WEBVTT 00:00:00.435 --> 00:00:04.613 告白しなくては ならない事があります 00:00:04.613 --> 00:00:07.876 でも まず皆さんに 00:00:07.876 --> 00:00:11.469 少し打ち明けて欲しいのです NOTE Paragraph 00:00:11.469 --> 00:00:14.557 去年 殆ど これといったストレスを 00:00:14.557 --> 00:00:17.971 感じなかった方は ちょっと手を挙げてください 00:00:17.971 --> 00:00:20.604 いませんか? NOTE Paragraph 00:00:20.604 --> 00:00:23.133 いくらかストレスを感じた人は? NOTE Paragraph 00:00:23.133 --> 00:00:26.441 ひどいストレスを感じた方は? 00:00:26.441 --> 00:00:28.849 ええ 私もです NOTE Paragraph 00:00:28.849 --> 00:00:31.113 でも これが私の告白 ではありません 00:00:31.113 --> 00:00:34.803 私の告白というのは 私は健康心理学者なので 00:00:34.803 --> 00:00:39.392 人を健康で幸せでいられる様に する事が私の仕事ですが 00:00:39.392 --> 00:00:42.926 過去10年間 私が指導し続けた事は 00:00:42.926 --> 00:00:47.254 人の健康の改善どころか害を 及ぼしてしまったのではという事です 00:00:47.254 --> 00:00:49.678 それは ストレスに 関することです 00:00:49.678 --> 00:00:52.853 ストレスは病気の原因になると 何年も言ってきました 00:00:52.853 --> 00:00:55.748 ストレスは風邪から 心血管疾患に至るまで 00:00:55.748 --> 00:00:57.890 あらゆる病気の リスクを高めると 00:00:57.890 --> 00:01:02.383 基本的に 私はストレスを 敵視してきたのですが 00:01:02.383 --> 00:01:05.095 私のストレスについての 考えは変わりました 00:01:05.095 --> 00:01:09.010 そして今日は あなたの考えを変えたいのです NOTE Paragraph 00:01:09.010 --> 00:01:11.390 私のストレスへのアプローチを 根本から 00:01:11.390 --> 00:01:13.825 考え直させた 研究からお話しします 00:01:13.825 --> 00:01:17.244 この研究は アメリカで3万人の成人の動向を 00:01:17.244 --> 00:01:21.190 8年間 追跡調査したものです この研究ではまず 00:01:21.190 --> 00:01:24.728 「去年どれ位ストレスを感じましたか」 00:01:24.728 --> 00:01:28.012 「ストレスは健康に害になると信じますか」 00:01:28.012 --> 00:01:32.165 といった質問を参加者に答えてもらいます そして後に 00:01:32.165 --> 00:01:34.043 公開されてる死亡記録を使って 00:01:34.043 --> 00:01:36.124 参加者の誰が亡くなったか調べました NOTE Paragraph 00:01:36.124 --> 00:01:37.101 (笑) NOTE Paragraph 00:01:37.101 --> 00:01:41.350 まずは悪いニュースから始めましょう 00:01:41.350 --> 00:01:44.636 前年にひどいストレスを 経験した人たちは 00:01:44.636 --> 00:01:48.405 死亡するリスクが 43%高かったのです 00:01:48.405 --> 00:01:52.395 しかしこのことはストレスが 健康に害を及ぼすと 00:01:52.395 --> 00:01:56.931 信じていた人たちだけに 言えることでした 00:01:56.931 --> 00:01:58.537 (笑) 00:01:58.537 --> 00:02:01.140 ひどいストレスを経験しても 00:02:01.140 --> 00:02:03.103 ストレスが無害だと思う人たちの 00:02:03.103 --> 00:02:04.805 死亡リスクは上がるどころか 00:02:04.805 --> 00:02:08.459 ストレスが殆どなかった グループと比較しても 00:02:08.459 --> 00:02:10.486 研究参加者の中で 00:02:10.486 --> 00:02:12.896 最も低いものでした NOTE Paragraph 00:02:12.896 --> 00:02:15.182 研究者は死亡者数を 8年に渡り追跡し 00:02:15.182 --> 00:02:16.776 18万2千人のアメリカ人が 00:02:16.776 --> 00:02:20.334 ストレスからでなく ストレスが体に悪いと 00:02:20.334 --> 00:02:22.879 信じていた事によって 00:02:22.879 --> 00:02:26.257 