1 00:00:00,435 --> 00:00:04,613 告白しなくては ならない事があります 2 00:00:04,613 --> 00:00:07,876 でも まず皆さんに 3 00:00:07,876 --> 00:00:11,469 少し打ち明けて欲しいのです 4 00:00:11,469 --> 00:00:14,557 去年 殆ど これといったストレスを 5 00:00:14,557 --> 00:00:17,971 感じなかった方は ちょっと手を挙げてください 6 00:00:17,971 --> 00:00:20,604 いませんか? 7 00:00:20,604 --> 00:00:23,133 いくらかストレスを感じた人は? 8 00:00:23,133 --> 00:00:26,441 ひどいストレスを感じた方は? 9 00:00:26,441 --> 00:00:28,849 ええ 私もです 10 00:00:28,849 --> 00:00:31,113 でも これが私の告白 ではありません 11 00:00:31,113 --> 00:00:34,803 私の告白というのは 私は健康心理学者なので 12 00:00:34,803 --> 00:00:39,392 人を健康で幸せでいられる様に する事が私の仕事ですが 13 00:00:39,392 --> 00:00:42,926 過去10年間 私が指導し続けた事は 14 00:00:42,926 --> 00:00:47,254 人の健康の改善どころか害を 及ぼしてしまったのではという事です 15 00:00:47,254 --> 00:00:49,678 それは ストレスに 関することです 16 00:00:49,678 --> 00:00:52,853 ストレスは病気の原因になると 何年も言ってきました 17 00:00:52,853 --> 00:00:55,748 ストレスは風邪から 心血管疾患に至るまで 18 00:00:55,748 --> 00:00:57,890 あらゆる病気の リスクを高めると 19 00:00:57,890 --> 00:01:02,383 基本的に 私はストレスを 敵視してきたのですが 20 00:01:02,383 --> 00:01:05,095 私のストレスについての 考えは変わりました 21 00:01:05,095 --> 00:01:09,010 そして今日は あなたの考えを変えたいのです 22 00:01:09,010 --> 00:01:11,390 私のストレスへのアプローチを 根本から 23 00:01:11,390 --> 00:01:13,825 考え直させた 研究からお話しします 24 00:01:13,825 --> 00:01:17,244 この研究は アメリカで3万人の成人の動向を 25 00:01:17,244 --> 00:01:21,190 8年間 追跡調査したものです この研究ではまず 26 00:01:21,190 --> 00:01:24,728 「去年どれ位ストレスを感じましたか」 27 00:01:24,728 --> 00:01:28,012 「ストレスは健康に害になると信じますか」 28 00:01:28,012 --> 00:01:32,165 といった質問を参加者に答えてもらいます そして後に 29 00:01:32,165 --> 00:01:34,043 公開されてる死亡記録を使って 30 00:01:34,043 --> 00:01:36,124 参加者の誰が亡くなったか調べました 31 00:01:36,124 --> 00:01:37,101 (笑) 32 00:01:37,101 --> 00:01:41,350 まずは悪いニュースから始めましょう 33 00:01:41,350 --> 00:01:44,636 前年にひどいストレスを 経験した人たちは 34 00:01:44,636 --> 00:01:48,405 死亡するリスクが 43%高かったのです 35 00:01:48,405 --> 00:01:52,395 しかしこのことはストレスが 健康に害を及ぼすと 36 00:01:52,395 --> 00:01:56,931 信じていた人たちだけに 言えることでした 37 00:01:56,931 --> 00:01:58,537 (笑) 38 00:01:58,537 --> 00:02:01,140 ひどいストレスを経験しても 39 00:02:01,140 --> 00:02:03,103 ストレスが無害だと思う人たちの 40 00:02:03,103 --> 00:02:04,805 死亡リスクは上がるどころか 41 00:02:04,805 --> 00:02:08,459 ストレスが殆どなかった グループと比較しても 42 00:02:08,459 --> 00:02:10,486 研究参加者の中で 43 00:02:10,486 --> 00:02:12,896 最も低いものでした 44 00:02:12,896 --> 00:02:15,182 研究者は死亡者数を 8年に渡り追跡し 45 00:02:15,182 --> 00:02:16,776 18万2千人のアメリカ人が 46 00:02:16,776 --> 00:02:20,334 ストレスからでなく ストレスが体に悪いと 47 00:02:20,334 --> 00:02:22,879 信じていた事によって 48 00:02:22,879 --> 00:02:26,257 死期を早めたと 判断しました(笑) 49 00:02:26,257 --> 00:02:29,709 これは年に2万人以上に及ぶ 死者数です 50 00:02:29,709 --> 00:02:32,759 この推定が正しければ 昨年アメリカでは 51 00:02:32,759 --> 00:02:34,851 ストレスが体に 悪いと信じる事が 52 00:02:34,851 --> 00:02:37,297 死因の第15位だったことになり 53 00:02:37,297 --> 00:02:39,215 それは皮膚がんや 54 00:02:39,215 --> 00:02:40,979 HIV/AIDSや 55 00:02:40,979 --> 00:02:44,428 殺人よりも多くの人の命を 奪っていることになります 56 00:02:44,428 --> 00:02:47,311 (笑) 57 00:02:47,311 --> 00:02:50,136 なぜ私がこの研究結果に ゾッとしたか分かりますよね 58 00:02:50,136 --> 00:02:53,827 ストレスは 健康に良くないと 59 00:02:53,827 --> 00:02:56,797 私は一生懸命に 人に教え続けてきたからです 60 00:02:56,797 --> 00:02:58,786 この研究で 考えさせられた事は 61 00:02:58,786 --> 00:03:01,287 ストレスに対する 考え方を変える事で 62 00:03:01,287 --> 00:03:04,726 より健康になれるのかという疑問でしたが 科学はイエスと答えています 63 00:03:04,726 --> 00:03:06,808 ストレスに対する 考えを変えたら 64 00:03:06,808 --> 00:03:10,327 ストレスに対する体の反応を 変えることができるのです 65 00:03:10,327 --> 00:03:12,441 ではどういう仕組みなのか 説明する為に 66 00:03:12,441 --> 00:03:15,322 みなさんは 今 ストレスを感じさせる実験に 67 00:03:15,322 --> 00:03:17,929 参加していると想像して下さい 68 00:03:17,929 --> 00:03:20,613 これは社会的ストレステストと 呼ばれるものです 69 00:03:20,613 --> 00:03:22,667 実験が行われる部屋に入ると 70 00:03:22,667 --> 00:03:25,574 自分の弱点についての 71 00:03:25,574 --> 00:03:29,301 5分間の即興スピーチを 72 00:03:29,301 --> 00:03:32,958 何人もの熟練した審査員の前で 行うように指示されます 73 00:03:32,958 --> 00:03:34,519 プレッシャーを 確実にかける為に 74 00:03:34,519 --> 00:03:37,811 ギラギラしたライトやカメラが 顔に向けられています 75 00:03:37,811 --> 00:03:40,620 ちょうどこんな風にです 76 00:03:40,620 --> 00:03:43,380 さらに審査員らは わざと 77 00:03:43,380 --> 00:03:48,246 落ち込ませるような態度で反応します こんな感じですは 78 00:03:53,076 --> 00:03:56,534 (笑) 79 00:03:56,534 --> 00:03:59,356 すっかり落ち込んだ所で 80 00:03:59,356 --> 00:04:02,156 次のステップに移ります 数学のテストです 81 00:04:02,156 --> 00:04:04,257 あなたには 秘密ですが 82 00:04:04,257 --> 00:04:08,153 試験管はあなたを困らせる様に 訓練されています 83 00:04:08,153 --> 00:04:10,826 では このテストを 一緒にやってみましょう 84 00:04:10,826 --> 00:04:12,220 面白いですよ 85 00:04:12,220 --> 00:04:13,289 私にはね 86 00:04:13,289 --> 00:04:18,291 では 996から 7刻みでマイナスしていった数を 87 00:04:18,291 --> 00:04:21,138 次々に言って下さい 88 00:04:21,138 --> 00:04:22,666 大きな声で 89 00:04:22,666 --> 00:04:26,627 出来るだけ速くやってくださいね 996から 90 00:04:26,627 --> 00:04:27,769 始めてください! 