短期主義が我々を葬る、今こそ「ロング・パス」という考え方を|アリ・ワラック|TEDxMidAtlantic
-
0:29 - 0:341993年10月16日
-
0:34 - 0:35午前1時17分
-
0:35 - 0:39実家の電話が鳴りました
-
0:39 - 0:412回目の呼び出し音で電話を取った私は
-
0:41 - 0:43誰がかけてきたか分かっていました
-
0:43 - 0:47電話の向こうから声が聞こえたのは
10秒ほどでした -
0:48 - 0:50私の返事はさらに短く
-
0:51 - 0:52「蘇生処置は不要です」
-
0:53 - 0:56父が他界したのは私が18歳の時でした
-
1:00 - 1:01数年後
-
1:01 - 1:04アーネスト・ベッカーの著書
『死の拒絶』を -
1:04 - 1:05読んでいました
-
1:05 - 1:07彼は1972年の
ピューリッツァー賞受賞者です -
1:08 - 1:11その本を3文で要約するなら
-
1:11 - 1:14人間は唯一の知覚できる種である
-
1:14 - 1:18人間は 生を受け
人生を歩み始めた早い時期に -
1:18 - 1:20いつか存在しなくなることを悟る
-
1:21 - 1:27そして不可避な真実から
逃げ 身を守って隠すため -
1:27 - 1:28あらゆる行動を取る
ということです -
1:30 - 1:34これで なぜ私が未来学者になったか
お分かりでしょう -
1:35 - 1:36それは 逃げだったんです
-
1:38 - 1:41「未来する」のが私の仕事です
私がでっち上げた言葉ですけど― -
1:41 - 1:42(笑)
-
1:42 - 1:443秒前に思いつきました
-
1:44 - 1:46もう20年くらい 未来しています
-
1:46 - 1:50私が始めた頃は
みんなと一緒になって座って -
1:50 - 1:53「10年、20年先のことを話そうよ」
と言ったら -
1:53 - 1:54「いいね!」という感じでした
-
1:55 - 1:57でも それから
私たちの語る「先」は -
1:57 - 1:59近く 近く
-
1:59 - 2:01どんどん近くなって
-
2:01 - 2:042か月前に あるCEO(最高経営責任者)に
会ったときなどは -
2:04 - 2:07初めての会話で
相手はこう言ったものです -
2:07 - 2:11「長期で考える君の方法は素晴らしい
今後6か月について話そう」 -
2:11 - 2:12(笑)
-
2:13 - 2:16私たちは多くの問題に直面しています
-
2:16 - 2:19文明レベルの問題です
-
2:21 - 2:23ただ ここで厄介なのは
-
2:23 - 2:25このままでは解決できないこと
-
2:25 - 2:27今 私たちが問題解決に
当たっている考え方では -
2:27 - 2:29解決できないということです
-
2:29 - 2:32沢山の素晴らしい技術的な取組みが
行われつつありますが -
2:32 - 2:37それらの大きな問題で
本当に前進しようと思うなら -
2:37 - 2:40前提として解決しておくべき
問題があります -
2:42 - 2:44「短期主義」です
-
2:44 - 2:46反短期主義のための
抗議デモも -
2:46 - 2:50抗議のリストバンドも
署名活動もありません -
2:51 - 2:54一度 募ったことがあるんですが
誰も署名しませんでした -
2:54 - 2:55おかしいですよね
-
2:57 - 3:00短期主義のせいで できなくなっていることが
たくさんあります -
3:00 - 3:03それは政策においても
家庭でもそうですし -
3:03 - 3:05主要な問題においても
そうなのです -
3:05 - 3:08短期主義は多くの理由から
-
3:08 - 3:11私たちの現実社会の隅々にまで
蔓延しています -
3:11 - 3:13話題に上ることもないようなことですが
-
3:13 - 3:15私たちの行動を制限するのです
-
3:17 - 3:18少し時間をとって
-
3:19 - 3:22自分が考え 取り組んでいる課題について
考えてみてください -
3:22 - 3:24個人の課題 仕事での課題
-
3:24 - 3:26世界を変えるような課題
なんであっても -
3:26 - 3:29その解決策について
どれくらい先まで -
3:29 - 3:31考えているでしょうか?
