クッキーの美味しい化学反応 ― ステファニー・ウォーレン
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0:07 - 0:08低速度撮影の映像では
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0:08 - 0:11まるでモンスターが
眠りから覚めたみたい -
0:11 - 0:14最初は じっとしているのに
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0:14 - 0:16表面に さざ波が立ち
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0:16 - 0:18膨らんでいきます
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0:18 - 0:20不思議な泡が立つと
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0:20 - 0:21体積は3倍にもなります
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0:21 - 0:23不気味に茶色になり
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0:23 - 0:25表面は硬くなり
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0:25 - 0:29山や谷からなる クレーターのような
不思議な形になります -
0:29 - 0:31ここでキッチンタイマーが鳴ると
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0:31 - 0:32クッキーの出来上がりです
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0:32 - 0:34オーブンの中で何が
起こったのでしょうか? -
0:34 - 0:36エプロンに騙されないで!
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0:36 - 0:38お菓子を焼く人たちは
すごい科学者です -
0:38 - 0:40天板をオーブンに入れることで
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0:40 - 0:43色んな化学変化が誘発されて
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0:43 - 0:45「生地」という物質から
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0:45 - 0:47「クッキー」に変化するのです
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0:47 - 0:50生地が華氏92度(摂氏33度)に
到達したとき -
0:50 - 0:52中のバターが溶けることで
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0:52 - 0:54生地が広がり始めます
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0:54 - 0:56バターは乳化物です
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0:56 - 0:57つまり 混じり合わない
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0:57 - 0:592つの物質でできており
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0:59 - 1:01この場合は 水と脂肪で
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1:01 - 1:02乳製品の固形物によって
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1:02 - 1:04一緒になっています
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1:04 - 1:05バターが溶けるにしたがい
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1:05 - 1:07閉じ込められていた水が
放たれます -
1:07 - 1:09そしてクッキーが熱くなると
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1:09 - 1:11水が蒸気となって広がります
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1:11 - 1:13生地の内側から
押し上げるのです -
1:13 - 1:16クッキーの壁から
逃げ出そうとする姿は -
1:16 - 1:19リドリー・スコット映画の
エイリアンさながらです -
1:19 - 1:20ところで家庭にある卵は
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1:20 - 1:22サルモネラ菌の宝庫です
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1:22 - 1:25およそ14万2千のアメリカ人が
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1:25 - 1:27毎年これに感染しています
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1:27 - 1:29サルモネラは生物の体外で
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1:29 - 1:30何週間も生きることができ
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1:30 - 1:32冷凍しても死にませんが
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1:32 - 1:35華氏136度(摂氏57度)ともなると
熱すぎます -
1:35 - 1:37君の生地が その温度に達すると
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1:37 - 1:38菌は死に絶えます
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1:38 - 1:40ですから生の生地を
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1:40 - 1:41こっそり つまみ食いするのは危険です
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1:41 - 1:43こっそり つまみ食いするのは危険です
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1:43 - 1:47華氏144度(摂氏62度)になると
タンパク質の変化が始まります -
1:47 - 1:50これは生地の中にある
卵によるものです -
1:50 - 1:51卵は さまざまな種類の
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1:51 - 1:52タンパク質からできていて
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1:52 - 1:55それぞれが違う温度に反応します
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1:55 - 1:57めんどりから産まれてたての
卵にある -
1:57 - 2:00タンパク質は巻き上がった
バネのような形をしています -
2:00 - 2:02熱エネルギーに触れると
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2:02 - 2:04タンパク質のバネが解かれ
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2:04 - 2:06近くにあるものに くっつきます
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2:06 - 2:07この結合構造の変化により
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2:07 - 2:09流体だった卵が ほぼ固まり
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2:09 - 2:12グニャグニャした生地をしっかりさせます
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2:12 - 2:15華氏212度(摂氏100度)にもなれば
水は蒸発します -
2:15 - 2:16太陽で日焼けした泥みたいに
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2:16 - 2:19クッキーは乾燥して
固くなります -
2:19 - 2:21表面の亀裂が広がり
