1 00:00:06,959 --> 00:00:09,126 ここに居れることに 感激しています 2 00:00:09,147 --> 00:00:12,430 皆さんにお会い出来て とっても嬉しいです 3 00:00:12,431 --> 00:00:16,511 ここにいることがこんなにも 嬉しく思える一番の理由は 4 00:00:16,512 --> 00:00:19,972 今日 私は生きている はずではないからです 5 00:00:19,973 --> 00:00:24,055 2006年2月2日に 私は死んでいたはずなのです 6 00:00:24,056 --> 00:00:29,030 その日がこの世で 私の最後の日だったはずなのです 7 00:00:29,031 --> 00:00:33,667 医者が私の主人と家族に 8 00:00:33,668 --> 00:00:36,796 私の余命はあと数時間だと 伝えたからです 9 00:00:36,797 --> 00:00:39,975 私は末期の悪性リンパ腫ー 10 00:00:39,976 --> 00:00:43,144 リンパ腺にできた癌で 死にかけていました 11 00:00:43,145 --> 00:00:47,458 その時点まで 私は癌で 4年間苦しみ続けました 12 00:00:48,920 --> 00:00:53,980 4年間 この病気は 私の体を貪りました 13 00:00:53,981 --> 00:00:57,199 癌はリンパ腺を伝って 転移し続けました 14 00:00:57,200 --> 00:00:59,598 最初は 首に出来たしこりに始まり 15 00:00:59,599 --> 00:01:03,167 それから体全体のリンパ腺に転移し 16 00:01:03,168 --> 00:01:06,774 その4年間の最後の日の時点で 17 00:01:06,775 --> 00:01:09,938 レモンの大きさにまでなった いくつかの腫瘍が 18 00:01:09,939 --> 00:01:13,774 後頭部から 19 00:01:13,775 --> 00:01:16,902 首全体や胸のあたり 20 00:01:16,903 --> 00:01:20,722 脇の下や下腹部まで広がっていました 21 00:01:21,644 --> 00:01:26,265 それから昏睡状態になる前には 22 00:01:27,247 --> 00:01:30,174 肺には水が溜まり 23 00:01:30,175 --> 00:01:32,857 横になる度に 24 00:01:32,858 --> 00:01:35,837 自分の体液で  窒息しそうになりました 25 00:01:35,838 --> 00:01:39,252 筋肉は完全に衰え 26 00:01:39,253 --> 00:01:42,555 体重は38.5キロしかありませんでした 27 00:01:42,556 --> 00:01:46,535 私は骨と皮だけのような姿でした 28 00:01:48,049 --> 00:01:52,526 体の至る所に  ふさがらない傷口があり 29 00:01:52,527 --> 00:01:55,681 毒素が体から滲み出ていました 30 00:01:55,682 --> 00:01:58,533 食べ物を消化することも 出来ませんでした 31 00:01:58,534 --> 00:02:01,662 常に微熱があり 32 00:02:01,663 --> 00:02:05,349 衰えた筋肉のせいで  歩き回ることも出来ませんでした 33 00:02:05,350 --> 00:02:10,923 だから いつも横になっているか  車椅子で連れ回してもらうのみで 34 00:02:10,924 --> 00:02:14,125 常に酸素ボンベに繋がれていました 35 00:02:14,126 --> 00:02:17,855 酸素ボンベがなくては 呼吸も出来なかったのです 36 00:02:17,856 --> 00:02:23,674 そして 2006年2月2日の朝 37 00:02:23,675 --> 00:02:26,503 私は昏睡状態に陥ったのです 38 00:02:26,504 --> 00:02:29,261 医者たちは最後の数時間だろうと 告げました 39 00:02:29,262 --> 00:02:32,515 私の内臓が機能不全に陥り 40 00:02:32,516 --> 00:02:34,436 機能停止し始めていたからです 41 00:02:34,437 --> 00:02:39,144 家族は 私が息を引き取る前に 会わせたい人がいるのなら 42 00:02:39,145 --> 00:02:41,303 今がその時だと告げられました 43 00:02:41,304 --> 00:02:44,610 私の周りのみんなは  知る由もなかったけれど 44 00:02:44,611 --> 00:02:47,658 私が完全に昏睡状態に見え 45 00:02:47,659 --> 00:02:49,889 目は閉じていても 46 00:02:49,890 --> 00:02:54,124 