WEBVTT 00:00:00.598 --> 00:00:03.271 パット・ミッチェル: TEDWomenの舞台はあのとき以来ですね 00:00:03.271 --> 00:00:06.214 シェリル・サンドバーグ: また 皆さんにお会いできて光栄です 00:00:06.214 --> 00:00:08.132 これだけ多くの女性が 集まるなんて 00:00:08.132 --> 00:00:13.262 皆さんもそうでしょうけど 普段はないですから 嬉しいですよ 00:00:13.262 --> 00:00:18.654 TEDでの講演をお受けいただいたとき ソーシャル・メディアについて 00:00:18.654 --> 00:00:23.310 お話しされるものと思っていましたが 意外にも あなたの心にあったのは― 00:00:23.310 --> 00:00:30.464 特に技術やソーシャル・メディア分野で 欠けている女性リーダーのことでした 00:00:30.464 --> 00:00:37.238 あなたの中で それがどう昇華され あのTEDトークに結実したのでしょうか? 00:00:37.238 --> 00:00:39.809 当時 ここで女性について 話すのは怖かったですよ 00:00:39.809 --> 00:00:43.461 皆さん同様 私も ずっと実業界で生きてきたわけで 00:00:43.461 --> 00:00:49.793 女性がどうとか決して言わないんです 気付かれると困るでしょう―自分が女性だって 00:00:49.793 --> 00:00:53.953 「女性」なんて口にしようものなら テーブルの向こう側の人たちに 00:00:53.953 --> 00:00:57.043 特別待遇を求めているとか 不満を言っているとか思われかねません 00:00:57.043 --> 00:01:00.751 さらには 訴えようとしているとかね ですから―(笑) 00:01:00.751 --> 00:01:02.929 私はそれまで 仕事がらみでは一度も 00:01:02.929 --> 00:01:06.557 女性であることに触れたり 公の場で話したことはなかったんです 00:01:06.557 --> 00:01:09.460 同時に それが良くないことにも 気付いていました 00:01:09.460 --> 00:01:12.899 私が大学を卒業した 20年以上前 00:01:12.899 --> 00:01:16.798 同期に女性はいたものの 上の人は全員 男性でした 00:01:16.798 --> 00:01:17.896 でも それも変わるはず 00:01:17.896 --> 00:01:22.429 そう思っていました あなたの世代が道を切り開いたお蔭で 00:01:22.429 --> 00:01:26.041 私たちは平等を手に入れたのですから でも 違ったんです 00:01:26.041 --> 00:01:29.376 時間が経つにつれ 仲間は減っていき 今では― 00:01:29.376 --> 00:01:31.328 会議室で女性は私一人なんて しょっちゅうです 00:01:31.328 --> 00:01:33.418 ですから いろんな人に 意見を聞きました 00:01:33.418 --> 00:01:36.839 TEDWomenで女性について話すべきって? 答えは「ノー」で 00:01:36.839 --> 00:01:42.033 「キャリアが台無しになる」 「企業の幹部がすることじゃない」 00:01:42.033 --> 00:01:45.471 「まともに取り合ってもらえなくなる」 と言われました 00:01:45.471 --> 00:01:50.346 幸いなことに あなたのように 誇るべき支持者も少数ながらいました 00:01:50.346 --> 00:01:53.002 ですから自らに問うたのです マーク・ザッカーバーグ― 00:01:53.002 --> 00:01:54.840 Facebook設立者の 私の上司が 00:01:54.840 --> 00:01:59.419 私たちに投げかけるように 「怖がらなければ 何ができる?」と 00:01:59.419 --> 00:02:03.227 私の答えは TEDのステージに立ち 00:02:03.241 --> 00:02:10.746 女性やリーダーシップについて話すことでした そして うまく切り抜けました(拍手) 00:02:10.746 --> 00:02:14.581 切り抜けただけではないでしょう シェリル あのときのことです 00:02:14.581 --> 00:02:18.914 二人で舞台裏にいたとき あなたは私の方をふり向き 00:02:18.914 --> 00:02:20.652 ある話をしてくれました そのとき― 00:02:20.652 --> 00:02:24.531 本番直前でしたが 私は その話をステージでするよう言いました 00:02:24.531 --> 00:02:26.281 そうでしたね― 話してくれますか? 