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アイディアが溢れかえる世界における意味あるイノベーション | ロベルト・ベルガンティ | TEDxPolitecnicodiMilanoU

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    皆さんに聞いてみましょう
  • 0:19 - 0:22
    “イノベーションの最も力強い
    シンボルはなんでしょう?”
  • 0:23 - 0:25
    殆んどの方は “電球” と答えるでしょう
  • 0:27 - 0:28
    もっともなことです
  • 0:28 - 0:31
    イノベーションをアイディアの
    実現と考えられているからです
  • 0:32 - 0:35
    目の前に問題があり
    暗闇の中で 解決策を求めて奮闘し
  • 0:35 - 0:38
    目の前に問題があり
    暗闇の中で 解決策を求めて奮闘し
  • 0:38 - 0:41
    とうとう誰かが
    アイディアを思いつくのです
  • 0:42 - 0:46
    このように描かれるイノベーションは
    意味あるものです
  • 0:46 - 0:50
    まあ かつては意味あるものでした
    我々の世界は暗かったからです
  • 0:50 - 0:53
    アイディアは稀で
    進歩の機会もずっと少なかったのです
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    しかし 現代の世界は
    そうではありません
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    世界はこんな感じです
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    私たちは アイディアが稀ではない
    世界に住んでいます
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    アイディアが溢れかえる世界です
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    毎日 携帯を開くだけで
    アイディアを目にします
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    機会だらけです
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    しかし こう思う方もいるでしょう
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    “ 確かにそうだ
    世界には沢山のアイディアが溢れている
  • 1:19 - 1:22
    しかし 大きなアイディアは足りていない
  • 1:23 - 1:24
    世界が変わるようなのが欲しい”
  • 1:24 - 1:26
    実際 殆どの場合
  • 1:26 - 1:29
    大きなアイディアは目の前にあっても
    見えていないのです
  • 1:29 - 1:32
    暗いからではなく
    明るすぎるからです
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    どうして これほどアイディアの多い
    世界になったのでしょうか?
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    理由は3つあります
  • 1:38 - 1:40
    第1に人
    クリエイティブな人が増えました
  • 1:40 - 1:43
    第2にツール
    創造のための良いツールがあります
  • 1:43 - 1:46
    第3に
    デジタル・テクノロジーです
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    デジタル機器を使うことによって
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    何処にいても 様々なアイディアに
    手軽にアクセスできます
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    覚えている方もいるでしょう
    2011年
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    メキシコ湾で
    石油掘削基地の爆発がありました
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    石油掘削の歴史上
    もっとも衝撃的な事故でした
  • 2:05 - 2:07
    ご記憶のように
    数週間にわたって
  • 2:07 - 2:09
    石油の流出を止められませんでした
  • 2:09 - 2:14
    そこで 専門家たちは 提案しました
    “ 石油の流出を防ぐ案を
  • 2:14 - 2:18
    一般の人たちから募れるような サイトを
    立ち上げよう”
  • 2:19 - 2:21
    ウェブサイトが立ち上げられました
    2~3週間で
  • 2:21 - 2:26
    2万件ものアイディアが
    無償で提案されたのです
  • 2:27 - 2:28
    そして このアイディアを集める試み
  • 2:28 - 2:31
    つまり 会社が抱える問題に
    解決策を募集するサイトは
  • 2:31 - 2:35
    こんにちでは
    1000サイト以上あります
  • 2:35 - 2:39
    つまり 私たちがいるのは
    アイディアが稀ではない世界です
  • 2:39 - 2:41
    アイディアで一杯の世界
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    素晴らしいことです
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    もちろん アイディアを減らすべきだと
    言いたいのではありません
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    世界の問題を解決するには
    沢山のアイディアが必要です
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    さて どんな結果になるでしょう?
