エチオピア商品取引所(ECX)
-
0:01 - 0:05ヒマラヤのふもとに隠れるように
小さな国があります -
0:05 - 0:07ここの美しい山々からは
遠く離れた -
0:07 - 0:10ブータン王国では
ちょっと変わったことをしています -
0:10 - 0:13国民総幸福量を割り出し
国民総生産(GNP)の代わりとして使うのです -
0:13 - 0:15国民総幸福量を割り出し
国民総生産(GNP)の代わりとして使うのです -
0:15 - 0:17なぜか?
-
0:17 - 0:21幸福とは 運のいい一握りの人たちだけの
ためにあるわけではなく -
0:21 - 0:24全ての人々が持つ基本的人権だからです
-
0:24 - 0:26そして ここで言う幸福とは?
-
0:26 - 0:28幸福とは 選べる自由
-
0:28 - 0:30自由に住む場所を選び
-
0:30 - 0:33好きなことをして
好きなものを買って売る -
0:33 - 0:37もちろん 誰と いつ どういう
売買をするのかも自由です -
0:37 - 0:39選択の機会はどこにあるのでしょう?
-
0:40 - 0:43一体誰が手に出来て
どうやったら主張できるのか -
0:43 - 0:47選択を主張する方法の1つは
市場を使うことです -
0:48 - 0:51正常に機能している市場は
選択肢を生み -
0:51 - 0:55その結果 そこに参加する人々は
自由に幸福を求めることが出来るのです -
0:56 - 1:02偉大なインドの経済学者アマルティア・センが
ノーベル賞を受賞したのは -
1:03 - 1:06飢饉の原因が
食料供給の枯渇ではなく -
1:06 - 1:10人々が市場に参加して
食料を手に入れることが出来ない - -
1:10 - 1:13正常に機能していない市場が問題なのだ
と発表したからです -
1:14 - 1:181984年 人類最大の犯罪としか
言いようのない事件 -
1:18 - 1:22およそ100万人もの人々が餓死したのは
-
1:22 - 1:24私の生まれ故郷 エチオピアでのことです
-
1:24 - 1:26食料がなかったのではなく -
-
1:26 - 1:29実際 エチオピア南部の肥えた国土では
-
1:29 - 1:33あまるほどの食料が貯えてありましたが
-
1:33 - 1:35北部の住民には 市場に参加して
-
1:35 - 1:37食料を手に入れるすべはなかったのです
-
1:37 - 1:39私の人生のターニングポイントとなりました
-
1:39 - 1:42今日 アフリカに住む人々の大半は農家です
-
1:42 - 1:46そしてアフリカの農家のほとんどは
-
1:46 - 1:50小さな土地を耕し
-
1:50 - 1:53とても小規模な資本をもとに生活しています
-
1:54 - 2:00アフリカの農業は 世界でも最も
資本化されていないものの1つと言えます -
2:00 - 2:05耕されているのは 耕作に適した土地の
たった7%だけです -
2:05 - 2:07アジアでは40%にもなります
-
2:07 - 2:14またヘクタール毎に使用される化学肥料は
アフリカでは22kgにとどまりますが -
2:14 - 2:18アジアでは144kgです
-
2:18 - 2:23道路の数を比べると アジアには
アフリカの農村地域の6倍もの数があります -
2:23 - 2:26アフリカに比べて ラテンアメリカには8倍の
-
2:26 - 2:30アジアには3倍の数のトラクターがあります
-
2:31 - 2:35今日 アフリカの小規模農家の生活には
あまり選択肢がなく -
2:35 - 2:37それほど自由とは言えません
-
2:37 - 2:39彼らの生計は
-
2:39 - 2:41貧困に圧迫され
-
2:42 - 2:45彼らは収穫期直後の物価が一番安い時期に
-
2:45 - 2:48懸命に働いて手に入れた
わずかな作物を売りに出すしか -
2:48 - 2:50選択肢がないのです
-
2:50 - 2:53そしてその数ヵ月後
-
2:53 - 2:56食料が底をつき始めた
-
2:56 - 2:59物価がもっとも高騰する時期
-
2:59 - 3:03自分の家族のための食べ物を
買いに来るのです -
3:05 - 3:10ここでの疑問は
どうしたら市場を確立できるのかということです -
3:10 - 3:13アフリカの農村地域にも存在する
革新的で実業的な -
3:13 - 3:15農家のパワーを活かせる市場です
-
3:15 - 3:20もう1人の著名な経済学者
セオドア・シュルツは1974年に -
3:20 - 3:24農家が効率的であるのに貧しい と
述べた研究で -
3:24 - 3:26ノーベル賞を受賞しました
-
3:26 - 3:29つまり 農家も一般市民と同じように合理的で
-
3:29 - 3:31利益を求めているのです
-
3:31 - 3:34これ以上ノーベル賞がなくても
-
3:34 - 3:37農家が平等に市場に参画し
-
3:37 - 3:41お金を稼ぎたいと思っている
ということは分かりますね -
3:41 - 3:45そして少なくとも 現時点で明らかなことは
-
3:45 - 3:47アフリカはビジネスを始める準備が
-
3:47 - 3:50できている ということ
農業というビジネスです -
3:51 - 3:5520年以上前
世界世論はアフリカ市場の自由化と -
3:55 - 3:59経済の構造自体を変革することを
求めていました -
4:00 - 4:02これは政府機関が
-
4:02 - 4:04それまでに行っていたような
-
4:04 - 4:06非効率な売買への介入をやめ
-
4:06 - 4:09民間市場に全てを任せることを
意味していました -
4:09 - 4:12あれから25年 どうなったでしょう?
