1 00:00:12,210 --> 00:00:16,860 今日は優れたプレゼンテーションをする 10の方法をお伝えします 2 00:00:16,860 --> 00:00:20,633 そこには年月をかけて集積した 3 00:00:20,840 --> 00:00:23,143 語り手たちの教えがあります 4 00:00:23,951 --> 00:00:28,529 私の仕事は世界中で 特にビジネスに特化した 5 00:00:28,529 --> 00:00:32,928 ピッチやアイデアを共有する プレゼンテーションの手伝をしていて 6 00:00:32,928 --> 00:00:38,433 彼らのトークにストーリーテリングという 手法を取り入れようとしていますが 7 00:00:38,641 --> 00:00:41,638 ご存じか 既に体験済みかもしれませんが 8 00:00:41,888 --> 00:00:45,050 うんざりなプレゼンテーションが 世界中に溢れています 9 00:00:45,920 --> 00:00:48,670 そんなプレゼンテーションを 見たことある人は? 10 00:00:49,230 --> 00:00:50,921 今じゃないですよ 11 00:00:50,921 --> 00:00:51,929 (笑) 12 00:00:51,929 --> 00:00:53,059 オーケー 13 00:00:53,059 --> 00:00:56,204 ではアイデアに戻ります 14 00:00:56,204 --> 00:01:00,290 過去を振り返ると 未来が学べます [温故知新] 15 00:01:00,290 --> 00:01:03,530 コミュニケーションや ビジュアル・コミュニケーションとなると 16 00:01:03,530 --> 00:01:06,781 過去を振り返ることで 得られる教訓が多くあります 17 00:01:06,781 --> 00:01:10,199 2年前にお伝えしたアイデアの 一つが “紙芝居” です 18 00:01:10,199 --> 00:01:11,489 これはほんの一例です 19 00:01:11,489 --> 00:01:13,219 とてもビジュアルな手法ですね 20 00:01:13,219 --> 00:01:15,299 絵巻物まで遡ると 21 00:01:16,714 --> 00:01:20,763 確か1920年代か 30年代 40年代には 22 00:01:20,763 --> 00:01:22,459 とてもありふれていました 23 00:01:22,459 --> 00:01:24,231 そこに語り手がいて 24 00:01:24,231 --> 00:01:28,881 観衆が理解しやすい 要素とビジュアルがあり 25 00:01:28,881 --> 00:01:31,010 惹きつけられた聴衆がいます 26 00:01:31,010 --> 00:01:34,420 こんな美しい3部構成のハーモニーは 27 00:01:34,420 --> 00:01:38,161 今でもプレゼンテーションのあるべき形です 28 00:01:38,391 --> 00:01:42,421 ストーリーテリングは 私たち人間のDNAの一部で 29 00:01:42,421 --> 00:01:44,191 私たちの進化を表します 30 00:01:44,191 --> 00:01:48,562 人類は読み書きできる以前から 物語を語ってきました 31 00:01:48,562 --> 00:01:50,978 子供たちもまた 読み書きできる以前から 32 00:01:50,978 --> 00:01:53,930 もちろんストーリーを語ることで 情報を共有したり 33 00:01:53,930 --> 00:01:57,792 説明的な話の中にも ストーリーテリングの要素を使います 34 00:01:57,792 --> 00:02:00,791 たとえ どんなタイプの語りでも 35 00:02:00,791 --> 00:02:04,190 わずかなストーリーの要素を 活用できれば 36 00:02:04,190 --> 00:02:07,320 話に惹き込むのに役立ちます 37 00:02:07,320 --> 00:02:09,152 もちろんそこにドラマが生まれます 38 00:02:09,152 --> 00:02:12,051 (ドラマチックな効果音) 39 00:02:13,690 --> 00:02:18,411 私たちはいつもプレゼンテーションに ちょっとしたドラマを加えたいのです 40 00:02:18,411 --> 00:02:22,791 私の妻と家族は奈良に住んでいて 41 00:02:22,791 --> 00:02:25,222 ここからすぐ近くです 42 