91 00:04:27,769 --> 00:04:29,110 聴衆: (数えている) 92 00:04:29,110 --> 00:04:31,699 もっと速く 速くしてもらえませんかね 93 00:04:31,699 --> 00:04:33,968 遅すぎます 94 00:04:33,968 --> 00:04:36,114 止めて 止めて だめ だめです 95 00:04:36,114 --> 00:04:37,703 そこの人が 間違いましたから 96 00:04:37,703 --> 00:04:40,475 やり直さないとダメになりましたね (笑) 97 00:04:40,475 --> 00:04:42,753 みんな あまり上手じゃないですね 98 00:04:42,753 --> 00:04:44,556 これで感じが解ってもらえましたね 99 00:04:44,556 --> 00:04:46,299 これが実際の実験だったら 100 00:04:46,299 --> 00:04:48,244 恐らく少しストレスを感じるでしょう 101 00:04:48,244 --> 00:04:49,825 心臓は高鳴り 102 00:04:49,825 --> 00:04:53,229 呼吸は速くなり 汗が噴き出ているかもしれません 103 00:04:53,229 --> 00:04:56,209 普通これらの肉体的変化は プレッシャーに 104 00:04:56,209 --> 00:04:57,825 うまく対応してない時の兆候か 105 00:04:57,825 --> 00:05:00,841 不安感の表れだと 思われています 106 00:05:00,841 --> 00:05:02,910 そうではなく この反応が体に活力を与え 107 00:05:02,910 --> 00:05:05,362 チャレンジに 立ち向かえるように 108 00:05:05,362 --> 00:05:08,804 準備をしているのだと 考えたらどうでしょう 109 00:05:08,804 --> 00:05:11,650 正に この考えが ハーバード大学での研究で 110 00:05:11,650 --> 00:05:14,311 参加者に 教えられていた考えなのです 111 00:05:14,311 --> 00:05:17,417 社会的ストレステストの前に 自分たちのストレス反応を 112 00:05:17,417 --> 00:05:20,378 有用なものとして 考え直す様に教えられていたのです 113 00:05:20,378 --> 00:05:24,167 例えば 高鳴る鼓動は 行動に備えて準備をしていて 114 00:05:24,167 --> 00:05:26,761 呼吸が速くなっても 全く問題ではなく 115 00:05:26,761 --> 00:05:29,846 脳により多くの酸素を 送り込んでいると教えたのです 116 00:05:29,846 --> 00:05:32,543 このようにストレス反応は 能力を発揮できるように 117 00:05:32,543 --> 00:05:34,780 助けていると 捉える様になった参加者は 118 00:05:34,780 --> 00:05:36,119 ストレスや不安が少なく 119 00:05:36,119 --> 00:05:38,287 もっと自信を持てるようになりました 120 00:05:38,287 --> 00:05:40,380 でも私が一番驚いた事は 121 00:05:40,380 --> 00:05:43,763 ストレスに対する 身体的反応の仕方が変わった事です 122 00:05:43,763 --> 00:05:45,655 普通 ストレス反応では 123 00:05:45,655 --> 00:05:47,623 心拍数が増えて 124 00:05:47,623 --> 00:05:51,944 血管はこのように 収縮します 125 00:05:51,960 --> 00:05:54,950 これが慢性のストレスが 126 00:05:54,950 --> 00:05:57,809 心臓病と関連づけられる 理由の1つです 127 00:05:57,809 --> 00:06:01,415 常にこんな状態でいるのは 本当に健康に良くありません 128 00:06:01,415 --> 00:06:03,432 しかし研究では 参加者がストレス反応を 129 00:06:03,432 --> 00:06:05,559 有用なものと 考えられるようになると 130 00:06:05,559 --> 00:06:09,065 血管はこのように リラックスしたままだったのです 131 00:06:09,065 --> 00:06:10,372 心臓は高鳴ってましたが 132 00:06:10,372 --> 00:06:13,728 心血管がこの状態なら ずっと健康的な状態です 133 00:06:13,728 --> 00:06:16,383 この状態は実は喜びや 134 00:06:16,383 --> 00:06:21,092 勇気を感じる時の状態に かなり似ています 135 00:06:21,092 --> 00:06:23,935 ストレスの多い人生で 136 00:06:23,935 --> 00:06:27,125 この生物学的な変化1つが 137 00:06:27,125 --> 00:06:28,429 50歳で ストレス性の 138 00:06:28,429 --> 00:06:31,433 心臓発作を起こすか 90代でも健康でいるという 139 00:06:31,433 --> 00:06:34,297 違いを生むかもしれません 140 00:06:34,297 --> 00:06:37,441 これはストレスへの考え方次第で 健康が左右されるという 141 00:06:37,441 --> 00:06:40,980 ストレスに関する 新しい科学的発見です 142 00:06:40,980 --> 00:06:44,110 そして健康心理学者としての 私のゴールが変わりました 143 00:06:44,110 --> 00:06:46,272 もはや ストレスを 取り除くのではなく 144 00:06:46,272 --> 00:06:49,230 あなたがストレスと 上手に付き合えるように目指します 145 00:06:49,230 --> 00:06:51,935 今日ここでやったのも ちょっとした予防策です 146 00:06:51,935 --> 00:06:53,293 去年ストレスがひどかったと 147 00:06:53,293 --> 00:06:55,552 手を挙げた人の 命を救えることに 148 00:06:55,552 --> 00:06:57,395 なるのかもしれません 149 00:06:57,395 --> 00:06:58,926 というのも 今後は— 150 00:06:58,926 --> 00:07:00,946 あなたの心臓が ストレスで高鳴ったなら 151 00:07:00,946 --> 00:07:02,793 このトークを思い出し 自分の体が 152 00:07:02,793 --> 00:07:04,955 このチャレンジに 立ち向かおうとし 153 00:07:04,955 --> 00:07:10,129 自分を助けていると 言い聞かせることが 出来るかもしれませんからね 154 00:07:10,129 --> 00:07:12,553 このような見方をすると 155 00:07:12,553 --> 00:07:14,525 あなたの体はあなたを信じ 156 00:07:14,525 --> 00:07:18,204 ストレス反応は 健康的なものとなります 157 00:07:18,204 --> 00:07:22,380 10年以上もストレスを 悪者扱いしてきた失敗を 158 00:07:22,380 --> 00:07:24,354 埋め合わせるために 159 00:07:24,354 --> 00:07:26,964 もう1つ予防策を 講じましょう 160 00:07:26,964 --> 00:07:28,946 ストレス反応の中でも 161 00:07:28,946 --> 00:07:31,987 もっとも評価されてない側面の1つを 話したいと思います 162 00:07:31,987 --> 00:07:34,001 それはこんなことです 163 00:07:34,001 --> 00:07:37,266 ストレスはあなたを社交的にします ストレスのこの面を 164 00:07:37,266 --> 00:07:38,855 理解するのには 165 00:07:38,855 --> 00:07:41,917 オキシトシンというホルモンについて 話さなければなりません 166 00:07:41,917 --> 00:07:44,918 オキシトシン程 注目を浴びた 167 00:07:44,918 --> 00:07:46,865 ホルモンはありませんね 168 00:07:46,865 --> 00:07:50,204 人を抱擁する時に分泌されるので 「抱擁ホルモン」という 169 00:07:50,204 --> 