-
4:12 - 4:14アフリカは自給自足できていますか?
-
4:14 - 4:18農家は効率のいい商人になれましたか?
-
4:18 - 4:20私たちが 今 こうして集まっているのは
-
4:21 - 4:25きっと アフリカが世界で唯一
-
4:25 - 4:29今後10年間で貧困と栄養不良が
増加する場所と -
4:29 - 4:31知っているからでしょう
-
4:31 - 4:34現在 食料の輸入にかかる費用は
-
4:34 - 4:3620年前の2倍にも上っており
-
4:36 - 4:40一人当たりの食料自給率には変化がなく
-
4:40 - 4:44化学肥料の使用率は上昇するどころか
減っているのです -
4:46 - 4:49なぜ農業市場は
当時の予想通りに成長しなかったのか? -
4:49 - 4:51西洋から促された市場改革について
-
4:51 - 4:5615年間も大陸全土を飛び回り
-
4:56 - 4:59農業市場について
-
4:59 - 5:0410~15の国々で
何百人もの業者から話を聞き -
5:04 - 5:08どこで何を間違ったのかを調べてきました
-
5:09 - 5:13期待されたこの市場改革は
-
5:13 - 5:15どうやら本末転倒だったようです
-
5:15 - 5:17その農業の手法同様
-
5:17 - 5:21アフリカの市場は資本化されておらず
効率性に欠けます -
5:21 - 5:23調査の結果 分かったのは
-
5:23 - 5:26取引にかかる費用や
-
5:26 - 5:30地方の農業市場にて取引する際のリスクが
-
5:30 - 5:32非常に高いということです
-
5:32 - 5:35実際 市場に出回るのは
-
5:35 - 5:38収穫量のたった1/3でしかありません
-
5:38 - 5:42アフリカの市場経済が貧弱な理由は
-
5:42 - 5:46道路や電話回線などの
インフラが無いためではなく -
5:46 - 5:50必要とされている市場の
仕組み自体が存在せず -
5:50 - 5:54市場情報や評価や基準など
確実に売り手と買い手とを -
5:54 - 5:57つなげる方法が無いためです
-
5:57 - 6:02このため小規模な取引しか成り立たずに
-
6:02 - 6:06商品売買は個人的な知人や
信用できる仲間内に限られます -
6:06 - 6:10またこれを理由に 商品が
-
6:10 - 6:14生産者から消費者の手に届くまで
-
6:14 - 6:17約4~5人の手をめぐり渡るだけでなく
-
6:17 - 6:21そのたびに-
アフリカ中の農村で見ましたが -
6:21 - 6:23その袋も変わるのです
-
6:23 - 6:25とてもおかしな事だと思いました
-
6:25 - 6:28しかし何人もの業者から
同じ話を聞くうち -
6:28 - 6:31人々はこうすることでしか
品物の量や質を -
6:31 - 6:35見定めることができない ということに
気付いたのです -
6:35 - 6:38そして このことは
-
6:38 - 6:43商品不足や価格変動のサインに
早く気づき対応出来るかどうかという -
6:43 - 6:46市場の能力に大きく影響しますし
-
6:46 - 6:49価格そのものにも反映されます
-
6:49 - 6:52私の計算では
マージンが26%にもなるのは -
6:52 - 6:54単に商品が査定されていなかったり
-
6:54 - 6:58商品の基準や市場情報がなかったりで
-
6:58 - 7:01繰り返し袋を変えざるをえないからで
-
7:01 - 7:04結果的に 手数料がかさんでいるのです
-
7:04 - 7:09アフリカで生産される農産物の
大半をつくる小規模農家は -
7:09 - 7:13盲目的ともいえるほど
何の情報もないまま市場にやってきます -
7:13 - 7:16自分の生産物に対する
-
7:16 - 7:19需要があるはずと信じ
-
7:19 - 7:23完全に商人のなすがままの方法で
-
7:23 - 7:27地域に唯一ある地元の市場にやってきては
-
7:27 - 7:30値段交渉も リスクを下げることもできません
-
7:30 - 7:34リスクといえば
アフリカの食用作物の値段は世界で一番 -
7:34 - 7:36価格変動が激しいのです
-
7:36 - 7:40アフリカでは小規模農家が
最もこのリスクに直面します -
7:40 - 7:46私の意見では 世界中のどの地域
歴史上のどの時代と比べても -
7:49 - 7:50私の意見では 世界中のどの地域
歴史上のどの時代と比べても -
7:50 - 7:53アフリカの農家ほど
リスクを負っている人たちはいません -
7:53 - 7:55また世界中を探したとしても
-
7:55 - 7:59アフリカの農家のような