00:02:25,222 --> 00:02:30,749 そして私 いや私たちの仕事は 小さな2人の子育てです 43 00:02:30,749 --> 00:02:34,242 日本では“イクメン” といいます 44 00:02:34,242 --> 00:02:35,621 (笑) 45 00:02:35,621 --> 00:02:37,951 私の仕事は子供たちを 学校に送り迎えして 46 00:02:37,951 --> 00:02:39,960 子供たちの人生の大部分に 47 00:02:39,960 --> 00:02:40,991 できる限り なることです 48 00:02:40,991 --> 00:02:44,289 専門家はよく 小さい子供と一緒に テレビを見るなと言いますが 49 00:02:44,289 --> 00:02:47,891 私たちはテレビではなく よくDVDを英語で見ます 50 00:02:47,891 --> 00:02:50,130 “ 一石二鳥”ですね 51 00:02:50,300 --> 00:02:51,561 楽しめると同時に 52 00:02:51,561 --> 00:02:53,860 英語の学習もできます 53 00:02:53,860 --> 00:02:57,680 これまでのピクサーの映画は全て 54 00:02:57,770 --> 00:02:59,620 何十回も見ています 55 00:02:59,620 --> 00:03:01,060 きっとこう言えますね 56 00:03:01,060 --> 00:03:03,258 “より良いプレゼンのための10の方法: 57 00:03:03,258 --> 00:03:06,381 ピクサー映画の見すぎから学んだこと” 58 00:03:06,381 --> 00:03:07,929 (笑) 59 00:03:07,929 --> 00:03:09,301 では さっそく始めましょう 60 00:03:09,301 --> 00:03:11,321 まず 優れたプレゼンターは 61 00:03:11,321 --> 00:03:16,539 今日や過去のTEDxKyotoイベントの 全てのプレゼンターのように 62 00:03:16,539 --> 00:03:18,041 コンピュータの電源をオフします 63 00:03:18,041 --> 00:03:20,511 たとえテクノロジーを駆使しても 64 00:03:20,511 --> 00:03:22,300 ジョン・クリーズが言うように 65 00:03:22,300 --> 00:03:24,651 素晴らしいアイデアが どこから来るかわからないが 66 00:03:24,651 --> 00:03:27,760 ノートパソコンからではありません 67 00:03:27,760 --> 00:03:29,351 だからスマートフォンの電源を切り 68 00:03:29,351 --> 00:03:32,909 テクノロジーは準備段階で すべてオフにしましょう 69 00:03:32,909 --> 00:03:34,310 これが鍵です 70 00:03:34,310 --> 00:03:35,910 ここからスタートしてはいけません 71 00:03:35,910 --> 00:03:38,830 Googleに行っても もちろんAppleに行ってもー 72 00:03:38,830 --> 00:03:40,827 私が何年も前に働いていましたがー 73 00:03:40,827 --> 00:03:45,050 テクノロジー企業ではあらゆる場所で 紙やホワイトボードを見ます 74 00:03:45,050 --> 00:03:47,405 紙はいまでも とても便利で 75 00:03:47,405 --> 00:03:48,760 たとえば付箋は 76 00:03:48,760 --> 00:03:50,431 アイデアを書き留めておけます 77 00:03:50,431 --> 00:03:54,792 マルチメディアを使いたいなら テクノロジーもいいでしょう 78 00:03:54,792 --> 00:03:56,931 ある生徒はこれを送ってきました 79 00:03:57,291 --> 00:03:59,550 過去最高のWindows PCの使い方 80 00:03:59,550 --> 00:04:00,950 (笑) 81 00:04:00,950 --> 00:04:03,021 冗談です ビル・ゲイツは好きです 82 00:04:04,181 --> 00:04:06,759 ではその2 聴衆を第一に 83 00:04:06,759 --> 00:04:09,037 当然 聴衆を第一に考えます 84 00:04:09,037 --> 00:04:11,341 よくこう聞かれるので 私はいつも言います 85 