WEBVTT 00:00:12.210 --> 00:00:16.860 今日は優れたプレゼンテーションをする 10の方法をお伝えします 00:00:16.860 --> 00:00:20.633 そこには年月をかけて集積した NOTE Paragraph 00:00:20.840 --> 00:00:23.143 語り手たちの教えがあります 00:00:23.951 --> 00:00:28.529 私の仕事は世界中で 特にビジネスに特化した 00:00:28.529 --> 00:00:32.928 ピッチやアイデアを共有する プレゼンテーションの手伝をしていて 00:00:32.928 --> 00:00:38.433 彼らのトークにストーリーテリングという 手法を取り入れようとしていますが 00:00:38.641 --> 00:00:41.638 ご存じか 既に体験済みかもしれませんが 00:00:41.888 --> 00:00:45.050 うんざりなプレゼンテーションが 世界中に溢れています 00:00:45.920 --> 00:00:48.670 そんなプレゼンテーションを 見たことある人は? 00:00:49.230 --> 00:00:50.921 今じゃないですよ 00:00:50.921 --> 00:00:51.929 (笑) 00:00:51.929 --> 00:00:53.059 オーケー 00:00:53.059 --> 00:00:56.204 ではアイデアに戻ります 00:00:56.204 --> 00:01:00.290 過去を振り返ると 未来が学べます [温故知新] 00:01:00.290 --> 00:01:03.530 コミュニケーションや ビジュアル・コミュニケーションとなると 00:01:03.530 --> 00:01:06.781 過去を振り返ることで 得られる教訓が多くあります 00:01:06.781 --> 00:01:10.199 2年前にお伝えしたアイデアの 一つが “紙芝居” です 00:01:10.199 --> 00:01:11.489 これはほんの一例です 00:01:11.489 --> 00:01:13.219 とてもビジュアルな手法ですね 00:01:13.219 --> 00:01:15.299 絵巻物まで遡ると 00:01:16.714 --> 00:01:20.763 確か1920年代か 30年代 40年代には 00:01:20.763 --> 00:01:22.459 とてもありふれていました 00:01:22.459 --> 00:01:24.231 そこに語り手がいて 00:01:24.231 --> 00:01:28.881 観衆が理解しやすい 要素とビジュアルがあり 00:01:28.881 --> 00:01:31.010 惹きつけられた聴衆がいます 00:01:31.010 --> 00:01:34.420 こんな美しい3部構成のハーモニーは 00:01:34.420 --> 00:01:38.161 今でもプレゼンテーションのあるべき形です 00:01:38.391 --> 00:01:42.421 ストーリーテリングは 私たち人間のDNAの一部で 00:01:42.421 --> 00:01:44.191 私たちの進化を表します 00:01:44.191 --> 00:01:48.562 人類は読み書きできる以前から 物語を語ってきました 00:01:48.562 --> 00:01:50.978 子供たちもまた 読み書きできる以前から 00:01:50.978 --> 00:01:53.930 もちろんストーリーを語ることで 情報を共有したり 00:01:53.930 --> 00:01:57.792 説明的な話の中にも ストーリーテリングの要素を使います 00:01:57.792 --> 00:02:00.791 たとえ どんなタイプの語りでも 00:02:00.791 --> 00:02:04.190 わずかなストーリーの要素を 活用できれば 00:02:04.190 --> 00:02:07.320 話に惹き込むのに役立ちます 00:02:07.320 --> 00:02:09.152 もちろんそこにドラマが生まれます 00:02:09.152 --> 00:02:12.051 (ドラマチックな効果音) 00:02:13.690 --> 00:02:18.411 私たちはいつもプレゼンテーションに ちょっとしたドラマを加えたいのです 00:02:18.411 --> 00:02:22.791 私の妻と家族は奈良に住んでいて 00:02:22.791 --> 00:02:25.222 ここからすぐ近くです 00:02:25.222 --> 00:02:30.749 そして私 いや私たちの仕事は 小さな2人の子育てです 00:02:30.749 --> 00:02:34.242 日本では“イクメン” といいます 00:02:34.242 --> 00:02:35.621 (笑) 00:02:35.621 --> 00:02:37.951 私の仕事は子供たちを 学校に送り迎えして 00:02:37.951 --> 00:02:39.960 子供たちの人生の大部分に 