WEBVTT 00:00:06.959 --> 00:00:09.126 ここに居れることに 感激しています 00:00:09.147 --> 00:00:12.430 皆さんにお会い出来て とっても嬉しいです 00:00:12.431 --> 00:00:16.511 ここにいることがこんなにも 嬉しく思える一番の理由は 00:00:16.512 --> 00:00:19.972 今日 私は生きている はずではないからです 00:00:19.973 --> 00:00:24.055 2006年2月2日に 私は死んでいたはずなのです 00:00:24.056 --> 00:00:29.030 その日がこの世で 私の最後の日だったはずなのです 00:00:29.031 --> 00:00:33.667 医者が私の主人と家族に 00:00:33.668 --> 00:00:36.796 私の余命はあと数時間だと 伝えたからです 00:00:36.797 --> 00:00:39.975 私は末期の悪性リンパ腫ー 00:00:39.976 --> 00:00:43.144 リンパ腺にできた癌で 死にかけていました 00:00:43.145 --> 00:00:47.458 その時点まで 私は癌で 4年間苦しみ続けました 00:00:48.920 --> 00:00:53.980 4年間 この病気は 私の体を貪りました 00:00:53.981 --> 00:00:57.199 癌はリンパ腺を伝って 転移し続けました 00:00:57.200 --> 00:00:59.598 最初は 首に出来たしこりに始まり 00:00:59.599 --> 00:01:03.167 それから体全体のリンパ腺に転移し 00:01:03.168 --> 00:01:06.774 その4年間の最後の日の時点で 00:01:06.775 --> 00:01:09.938 レモンの大きさにまでなった いくつかの腫瘍が 00:01:09.939 --> 00:01:13.774 後頭部から 00:01:13.775 --> 00:01:16.902 首全体や胸のあたり 00:01:16.903 --> 00:01:20.722 脇の下や下腹部まで広がっていました 00:01:21.644 --> 00:01:26.265 それから昏睡状態になる前には 00:01:27.247 --> 00:01:30.174 肺には水が溜まり 00:01:30.175 --> 00:01:32.857 横になる度に 00:01:32.858 --> 00:01:35.837 自分の体液で  窒息しそうになりました 00:01:35.838 --> 00:01:39.252 筋肉は完全に衰え 00:01:39.253 --> 00:01:42.555 体重は38.5キロしかありませんでした 00:01:42.556 --> 00:01:46.535 私は骨と皮だけのような姿でした 00:01:48.049 --> 00:01:52.526 体の至る所に  ふさがらない傷口があり 00:01:52.527 --> 00:01:55.681 毒素が体から滲み出ていました 00:01:55.682 --> 00:01:58.533 食べ物を消化することも 出来ませんでした 00:01:58.534 --> 00:02:01.662 常に微熱があり 00:02:01.663 --> 00:02:05.349 衰えた筋肉のせいで  歩き回ることも出来ませんでした 00:02:05.350 --> 00:02:10.923 だから いつも横になっているか  車椅子で連れ回してもらうのみで 00:02:10.924 --> 00:02:14.125 常に酸素ボンベに繋がれていました 00:02:14.126 --> 00:02:17.855 酸素ボンベがなくては 呼吸も出来なかったのです 00:02:17.856 --> 00:02:23.674 そして 2006年2月2日の朝 00:02:23.675 --> 00:02:26.503 私は昏睡状態に陥ったのです 00:02:26.504 --> 00:02:29.261 医者たちは最後の数時間だろうと 告げました 00:02:29.262 --> 00:02:32.515 私の内臓が機能不全に陥り 00:02:32.516 --> 00:02:34.436 機能停止し始めていたからです 00:02:34.437 --> 00:02:39.144 家族は 私が息を引き取る前に 会わせたい人がいるのなら 00:02:39.145 --> 00:02:41.303 今がその時だと告げられました 00:02:41.304 --> 00:02:44.610 私の周りのみんなは  知る由もなかったけれど 00:02:44.611 --> 00:02:47.658 私が完全に昏睡状態に見え 00:02:47.659 --> 00:02:49.889 