00:04:11,341 --> 00:04:13,141 “ 自分の物語を伝えたいけど 86 00:04:13,141 --> 00:04:15,130 どうすれば聴衆と繋がれますか? ” 87 00:04:15,130 --> 00:04:19,150 覚えておいてください あなた物語は 彼らの物語なのです 88 00:04:19,150 --> 00:04:20,728 もしあなたがちゃんと届けたいなら 89 00:04:20,728 --> 00:04:23,940 構想や発言内容や出来事の描写は 90 00:04:23,940 --> 00:04:25,245 あなた独自のものですが 91 00:04:25,245 --> 00:04:28,870 テーマは普遍的で 彼らのものになるのです 92 00:04:28,870 --> 00:04:31,219 後でその例を紹介します 93 00:04:31,219 --> 00:04:33,379 ピクサーのアンドリュー・スタントンは 94 00:04:33,379 --> 00:04:37,028 『ファインディング・ニモ』など 多くの監督・脚本を勤めましたが 95 00:04:37,028 --> 00:04:38,700 彼はこれについてTEDトークで 96 00:04:38,700 --> 00:04:42,028 聴衆に関心を と言いました 97 00:04:42,028 --> 00:04:45,049 神話でも 実話でも 98 00:04:45,049 --> 00:04:46,551 または講義でも 99 00:04:46,551 --> 00:04:47,989 聴衆に関心をと 100 00:04:47,989 --> 00:04:49,331 "関心を持たせなさい 101 00:04:49,331 --> 00:04:54,360 感情的に 知的に 美的に 関心を引かせること" 102 00:04:54,360 --> 00:04:55,662 これで成功したも同然です 103 00:04:55,662 --> 00:04:58,870 なので 共感を観衆へ 準備段階で示すことで 104 00:04:58,870 --> 00:05:00,989 まったく違うでしょう 105 00:05:00,989 --> 00:05:03,701 3つ目は しっかりした構成を 106 00:05:03,701 --> 00:05:06,149 私の好きな映画監督の一人に ビリー・ワイルダーがいます 107 00:05:06,149 --> 00:05:10,031 彼が言うには “ ストーリーには 建設的な構成が必要だが 108 00:05:10,031 --> 00:05:12,689 完全に” 失われてしまいます 109 00:05:12,689 --> 00:05:16,329 実際に映画を見ていると気づきません 110 00:05:16,329 --> 00:05:18,380 プレゼンテーションでも同じです 111 00:05:18,380 --> 00:05:19,899 そこに構成があれば 112 00:05:19,899 --> 00:05:21,450 聴衆はそれに気づかなくても 113 00:05:21,450 --> 00:05:24,168 聴いて理解し 114 00:05:24,168 --> 00:05:25,850 トークに惹き込まれるでしょう 115 00:05:25,850 --> 00:05:28,429 物語にはいわゆる基本形があります 116 00:05:28,429 --> 00:05:29,630 聞いたことあるかもしれませんが 117 00:05:29,630 --> 00:05:33,091 物語には導入部と中間部と結末があります 118 00:05:33,091 --> 00:05:34,391 これはある程度は役立ちます 119 00:05:34,391 --> 00:05:37,760 一方 ダックスフントには 頭部と腹部と尾部があります 120 00:05:38,030 --> 00:05:39,321 これ自体はあまり役に立たないですね 121 00:05:40,321 --> 00:05:41,390 でも 実は役立つのです 122 00:05:41,390 --> 00:05:43,491 導入部は解説部分で 123 00:05:43,491 --> 00:05:46,400 何が危険で 何がリスクか 明らかになり 124 00:05:46,400 --> 00:05:47,840 そこで葛藤があります 125 00:05:47,840 --> 00:05:50,210 中間部には問題があって 緊張感が高まり 126 00:05:50,210 --> 00:05:52,199 そして結末に なんらかの解決があります 127 00:05:52,199 --> 00:05:54,272 