死期を早めたと 判断しました(笑) 00:02:26.257 --> 00:02:29.709 これは年に2万人以上に及ぶ 死者数です 00:02:29.709 --> 00:02:32.759 この推定が正しければ 昨年アメリカでは 00:02:32.759 --> 00:02:34.851 ストレスが体に 悪いと信じる事が 00:02:34.851 --> 00:02:37.297 死因の第15位だったことになり 00:02:37.297 --> 00:02:39.215 それは皮膚がんや 00:02:39.215 --> 00:02:40.979 HIV/AIDSや 00:02:40.979 --> 00:02:44.428 殺人よりも多くの人の命を 奪っていることになります NOTE Paragraph 00:02:44.428 --> 00:02:47.311 (笑) NOTE Paragraph 00:02:47.311 --> 00:02:50.136 なぜ私がこの研究結果に ゾッとしたか分かりますよね 00:02:50.136 --> 00:02:53.827 ストレスは 健康に良くないと 00:02:53.827 --> 00:02:56.797 私は一生懸命に 人に教え続けてきたからです NOTE Paragraph 00:02:56.797 --> 00:02:58.786 この研究で 考えさせられた事は 00:02:58.786 --> 00:03:01.287 ストレスに対する 考え方を変える事で 00:03:01.287 --> 00:03:04.726 より健康になれるのかという疑問でしたが 科学はイエスと答えています 00:03:04.726 --> 00:03:06.808 ストレスに対する 考えを変えたら 00:03:06.808 --> 00:03:10.327 ストレスに対する体の反応を 変えることができるのです NOTE Paragraph 00:03:10.327 --> 00:03:12.441 ではどういう仕組みなのか 説明する為に 00:03:12.441 --> 00:03:15.322 みなさんは 今 ストレスを感じさせる実験に 00:03:15.322 --> 00:03:17.929 参加していると想像して下さい 00:03:17.929 --> 00:03:20.613 これは社会的ストレステストと 呼ばれるものです 00:03:20.613 --> 00:03:22.667 実験が行われる部屋に入ると 00:03:22.667 --> 00:03:25.574 自分の弱点についての 00:03:25.574 --> 00:03:29.301 5分間の即興スピーチを 00:03:29.301 --> 00:03:32.958 何人もの熟練した審査員の前で 行うように指示されます 00:03:32.958 --> 00:03:34.519 プレッシャーを 確実にかける為に 00:03:34.519 --> 00:03:37.811 ギラギラしたライトやカメラが 顔に向けられています 00:03:37.811 --> 00:03:40.620 ちょうどこんな風にです 00:03:40.620 --> 00:03:43.380 さらに審査員らは わざと 00:03:43.380 --> 00:03:48.246 落ち込ませるような態度で反応します こんな感じですは NOTE Paragraph 00:03:53.076 --> 00:03:56.534 (笑) NOTE Paragraph 00:03:56.534 --> 00:03:59.356 すっかり落ち込んだ所で 00:03:59.356 --> 00:04:02.156 次のステップに移ります 数学のテストです 00:04:02.156 --> 00:04:04.257 あなたには 秘密ですが 00:04:04.257 --> 00:04:08.153 試験管はあなたを困らせる様に 訓練されています 00:04:08.153 --> 00:04:10.826 では このテストを 一緒にやってみましょう 00:04:10.826 --> 00:04:12.220 面白いですよ 00:04:12.220 --> 00:04:13.289 私にはね NOTE Paragraph 00:04:13.289 --> 00:04:18.291 では 996から 7刻みでマイナスしていった数を 00:04:18.291 --> 00:04:21.138 次々に言って下さい 00:04:21.138 --> 00:04:22.666 大きな声で 00:04:22.666 --> 00:04:26.627 出来るだけ速くやってくださいね 996から 00:04:26.627 --> 00:04:27.769 始めてください! 