目は閉じていても 00:02:49.890 --> 00:02:54.124 私は自分の周りで何が起こっているか 00:02:54.125 --> 00:02:55.788 全部わかっていました 00:02:55.789 --> 00:02:59.362 悲しみに暮れながら横に座り 00:02:59.363 --> 00:03:01.943 私の手を握る主人のことが 私にはよくわかりました 00:03:01.944 --> 00:03:05.444 医者のすること全ても わかっていました 00:03:05.445 --> 00:03:07.580 私の体に管を入れたり 00:03:07.581 --> 00:03:12.182 息がしやすいように  肺から体液を抽出したり 00:03:12.183 --> 00:03:15.528 起こっていることが 全部わかっていました 00:03:16.471 --> 00:03:22.286 まるで視界が 360度見えるような感じで 00:03:22.287 --> 00:03:26.633 私の体の周りで起きていること 全てが見えたのです 00:03:27.796 --> 00:03:33.798 体が横たわっていた 部屋の中だけではありません 00:03:35.171 --> 00:03:40.053 まるで体外へ 飛び出したかのようでした 00:03:40.054 --> 00:03:42.265 私には自分の体の状況が わかっていたのです 00:03:42.266 --> 00:03:46.785 病室のベッドに横たわっているのが 見えたのです 00:03:46.786 --> 00:03:50.891 でも私はもはやその体を 離れていました 00:03:50.892 --> 00:03:56.382 まるで あらゆる場所に 同時に存在出来るようでした 00:03:57.185 --> 00:04:01.497 特定の場所のことを考えるだけで そこにいたのです 00:04:01.498 --> 00:04:05.342 インドにいる兄のこともわかりました 00:04:05.343 --> 00:04:07.188 私の体は香港にいたのにです 00:04:07.189 --> 00:04:09.575 これは香港に居た時の出来事です 00:04:09.576 --> 00:04:11.860 兄はインドにいて 00:04:11.861 --> 00:04:14.970 私に会いに来るために  急いで飛行機に乗り込んでいました 00:04:14.971 --> 00:04:18.772 兄は私が息を引き取る前に  一目会いたかったのです 00:04:18.773 --> 00:04:20.755 それも全部わかっていました 00:04:20.755 --> 00:04:23.886 まるで兄と一緒にいるかのように 飛行機の中の兄が見えたのです 00:04:24.886 --> 00:04:30.293 それから父と私の親友のことも わかりました 00:04:30.294 --> 00:04:32.419 私が失くした2人です 00:04:32.420 --> 00:04:35.099 どちらも他界していました 00:04:35.100 --> 00:04:38.044 でも 彼らの存在を感じたのです 00:04:38.045 --> 00:04:41.732 まるで 私を導こうとして  会話している感じでした 00:04:42.945 --> 00:04:47.392 この不思議な感覚の中で感じたのは 00:04:47.393 --> 00:04:53.184 自分が全てを理解しうる 明晰な状態にあるということでした 00:04:54.106 --> 00:04:57.199 私はどうして癌になったか わかったのです 00:04:57.200 --> 00:05:00.712 自分が実際には もっと偉大であること― 00:05:00.713 --> 00:05:06.152 実は私たちは皆 肉体に宿っている間は 00:05:06.153 --> 00:05:08.682 自分で思うよりも ずっと偉大で力強いとわかったのです 00:05:08.683 --> 00:05:13.806 まるで あらゆる人々と 繋がっているように感じました 00:05:13.807 --> 00:05:16.876 私を治療する医者たちや看護師 00:05:16.877 --> 00:05:19.583 主人や母、兄 00:05:19.584 --> 00:05:24.912 そして皆が同じ意識を 分かち合っているようでした 00:05:24.913 --> 00:05:29.112 彼らが感じることが感じられたし 00:05:29.113 --> 00:05:31.783 彼らの悲しみも感じました 00:05:31.784 --> 00:05:35.288 医者が諦めたのもわかりました 00:05:35.875 --> 00:05:41.825 同時に そのドラマチックな感情に 引き込まれることもありませんでしたが 00:05:41.826 --> 00:05:44.493 彼らの気持ちはよくわかりました 00:05:44.494 --> 00:05:47.646 みんなで同じ意識を 分かち合っている感じでした 00:05:47.647 --> 00:05:51.460 私たちの肉体では表現していないのに 00:05:51.461 --> 00:05:57.473 あなたも私も そして全員が 同じ意識を持って表現していたのです 00:05:57.474 --> 00:05:59.360 そんな感じがしました 00:06:00.322 --> 00:06:04.765 私の父は私に何かを 伝えようとしていると感じました 00:06:04.766 --> 00:06:09.833 「今はまだ逝く時じゃないのだから 体に戻りなさい」と 00:06:10.387 --> 00:06:13.416 最初は 戻りたくありませんでした 00:06:13.417 --> 00:06:16.166 なぜなら 逝くか戻るかの選択肢が 00:06:16.167 --> 00:06:17.907 まだあったように思えたからです 00:06:17.908 --> 00:06:20.928 だから最初は この体には  絶対に戻りたくありませんでした 00:06:20.929 --> 00:06:24.085 この病気に蝕まれて 死にかけている体に 00:06:24.086 --> 00:06:27.850 戻る理由を何ひとつ 見い出せなかったからです 00:06:27.851 --> 00:06:32.658 私は家族の重荷で 苦しんでおり 戻る理由などありませんでした 00:06:32.659 --> 00:06:34.496 だから 戻りたくなかったのです 00:06:35.247 --> 00:06:41.076 でもその次の瞬間  全てがわかったのです 00:06:41.077 --> 00:06:43.883 今や全てを悟ったのだから 00:06:43.884 --> 00:06:47.436 そして癌になった理由も 理解出来たのだから 00:06:47.437 --> 00:06:51.157 もし自分の体に戻る事を選択したら 00:06:51.158 --> 00:06:53.914 私の体がすぐに癒えるはずだと わかったのです 00:06:54.834 --> 00:06:57.805 だから その瞬間に 00:06:58.666 --> 00:07:01.454 戻ろうと決めました 00:07:01.455 --> 00:07:05.081 まるで父と親友が 私にこう語りかけたかのようでした 00:07:05.082 --> 00:07:08.363 「本当の自分がわかったのなら 00:07:08.364 --> 00:07:12.019 戻って何も恐れる事なく 生きなさい」と 00:07:12.020 --> 00:07:17.785 その瞬間に 私は 昏睡状態から目覚めたのです 00:07:18.556 --> 00:07:21.733 私の家族は私を見て 安心しました 00:07:21.734 --> 00:07:24.400 医者たちには説明出来ませんでした 00:07:24.401 --> 00:07:26.851 医者もそこにいて 驚いていましたが 00:07:26.852 --> 00:07:28.783 同時に彼らは とても慎重でした 00:07:28.784 --> 00:07:32.007 理由がわからなかったからです 私は まだかなり弱っていました 00:07:32.008 --> 00:07:34.119 私が昏睡状態から抜けたままなのか 00:07:34.120 --> 00:07:38.830 治るのか 逝くのか 誰も知り得ませんでした 00:07:38.831 --> 00:07:43.210 私はもう大丈夫だとわかっていたので 家族にはこう伝えました 00:07:43.211 --> 00:07:48.424 「私はもう大丈夫 今が逝く時期じゃないから」と 00:07:48.425 --> 00:07:54.565 それから5日間で身体中にあった腫瘍は 70%も小さくなり 00:07:55.241 --> 00:08:00.033 それから5週間で 退院して家に帰りました 00:08:00.034 --> 00:08:02.765 癌は消えていました 00:08:02.766 --> 00:08:05.008 さて そこから何が起こったかというと 00:08:05.009 --> 00:08:10.078 そこから人生のやり直しが 始まったのです 00:08:10.079 --> 00:08:12.514 想像出来ると思いますが 00:08:12.515 --> 00:08:15.234 私の人生は完全に逆転しました 