はい?
ピエール
フランスから緊急電話だ
コンサートの後だ
母上のことだ
もしもし?
「コーラス」
私を覚えてるか?
'池の底'
「土曜にパパが迎えに来る」
ペピノだ
そうだ
ペピノだ
- 何年になる?
- 50年位だ
'池の底'
君は前列の子だ
君はここだ
舎監の名を覚えてるか?
クレマン・マチュー
クレマン・マチューだ
彼はどうなったのかな
開けてみろ
"池の底
1949年"
マチューは寄宿舎で働いた時
日記をつけていた
それは彼の話で
同時に私達のことだ
君に渡したがっていた
こんな時でなきゃよかったんだが...
"1949年1月15日
何年も多くの仕事で失敗した後ー
まだ最悪が待ち構えてると確信していた"
そこは問題児を更正させる
寄宿舎だった
広告ではそうなっていた
池の底
その名すら私にぴったりに思えた
こんにちは
君は一人だけ?
そこで何をしてる?
土曜を待ってる
なぜ?
パパが迎えに来るんだ
でも今日は土曜じゃないよ
ペピノ
ペピノ
どうも 新舎監のクレマン・
マチューだ
以前にこういう仕事は?
私立学校で教えたことがある
- 専門は?
- 音楽だ
校長のラシャンは
昔トランペットを吹いていた
- やあ ペピノ
- やあ
彼の娘達だ
そこに住んでる
- ラシャンさんには会ってない?
- ええ まだ
- B夫人が私を推薦してくれた
- そう?
それがマクサンスだった
彼は自分を警備員であり
看護士、倉庫番、ガラス工を
兼任すると説明した
- あの子は何を?
- ラシャンさんの罰を受けてる
15日間の社会奉仕
つまり 学校の作業だ
一体どういう子供達?
- 誰にも聞いてないのか?
- ああ
私の保健室だ
後で菜園を見せよう
是非
- くそ! 今度は何をした?
- 手伝おう
クレマン・マチューか?
校長...
校長のラシャンだ
校長 どうも...
- 君は遅刻だ
- バスの時刻表を間違えまして
ここでは時間厳守が重要だ
分かりました
校長だ
分かりました 校長
一緒に来てくれ
まず学校の決まりを覚えー
それから4時の自習時間を監督し...
どうした? 答えろ
- これを
- 目が
また仕掛けを 君も生徒達の気質を
味わえるぞ
向こうに
目が見えない
騒いでないで見せろ
酷いな
鐘を鳴らせ 集会だ
- 医者を呼ばないと
- いくら金がかかると思うんだ?
言ったろ 集会の鐘だ
鐘?
ドアの横だ 目の前の
よし
集会だ
集会だ
- 生徒はいつもこんな風?
- 鳴らし続けろ
二列
全員校庭に集合
急げ
さっさと行け 口をつぐめ
- ハゲ.
- 静かに
- ハゲ
- 静かに
静かに
- 僕は何も言ってない
- 静かに
集会を召集したのは
マクサンスに酷いことを
したせいだ
作用・反作用の規則のもと
犯人は厳罰に処する
これから三秒内に犯人の名を
挙げたまえ
さもないと各自6時間の監禁とする
犯人の名を告げるか
名乗り出るまでだ
分かったか?
一...
二...
三
誰も名乗り出ない?
そうか こっちへ
- マチュー
- 私?
こっちへ
登録簿を シャベール君
ありがとう
新舎監のマチュー先生を
紹介する
- ハゲ.
- 静かに
彼は公平に最初の者を選べる
静かに
名を選べ
適当に?
- 一言...
- はまるな やれ
ボニフェス
まずいな
シャベール ボニフェスを
- 僕は何もしてない
- うるさい
- ひどいよ 何もしてない
- 口に気をつけろ
来い
- 行かないよ
- 背を蹴ってほしいか
静かに
犯人が見つかるまで
休憩も訪問者も禁止だ
早く通報することだ
密告を勧めるなんて
新参者らしく気高い幻想を
抱いてるな
8日後に会いに来たまえ
君はレジョン君の代わりだ
彼から務めをききたまえ
シーツです
ありがとう
なぜ辞めるんですか?
十針縫った
鋏でやられた
ムトンのタバコを没収しただけでね
- ムトン?