00:04:27.769 --> 00:04:29.110 聴衆: (数えている) 00:04:29.110 --> 00:04:31.699 もっと速く 速くしてもらえませんかね 00:04:31.699 --> 00:04:33.968 遅すぎます 00:04:33.968 --> 00:04:36.114 止めて 止めて だめ だめです 00:04:36.114 --> 00:04:37.703 そこの人が 間違いましたから 00:04:37.703 --> 00:04:40.475 やり直さないとダメになりましたね (笑) 00:04:40.475 --> 00:04:42.753 みんな あまり上手じゃないですね 00:04:42.753 --> 00:04:44.556 これで感じが解ってもらえましたね 00:04:44.556 --> 00:04:46.299 これが実際の実験だったら 00:04:46.299 --> 00:04:48.244 恐らく少しストレスを感じるでしょう 00:04:48.244 --> 00:04:49.825 心臓は高鳴り 00:04:49.825 --> 00:04:53.229 呼吸は速くなり 汗が噴き出ているかもしれません 00:04:53.229 --> 00:04:56.209 普通これらの肉体的変化は プレッシャーに 00:04:56.209 --> 00:04:57.825 うまく対応してない時の兆候か 00:04:57.825 --> 00:05:00.841 不安感の表れだと 思われています NOTE Paragraph 00:05:00.841 --> 00:05:02.910 そうではなく この反応が体に活力を与え 00:05:02.910 --> 00:05:05.362 チャレンジに 立ち向かえるように 00:05:05.362 --> 00:05:08.804 準備をしているのだと 考えたらどうでしょう 00:05:08.804 --> 00:05:11.650 正に この考えが ハーバード大学での研究で 00:05:11.650 --> 00:05:14.311 参加者に 教えられていた考えなのです 00:05:14.311 --> 00:05:17.417 社会的ストレステストの前に 自分たちのストレス反応を 00:05:17.417 --> 00:05:20.378 有用なものとして 考え直す様に教えられていたのです 00:05:20.378 --> 00:05:24.167 例えば 高鳴る鼓動は 行動に備えて準備をしていて 00:05:24.167 --> 00:05:26.761 呼吸が速くなっても 全く問題ではなく 00:05:26.761 --> 00:05:29.846 脳により多くの酸素を 送り込んでいると教えたのです 00:05:29.846 --> 00:05:32.543 このようにストレス反応は 能力を発揮できるように 00:05:32.543 --> 00:05:34.780 助けていると 捉える様になった参加者は 00:05:34.780 --> 00:05:36.119 ストレスや不安が少なく 00:05:36.119 --> 00:05:38.287 もっと自信を持てるようになりました 00:05:38.287 --> 00:05:40.380 でも私が一番驚いた事は 00:05:40.380 --> 00:05:43.763 ストレスに対する 身体的反応の仕方が変わった事です 00:05:43.763 --> 00:05:45.655 普通 ストレス反応では 00:05:45.655 --> 00:05:47.623 心拍数が増えて 00:05:47.623 --> 00:05:51.944 血管はこのように 収縮します 00:05:51.960 --> 00:05:54.950 これが慢性のストレスが 00:05:54.950 --> 00:05:57.809 心臓病と関連づけられる 理由の1つです 00:05:57.809 --> 00:06:01.415 常にこんな状態でいるのは 本当に健康に良くありません 00:06:01.415 --> 00:06:03.432 しかし研究では 参加者がストレス反応を 00:06:03.432 --> 00:06:05.559 有用なものと 考えられるようになると 00:06:05.559 --> 00:06:09.065 血管はこのように リラックスしたままだったのです 00:06:09.065 --> 00:06:10.372 心臓は高鳴ってましたが 00:06:10.372 --> 00:06:13.728 心血管がこの状態なら ずっと健康的な状態です 00:06:13.728 --> 00:06:16.383 この状態は実は喜びや 00:06:16.383 --> 00:06:21.092 勇気を感じる時の状態に かなり似ています 00:06:21.092 --> 00:06:23.935 ストレスの多い人生で 00:06:23.935 --> 00:06:27.125 この生物学的な変化1つが 00:06:27.125 --> 00:06:28.429 50歳で ストレス性の 00:06:28.429 --> 00:06:31.433 心臓発作を起こすか 90代でも健康でいるという 00:06:31.433 --> 00:06:34.297 違いを生むかもしれません 00:06:34.297 --> 00:06:37.441 これはストレスへの考え方次第で 健康が左右されるという 00:06:37.441 --> 00:06:40.980 ストレスに関する 新しい科学的発見です NOTE Paragraph 00:06:40.980 --> 00:06:44.110 そして健康心理学者としての 私のゴールが変わりました 00:06:44.110 --> 00:06:46.272 もはや ストレスを 取り除くのではなく 00:06:46.272 --> 00:06:49.230 あなたがストレスと 上手に付き合えるように目指します 00:06:49.230 --> 00:06:51.935 今日ここでやったのも ちょっとした予防策です 00:06:51.935 --> 00:06:53.293 