00:02:26.281 --> 00:02:29.546 あれは この旅でも重要な出来事でした 当初 TEDWomenは 00:02:29.546 --> 00:02:33.355 ワシントンD.C.で開催されていて ここから 前日に飛行機で移動したのですが 00:02:33.355 --> 00:02:38.404 当時3歳の娘が 私の足にしがみついて 「ママ 行かないで」と言うんです 00:02:38.404 --> 00:02:42.137 パットには 友人だから話しましたが 予定していた講演は全然違って 00:02:42.137 --> 00:02:46.599 事実や数字ばかりで 個人的な話は一切なしでした 00:02:46.599 --> 00:02:48.865 パットにこう話しました 「今日はすごく辛いわ 00:02:48.865 --> 00:02:51.469 昨日 娘が足にしがみついて 行かないでって泣くのよ」 00:02:51.469 --> 00:02:53.213 すると パットは 「その話をしなさい」と 00:02:53.213 --> 00:02:57.448 私は「TEDのステージで? 冗談でしょう?」という感じでした 00:02:57.448 --> 00:02:59.905 「ステージに上がって 娘が足にしがみつくと言えと?」 00:02:59.905 --> 00:03:04.072 あなたは そうだと言ったんです 女性のリーダーを増やしたいなら 00:03:04.072 --> 00:03:07.209 それが どれだけ大変なことか 正直に話すべきだと 00:03:07.209 --> 00:03:11.945 それで 私はその話をして この旅の重要な転換点になりました 00:03:11.945 --> 00:03:17.243 本を執筆したときも 同じことがあったんです 書き始めて第1章ができあがり 00:03:17.243 --> 00:03:21.209 出来ばえに満足していました データと数字がぎっしりのものです 00:03:21.209 --> 00:03:29.069 マサイ族の母系制や その社会学的特徴に 3ページを費やしていました 00:03:29.069 --> 00:03:34.132 夫はそれを読んで 「もうお腹いっぱいだよ」と(笑) 00:03:34.132 --> 00:03:41.497 誰も こんな本なんか 読みませんよね 00:03:41.497 --> 00:03:45.682 それで もっと正直にオープンになり 私自身の話をしなければ 00:03:45.682 --> 00:03:50.428 いけないと気づきました ここぞという場面で自信が持てないとか 00:03:50.428 --> 00:03:56.647 そんな私の話です 離婚したことや 職場で大泣きしたこと 00:03:56.647 --> 00:04:00.319 今でも 疎外感や後ろめたさを 覚えることも 00:04:00.319 --> 00:04:04.714 私の旅は このステージに始まり 『リーン・イン』や団体設立につながりましたが 00:04:04.714 --> 00:04:08.602 重要なのは こうした課題に よりオープンで正直にあることです 00:04:08.602 --> 00:04:10.610 自ら示すことで 他の女性にもそうなってもらい 00:04:10.610 --> 00:04:14.242 真の平等に向けて 皆で一緒に歩んで行けるようにするのです 00:04:14.242 --> 00:04:17.584 あなたの本が 最も心を打つ理由の一つは― 00:04:17.584 --> 00:04:23.449 人々を揺さぶり 世界中で反響を呼んだ 理由の一つだとも思うのですが― 00:04:23.449 --> 00:04:29.234 自分自身をさらけ出し しかも 隠し立てすることなく― 00:04:29.234 --> 00:04:33.392 他の女性が知っておくべき とても重要なことを分かった上で― 00:04:33.392 --> 00:04:37.951 多くの人に共通する課題を 経験したことを書いているからでしょう 00:04:37.951 --> 00:04:44.746 様々な障害や 考えを異にする人とも 向き合いながらの経験です 00:04:44.746 --> 00:04:49.384 さて あなたがプライベートな部分も さらけだすと決め 00:04:49.384 --> 00:04:53.101 あなたは こうした問題を解決する いわば専門家のような 00:04:53.101 --> 00:04:56.542 立場になられた そのあたりについて伺えますか? 