ハイチの最初で最後の王 ― マーリーン・ダウト
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0:07 - 0:12ハイチの国王夫妻は戴冠式で
嵐のような拍手に包まれました -
0:12 - 0:14装飾用の冠と笏を受け取ったあと
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0:14 - 0:19アンリ・クリストフは20メートルの
高さにある王座へと上がりました -
0:19 - 0:23しかし歓声をあげる観客たちは
ハイチ最初で最後の王になるとは -
0:23 - 0:26思いもよりませんでした
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0:26 - 0:29グレナダ島で
奴隷として生まれたクリストフは -
0:29 - 0:34カリブ海の島々を転々としながら
幼少期を過ごしました -
0:34 - 0:36まだ12歳だった1779年には
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0:36 - 0:40サバンナ包囲戦で戦う
アメリカの革命家たちを支援するために -
0:40 - 0:42雇い主のお供をしました
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0:42 - 0:48長期にわたる包囲攻撃は クリストフにとって
初めての暴力的な革命の経験となります -
0:48 - 0:50戦争直後の彼の生活に関する記録は
ほとんど残っていません -
0:50 - 0:53戦争直後の彼の生活に関する記録は
ほとんど残っていません -
0:53 - 0:54その後10年にわたり
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0:54 - 0:57今のハイチである
フランスの植民地だったサン=ドマングで -
0:57 - 1:01彼は石工やホテルのウェイターとして
働いていたことが分かっています -
1:01 - 1:051791年に植民地の奴隷たちが
暴動を起こしたとき -
1:05 - 1:09クリストフはまたもや
自由のために戦う機会を得ました -
1:09 - 1:13トゥーサン・ルーヴェルチュールに率いられ
反乱軍は 農園主や -
1:13 - 1:17島を支配しようとする
イギリス軍やスペイン軍に対し戦いました -
1:17 - 1:20クリストフは階級をどんどんと上げていき
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1:20 - 1:23経験豊富な将軍と同じぐらいの
能力があることを証明しました -
1:23 - 1:251793年までに
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1:25 - 1:29ルーヴェルチュールはサン=ドマングで
奴隷だった人たちを全て解放し -
1:29 - 1:341801年までには 植民地でありながらも
半自治的な島国としての地位を確立しました -
1:34 - 1:39しかし その間にフランスでは
ナポレオン・ボナパルトが権力を握り -
1:39 - 1:42帝国のあらゆる場所で 奴隷制度と
フランスの権限を取り戻すことを -
1:42 - 1:44使命にしていました
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1:44 - 1:48奴隷制度を回復しようとする
フランスの試みは 激しい抵抗に遭い -
1:48 - 1:51クリストフ将軍は軍事占領を防ぐために
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1:51 - 1:53首都に火をつけるまでに至りました
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1:53 - 1:57最終的に 反乱と黄熱病の発生により
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1:57 - 2:02フランス軍は余儀なく撤退しましたが
戦いで犠牲者がでなかった訳ではありません -
2:02 - 2:06ルーヴェルチュールは捕らえられ
フランスで獄中死し -
2:06 - 2:11クリストフの当時9歳の息子が 僅か数年後に
同じ運命をたどることになるのです -
2:11 - 2:12革命に続き
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2:12 - 2:17クリストフとジャン=ジャック・デサリーヌ将軍と
アレクサンドル・ペションは -
2:17 - 2:20新政府における
重要な位置まで上り詰めました -
2:20 - 2:241804年にデサリーヌは
独立したハイチの皇帝と宣言されました -
2:24 - 2:29しかし彼の独占的な権力への野望が
支援者を遠ざけました -
2:29 - 2:33次第にデサリーヌの支配は
政略的な陰謀説を掻き立たことで -
2:33 - 2:371806年に暗殺されました
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2:37 - 2:42その後の権力争いは内乱に至り
国を二分しました -
2:42 - 2:471807年までに クリストフは
カパイシアンで北ハイチの大統領として統治し -
2:47 - 2:51ペションはポルトー・プランスから
南側を支配しました -
2:51 - 2:54ペションは市民革命の当初の精神に
忠実であり続けようとし -
2:54 - 2:57アメリカ合衆国を手本にした
共和制を築こうとしました -
2:57 - 3:01彼は植民地支配に反抗する
他国の革命家の支援も行いました -
3:01 - 3:04これらの政策は
国民に支持されましたが -
3:04 - 3:07貿易と経済成長に遅れをとりました
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3:07 - 3:11クリストフは逆に 独立したハイチに対し
より意欲的な計画がありました -
3:11 - 3:16農業に対する国家統制を取り続けながら
国民に土地を再分配しました -
3:16 - 3:19彼はイギリスやアメリカなどの
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3:19 - 3:21多くの外国との貿易を確立しながらも
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3:21 - 3:24対外政策においては
介入させないことを約束しました -
3:24 - 3:29彼はフランスによる再侵略に備えて
巨大な「シタデル」(砦)を建てました -
3:29 - 3:32これらの全てを達成するために
クリストフは労働義務を制定し -
3:32 - 3:37自らの権限を強化するため
1811年に王位に就きました -
3:37 - 3:41彼は在位中
サンスーシ宮殿という優雅な宮殿で -
3:41 - 3:45妻と残りの3人の子と暮らしました
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3:45 - 3:49クリストフの王国は 監視下において
貿易 産業 文化 教育を進めました -
3:49 - 3:51クリストフの王国は 監視下において
貿易 産業 文化 教育を進めました -
3:51 - 3:54彼はハイチ的な文化背景がある中で
有名なヨーロッパの芸術家や -
3:54 - 3:59公教育を整えるため
ヨーロッパの教師などを招へいしました -
3:59 - 4:02しかし王は最初のうちは
国民に人気があったものの -
4:02 - 4:05労働義務は ハイチ人が
かつて奴隷制に反抗していた頃の -
4:05 - 4:08おぞましい記憶を彷彿させました
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4:08 - 4:12時とともに 彼の独裁主義的な政策の
強化に対する支援を失い -
4:12 - 4:15南部に呼応する敵対勢力が
勢力を強めました -
4:15 - 4:201820年10月に彼の治世は
ついに悲惨な結末を迎えます -
4:20 - 4:24脳卒中によって衰弱し
数か月経つと 統治が困難になり -
4:24 - 4:28軍の主要メンバーが
南側の軍に寝返ったのです -
4:28 - 4:32裏切られ 落胆した王は自殺しました
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4:32 - 4:36クリストフの複雑な歴史の痕跡は
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4:36 - 4:39今もなお 崩れた宮殿の跡や
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4:39 - 4:45初めて奴隷制を恒久的に全廃した国家である
ハイチの遺産として残っています
- Title:
- ハイチの最初で最後の王 ― マーリーン・ダウト
- Speaker:
- マーリーン・ダウト
- Description:
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ハイチの国王夫妻は戴冠式で嵐のような拍手に包まれました。装飾用の冠を受け取ったあと、アンリ・クリストフは20メートルの高さにある王座へと上がりました。しかし、歓声をあげる観客たちは彼がハイチ最初で最後の王になるとは思いもよりませんでした。この革命家はどのような人物だったのでしょうか。マーリーン・ダウトが奴隷だった男がいかにして王の座に上り詰めたのかを説明します。
講師: マーリーン・ダウト
アニメーション:Cabong Studios*このビデオの教材 : https://ed.ted.com/lessons/the-first-and-last-king-of-haiti-marlene-daut
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TED-Ed
- Duration:
- 04:48
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