  • 2:53 - 2:54
    この結果として
  • 2:54 - 2:57
    イノベーションの性質が
    著しく変化してきています
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    その変化は まだ私たちには見えず
    まだ皆さんにも見えていません
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    しかし 見えないのは
    暗いからではないのです
  • 3:06 - 3:08
    見えないのは
    明るすぎるからなのです
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    残念ながら 今使っている
    イノベーションのツールは
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    まだ世界が暗闇の中にいた頃に
    作られたものです
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    デザイン思考もオープンイノベーションも
    15年も前に創出されたものです
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    今とは違う世界でした
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    当時は 光を増やすこと
    アイディアを創出することが目的でした
  • 3:30 - 3:31
    そして成功しました
  • 3:31 - 3:34
    実際に 今やアイディアはずっと
    多くなりました
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    さあ どうしますか?
  • 3:37 - 3:40
    この溢れんばかりのアイディアを
    どう活かしたら
  • 3:40 - 3:44
    この明るすぎる世界に
    実際の変化をもたらせるでしょうか
  • 3:44 - 3:47
    研究の結果 3つの異なった
    考え方を発見しました
  • 3:48 - 3:53
    アイディアで溢れた世界で
    イノベーションを生み出せる考え方です
  • 3:53 - 3:55
    これら3つの考え方は
    こんにちまで
  • 3:55 - 3:57
    暗闇の世界で使われてきた考えとは
  • 3:57 - 3:59
    全く逆のものです
  • 4:00 - 4:01
    手始めに
  • 4:02 - 4:04
    照明を弱めてみましょう
  • 4:05 - 4:09
    そしてキャンドルを灯してみましょう
  • 4:16 - 4:18
    30年前
  • 4:18 - 4:20
    もし 母に
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    ” うちにキャンドルはある?”
    と聞いたら
  • 4:27 - 4:29
    母の答えは
  • 4:29 - 4:31
    “あるわよ 停電の時の為にね” と
  • 4:31 - 4:32
    そうです
  • 4:33 - 4:35
    その当時のイタリアでは
  • 4:35 - 4:36
    電気は信頼性に欠けていましたから
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    しかし 現代では
    そんなことは 起きません
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    そして もし実際に停電したら
  • 4:42 - 4:44
    携帯が手元にあります
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    キャンドルを買う必要など
    あるのでしょうか?
  • 4:46 - 4:49
    キャンドル産業は
    もう消滅してしまってるはずです
  • 4:50 - 4:53
    今や キャンドルを買う
    意味はもうないのです
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    キャンドルは 今までで 一番売れています
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    キャンドルは大人気です
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    家庭がキャンドルに費やす額は
  • 5:01 - 5:04
    電球に費やす額よりもずっと多いのです
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    どうして 私がこれを例にとっているって?
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    これを例にとっている理由は
    現代のイノベーションの見通しを
  • 5:11 - 5:15
    とてもシンプルに説明できるからです
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    イノベーションには
    2つの違う段階があるのです
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    1つ目は意味です
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    もう1つは 解決です
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    「意味」とは イノベーションにあたって