リスクを負いながらにして -
7:59 - 8:02農業が発展した例はありません
-
8:02 - 8:06たとえばエチオピアでは
とうもろこしの値段が -
8:06 - 8:091年間に50%も増減します
-
8:09 - 8:13このような市場リスクは
驚きに値するのですが -
8:13 - 8:17効率を上げるための種や
肥料などのテクノロジーに -
8:17 - 8:22農家が投資することだけでなく
食料安全保障などにも -
8:22 - 8:25密接な関係があります
-
8:25 - 8:29例をあげると
2001年から2002年の2年間 -
8:29 - 8:32エチオピアではとうもろこしが豊作でしたが
-
8:32 - 8:35しっかりした市場のシステムがなかったため
-
8:35 - 8:39国内のとうもろこしの値段が
80%も崩落したのです -
8:40 - 8:45このため収穫費用すら
稼げない農家も出たほどです -
8:45 - 8:48計算によると 2002年には30万トンもの
-
8:48 - 8:52とうもろこしが畑に放置され
無駄になりました -
8:52 - 8:58半年後の2002年7月 エチオピアは
1400万人もの人々が飢餓に瀕した1984年と -
8:58 - 9:03同じレベルの食料飢饉を発表
-
9:03 - 9:06同じく2002年
-
9:06 - 9:10雨がよく降り あまるほどの
-
9:10 - 9:14収穫を得た農家が
-
9:14 - 9:18肥料を使うのをやめることを決め
-
9:18 - 9:22実際に肥料の使用率が27%減りました
-
9:22 - 9:28これこそ発育遅延の悲劇的な例であり
芽生え始めた緑の革命を -
9:28 - 9:31途中で止めるようなものといえます
-
9:31 - 9:33これはエチオピアだけではなく
-
9:33 - 9:37アフリカ全土で起こっていることなのです
-
9:37 - 9:44今日私はこの状況を
嘆きに来たのではありません -
9:44 - 9:48変革が近い事を伝えるために来たのです
-
9:48 - 9:52今のアフリカは援助を待っているのでも
-
9:52 - 9:56ありきたりな外資の政策に頼るのでもありません
-
9:56 - 10:00アフリカは成長を遂げ
ゆっくりではありますが -
10:00 - 10:03市場は自ら始まらない
と理解するようになりました -
10:03 - 10:0680年代は
上手く値段交渉することが -
10:06 - 10:08良しとされていました
-
10:08 - 10:10これに影響を与える本も書かれ
-
10:10 - 10:14政府と市場を分離することについて
述べられています -
10:14 - 10:18今となっては 正しく機能する市場とは
-
10:18 - 10:22価格インセンティブだけでなく
正しい基盤作りに投資し -
10:22 - 10:25適切な制度によって 市場での革新が
-
10:25 - 10:29進むような状態を作りだすことが定説です
-
10:30 - 10:33そのような状況にあってこそ
-
10:33 - 10:37アフリカの辺境地ででも 他の地域と同じように
-
10:37 - 10:39革新が進められるのです
-
10:39 - 10:43約3年前 私はそれまでワシントンでやっていた
-
10:43 - 10:46世界銀行のシニアエコノミストの職を辞め
-
10:46 - 10:4830年間も過ごした外国から
-
10:48 - 10:50生まれ故郷のエチオピアに帰りました
-
10:50 - 10:52理由はシンプルです
-
10:52 - 10:5610年以上も
-
10:56 - 11:01アフリカの農業市場について学び
政策立案者やドナーを -
11:01 - 11:03説得しつづけるなかで
-
11:03 - 11:06今こそ行動に移す時と感じたからです
-
11:07 - 11:12現在 私はエチオピアで
-
11:12 - 11:16エチオピア商品取引所(ECX)の
設立に取り組んでいます -
11:16 - 11:20商品取引というコンセプトは
-
11:20 - 11:22目新しいものではありません
-
11:22 - 11:26事実1848年にはイリノイ川とミシガン湖が
交差するあたりの -
11:26 - 11:31小さな町で
82の穀物商人と農家が一丸となり -
11:31 - 11:37自分たちの力でよりよい取引をするための
仕組みを作りました -
11:37 - 11:41これこそがシカゴ商品取引所の始まりであり
-
11:41 - 11:45現在 世界で最も有名な商品取引所です
-
11:45 - 11:47当時 シカゴ商品取引所が
-
11:47 - 11:49設立されたのと全く同じ理由で