- その子の名前だ
ムトンはまだここに?
仕掛け爆弾の犯人は
ル・ケレックだ
彼が廊下でその話をしてた
- 君は何も言わなかった?
- バスに乗り遅れたくないんでね
窓ガラスを割った彼を
マクサンスが罰した
その仕返しだよ
まさに彼のやり方だ
ル・ケレックだ
その名を忘れるな
- モランジュもだ
- ええ
モランジュは無口だが
目を放すな
顔は天使だが やることは悪魔だ
作用・反作用
彼等にわかるのはそれだけだ
あとは君に任せる
- 頑張ってな
- どうも
後援者達だ
時間割は向こうにある
校長も授業をしてー
彼は仏語と歴史を教えた
ラングロワ先生は
他の教科全部だ
ラングロワ先生
こちらは新舎監です
クレマン・マチューです
- 君の年齢で舎監?
- でも 昔は教師でした
じゃ結構
彼はおかしい人だ
自習時間を
案内は不要だから
気をつけろ ハゲが来る
やあ みなさん
授業中は禁煙だ
規則は全員に 君もだ
返せ
静かに
返せ
静かに
返せ
幸先がいいね
おめでとう マチュー
座れ
勿論だ
またお前だな
彼は何をした?
何も 校長
「何も」とは?
彼を罰しようとしてたろ
彼に黒板に行くようにと
皆には静かにと言ってたところです
ぎりぎり間に合ったか
私を二度と来させるな
隅に立ってなさい
よろしい
もう私と知り合ったから
解決することが必要だ
今 君達の級友一人が
収監されてる
何の理由もなくだ
私は大したことなく見えるだろうが
バカじゃない
犯人を知ってる
15秒やるから名乗り出たまえ
待ってる
後悔するぞ あと5秒だ
手遅れだ
ル・ケレック
ル・ケレックは?
僕です
これは驚いた
- 君はマクサンスさんを怪我させた
- 違う 僕じゃない
- 訊いたんじゃない
- 何もしてないよ
校長はどっちを信じるかな
私がいない間
ここを監督する人が必要だ
私の第六感によれば
その生徒は...
...モランジュ君だ
これ これ
モランジュ君は?
僕だ
なるほど君が天使か
私がいない間
クラスを監督してくれ
さあ
よし 君はシャツをもう少し
引き出せるぞ
反抗者は強い指導力を
発揮するそうだ 証明しろ
校長室へ来なさい
- 許して
- 許す?
身代わりの子のことは?
マクサンスさんはどうだ?
怪我させる気はなかった
ただの冗談だった
冗談?
...収監を少しケチったよ
もうお前はたくさんだ
だが その前に鞭打ちだ
- あれは誰?
- レクレアだ
三回逃げようとしたから
監禁になるところだ
- じゃ君は一人にならないね
- やめて
取り決めをしよう
君はマクサンスさんに
酷い怪我をさせた
校長のところに連れて行かないが
罰する必要がある
休憩時間にうろつかないで
保健室で働くこと
マクサンスさんの看護をするんだ
治るまで彼の世話をしなさい
いいか?
悪くない
どう思う?
だが私の方がうまいぞ
横顔を見せて
横顔だ
たまには笑顔を
もう見ていいぞ
忘れるところだった...
色づけしよう
これでずっといい 席に戻って
よし
君達のことを知りたい
だから 紙に名前と
年齢と夢見る仕事を書きなさい
全員が言われた通りにした時
私は驚いた
例外が一人
書かないの?
ここに来てどの位?
長い間?
わからない
書いてごらん
疲れた初日
そもそも何故ここに来たか
忘れた
私は ラシャンに 建物に
子供達にすら怯えー
彼等が私の休みに忍び込み
私を殺す気がし続ける
僕の毛布
- タバコがある?
- 黙れ
寝ろ
課題を読み直した
皆 素晴らしい夢を持っていた
消防士二人 カウボーイ三人
トラ使い一人 戦闘機パイロット一人
スパイ二人 ナポレオン下将軍一人
気球乗り一人 軍人三人...
舎監は一人もいない
看護を志願してくれて
ありがとう
先生 新しい舎監が
私の世話係を募ったら
彼がすぐに手を挙げたんだ
奇跡を信じるべきだね
どうぞ
新舎監のマチューさんだ
何か?