-
3:35 - 3:39短期主義のもとでは
会社の責任者は -
3:39 - 3:42非常に高額な安全設備の購入は
しなくなります -
3:43 - 3:45決算の数字が悪くなりますから
-
3:45 - 3:48だからメキシコ湾原油流出事故の
ようなことが起こるのです -
3:48 - 3:51短期主義のもとでは 教師は
-
3:51 - 3:551対1でじっくり生徒を指導
できなくなります -
3:55 - 3:57だから 今 アメリカでは
-
3:57 - 4:0026秒に1人の高校生が
中退しています -
4:02 - 4:04短期主義のもとでは
連邦議会は― -
4:05 - 4:07ここに議員の方がいたら
悪いんですが― -
4:07 - 4:09(笑)
-
4:09 - 4:11本当はそんなに
悪く思ってませんが— -
4:11 - 4:13(笑)
-
4:13 - 4:16本格的なインフラ投資をしなくなります
-
4:16 - 4:19だから 数年前に
ミシシッピ川に架かる -
4:19 - 4:21I-35W号線の橋梁が崩壊し
-
4:21 - 4:2213人が亡くなったのです
-
4:24 - 4:27いつも こうだったわけではありません
パナマ運河が作られ -
4:29 - 4:31世界的にポリオの根絶も行われました
-
4:31 - 4:34大陸横断鉄道建設や
欧州復興計画が行われました -
4:35 - 4:39巨大な物的インフラに
関わることだけではありません -
4:39 - 4:41女性の参政権、選挙権があります
-
4:41 - 4:44でも 今の短期主義の時代
-
4:44 - 4:47あらゆることが
今起きているように見え -
4:47 - 4:51次のツイートや タイムラインの投稿より
先について熟考できなくなっており -
4:51 - 4:53超反動主義を生んでしまうのです
-
4:53 - 4:54それでどうなるかと言えば
-
4:57 - 5:00戦火で引き裂かれた祖国から
逃げてきた人々を -
5:00 - 5:01追い立てまわし
-
5:01 - 5:05軽度の麻薬犯罪者を
一生 刑務所に入れようとし -
5:05 - 5:07そして そこに住む人の通勤など
考えもせず -
5:08 - 5:10張りぼての豪邸「マックマンション」を
建てるのです -
5:10 - 5:12手っとり早い金もうけのために
-
5:13 - 5:15さて 現実には
そのような問題の多くには -
5:15 - 5:18技術的な応急処置方法があります
-
5:18 - 5:19それも たくさんです
-
5:19 - 5:23私はそのような技術的な解決策を
「土のう戦略」と呼んでいます -
5:23 - 5:24嵐がもうすぐ来るという時
-
5:24 - 5:27堤防が壊れているのに
誰も直すお金を出さないので -
5:27 - 5:29自分の家の周囲に土のうを積むのです
-
5:29 - 5:31それでどうなるかというと
機能するんです -
5:33 - 5:35嵐が過ぎ去り 水位が戻ると
-
5:35 - 5:36土のうは片づけ
-
5:36 - 5:39嵐が来るたびに
同じことを繰り返します -
5:40 - 5:41ここで嫌らしいのは
-
5:42 - 5:44土のう戦略は
-
5:44 - 5:45政治家を再選させるということ
-
5:46 - 5:48土のう戦略は
-
5:48 - 5:50四半期決算の数字を良くできる
ということです -
5:50 - 5:53ここで 今とは違う未来へと
-
5:53 - 5:56進んでいくことを望むなら―
-
5:56 - 5:58私たちは まだ行き詰まってはいません
-
5:58 - 6:002016年が文明の絶頂とは思えませんから
-
6:00 - 6:01(笑)
-
6:01 - 6:03できることは もっとあります
-
6:04 - 6:07短期主義の問題は
技術的な解決策があります -
6:07 - 6:10リストアップしていったら
4時間はかかりますね -
6:10 - 6:13税政策や保険のほか
短期主義に対処するのに -
6:13 - 6:17できることは
うんざりするほど あります -
6:17 - 6:21でも私の考えでは
短期をどう捉えるかについて -
6:21 - 6:24思考プロセスや思い描くあるべき姿を
変えない限り -
6:24 - 6:25それは起きないのです
-
6:25 - 6:28そこで私は「ロング・パス」という考え方を
生み出しました -
6:28 - 6:30それは実践するものです
-
6:30 - 6:34ロング・パスは1回やって終わりの