-
11:49 - 11:53エチオピアの農家も
商品取引所の恩恵にあずかるでしょう -
11:54 - 11:57アメリカ中西部の農家は
-
11:57 - 12:00川上のシカゴの市場まで
船で穀物を運びました -
12:00 - 12:05もしそこで買い手が見つからなかったり
-
12:05 - 12:09予期せず値段が下がったら
大きな負担なります -
12:10 - 12:12穀物を持ち帰る費用を浮かせるため
-
12:12 - 12:15ミシガン湖に捨てることまであったそうです
-
12:16 - 12:21大きなリスクと甚大な損害を避けるため
-
12:21 - 12:24先物取引市場が生まれ
-
12:24 - 12:28穀物の査定や卸売領収書の発行など
-
12:28 - 12:30売買をするための基盤がしかれます
-
12:30 - 12:36そこから 市場における最大の革新ともいえる
買い手と売り手とが -
12:36 - 12:39実際に穀物を目にすることなく
-
12:39 - 12:44取引するシステムが出来上がりました
-
12:44 - 12:47もはや穀物は距離や時間に縛られることなく
-
12:47 - 12:52ずっと先 最長18か月先の分まで
取引できます -
12:52 - 12:56この革新があったからこそ
アメリカの農業が変わり -
12:56 - 13:00シカゴが小さな町の農業市場から
-
13:00 - 13:05世界市場へ進出することにまでなったのです
-
13:05 - 13:07前世紀では 商品取引は
-
13:08 - 13:11発展の進んだ西欧諸国に限られたものと
-
13:11 - 13:13考えられていました
-
13:13 - 13:16綿やコーヒーやココアなど
-
13:16 - 13:19グローバルサウスの生産物の
-
13:19 - 13:24値段を左右するのは
-
13:24 - 13:27北半球の国々にある商品取引所です
-
13:28 - 13:30しかし それも変わりつつあります
-
13:30 - 13:32おもにITの発展がもたらす
-
13:32 - 13:35変化を目の当たりにしています
-
13:35 - 13:38市場の優勢が新しい市場へと移っているのです
-
13:38 - 13:43また過去10年間で西欧諸国の取引所
-
13:43 - 13:49特にアメリカの 世界の取引に占める割合が
-
13:49 - 13:5210年前の約半分にまで減りました
-
13:52 - 13:56同様に たとえばインドでも
爆発的な発展がありました -
13:56 - 14:00地方の農家が取引所の仕組みを使うことで
-
14:00 - 14:04過去3年間で270%もの
伸び高を見せています -
14:05 - 14:08これは低価格なVSATテクノロジーを介し
-
14:08 - 14:11積極的に農家の市場参加を促した結果です
-
14:12 - 14:16また中国の大連商品取引所は
-
14:16 - 14:193年前の2004年
シカゴ商品取引所を抜き -
14:19 - 14:22世界で2番目に大きな
商品取引所になりました -
14:23 - 14:26今エチオピアでは 史上はじめての
-
14:27 - 14:30商品取引所を構築している最中です
-
14:30 - 14:33シカゴやインドの例をまねるのではなく
-
14:33 - 14:36エチオピア独自が抱えるニーズや現実
-
14:36 - 14:38エチオピアの小規模農家に合わせた
-
14:38 - 14:40システムを作ろうとしています
-
14:40 - 14:43つまりECXとは
エチオピアのための商品取引所 -
14:43 - 14:46参加する全ての人々が
恩恵を受けられる場所となり -
14:47 - 14:52健全で信用できる
効率的で透明性のある仕組みが生まれ -
14:53 - 14:56小規模農家が先述のリスクに
対応できるようになります -
14:57 - 15:00私たちが構想する
エチオピア商品取引所の -
15:00 - 15:02ユニークなところは
-
15:02 - 15:04統合的な視野を持つアプローチで
-
15:04 - 15:07私たちはECX Edgeと呼んでいます
-
15:07 - 15:11ECX Edgeとは ひとつの生態系を作りだし
-
15:11 - 15:14市場はそこで自ら成長するのです
-
15:14 - 15:17これまで アフリカの市場発展を調べる中で
-
15:17 - 15:20断片的なアプローチでは問題解決しないと
-
15:20 - 15:23学んだからこそ 辿り着いたシステムです
-
15:23 - 15:26問題は 市場情報システムを
構築するドナーがいて -
15:26 - 15:30また別のところで