私は自分の周りで何が起こっているか 47 00:02:54,125 --> 00:02:55,788 全部わかっていました 48 00:02:55,789 --> 00:02:59,362 悲しみに暮れながら横に座り 49 00:02:59,363 --> 00:03:01,943 私の手を握る主人のことが 私にはよくわかりました 50 00:03:01,944 --> 00:03:05,444 医者のすること全ても わかっていました 51 00:03:05,445 --> 00:03:07,580 私の体に管を入れたり 52 00:03:07,581 --> 00:03:12,182 息がしやすいように  肺から体液を抽出したり 53 00:03:12,183 --> 00:03:15,528 起こっていることが 全部わかっていました 54 00:03:16,471 --> 00:03:22,286 まるで視界が 360度見えるような感じで 55 00:03:22,287 --> 00:03:26,633 私の体の周りで起きていること 全てが見えたのです 56 00:03:27,796 --> 00:03:33,798 体が横たわっていた 部屋の中だけではありません 57 00:03:35,171 --> 00:03:40,053 まるで体外へ 飛び出したかのようでした 58 00:03:40,054 --> 00:03:42,265 私には自分の体の状況が わかっていたのです 59 00:03:42,266 --> 00:03:46,785 病室のベッドに横たわっているのが 見えたのです 60 00:03:46,786 --> 00:03:50,891 でも私はもはやその体を 離れていました 61 00:03:50,892 --> 00:03:56,382 まるで あらゆる場所に 同時に存在出来るようでした 62 00:03:57,185 --> 00:04:01,497 特定の場所のことを考えるだけで そこにいたのです 63 00:04:01,498 --> 00:04:05,342 インドにいる兄のこともわかりました 64 00:04:05,343 --> 00:04:07,188 私の体は香港にいたのにです 65 00:04:07,189 --> 00:04:09,575 これは香港に居た時の出来事です 66 00:04:09,576 --> 00:04:11,860 兄はインドにいて 67 00:04:11,861 --> 00:04:14,970 私に会いに来るために  急いで飛行機に乗り込んでいました 68 00:04:14,971 --> 00:04:18,772 兄は私が息を引き取る前に  一目会いたかったのです 69 00:04:18,773 --> 00:04:20,755 それも全部わかっていました 70 00:04:20,755 --> 00:04:23,886 まるで兄と一緒にいるかのように 飛行機の中の兄が見えたのです 71 00:04:24,886 --> 00:04:30,293 それから父と私の親友のことも わかりました 72 00:04:30,294 --> 00:04:32,419 私が失くした2人です 73 00:04:32,420 --> 00:04:35,099 どちらも他界していました 74 00:04:35,100 --> 00:04:38,044 でも 彼らの存在を感じたのです 75 00:04:38,045 --> 00:04:41,732 まるで 私を導こうとして  会話している感じでした 76 00:04:42,945 --> 00:04:47,392 この不思議な感覚の中で感じたのは 77 00:04:47,393 --> 00:04:53,184 自分が全てを理解しうる 明晰な状態にあるということでした 78 00:04:54,106 --> 00:04:57,199 私はどうして癌になったか わかったのです 79 00:04:57,200 --> 00:05:00,712 自分が実際には もっと偉大であること― 80 00:05:00,713 --> 00:05:06,152 実は私たちは皆 肉体に宿っている間は 81 00:05:06,153 --> 00:05:08,682 自分で思うよりも ずっと偉大で力強いとわかったのです 82 00:05:08,683 --> 00:05:13,806 まるで あらゆる人々と 繋がっているように感じました 83 00:05:13,807 --> 00:05:16,876 私を治療する医者たちや看護師 84 00:05:16,877 --> 00:05:19,583 主人や母、兄 85 00:05:19,584 --> 00:05:24,912 そして皆が同じ意識を 分かち合っているようでした 86 00:05:24,913 --> 00:05:29,112 彼らが感じることが感じられたし 87 00:05:29,113 --> 00:05:31,783 彼らの悲しみも感じました 88 00:05:31,784 --> 00:05:35,288 医者が諦めたのもわかりました 89 00:05:35,875 --> 00:05:41,825 同時に そのドラマチックな感情に 引き込まれることもありませんでしたが 90 00:05:41,826 --> 00:05:44,493 彼らの気持ちはよくわかりました 91 00:05:44,494 --> 00:05:47,646 みんなで同じ意識を 分かち合っている感じでした 92 00:05:47,647 --> 00:05:51,460 私たちの肉体では表現していないのに 93 00:05:51,461 --> 00:05:57,473 あなたも私も そして全員が 同じ意識を持って表現していたのです 94 00:05:57,474 --> 00:05:59,360 そんな感じがしました 95 00:06:00,322 --> 00:06:04,765 私の父は私に何かを 伝えようとしていると感じました 96 00:06:04,766 --> 00:06:09,833 「今はまだ逝く時じゃないのだから 体に戻りなさい」と 97 00:06:10,387 --> 00:06:13,416 最初は 戻りたくありませんでした 98 00:06:13,417 --> 00:06:16,166 なぜなら 逝くか戻るかの選択肢が 99 00:06:16,167 --> 00:06:17,907 まだあったように思えたからです 100 00:06:17,908 --> 00:06:20,928 だから最初は この体には  絶対に戻りたくありませんでした 101 00:06:20,929 --> 00:06:24,085 この病気に蝕まれて 死にかけている体に 102 00:06:24,086 --> 00:06:27,850 戻る理由を何ひとつ 見い出せなかったからです 103 00:06:27,851 --> 00:06:32,658 私は家族の重荷で 苦しんでおり 戻る理由などありませんでした 104 00:06:32,659 --> 00:06:34,496 だから 戻りたくなかったのです 105 00:06:35,247 --> 00:06:41,076 でもその次の瞬間  全てがわかったのです 106 00:06:41,077 --> 00:06:43,883 今や全てを悟ったのだから 107 00:06:43,884 --> 00:06:47,436 そして癌になった理由も 理解出来たのだから 108 00:06:47,437 --> 00:06:51,157 もし自分の体に戻る事を選択したら 109 00:06:51,158 --> 00:06:53,914 私の体がすぐに癒えるはずだと わかったのです 110 00:06:54,834 --> 00:06:57,805 だから その瞬間に 111 00:06:58,666 --> 00:07:01,454 戻ろうと決めました 112 00:07:01,455 --> 00:07:05,081 まるで父と親友が 私にこう語りかけたかのようでした 113 00:07:05,082 --> 00:07:08,363 「本当の自分がわかったのなら 114 00:07:08,364 --> 00:07:12,019 戻って何も恐れる事なく 生きなさい」と 115 00:07:12,020 --> 00:07:17,785 その瞬間に 私は 昏睡状態から目覚めたのです 116 00:07:18,556 --> 00:07:21,733 私の家族は私を見て 安心しました 117 00:07:21,734 --> 00:07:24,400 医者たちには説明出来ませんでした 118 00:07:24,401 --> 00:07:26,851 医者もそこにいて 驚いていましたが 119 00:07:26,852 --> 00:07:28,783 同時に彼らは とても慎重でした 120 00:07:28,784 --> 00:07:32,007 理由がわからなかったからです 私は まだかなり弱っていました 121 00:07:32,008 --> 00:07:34,119 私が昏睡状態から抜けたままなのか 122 00:07:34,120 --> 00:07:38,830 治るのか 逝くのか 誰も知り得ませんでした 123 00:07:38,831 --> 00:07:43,210 私はもう大丈夫だとわかっていたので 家族にはこう伝えました 124 00:07:43,211 --> 00:07:48,424 「私はもう大丈夫 今が逝く時期じゃないから」と 125 00:07:48,425 --> 00:07:54,565 それから5日間で身体中にあった腫瘍は 70%も小さくなり 126 00:07:55,241 --> 00:08:00,033 それから5週間で 退院して家に帰りました 127 00:08:00,034 --> 00:08:02,765 癌は消えていました 128 00:08:02,766 --> 00:08:05,008 さて そこから何が起こったかというと 129 00:08:05,009 --> 00:08:10,078 そこから人生のやり直しが 始まったのです 130 00:08:10,079 --> 00:08:12,514 想像出来ると思いますが 131 00:08:12,515 --> 00:08:15,234 私の人生は完全に逆転しました 132 00:08:15,235 --> 00:08:18,045 世界を見る視点が変わったのです 133 00:08:18,046 --> 00:08:21,909 あの経験は 私たちの肉体に対する見解 134 00:08:21,910 --> 00:08:26,599 私の肉体を蝕んだ病気への見解 そして世界を見る目を変えたのです 135 00:08:26,600 --> 00:08:30,713 その経験をした後に 人生をやり直すのは 136 00:08:30,714 --> 00:08:32,962 とても難しく感じました 137 00:08:32,964 --> 00:08:37,914 それが どんな感じだったのかを 説明するには 138 00:08:37,916 --> 00:08:40,662 比喩で例えるのが一番だと思います 139 00:08:40,663 --> 00:08:46,423 そこで「倉庫」を 比喩に使いたいと思います 140 00:08:46,424 --> 00:08:49,041 ちょっと想像してみてください 141 00:08:49,042 --> 00:08:53,626 私達は 真っ暗な倉庫の中に いるとします 142 00:08:53,666 --> 00:08:56,208 真っ暗です 143 00:08:56,209 --> 00:08:58,522 今この瞬間に 144 00:08:58,523 --> 00:09:01,512 真っ暗な倉庫の中にいると 想像してください 145 00:09:01,513 --> 00:09:05,063 真っ暗で何も見えないのです 146 00:09:05,064 --> 00:09:08,215 目の前に何があるかも見えないのです 147 00:09:08,216 --> 00:09:12,691 でも 懐中電灯を手に持っていると 想像してください 148 00:09:12,692 --> 00:09:14,282 小さな懐中電灯です 149 00:09:14,283 --> 00:09:17,093 そして 懐中電灯を点け 150 00:09:17,094 --> 00:09:22,587 真っ暗な中  歩く方向を照らすのです 151 00:09:22,588 --> 00:09:26,626 その小さな懐中電灯の光を頼りに 152 00:09:26,627 --> 00:09:29,626 暗い中を歩き回るのです 153 00:09:29,627 --> 00:09:33,152 その倉庫の中にある全てのものは 154 00:09:33,153 --> 00:09:37,760 その懐中電灯の光が当たるところ だけしか見えません 155 00:09:37,761 --> 00:09:41,060 その光が あちらを照らしている時には 156 00:09:41,061 --> 00:09:42,950 あちらにあるものしか見えないのです 157 00:09:42,951 --> 00:09:45,243 他は真っ暗なのです 158 00:09:45,244 --> 00:09:50,247 光をこちらに当ててみると この部分しか見えないのです 159 00:09:50,248 --> 00:09:55,473 その光の当たる部分以外は 何も見えないのです 160 00:09:55,474 --> 00:09:59,912 そしてある日 強力な照明が点いたとしましょう 161 00:09:59,913 --> 00:10:02,965 倉庫全体が照明に照らされて 162 00:10:02,966 --> 00:10:06,719 その倉庫の大きさに 気がつくのです 163 00:10:06,720 --> 00:10:10,962 想像していたよりも  ずっと巨大なのです 164 00:10:10,963 --> 00:10:15,069 たくさんの棚で覆われ 棚のその上にもまた棚があり 165 00:10:15,070 --> 00:10:17,402 色々な物が置いてあるのです 166 00:10:17,403 --> 00:10:22,280 想像出来る全てのもの そして想像も絶するようなものが 167 00:10:22,281 --> 00:10:27,104 全部棚に綺麗に並べて 置いてあるのです 168 00:10:27,105 --> 00:10:31,193 美しい物だったり そんなに美しくない物だったり 169 00:10:31,194 --> 00:10:32,833 大きな物だったり 小さな物だったり 170 00:10:32,834 --> 00:10:36,884 見たこともない色の物だったり 171 00:10:36,885 --> 00:10:39,671 想像を絶する色だったり 172 00:10:39,672 --> 00:10:43,412 奇妙で面白い形の物だったり 173 00:10:43,413 --> 00:10:46,160 それが並べて置いてあるのです 174 00:10:46,161 --> 00:10:49,608 その中には 前に懐中電灯の光で 見たことがある物もありますが 175 00:10:49,609 --> 00:10:51,981 ほとんどの物は 今まで見たこともない物です 176 00:10:51,982 --> 00:10:55,741 なぜなら今まで懐中電灯で 照らしたことがなかったからです 177 