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    「意味」とは イノベーションにあたって
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    達成したい目的のこと
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    「解決」とは その目的を達成するための
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    製品やサービス又は過程なのです
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    意味は方向付けであり
    イノベーションの理由です
  • 5:41 - 5:44
    解決は
    どうやってその目的に辿り着くか
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    現在の世界は アイディアで
    溢れているので
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    解決に至るのは とても簡単です
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    しかし 斬新で 意味のある方向を
    創出したり 見い出すことは
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    もっと複雑なのです
  • 5:57 - 6:00
    キャンドルビジネスの成功は
    より良い解決だからではありません
  • 6:00 - 6:03
    現代のキャンドルが
    30年前のキャンドルよりも
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    より良い照明になったわけではないのです
  • 6:06 - 6:09
    ただ 母がかつて買っていたキャンドルと
    今のキャンドルは全く別物です
  • 6:09 - 6:12
    今のキャンドルは
    違う目的で買われます
  • 6:12 - 6:14
    違う意味で買われます
    違う理由で買われます
  • 6:14 - 6:17
    部屋の雰囲気づくりのために
    購入するのです
  • 6:17 - 6:20
    部屋の明かりを少し暗くするときに使うのです
  • 6:23 - 6:26
    現在 解決策は沢山あります
    しかし 解決策が増える程
  • 6:26 - 6:29
    意味を探すのが困難になるのです
  • 6:30 - 6:33
    そうです もしキャンドル産業を見てみると
  • 6:33 - 6:37
    かつて業界をリードしていた
    キャンドルの製造者は
  • 6:37 - 6:39
    もはやうまく行っていません
  • 6:39 - 6:42
    1830年創業のプライシズ社は
  • 6:42 - 6:45
    キャンドルのトップメーカーでした
  • 6:45 - 6:50
    キャンドル産業が拡大していた2011年に
    この会社は 倒産しました
  • 6:52 - 6:56
    想像してみてください
    ブレインストーミングを行って
  • 6:56 - 6:57
    アイディアが色々溢れます
  • 6:57 - 7:00
    そして キャンドルが
    より良い照明になる方法を探します
  • 7:00 - 7:02
    実際にアイディアは沢山あるのです
  • 7:02 - 7:04
    キャンドルには
    多くのイノベーションがありえます
  • 7:04 - 7:08
    さまざまな素材
    LED、電気、ブタンガス
  • 7:08 - 7:12
    性能をよくするためにできる
    あらゆることを試せます
  • 7:12 - 7:14
    しかし ちょっと想像してみてください
  • 7:14 - 7:19
    この壁が付箋で覆われているとします
    そこに小さな付箋が一枚混じっています
  • 7:19 - 7:20
    それには何かが描かれてます
  • 7:20 - 7:25
    “ ビンの中にロウを詰めて
  • 7:26 - 7:28
    中の火を遮るような
    大きなラベルを貼り付けたキャンドル
  • 7:28 - 7:31
    こういうのを作ったらどうだろう?”
  • 7:32 - 7:37
    皆は こう言うでしょう
    “面白いけど キャンドルの意味がない”
  • 7:41 - 7:46
    瓶詰のロウに大きなラベルを付けた
    キャンドルはこれです
  • 7:46 - 7:48
    “キャンドルを燃やしても
    炎は遮られています”
  • 7:48 - 7:50
    明るさを求めているとすれば
  • 7:50 - 7:52
    このようなキャンドルは無意味でしょう
  • 7:52 - 7:53
    しかし
  • 7:53 - 7:57
    暖かい雰囲気のでるキャンドルを探して
    いるのであれば十分意味があるのです
  • 7:57 - 8:00
    ヤンキーキャンドル社が
    このキャンドルを作り出しました
  • 8:00 - 8:01
    キャンドル産業の後発企業でした
  • 8:01 - 8:05
    この会社がトップ企業になったのは
    より良い解決策があったからではなく
  • 8:05 - 8:08
    物の持つ意味を変えたからです
  • 8:09 - 8:13
    第一の考え方は
    この溢れかえる世界で
  • 8:13 - 8:16
    チャンスとアイディアで溢れている世界で
  • 8:16 - 8:19
    イノベーションとは解決策を探すことではく
  • 8:19 - 8:22