評価と基準の仕組みを作ろうとし -
15:30 - 15:36ほかにもICTや貨物保管について
作業する人々がバラバラにいる状態です -
15:36 - 15:38私たちがやろうとしているのは
-
15:38 - 15:42取引が行われる生態系の全体
-
15:42 - 15:45もしくはその環境自体を確立するということ
-
15:45 - 15:49つまり取引所がシステム運営を行います
-
15:49 - 15:52初めは大反対を食らうことでしょうが
私たちは エチオピアが -
15:53 - 15:56まだ完全に電子取引ができる状態
ではないとみています -
15:56 - 15:58また世界中のどの商品取引所にも
-
15:58 - 16:03例はありませんが
地方各地にネットカフェのようなものを作り -
16:03 - 16:05市場取引の一部にするつもりです
-
16:05 - 16:08私たちが地方アクセスセンターと呼ぶ
-
16:08 - 16:11「ネットカフェ」に来ることで
-
16:11 - 16:14各地の小規模農家や業者が
コンピュータを買う必要や -
16:14 - 16:16使いこなす必要なく
-
16:16 - 16:19実際にアディスアベバの取引所で行われる
-
16:19 - 16:22取引を観覧することができます
-
16:23 - 16:26同時にこの市場に欠かせないことは
-
16:26 - 16:30私たちが新しく構想したものの
ひとつでもあるのですが -
16:30 - 16:33中央の取引所が各地にある貯蔵所を運営し
-
16:33 - 16:37評価証明や貨物保管も行うということです
-
16:37 - 16:40そして独自の手形交換制度も設け
-
16:40 - 16:44支払いが適切に
正しい値段と -
16:44 - 16:47正しいタイミングで行われることで
-
16:47 - 16:51システムに信用性を持たせられます
-
16:51 - 16:54取引所を構築する際にはもちろん
-
16:54 - 16:57市場に参加する人たちとも協力し
-
16:57 - 17:01市場の仕組み全体が作用するための
-
17:01 - 17:04規定や法的基盤もつくりあげます
-
17:04 - 17:07私たちのこの提案は
-
17:07 - 17:10来月エチオピア議会に提出されます
-
17:10 - 17:15ここで重要なことは
ECXの市場情報システムが -
17:15 - 17:19電子的に価格普及させる
VSATテクノロジーを介し -
17:19 - 17:24国内各地の農家にリアルタイムで
農作物の値段を -
17:24 - 17:26知らせられるということです
-
17:26 - 17:29このことで農家と市場のかかわりが
-
17:29 - 17:32根本的に変わることとなります
-
17:32 - 17:35これまでの考え方は地域に限られたもので
-
17:35 - 17:38住んでいる場所から一番近くて
平均約8~10kmほど -
17:38 - 17:40離れたところにある市場で
-
17:40 - 17:42自分の商品が持つ付加価値や
-
17:42 - 17:46適正な価値も知らないままに
売るしかなかったところ -
17:46 - 17:50今は中央市場での値段を知った上で
売買できるのです -
17:50 - 17:53これを期に全国区
世界へと視野も広がり始めました -
17:53 - 17:57人々は 売買に関してだけでなく
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17:57 - 18:00作付けについてまでも
将来の値段変動に関する -
18:00 - 18:03情報に基づいて
決断するようになりました -
18:04 - 18:08そして自分たちの作物が 市場において
付加価値という観点で -
18:08 - 18:11どのような評価を受けるか
が分かるようになりました -
18:11 - 18:13これらすべてが農家を変えます
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18:13 - 18:16そして業者が
ビジネスを行う方法も変わります -
18:16 - 18:22次から次へと続く裁定取引をやめ
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18:22 - 18:25より戦略的に考えて
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18:25 - 18:29余った穀物を足りない地域に
動かすようになります -
18:29 - 18:32エチオピアにこんな事ができるのでしょうか?