かなり重症だ マクサンス
彼等が襲い始めたのなら
手遅れだ
君は彼等に我慢し過ぎだ
私は鈍感なんだ
気の毒がらなくていい
子供達が可哀想だ
一人死んたのを忘れるな
死んだ?
ムトンだ
屋根から飛び降りた
孤児でよかったよ
彼を見ろ 見込みが無いと
皆が言ってるが そうじゃない
彼はいい子だ
よく知ればいいだけだ
マクサンスさんはいい人だろ
君に話してるんだ ル・ケレック
彼は優しいと思わないか?
どうだ?
優しい
- 聞こえなかった
- もういいよ 彼は恥ずかしいんだ
私と同じでな
一、二、三、四...
もっと速く
何か?
- お話が
- もう辞めるのか?
- いえ やってみたいことがあるので
- へーえ
事故のことで
- 事故じゃなかった
- 全く
三つお願いがあります
- それだけか?
- 一に 集団罰をやめてほしい
二に 犯人を私に任せてほしい
三に その名を訊かないでほしい
まず君が知らねばなるまい
当然です
君の傲慢さに驚くね
本当に君に見つけられると?
よし 君が成功したら
集団罰をやめてよい
だが君が犯人を捕えるようなら
私は相当のバカだ
犯人を知ってます
おめでとう
誰だ?
言わなくてよいと
じゃ結構だ
だが君のやり方は気に入らんね
生徒が問題を起こさないようにしろ
- もう管理できています
- 君がそう思ってるだけだ
一、二、三、四... 続けて
もっと速く
- 裸の女の写真なんかないぞ
- そんなこと言ってないだろ
そっちは何と書いてある?
"ソプラノ用アベマリア
クレマン・マチュー作"
こっちは "弦楽四重奏...
- ...クレマン・マチュー作"
- 音楽みたいだ
- 音楽の何を知ってる?
- モールス信号かも
- 暗号とか
- 彼は舎監じゃないのかも
覆面スパイかもな
ハゲだ
それを返せ
- これ何?
- 君に関係ない
厄介事か マチュー?
何でもない
ただの音楽だ
何の為の?
合唱だ
トイレで?
出ろ コーラス
- ここはダメだ マチュー
- え?
- とぼけるな
- 君はまさか...?
今回は何も言わない
- 君はどこでも悪く見るんだな
- ここで? そうだ
ハゲ お前は終わりだ
規則はお前に作られない
ハゲ お前は終わりだ
規則はお前に作られない
規則はお前に作られない
おじけづいたか みんな?
- コービンだね
- はい でも何もしなかった
- 君は歌っていた
- 違います 絶対に
歌っていたよ へたくそに
分かりさえしてない
さあ 歌って
聴いてるよ
校長に歌う方がいいかね?
さあ歌って
ハゲ 運命に備えよ
ハゲ 運命に備えよ
お前は俺達のボスじゃない
お前は俺達のボスじゃない
君が歌えないと
誰も言わなかっただろ?
先生? カバンにあったのは
本当に音楽なの?
大きなお世話だ
ところで 私の私物をいじったら...
...その者をとても後悔させてやる
静かにして寝る時間だ 早く
もう終わりだ
寝ろ
彼等の歌が頭から離れなかった
うまくはないが 歌っているのだ
いくつか良い声にも気づいた
あの子達は本当に直らないのか?
二度と音楽に触れないと
私は誓っていたのだ
絶対なんてことはないのだ
本当に直らないというのもないのだ
1月23日
事故の一週間後 マクサンスの傷は
急に悪化し始めた
医者は彼を入院させた
死ぬの?
いや 彼を救うんだ
同日 ペピノが問題を起こした
ペピノ お前は低脳だ
最後の質問だ
ネイ将軍の死に様は?
待ってるんだ
狩り?
0点
明日までに100行:
「ネイ将軍は撃たれた」と
終わり
ボニフェス こっちに
ほら 作文のご褒美だ
マリー夫人に渡せば
クッキーを貰える
ネイは撃たれたと君は知ってたね?
勿論です ナポレオンと同じです
帰って
待て モランジュ
授業中 何か書いていたな
全く珍しいことだ
ノートを持ってこい
素晴らしい
読んで つづりに感心しろ
"ラシャン先生は大量に糞を食らう"
"先生"を付けてるか?