    意味を探すということです
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    新しい 意味を探すことです
  • 8:26 - 8:28
    どうしたら 新たな意味を見つけることが
    できるでしょう
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    これまでのイノベーションの手法である―
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    さっきのデザイン思考や
    オープンイノベーションは
  • 8:37 - 8:40
    解決のレベルで問題に取り組むために
    作られたことが問題なのです
  • 8:40 - 8:43
    沢山の解決策を生み出すことができましたが
  • 8:43 - 8:45
    意味のレベルに持ちこむと
  • 8:46 - 8:48
    これらの手法は
    苦戦し 失敗するのです
  • 8:49 - 8:53
    例えば これらの手法のほとんどは
    イノベーションの過程において
  • 8:53 - 8:55
    外部から開始することが必要です
  • 8:56 - 8:57
    外に出て
  • 8:57 - 8:59
    利用者に会い
  • 8:59 - 9:01
    外部の人たちと交流します
  • 9:01 - 9:04
    枠にはまらない考えを必要とします
  • 9:04 - 9:06
    だから イノベーションは外側から内側へ
    向かうものなのです
  • 9:07 - 9:10
    もしこの考えを意味の階層で
    使うとどうなるでしょう
  • 9:11 - 9:14
    数年前のこと ある温調機器の会社が
    イノベーション開発の
  • 9:14 - 9:15
    プロジェクトを実施して
  • 9:15 - 9:18
    サーモスタットの新規開発を試みました
  • 9:18 - 9:19
    外から内への方法が使われました
  • 9:19 - 9:24
    まず外の声を聞きました
    利用者に会い 外部の人たちと議論して
  • 9:24 - 9:27
    ブレインストーミングで
    色々なアイディアが生まれました
  • 9:27 - 9:31
    殆どのアイディアはプログラム式の
    サーモスタットに関係していました
  • 9:31 - 9:32
    プログラム式とは
  • 9:32 - 9:35
    動作時間を設定したり
  • 9:35 - 9:39
    時間によって温度の上げ下げが可能な
    サーモスタットです
  • 9:39 - 9:41
    殆どのアイディアは
  • 9:41 - 9:42
    多彩な機能の提供でした
  • 9:42 - 9:44
    プログラミングの改善や
  • 9:44 - 9:46
    温度調整の性能向上です
  • 9:48 - 9:50
    しかし 全く新しいアイディアもありました
  • 9:50 - 9:52
    学習式のサーモスタットです
  • 9:52 - 9:56
    人によるプログラミング機能はありません
  • 9:57 - 10:02
    つまり サーモスタット自身が
    家庭の日常を学習して自己プログラムするのです
  • 10:02 - 10:04
    家に戻る時間や出る時間を覚え
  • 10:04 - 10:08
    何日もかけ ゆっくりと徐々に自分で
    プログラミングしていくのです
  • 10:08 - 10:10
    性能向上のアイディアではありません
  • 10:10 - 10:14
    他のサーモスタットほど
    正確なわけではありません
  • 10:14 - 10:15
    完璧にプログラムすることは不可能です
  • 10:15 - 10:17
    しかし新しい意味がありました
  • 10:17 - 10:22
    プログラミングに時間をかけたくない
    という人に向いています
  • 10:22 - 10:24
    何も気にしなくてすみます
  • 10:24 - 10:27
    サーモスタットに全部お任せできるからです
  • 10:27 - 10:30
    なので 正確性には欠けましたが
    開発が試みられました
  • 10:30 - 10:33
    様々な試作品を生み出し
  • 10:33 - 10:36
    利用者に披露して
    こんなことが分かりました
  • 10:38 - 10:42
    学習サーモスタットについて
    得られた結論はこうです
  • 10:42 - 10:46
    ” 消費者は サーモスタットに
    コントロールされるより
  • 10:46 - 10:49
    サーモスタットをコントロールする方が
    良いと考えるとわかった”
  • 10:51 - 10:54
    この製品アイディアは却下され
    放棄されました
  • 10:55 - 10:57
    それから数年後
  • 10:57 - 11:00
    アップル社のマネージャー2人が
  • 11:00 - 11:04
    退職してサーモスタット関連の
    会社を立ち上げました
  • 11:05 - 11:09
    彼らは分析はせず
    外側から内側へという動きはせず
  • 11:09 - 11:13
    ブレインストーミングもせず
    社外の人や利用者と会ったりはしませんでした
  • 11:13 - 11:15
    自分たち自身から着手しました
  • 11:15 - 11:17
    ある一つのビジョンから着手したのです
  • 11:18 - 11:20
    すなわち 人々にとって意味あることは
    何かという理解からです
  • 11:20 - 11:22
    何を信じたかというと
  • 11:22 - 11:25