00:02:39.960 --> 00:02:40.991 できる限り なることです 00:02:40.991 --> 00:02:44.289 専門家はよく 小さい子供と一緒に テレビを見るなと言いますが 00:02:44.289 --> 00:02:47.891 私たちはテレビではなく よくDVDを英語で見ます 00:02:47.891 --> 00:02:50.130 “ 一石二鳥”ですね 00:02:50.300 --> 00:02:51.561 楽しめると同時に 00:02:51.561 --> 00:02:53.860 英語の学習もできます 00:02:53.860 --> 00:02:57.680 これまでのピクサーの映画は全て 00:02:57.770 --> 00:02:59.620 何十回も見ています 00:02:59.620 --> 00:03:01.060 きっとこう言えますね 00:03:01.060 --> 00:03:03.258 “より良いプレゼンのための10の方法: 00:03:03.258 --> 00:03:06.381 ピクサー映画の見すぎから学んだこと” 00:03:06.381 --> 00:03:07.929 (笑) 00:03:07.929 --> 00:03:09.301 では さっそく始めましょう 00:03:09.301 --> 00:03:11.321 まず 優れたプレゼンターは 00:03:11.321 --> 00:03:16.539 今日や過去のTEDxKyotoイベントの 全てのプレゼンターのように 00:03:16.539 --> 00:03:18.041 コンピュータの電源をオフします 00:03:18.041 --> 00:03:20.511 たとえテクノロジーを駆使しても 00:03:20.511 --> 00:03:22.300 ジョン・クリーズが言うように 00:03:22.300 --> 00:03:24.651 素晴らしいアイデアが どこから来るかわからないが 00:03:24.651 --> 00:03:27.760 ノートパソコンからではありません 00:03:27.760 --> 00:03:29.351 だからスマートフォンの電源を切り 00:03:29.351 --> 00:03:32.909 テクノロジーは準備段階で すべてオフにしましょう 00:03:32.909 --> 00:03:34.310 これが鍵です 00:03:34.310 --> 00:03:35.910 ここからスタートしてはいけません 00:03:35.910 --> 00:03:38.830 Googleに行っても もちろんAppleに行ってもー 00:03:38.830 --> 00:03:40.827 私が何年も前に働いていましたがー 00:03:40.827 --> 00:03:45.050 テクノロジー企業ではあらゆる場所で 紙やホワイトボードを見ます 00:03:45.050 --> 00:03:47.405 紙はいまでも とても便利で 00:03:47.405 --> 00:03:48.760 たとえば付箋は 00:03:48.760 --> 00:03:50.431 アイデアを書き留めておけます 00:03:50.431 --> 00:03:54.792 マルチメディアを使いたいなら テクノロジーもいいでしょう 00:03:54.792 --> 00:03:56.931 ある生徒はこれを送ってきました 00:03:57.291 --> 00:03:59.550 過去最高のWindows PCの使い方 00:03:59.550 --> 00:04:00.950 (笑) 00:04:00.950 --> 00:04:03.021 冗談です ビル・ゲイツは好きです 00:04:04.181 --> 00:04:06.759 ではその2 聴衆を第一に 00:04:06.759 --> 00:04:09.037 当然 聴衆を第一に考えます 00:04:09.037 --> 00:04:11.341 よくこう聞かれるので 私はいつも言います 00:04:11.341 --> 00:04:13.141 “ 自分の物語を伝えたいけど 00:04:13.141 --> 00:04:15.130 どうすれば聴衆と繋がれますか? ” 00:04:15.130 --> 00:04:19.150 覚えておいてください あなた物語は 彼らの物語なのです 00:04:19.150 --> 00:04:20.728 もしあなたがちゃんと届けたいなら 00:04:20.728 --> 00:04:23.940 構想や発言内容や出来事の描写は 00:04:23.940 --> 00:04:25.245 あなた独自のものですが 00:04:25.245 --> 00:04:28.870 テーマは普遍的で 彼らのものになるのです 00:04:28.870 --> 00:04:31.219 後でその例を紹介します 00:04:31.219 --> 00:04:33.379 ピクサーのアンドリュー・スタントンは 00:04:33.379 --> 00:04:37.028 『ファインディング・ニモ』など 多くの監督・脚本を勤めましたが 00:04:37.028 --> 00:04:38.700 彼はこれについてTEDトークで 00:04:38.700 --> 00:04:42.028 聴衆に関心を と言いました 00:04:42.028 --> 00:04:45.049 神話でも 実話でも 00:04:45.049 --> 00:04:46.551 または講義でも 00:04:46.551 --> 00:04:47.989 聴衆に関心をと 00:04:47.989 --> 00:04:49.331 "関心を持たせなさい 00:04:49.331 --> 00:04:54.360 感情的に 知的に 美的に 関心を引かせること" 00:04:54.360 --> 00:04:55.662 これで成功したも同然です 00:04:55.662 --> 00:04:58.870 なので 共感を観衆へ 準備段階で示すことで 00:04:58.870 --> 00:05:00.989 まったく違うでしょう 00:05:00.989 --> 00:05:03.701 3つ目は しっかりした構成を 00:05:03.701 --> 00:05:06.149 私の好きな映画監督の一人に ビリー・ワイルダーがいます 00:05:06.149 --> 00:05:10.031 彼が言うには “ ストーリーには 建設的な構成が必要だが 00:05:10.031 --> 00:05:12.689 完全に” 失われてしまいます 00:05:12.689 --> 00:05:16.329 実際に映画を見ていると気づきません 00:05:16.329 --> 00:05:18.380 プレゼンテーションでも同じです 00:05:18.380 --> 00:05:19.899 そこに構成があれば 00:05:19.899 --> 00:05:21.450 聴衆はそれに気づかなくても 00:05:21.450 --> 00:05:24.168 聴いて理解し 00:05:24.168 --> 00:05:25.850 トークに惹き込まれるでしょう 00:05:25.850 --> 00:05:28.429 物語にはいわゆる基本形があります 00:05:28.429 --> 00:05:29.630 聞いたことあるかもしれませんが 00:05:29.630 --> 00:05:33.091 物語には導入部と中間部と結末があります 00:05:33.091 --> 00:05:34.391 これはある程度は役立ちます 00:05:34.391 --> 00:05:37.760 一方 ダックスフントには 頭部と腹部と尾部があります 00:05:38.030 --> 00:05:39.321 これ自体はあまり役に立たないですね 00:05:40.321 --> 00:05:41.390 でも 実は役立つのです 00:05:41.390 --> 00:05:43.491 導入部は解説部分で 00:05:43.491 --> 00:05:46.400 何が危険で 何がリスクか 明らかになり 00:05:46.400 --> 00:05:47.840 そこで葛藤があります 00:05:47.840 --> 00:05:50.210 中間部には問題があって 緊張感が高まり 00:05:50.210 --> 00:05:52.199 そして結末に なんらかの解決があります 00:05:52.199 --> 00:05:54.272 これで基本的な構成は良いです 00:05:54.272 --> 00:05:56.590 さて 現実の世界 ビジネスでは 00:05:56.590 --> 00:05:59.369 このモデルを使いますが 解決策に注目します 00:05:59.369 --> 00:06:03.360 企業は常にこの問題解決ための 00:06:03.360 --> 00:06:05.568 アイデアや製品を売っているからです 00:06:05.568 --> 00:06:07.409 これは実際に私が 00:06:07.409 --> 00:06:10.320 大学生や起業家にさせている課題です 00:06:10.320 --> 00:06:14.348 まず 彼らにこんな構成を使って 00:06:14.348 --> 00:06:19.640 理想と現実を比較させます 00:06:19.640 --> 00:06:23.079 私たちの現実の問題は何か? 00:06:23.079 --> 00:06:26.329 そのための私たちの解決策は何か? 00:06:26.329 --> 00:06:27.749 これはよい基本型です 00:06:27.749 --> 00:06:29.570 学生はそれをストーリーボードにします 00:06:29.570 --> 00:06:31.578 さっとアイディアを壁に貼り 00:06:31.578 --> 00:06:34.981 他人に見せます そして私たちはそれを洗練し 00:06:34.981 --> 00:06:36.089 質問します 00:06:36.089 --> 00:06:38.010 彼らがアイディアを書き出します 00:06:38.010 --> 00:06:40.589 そして彼らはホワイトボードに戻り 00:06:40.589 --> 00:06:42.869 アイディアを構造化できるのです 00:06:42.869 --> 00:06:45.937 そこには聴衆が知らない基本形がありますが 00:06:45.937 --> 00:06:50.911 起業家や学生にとって アイデア出しに とても役立ちます 00:06:50.911 --> 00:06:52.879 次は 明確なテーマを持つことです 00:06:52.879 --> 00:06:54.519 テーマとは基本的にはメッセージです 00:06:54.519 --> 00:06:55.530 何が言いたいのか? 