00:07:52,890 可愛いニックネームまで 付けられています 170 00:07:52,890 --> 00:07:57,383 これはオキシトシンが 関与しているほんの一部にすぎません 171 00:07:57,383 --> 00:07:59,870 オキシトシンは 神経ホルモンで 172 00:07:59,870 --> 00:08:03,444 脳の社会的本能を 絶妙に調整しています 173 00:08:03,444 --> 00:08:05,975 オキシトシンは ほかの人々との 174 00:08:05,975 --> 00:08:09,486 親密な関係を強めるような 行動を促します 175 00:08:09,486 --> 00:08:12,342 オキシトシンは友達や家族との 身体的な接触を 176 00:08:12,342 --> 00:08:14,334 強く望むようにさせたり 177 00:08:14,334 --> 00:08:15,920 人との共感を高め 178 00:08:15,920 --> 00:08:18,628 さらには 私たちが大切に思う人たちを 179 00:08:18,628 --> 00:08:21,596 進んで助けたり支えたいと 思わせたりもします 180 00:08:21,596 --> 00:08:23,291 中には 181 00:08:23,291 --> 00:08:26,886 もっと強く同情心や 思いやりを持つように 182 00:08:26,886 --> 00:08:31,340 オキシトシンを吸引すべきだと 言う人もいます 183 00:08:31,340 --> 00:08:33,756 でもこのホルモンについて 184 00:08:33,756 --> 00:08:36,164 あまり知られてない 事があります 185 00:08:36,164 --> 00:08:39,130 それはストレスホルモン だという事です 186 00:08:39,130 --> 00:08:42,248 ストレス反応の一環として 下垂体はこのホルモンを 187 00:08:42,248 --> 00:08:43,796 分泌します 188 00:08:43,796 --> 00:08:46,047 これはアドレナリンが 189 00:08:46,047 --> 00:08:50,155 心臓を高鳴らせるのと正に同じ様に ストレス反応の一環です 190 00:08:50,155 --> 00:08:52,969 ストレス反応として オキシトシンが 191 00:08:52,969 --> 00:08:56,330 分泌されると 誰かに支えてもらいたいと思わせるのです 192 00:08:56,330 --> 00:08:58,383 ストレスから生じる生物学的反応は 193 00:08:58,383 --> 00:09:01,813 感じている事を 中に閉じ込めてないで 誰かに話せと 194 00:09:01,813 --> 00:09:04,306 促しているのです 195 00:09:04,306 --> 00:09:07,410 ストレス反応は 誰かが助けが必要な時に 196 00:09:07,410 --> 00:09:09,729 あなたが気づけるようにして 197 00:09:09,729 --> 00:09:12,228 お互い助け合う様に しているのです 198 00:09:12,228 --> 00:09:16,019 人生で困難な時には ストレス反応によって 199 00:09:16,019 --> 00:09:21,158 愛する人たちと 一緒にいたいと思わせるのです 200 00:09:21,158 --> 00:09:23,687 ではストレスのこの面を知ると どうして 201 00:09:23,687 --> 00:09:25,503 より健康的に なれるのでしょうか? 202 00:09:25,503 --> 00:09:28,271 実は オキシトシンは 脳だけに働くのでなく 203 00:09:28,271 --> 00:09:30,772 体の他の部分にも 働きかけます 204 00:09:30,772 --> 00:09:32,861 その主な役割の1つは 205 00:09:32,861 --> 00:09:35,581 心血管系をストレスの 206 00:09:35,581 --> 00:09:37,956 悪影響から守る事です 207 00:09:37,956 --> 00:09:40,524 自然の抗炎症薬です 208 00:09:40,524 --> 00:09:43,969 ストレスを感じても 血管を弛緩状態に保ちます 209 00:09:43,969 --> 00:09:47,366 特に歓迎すべきと考える 体への好影響は心臓に起ります 210 00:09:47,366 --> 00:09:51,032 このホルモンの受容体が 