これで基本的な構成は良いです 128 00:05:54,272 --> 00:05:56,590 さて 現実の世界 ビジネスでは 129 00:05:56,590 --> 00:05:59,369 このモデルを使いますが 解決策に注目します 130 00:05:59,369 --> 00:06:03,360 企業は常にこの問題解決ための 131 00:06:03,360 --> 00:06:05,568 アイデアや製品を売っているからです 132 00:06:05,568 --> 00:06:07,409 これは実際に私が 133 00:06:07,409 --> 00:06:10,320 大学生や起業家にさせている課題です 134 00:06:10,320 --> 00:06:14,348 まず 彼らにこんな構成を使って 135 00:06:14,348 --> 00:06:19,640 理想と現実を比較させます 136 00:06:19,640 --> 00:06:23,079 私たちの現実の問題は何か? 137 00:06:23,079 --> 00:06:26,329 そのための私たちの解決策は何か? 138 00:06:26,329 --> 00:06:27,749 これはよい基本型です 139 00:06:27,749 --> 00:06:29,570 学生はそれをストーリーボードにします 140 00:06:29,570 --> 00:06:31,578 さっとアイディアを壁に貼り 141 00:06:31,578 --> 00:06:34,981 他人に見せます そして私たちはそれを洗練し 142 00:06:34,981 --> 00:06:36,089 質問します 143 00:06:36,089 --> 00:06:38,010 彼らがアイディアを書き出します 144 00:06:38,010 --> 00:06:40,589 そして彼らはホワイトボードに戻り 145 00:06:40,589 --> 00:06:42,869 アイディアを構造化できるのです 146 00:06:42,869 --> 00:06:45,937 そこには聴衆が知らない基本形がありますが 147 00:06:45,937 --> 00:06:50,911 起業家や学生にとって アイデア出しに とても役立ちます 148 00:06:50,911 --> 00:06:52,879 次は 明確なテーマを持つことです 149 00:06:52,879 --> 00:06:54,519 テーマとは基本的にはメッセージです 150 00:06:54,519 --> 00:06:55,530 何が言いたいのか? 151 00:06:55,530 --> 00:06:59,153 何が言いたいか わからない プレゼンテーションを見たことは? 152 00:06:59,803 --> 00:07:01,531 今は違うといいですが 153 00:07:02,161 --> 00:07:03,652 あなたのメッセージは何ですか? 154 00:07:03,652 --> 00:07:04,772 例を挙げます 155 00:07:04,772 --> 00:07:08,240 映像作家のめぐみさんです 昨年スピーチしました 156 00:07:08,240 --> 00:07:10,061 見ていない方はチェックしてください 157 00:07:10,061 --> 00:07:14,101 また友人のパトリックです 今は ロサンゼルスのUSCの教えています 158 00:07:14,101 --> 00:07:15,481 彼も素晴らしいプレゼンテーションをしました 159 00:07:15,481 --> 00:07:18,013 どちらも素晴らしかったですが 160 00:07:18,013 --> 00:07:20,670 とても異なっていました 筋書きが違ったのです 161 00:07:20,670 --> 00:07:26,130 若い女性監督は 日本人と アメリカ人のハーフとして 162 00:07:26,130 --> 00:07:28,120 成長することについて語っています 163 00:07:28,120 --> 00:07:31,622 パトリックは自身がゲイであること それがどういうことか 164 00:07:31,622 --> 00:07:33,701 そしてそれを隠さなければ いけなかったことを話しています 165 00:07:33,701 --> 00:07:37,381 カミングアウトができたあと 実際に愛する人と結婚し 166 00:07:37,381 --> 00:07:40,420 それを完全にオープンにしました 素晴らしい変化です 167 00:07:40,420 --> 00:07:43,121 これらは内容も筋書きも 全く異なりますが 168 00:07:43,121 --> 