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18:32 - 18:34とても無理なようにも思えますが
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18:34 - 18:36新たな機会も生みます
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18:36 - 18:39この提案には大変な政治意思に加え
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18:39 - 18:44金融機関とICTを提携させて
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18:44 - 18:48法的地盤をならす必要があります
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18:48 - 18:52変化の風が吹いている今
実現できると信じています -
18:52 - 18:56新世紀エチオピアのための市場ECXは
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18:56 - 18:59約8カ月後にスタートします
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19:00 - 19:04一番最近行われたエチオピア議会は
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19:04 - 19:07この提案が私たちの国にとって
今一番重要な経済革新である -
19:07 - 19:09という大統領の発言で閉幕しました
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19:09 - 19:12大きな賭けに出ているのは知っています
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19:12 - 19:15ですが得られるものの方が
断然大きいのです -
19:15 - 19:20そして何より ECXはいつかアフリカ全土の
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19:20 - 19:22農業取引を行える市場になりえるのです
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19:22 - 19:26エチオピアの国内市場は
約10億ドルの価値があります -
19:26 - 19:30私たちの読みでは 今後5年間で
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19:30 - 19:36もしエチオピアが
その40%だけ稼働できたとして -
19:36 - 19:41たった25%だけ価値を加えることができたら
市場価値は2倍に跳ね上がります -
19:41 - 19:44エチオピアの農業市場は
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19:44 - 19:48南アフリカの穀物生産より30%高く
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19:48 - 19:51アフリカ第2のとうもろこし生産地を誇ります
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19:51 - 19:53可能性はあります
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19:53 - 19:55実現させる意志もあります
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19:55 - 19:57公約もしました
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19:57 - 20:01農家の選択肢を増やし
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20:01 - 20:05農業を成長させ アフリカを変える
魅力的な価値の提案が -
20:05 - 20:07できていると感じています
-
20:07 - 20:11つまり私たちは 幸福を手に入れるための
ビジネスをしているのです -
20:11 - 20:12ありがとうございました
(拍手) -
20:12 - 20:17ありがとうございました
(拍手)
- Title:
- エチオピア商品取引所(ECX)
- Speaker:
- イレイニ・ガブレ=マディン
- Description:
-
経済学者イレイニ・ガブレ=マディンがエチオピア初の商品取引所設立を提案します。彼女のプランによると、富をつくり農家のリスクを減らすことで、世界で最も大きな援助受益国から近隣地域へ食料提供できる国へと変貌させることができる、ということを説明します。
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDTalks
- Duration:
- 20:17
Akiko Hicks approved Japanese subtitles for A commodities exchange for Ethiopia | ||
Akiko Hicks edited Japanese subtitles for A commodities exchange for Ethiopia | ||
Akiko Hicks edited Japanese subtitles for A commodities exchange for Ethiopia | ||
Yuriko Hida accepted Japanese subtitles for A commodities exchange for Ethiopia | ||
Akiko Hicks declined Japanese subtitles for A commodities exchange for Ethiopia | ||
Yuriko Hida commented on Japanese subtitles for A commodities exchange for Ethiopia | ||
Yuriko Hida edited Japanese subtitles for A commodities exchange for Ethiopia | ||
Yuriko Hida edited Japanese subtitles for A commodities exchange for Ethiopia |
Yuriko Hida
コーディネーターさんへ:翻訳者さんとは連絡が取れませんでした。