心臓にあり 211 00:09:51,032 --> 00:09:54,806 オキシトシンが 心臓の細胞を再生し 212 00:09:54,806 --> 00:09:58,579 ストレスで起きる ダメージを治します 213 00:09:58,579 --> 00:10:03,160 このストレスホルモンは 心臓を強くするのです 214 00:10:03,160 --> 00:10:06,857 すごい事に オキシトシンがもたらす 体への利点はその全てが 215 00:10:06,857 --> 00:10:10,374 社会的繋がりやサポートで 216 00:10:10,374 --> 00:10:11,907 強められるのです 217 00:10:11,907 --> 00:10:14,826 ストレス下の人に 手を差し伸べ 218 00:10:14,826 --> 00:10:18,099 助けたり助けられたりすると 219 00:10:18,099 --> 00:10:20,107 このホルモンが もっと分泌され 220 00:10:20,107 --> 00:10:22,369 ストレス反応は 健康なものとなり 221 00:10:22,369 --> 00:10:25,467 実は ストレスからもっと早く 回復するのです 222 00:10:25,467 --> 00:10:27,801 ストレス反応には 223 00:10:27,801 --> 00:10:31,729 ストレスからの 回復の為の機能が 224 00:10:31,729 --> 00:10:34,446 内蔵されていて 225 00:10:34,446 --> 00:10:38,808 その機能が人との繋がりだなんて 素晴らしいことだと思います 226 00:10:38,808 --> 00:10:42,490 もう一つの研究結果を お話しして終わりにします 227 00:10:42,490 --> 00:10:46,474 よく聞いて下さい これでも寿命が延びるかもしれません 228 00:10:46,474 --> 00:10:49,930 アメリカで約千人の 229 00:10:49,930 --> 00:10:54,093 34歳から93歳までの 成人を追跡調査したものです 230 00:10:54,093 --> 00:10:56,362 まず 参加者に このような質問をしました 231 00:10:56,362 --> 00:11:00,586 「去年どれ位のストレスを 感じましたか」 232 00:11:00,586 --> 00:11:04,162 また「コミュニティーや 近所の人 友達を助ける為に 233 00:11:04,162 --> 00:11:07,379 どれ位時間を費やしましたか」 234 00:11:07,379 --> 00:11:10,133 といった質問もしました 235 00:11:10,133 --> 00:11:12,908 その後5年間 その中の誰が亡くなったかを 236 00:11:12,908 --> 00:11:15,531 見るため 公の死亡記録を使いました 237 00:11:15,531 --> 00:11:18,212 まずは 悪い報告から始めましょう 238 00:11:18,212 --> 00:11:21,171 経済的惨事や 家庭危機などの 239 00:11:21,171 --> 00:11:24,220 重大なストレスを経験すると 240 00:11:24,220 --> 00:11:28,158 死のリスクが30%増加します 241 00:11:28,158 --> 00:11:32,445 しかし ― ここでも私が「しかし」と言うだろうと 勘付いてもらえると嬉しいです― 242 00:11:32,445 --> 00:11:34,876 しかし 皆が皆 増加してはいませんでした 243 00:11:34,876 --> 00:11:38,538 他の人への思いやりに 時間を費やした人々には 244 00:11:38,538 --> 00:11:44,646 ストレスから来る死亡の増加は 全くなかったのです ゼロです 245 00:11:44,646 --> 00:11:48,190 思いやることが 回復力を作り上げます 246 00:11:48,190 --> 00:11:49,716 ストレスからの悪影響は 247 00:11:49,716 --> 00:11:52,354 避けられないものではない事が 248 00:11:52,354 --> 00:11:54,316 ここでも解りました 249 00:11:54,316 --> 00:11:57,038 どのように考え どう対応するかで 250 00:11:57,038 --> 00:12:00,835 ストレスの経験が変えられるのです 251 00:12:00,835 --> 00:12:03,359 ストレス反応が 