00:07:45,281 2人とも同じことを言っており 169 00:07:45,281 --> 00:07:46,781 それは他人と違っているということです 170 00:07:46,781 --> 00:07:49,600 どちらの講演も聴衆の心に 響くものがありました 171 00:07:49,600 --> 00:07:52,651 なぜなら ほとんどの聴衆がハーフではなく 172 00:07:52,651 --> 00:07:55,128 またゲイでもありませんでしたが 173 00:07:55,128 --> 00:07:58,391 葛藤や不安などの 174 00:07:58,391 --> 00:08:01,050 普遍的なテーマに共感ができるのです 175 00:08:01,050 --> 00:08:04,781 あなたの物語はまさに 彼らの物語なのです 176 00:08:04,781 --> 00:08:08,190 こんなアプローチなら あらゆる違いを生み出せます 177 00:08:08,190 --> 00:08:11,194 5番目は 不要なものを取り除くことです 178 00:08:11,194 --> 00:08:13,020 もしあなたが劇作家ならば 179 00:08:13,020 --> 00:08:16,220 映画の脚本を書く人なら誰でも チェーホフの銃を知っています 180 00:08:16,220 --> 00:08:20,839 “物語に関係ないものは すべて排除しなさい” 181 00:08:20,839 --> 00:08:22,350 例えば 彼が言うには 182 00:08:22,350 --> 00:08:26,722 “第1章でライフルが 壁に掛かっていれば 183 00:08:26,722 --> 00:08:30,589 第2章か第3章で 撃つはずだ” 184 00:08:30,589 --> 00:08:33,462 つまり 余計なものは決して含めません 185 00:08:33,462 --> 00:08:35,180 すべては理由をもつのです 186 00:08:35,180 --> 00:08:37,188 6番目: 早めにフックをかけます 187 00:08:37,188 --> 00:08:38,701 ジョージは素晴らしかったですよね? 188 00:08:38,701 --> 00:08:40,649 あのトークはよかったでしょう? 189 00:08:40,649 --> 00:08:44,038 春のライブに参加した人いますか? 190 00:08:44,038 --> 00:08:45,489 生で見たときは 驚きでした 191 00:08:45,489 --> 00:08:48,590 彼が出てくると 形式的ではなくー 192 00:08:48,590 --> 00:08:51,960 謝辞もなく 母親への感謝もなく 父親への感謝もなく 193 00:08:51,960 --> 00:08:53,861 首相への感謝もなく 194 00:08:53,861 --> 00:08:54,989 いずれも なしでした 195 00:08:54,989 --> 00:08:58,120 彼はただこのセリフから始めたのです 196 00:08:58,120 --> 00:09:01,189 “私は宇宙船エンタープライズ号の 退役軍人です” 197 00:09:01,349 --> 00:09:03,620 すぐに 彼は観客を虜にし 198 00:09:03,620 --> 00:09:05,969 その20分間 観客を魅了しました 199 00:09:05,969 --> 00:09:07,450 それは驚きでした 200 00:09:07,450 --> 00:09:09,870 つながりを持つことで  アイスブレイクのようになり 201 00:09:09,870 --> 00:09:12,820 彼はこの素晴らしい物語を進めます 202 00:09:12,820 --> 00:09:15,108 彼は私たちを素晴らしい旅に 連れて行ってくれました 203 00:09:15,108 --> 00:09:16,572 素晴らしいお手本です 204 00:09:16,572 --> 00:09:19,199 その7:明確な葛藤を示す 205 00:09:19,199 --> 00:09:20,321 何が問題なのか? 