00:10:55,742 --> 00:10:59,445 そして その照明が再び消えた  と想像してみてください 178 00:10:59,446 --> 00:11:03,220 また懐中電灯だけの光に逆戻り 179 00:11:03,221 --> 00:11:08,162 そうすると 見えるのは  懐中電灯の光で 180 00:11:08,163 --> 00:11:11,199 照らして見える物だけですが 181 00:11:11,200 --> 00:11:13,145 少なくとも 182 00:11:13,146 --> 00:11:16,985 他にどんなにたくさんの物が 183 00:11:16,986 --> 00:11:21,705 同時に存在しているのか 今はわかります 184 00:11:21,706 --> 00:11:25,784 今なら 単に目に見えず 経験していないからと言って 185 00:11:25,785 --> 00:11:29,324 存在しないとは限らない ということがわかります 186 00:11:29,325 --> 00:11:32,963 経験を積んだ今だからこそ わかるのです 187 00:11:32,964 --> 00:11:35,177 私はそのように感じています 188 00:11:35,178 --> 00:11:40,136 私たちが信じる以上の物が 存在するという感じがするのです 189 00:11:40,137 --> 00:11:44,598 私たちが経験したこと以上の ことが存在するのです 190 00:11:44,599 --> 00:11:47,010 ただ懐中電灯の光が 届かないだけなのです 191 00:11:47,895 --> 00:11:51,369 もう少しわかりやすくするために 192 00:11:51,370 --> 00:11:55,260 簡単なゲームをしましょう ちょっとした実験です 193 00:11:55,261 --> 00:11:59,153 部屋を見回してみて 赤い色の物を全て 194 00:11:59,154 --> 00:12:03,496 探してみてください 赤もエンジ色も全てです 195 00:12:03,497 --> 00:12:06,733 見回して 記憶してみてください 196 00:12:06,734 --> 00:12:09,992 出来るだけ沢山のものです 覚えておいてください 197 00:12:09,993 --> 00:12:12,473 この後 それを 思い出してもらいます 198 00:12:12,474 --> 00:12:16,038 はい では目を閉じて 正面を向いてください 199 00:12:16,039 --> 00:12:19,774 青い色の物はいくつありましたか? 200 00:12:19,775 --> 00:12:20,904 (笑) 201 00:12:20,905 --> 00:12:23,892 ほとんど記憶にありませんね よく考えてください 202 00:12:23,893 --> 00:12:25,742 目を開けて  見回して下さい 203 00:12:25,743 --> 00:12:29,833 沢山の青い物が赤い物と一緒に 存在しているのがわかります 204 00:12:29,834 --> 00:12:33,668 でも さっきは気付きませんでしたし 見もしませんでした 205 00:12:33,669 --> 00:12:36,618 どうしてでしょう?  ただ意識しなかったからです 206 00:12:36,619 --> 00:12:39,936 懐中電灯の一筋の光 あれは何なのでしょうか 207 00:12:39,937 --> 00:12:41,807 あれは あなたの意識なのです 208 00:12:41,808 --> 00:12:44,343 一筋の光は あなたの意識です 209 00:12:44,344 --> 00:12:48,757 何かに意識を向けると 210 00:12:48,758 --> 00:12:53,003 それがあなたの現実なり 経験となるのです 211 00:12:53,004 --> 00:12:56,197 あなたの鼻先に 何かがあったとしても 212 00:12:56,198 --> 00:12:59,116 懐中電灯の光が当たっていないと 213 00:12:59,117 --> 00:13:03,166 それに気付きもしないし  意識もしないのです 214 00:13:03,167 --> 00:13:04,545 考えてみてください 215 00:13:04,546 --> 00:13:09,395 癌の意識向上に 私たちは何億も費やしています 216 00:13:09,396 --> 00:13:13,195 癌の意識向上キャンペーンを 考えてみてください 217 00:13:13,196 --> 00:13:18,926 同じ分のお金、気力、努力を 健康への意識向上に費やしたら 218 00:13:18,927 --> 00:13:20,995 世界がどんなに変わるでしょうか? 