去年ストレスがひどかったと 00:06:53.293 --> 00:06:55.552 手を挙げた人の 命を救えることに 00:06:55.552 --> 00:06:57.395 なるのかもしれません 00:06:57.395 --> 00:06:58.926 というのも 今後は— 00:06:58.926 --> 00:07:00.946 あなたの心臓が ストレスで高鳴ったなら 00:07:00.946 --> 00:07:02.793 このトークを思い出し 自分の体が 00:07:02.793 --> 00:07:04.955 このチャレンジに 立ち向かおうとし 00:07:04.955 --> 00:07:10.129 自分を助けていると 言い聞かせることが 出来るかもしれませんからね 00:07:10.129 --> 00:07:12.553 このような見方をすると 00:07:12.553 --> 00:07:14.525 あなたの体はあなたを信じ 00:07:14.525 --> 00:07:18.204 ストレス反応は 健康的なものとなります NOTE Paragraph 00:07:18.204 --> 00:07:22.380 10年以上もストレスを 悪者扱いしてきた失敗を 00:07:22.380 --> 00:07:24.354 埋め合わせるために 00:07:24.354 --> 00:07:26.964 もう1つ予防策を 講じましょう 00:07:26.964 --> 00:07:28.946 ストレス反応の中でも 00:07:28.946 --> 00:07:31.987 もっとも評価されてない側面の1つを 話したいと思います 00:07:31.987 --> 00:07:34.001 それはこんなことです 00:07:34.001 --> 00:07:37.266 ストレスはあなたを社交的にします ストレスのこの面を NOTE Paragraph 00:07:37.266 --> 00:07:38.855 理解するのには 00:07:38.855 --> 00:07:41.917 オキシトシンというホルモンについて 話さなければなりません 00:07:41.917 --> 00:07:44.918 オキシトシン程 注目を浴びた 00:07:44.918 --> 00:07:46.865 ホルモンはありませんね 00:07:46.865 --> 00:07:50.204 人を抱擁する時に分泌されるので 「抱擁ホルモン」という 00:07:50.204 --> 00:07:52.890 可愛いニックネームまで 付けられています 00:07:52.890 --> 00:07:57.383 これはオキシトシンが 関与しているほんの一部にすぎません 00:07:57.383 --> 00:07:59.870 オキシトシンは 神経ホルモンで 00:07:59.870 --> 00:08:03.444 脳の社会的本能を 絶妙に調整しています 00:08:03.444 --> 00:08:05.975 オキシトシンは ほかの人々との 00:08:05.975 --> 00:08:09.486 親密な関係を強めるような 行動を促します 00:08:09.486 --> 00:08:12.342 オキシトシンは友達や家族との 身体的な接触を 00:08:12.342 --> 00:08:14.334 強く望むようにさせたり 00:08:14.334 --> 00:08:15.920 人との共感を高め 00:08:15.920 --> 00:08:18.628 さらには 私たちが大切に思う人たちを 00:08:18.628 --> 00:08:21.596 進んで助けたり支えたいと 思わせたりもします 00:08:21.596 --> 00:08:23.291 中には 00:08:23.291 --> 00:08:26.886 もっと強く同情心や 思いやりを持つように 00:08:26.886 --> 00:08:31.340 オキシトシンを吸引すべきだと 言う人もいます 00:08:31.340 --> 00:08:33.756 でもこのホルモンについて 00:08:33.756 --> 00:08:36.164 あまり知られてない 事があります 00:08:36.164 --> 00:08:39.130 それはストレスホルモン だという事です 00:08:39.130 --> 00:08:42.248 ストレス反応の一環として 下垂体はこのホルモンを 00:08:42.248 --> 00:08:43.796 分泌します 00:08:43.796 --> 00:08:46.047 これはアドレナリンが 00:08:46.047 --> 00:08:50.155 心臓を高鳴らせるのと正に同じ様に ストレス反応の一環です 00:08:50.155 --> 00:08:52.969 ストレス反応として オキシトシンが 00:08:52.969 --> 00:08:56.330 分泌されると 誰かに支えてもらいたいと思わせるのです 00:08:56.330 --> 00:08:58.383 ストレスから生じる生物学的反応は 00:08:58.383 --> 00:09:01.813 感じている事を 中に閉じ込めてないで 誰かに話せと 00:09:01.813 --> 00:09:04.306 促しているのです 00:09:04.306 --> 00:09:07.410 ストレス反応は 誰かが助けが必要な時に 00:09:07.410 --> 00:09:09.729 あなたが気づけるようにして 00:09:09.729 --> 00:09:12.228 お互い助け合う様に しているのです 00:09:12.228 --> 00:09:16.019 人生で困難な時には ストレス反応によって 00:09:16.019 --> 00:09:21.158 愛する人たちと 一緒にいたいと思わせるのです NOTE Paragraph 00:09:21.158 --> 00:09:23.687 ではストレスのこの面を知ると どうして 00:09:23.687 --> 00:09:25.503 より健康的に なれるのでしょうか? 