206 00:09:20,321 --> 00:09:22,180 『ストーリー プルーフ』 という本がありますが 207 00:09:22,180 --> 00:09:25,381 ストーリーがなぜ機能するか 科学的根拠を示しています 208 00:09:25,381 --> 00:09:26,840 彼はこう定義しています 209 00:09:26,840 --> 00:09:28,575 “ストーリーとはあるキャラクターが 210 00:09:28,575 --> 00:09:31,740 障害を乗り越え 重要な目標に 到達するまでの葛藤を 211 00:09:31,740 --> 00:09:33,440 キャラクターに沿って 描いたナレーションだ” 212 00:09:33,440 --> 00:09:35,189 これがストーリーなんです 213 00:09:35,189 --> 00:09:41,040 その鍵はキャラクターがゴールへむけ 障害を乗り越え奮闘することです 214 00:09:41,280 --> 00:09:43,070 繰り返します キャラクター 215 00:09:43,070 --> 00:09:44,221 葛藤 216 00:09:44,221 --> 00:09:46,380 障害 ゴールです 217 00:09:46,380 --> 00:09:50,609 ではこの3つを思い浮かべてください キャラクター 葛藤 ゴール 218 00:09:50,609 --> 00:09:52,131 では ここであてはめてみましょう 219 00:09:52,131 --> 00:09:56,152 とても幼稚なアニメで許してください 220 00:09:56,152 --> 00:09:58,073 4歳の子どもが手伝ってくれました 221 00:09:58,073 --> 00:10:00,368 ここにあなたがいます 主人公が歩いていて 222 00:10:00,368 --> 00:10:01,532 障害物があり 223 00:10:01,532 --> 00:10:04,219 突然 壁が現れ 格闘し もがいても 224 00:10:04,219 --> 00:10:05,761 うまくいかない 225 00:10:05,761 --> 00:10:06,911 ビジネスの世界では 226 00:10:06,911 --> 00:10:11,101 彼を助ける解決策を 提供できるかもしれません 227 00:10:11,101 --> 00:10:13,930 例えばロープを与えます 228 00:10:13,930 --> 00:10:15,839 主人公はさらに苦戦しますが 229 00:10:15,839 --> 00:10:17,690 うまくなってきていきます 230 00:10:17,690 --> 00:10:20,361 まだ葛藤があり 緊張が高まって 231 00:10:20,361 --> 00:10:22,701 できる?ほんとにできるの? 232 00:10:22,701 --> 00:10:25,360 やった すると彼は変化しました 233 00:10:25,360 --> 00:10:28,489 これをいろんなプレゼンテーションに 応用することができます 234 00:10:28,489 --> 00:10:30,340 もうわかりましたね 235 00:10:30,340 --> 00:10:33,189 キャラクター 葛藤 目標 236 00:10:33,189 --> 00:10:36,660 その8:明確な変化を示す 237 00:10:36,660 --> 00:10:38,540 再び 素晴らしいお手本をお見せします 238 00:10:38,540 --> 00:10:42,550 これは去年のアレックス・カーです 彼の素晴らしい仕事につき話しました 239 00:10:42,920 --> 00:10:48,401 築300年以上の祖谷の家を改築した話です 240 00:10:48,401 --> 00:10:49,410 例えば 241 00:10:49,410 --> 00:10:51,631 これは素晴らしい例で とても感動的です 242 00:10:51,631 --> 00:10:54,350 アル・ゴアが『不都合な真実』で したのと同様です 243 00:10:54,350 --> 00:10:55,690 前後をお見せします 244 00:10:55,690 --> 00:10:57,941 心を打たれます 知的レベルでも 245 00:10:57,941 --> 00:10:59,322 直感的なレベルでも 246 00:10:59,322 --> 00:11:03,321 こちらが前で こちらが後です 変化が一目瞭然です 247 00:11:03,321 --> 00:11:06,430 そして人生も変化です 人生とは全て変化なのです 248 00:11:06,430 --> 00:11:09,839 私たちの細胞は常に変化しています 変わらないものはありません 249 00:11:09,839 --> 00:11:11,690 私たちがステージに立つたび 250 00:11:11,690 --> 00:11:13,911 講演やプレゼンテーションのたびに 251 00:11:13,911 --> 00:11:15,840 