演習ではありません -
6:34 - 6:37付箋紙とホワイトボードを
やたら使った -
6:37 - 6:39社外研修に参加したことがあると思います
-
6:39 - 6:42そして そこではー
-
6:42 - 6:44その研修をされる方を悪く言う
つもりはありませんが― -
6:44 - 6:46長期的な計画を立てるものの
-
6:46 - 6:48みんな2週間後には
忘れてしまうのです -
6:50 - 6:53そうでしょう? 1週間後かもしれません
3か月覚えていたら幸運です -
6:53 - 6:57わざわざ実践するのは
普段なかなかやらないことだからです -
6:57 - 7:01取り組んでいる課題で
大きな判断をするときには必ずー -
7:01 - 7:03複数の異なる考え方で
再考する というプロセスなんです -
7:03 - 7:06ここでは 3つの考え方を
見てゆきましょう -
7:07 - 7:08まず1つ目が
-
7:08 - 7:11ちゃんと言えるように
ゆっくり言いますが -
7:11 - 7:13世代縦断型思考です
-
7:14 - 7:16私は哲学者のプラトン、ソクラテス
ハーバーマス -
7:16 - 7:18ハイデッガーを
こよなく愛しています -
7:18 - 7:19彼らと共に育ったのです
-
7:21 - 7:23しかし彼らが共通して行っていたことで
-
7:23 - 7:25これに着目するまでは
それほど すごいとは -
7:25 - 7:27思っていなかったことがあります
-
7:27 - 7:29彼らが皆ー
-
7:29 - 7:32何が高徳で何が善かという現実を
-
7:32 - 7:34見定める単位として使っていたのは
-
7:35 - 7:36人の一生
-
7:37 - 7:39誕生から死までだということです
-
7:40 - 7:42しかし 一つ問題があります
-
7:42 - 7:43私たちには手が負えないんです
-
7:43 - 7:47世界で何か良いことを行う
私たちに分かる方法は -
7:47 - 7:48誕生から死までの間に
できるものだけです -
7:48 - 7:50そうする様にプログラムされています
-
7:50 - 7:53どこの書店でも
自己啓発コーナーにある本は全て -
7:53 - 7:55もっぱら自分について
書かれています -
7:56 - 7:57それはそれで良いことですが
-
7:58 - 8:00こういった大きな問題に
取り組んでいたら話は別です -
8:02 - 8:05世代縦断型思考は
-
8:06 - 8:08世代を越えて共有される
倫理観のようなもので -
8:08 - 8:12その思考を使えば
こういった問題に対する考え方や -
8:12 - 8:15その問題解決に当たる自らの役割を
広げられます -
8:16 - 8:21でも それは国連安全保障理事会で
しなければならないようなことではありません -
8:22 - 8:25皆さんが自分なりのやり方で
できることなのです -
8:25 - 8:30時々 いいことがあると
妻と共にディナーに出かけますが -
8:30 - 8:337歳に満たない子供3人も一緒です
-
8:33 - 8:35どれほど静かで平和な食事風景か
想像できるでしょう -
8:35 - 8:36(笑)
-
8:36 - 8:42食卓を囲み ただ食事を取り
くつろぎたいだけなのですが -
8:42 - 8:45これから何をするのか
子供たちの期待は 私たちとは -
8:45 - 8:46全く違っています
-
8:46 - 8:49そして私が最初に思いつくのは
-
8:49 - 8:51私なりの 土のう戦略です
-
8:51 - 8:53ポケットに手を入れ
iPhoneを取り出します -
8:53 - 8:54そして子供たちに
「アナ雪」か -
8:54 - 8:57人気のゲームか何かを与えるのです
-
8:59 - 9:02でも そこで立ち止まり
-
9:02 - 9:07この世代縦断型思考の帽子を
かぶらないといけません -
9:07 - 9:10レストランではしませんよ
変ですからね -
9:10 - 9:11でも—
-
9:11 - 9:14実は 一度やってみて
それが変だということを学びました -
9:14 - 9:15(笑)
-
9:15 - 9:19その上で「よし これならできる」と
思えなければなりません -
9:20 - 9:21これで子供は
何を学べるでしょう? -
9:25 - 9:27もし画用紙を取り出したり
子供たちと会話をしたりすれば -
9:27 - 9:29どうでしょうか?