いいえ
作用・反作用だ マチュー君
拘禁を
おいで
- 食事しててください
- どうも
腹へってるか ペピノ?
じゃ食べていいよ
ペピノ?
孤児だ
両親は占領中に死んだ
- どうして死んだ?
- さあな
あの子は土曜日に父親が
迎えに来ると思ってる
誰も来やしない
だから毎回次の土曜だと
言ってあげてる
本当のことを教える方が簡単だろに
100回も言ったさ
彼は信じないんだ
今は門で勝手に待たせておいてる
静かに!
見た? 作用・反作用だ
意味は?
作用
反応
モランジュにお客です
モランジュは拘禁中だ
罰を受けてる者に客は禁止だ
規則を知ってるだろ
じゃ客に言って
こんにちは 奥さん
こんにちは
私は新しい舎監です
ピエール・モランジュの母です
クレマン・マチュー
今日じゃないと知ってますが
今しか都合がつかなくて...
- いえ いいんですが...
- また罰を受けてるんですか?
いえ そうじゃない...
...が ここにいないんです
というと?
歯痛で歯医者に
歯痛?
ええ でもひどくはない
今夜戻ります
5時の仕事に戻るので
待ってられません
預かり物をお願いできますか?
いいですよ
彼女はヴィオレット・モランジュで
息子のことで途方に
暮れてるシングル・マザーだった
彼は何度も逃げて
学校から追放され内向的になっていた
母親の意思に反しピエールが
”池の底”に送られた時
彼女は「少なくとも一日二回
暖かい食事を」と判事に言った
1月30日 その経験は始まる
ブリタニーの 帽子は...
ブリタニーで 帽子は丸い
だから僕はブリタニーに向かう
ソプラノ 左へ
レクレア
聖なる子が生まれる
彼が来るのをお迎えしよう
凡そ合ってる
アルト 左へ
デレア
徒歩で3マイル
それに何を使う?
徒歩で3マイル
靴が減ってしまう
もう一度
徒歩で4マイル
それに何を使う?
徒歩で4マイル
靴が減ってしまう
思った通りだ バス 右へ
リカール
小物袋にタバコがあるよ
それを渡すが 今日じゃない
喫煙は厳禁だ アルト 左
イロワ
恋はジプシーの子
誰の法にも従わない
勿論 ソプラノ 左
次 ペピノ
歌を何も知らない
構わないよ 教えてあげる
それまで
君は指揮者助手だ
そこに
ボニフェス
ペタン将軍 我等はここに
- 誰に教わった?
- じいちゃん
少し古いな 左
クレメン
武器を手に
魔法を示せ
もういい 右
僕のキャンプカウンセラーは変人
何も仕事をしない
左
カッコウ ブーブー
カッコウ ブーブー
よし アルト
強拍
強拍
やってみて コービン
そんな音はない こっちへ来て
ペピノ君 楽譜を
ありがとう 手を開いて
こんな風に持って
よし 君は書見台だ
指揮棒を ペピノ君
ありがとう
いいか 三で...
もう一度
そうだ
一 二 三 四
レ・ケレックはパンと水で...
毎晩 私の簡単な曲を練習させる
カーペンティアは道に迷った
“池の底”は僕達がいる所
“池の底”は永遠にいる所
悪くない
モーツァルトではなかったが
今や私は彼等の注意を引いた
これからは 上司の支援が
必要だった
何だと?
コーラス?
はい
君はすっかり駄目になったんだな
コーラスだなんて 彼等が
少しでも歌えたら 私は大間抜け...
終わりまで言わないで
何故だ?
彼等はもう歌ってるんです
本当に?
ほんの少しだけ
もうやってるなら
なぜ私の許可を?
気にくわん奴だ
- 校長..
- イライラする
他に考えてることがある
結構 大笑いだ
彼等を歌わせろ
だがまずくいったら
君はクビだ
支援をありがとう 校長
2月8日
リハーサルを開始すると
ラシャンはモランジュをいじめる
拘禁から出るとすぐ
彼は斧をふり下ろす:
一ヶ月の社会奉仕
初めからだ いいか
おい 俺のベッドを忘れるなよ
2月15日
精神科医デルヴォーの
訪問を受ける
彼は贈り物を持ってきた
この子をF少年院から
受け取ることにした
彼がもっと自由な環境に
適応できるかと
級友の大半と違いー
P・モンダンは読み書きを
始めてる
とにかく彼は多少とも普通に
話せる
知能検査で彼の可能性を
査定した
知能検査
私達は性格検査もしたよ
- 結構
- ご存知のように このテストは...