00:08:15.235 --> 00:08:18.045 世界を見る視点が変わったのです 00:08:18.046 --> 00:08:21.909 あの経験は 私たちの肉体に対する見解 00:08:21.910 --> 00:08:26.599 私の肉体を蝕んだ病気への見解 そして世界を見る目を変えたのです 00:08:26.600 --> 00:08:30.713 その経験をした後に 人生をやり直すのは 00:08:30.714 --> 00:08:32.962 とても難しく感じました 00:08:32.964 --> 00:08:37.914 それが どんな感じだったのかを 説明するには 00:08:37.916 --> 00:08:40.662 比喩で例えるのが一番だと思います 00:08:40.663 --> 00:08:46.423 そこで「倉庫」を 比喩に使いたいと思います 00:08:46.424 --> 00:08:49.041 ちょっと想像してみてください 00:08:49.042 --> 00:08:53.626 私達は 真っ暗な倉庫の中に いるとします 00:08:53.666 --> 00:08:56.208 真っ暗です 00:08:56.209 --> 00:08:58.522 今この瞬間に 00:08:58.523 --> 00:09:01.512 真っ暗な倉庫の中にいると 想像してください 00:09:01.513 --> 00:09:05.063 真っ暗で何も見えないのです 00:09:05.064 --> 00:09:08.215 目の前に何があるかも見えないのです 00:09:08.216 --> 00:09:12.691 でも 懐中電灯を手に持っていると 想像してください 00:09:12.692 --> 00:09:14.282 小さな懐中電灯です 00:09:14.283 --> 00:09:17.093 そして 懐中電灯を点け 00:09:17.094 --> 00:09:22.587 真っ暗な中  歩く方向を照らすのです 00:09:22.588 --> 00:09:26.626 その小さな懐中電灯の光を頼りに 00:09:26.627 --> 00:09:29.626 暗い中を歩き回るのです 00:09:29.627 --> 00:09:33.152 その倉庫の中にある全てのものは 00:09:33.153 --> 00:09:37.760 その懐中電灯の光が当たるところ だけしか見えません 00:09:37.761 --> 00:09:41.060 その光が あちらを照らしている時には 00:09:41.061 --> 00:09:42.950 あちらにあるものしか見えないのです 00:09:42.951 --> 00:09:45.243 他は真っ暗なのです 00:09:45.244 --> 00:09:50.247 光をこちらに当ててみると この部分しか見えないのです 00:09:50.248 --> 00:09:55.473 その光の当たる部分以外は 何も見えないのです 00:09:55.474 --> 00:09:59.912 そしてある日 強力な照明が点いたとしましょう 00:09:59.913 --> 00:10:02.965 倉庫全体が照明に照らされて 00:10:02.966 --> 00:10:06.719 その倉庫の大きさに 気がつくのです 00:10:06.720 --> 00:10:10.962 想像していたよりも  ずっと巨大なのです 00:10:10.963 --> 00:10:15.069 たくさんの棚で覆われ 棚のその上にもまた棚があり 00:10:15.070 --> 00:10:17.402 色々な物が置いてあるのです 00:10:17.403 --> 00:10:22.280 想像出来る全てのもの そして想像も絶するようなものが 00:10:22.281 --> 00:10:27.104 全部棚に綺麗に並べて 置いてあるのです 00:10:27.105 --> 00:10:31.193 美しい物だったり そんなに美しくない物だったり 00:10:31.194 --> 00:10:32.833 大きな物だったり 小さな物だったり 00:10:32.834 --> 00:10:36.884 見たこともない色の物だったり 00:10:36.885 --> 00:10:39.671 想像を絶する色だったり 00:10:39.672 --> 00:10:43.412 奇妙で面白い形の物だったり 00:10:43.413 --> 00:10:46.160 それが並べて置いてあるのです 00:10:46.161 --> 00:10:49.608 その中には 前に懐中電灯の光で 見たことがある物もありますが 00:10:49.609 --> 00:10:51.981 ほとんどの物は 今まで見たこともない物です 00:10:51.982 --> 