[Script Info] Title: [Events] Format: Layer, Start, End, Style, Name, MarginL, MarginR, MarginV, Effect, Text Dialogue: 0,0:00:00.50,0:00:02.92,Default,,0000,0000,0000,,(透明感のある音楽) Dialogue: 0,0:00:07.08,0:00:10.23,Default,,0000,0000,0000,,芸術行為とは自画像を描くことです Dialogue: 0,0:00:17.40,0:00:22.40,Default,,0000,0000,0000,,没頭しないわけがありません Dialogue: 0,0:00:29.70,0:00:38.34,Default,,0000,0000,0000,,制作を繰り返しながら\N自身のピースを集めているのです Dialogue: 0,0:00:38.34,0:00:41.67,Default,,0000,0000,0000,,(透明感のある音楽が続く) Dialogue: 0,0:00:58.92,0:01:04.41,Default,,0000,0000,0000,,数学と物理が得意という単純な理由でエンジニアになりました Dialogue: 0,0:01:06.49,0:01:09.36,Default,,0000,0000,0000,,のちに芸術に携わるようになったのは\N創作のもつ純粋な楽しさを知ったからです Dialogue: 0,0:01:09.36,0:01:15.87,Default,,0000,0000,0000,, Dialogue: 0,0:01:18.84,0:01:24.33,Default,,0000,0000,0000,,中国北西部のカラマイという街で育ちました Dialogue: 0,0:01:24.33,0:01:28.59,Default,,0000,0000,0000,,私たちの言語であるウイグル語で\N黒い油という意味です Dialogue: 0,0:01:32.04,0:01:38.94,Default,,0000,0000,0000,,石油を採掘せよとの政府の命令で\N私の曽祖父たちの年代の人たちが移住してきたのです Dialogue: 0,0:01:41.37,0:01:45.27,Default,,0000,0000,0000,,石油を祝っていたのを思い出します Dialogue: 0,0:01:45.27,0:01:50.49,Default,,0000,0000,0000,,石油に関わる仕事をしている家庭すべてに\Nこのような記念品が配られます Dialogue: 0,0:01:50.49,0:01:55.38,Default,,0000,0000,0000,,ピラミッドのような形のものの中に\N天然オイルが一滴入っています Dialogue: 0,0:01:56.85,0:02:01.08,Default,,0000,0000,0000,,この記念品を大きくしたようなものを作りたいと思っています Dialogue: 0,0:02:01.08,0:02:07.11,Default,,0000,0000,0000,,ただし底の部分全体を石油で満たします Dialogue: 0,0:02:08.55,0:02:11.21,Default,,0000,0000,0000,,(モーターの回る音) Dialogue: 0,0:02:13.45,0:02:16.06,Default,,0000,0000,0000,,泡があった方がいいと思います Dialogue: 0,0:02:16.06,0:02:22.20,Default,,0000,0000,0000,,もっと活き活きとした感じにしたかったり、\Nもっと泡が欲しいと思ったらチューブを外に出すだけです Dialogue: 0,0:02:27.76,0:02:30.30,Default,,0000,0000,0000,,(液体のゴボゴボという音) Dialogue: 0,0:02:30.30,0:02:37.23,Default,,0000,0000,0000,,実在を感じ取れるよう\Nこの空気の動きを取り入れたいんです Dialogue: 0,0:02:37.23,0:02:41.19,Default,,0000,0000,0000,,石油は単に人間により抽出された物質なのではなく Dialogue: 0,0:02:41.19,0:02:50.00,Default,,0000,0000,0000,,地球の地下で生きていて\N恐怖や暴力でもって地上の生活を変化させているんです Dialogue: 0,0:02:50.00,0:02:55.00,Default,,0000,0000,0000,,(透明感のある音楽)\N(液体の滴る音) Dialogue: 0,0:03:09.78,0:03:13.98,Default,,0000,0000,0000,,資源のある所へ行き、代を重ね繁栄させる Dialogue: 0,0:03:13.98,0:03:28.28,Default,,0000,0000,0000,,移住者の町に育った私は、この考えに深く関係しています Dialogue: 0,0:03:30.48,0:03:38.43,Default,,0000,0000,0000,,私が主に取り組んでいる宇宙探索がそうです Dialogue: 0,0:03:38.43,0:03:42.51,Default,,0000,0000,0000,,はるか遠く離れた別の惑星へ行く Dialogue: 0,0:03:42.51,0:03:47.64,Default,,0000,0000,0000,,これは私の祖父母の世代が20世紀にしたことに似ています Dialogue: 0,0:03:48.48,0:03:51.23,Default,,0000,0000,0000,,(ロケットの轟音) Dialogue: 0,0:03:53.19,0:03:59.34,Default,,0000,0000,0000,,宇宙探査国携わり始めたのはMITメディアラボの大学院生の時でした Dialogue: 0,0:04:00.24,0:04:06.93,Default,,0000,0000,0000,,私の歯を持って宇宙へ行くロボットを作りたいと提案し\N実際に宇宙へ飛ばしました Dialogue: 0,0:04:11.67,0:04:17.37,Default,,0000,0000,0000,,調査として始まったプロジェクトでしたが\N私にとって実際は展示のひとつでした Dialogue: 0,0:04:19.20,0:04:22.88,Default,,0000,0000,0000,,自身の体の一部分を宇宙へ飛ばしたい Dialogue: 