    家にいるときには サーモスタットの脇で
    プログラムに費やす時間ではなく
  • 11:25 - 11:27
    家にいるときには サーモスタットの脇で
    プログラムに費やす時間ではなく
  • 11:27 - 11:30
    家族と過ごす時間が
    はるかに意味あるものだということです
  • 11:32 - 11:35
    彼らは Nest 社を立ち上げ
  • 11:35 - 11:37
    自己学習式のサーモスタット
    第一号を発売しました
  • 11:38 - 11:40
    そして 大人気を得ました
  • 11:41 - 11:43
    その意味するところは何か
  • 11:43 - 11:46
    解決策から着手するときや
    解決策を探索するときには
  • 11:46 - 11:50
    外に出て 情報を
    集めるのは良いことです
  • 11:50 - 11:54
    しかし 新しい意味を求めるときには
    それは中から出てくるべきものなのです
  • 11:54 - 11:56
    イノベーションの動きは逆向きとなり
  • 11:56 - 11:59
    外から中ではなく
    中から外へと向かうべきです
  • 12:01 - 12:05
    とても理にかなっています
    解決策は外部の意見が必要かもしれませんが
  • 12:05 - 12:07
    意味や方向性
  • 12:07 - 12:09
    これらは誰かに尋ねるものではなく
  • 12:09 - 12:11
    私たち自身から生み出すものなのです
  • 12:11 - 12:13
    初めての失敗
  • 12:13 - 12:15
    初めての問題
  • 12:15 - 12:17
    イノベーションを進めると
    いくつかの問題に直面します
  • 12:17 - 12:19
    もし 信念がなければ
    諦めてしまうでしょう
  • 12:20 - 12:23
    信念がなければ
    誰からも好まれることはないでしょう
  • 12:24 - 12:27
    アイディアで溢れた世界で
    イノベーションを進めるのは
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    プレゼントを考えるのと似ています
  • 12:29 - 12:32
    プレゼントを準備するとき
    何を考えますか?
  • 12:33 - 12:36
    解決策が問題ではありません
    欲しいものは何でも買えます
  • 12:37 - 12:39
    買えないものはありません
  • 12:40 - 12:43
    彼女や彼氏へのクリスマスプレゼント
  • 12:43 - 12:44
    解決策は問題ではないのです
  • 12:44 - 12:47
    問題は それに意味があるかどうかなのです
  • 12:48 - 12:49
    本人に聞いてはダメです
  • 12:49 - 12:53
    “クリスマスプレゼントは何が欲しい?”
    と電話で聞けますが
  • 12:53 - 12:56
    それでは 受け取ってもらえても
    気に入ってもらえることはありません
  • 12:57 - 12:59
    知人に聞いてみるのもダメです
  • 12:59 - 13:03
    “ 彼女へのプレゼントの
    アイディアは何かない?”
  • 13:04 - 13:05
    なんてことでしょう
  • 13:05 - 13:08
    心がこもってないと彼女に気づかれます
  • 13:08 - 13:12
    気に入ってもらえるプレゼントとは
    心のこもっているものを言うのです
  • 13:12 - 13:16
    彼女にとって何が意味あるかを
    自分で解明したものです
  • 13:17 - 13:20
    彼女の新たな一面を引き出すのも
    あなた次第なのです
  • 13:21 - 13:24
    つまり このアイディアだらけの世界で
  • 13:24 - 13:26
    イノベーションを一段上に立って考えると
  • 13:26 - 13:28
    イノベーションは 逆向きになり
  • 13:28 - 13:29
    内から外へ行くべきです
  • 13:29 - 13:30
    人々にとってより意味のあるものとは何か
  • 13:30 - 13:33
    気に入られるものは何か
  • 13:34 - 13:36
    それを理解することから始まるのです
  • 13:36 - 13:38
    それはただの始まりにすぎません
  • 13:39 - 13:45
    そして 第2の過程で
    さじ加減が必要になります
  • 13:45 - 13:49
    自分が好きなものが他のみんなに
    気に入られる訳ではないからです
  • 13:49 - 13:51
    自分が気に入らない物は
    誰にも気に入られないですが
  • 13:52 - 13:55
    私たちと他の人が好むものが
    必ず一致する訳でもないのです
  • 13:55 - 13:56
    他の何かが必要なのです
  • 13:56 - 14:00
    不足を補う第3の考え方が必要なのです
  • 14:00 - 14:02
    この考え方を理解するには
  • 14:02 - 14:05
    サーモスタットの会社の話に戻る
    必要があります
  • 14:05 - 14:08
    学習能力付きのサーモスタットを試みて
    却下した話です
  • 14:08 - 14:10
    アイディアは目の前にあるのに
  • 14:10 - 14:12
    却下されました
    なぜでしょう
  • 14:12 - 14:15
    この結論を出した人の
    肩書に注目してみましょう
  • 14:15 - 14:16
    彼の役割は何でしょう?
