こんにちは
スレッシュ・ジェイアカーです
ユーザー・エクスペリエンス・デザイナーを
しています
クルージュという地元の会社で働いています
本日 デザインとデザイン思考について
話せることが楽しみでなりません
デザイン思考はプロセスであり
問題解決のための道筋です
私たちは自然と最良の選択をする事を学び
収束的に考えることで
選択を行っています
デザイン思考は私たちが発散的に考え
枠に囚われることなく
今は存在していないかもしれない
創造的な手法を
思い付くことを後押しします
私たちは問題を顕微鏡的に見ようとします
デザイン思考は問題を望遠鏡を使うように
広い視野でとらえ
全体論的視点から
物事の仕組みをとらえるプロセスなのです
その実践のため ユーザーと会話し
彼らと問題を浮き彫りにし
問題を理解し
そして問題を定義して
実証可能な解決策を創作する
手法を採用します
2003年に私は家族と共に
インドから南カリフォルニアに移住しました
看護師の母はイングルウッドの
センテイネラ病院に就職しました
最初の数週間は病院に近いホテルに
泊まっていました
最初は自動車を持っていなかったので
どこに行くにも歩くか
バスに乗るかしかありませんでした
近所を父と散歩していたときの事を
思い出します
とても目を引くことがありました
近くにほとんど食料品店が無いのです
美しいカリフォルニア
南カリフォルニアの地に居るのに
たくさんの人々が住んでいるというのに
バナナやリンゴやトマトを
見つけることができないのです
今はトランスという町に住んでいます
20分くらいの距離ですが
驚くことには
住んでいる場所の
ちょっと先に2件も食料品店があります
半径3キロ以内には
9軒も食料品店があります
ロサンゼルス南部ではあり得ない話です
ロサンゼルス南部は今 多くの町が
「食の砂漠」地域と呼ばれています
連邦政府の定義によれば
「食の砂漠」とは
青果や野菜が簡単に購入できない地域です
主に食料品店やファーマーズ・マーケットが
無いことが原因です
ロサンゼルス南部の一部の住民は
新鮮な農作物を入手するのに
苦労しているのです
それには理由があります
1つめは 酒類の販売店や
ファーストフードは軒を連ねているのに
食料品店はほとんどといって良いほど
無いのです
2つめは食料品店に行くための
信頼できる交通機関が無いことが
しばしば課題となっています
3つめは最近人気となっている
食料品の配達サービスが
ロサンゼルス南部の一部では
提供されていないのです
人々が割増料金を払うつもりでも
存在しないのです
約6週間前
私はあるハッカソンに参加しました
ハッカソンって何?
と思われるかもしれません
ハッカソンはデザインや
テクノロジーの課題に取り組む集いです
コミュニティーが抱える問題を
解決するためにみんなで集まります
ロサンゼルス南部で抱える
幾つかの問題が提出されましたが
食糧入手問題に注意をひかれました
自分にとっては
わずか2-3週間の体験でしたが
強い印象が残り
忘れられない事柄になっていたのです
ロサンゼルスを本拠とする
NPO団体の地域保健委員会は
数年前にロサンゼルス南部の
「食の砂漠」を取り上げた
ある報告書を発表しました
同委員会はロサンゼルス南部は
食生活に関する健康問題の発生率が
最も高い地域の一つであると報告しました
これこそが私たちチームが
解決したい問題でした
そこで思い付いたのが
農作物移動販売車です
移動販売車は移動式屋台のようなものです
でも売っているのは
タコスやサンドイッチではなく
新鮮な果物や野菜です
日中 農作物を集荷して
ウェブサイトやソーシャルメディアに
その日の販売場所を投稿します
2-3ブロックごとに
中核販売所を設置し
人々が帰宅する夕方まで運営することで
たくさんの場所とたくさんの人々に
提供できる事が見込まれました
コンペの数週間後
ある調査の最中に 私たちのアイデアを
すでに実行している人がいることがわかりました
ボストンのグループです
まったく同じ問題を彼らも抱えており
それを解決していました
「食の砂漠」です
彼らは果物や農作物を
複数の地域に販売していました
この夏だけで約1.8トンの
農作物を販売しました
ボストンでの成功を知り
私たちのアイデアが成功することを確信しました
人々の直面する問題を浮き彫りにすることで
問題を抱えた地域から
生活を奪ってはならないのです
いろいろな職業の人々の参加が必要です
デザイナー、資金提供者、開発者 など
みんなが集まり協力し
コミュニティが直面する社会の大きな問題を
解決するために
デザイン思考を活用するのです
デザイン思考こそがその答えです
これまでのやり方では
行き詰まっているのですから
こちらは ボストンでの農作物販売車の
写真です
ありがとうございました
(拍手)