00:04:56.542 --> 00:04:58.726 TEDトークのあと 何が起こったかというと― 00:04:58.726 --> 00:05:02.474 本を書くなんて思ってもみませんでした 作家でも 文筆家でもないですから― 00:05:02.474 --> 00:05:07.143 トークは 何度も再生され 人々の人生に影響を与え始めました 00:05:07.143 --> 00:05:10.663 まもなく私は ある女性から 素晴らしい手紙を受け取りました 00:05:10.663 --> 00:05:15.789 その手紙によると 彼女は 職場での大きな昇進の機会を断り 00:05:15.789 --> 00:05:18.142 その話を親友にしたところ その親友に 00:05:18.142 --> 00:05:19.975 このTEDトークを 強く勧められ 00:05:19.975 --> 00:05:24.391 実際に見たそうです そして 翌日 彼女は昇進を受け 00:05:24.391 --> 00:05:29.239 帰宅後 彼女は夫に 買い物リストを渡しました(笑) 00:05:29.239 --> 00:05:30.831 「私は これができるんだ」と 00:05:30.831 --> 00:05:33.984 私にとって重要だったのは― 実業界の女性だけではなかったことです 00:05:33.984 --> 00:05:36.954 実業界から色々な声を頂戴し 多くの方に影響も与えましたが 00:05:36.954 --> 00:05:40.784 それとは違う環境にいる方々にも 影響を与えていたのです 00:05:40.784 --> 00:05:44.531 あるお医者さんとお会いしました ジョンズ・ホプキンス病院の指導医の彼は― 00:05:44.531 --> 00:05:48.124 私のTEDトークを見て 初めて気付いたそうです 00:05:48.124 --> 00:05:50.498 彼が指導する医学生の半分は 女性だと言うのに 00:05:50.498 --> 00:05:53.409 回診のとき 男性ほど 女性は発言をしていなかったのです 00:05:53.409 --> 00:05:59.635 彼が注意して見ると 質問をしても手を挙げるのは男性だけでした 00:05:59.635 --> 00:06:01.920 そこで 女性に もっと手を挙げるよう言いました 00:06:01.920 --> 00:06:03.197 でも 効果は ありませんでした 00:06:03.197 --> 00:06:06.751 そこで 皆に 挙手方式はやめ 指名して行くと宣言しました 00:06:06.751 --> 00:06:10.955 男性も女性も 平等に当てて行きます すると― 00:06:10.955 --> 00:06:13.588 女性は 男性と同じか それ以上の出来でした 00:06:13.588 --> 00:06:15.476 これでちゃんと評価を 伝えられたそうです 00:06:15.476 --> 00:06:20.595 それから ある女性は専業主婦で 近所に良い学校がありませんでした 00:06:20.595 --> 00:06:24.631 会社勤めの経験はないものの 彼女は 私のTEDトークに刺激を受け 00:06:24.631 --> 00:06:30.406 学校に行き 子供のために 良い先生を雇うよう交渉を始めたのです 00:06:30.406 --> 00:06:34.698 あのとき 私は声を上げようと していたのだと思いますし 00:06:34.698 --> 00:06:38.752 ほかの女性も男性も これを通じて 声を上げることができました 00:06:38.752 --> 00:06:41.474 それで 私はトークの後 執筆に取りかかったのです 00:06:41.474 --> 00:06:47.799 本にも 明確に強く表れている通り あなたは声を上げました 00:06:47.799 --> 00:06:51.363 でも それだけではなく あなたが学んだことを共有し 00:06:51.363 --> 00:06:54.506 他の人の経験も 共有してくれました 00:06:54.506 --> 00:06:58.688 それこそ 私が考えていたことで― 00:06:58.688 --> 00:07:03.642 あなたが専門家になったんだと思います リーン・イン(一歩踏み出すこと)のね 00:07:03.642 --> 00:07:08.034 どのように感じましたか? 人生ではどんな意味が? 