  • 14:16 - 14:20
    彼は空調ボイラー制御機器の事業部長でした
  • 14:21 - 14:23
    ”制御機器”です
  • 14:24 - 14:25
    もしあなたが
  • 14:25 - 14:28
    空調ボイラー制御機器の
    事業部長だったとします
  • 14:28 - 14:31
    どの言葉に敏感になってしまうでしょうか?
  • 14:33 - 14:34
    ”制御” でしょう
  • 14:35 - 14:36
    言いたいのは
  • 14:36 - 14:40
    このアイディアで溢れた世界で
    私たちは情報をふるいにかけて
  • 14:40 - 14:42
    見たいものだけに
    目を向けがちです
  • 14:42 - 14:45
    もちろん 自分のところから着手するしか
    方法はないのですが
  • 14:45 - 14:47
    もし内側から始めるのなら
  • 14:47 - 14:50
    自分の好む意見にばかり集中したり
  • 14:50 - 14:53
    一方向に囚われないよう
    心がけないといけません
  • 14:53 - 14:56
    つまり 他の人からの評価も
    必要だということです
  • 14:58 - 15:01
    アイディアだらけの世界では
    これ以上アイディアは不要なのです
  • 15:02 - 15:06
    人生を理解するうえでのアイディアも
    見直す必要があります
  • 15:07 - 15:09
    批評とはネガテイブな意味ではなく
  • 15:09 - 15:10
    深く掘り下げ
  • 15:11 - 15:13
    物事を違う面から見ていくことです
  • 15:13 - 15:16
    そして 少しずつ
    方向性を変えていくことです
  • 15:17 - 15:18
    どうやって?
  • 15:18 - 15:22
    Nest 社の創設者2人の話に戻りましょう
  • 15:23 - 15:26
    ブレインストーミングや
    ユーザー分析は一切せずに
  • 15:26 - 15:29
    自らの信じる一つの理想を手に
    始めたのです
  • 15:29 - 15:30
    どんな始まりだったのか
  • 15:30 - 15:34
    彼らはアップル社を退職し
    とあるレストランで話し合いました
  • 15:34 - 15:38
    “ トニー 僕は会社を立ち上げたいんだ
    そして 僕は君と一緒に始めたいんだ”
  • 15:38 - 15:40
    “ 一体何の会社をやりたいんだ?”
  • 15:41 - 15:43
    “ 僕はスマートホームの会社を
    立上げたいんだ”
  • 15:44 - 15:45
    “君はバカだ”
  • 15:45 - 15:48
    ブレインストーミングでは
    こうは言いません
  • 15:49 - 15:53
    “スマートホームは売れない
    買おうとするのはオタクだけだ”
  • 15:53 - 15:57
    批評を述べるにしても ちょっと柔らかめの
    言い方もあるでしょう
  • 15:57 - 15:58
    しかし この場合
  • 15:58 - 16:01
    トニー・フェデルはマット・ロジャーの
    アイディアを却下しているのではなく
  • 16:02 - 16:03
    アイディアを信頼していたのです
  • 16:03 - 16:05
    実際 彼らは話を深く掘り下げ
  • 16:05 - 16:08
    新しい方向性へと進んでいきました
  • 16:08 - 16:11
    さもなければ 彼らはプログラム可能な別の
    サーモスタットを開発したでしょう
  • 16:12 - 16:15
    これが この 混雑しすぎた世界での
    イノベーションを実現するための
  • 16:15 - 16:17
    核心部なのです
  • 16:18 - 16:20
    私たち自身から始める必要があります
  • 16:20 - 16:22
    他に方法はありません
  • 16:22 - 16:25
    世界の変化に対する自分たちの理解
  • 16:25 - 16:28
    他の人たちに何が意味あることなのか
    という自分たちの理解
  • 16:28 - 16:29
    それが私たちのギフトです
  • 16:30 - 16:32
    しかし まだ始まりにすぎません
  • 16:32 - 16:34
    これは ラッピングされておらず
  • 16:34 - 16:37
    他の誰かの物と
    一緒にする必要のあるギフトです
  • 16:37 - 16:39
    他の誰かとは どんな人でしょう?