00:09:25.503 --> 00:09:28.271 実は オキシトシンは 脳だけに働くのでなく 00:09:28.271 --> 00:09:30.772 体の他の部分にも 働きかけます 00:09:30.772 --> 00:09:32.861 その主な役割の1つは 00:09:32.861 --> 00:09:35.581 心血管系をストレスの 00:09:35.581 --> 00:09:37.956 悪影響から守る事です 00:09:37.956 --> 00:09:40.524 自然の抗炎症薬です 00:09:40.524 --> 00:09:43.969 ストレスを感じても 血管を弛緩状態に保ちます 00:09:43.969 --> 00:09:47.366 特に歓迎すべきと考える 体への好影響は心臓に起ります 00:09:47.366 --> 00:09:51.032 このホルモンの受容体が 心臓にあり 00:09:51.032 --> 00:09:54.806 オキシトシンが 心臓の細胞を再生し 00:09:54.806 --> 00:09:58.579 ストレスで起きる ダメージを治します 00:09:58.579 --> 00:10:03.160 このストレスホルモンは 心臓を強くするのです 00:10:03.160 --> 00:10:06.857 すごい事に オキシトシンがもたらす 体への利点はその全てが 00:10:06.857 --> 00:10:10.374 社会的繋がりやサポートで 00:10:10.374 --> 00:10:11.907 強められるのです 00:10:11.907 --> 00:10:14.826 ストレス下の人に 手を差し伸べ 00:10:14.826 --> 00:10:18.099 助けたり助けられたりすると 00:10:18.099 --> 00:10:20.107 このホルモンが もっと分泌され 00:10:20.107 --> 00:10:22.369 ストレス反応は 健康なものとなり 00:10:22.369 --> 00:10:25.467 実は ストレスからもっと早く 回復するのです 00:10:25.467 --> 00:10:27.801 ストレス反応には 00:10:27.801 --> 00:10:31.729 ストレスからの 回復の為の機能が 00:10:31.729 --> 00:10:34.446 内蔵されていて 00:10:34.446 --> 00:10:38.808 その機能が人との繋がりだなんて 素晴らしいことだと思います NOTE Paragraph 00:10:38.808 --> 00:10:42.490 もう一つの研究結果を お話しして終わりにします 00:10:42.490 --> 00:10:46.474 よく聞いて下さい これでも寿命が延びるかもしれません 00:10:46.474 --> 00:10:49.930 アメリカで約千人の 00:10:49.930 --> 00:10:54.093 34歳から93歳までの 成人を追跡調査したものです 00:10:54.093 --> 00:10:56.362 まず 参加者に このような質問をしました 00:10:56.362 --> 00:11:00.586 「去年どれ位のストレスを 感じましたか」 00:11:00.586 --> 00:11:04.162 また「コミュニティーや 近所の人 友達を助ける為に 00:11:04.162 --> 00:11:07.379 どれ位時間を費やしましたか」 00:11:07.379 --> 00:11:10.133 といった質問もしました 00:11:10.133 --> 00:11:12.908 その後5年間 その中の誰が亡くなったかを 00:11:12.908 --> 00:11:15.531 見るため 公の死亡記録を使いました NOTE Paragraph 00:11:15.531 --> 00:11:18.212 まずは 悪い報告から始めましょう 00:11:18.212 --> 00:11:21.171 経済的惨事や 家庭危機などの 00:11:21.171 --> 00:11:24.220 重大なストレスを経験すると 00:11:24.220 --> 00:11:28.158 死のリスクが30%増加します 00:11:28.158 --> 00:11:32.445 しかし ― ここでも私が「しかし」と言うだろうと 勘付いてもらえると嬉しいです― 00:11:32.445 --> 00:11:34.876 しかし 皆が皆 増加してはいませんでした 00:11:34.876 --> 00:11:38.538 他の人への思いやりに 時間を費やした人々には 00:11:38.538 --> 00:11:44.646 ストレスから来る死亡の増加は 