219 00:13:20,996 --> 00:13:23,605 私達全員の努力を 戦争で戦うことではなく 220 00:13:23,606 --> 00:13:26,012 平和へ費やしたと 想像してみてください 221 00:13:26,013 --> 00:13:30,072 私たちの考え方次第で 全く違う世界が築けるのではないでしょうか? 222 00:13:30,901 --> 00:13:34,092 もっと個人的なレベルで話してみますね 223 00:13:34,093 --> 00:13:37,822 私がこの経験から得た 224 00:13:37,823 --> 00:13:40,822 5つの教訓をお話しします 225 00:13:40,823 --> 00:13:45,197 1つ目に大切だと学んだこと 226 00:13:45,198 --> 00:13:50,156 私たちが意識を集中すべき 一番大事なことは愛です 227 00:13:50,157 --> 00:13:51,615 それが1つ目です 228 00:13:51,616 --> 00:13:55,612 愛について語る時 「人を愛しましょう」と 229 00:13:55,613 --> 00:13:57,292 言うのは簡単なことです 230 00:13:57,293 --> 00:14:01,928 でも私が学んだのは 私が癌を患った理由の1つが 231 00:14:01,929 --> 00:14:04,509 自分自身を愛さなかったからだ ということです 232 00:14:04,510 --> 00:14:06,479 これは非常に大切です 233 00:14:06,480 --> 00:14:09,963 自分自身を愛することは  自分に価値を見出すことです 234 00:14:09,964 --> 00:14:13,822 自分に価値を見出すと 自分への接し方を人に伝えられます 235 00:14:13,823 --> 00:14:18,934 自分を愛すると 他の人を支配したり いじめたりする必要がなくなりますし 236 00:14:18,935 --> 00:14:22,817 人から支配されることも  いじめられることもさせません 237 00:14:22,818 --> 00:14:27,068 自分を愛することは 人を愛することと 同じくらい大事なことなのです 238 00:14:27,069 --> 00:14:28,954 そして自分を愛すれば愛するほど 239 00:14:28,955 --> 00:14:32,394 それだけの愛情を  人にも与えなくてないけないのです 240 00:14:32,395 --> 00:14:36,094 2番目に大切なレッスンは 241 00:14:36,095 --> 00:14:39,137 何をも恐れずに生きることです 242 00:14:39,138 --> 00:14:41,779 ほとんどの人は 恐怖心を持つよう 教えられて育ちました 243 00:14:41,780 --> 00:14:43,424 全てを恐れるべしと教わって来たのです 244 00:14:43,425 --> 00:14:46,844 私もかつては何もかもを恐れていました 癌も恐かったし 245 00:14:46,845 --> 00:14:48,849 悪いものを食べているのではないかとか 246 00:14:48,850 --> 00:14:51,087 人の機嫌を損ねるのではないかとか 247 00:14:51,088 --> 00:14:54,484 何もかもが不安でした  失敗も恐れていました 248 00:14:54,485 --> 00:14:57,555 ほとんどの人が そうやって育ってきたのです 249 00:14:57,556 --> 00:15:02,473 恐怖心に守られていると考えがちですが それは事実ではありません 250 00:15:02,474 --> 00:15:04,927 愛が守ってくれるのです 251 00:15:04,928 --> 00:15:08,089 自分を愛し 人を愛することで 252 00:15:08,090 --> 00:15:10,589 自分の安全を確保し 253 00:15:10,590 --> 00:15:13,512 他の人の安全を確保し 危険から逃れるのです 254 00:15:13,513 --> 00:15:16,861 愛が恐怖心なんかよりも ずっと安全を保ってくれます 255 00:15:17,622 --> 00:15:20,570 私が学んだ3つ目の大切なこと 256 00:15:20,571 --> 00:15:23,980 それはユーモア 笑うこと そして喜びです 257 00:15:23,981 --> 00:15:26,293 私たちは生まれつき 知っているはずです 258 00:15:26,294 --> 00:15:29,013 生まれつき笑うことが 大切だと知っています 259 00:15:29,014 --> 00:15:31,337 だって 子供達はいつも そうしてるでしょう? 