スクリーンと向き合う子供達に対する3つの不安―何故それが真実ではないのか
-
0:01 - 0:04まずは今 皆さんの
ポケットに入っている -
0:04 - 0:07このデバイス スマホについて
考えてみたいと思います -
0:08 - 0:11アメリカ人の40%以上が
毎朝起きてから -
0:11 - 0:145分以内に スマホの
チェックをしているのです -
0:14 - 0:18その後 その日の内に
もう50回チェックをします -
0:18 - 0:22大人はこのデバイスを
必需品だと思っています -
0:23 - 0:27しかしこれが
3歳児の手にあると想像したら -
0:28 - 0:31皆さん 不安になりますよね
-
0:31 - 0:32親ならとても心配です
-
0:32 - 0:36この機械が子供達の
社会的成長を妨げるのではないか -
0:36 - 0:39ベッドから出て
体を動かすのを -
0:39 - 0:40阻害するのではないか
-
0:40 - 0:43これが児童期を
駄目にしてしまうのではないかと― -
0:44 - 0:48この態度に 私は異議を唱えたいのです
-
0:48 - 0:50私には 未就学児が
スマホと向き合うのを -
0:50 - 0:55ワクワクしながら 目にする未来を
思い描く事が出来るのです -
0:57 - 1:01スマホによって 子供達は
もっと体を動かすようになります -
1:02 - 1:05標準テストよりもスマホを通しての方が
子供達が何を学んでいるかが -
1:05 - 1:07よく分かるのです
-
1:07 - 1:09実におかしな考え方ですが
-
1:09 - 1:12スマホの画面には子供と親との
-
1:12 - 1:15実生活での会話を促す力が
-
1:15 - 1:17あると思うのです
-
1:18 - 1:22私はこの主張を擁護するような
タイプではありませんでした -
1:22 - 1:24私は児童文学を研究していました
-
1:24 - 1:26子供と本に関する仕事を
しようと思ったからです -
1:27 - 1:29しかし 約20年前
-
1:29 - 1:32興味の対象が変わるような
ある経験をしました -
1:33 - 1:37未就学児とウェブサイトに関する
調査研究の手伝いをしており -
1:37 - 1:41私はマリアという
3歳児の担当となりました -
1:41 - 1:45彼女は 一度もコンピューターを
見た事がなかったので -
1:45 - 1:48まずマウスの動かし方から
教えなければなりませんでした -
1:48 - 1:53私が画面を開くと
彼女がマウスを動かし -
1:54 - 1:57フクロウⅩというキャラクターの上で
カーソルを止めました -
1:57 - 1:59彼女がそうすると
-
1:59 - 2:02フクロウは翼を持ち上げて
彼女に向かって 手を振ったのです -
2:02 - 2:06マリアは マウスを落とし
テーブルを押しのけて 飛び上がり -
2:06 - 2:09フクロウに向かって 必死に
手を振り返しました -
2:10 - 2:12彼女とフクロウの繋がりは
-
2:12 - 2:14本能的なものでした
-
2:14 - 2:16それは受動的な
画面上の経験ではなく -
2:17 - 2:20人間的な経験でした
-
2:20 - 2:23それは正に
3歳児らしいものだったのです -
2:25 - 2:29私は PBS Kidsに
15年以上勤務しており -
2:29 - 2:34子供の生活に
テクノロジーの力を役立てる事に -
2:34 - 2:36重点を置いて仕事をしています
-
2:36 - 2:40社会は 大きな好機を
逃していると思うのです -
2:40 - 2:42私達がこれらのデバイスに関して
-
2:42 - 2:44恐怖や疑いを持つせいで
-
2:44 - 2:46子供達の生活の中で
それらの潜在能力を知る事が -
2:46 - 2:48出来なくなっているのです
-
2:49 - 2:52子供とテクノロジーに関する不安は
今に始まった事ではなく -
2:52 - 2:54以前からあった事です
-
2:54 - 2:5850年以上前 新たにメディアを
支配した物が 物議が醸しました -
2:58 - 3:00テレビです
-
3:00 - 3:02リビングにある 例の箱の事です
-
3:02 - 3:05それは 子供同士を
引き離す物かも知れず -
3:05 - 3:07子供達を 外の世界から
遠ざける物かも知れません -
3:09 - 3:12しかしその時『Minster Rogers'
Neighborhood』の -
3:12 - 3:15司会を長く務めたフレッド・ロジャースは
社会に対して -