子供達を7つに分類した:
正常 妥当
境界線 軽度 重度知的障害
最後に 痴愚
モンダンは境界線内だ
事実上 狂ってないが
警告しておくと...
分析によれば
彼は社交的変質者だ
面白い
どういう意味?
ええと...
- 先生?
- 残酷傾向 寄生性
破壊的でとりわけ...虚言症的
- そら来た
- そういう連中だらけだ
ここの躾法は非専門的だ
モンダンの融合は良い実験になる
ではお願いしよう
あなたの科学的要件に
合うようにしましょう
では この子をお任せします
- 昼食をいかがです?
- 喜んで
彼をよろしく
作用・反作用だ
タバコは禁止だ
実験の成功の為
私は上手に出るしかなかった
本当にまぬけ面だな
態度に気をつけないと
どうなるかな
よし
どうなる?
歌を知ってるだろ?
ああ だが...
だが?
気に入らねえだろ
やってみれば? こっちへ
さあ
聴いてる
ある夏の夜 アレを出して
気持ち良くマスをかいた
- 分かった
- 上がって
もういい
だから言ったろ
悪くない
練習が必要だが
良いバリトンだ
何だと?
バリトン 悪口じゃない
歌うと
君の声は低音だ
バスの後ろに
- くそっ
- くそは忘れろ
次に笑う奴にはパンチをやる
用意できたらいつでもな モンダン
彼はもうクラスに戻っていい
それからペピノ
門に忘れてきてるぞ
どうした ペピノ?
今日は土曜じゃないぞ
ところで
家族に手紙を書く時...
家族はいない
家族がいる人だ
月の第一と第三の木曜日が
訪問日だと知らせてくれ
モランジュ 聴いてないだろ
- 今私は何と言った?
- さあ
お母さんに訪問日は
第一か第三木曜日だと
だが罰を受けたら
訪問者は許可されないから注意しろ
俺は糞親父に会いたくない
モランジュはお母さんに
会いたいかも
彼だけじゃないのかもな
モランジュ?
本物の合唱をやってるんだ
- どうでもいい
- なぜだ?
君の声を聞いてみよう
歌ってみて ド...
さあ
戻りたい?
君の音域で さあ
下品さは君に合わない
皆が皆モンダンに似なくていい
よし 最初からだ
- どこへ行く?
- しょんべんだ
モンダン 待て
- コービン
- 僕も小便に行っていい?
よし 皆出て
静かにな
良い声だな
一服するか?
一人にされたのか?
お前を守ってやる
待てよ
俺達は同じだ
俺の両親はくそ野郎だ
お前の母親も同じさ
お前から自由になって楽しんでるのさ
違う 働いてるんだ
- じゃ人の話は本当なんだな?
- 何を?
娼婦だってさ
お前の面の配置変えだ
出ろ
殺してやる
そうかい?
その日 モサンジュは
3時の点呼にいなかった
行き場所はわからなかったが
彼は戻ったのだ
そこが肝心なところだった
そこで何をしてる?
上へ行けない
上へ行けないって?
なぜ?
お金がない
眠るのに金が要る?
わけが分からない
モンダンのせいだ
お金を渡さないと
上らせてくれないんだ
用心しないとな
前の所では 舎監に捕まったんだ
- それでやるしかなかった
- どんな風に?
銃剣でだ 豚みたいに血が出た
- 殺したの?
- まあな
ここでも同じだ
ハゲは用心した方がいい
- マチューは悪い人じゃない
- ああ そうだな
子守唄で眠ったら
お前を触り始めるのさ
あの仲間は殺さないとな
こんばんは
- 食事を楽しめ
- 僕は何もしてないよ
いい友達とつきあってるな コービン
出て行け
祝宴は忘れろ
君のことを告げ口しない
贈り物だ
だが警告しておく:
ペピノに二度と話すな
近寄るのも見るのも止めろ
分かったか?