260 00:15:31,338 --> 00:15:34,329 私達は皆 愛と恐れない心を持って 生まれてきました 261 00:15:34,330 --> 00:15:38,069 でも 大人になるにつれて それを失ってしまうのです 262 00:15:38,070 --> 00:15:43,085 笑うことやユーモア 人生に喜びを見出すことは本当に大切です 263 00:15:43,086 --> 00:15:48,246 あなたが思いつく どんな精神的鍛錬よりも ずっと大切なのです 264 00:15:48,247 --> 00:15:53,030 私達自身がもっと笑うことを学び 政治家が笑うことを学べば 265 00:15:53,031 --> 00:15:55,347 私たちの世界は 全く違うものになるでしょう 266 00:15:55,348 --> 00:15:59,848 そして 私たちがもっと笑えば 病気の人が減るでしょう 267 00:15:59,849 --> 00:16:03,834 病院も減るし 牢獄も減るでしょう 268 00:16:04,541 --> 00:16:08,537 4つ目に大切なことは 命は贈り物だということです 269 00:16:08,538 --> 00:16:10,077 本当です 270 00:16:10,078 --> 00:16:13,154 ほとんどの人たちは 人生を 雑用をこなすかのように生きています 271 00:16:13,155 --> 00:16:15,131 でもそうあるべきではないのです 272 00:16:15,132 --> 00:16:16,957 残念なことに 273 00:16:16,958 --> 00:16:20,667 大切なものを失った時だけにしか 274 00:16:20,668 --> 00:16:23,272 それがどんなに大切だったかに 気がつきません 275 00:16:23,273 --> 00:16:27,860 私は自分の命を失いかけることによって その価値を見出しました 276 00:16:27,861 --> 00:16:30,852 同じ過ちを他の人に 犯してほしくないのです 277 00:16:30,853 --> 00:16:34,441 だから ここに立って メッセージをお伝えしているのです 278 00:16:34,442 --> 00:16:37,815 どんなに命が大切か 手遅れになる前に 279 00:16:37,816 --> 00:16:39,815 気づいて欲しいのです 280 00:16:39,816 --> 00:16:41,793 あなたの命は贈り物です 281 00:16:41,794 --> 00:16:45,503 課される試練さえも贈り物です 282 00:16:45,504 --> 00:16:47,115 私が癌に冒されていた時 283 00:16:47,845 --> 00:16:50,834 それが私に与えられた 最大の試練でした 284 00:16:50,835 --> 00:16:52,901 でも今振り返ってみると 285 00:16:52,902 --> 00:16:55,562 それは 私が手にした 最高の贈り物だったと感じます 286 00:16:55,563 --> 00:16:57,258 人々は癌が― 287 00:16:57,259 --> 00:16:59,928 いえ私さえも 癌が 私を殺そうとしていると思っていました 288 00:16:59,929 --> 00:17:04,181 でも実際は 癌になる前から 自分で自分を殺していたのです 289 00:17:04,182 --> 00:17:06,829 癌が私の命を守ってくれました 290 00:17:06,832 --> 00:17:10,200 あなたが直面する すべての試練は贈り物です 291 00:17:10,201 --> 00:17:15,958 最後には 必ずその試練が 贈り物だったとわかるのです 292 00:17:15,959 --> 00:17:19,934 もしその試練に耐えきれず 贈り物だと思えないのなら 293 00:17:19,935 --> 00:17:23,125 それはまだ最後までに たどり着いていないだけです 294 00:17:24,194 --> 00:17:28,499 5番目に 最後に 私が学んだ大切なことは 295 00:17:28,500 --> 00:17:33,447 一番大事なことはいつでも 自分らしくいることだということです 296 00:17:33,448 --> 00:17:36,099 出来るだけ素顔の自分でいるのです 297 00:17:36,100 --> 00:17:39,122 自分の光を出来るだけ輝かすのです 298 00:17:39,123 --> 00:17:40,797 自分の個性を受け入れるのです 299 00:17:40,798 --> 00:17:44,707 自分が誰であるか 自分自身を知り 300 00:17:44,708 --> 00:17:50,199 自分を無条件に愛し そして自分らしくいるのです 301 00:17:50,200 --> 00:17:51,589 この5つのことを心に据えて 302 00:17:51,590 --> 00:17:54,699 恐れることなく人生を生きましょう! 303 00:17:54,700 --> 00:17:56,238 ありがとうございました 304 00:17:56,239 --> 00:17:57,727 (拍手)