-
9:29 - 9:31難しくて簡単ではありません
すごく個人的な話になっていますが -
9:31 - 9:33夕食時に子供を楽しませるのは
-
9:33 - 9:35世界の大きな問題に取り組むよりも
苦難の道だったりします -
9:35 - 9:37世界の大きな問題に取り組むよりも
苦難の道だったりします -
9:37 - 9:41その行動がもたらすのは
今現在の子供たちと私を繋ぐことですが -
9:41 - 9:42それと同時に―
-
9:42 - 9:45これが世代縦断型思考の倫理観の
核心となりますが― -
9:45 - 9:49子供たちが どのように
自分の子供たちと接するかを決め -
9:49 - 9:51代々受け継がれることになるのです
-
9:53 - 9:552つ目は未来思考です
-
9:57 - 10:00私たちが未来を考えるとー
-
10:01 - 10:02目を閉じないでください
-
10:02 - 10:04皆 そう言うのですが
誰も実行しませんよね -
10:04 - 10:06目を閉じるフリをしてください
-
10:06 - 10:07(笑)
-
10:07 - 10:0910年とか15年先の
-
10:10 - 10:12未来がどんなものだと考えていますか?
-
10:13 - 10:16口に出さなくていいので
頭の中で考えてください -
10:16 - 10:18きっと見えてくるのは
-
10:18 - 10:20支配的な文化に染められたレンズ
-
10:20 - 10:23今 私たちの未来への思考を
支配しているものでしょう -
10:23 - 10:24テクノロジーです
-
10:25 - 10:27私たちが問題を考える時
-
10:27 - 10:29常にテクノロジーのレンズを通して
-
10:29 - 10:32技術中心、技術的理想で見てしまいます
間違ってはいないのですが -
10:32 - 10:35大きな課題に取り組み
前進させたいのなら -
10:35 - 10:38もっと深く考えなければなりません
-
10:38 - 10:40なぜなら物事はいつも同じではないからです
-
10:40 - 10:43古代人は彼らなりの未来に対する
-
10:44 - 10:45考え方を持っていました
-
10:47 - 10:52教会も 未来がどうなるか
当然 自らの考えを持っていました -
10:52 - 10:55皆さんも自分の未来像に
つぎ込んでいるかもしれません -
10:55 - 10:56人類にとって幸運なことに
-
10:57 - 11:00私たちは科学技術革命を経験しました
-
11:02 - 11:03そこでテクノロジーを手に入れました
-
11:03 - 11:05でも それから起こったのは―
-
11:05 - 11:07ところで 批判している訳ではありませんよ
-
11:08 - 11:11テクノロジーは大好きです
-
11:11 - 11:13家にあるものは全て
私に言い返してきます -
11:13 - 11:15子供たちでも
スピーカーでも 何でも -
11:15 - 11:18(笑)
-
11:18 - 11:24それで 私たちは
ローマの偉い司祭たちが説いた未来を放棄して -
11:24 - 11:27シリコンバレーの宣教師たちに
乗り換えました -
11:28 - 11:31ですから 気候や貧困
ホームレスといった問題に -
11:31 - 11:33どのように取り組むのか考えると
-
11:33 - 11:36まず最初は テクノロジーのレンズを
通して考えてしまいます -
11:37 - 11:42いいですか 私はこの伝道師に従おうと
言っている訳ではありません -
11:42 - 11:44悪く取らないで
ジョエルは好きですよ -
11:44 - 11:46でもジョエルに従おうと
言うのではなく -
11:46 - 11:48私が言いたいのは
-
11:48 - 11:53未来を一方向からしか見ない
支配的なレンズを通してしか見ないという -
11:53 - 11:55根本的な考えを改める必要が
あるということです -
11:55 - 11:57なぜなら 私たちの問題は
とても大きくとても広大で -
11:57 - 12:00自らを さらけ出さないといけないのです
-
12:00 - 12:04だから 私はできるだけ
1つの未来ではなく -
12:04 - 12:06いろいろな未来を語ろうとします
-
12:07 - 12:08それによって再び会話が始まります
-
12:08 - 12:11この大きな問題に対して
-
12:11 - 12:14どの様な方向に進むべきかを
腰を据えて考えるとき -
12:14 - 12:16その問題は家庭のこと
-
12:16 - 12:18仕事のこと
-
12:18 - 12:20あるいは国際的なことかもしれませんが
-
12:20 - 12:25テクノロジーで応急処置をする以上のことを
考えるようにして下さい -
12:25 - 12:28今はモラルの進化よりも
テクノロジーの進化の方に -
12:28 - 12:31関心が向いているからです
-
12:31 - 12:33その修正を行わない限り
-
12:33 - 12:35短期主義から抜け出すことはできませんし
-
12:35 - 12:37私たちの望む所には行けないのです
-
12:37 - 12:40そして最後にテロス思考です
これはギリシャで生まれたもので -
12:40 - 12:43究極の目標や目的を意味します
-
12:43 - 12:45それが投げかける ただ1つの問いは
-
12:47 - 12:48何を目指すのか?