3:15 - 3:19テレビを 情緒を育む道具だと
見なすよう説いたのです -
3:19 - 3:22テレビを 情緒を育む道具だ
と見なすよう説いたのです -
3:22 - 3:23彼がやったのはこうです
-
3:23 - 3:27テレビの中から
まるで子供達1人1人に -
3:28 - 3:34その気持ちを尋ねるように
会話をしたのです -
3:34 - 3:35そして間を取りました
-
3:36 - 3:38子供達に考える時間を
与えたのです -
3:39 - 3:43今では あらゆるメディアで
彼の影響を目にしますが -
3:43 - 3:46当時は革命的な事でした
-
3:47 - 3:51子供達の生活に密着したテレビに対する
私達の見方を変えたのです -
3:53 - 3:56こんにち それはテレビのみに
留まりません -
3:56 - 3:58子供達は 様々なデバイスに
囲まれているのです -
3:58 - 4:03私も親ですし
不安な気持ちは分かります -
4:04 - 4:07しかし 親が抱く
3つの共通の不安を -
4:07 - 4:09見直してみたいのです
-
4:09 - 4:11そしてその各々の中にある好機に
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4:12 - 4:14目を向けてみたいのです
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4:15 - 4:16では いきます
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4:16 - 4:17不安その1
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4:18 - 4:20「画面は受動的な物だ
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4:20 - 4:23そのせいで 子供達は
体を動かさなくなるだろう -
4:24 - 4:27クリスとマーティン・クラッツは
動物学者の兄弟で -
4:27 - 4:30『ワイルドクラッツ』という
動物ショーの司会をしています -
4:31 - 4:332人は PBSチームに
提案をしてきました -
4:33 - 4:35「どのデバイスにも
カメラが付いているから -
4:35 - 4:38これを使って
何か出来ないだろうか?」 -
4:38 - 4:42このカメラで 動物の真似をする
ごく自然な子供の遊びのパターンを -
4:42 - 4:44捉えられるだろうか?」
-
4:45 - 4:47最初に取り上げたのはコウモリです
-
4:49 - 4:51子供達がこのゲームをする為
中に入ると -
4:51 - 4:54羽根を付けた自分が 画面に映るのを見て
大喜びしていました -
4:54 - 4:56しかし 私のお気に入りは
この部分です -
4:56 - 4:59ゲームが終わり
私達が画像を消すと -
4:59 - 5:01子供達は
コウモリのままでいるのです -
5:01 - 5:03部屋中を
-
5:03 - 5:06蚊を捕まえる為に
右へ左へと飛び回ります -
5:07 - 5:08子供達は大事な事を
覚えていました -
5:09 - 5:12コウモリが 夜に飛び回る事です
-
5:13 - 5:15そして寝る時は 羽根を畳んで
-
5:15 - 5:17逆さまにぶら下がる事を
覚えていたのです -
5:19 - 5:21このゲームで 俄然
子供達は活発に動き回りました -
5:22 - 5:25それだけでなく外に出ると
-
5:25 - 5:27子供達は鳥を観察して
考えるのです -
5:27 - 5:30「僕がコウモリになって飛ぶのと
本物の鳥の飛び方って -
5:30 - 5:31どう違うのかな?」
-
5:33 - 5:36デジタル技術は子供達が
現実の世界に応用できる -
5:36 - 5:39具体的な学びの体験を
促したのです -
5:40 - 5:43不安その2
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5:44 - 5:47「テレビの画面上でゲームをするのは
単なる時間の無駄だ -
5:47 - 5:50ゲームのせいで 子供達は
勉強をしなくなるだろう」 -
5:52 - 5:53ゲームの開発者は
-
5:53 - 5:56バックエンドデータを見れば
プレイヤーのスキルに関して -
5:56 - 5:58いろいろ学べる事を知っています
-
5:58 - 6:00プレイヤーが
どこで一時停止したか? -
6:00 - 6:04正解を見つけるまでに