一回でも彼の方を見れば
君の人生は悪夢になるぞ
道々見て
迷子の忘れられた子供達
彼等に救いの手を
新しい地平線に導き
理解させよ
絶望の底で 感じる
希望の波のうねりを
生命の熱気
栄光の道
何をしてる モサンジュ?
何も
声が聞こえたが?
私は疲れてるんだな
規則8条:
生徒は勝手に教室に
入ってはいけない
ラシャン校長は明朝までに
100行書かせるぞ
お母さんに何と言うか
お母さんはどうでもいい
- なぜだ?
- 教えない
話は終わってない
それじゃ簡単過ぎる
君はここの何でも払ってる
ペピノに訊いてみろ
妙なことに やることは
君に似つかわしくない
逃亡 喧嘩 不良の振り
級友は笑うだろうが
私は違う 私は騙されないぞ
明日から コーラス練習に出てー
毎日音楽のレッスンを受けろ
もう寝ろ
さあ行け
3月3日
彼が気づいてないとしても
私には分かる 彼の声は奇跡だ
類稀な才能の兆候
静かに出て行け
静かにだ
だんだんとコーラスが形になると
新しい歌手を殻から出す
子供らしい喜びは
余りに早く忘れられ消された
永遠に燃える黄金の光
道の終わりで
絶望の底に感じる
希望の波のうねりを
生命の熱気を
栄光の道
算数のノートを出して
歌わせてるのは君か?
はい
- 批判か?
- 勿論違う
音楽が大好きだ
自分でも時々歌うよ
ほんとに?
何をぐずぐずしてる?
楽しくしよう
何をぐずぐずしてる?
楽しもう
- 良い日を
- 君もな
算数 27ページ
こんにちは
どうも 奥さん
- ピエールは来ますよ
- どうかしたの?
万事大丈夫です
- 歯はどうですか?
- もう大丈夫ですよ
私の訪問を伝えてくれました?
いいえ
なぜ?
その方がいいかと
ピエールはとても繊細で...
...才能がある
バカみたいに行動するのがでしょ
それだけじゃない ところで
お話があるんです
歌? 誰も彼に教えてないわ
あれは才能だ
私達は何かしないと
こんにちは
では私は失礼します
いつでも彼を訪ねてください
前回は君が歯医者に行ったと
伝えてあるんだ
ばらさないでくれ
- じゃ歌がうまいの?
- うん
あの人はあなたが立派にしてると
思ってるみたい
あなたに親切?
彼は問題ない
きれいな服を持ってきたわ
ケーキも作ってきたの
嬉しい?
4月 子供達に触発される
いつか誰かが私の音楽を
演奏するとわかっていた
私の名はクレマン・マチュー
音楽家で毎晩
彼等の為に作曲する
海に 抱擁のように
カモメは軽く下りる
沈む島の岩に
つかの間の冬の風
とうとう君の冷たい息は弱まって
高い山々に去る
風に向かい
翼を広げよ
灰色の東の夜明けに
虹への道を探せば
春は自ずから君に姿を現す
穏やかに
海の上に
よくなかった?
よかった
とてもよかった
さっさと行け この野郎
くそがき 歩け
さっさと行け
- 何をしたんだ?
- 私の時計を盗んだ
私の部屋で捕まえて
ラシャンに連れて行ったんだ
作用・反作用だ
- どこへ連れて行く?
- 拘禁 15日だ 早くしろ
- 待って
- 何を?
私の唯一のバリトンだ
何か 校長?
落書きがもっと...
すみません 校長
ただの流れ球です
どけ
マチュー, シャベール...
...私とチームだ
5月 週が増す毎に
新しい勝利をつかむ
起床時間だ 起きろ
- レクレア
- うん?
- 友達だよね?
- うん なぜ?
5+3はいくつ?
- 53
- ほんと?
- うん
- ありがとう
幻想かもしれないが
校長ですら変わっていくように
見える
5
見て マクサンスさんだ
動かないで
笑顔を
さあ 出ろ モンダン
もう終わりだ
一 二...
シャベール, マチューのコーラスは
すごいとラシャンさんに言ったとこだ
急げ
- 疲れた
- 君はいつもだろ 29
- 彼は何と?
- "失せろ"とだけ
モンダンはどこだ?
ランニング前にいないと
気づかなかったのか?
今朝の点呼にはいましたよ
その後でいなくなった
年の残りは誰も出さないぞ
- 彼はいくら盗った?