00:10:55.741 なぜなら今まで懐中電灯で 照らしたことがなかったからです 00:10:55.742 --> 00:10:59.445 そして その照明が再び消えた  と想像してみてください 00:10:59.446 --> 00:11:03.220 また懐中電灯だけの光に逆戻り 00:11:03.221 --> 00:11:08.162 そうすると 見えるのは  懐中電灯の光で 00:11:08.163 --> 00:11:11.199 照らして見える物だけですが 00:11:11.200 --> 00:11:13.145 少なくとも 00:11:13.146 --> 00:11:16.985 他にどんなにたくさんの物が 00:11:16.986 --> 00:11:21.705 同時に存在しているのか 今はわかります 00:11:21.706 --> 00:11:25.784 今なら 単に目に見えず 経験していないからと言って 00:11:25.785 --> 00:11:29.324 存在しないとは限らない ということがわかります 00:11:29.325 --> 00:11:32.963 経験を積んだ今だからこそ わかるのです 00:11:32.964 --> 00:11:35.177 私はそのように感じています 00:11:35.178 --> 00:11:40.136 私たちが信じる以上の物が 存在するという感じがするのです 00:11:40.137 --> 00:11:44.598 私たちが経験したこと以上の ことが存在するのです 00:11:44.599 --> 00:11:47.010 ただ懐中電灯の光が 届かないだけなのです 00:11:47.895 --> 00:11:51.369 もう少しわかりやすくするために 00:11:51.370 --> 00:11:55.260 簡単なゲームをしましょう ちょっとした実験です 00:11:55.261 --> 00:11:59.153 部屋を見回してみて 赤い色の物を全て 00:11:59.154 --> 00:12:03.496 探してみてください 赤もエンジ色も全てです 00:12:03.497 --> 00:12:06.733 見回して 記憶してみてください 00:12:06.734 --> 00:12:09.992 出来るだけ沢山のものです 覚えておいてください 00:12:09.993 --> 00:12:12.473 この後 それを 思い出してもらいます 00:12:12.474 --> 00:12:16.038 はい では目を閉じて 正面を向いてください 00:12:16.039 --> 00:12:19.774 青い色の物はいくつありましたか? 00:12:19.775 --> 00:12:20.904 (笑) 00:12:20.905 --> 00:12:23.892 ほとんど記憶にありませんね よく考えてください 00:12:23.893 --> 00:12:25.742 目を開けて  見回して下さい 00:12:25.743 --> 00:12:29.833 沢山の青い物が赤い物と一緒に 存在しているのがわかります 00:12:29.834 --> 00:12:33.668 でも さっきは気付きませんでしたし 見もしませんでした 00:12:33.669 --> 00:12:36.618 どうしてでしょう?  ただ意識しなかったからです 00:12:36.619 --> 00:12:39.936 懐中電灯の一筋の光 あれは何なのでしょうか 00:12:39.937 --> 00:12:41.807 あれは あなたの意識なのです 00:12:41.808 --> 00:12:44.343 一筋の光は あなたの意識です 00:12:44.344 --> 00:12:48.757 何かに意識を向けると 00:12:48.758 --> 00:12:53.003 それがあなたの現実なり 経験となるのです 00:12:53.004 --> 00:12:56.197 あなたの鼻先に 何かがあったとしても 00:12:56.198 --> 00:12:59.116 懐中電灯の光が当たっていないと 00:12:59.117 --> 00:13:03.166 それに気付きもしないし  意識もしないのです 00:13:03.167 --> 00:13:04.545 考えてみてください 00:13:04.546 --> 00:13:09.395 癌の意識向上に 私たちは何億も費やしています 00:13:09.396 --> 00:13:13.195 癌の意識向上キャンペーンを 考えてみてください 00:13:13.196 --> 00:13:18.926 同じ分のお金、気力、努力を 健康への意識向上に費やしたら 00:13:18.927 --> 00:13:20.995 世界がどんなに変わるでしょうか? 