1 00:00:01,740 --> 00:00:03,650 シェリル・バーグストーラーです 私はシアトルにあるワシントン大学の 2 00:00:03,650 --> 00:00:07,700 アクセシブル・テクノロジー・サービスの 責任者です 3 00:00:07,700 --> 00:00:11,820 ボスウェルとタコマ・キャンパスにも サービスを提供しています 4 00:00:13,440 --> 00:00:14,920 私の名はハディ・ランギン 5 00:00:14,920 --> 00:00:20,420 ワシントン大学の IT アクセシビリティ チームのメンバーです 6 00:00:25,820 --> 00:00:31,280 (ナレーター)ハディはアクセシビリティの 専門家でアクセシブル テクノロジーの利用者です 7 00:00:31,290 --> 00:00:35,050 リフレッシュ可能な点字ディスプレイと 画面上の全てを読む 8 00:00:35,050 --> 00:00:37,360 読み上げソフトを使っています 9 00:00:38,020 --> 00:00:42,000 (ハディ)私は視覚障がい者で 読み上げプログラムを 10 00:00:42,000 --> 00:00:45,180 家でもここでも あらゆる場所で使っています 11 00:00:45,180 --> 00:00:50,850 読み上げプログラムは OSにアクセスして 12 00:00:50,850 --> 00:00:54,080 情報をユーザーに伝達する ソフトウェアです 13 00:00:54,080 --> 00:00:57,580 (読み上げソフト 早口で読み上げる) 14 00:00:57,580 --> 00:01:00,440 健常者が読むときにも 15 00:01:00,440 --> 00:01:03,680 全ての内容を同じスピードでは 読みませんよね 16 00:01:03,680 --> 00:01:04,680 そうでしょう? 17 00:01:04,680 --> 00:01:09,310 時には中断して もう一度読み返してみて 18 00:01:09,310 --> 00:01:11,700 情報を理解しなければ なりません 19 00:01:11,700 --> 00:01:13,609 我々にとっても 同じことなんです 20 00:01:13,609 --> 00:01:20,420 例えば普通の会話を読むときは かなり速く読めます 21 00:01:20,420 --> 00:01:26,490 でも技術的な内容だと 少しゆっくり読まないといけない 22 00:01:26,490 --> 00:01:28,319 もっと頻繁に中断するわけです 23 00:01:28,319 --> 00:01:29,439 (読み上げソフト) アクセシブル大学 24 00:01:29,439 --> 00:01:30,219 1 25 00:01:30,219 --> 00:01:32,979 (ハディ)読み上げソフトの 速度を落としました 26 00:01:32,979 --> 00:01:34,210 (読み上げソフト) バナー 27 00:01:34,210 --> 00:01:35,840 見出し レベル1 グラフィック アクセシブル大学 28 00:01:35,840 --> 00:01:36,570 バナーここまで 29 00:01:36,570 --> 00:01:39,579 (ハディ)でもこれが例えば メールだったら… 30 00:01:39,579 --> 00:01:41,100 (読み上げソフト) 加速 加速 加速 加速 加速 31 00:01:41,100 --> 00:01:45,100 (速すぎて 聞き取れないレベルになる) 32 00:01:45,100 --> 00:01:47,240 (ハディ)これだけ速く出来るんです 33 00:01:47,240 --> 00:01:50,479 (ナレーター)しかしハディにとっては 読み上げソフトは充分でありません 34 00:01:50,479 --> 00:01:53,299 ウェブサイト自体も 読み上げソフトがきちんと 35 00:01:53,300 --> 00:01:56,580 ページ全体を取り込めるよう デザインされていなければならないのです 36 00:01:56,580 --> 00:02:01,040 (ハディ)これからお見せする 二つのウェブページは 37 00:02:01,049 --> 00:02:07,810 ほとんど見た目は 同じものです 38 00:02:07,810 --> 00:02:09,220 しかしうち一つは アクセシブルになっています 39 00:02:09,220 --> 00:02:11,420 もう一つは アクセシブルではありません 40 00:02:11,420 --> 00:02:17,110 アクセシビリティの機能がないと どれだけ読むのが難しいか 41 00:02:17,110 --> 00:02:19,980 アクセシブルでないページで お見せします 42 00:02:24,720 --> 00:02:25,720 これが… 43 00:02:25,720 --> 00:02:27,000 (読み上げソフト) アクセシブル大学 44 00:02:27,000 --> 00:02:29,840 (ハディ)こっちが我々が作った 仮想の大学の 45 00:02:29,860 --> 00:02:34,720 アクセシブルなページです 46 00:02:34,720 --> 00:02:38,050 アクセシブル大学と 呼んでいます 47 00:02:38,050 --> 00:02:40,270 アクセシブルなページでは 例えばここで 48 00:02:40,270 --> 00:02:45,480 ページの主要な構成を読むよう 読み上げソフトに伝えることが出来ます 49 00:02:45,480 --> 00:02:47,150 (読み上げソフト; 以下ソフト) ドキュメント リージョン ダイアログ 50 00:02:47,150 --> 00:02:47,860 リージョン ツリー ビュー 51 00:02:47,860 --> 00:02:50,160 (ハディ)バナーセクションがあると 教えてくれます 52 00:02:50,160 --> 00:02:51,340 (ソフト)メインメニュー ナビゲーション 53 00:02:51,340 --> 00:02:53,150 (ハディ)メインメニュー セクションがありますね 54 00:02:53,150 --> 00:02:54,150 (ソフト)メイン 55 00:02:54,150 --> 00:02:55,350 (ハディ)そして本文 56 00:02:55,350 --> 00:02:56,350 (ソフト) アプライ ナウ フォーム 57 00:02:56,350 --> 00:02:57,780 (ハディ)もう一つ リージョンがありますね 58 00:02:57,780 --> 00:02:58,830 (ソフト)内容の情報 59 00:02:58,830 --> 00:03:04,080 (ハディ)そして内容の情報 フッターセクションと同じですね 60 00:03:04,080 --> 00:03:07,980 というわけでページが 正しく作られたと仮定して 61 00:03:07,980 --> 00:03:12,980 ページの主だった構成が 大体理解出来るわけです 62 00:03:17,740 --> 00:03:24,670 では アクセシブルでない バージョンを見てみましょう 63 00:03:24,740 --> 00:03:28,260 (ソフト)ホームページ アクセシブル大学 64 00:03:28,260 --> 00:03:33,900 (ハディ)これも見た目は アクセシブルバージョンと同じですが 65 00:03:33,900 --> 00:03:39,990 読み上げソフトに主要な構成を 読むよう伝えると… 66 00:03:39,990 --> 00:03:40,990 (ソフト)リージョンが 見当たりません 67 00:03:40,990 --> 00:03:43,350 (ハディ)リージョンが 見当たらないと言うわけです 68 00:03:43,350 --> 00:03:49,090 そうなるとページの 隅から隅まで読まなければなりません 69 00:03:52,770 --> 00:03:55,650 もしこのアクセシビリティ機能が ついていなかったら 70 00:03:55,650 --> 00:03:58,590 全てが同じウェイトに なってしまいます 71 00:03:58,590 --> 00:04:04,430 そうなると我々には どこからが主要なセクションで 72 00:04:04,430 --> 00:04:09,010 どこまでなのか 分かりようがないわけです 73 00:04:09,010 --> 00:04:13,070 ただ内容を 読み上げるだけでなく 74 00:04:13,070 --> 00:04:15,110 ナビゲーションも大事なのです 75 00:04:15,110 --> 00:04:20,549 ページを見つけ出すのは 76 00:04:20,549 --> 00:04:26,800 非常に骨が折れる作業です 77 00:04:26,800 --> 00:04:32,979 一旦どこにいるのか 何を読んでいるのかが分かれば 78 00:04:32,979 --> 00:04:36,840 普通は大丈夫です 79 00:04:36,840 --> 00:04:39,870 しかし見つけ出す過程や ナビゲーションの過程は 80 