  • 16:39 - 16:42
    それは2つの特徴を持っている人たち
  • 16:42 - 16:45
    それは 私たちとは違うギフトを持っていて
  • 16:45 - 16:46
    何か違う信念を持ちながら
  • 16:46 - 16:49
    私たちを人間として信用していること
  • 16:49 - 16:52
    そして 別々のギフトとの衝突と
    お互いのサポートが融合する中で
  • 16:52 - 16:56
    少しずつ 少しずつ 新しい方向へと
    向かっていきます
  • 16:57 - 17:02
    アイディアで溢れた世界のイノベーションでは
    ツールや過程は重要ではないのです
  • 17:02 - 17:04
    大事なのは人なのです
  • 17:04 - 17:07
    熱く議論できるパートナーが
    必要なのです
  • 17:07 - 17:08
    ボクシングの練習相手です
  • 17:08 - 17:10
    熱く議論できるパートナーとは
    どんな人か?
  • 17:10 - 17:14
    それは 旅の道連れに
    なってくれるような人
  • 17:15 - 17:17
    自分を信頼してくれる人
  • 17:17 - 17:21
    一緒に戦ったり 挑戦してくる人のこと
  • 17:21 - 17:23
    倒したいからではなく
  • 17:23 - 17:25
    そのギフトを強く仕上げて
    欲しいと思っているから
  • 17:26 - 17:28
    つまり
  • 17:28 - 17:31
    このアイディアで溢れた世界で
    アイディアを探すのではなく
  • 17:31 - 17:32
    人を探すことなのです
  • 17:32 - 17:34
    ありがとうございます
  • 17:34 - 17:35
    (拍手)
Title:
アイディアが溢れかえる世界における意味あるイノベーション | ロベルト・ベルガンティ | TEDxPolitecnicodiMilanoU
Description:

チャンスで溢れている世界では、意味のあるビジョンを作り出せれば価値が生まれる。 数年前まではネガティブに捉えらえてきた批評が、アイディアで溢れているが新規なビジョンの不足した現在の世界では、価値を生み出す方法として解釈されている。

ロバートの研究はある疑問に端を発している。どうしたら意味のあるイノベーションを生み出すことができるだろうか? さらにどうやってそれを実現できるだろうか?

ロバート・ベルガンティはミラノ工科大学でリーダーシップとイノベーション講座の教授を務め、リーダーシップ、デザインやイノベーションの教育を行うLeadin'Lab の役員でもある。著書に『突破するデザイン』や『デザイン・ドリブン・イノベーション』。
ハーバードビジネススクールでは2度、コペンハーゲンビジネススクールやカリフォルニア工科大学でも客員研究員の経歴を有し、また欧州委員会の研究・イノベーション総局の委員、カルロス・モエダスのアドバイザーでもある。

この ビデオは、TEDカンファレンスの形式で地元コミュニティーが独自に運営するTEDxイベントにおいて収録されたものです。詳しくはhttps://www.ted.com/tedx をご覧ください。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDxTalks
Duration:
17:42
  • FB グループで翻訳、レビュアーの調整を行っているタスクですので、約束した翻訳者以外の方は、翻訳タスクを取らないよう、ご協力をお願いします。
    2019年2月8日 水谷

Japanese subtitles

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