どこで間違いを犯したのか? -
6:04 - 6:08チームはそれを
学校での学習に応用しようと考えました -
6:09 - 6:12ボストン公共放送局の
プロデューサーは -
6:12 - 6:15一連の『おさるのジョージ』ゲームを
-
6:15 - 6:17算数をテーマに創りました
-
6:18 - 6:23研究者が介入し 80人の未就学児童に
そのゲームをさせました -
6:23 - 6:26その後 その未就学児80人全てが
-
6:26 - 6:28算数の標準テストを受けました
-
6:29 - 6:30早い段階で このゲームによって
-
6:30 - 6:32子供達は いくつかの
重要なスキルを -
6:32 - 6:34身につけられるとわかりました
-
6:34 - 6:38しかしUCLAの共同研究者は
さらに掘り下げた調査をしたいと考え -
6:38 - 6:42データ解析と子供達の評価に
焦点を当てました -
6:42 - 6:46ゲームのバックエンドデータを取り
子供達の -
6:46 - 6:50算数の点数を予測する為に
それが使えるかどうかを確かめました -
6:50 - 6:54ニューラルネットワークを作成し
このデータを使う為に -
6:54 - 6:55コンピューターを
根本的に訓練しました -
6:55 - 6:57これが その結果です
-
6:57 - 7:01これが 子供達の
算数の標準テストの点数です -
7:01 - 7:03そして これが
-
7:03 - 7:07『おさるのジョージ』ゲームの
結果に基づく -
7:07 - 7:10コンピューターによる
子供達の予測点数です -
7:12 - 7:14予測は驚く程 正確です
-
7:14 - 7:17殊に このゲームが評価の為に
作られた物ではないという事実を -
7:17 - 7:18考慮に入れると―
-
7:19 - 7:22この研究を行ったチームは
この手のゲームは -
7:22 - 7:26子供達の認知学習に関する事柄を
標準テストより -
7:26 - 7:28上手く推し量れると思っています
-
7:29 - 7:33ゲームが 教室でテストをする時間を
削減出来るならどうでしょう? -
7:33 - 7:36ゲームで 生徒のテストへの
不安を拭えればどうでしょう? -
7:37 - 7:40教師が 個別学習にもっと
力を注ぐ手助けとなる為に -
7:40 - 7:43どうやって ゲームが教師に
洞察を与えられるでしょうか? -
7:46 - 7:49そして 私が述べたい
3つ目の恐怖とは -
7:49 - 7:52しばしば 最大の恐怖だと
思っているものです -
7:52 - 7:53それが こちらです
-
7:54 - 7:58「画面は 私から子供を
引き離してしまう」 -
7:59 - 8:01あるシナリオを見ていきましょう
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8:01 - 8:04あなたが仮に 親であり
夕食の準備をするのに -
8:04 - 8:0825分間 邪魔されたくないとします
-
8:08 - 8:12その為に あなたは3歳の我が子に
タブレットを手渡します -
8:12 - 8:15さて この時が正に自分のやった事に
心底 罪悪感を -
8:15 - 8:17感じる瞬間でしょう
-
8:18 - 8:20しかし こう想像してみてください
-
8:20 - 8:2320分後 いつもあなたの
手元にある携帯に -
8:23 - 8:261通のメッセージが届きます
-
8:26 - 8:30こう書いてあります「アレックスが
言葉遊びのゲームをやってるんだ -
8:30 - 8:32一緒にやろうと言ってよ
-
8:32 - 8:35catと同じリズムの言葉を
思いつかない? -
8:36 - 8:38ballはどうかな?」
-
8:39 - 8:43私達の研究では 親はこんな
ちょっとしたヒントを受け取ると -
8:43 - 8:44背中を押された気がするのです
-
8:44 - 8:46親はとてもワクワクして
-
8:46 - 8:48夕食のテーブルで 子供達と一緒に
ゲームをするのです -
8:48 - 8:50子供達も 大喜びでやります
-
8:50 - 8:53子供の遊んでいるものを
親が知る事は -
8:53 - 8:55魔法のように
感じられるだけでなく -
8:55 - 8:58子供達は親とゲームをするのが
大好きなのです -
8:59 - 9:03親がメディアについて
子供達と話すという行為そのものが -
9:03 - 9:05信じられない程
強力なものとなるのです -
9:06 - 9:09昨夏 テキサス工科大学が
研究を発表しました -