-
12:49 - 12:52何を目指すのか―
最後に そう自問したのはいつですか? -
12:54 - 12:58そう自問したとき
残りの道のりはどれくらいでしたか? -
12:58 - 13:01これまで長期とされてきた期間は
もう十分ではないのです -
13:02 - 13:043年、5年程度では足りません
-
13:04 - 13:0630年、40年、50年、100年です
-
13:08 - 13:14ホメーロスの叙事詩
『オデュッセイア』では -
13:14 - 13:17オデュッセウスは「何を目指すのか」への
答えを持っていました -
13:17 - 13:18それはイタケでした
-
13:19 - 13:21それは彼が望んだ
大いなるビジョン— -
13:21 - 13:22妻ペネロペの元に
戻るということでした -
13:22 - 13:25そして私の仕事柄言えることでもあり
-
13:25 - 13:28皆さんも直観的にご存知のとおり
私たちはイタケを失いました -
13:28 - 13:31私たちは 自らの「目的地」を失い
ハムスターの回し車に乗っています -
13:31 - 13:34私たちは解決を図っていますが
-
13:34 - 13:36解決の後には何が来るのでしょうか?
-
13:37 - 13:40何が来るのか分からなければ
人々は行動しません -
13:41 - 13:44「パラダイムシフト」という有名な言葉の
生みの親 トーマス・クーンはー -
13:44 - 13:49その言葉ほど有名ではありませんが
著書の中で -
13:49 - 13:51「人々は変化の先にあるものー
-
13:51 - 13:54何に向かうかの展望がなければ
変化をしない」と説いています -
13:55 - 13:59カエルは 隣の蓮の葉が見えなければ
そこに飛び移らないのです -
14:01 - 14:04そのカエルにテロスについて説いても
意味がありません -
14:04 - 14:06具体化をしなければなりません
-
14:06 - 14:09マーティン・ルーサー・キング・ジュニアは
これをする力がありました -
14:10 - 14:13彼は 問題や課題を
ひとつずつ検討しますが -
14:13 - 14:16そのあとで それが何を意味するのか
皆に深く理解させたのです -
14:16 - 14:20つまり「私には夢がある」のあとに
何が続くのかをです -
14:20 - 14:22事業活動で―
事業に限りませんが― -
14:22 - 14:26短期主義を打ち破り
一貫して事業を進めているのは -
14:26 - 14:28驚くに値しませんが
家族経営の事業です -
14:28 - 14:31世代縦断的で テロス的であり
未来を考えています -
14:31 - 14:35これはパテック・フィリップの広告です
創業175年です -
14:35 - 14:38驚くべきは
こうしたロング・パスの感性を -
14:38 - 14:41彼らのブランドで
具現化していることです -
14:41 - 14:44まあ 皆さんは
パテック・フィリップを持つこともないし -
14:44 - 14:46私も絶対 持たないでしょうけど
-
14:46 - 14:47(笑)
-
14:47 - 14:50誰か2万5千ドルをこのステージに
投げてくれたら別ですがね -
14:50 - 14:53次世代のために
大切にするものだからです -
14:57 - 14:59覚えておいていただきたいのは
-
14:59 - 15:02「未来」は名詞のように考えがちですが
-
15:02 - 15:04でも名詞ではなく動詞なのです
-
15:05 - 15:06未来は行動を必要とし
-
15:06 - 15:08私たちが自ら飛び込まねばいけません
-
15:08 - 15:10向こうからやってくるものではないんです
-
15:10 - 15:12未来は 実は私たちが
全てコントロールを握っているのです -
15:12 - 15:15しかし短期主義的社会では
そうでないように感じてしまいます -
15:15 - 15:16身動きできなく感じます
-
15:16 - 15:18でも私たちは越えて行けます
-
15:20 - 15:23私自身は 避けることができない未来ー
-
15:23 - 15:25どうしても避けられない未来について
-
15:26 - 15:27受容できるようになりました
-
15:29 - 15:30いずれ訪れる死です
-
15:31 - 15:35しかし このような
新しい考えと行動を -
15:35 - 15:39外の世界でも
家族と一緒にいても行い -
15:39 - 15:42子供に残すものがあるおかげで
死は受け入れやすくなります -
15:42 - 15:45そのことに多くの人は
心をざわつかせますが -
15:45 - 15:47言わせてください
-
15:48 - 15:49考え抜くことです
-
15:49 - 15:52このような思考法によって
-
15:52 - 15:54不可避の とても不快なことを
越えられます -
15:54 - 15:58そして全ては 自らこの問いを
投げかけることから始まります -
15:59 - 16:00自分のロング・パスは何か?
