました
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2:06 - 2:07しかし 1850年代には
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2:07 - 2:12これらの様々な品種を
鉄道会社が梱包し -
2:12 - 2:14商人が売りさばくことは
困難だと分かり -
2:14 - 2:19シカゴのような鉄道網の主要中継地点
にある商工会議所は トウモロコシ農家に -
2:19 - 2:21標準化した1種の作物を育てることを
推奨しました -
2:21 - 2:261893年の世界博覧会で この願いが
ついに実現され -
2:26 - 2:31ジェームズ・リードのデント種
イエローコーンがブルーリボン賞を受賞します -
2:31 - 2:35その後50年間でデント種イエローコーンは
国中に広がりました -
2:35 - 2:38第二次世界大戦の発展した
技術の転用により -
2:38 - 2:41収穫機が普及しました
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2:41 - 2:46これにより 手作業では収穫するのに
1日かかった量のトウモロコシが -
2:46 - 2:50たった5分で
収穫できるようになりました -
2:50 - 2:54戦争中の他の技術である
化学的な爆発物 硝酸アンモニウムも -
2:54 - 2:57農場での活路を見出しました
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2:57 - 2:59この新たな化学肥料によって
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2:59 - 3:03農家は トウモロコシを年々密な間隔で
植えていくことができました -
3:03 - 3:08輪作により
窒素を回復させる必要が無くなったのです -
3:08 - 3:12この進歩により トウモロコシは
アメリカの農家に魅力的な作物になった一方 -
3:12 - 3:16アメリカの農業政策では
高値を維持するため -
3:16 - 3:18農家が栽培できる量を制限しました
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3:18 - 3:23しかし1972年リチャード・ニクソン大統領は
これらの制限を外し -
3:23 - 3:27しかるにソ連に対しては
大規模な穀物販売の交渉を行いました -
3:27 - 3:31この貿易取引と
第二次世界大戦中に開発された技術により -
3:31 - 3:35トウモロコシの生産は
世界的な現象となり 一気に広がりました -
3:35 - 3:40山積みのトウモロコシから
多数の調製物が考え出されました -
3:40 - 3:45コーンスターチはガソリンから糊まで使える
増ちょう剤として用いられたり -
3:45 - 3:51高果糖コーンシロップという
低コストの甘味料に加工されたりしました -
3:51 - 3:55トウモロコシは 安価な動物用飼料の
1つとして 世界中に急激に広がりました -
3:55 - 3:58これによって肉を安く生産できるようになり
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3:58 - 4:02今度は 肉とトウモロコシ飼料の需要が
増加しました -
4:02 - 4:07現在 我々は耕作されたトウモロコシの
40パーセントしか食べておらず -
4:07 - 4:12残りの60パーセントは
世界中の消費財産業の支えています -
4:12 - 4:16しかし この驚異の作物の広がりは
相当な犠牲を伴っています -
4:16 - 4:21世界中の水源を トウモロコシ畑から流出する
過剰な硝酸アンモニウムが汚染しています -
4:21 - 4:26トウモロコシは それによって
可能になった肉の生産増加により -
4:26 - 4:30農業に関連した炭素排出量の大半を
占めています -
4:30 - 4:35高果糖コーンシロップの利用は 糖尿病と
肥満の要因となっているかもしれません -
4:35 - 4:38そして単一栽培の増加により
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4:38 - 4:43我々の食物供給が 害虫や病原体に対し
危険なほど弱くなってしまい -
4:43 - 4:48ただ1つのウイルスが この遍在する
作物の供給を侵してしまうかもしれません -
4:48 - 4:51トウモロコシはやぶの雑草から
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4:51 - 4:54世界の産業の重要な要素になりました
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4:54 - 5:00しかしこれが持続不可能という迷宮に
導いているか否かは「時のみぞ知る」です
- Title:
- トウモロコシはいかにして世界を征服したか ― クリス・ナイスリー
- Speaker:
- クリス・ナイスリー
- Description:
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現在、トウモロコシは世界の作物生産量の10パーセント以上を占めています。耕作されたトウモロコシの99パーセント以上がデントコーン2号という品種です。つまり人間は地球上でどの植物よりもデントコーン2号を育てています。では、このただ1つの植物の1つの品種がいかにして農業史上最大の成功を遂げたのでしょうか。クリス・キネズリーがこの驚きの作物の増加を調査します。
講師:クリス・ナイスリー
アニメーション:Artrake Studio*このビデオの教材:https://ed.ted.com/lessons/how-corn-conquered-the-world-chris-kniesly
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TED-Ed
- Duration:
- 05:00
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