00:07:08.034 --> 00:07:14.246 単に本や ベストセラー、人気トークを 世に出しただけでなく 00:07:14.246 --> 00:07:20.090 ムーブメントも起こしました 職場での行動を 文字通り 00:07:20.090 --> 00:07:22.772 「リーン・イン」と 言うようになったんです 00:07:22.772 --> 00:07:29.986 とても嬉しく光栄に思います それこそ まさにスタート地点で 00:07:29.986 --> 00:07:34.500 自分が専門家か そもそも専門家がいるのか わかりませんが 徹底したリサーチを行いました 00:07:34.500 --> 00:07:37.713 あらゆる研究に目を通し 資料もじっくり読みました 00:07:37.713 --> 00:07:41.341 教訓はとても明白でした 分かっていることはこうです 00:07:41.341 --> 00:07:46.053 世界中で女性をリーダーから 遠ざけているのはステレオタイプです 00:07:46.053 --> 00:07:48.656 衝撃的なことに 「リーン・イン」はグローバルです 00:07:48.656 --> 00:07:51.051 世界各地で この話をしました 当然 文化は違います 00:07:51.051 --> 00:07:56.044 国内でさえそうですし 日本、韓国、中国、アジア、ヨーロッパ 00:07:56.044 --> 00:08:00.231 どれも全然違います でも ジェンダーは同じです 00:08:00.231 --> 00:08:02.151 世界中の どんな文化においても 00:08:02.151 --> 00:08:06.481 男性は強く、主張し、積極的で 発言力があるとされ 00:08:06.481 --> 00:08:10.998 女性は 求められたときだけ話し 他人を助けるものだとされます 00:08:10.998 --> 00:08:14.703 そして 世界中で 女性は― 00:08:14.703 --> 00:08:18.496 「威張っている」と言われます どの言語でも 女の子には 00:08:18.496 --> 00:08:20.814 「威張っている」という 表現がありますが 00:08:20.814 --> 00:08:23.024 そのような言葉は 男の子には使いません 00:08:23.024 --> 00:08:25.952 男の子がリードしても それに否定的な表現はありません 00:08:25.952 --> 00:08:30.741 当然のことだからです でも女の子なら 「威張っている」のです 00:08:30.741 --> 00:08:32.736 ここでは男性は少数派ですが ご容赦下さい 00:08:32.736 --> 00:08:35.270 男性の方には 男性代表ということでお願いします 00:08:35.270 --> 00:08:40.834 職場で 積極的過ぎる と言われたことのある方は? 00:08:40.834 --> 00:08:46.718 いつも少ないんです(笑) まあ5%ですね 男性の皆さん 覚悟してください 00:08:46.718 --> 00:08:53.281 女性の方で 職場で積極的過ぎる と言われた方は?(笑) 00:08:53.281 --> 00:08:56.894 世界中 どの国で聞いても こんな感じでした 00:08:56.894 --> 00:08:59.760 データによく 裏付けされているわけです 00:08:59.760 --> 00:09:04.099 女性は男性よりも積極的なのでしょうか? いいえ もちろん違います 00:09:04.099 --> 00:09:06.449 単に色眼鏡で 人を見ているだけです 00:09:06.449 --> 00:09:11.300 仕事で成果を出し リーダーシップを発揮する姿は 00:09:11.300 --> 00:09:14.164 それが男性であれば 「リーダー」に見られますが 00:09:14.164 --> 00:09:15.786 女性なら 「威張っている」のです 00:09:15.786 --> 00:09:19.872 幸いなことに これを認めれば 私たちは変われます 00:09:19.872 --> 00:09:22.262 この旅を通じて 最高に幸せと感じた ひと時は 00:09:22.262 --> 00:09:27.195 出版後 シスコ社CEOのジョン・チェンバースと ステージに立ったときです 00:09:27.195 --> 00:09:30.854 私の本を読んでくれた彼は 共に登壇し 女性もいる経営陣の前で 00:09:30.854 --> 00:09:34.246 私を招き こう言ったのです 「私たちも 私も偏見はないと思っていました 00:09:34.246 --> 00:09:39.312 でも この本を読んで気付きました 私たち―私の会社も言っていたのです 00:09:39.312 --> 00:09:41.296 女性管理職は皆 積極的過ぎると 00:09:41.296 --> 00:09:43.745 そこで このステージに立って お詫びします 00:09:43.745 --> 00:09:47.490 同じことは繰り返さないと お約束します」 00:09:47.490 --> 00:09:50.874 それ 知っている人全員に 