何かの変化について話します 252 00:11:15,840 --> 00:11:17,621 変化の話をしないなら 253 00:11:17,621 --> 00:11:20,389 ステージに立つ理由がありません 254 00:11:20,389 --> 00:11:24,370 次は予想外を見せたり やったりします 255 00:11:24,370 --> 00:11:26,701 これは私がよくお勧めする本です 『Made to Stick』 256 00:11:26,701 --> 00:11:29,578 日本語訳もあります 257 00:11:29,578 --> 00:11:34,720 アイデアを心に刺さるようにする鍵は なにか想定外をすることです 258 00:11:34,720 --> 00:11:37,208 『帝国の逆襲』を覚えていますか? 259 00:11:37,208 --> 00:11:39,028 『 スター・ウォーズ/帝国の逆襲』 260 00:11:39,028 --> 00:11:42,698 はるか昔 ビデオ発売前に ライブで見ました 261 00:11:42,698 --> 00:11:44,181 ダース・ベイダーを思い出してください 262 00:11:44,181 --> 00:11:48,538 彼がこう言った あの衝撃の瞬間 "いや ルーク 私はお前の父親だ" 263 00:11:48,538 --> 00:11:51,108 そのとき どこにいたか 覚えていますね? 264 00:11:51,108 --> 00:11:54,080 このミームをネット上で 見たことあるでしょう 265 00:11:54,080 --> 00:11:56,800 猫が初めてこれを見たら どうなるでしょう? 266 00:11:56,800 --> 00:12:00,789 (動画)いや 私はお前の父親だ 267 00:12:07,120 --> 00:12:08,389 ノー! 268 00:12:09,119 --> 00:12:10,999 嘘だ 269 00:12:12,359 --> 00:12:13,972 (ガー)とても衝撃的です 270 00:12:13,972 --> 00:12:18,070 では 視聴者をこの猫のように 感じてもらうには? 271 00:12:18,070 --> 00:12:21,760 なにか予想外を入れるのです 272 00:12:21,760 --> 00:12:24,370 10番目は 何かを感じさせること 273 00:12:24,370 --> 00:12:25,710 そうです データが必要です 274 00:12:25,710 --> 00:12:26,940 そう 証拠が必要です 275 00:12:26,940 --> 00:12:31,099 しかし 多く あるいはほとんど それだけでは うまくいかないのです 276 00:12:31,099 --> 00:12:34,011 そこで再び 昨年の例を見てみましょう 277 00:12:34,011 --> 00:12:36,860 これは私がお勧めしたい本 スティーブン・デニングの本です 278 00:12:36,860 --> 00:12:38,935 スティーブン・デニングは かつては世界銀行にいて 279 00:12:38,935 --> 00:12:40,561 世界銀行で長いキャリアを 積んでいました 280 00:12:40,561 --> 00:12:41,809 非常に分析的で 281 00:12:41,809 --> 00:12:44,419 いわゆる非常に左脳的で すべてが数字です 282 00:12:44,419 --> 00:12:46,928 しかしここに何度も 書いてあるように 283 00:12:46,928 --> 00:12:50,961 あなたが人を変えたい 284 00:12:50,961 --> 00:12:52,760 もしくは実際に行動を変えたい 285 00:12:52,760 --> 00:12:54,810 また自分のアイデアに 熱狂してほしいときに効果があるのは 286 00:12:54,810 --> 00:12:56,938 物語だけなのです 287 00:12:56,938 --> 00:12:59,610 もちろん 彼らはデータも証拠もあります 288 00:12:59,610 --> 00:13:01,709 しかしそれだけでは うまくいきません 289 00:13:01,709 --> 00:13:03,670 彼はジョン・ガトライトです 290 00:13:03,670 --> 00:13:05,681 昨年の最終プレゼンターです 291 00:13:05,681 --> 00:13:08,539 彼は素晴らしいプロジェクトに携わっていて 292 00:13:08,539 --> 00:13:12,901 