0,0:04:22.88,0:04:26.69,Default,,0000,0000,0000,,宇宙を旅する私の分身を作りたかったのです Dialogue: 0,0:04:30.06,0:04:34.20,Default,,0000,0000,0000,,ー 秒読み開始 ロケットの灯火 エンジンの律動 Dialogue: 0,0:04:35.61,0:04:39.24,Default,,0000,0000,0000,,私たちの歌は雪松の香りの中の鳥のよう Dialogue: 0,0:04:41.07,0:04:43.35,Default,,0000,0000,0000,,みな 塵と光でできている Dialogue: 0,0:04:44.85,0:04:51.58,Default,,0000,0000,0000,,(優美な音楽) Dialogue: 0,0:04:53.79,0:04:56.37,Default,,0000,0000,0000,,ー 探検には何かがあります Dialogue: 0,0:04:56.37,0:05:00.30,Default,,0000,0000,0000,,とても美しくとても誇らしい Dialogue: 0,0:05:00.30,0:05:05.19,Default,,0000,0000,0000,,けれど時に、とても孤独なものです Dialogue: 0,0:05:06.12,0:05:11.52,Default,,0000,0000,0000,,大学進学のために北京へ行き\N大学院進学のためアメリカへ行きました Dialogue: 0,0:05:11.52,0:05:14.79,Default,,0000,0000,0000,,より良い人生にたどり着こうとしていました Dialogue: 0,0:05:14.79,0:05:19.07,Default,,0000,0000,0000,,けれどこの旅は私を故郷から遠く引き離しました Dialogue: 0,0:05:25.85,0:05:29.31,Default,,0000,0000,0000,,人として考えたとき Dialogue: 0,0:05:29.31,0:05:36.54,Default,,0000,0000,0000,,惑星移住やAIとの共存\Nそういったいくつかの未来を私たちは描いています Dialogue: 0,0:05:36.54,0:05:45.27,Default,,0000,0000,0000,,思うに、現在の場所から離れるときには\N自身の一部は死に抜け落ちるのです Dialogue: 0,0:05:50.46,0:05:59.80,Default,,0000,0000,0000,,望むものへ至る成長の過程には、避けられない死がある Dialogue: 0,0:06:16.28,0:06:20.28,Default,,0000,0000,0000,,子を残すことについてよく考えます Dialogue: 0,0:06:22.52,0:06:26.68,Default,,0000,0000,0000,,「卵子を冷凍保存すればいいじゃないか。\Nそんなに特別なことじゃない」 Dialogue: 0,0:06:27.29,0:06:31.29,Default,,0000,0000,0000,,この年齢になった今、人々はよくこう私に言います Dialogue: 0,0:06:32.47,0:06:37.46,Default,,0000,0000,0000,,私はこのことにある一定の距離感と恐怖を持っています Dialogue: 0,0:06:39.38,0:06:43.38,Default,,0000,0000,0000,,(穏やかな音楽) Dialogue: 0,0:06:44.59,0:06:52.20,Default,,0000,0000,0000,,生殖工学はすべての問題を解決すると言いますが、\N私たちの身体を大きく変化させます Dialogue: 0,0:06:55.75,0:07:00.86,Default,,0000,0000,0000,,より良いキャリア より深い知識\N良いパートナー Dialogue: 0,0:07:00.86,0:07:08.08,Default,,0000,0000,0000,,そういったことのため\N人間は人間という生物機械の時間を止めます Dialogue: 0,0:07:08.40,0:07:12.34,Default,,0000,0000,0000,,これは、時間が有益であるにしろそうでないにしろ Dialogue: 0,0:07:12.34,0:07:16.34,Default,,0000,0000,0000,,生産性と大きく関係しているように私には思えます Dialogue: 0,0:07:19.75,0:07:27.74,Default,,0000,0000,0000,,このことに対する恐怖を表現する\N骨格を元にした一連の作品を作りました Dialogue: 0,0:07:27.74,0:07:32.46,Default,,0000,0000,0000,,ただし、全ての骨は歪んだり捻れたりしています Dialogue: 0,0:07:32.46,0:07:36.73,Default,,0000,0000,0000,,生殖工学を経て起こる身体の変化のイメージです Dialogue: 0,0:07:39.24,0:07:47.19,Default,,0000,0000,0000,,さらに作品を低温化で冷やし凍結させ、\N作品上に霜が張るようにします Dialogue: 0,0:07:50.12,0:07:55.43,Default,,0000,0000,0000,,(陰鬱で幻想的な音楽) Dialogue: 0,0:08:21.40,0:08:29.25,Default,,0000,0000,0000,,科学や工学をその方法論において信頼していますし、\N世界を変えうる力があると信じています Dialogue: 0,0:08:32.90,0:08:38.47,Default,,0000,0000,0000,,けれど同時に、我々が決して到達し得ない限界があることを望んでいます Dialogue: 0,0:08:38.96,0:08:41.34,Default,,0000,0000,0000,,「人間であるとはなにか?」 Dialogue: 0,0:08:41.41,0:08:45.41,Default,,0000,0000,0000,,このような根本的な問いに対する答えは\N人間の限界が明らかにするからです Dialogue: 0,0:08:49.93,0:08:54.28,Default,,0000,0000,0000,,全てが可視化されよく統制されたこの世界の中において Dialogue: 0,0:08:54.28,0:09:00.32,Default,,0000,0000,0000,,芸術は美と感情を許容しています