送りたい感じですね(拍手) 00:09:50.874 --> 00:09:54.775 ジョンの発言は 会社のためを思ってのことです 00:09:54.775 --> 00:09:57.813 こうして偏見を認めてこそ 変われるのです 00:09:57.829 --> 00:10:01.477 ですから 誰かが女の子を 「威張ってる」なんて言っていたら 00:10:01.477 --> 00:10:04.025 その人のところに行き 満面の笑みで こう言いましょう 00:10:04.025 --> 00:10:10.560 「その子は威張ってないわ 経営者並みのリーダーシップがあるだけよ」(笑) 00:10:10.560 --> 00:10:13.765 お嬢さんにもそう言っているんでしょうね ―もちろん 00:10:13.765 --> 00:10:16.834 あなたが本に集中し― 本を書かれた理由は 00:10:16.834 --> 00:10:18.759 対話を促すためでした 00:10:18.759 --> 00:10:22.273 つまり 問題を日の目にさらし 事実に向き合おうと言うのです 00:10:22.273 --> 00:10:25.948 これだけ門戸が開かれ たくさんの機会がある時代に 00:10:25.948 --> 00:10:29.248 女性は まだリーダーから 遠い場所にいるという事実に 00:10:29.248 --> 00:10:31.446 本が出版されてから 数ヶ月が経ちました 00:10:31.446 --> 00:10:34.004 『リーン・イン』では この現状に焦点を当て 00:10:34.004 --> 00:10:38.304 まだ課題は残っているが その多くを自分の問題として捉え 00:10:38.304 --> 00:10:41.066 自らを見つめ直すべきと提言しました その後 どんな変化が? 00:10:41.066 --> 00:10:43.152 何か変化は 見られたでしょうか? 00:10:43.152 --> 00:10:45.415 確実に対話は増えています 素晴らしいことです 00:10:45.415 --> 00:10:48.463 でも 私―いえ 皆にとって 本当に大事なのは「行動」です 00:10:48.463 --> 00:10:52.247 どこに行っても CEOの方々― たいていは男性ですが―に言われます 00:10:52.247 --> 00:10:54.866 「君のお蔭で お金がかかるよ 00:10:54.866 --> 00:10:58.038 女性が皆 男性と同じ給料を要求するからね」 00:10:58.038 --> 00:11:02.319 私の答えは 「ちっとも悪いと思わないわ」(笑) 00:11:02.319 --> 00:11:05.557 全くですよ 女性は男性と同じ給料で当然です 00:11:05.557 --> 00:11:08.694 行く先々で 女性から 「昇給を求める」と聞きます 00:11:08.694 --> 00:11:12.691 行く先々で 女性から 「夫婦関係が良くなっている」 00:11:12.691 --> 00:11:16.671 「家事をもっと助けてもらい 仕事でも 昇進を求める」と聞きます 00:11:16.671 --> 00:11:19.669 重要なのは 自ら信じること 小さなことでもいいんです 00:11:19.669 --> 00:11:23.701 ある州知事の方には 女性の多くが 文字通り部屋の隅に 00:11:23.701 --> 00:11:25.930 座っていることに 気付かなかったと言われました 00:11:25.930 --> 00:11:31.417 今では 女性スタッフ全員を テーブルに着かせると決めました 00:11:31.417 --> 00:11:33.573 本にあわせて立ち上げた団体 「リーン・イン」は 00:11:33.573 --> 00:11:36.925 女性や男性の 小さなグループ― サークル作りを手助けしています 00:11:36.925 --> 00:11:40.174 10名でも何名でもいいのですが 皆で1ヶ月に1回会うのです 00:11:40.174 --> 00:11:43.495 今頃までに500のサークルが できれば最高だと思っていました 00:11:43.495 --> 00:11:46.417 約10名かける500ですよ 00:11:46.417 --> 00:11:49.647 実際は 世界50ヶ国で 1万2千以上のサークルができています 00:11:49.647 --> 00:11:51.207 それは 素晴らしいですね 00:11:51.207 --> 00:11:54.282 毎月欠かさずに 会合を重ねる人たちの中で 00:11:54.282 --> 00:11:56.621 あるグループに会いました 北京でのことです 00:11:56.621 --> 00:12:01.321 