00:06:55.530 --> 00:06:59.153 何が言いたいか わからない プレゼンテーションを見たことは? 00:06:59.803 --> 00:07:01.531 今は違うといいですが 00:07:02.161 --> 00:07:03.652 あなたのメッセージは何ですか? 00:07:03.652 --> 00:07:04.772 例を挙げます 00:07:04.772 --> 00:07:08.240 映像作家のめぐみさんです 昨年スピーチしました 00:07:08.240 --> 00:07:10.061 見ていない方はチェックしてください 00:07:10.061 --> 00:07:14.101 また友人のパトリックです 今は ロサンゼルスのUSCの教えています 00:07:14.101 --> 00:07:15.481 彼も素晴らしいプレゼンテーションをしました 00:07:15.481 --> 00:07:18.013 どちらも素晴らしかったですが 00:07:18.013 --> 00:07:20.670 とても異なっていました 筋書きが違ったのです 00:07:20.670 --> 00:07:26.130 若い女性監督は 日本人と アメリカ人のハーフとして 00:07:26.130 --> 00:07:28.120 成長することについて語っています 00:07:28.120 --> 00:07:31.622 パトリックは自身がゲイであること それがどういうことか 00:07:31.622 --> 00:07:33.701 そしてそれを隠さなければ いけなかったことを話しています 00:07:33.701 --> 00:07:37.381 カミングアウトができたあと 実際に愛する人と結婚し 00:07:37.381 --> 00:07:40.420 それを完全にオープンにしました 素晴らしい変化です 00:07:40.420 --> 00:07:43.121 これらは内容も筋書きも 全く異なりますが 00:07:43.121 --> 00:07:45.281 2人とも同じことを言っており 00:07:45.281 --> 00:07:46.781 それは他人と違っているということです 00:07:46.781 --> 00:07:49.600 どちらの講演も聴衆の心に 響くものがありました 00:07:49.600 --> 00:07:52.651 なぜなら ほとんどの聴衆がハーフではなく 00:07:52.651 --> 00:07:55.128 またゲイでもありませんでしたが 00:07:55.128 --> 00:07:58.391 葛藤や不安などの 00:07:58.391 --> 00:08:01.050 普遍的なテーマに共感ができるのです 00:08:01.050 --> 00:08:04.781 あなたの物語はまさに 彼らの物語なのです 00:08:04.781 --> 00:08:08.190 こんなアプローチなら あらゆる違いを生み出せます 00:08:08.190 --> 00:08:11.194 5番目は 不要なものを取り除くことです 00:08:11.194 --> 00:08:13.020 もしあなたが劇作家ならば 00:08:13.020 --> 00:08:16.220 映画の脚本を書く人なら誰でも チェーホフの銃を知っています 00:08:16.220 --> 00:08:20.839 “物語に関係ないものは すべて排除しなさい” 00:08:20.839 --> 00:08:22.350 例えば 彼が言うには 00:08:22.350 --> 00:08:26.722 “第1章でライフルが 壁に掛かっていれば 00:08:26.722 --> 00:08:30.589 第2章か第3章で 撃つはずだ” 00:08:30.589 --> 00:08:33.462 つまり 余計なものは決して含めません 00:08:33.462 --> 00:08:35.180 すべては理由をもつのです 00:08:35.180 --> 00:08:37.188 6番目: 早めにフックをかけます 00:08:37.188 --> 00:08:38.701 ジョージは素晴らしかったですよね? 00:08:38.701 --> 00:08:40.649 あのトークはよかったでしょう? 00:08:40.649 --> 00:08:44.038 春のライブに参加した人いますか? 