9:09 - 9:13『Daniel Tiger's Neighborhood』
という番組が 子供達の間で -
9:13 - 9:16共感の育成を
促進させられるというものです -
9:16 - 9:19しかしこの研究には
非常に重要なポイントがあるのです -
9:19 - 9:23最大の効果は 見た番組について
親が子供と話し合う時にしか -
9:23 - 9:25得られないという事です
-
9:25 - 9:27見るだけでも
話をするだけでも -
9:27 - 9:29十分ではありませんでした
-
9:29 - 9:32その組み合わせが
重要だったのです -
9:33 - 9:35だから この研究を読んだ時
-
9:35 - 9:36未就学児の親達は実際
-
9:36 - 9:41子供達が遊んでいることや
見ている事の内容に関して -
9:41 - 9:44滅多に話をしないものだと
考え始めたのです -
9:44 - 9:46そこで 私は4歳の我が子と
話してみる事にしました -
9:46 - 9:47私はこう言いました
-
9:48 - 9:51「さっきは 車のゲームをしていたの?」
-
9:51 - 9:53すると ベンジャミンが
元気に言います -
9:53 - 9:57「そうだよ!キュウリから
車を作ったのを見た? -
9:57 - 9:59トランクを開けるのが
凄く大変だったよ」 -
9:59 - 10:01(笑)
-
10:01 - 10:05ゲームの何が 面白かったとか
どうすれば うまくいったかという -
10:05 - 10:07この陽気な会話が
-
10:07 - 10:09その朝 幼稚園へ行く間
ずっと続きました -
10:12 - 10:18私は全てのデジタルメディアが
子供達に有益だと言ってはいません -
10:18 - 10:21子供向けコンテンツの
-
10:21 - 10:23現在の状況に関し
私達が懸念を持つ -
10:23 - 10:24正当な理由があるのです
-
10:25 - 10:28私達がバランスについて
考えるのは当然の事です― -
10:28 - 10:32子供達が学び育つのに
必要な全ての事柄に対し -
10:32 - 10:35デバイスは
どう役立てるのでしょうか? -
10:36 - 10:39しかし 私達が
不安がってばかりいると -
10:39 - 10:42真に重要なポイントを見失うのです
-
10:42 - 10:46つまり 子供達は
大人が1日に50回以上も -
10:46 - 10:49スマホをチェックするような
世の中に -
10:49 - 10:51生きているという事です
-
10:52 - 10:55スクリーンは
子供達の生活の一部です -
10:56 - 10:59もし私達が
そうでないふりをしたり -
10:59 - 11:02不安で押し潰されそうになったら
-
11:02 - 11:06子供達は それを使う理由や方法を
決して学ぶことはないでしょう -
11:08 - 11:11私達がこのメディアに
もっと期待をかけてみては -
11:11 - 11:13どうでしょうか?
-
11:13 - 11:15子供達と定期的に
メディアの内容について -
11:15 - 11:18話し合ってみては
どうでしょうか? -
11:18 - 11:21子供達の生活の中で
このテクノロジーが与える良い影響を -
11:22 - 11:25私達が探し始めては
どうでしょうか? -
11:26 - 11:31その時 このツールの可能性は
現実となり得るのです -
11:31 - 11:33ありがとうございました
-
11:33 - 11:36(拍手)
- Title:
- スクリーンと向き合う子供達に対する3つの不安―何故それが真実ではないのか
- Speaker:
- サラ・デウィット
- Description:
-
私達は1日に50回もスマホをチェックするのに、子供達がそれで遊ぶ時には神経質になってしまいます。スクリーンが児童期を台無しにしているのでしょうか?子供のメディア専門家であるサラ・デウィットはそうではないと言います。このトークを聞けば、夕食の支度をする間子供にタブレットを渡す時の罪悪感が少し減るかもしれません。デウィットは、デバイスを使う子供達を私達大人がワクワクしながら眺める未来を思い描きます。また、新たなテクノロジーによって子供達が成長し、繋がり合い、学ぶことができる様子を私達に見せてくれます。
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDTalks
- Duration:
- 11:51
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