身体的 精神的に深刻な問題を抱えた 子供たちを支援しています 293 00:13:12,901 --> 00:13:14,679 彼は子供たちを木の上に連れて行き 294 00:13:14,679 --> 00:13:16,500 時にはとても高い木の 上に連れて行きました 295 00:13:16,500 --> 00:13:20,120 そして彼はプレゼンテーションの中で データと証拠を示しました 296 00:13:20,120 --> 00:13:24,689 木には身体的にも精神的にも 癒しの効果があることを 297 00:13:24,899 --> 00:13:28,059 しかし この最後の例で思い出したのは おそらく奈々さんでしょう 298 00:13:28,059 --> 00:13:29,120 彼が彼女に見せた場所 299 00:13:29,120 --> 00:13:32,980 彼女は決して笑わず 自分の身体と表情を コントロールできません 300 00:13:32,980 --> 00:13:35,438 その理由は不明でした 301 00:13:35,438 --> 00:13:38,108 そして彼はこの映像とともに こんなストーリーを語っています 302 00:13:38,108 --> 00:13:41,309 彼女は木の上まであがると 変化が起き 笑ったのです 303 00:13:41,309 --> 00:13:44,920 ジョンは母親の言ったことを語りました "こんな笑顔は初めて見た 304 00:13:44,920 --> 00:13:50,000 私の小さな娘が初めて笑った まさに木のおかげです" 305 00:13:50,000 --> 00:13:54,140 そこでまたジョンはその背景にある データを示しましたが 306 00:13:54,140 --> 00:13:58,931 ビジュアルも入れると まさに変革です 307 00:13:58,931 --> 00:14:01,141 感情的にも 観衆の心に刺さります 308 00:14:01,141 --> 00:14:02,479 そして その日 309 00:14:02,479 --> 00:14:05,170 客席の大勢が泣いたのを覚えています 310 00:14:05,170 --> 00:14:08,180 彼らはそのプレゼンテーションを ずっと覚えているでしょう 311 00:14:08,180 --> 00:14:09,969 10個と言いましたが もう1つあります 312 00:14:09,969 --> 00:14:12,428 11番目は本物であること 313 00:14:12,428 --> 00:14:15,780 よく聴衆が言います "すごい話だけど 私はどう実現しますか? 314 00:14:15,780 --> 00:14:18,810 みな真実であれと言いますが その魔法の秘訣は何ですか?" 315 00:14:18,810 --> 00:14:22,069 その秘訣は弱さを見せること 316 00:14:22,069 --> 00:14:24,649 自分の弱さを認めるという 317 00:14:25,119 --> 00:14:26,420 リスクをとることです 318 00:14:26,420 --> 00:14:30,389 私たちの学校教育は そんな考えを奨励しませんが 319 00:14:30,389 --> 00:14:31,750 素晴らしいコミュニケーターである 320 00:14:31,750 --> 00:14:35,450 私たちのこの2年間の 全ての日本人プレゼンターは 321 00:14:35,450 --> 00:14:36,760 みなリスクを冒しています 322 00:14:36,760 --> 00:14:39,329 彼らは自分の弱さを許し 323 00:14:39,329 --> 00:14:42,179 ステージに上がったのです 324 00:14:42,179 --> 00:14:45,770 2012年と2013年は 素晴らしい2年間でした 325 00:14:45,770 --> 00:14:48,341 この先も素晴らしいでしょう 326 00:14:48,341 --> 00:14:51,981 では質問です “ あなたの物語は何ですか? ” 327 00:14:51,981 --> 00:14:53,888 その答えを世界が待っています 328 00:14:53,888 --> 00:14:55,637 では本日の残りの時間を楽しんでください 329 00:14:55,637 --> 00:14:59,500 そして来年もこのステージでお会いしましょう 330 00:14:59,500 --> 00:15:01,650 ありがとうございました 331 00:15:01,650 --> 00:15:03,450 (拍手)