00:08:44.038 --> 00:08:45.489 生で見たときは 驚きでした 00:08:45.489 --> 00:08:48.590 彼が出てくると 形式的ではなくー 00:08:48.590 --> 00:08:51.960 謝辞もなく 母親への感謝もなく 父親への感謝もなく 00:08:51.960 --> 00:08:53.861 首相への感謝もなく 00:08:53.861 --> 00:08:54.989 いずれも なしでした 00:08:54.989 --> 00:08:58.120 彼はただこのセリフから始めたのです 00:08:58.120 --> 00:09:01.189 “私は宇宙船エンタープライズ号の 退役軍人です” 00:09:01.349 --> 00:09:03.620 すぐに 彼は観客を虜にし 00:09:03.620 --> 00:09:05.969 その20分間 観客を魅了しました 00:09:05.969 --> 00:09:07.450 それは驚きでした 00:09:07.450 --> 00:09:09.870 つながりを持つことで  アイスブレイクのようになり 00:09:09.870 --> 00:09:12.820 彼はこの素晴らしい物語を進めます 00:09:12.820 --> 00:09:15.108 彼は私たちを素晴らしい旅に 連れて行ってくれました 00:09:15.108 --> 00:09:16.572 素晴らしいお手本です 00:09:16.572 --> 00:09:19.199 その7:明確な葛藤を示す 00:09:19.199 --> 00:09:20.321 何が問題なのか? 00:09:20.321 --> 00:09:22.180 『ストーリー プルーフ』 という本がありますが 00:09:22.180 --> 00:09:25.381 ストーリーがなぜ機能するか 科学的根拠を示しています 00:09:25.381 --> 00:09:26.840 彼はこう定義しています 00:09:26.840 --> 00:09:28.575 “ストーリーとはあるキャラクターが 00:09:28.575 --> 00:09:31.740 障害を乗り越え 重要な目標に 到達するまでの葛藤を 00:09:31.740 --> 00:09:33.440 キャラクターに沿って 描いたナレーションだ” 00:09:33.440 --> 00:09:35.189 これがストーリーなんです 00:09:35.189 --> 00:09:41.040 その鍵はキャラクターがゴールへむけ 障害を乗り越え奮闘することです 00:09:41.280 --> 00:09:43.070 繰り返します キャラクター 00:09:43.070 --> 00:09:44.221 葛藤 00:09:44.221 --> 00:09:46.380 障害 ゴールです 00:09:46.380 --> 00:09:50.609 ではこの3つを思い浮かべてください キャラクター 葛藤 ゴール 00:09:50.609 --> 00:09:52.131 では ここであてはめてみましょう 00:09:52.131 --> 00:09:56.152 とても幼稚なアニメで許してください 00:09:56.152 --> 00:09:58.073 4歳の子どもが手伝ってくれました 00:09:58.073 --> 00:10:00.368 ここにあなたがいます 主人公が歩いていて 00:10:00.368 --> 00:10:01.532 障害物があり 00:10:01.532 --> 00:10:04.219 突然 壁が現れ 格闘し もがいても 00:10:04.219 --> 00:10:05.761 うまくいかない 00:10:05.761 --> 00:10:06.911 ビジネスの世界では 00:10:06.911 --> 00:10:11.101 彼を助ける解決策を 提供できるかもしれません 00:10:11.101 --> 00:10:13.930 例えばロープを与えます 00:10:13.930 --> 00:10:15.839 主人公はさらに苦戦しますが 00:10:15.839 --> 00:10:17.690 うまくなってきていきます 00:10:17.690 --> 00:10:20.361 まだ葛藤があり 緊張が高まって 00:10:20.361 --> 00:10:22.701 できる?ほんとにできるの? 00:10:22.701 --> 00:10:25.360 やった すると彼は変化しました 00:10:25.360 --> 00:10:28.489 これをいろんなプレゼンテーションに 応用することができます 00:10:28.489 --> 00:10:30.340 もうわかりましたね 00:10:30.340 --> 00:10:33.189 キャラクター 葛藤 目標 00:10:33.189 --> 00:10:36.660 その8:明確な変化を示す 00:10:36.660 --> 00:10:38.540 再び 素晴らしいお手本をお見せします 00:10:38.540 --> 00:10:42.550 これは去年のアレックス・カーです 彼の素晴らしい仕事につき話しました 00:10:42.920 --> 