29歳か30歳の女性の集まりで 北京初の「リーン・イン」サークルです 00:12:01.321 --> 00:12:05.314 何人かは とても貧しい田舎の出身です 00:12:05.314 --> 00:12:11.122 29歳の彼女たちは 世間では「残り物」と言われています 00:12:11.122 --> 00:12:13.135 まだ結婚して いないからです 00:12:13.135 --> 00:12:15.918 月に1度の集まりを 重ねることで 00:12:15.918 --> 00:12:19.218 彼女たちは 自分探しをしています 00:12:19.218 --> 00:12:23.554 キャリアで何を目指すかや どんなパートナーがほしいかなどです 00:12:23.554 --> 00:12:25.541 彼らを前に 順番に自己紹介を始めました 00:12:25.541 --> 00:12:27.380 それぞれ 名前と出身を言いました 00:12:27.380 --> 00:12:30.860 私は「シェリル・サンドバーグです これが私の夢でした」と言い 00:12:30.860 --> 00:12:32.700 泣き始めて しまいました 00:12:32.700 --> 00:12:37.457 そう 私は泣くんです 前にもお話ししましたね 00:12:37.457 --> 00:12:42.027 世界の中心から遠く離れた 田舎の村で育った女性は 00:12:42.027 --> 00:12:46.138 結婚したくもない相手と 結婚するよう言われてきました 00:12:46.138 --> 00:12:49.075 でも 今は月1度仲間に会い 世間が押しつけるものを拒み 00:12:49.075 --> 00:12:52.069 自分なりの人生を 探すことができています 00:12:52.069 --> 00:12:54.012 これこそ 私たちが望むべき変化です 00:12:54.012 --> 00:12:57.559 このメッセージが世界共通なのに 驚かされたことはありますか? 00:12:57.559 --> 00:13:00.864 この本が世に出たとき 多くの方が考えたと思うんです 00:13:00.864 --> 00:13:04.616 これは 若い女性が人生を歩む上で 大切な教科書になると 00:13:04.616 --> 00:13:08.930 若い女性こそ この問題に向き合い 来たる障害を予想し認識し 00:13:08.930 --> 00:13:11.580 包み隠すことなく 話し合わないといけません 00:13:11.580 --> 00:13:16.699 まさに こうした女性のためです 実業界でキャリアを積む人もです 00:13:16.699 --> 00:13:21.077 今や この本は田舎や開発途上国でも 読まれています 00:13:21.082 --> 00:13:28.359 何か驚いたことはありますか? 新しい気付きがあったでしょう 00:13:28.359 --> 00:13:31.515 この本は 自信と平等について 書いていますが 00:13:31.515 --> 00:13:35.415 やはり 世界中の女性は もっと自信を持つ必要があるのです 00:13:35.415 --> 00:13:37.636 世間は 私たちは 男性と違うと言います 00:13:37.636 --> 00:13:41.049 世界中どこででも 男性は 仕事と家庭を両立できるのに 00:13:41.049 --> 00:13:42.360 女性は どちらかだけです 00:13:42.360 --> 00:13:46.034 どうやって両立させているかなんて 男性は聞かれないでしょう(笑) 00:13:46.034 --> 00:13:49.247 ここで 再び 会場の男性陣に質問です 00:13:49.247 --> 00:13:52.279 どうやって仕事と家庭を両立させているか 聞かれた人は? 00:13:52.279 --> 00:13:53.728 (笑) 00:13:53.728 --> 00:13:55.159 男性だけです 00:13:55.159 --> 00:14:00.037 女性の皆さん どう両立させているか聞かれた方は? 