全くなかったのです ゼロです 00:11:44.646 --> 00:11:48.190 思いやることが 回復力を作り上げます 00:11:48.190 --> 00:11:49.716 ストレスからの悪影響は 00:11:49.716 --> 00:11:52.354 避けられないものではない事が 00:11:52.354 --> 00:11:54.316 ここでも解りました 00:11:54.316 --> 00:11:57.038 どのように考え どう対応するかで 00:11:57.038 --> 00:12:00.835 ストレスの経験が変えられるのです 00:12:00.835 --> 00:12:03.359 ストレス反応が 自分を助けてくれていると 00:12:03.359 --> 00:12:05.656 考えるようにすれば 00:12:05.656 --> 00:12:10.667 勇気が出るような 生物学的反応が起きるのです 00:12:10.667 --> 00:12:13.988 そして ストレス下にいる人に 手を差し伸べるようにすれば 00:12:13.988 --> 00:12:17.381 自分の中に回復力を 作り上げるのです 00:12:17.381 --> 00:12:20.056 とはいえ私自身わざわざ これ以上の 00:12:20.056 --> 00:12:23.160 ストレスが欲しくなった というわけではありませんが 00:12:23.160 --> 00:12:25.465 この科学的発見で ストレスに関して 00:12:25.465 --> 00:12:29.237 新たに全く違った評価を するようになりました 00:12:29.237 --> 00:12:33.671 ストレスは私達を 心と心臓へと繋げてくれます 00:12:33.671 --> 00:12:37.580 人との繋がりの中に 喜びと意味を見い出そうとする― 00:12:37.580 --> 00:12:39.118 思いやりの心と 00:12:39.118 --> 00:12:42.680 そうです そしてあなたの その鼓動している心臓の両方にです 00:12:42.680 --> 00:12:47.945 あなたに力とエネルギーを与える為に 一生懸命働いているその心臓です 00:12:47.945 --> 00:12:51.288 あなたがストレスを このように見ようとする時 00:12:51.288 --> 00:12:53.800 ストレスに上手く 対処できるようになるだけでなく 00:12:53.800 --> 00:12:57.627 あなたは本当はかなり重大な 宣言をしているのです 00:12:57.627 --> 00:13:00.680 あなたは自分を信じて 人生のチャレンジに 00:13:00.680 --> 00:13:03.715 立ち向かえる と言っているということで 00:13:03.715 --> 00:13:06.640 一人きりで 立ち向かわなくても良い事を 00:13:06.640 --> 00:13:09.351 忘れないでいるという事です NOTE Paragraph 00:13:09.351 --> 00:13:10.733 有り難うございました NOTE Paragraph 00:13:10.733 --> 00:13:20.014 (拍手) NOTE Paragraph 00:13:20.014 --> 00:13:22.912 クリス・アンダーソン:この話には 驚かされました 00:13:22.912 --> 00:13:27.017 ストレスに対する見方が 寿命の長さに 00:13:27.017 --> 00:13:31.500 ごれ程までに関わっているとは 驚きました 00:13:31.500 --> 00:13:33.726 こんな場合には どうアドバイスされますか? 00:13:33.726 --> 00:13:35.811 もし誰かが 生き方の選択をするとして 00:13:35.811 --> 00:13:39.772 そうですね ストレスの多い仕事と ストレスのない仕事と 00:13:39.772 --> 00:13:42.453 どちらを選ぶかで 何か違いがあるでしょうか? 00:13:42.453 --> 00:13:45.526 ある意味では 自分でやれると信じてる限り 00:13:45.526 --> 00:13:48.027 ストレスのある仕事を 選ぶのも賢明な事でしょうか NOTE Paragraph 00:13:48.027 --> 00:13:49.881 はっきり言える事は 00:13:49.881 --> 00:13:52.611 意義ある事を求める方が ただ不快感をを避けようとするより 00:13:52.611 --> 00:13:54.215 健康には良いということです 00:13:54.215 --> 00:13:57.200 これが一番いい決め方です そして 00:13:57.200 --> 00:13:59.947 人生の意味が 見い出せるものを追求して 00:13:59.947 --> 00:14:03.225 そこで経験するストレスに 対応できると自分を信じる事です NOTE Paragraph 00:14:03.225 --> 00:14:05.767 CA:本当に有り難うございました  素晴らしかったです NOTE Paragraph 00:14:05.767 --> 00:14:09.767 KM:ありがとうございました (拍手)