自分を助けてくれていると 252 00:12:03,359 --> 00:12:05,656 考えるようにすれば 253 00:12:05,656 --> 00:12:10,667 勇気が出るような 生物学的反応が起きるのです 254 00:12:10,667 --> 00:12:13,988 そして ストレス下にいる人に 手を差し伸べるようにすれば 255 00:12:13,988 --> 00:12:17,381 自分の中に回復力を 作り上げるのです 256 00:12:17,381 --> 00:12:20,056 とはいえ私自身わざわざ これ以上の 257 00:12:20,056 --> 00:12:23,160 ストレスが欲しくなった というわけではありませんが 258 00:12:23,160 --> 00:12:25,465 この科学的発見で ストレスに関して 259 00:12:25,465 --> 00:12:29,237 新たに全く違った評価を するようになりました 260 00:12:29,237 --> 00:12:33,671 ストレスは私達を 心と心臓へと繋げてくれます 261 00:12:33,671 --> 00:12:37,580 人との繋がりの中に 喜びと意味を見い出そうとする― 262 00:12:37,580 --> 00:12:39,118 思いやりの心と 263 00:12:39,118 --> 00:12:42,680 そうです そしてあなたの その鼓動している心臓の両方にです 264 00:12:42,680 --> 00:12:47,945 あなたに力とエネルギーを与える為に 一生懸命働いているその心臓です 265 00:12:47,945 --> 00:12:51,288 あなたがストレスを このように見ようとする時 266 00:12:51,288 --> 00:12:53,800 ストレスに上手く 対処できるようになるだけでなく 267 00:12:53,800 --> 00:12:57,627 あなたは本当はかなり重大な 宣言をしているのです 268 00:12:57,627 --> 00:13:00,680 あなたは自分を信じて 人生のチャレンジに 269 00:13:00,680 --> 00:13:03,715 立ち向かえる と言っているということで 270 00:13:03,715 --> 00:13:06,640 一人きりで 立ち向かわなくても良い事を 271 00:13:06,640 --> 00:13:09,351 忘れないでいるという事です 272 00:13:09,351 --> 00:13:10,733 有り難うございました 273 00:13:10,733 --> 00:13:20,014 (拍手) 274 00:13:20,014 --> 00:13:22,912 クリス・アンダーソン:この話には 驚かされました 275 00:13:22,912 --> 00:13:27,017 ストレスに対する見方が 寿命の長さに 276 00:13:27,017 --> 00:13:31,500 ごれ程までに関わっているとは 驚きました 277 00:13:31,500 --> 00:13:33,726 こんな場合には どうアドバイスされますか? 278 00:13:33,726 --> 00:13:35,811 もし誰かが 生き方の選択をするとして 279 00:13:35,811 --> 00:13:39,772 そうですね ストレスの多い仕事と ストレスのない仕事と 280 00:13:39,772 --> 00:13:42,453 どちらを選ぶかで 何か違いがあるでしょうか? 281 00:13:42,453 --> 00:13:45,526 ある意味では 自分でやれると信じてる限り 282 00:13:45,526 --> 00:13:48,027 ストレスのある仕事を 選ぶのも賢明な事でしょうか 283 00:13:48,027 --> 00:13:49,881 はっきり言える事は 284 00:13:49,881 --> 00:13:52,611 意義ある事を求める方が ただ不快感をを避けようとするより 285 00:13:52,611 --> 00:13:54,215 健康には良いということです 286 00:13:54,215 --> 00:13:57,200 これが一番いい決め方です そして 287 00:13:57,200 --> 00:13:59,947 人生の意味が 見い出せるものを追求して 288 00:13:59,947 --> 00:14:03,225 そこで経験するストレスに 対応できると自分を信じる事です 289 00:14:03,225 --> 00:14:05,767 CA:本当に有り難うございました  素晴らしかったです 290 00:14:05,767 --> 00:14:09,767 KM:ありがとうございました (拍手)