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2:21 - 2:24内部で泡を立てていた蒸気は
消えてしまいますが -
2:24 - 2:26空気穴を残します
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2:26 - 2:28これがクッキーを軽く
サックリさせます -
2:28 - 2:30これを手助けしているのが
膨張剤である -
2:30 - 2:31炭酸水素ナトリウム
または -
2:31 - 2:33重曹です
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2:33 - 2:34炭酸水素ナトリウムは
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2:34 - 2:36生地にある酸に反応します
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2:36 - 2:38二酸化炭素を発生し
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2:38 - 2:40君のクッキーに空気穴を作ります
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2:40 - 2:43そろそろクッキーを浸すための
飲み物を準備しよう -
2:43 - 2:45コップに冷えた牛乳を注ごう
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2:45 - 2:48一番美味しくなる化学反応の1つは
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2:48 - 2:50華氏310度(摂氏154度)で起こりますが
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2:50 - 2:53これはメイラード反応が起こる温度です
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2:53 - 2:54メイラード反応では
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2:54 - 2:56タンパク質と砂糖が分解され
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2:56 - 2:58くっつき合って 輪の様な
構造体が生まれます -
2:58 - 2:59くっつき合って 輪の様な
構造体が生まれます -
2:59 - 3:01この構造体の反射する光の色で
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3:01 - 3:03感謝祭の七面鳥や
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3:03 - 3:04ハンバーガーなどが
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3:04 - 3:06独特のこんがりした焼き色になるのです
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3:06 - 3:08この反応が起こると
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3:08 - 3:11さまざまな香気が生じて
相互反応する -
3:11 - 3:13風味化合物も生まれます
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3:13 - 3:16すると更に豊かな味わいを加え
良い香りが漂います -
3:16 - 3:18最後の反応はキャラメル化で
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3:18 - 3:20これはクッキーの中で起こります
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3:20 - 3:22キャラメル化は糖分子が
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3:22 - 3:26高温によって分解されることで
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3:26 - 3:28甘い 木の実の風味や
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3:28 - 3:29ほろ苦い 風味化合物が生まれます
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3:29 - 3:32これがキャラメルです
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3:32 - 3:36もしレシピに オーブンの設定温度が
華氏350度(摂氏176度)とあれば -
3:36 - 3:37この現象は起こりません
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3:37 - 3:41キャラメル化は華氏356度(摂氏180度)
から起こるからです -
3:41 - 3:43もし楽しみにしていたクッキーが
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3:43 - 3:46ビーチにいても
日焼けしていない人みたいだったら -
3:46 - 3:49オーブンが華氏310度(摂氏154度)
だったのかもしれない -
3:49 - 3:51君のクッキーに
素敵な日焼けをほどこしたかったら -
3:51 - 3:52温度を上げてみよう
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3:52 - 3:56キャラメル化は華氏390度(摂氏198度)
まで続きます -
3:56 - 3:57もう1つの秘訣は
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3:57 - 3:59キッチンタイマーは必要ありません
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3:59 - 4:02君の鼻が敏感な科学計測器になるからです
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4:02 - 4:04メイラード反応とキャラメル化による
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4:04 - 4:07木の実のような こうばしい香りが漂ったら
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4:07 - 4:08君のクッキーのできあがりです
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4:08 - 4:10コップに入った牛乳を手に
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4:10 - 4:11くつろいだら
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4:11 - 4:15甘いクッキーを口にしよう
科学って こんなに美味しいのです
- Title:
- クッキーの美味しい化学反応 ― ステファニー・ウォーレン
- Speaker:
- Stephanie Warren
- Description:
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クッキーの生地をオーブンに入れると、魔法にかかったように温かくて美味しいクッキーの出来上がりです。ただし、オーブンの中で起こる現象は、魔法ではなく科学が解明してくれます。ステファニー・ウォーレンが、クッキーの生地がどうやって平たくなるか、サルモネラ菌が死滅する温度、オーブンから漂う香りが食べごろを教えてくれる理由を基本的な化学原理を通して教えてくれます。
レッスン:ステファニー・ウォーレン、アニメーション:Augenblick Studios
*レッスンの全編はこちら:http://ed.ted.com/lessons/the-chemistry-of-cookies-stephanie-warren - Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TED-Ed
- Duration:
- 04:30
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Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for The chemistry of cookies | ||
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Misaki Sato
クッキーの科学を楽しく拝見しました。ご斟酌いただけると幸いです。
Mari Arimitsu
Misakiさん、レビューありがとうございます。ご変更いただいた点、確認いたしました。分かりやすい表現に変えていただいて、良いと思います。ありがとうございました!
Misaki Sato
楽しいビデオですね。日本語版のリリースを楽しみにしています。
Misaki Sato
よろしくお願いします!