00:10:48.401 築300年以上の祖谷の家を改築した話です 00:10:48.401 --> 00:10:49.410 例えば 00:10:49.410 --> 00:10:51.631 これは素晴らしい例で とても感動的です 00:10:51.631 --> 00:10:54.350 アル・ゴアが『不都合な真実』で したのと同様です 00:10:54.350 --> 00:10:55.690 前後をお見せします 00:10:55.690 --> 00:10:57.941 心を打たれます 知的レベルでも 00:10:57.941 --> 00:10:59.322 直感的なレベルでも 00:10:59.322 --> 00:11:03.321 こちらが前で こちらが後です 変化が一目瞭然です 00:11:03.321 --> 00:11:06.430 そして人生も変化です 人生とは全て変化なのです 00:11:06.430 --> 00:11:09.839 私たちの細胞は常に変化しています 変わらないものはありません 00:11:09.839 --> 00:11:11.690 私たちがステージに立つたび 00:11:11.690 --> 00:11:13.911 講演やプレゼンテーションのたびに 00:11:13.911 --> 00:11:15.840 何かの変化について話します 00:11:15.840 --> 00:11:17.621 変化の話をしないなら 00:11:17.621 --> 00:11:20.389 ステージに立つ理由がありません 00:11:20.389 --> 00:11:24.370 次は予想外を見せたり やったりします 00:11:24.370 --> 00:11:26.701 これは私がよくお勧めする本です 『Made to Stick』 00:11:26.701 --> 00:11:29.578 日本語訳もあります 00:11:29.578 --> 00:11:34.720 アイデアを心に刺さるようにする鍵は なにか想定外をすることです 00:11:34.720 --> 00:11:37.208 『帝国の逆襲』を覚えていますか? 00:11:37.208 --> 00:11:39.028 『 スター・ウォーズ/帝国の逆襲』 00:11:39.028 --> 00:11:42.698 はるか昔 ビデオ発売前に ライブで見ました 00:11:42.698 --> 00:11:44.181 ダース・ベイダーを思い出してください 00:11:44.181 --> 00:11:48.538 彼がこう言った あの衝撃の瞬間 "いや ルーク 私はお前の父親だ" 00:11:48.538 --> 00:11:51.108 そのとき どこにいたか 覚えていますね? 00:11:51.108 --> 00:11:54.080 このミームをネット上で 見たことあるでしょう 00:11:54.080 --> 00:11:56.800 猫が初めてこれを見たら どうなるでしょう? 00:11:56.800 --> 00:12:00.789 (動画)いや 私はお前の父親だ 00:12:07.120 --> 00:12:08.389 ノー! 00:12:09.119 --> 00:12:10.999 嘘だ 00:12:12.359 --> 00:12:13.972 (ガー)とても衝撃的です 00:12:13.972 --> 00:12:18.070 では 視聴者をこの猫のように 感じてもらうには? 00:12:18.070 --> 00:12:21.760 なにか予想外を入れるのです 00:12:21.760 --> 00:12:24.370 10番目は 何かを感じさせること 00:12:24.370 --> 00:12:25.710 そうです データが必要です 00:12:25.710 --> 00:12:26.940 そう 証拠が必要です 00:12:26.940 --> 00:12:31.099 しかし 多く あるいはほとんど それだけでは うまくいかないのです 00:12:31.099 --> 00:12:34.011 そこで再び 昨年の例を見てみましょう 00:12:34.011 --> 00:12:36.860 これは私がお勧めしたい本 スティーブン・デニングの本です 00:12:36.860 --> 00:12:38.935 スティーブン・デニングは かつては世界銀行にいて 00:12:38.935 --> 00:12:40.561 世界銀行で長いキャリアを 積んでいました 00:12:40.561 --> 00:12:41.809 非常に分析的で 00:12:41.809 --> 00:12:44.419 いわゆる非常に左脳的で すべてが数字です 00:12:44.419 --> 00:12:46.928 しかしここに何度も 書いてあるように 00:12:46.928 --> 00:12:50.961 あなたが人を変えたい 00:12:50.961 --> 00:12:52.760 もしくは実際に行動を変えたい 00:12:52.760 --> 00:12:54.810 また自分のアイデアに 熱狂してほしいときに効果があるのは 00:12:54.810 --> 00:12:56.938 物語だけなのです 00:12:56.938 --> 00:12:59.610 もちろん 彼らはデータも証拠もあります 00:12:59.610 --> 00:13:01.709 しかしそれだけでは うまくいきません 00:13:01.709 --> 00:13:03.670 彼はジョン・ガトライトです 00:13:03.670 --> 00:13:05.681 昨年の最終プレゼンターです 00:13:05.681 --> 00:13:08.539 彼は素晴らしいプロジェクトに携わっていて 00:13:08.539 --> 00:13:12.901 身体的 精神的に深刻な問題を抱えた 子供たちを支援しています 00:13:12.901 --> 00:13:14.679 彼は子供たちを木の上に連れて行き 00:13:14.679 --> 00:13:16.500 時にはとても高い木の 上に連れて行きました 00:13:16.500 --> 00:13:20.120 そして彼はプレゼンテーションの中で データと証拠を示しました 00:13:20.120 --> 00:13:24.689 木には身体的にも精神的にも 癒しの効果があることを 00:13:24.899 --> 00:13:28.059 しかし この最後の例で思い出したのは おそらく奈々さんでしょう 00:13:28.059 --> 00:13:29.120 彼が彼女に見せた場所 00:13:29.120 --> 00:13:32.980 彼女は決して笑わず 自分の身体と表情を コントロールできません 00:13:32.980 --> 00:13:35.438 その理由は不明でした 00:13:35.438 --> 00:13:38.108 そして彼はこの映像とともに こんなストーリーを語っています 00:13:38.108 --> 00:13:41.309 彼女は木の上まであがると 変化が起き 笑ったのです 00:13:41.309 --> 00:13:44.920 ジョンは母親の言ったことを語りました "こんな笑顔は初めて見た 00:13:44.920 --> 00:13:50.000 私の小さな娘が初めて笑った まさに木のおかげです" 00:13:50.000 --> 00:13:54.140 そこでまたジョンはその背景にある データを示しましたが 00:13:54.140 --> 00:13:58.931 ビジュアルも入れると まさに変革です 00:13:58.931 --> 00:14:01.141 感情的にも 観衆の心に刺さります 00:14:01.141 --> 00:14:02.479 そして その日 00:14:02.479 --> 00:14:05.170 客席の大勢が泣いたのを覚えています 00:14:05.170 --> 00:14:08.180 彼らはそのプレゼンテーションを ずっと覚えているでしょう 00:14:08.180 --> 00:14:09.969 10個と言いましたが もう1つあります 00:14:09.969 --> 00:14:12.428 11番目は本物であること 00:14:12.428 --> 00:14:15.780 よく聴衆が言います "すごい話だけど 私はどう実現しますか? 00:14:15.780 --> 00:14:18.810 みな真実であれと言いますが その魔法の秘訣は何ですか?" 00:14:18.810 --> 00:14:22.069 その秘訣は弱さを見せること 00:14:22.069 --> 00:14:24.649 自分の弱さを認めるという 00:14:25.119 --> 00:14:26.420 リスクをとることです 00:14:26.420 --> 00:14:30.389 私たちの学校教育は そんな考えを奨励しませんが 00:14:30.389 --> 00:14:31.750 素晴らしいコミュニケーターである 00:14:31.750 --> 00:14:35.450 私たちのこの2年間の 全ての日本人プレゼンターは 00:14:35.450 --> 00:14:36.760 みなリスクを冒しています 00:14:36.760 --> 00:14:39.329 彼らは自分の弱さを許し 00:14:39.329 --> 00:14:42.179 ステージに上がったのです 00:14:42.179 --> 00:14:45.770 2012年と2013年は 素晴らしい2年間でした 00:14:45.770 --> 00:14:48.341 この先も素晴らしいでしょう 00:14:48.341 --> 00:14:51.981 では質問です “ あなたの物語は何ですか? ” 00:14:51.981 --> 00:14:53.888 その答えを世界が待っています 00:14:53.888 --> 00:14:55.637 では本日の残りの時間を楽しんでください 00:14:55.637 --> 00:14:59.500 そして来年もこのステージでお会いしましょう 00:14:59.500 --> 00:15:01.650 ありがとうございました 00:15:01.650 --> 00:15:03.450 (拍手)