-
16:02 - 16:04皆さんが そう自問する時―
-
16:04 - 16:07今あるいは今夜、運転しながら
-
16:07 - 16:10もしくは役員室で あるいは危機対策室でか
分かりませんが -
16:12 - 16:143年、5年の長期計画より
-
16:14 - 16:18もっと先を考えてほしいのです
-
16:18 - 16:21できるなら自分の人生よりも先を
考えてください -
16:21 - 16:23そうすれば自分ができると思ったことより
-
16:23 - 16:25ちょっと大きなことが
できるようになります -
16:27 - 16:30私たちは 巨大な
途轍もなく巨大な問題を抱えています -
16:32 - 16:34このプロセス この思考法で
-
16:35 - 16:36私たちは 変えらえると思っています
-
16:37 - 16:40皆さんが変化をもたらせると
-
16:40 - 16:41固く信じています
-
16:41 - 16:42ありがとうございました
-
16:42 - 16:46(拍手)
- Title:
- 短期主義が我々を葬る、今こそ「ロング・パス」という考え方を|アリ・ワラック|TEDxMidAtlantic
- Description:
-
私たちは今、とても大きな問題、文明を脅かすような問題に直面しています。しかし短期的な思考ではそれらを解決できません。もし未来を変えるために歩みを進めたいのなら、アリ・ワラックが「ロング・パス」と呼ぶ考え方を導入する必要があります。ワラックは、私たちが取り組む大きな問題に立ち向かうための3つの考え方を紹介します。
応用未来派で革新戦略家のアリ・ワラックは、ニューヨーク市に拠点を置くSynthesis Corp.のCEOであり、ファスト・カンパニー誌ではビジネスおよび文化における新興マクロトレンドの専門家として活躍しています。ワラックは、社会、政治、経済、人口動態の変化を幅広く理解し、その理解の上で新技術とビジネスモデルの理解を組み合わせることにより、各界のリーダーたちが組織、業界、世界の未来を形づくる支援をしています。
このビデオは、TEDカンファレンスの形式で地元コミュニティが独自に運営するTEDxイベントにおいて収録されたものです。詳しくは http://ted.com/tedx をご覧ください。
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDxTalks
- Duration:
- 16:46
Natsuhiko Mizutani approved Japanese subtitles for Short-termism is killing us: it's time for Longpath | Ari Wallach | TEDxMidAtlantic | ||
Yuko Yoshida accepted Japanese subtitles for Short-termism is killing us: it's time for Longpath | Ari Wallach | TEDxMidAtlantic | ||
Yuko Yoshida edited Japanese subtitles for Short-termism is killing us: it's time for Longpath | Ari Wallach | TEDxMidAtlantic | ||
Yuko Yoshida declined Japanese subtitles for Short-termism is killing us: it's time for Longpath | Ari Wallach | TEDxMidAtlantic | ||
Yuko Yoshida edited Japanese subtitles for Short-termism is killing us: it's time for Longpath | Ari Wallach | TEDxMidAtlantic | ||
Yuko Yoshida edited Japanese subtitles for Short-termism is killing us: it's time for Longpath | Ari Wallach | TEDxMidAtlantic | ||
Hiroshi Uchiyama edited Japanese subtitles for Short-termism is killing us: it's time for Longpath | Ari Wallach | TEDxMidAtlantic |