00:13:20.996 --> 00:13:23.605 私達全員の努力を 戦争で戦うことではなく 00:13:23.606 --> 00:13:26.012 平和へ費やしたと 想像してみてください 00:13:26.013 --> 00:13:30.072 私たちの考え方次第で 全く違う世界が築けるのではないでしょうか? 00:13:30.901 --> 00:13:34.092 もっと個人的なレベルで話してみますね 00:13:34.093 --> 00:13:37.822 私がこの経験から得た 00:13:37.823 --> 00:13:40.822 5つの教訓をお話しします 00:13:40.823 --> 00:13:45.197 1つ目に大切だと学んだこと 00:13:45.198 --> 00:13:50.156 私たちが意識を集中すべき 一番大事なことは愛です 00:13:50.157 --> 00:13:51.615 それが1つ目です 00:13:51.616 --> 00:13:55.612 愛について語る時 「人を愛しましょう」と 00:13:55.613 --> 00:13:57.292 言うのは簡単なことです 00:13:57.293 --> 00:14:01.928 でも私が学んだのは 私が癌を患った理由の1つが 00:14:01.929 --> 00:14:04.509 自分自身を愛さなかったからだ ということです 00:14:04.510 --> 00:14:06.479 これは非常に大切です 00:14:06.480 --> 00:14:09.963 自分自身を愛することは  自分に価値を見出すことです 00:14:09.964 --> 00:14:13.822 自分に価値を見出すと 自分への接し方を人に伝えられます 00:14:13.823 --> 00:14:18.934 自分を愛すると 他の人を支配したり いじめたりする必要がなくなりますし 00:14:18.935 --> 00:14:22.817 人から支配されることも  いじめられることもさせません 00:14:22.818 --> 00:14:27.068 自分を愛することは 人を愛することと 同じくらい大事なことなのです 00:14:27.069 --> 00:14:28.954 そして自分を愛すれば愛するほど 00:14:28.955 --> 00:14:32.394 それだけの愛情を  人にも与えなくてないけないのです 00:14:32.395 --> 00:14:36.094 2番目に大切なレッスンは 00:14:36.095 --> 00:14:39.137 何をも恐れずに生きることです 00:14:39.138 --> 00:14:41.779 ほとんどの人は 恐怖心を持つよう 教えられて育ちました 00:14:41.780 --> 00:14:43.424 全てを恐れるべしと教わって来たのです 00:14:43.425 --> 00:14:46.844 私もかつては何もかもを恐れていました 癌も恐かったし 00:14:46.845 --> 00:14:48.849 悪いものを食べているのではないかとか 00:14:48.850 --> 00:14:51.087 人の機嫌を損ねるのではないかとか 00:14:51.088 --> 00:14:54.484 何もかもが不安でした  失敗も恐れていました 00:14:54.485 --> 00:14:57.555 ほとんどの人が そうやって育ってきたのです 00:14:57.556 --> 00:15:02.473 恐怖心に守られていると考えがちですが それは事実ではありません 00:15:02.474 --> 00:15:04.927 愛が守ってくれるのです 00:15:04.928 --> 00:15:08.089 自分を愛し 人を愛することで 00:15:08.090 --> 00:15:10.589 自分の安全を確保し 00:15:10.590 --> 00:15:13.512 他の人の安全を確保し 危険から逃れるのです 00:15:13.513 --> 00:15:16.861 愛が恐怖心なんかよりも ずっと安全を保ってくれます 00:15:17.622 --> 00:15:20.570 私が学んだ3つ目の大切なこと 00:15:20.571 --> 00:15:23.980 それはユーモア 笑うこと そして喜びです 00:15:23.981 --> 00:15:26.293 私たちは生まれつき 知っているはずです 00:15:26.294 --> 00:15:29.013 生まれつき笑うことが 大切だと知っています 00:15:29.014 --> 00:15:31.337 だって 子供達はいつも そうしてるでしょう? 