00:04:39,870 --> 00:04:44,740 アクセシビリティの分野では 最も複雑なプロセスなのです 81 00:04:44,740 --> 00:04:49,379 そのためには端から端まで 読まねばならないのです 82 00:04:49,379 --> 00:04:51,570 ところがアクセシブルな バージョンだと 83 00:04:51,570 --> 00:04:55,460 主要な構成が何なのか 簡単に理解出来るし 84 00:04:55,460 --> 00:05:02,160 行きたい所を選び そのセクションにさっと行けるわけです 85 00:05:02,180 --> 00:05:04,940 (ソフト)メニューを離れます ヘディング リスト ダイアログ; リスト ビュー 86 00:05:04,940 --> 00:05:13,300 (ハディ)ヘディングは内容の 構成を知るための情報を得る 87 00:05:13,300 --> 00:05:19,300 もうひとつの手段です 88 00:05:20,640 --> 00:05:24,940 これで内容の主要な構成 そうでない構成について 89 00:05:24,949 --> 00:05:29,409 充分な理解が得られるし 概要も分かります 90 00:05:29,409 --> 00:05:30,510 つまりここで… 91 00:05:30,510 --> 00:05:32,419 (ソフト)ようこそ 2 92 00:05:32,419 --> 00:05:33,969 特集記事の スライドショー 2 93 00:05:33,969 --> 00:05:35,310 アクセシブル大学 1 94 00:05:35,310 --> 00:05:41,490 (ハディ)アクセシブル大学そのものが ヘディング 1ですね 95 00:05:41,490 --> 00:05:42,490 (ソフト)特集記事 96 00:05:42,490 --> 00:05:45,010 (ハディ)特集記事が ヘディング 2 97 00:05:45,010 --> 00:05:48,360 このようにこのセクションが ヘディングのサブセクションであると 98 00:05:48,360 --> 00:05:53,579 自動的に教えてくれるわけです 99 00:05:54,689 --> 00:05:58,389 またオーバーオールでは ページの概要と 100 00:05:58,389 --> 00:06:02,190 主だったセクションが 分かります 101 00:06:02,190 --> 00:06:05,940 これがアクセシブルと そうでないものの違いなのです 102 00:06:07,700 --> 00:06:12,040 (シェリル)読み上げソフトは 画面上のテキストしかアクセス出来ません 103 00:06:12,050 --> 00:06:16,949 だからもし誰かが書類をスキャンして サイトにその画像をアップしたら 104 00:06:16,949 --> 00:06:19,990 読み上げソフトはその内容を 読むことが出来ないわけです 105 00:06:19,990 --> 00:06:25,449 ですからウェブ開発者は 読み上げソフトがアクセス出来るよう 106 00:06:25,449 --> 00:06:28,199 全ての情報を作成する必要があります 107 00:06:28,199 --> 00:06:34,249 それで視覚障がい者が 読み上げソフトを使って 108 00:06:34,249 --> 00:06:35,840 テキストにアクセス 出来るようになるからです 109 00:06:35,920 --> 00:06:36,820 (読み上げソフト)エンター 110 00:06:36,830 --> 00:06:37,830 メッセージ送信者 111 00:06:37,830 --> 00:06:38,830 こんにちは 112 00:06:38,830 --> 00:06:41,749 (シェリル)障がいを持つ人が 補助テクノロジーにアクセスがあるのは 113 00:06:41,749 --> 00:06:44,800 当然のことですが それだけではありません 114 00:06:44,800 --> 00:06:47,940 彼らがこのテクノロジーを 有効に活用出来るためには 115 00:06:47,940 --> 00:06:50,909 ウェブサイトやソフト PDFファイルなどの開発者が 116 00:06:50,909 --> 00:06:54,669 補助テクノロジーの 利用者のことを考えて 117 00:06:54,669 --> 00:06:57,260 それらのテクノロジーが きちんと使えるように 118 00:06:57,260 --> 00:06:59,500 デザインしなければ いけないのです