00:14:00.037 --> 00:14:06.396 男性は両方できて当然なんです 仕事も 子供も持てます 00:14:06.396 --> 00:14:08.174 でも 女性はできません おかしなことです 00:14:08.174 --> 00:14:11.750 アメリカを含め 世界中どこでも 大多数の女性は 00:14:11.750 --> 00:14:14.046 フルタイムで働き 子供もいるんですから 00:14:14.046 --> 00:14:19.218 このメッセージの重大さを 皆 本当に理解していないのです 00:14:19.218 --> 00:14:23.580 マイアミで 元セックスワーカーのための 集まりができました 00:14:23.580 --> 00:14:28.931 『リーン・イン』を活用して 未来のある人生に戻れるよう 00:14:28.931 --> 00:14:33.672 支援をしています 売春あっせん業者から助けるのです 00:14:33.672 --> 00:14:37.421 テキサスの「成功のための服装」を 提供するグループでは この本を使い 00:14:37.421 --> 00:14:39.080 高卒女性の 就労支援をしています 00:14:39.080 --> 00:14:43.008 遙か彼方のエチオピアにも サークルがあります 00:14:43.008 --> 00:14:48.891 こうした平等のメッセージは― どれほど「女性だから無理」と言われているか 00:14:48.891 --> 00:14:53.124 どれだけ「リーダーや発言権は 男性のものだ」とされているか 00:14:53.124 --> 00:14:56.262 私たち皆に影響を与えるもので とても普遍的なことだと思います 00:14:56.262 --> 00:14:57.923 TEDWomenも そうなのですが 00:14:57.923 --> 00:15:01.706 これは 信じるべき目標に向け 私たちを結集させてくれます 00:15:01.706 --> 00:15:05.954 より多くの女性 より大きな声 より平等に という目標です 00:15:05.954 --> 00:15:12.735 またTEDWomenでの講演に 招かれたとしたら 00:15:12.735 --> 00:15:18.029 この経験から 個人的に何を得て 00:15:18.029 --> 00:15:20.648 この旅を通して 女性 そして男性について 00:15:20.648 --> 00:15:24.334 何を学んだと 話しますか? 00:15:24.334 --> 00:15:27.432 そうですね 強く言いたいことは― 00:15:27.432 --> 00:15:29.886 より強く言える と思いますが― 00:15:29.886 --> 00:15:33.290 現状に甘んじては いけないことです 00:15:33.290 --> 00:15:36.270 まだ現状では不十分で 変化の速さも十分ではありません 00:15:36.270 --> 00:15:41.397 TEDトークや 本の出版後 米国国勢調査の新しい統計が出ました 00:15:41.397 --> 00:15:43.186 どうだったと 思われますか? 00:15:43.186 --> 00:15:45.963 米国における男女の賃金格差は ちっとも変っていません 00:15:45.963 --> 00:15:48.509 男性1ドルに対し 女性は77セント 00:15:48.509 --> 00:15:50.543 黒人女性なら 64セントで 00:15:50.543 --> 00:15:53.051 ラテンアメリカ系女性なら 54セントです 00:15:53.051 --> 00:15:55.479 これらの数字が 最後に上がったのはいつでしょう? 00:15:55.479 --> 00:15:59.786 2002年です 00:15:59.786 --> 00:16:02.670 ずっと停滞しているんです 色んな意味で 00:16:02.670 --> 00:16:05.478 私たちは このことに 正直になれていないと思います 00:16:05.478 --> 00:16:08.724 色んな理由があるでしょう ジェンダーは話しにくいことですし 00:16:08.724 --> 00:16:12.541 本当は受け入れるべきなのに 「フェミニスト」という言葉も敬遠してしまいます 00:16:12.541 --> 00:16:15.733 「威張っている」なんて言葉は なくして 戻すべきは― 00:16:15.733 --> 00:16:18.893 (拍手) 00:16:18.893 --> 00:16:23.215 ここは強調したいと思いますが 「威張っている」という言葉をなくし 00:16:23.215 --> 00:16:26.276 「フェミニスト」を復活させるべきです 必要なんですから 00:16:26.276 --> 00:16:27.761 (拍手) 00:16:27.761 --> 00:16:30.803 私たちは皆 もっと踏み出さないといけませんね 00:16:30.803 --> 00:16:32.004 もっと踏み出しましょう 00:16:32.004 --> 00:16:33.234 シェリル ありがとう 00:16:33.234 --> 00:16:34.468 一歩を踏み出してくれて 00:16:34.468 --> 00:16:36.630 ありがとうございました 00:16:36.630 --> 00:16:38.899 (拍手)