00:15:31.338 --> 00:15:34.329 私達は皆 愛と恐れない心を持って 生まれてきました 00:15:34.330 --> 00:15:38.069 でも 大人になるにつれて それを失ってしまうのです 00:15:38.070 --> 00:15:43.085 笑うことやユーモア 人生に喜びを見出すことは本当に大切です 00:15:43.086 --> 00:15:48.246 あなたが思いつく どんな精神的鍛錬よりも ずっと大切なのです 00:15:48.247 --> 00:15:53.030 私達自身がもっと笑うことを学び 政治家が笑うことを学べば 00:15:53.031 --> 00:15:55.347 私たちの世界は 全く違うものになるでしょう 00:15:55.348 --> 00:15:59.848 そして 私たちがもっと笑えば 病気の人が減るでしょう 00:15:59.849 --> 00:16:03.834 病院も減るし 牢獄も減るでしょう 00:16:04.541 --> 00:16:08.537 4つ目に大切なことは 命は贈り物だということです 00:16:08.538 --> 00:16:10.077 本当です 00:16:10.078 --> 00:16:13.154 ほとんどの人たちは 人生を 雑用をこなすかのように生きています 00:16:13.155 --> 00:16:15.131 でもそうあるべきではないのです 00:16:15.132 --> 00:16:16.957 残念なことに 00:16:16.958 --> 00:16:20.667 大切なものを失った時だけにしか 00:16:20.668 --> 00:16:23.272 それがどんなに大切だったかに 気がつきません 00:16:23.273 --> 00:16:27.860 私は自分の命を失いかけることによって その価値を見出しました 00:16:27.861 --> 00:16:30.852 同じ過ちを他の人に 犯してほしくないのです 00:16:30.853 --> 00:16:34.441 だから ここに立って メッセージをお伝えしているのです 00:16:34.442 --> 00:16:37.815 どんなに命が大切か 手遅れになる前に 00:16:37.816 --> 00:16:39.815 気づいて欲しいのです 00:16:39.816 --> 00:16:41.793 あなたの命は贈り物です 00:16:41.794 --> 00:16:45.503 課される試練さえも贈り物です 00:16:45.504 --> 00:16:47.115 私が癌に冒されていた時 00:16:47.845 --> 00:16:50.834 それが私に与えられた 最大の試練でした 00:16:50.835 --> 00:16:52.901 でも今振り返ってみると 00:16:52.902 --> 00:16:55.562 それは 私が手にした 最高の贈り物だったと感じます 00:16:55.563 --> 00:16:57.258 人々は癌が― 00:16:57.259 --> 00:16:59.928 いえ私さえも 癌が 私を殺そうとしていると思っていました 00:16:59.929 --> 00:17:04.181 でも実際は 癌になる前から 自分で自分を殺していたのです 00:17:04.182 --> 00:17:06.829 癌が私の命を守ってくれました 00:17:06.832 --> 00:17:10.200 あなたが直面する すべての試練は贈り物です 00:17:10.201 --> 00:17:15.958 最後には 必ずその試練が 贈り物だったとわかるのです 00:17:15.959 --> 00:17:19.934 もしその試練に耐えきれず 贈り物だと思えないのなら 00:17:19.935 --> 00:17:23.125 それはまだ最後までに たどり着いていないだけです 00:17:24.194 --> 00:17:28.499 5番目に 最後に 私が学んだ大切なことは 00:17:28.500 --> 00:17:33.447 一番大事なことはいつでも 自分らしくいることだということです 00:17:33.448 --> 00:17:36.099 出来るだけ素顔の自分でいるのです 00:17:36.100 --> 00:17:39.122 自分の光を出来るだけ輝かすのです 00:17:39.123 --> 00:17:40.797 自分の個性を受け入れるのです 00:17:40.798 --> 00:17:44.707 自分が誰であるか 自分自身を知り 00:17:44.708 --> 00:17:50.199 自分を無条件に愛し そして自分らしくいるのです 00:17:50.200 --> 00:17:51.589 この5つのことを心に据えて 00:17:51.590 --> 00:17:54.699 恐れることなく人生を生きましょう! 00:17:54.700 --> 00:17:56.238 ありがとうございました 00:17:56.239 --> 00:17:57.727 (拍手)