- 約20万フラン
業者の支払いはどうする?
引き取らなきゃよかったんだ
ただ実験の為に...
お前の音楽のようなものだ
来週までボイラー用石炭を
注文しないぞ
とりあえず警察を呼ぼう
ラシャンが棺に寝てる時
彼のペニスは硬かったとさ
ペニスは棺のふたを上げる
最後の望みだった
そうとも彼は変な奴さ
歌は彼等の心を実に
伸ばしてるな マチュー
全く感心する
彼等は三週間お湯がなかった
冷水は血の巡りに良い
出て行け
ところで マチュー
コーラスは忘れろ
- でも 校長..
- 以上だ マチュー君
警察を
コーラスのことは
どうするか分からんが
子供達の為に薪が使える
木がないだろ
ここに
校長の個人在庫だ
シャベール 作用・反作用
シャベールには驚いた
ラシャンの熱烈な影武者だと
思っていたのだが
彼は良い人だったのだ
彼にとってスポーツと音楽は
団結の鍵となる要素だった
レ・クレック 透明人間か?
彼の助けを得て
私は抵抗を組織している
コーラスは地下にもぐっている
序奏部の終わりで
音程を下げがちだ
これで最後だ
一音ごとに離すことだ
もう晩い ここでやめよう
第2パートは?
- 君にソロを教えてない
- 覚えたよ
どうやって?
よし 第2パート
出ろ
5月13日 3時のすぐあと
モンダンは戻った
- 金はどこだ?
- 知らない
- じゃ誰が盗んだ?
- 俺じゃない
もっとか?
どう?
- 殴り続けてるのか?
- 30分になる
- 彼は狂ってる
- しかも時間の無駄だ
口を割らないよ
いいだろ
初めからやろう
金はどこだ?
言え!
金はどこだ?
放せ!
放せ
おとなしくしろ
落ち着け!
今白状したよ よし
警察を呼ぶ
お前は新しい地平線を見るだろ
新しい看守と鉄格子があるぞ
子供達の壊れ易い信用を
守るために
私達はモンダンの運命を
彼等から隠した
表向きは
彼は昔の学校に戻っていた
雌鶏一羽は
平均して年に...
...84個卵を産む
よく餌をやり...
- ...育てられた...
- 今日ラシャンの娘を見た
裸?
- いや
- ...通風がよく...
...清潔な鶏小屋だと
同じ鶏は150個産む
気持ち良い日
太陽の感じは気持ち良いわ
もうすぐ夏ね
ピエールには常に驚かされる
彼を助けてくれて
お礼を言いたかったわ
君の為でもあるんだ
ピエールがよくやってれば
君もうまく行くから...
- 拭かせて
- 何でもない
ただのインクだ
- なぜあんなバカを?
- 皆を拘禁させたいのか?
どうしたんだ?
なぜ彼をぶってる?
話せ べベール
モサンジュがインクを投げたから
お前 黙ってられないのか?
お前は恥だわ ピエール
待って
どうってことない ただのインクだ
あなたは美人だから
誇りなんですよ
美人?
ここに来る他の母親と
まるで違う
私が一人暮らしだから?
私もそうだ
- でもあなたに子供はいないわ
- ええ
実は60人いる
あなたが来ると
彼等は夢の母親を見る
皆が想像してきた母親だ
ピエールにとっては違う
あなたは彼の母親だ
他の子もそうだが
彼は共有したくないんだ
彼をここから出してあげないと
- 音楽学校にやるべきだ
- 良い職業を覚えさせたいわ
音楽は良い職業だ
良く教わる限りはね
彼はリヨンの
音楽学校に行ける
私は悪習を防いで
彼の進歩を見守るつもりだ
そこでも二流の教師達に
会うかもしれない
そのあとは?
当然なるべきものになる
ピエールは特別だ
彼の夢を叶える為に私は何でもする
あなたの助けも要る
分かりました
ありがとう
違う 全然だめだ
どうした? ねてるのか?
ボニファス 姿勢を正せ
それでどう歌えるんだ?
まっすぐ立て
「とても素敵なコンサート」から
僕のソロは?
何のソロ?
僕のソロだ
君のソロね なくなったんだ
君の声は悪くないが
代えはいるんだ
君の歌はどうでもいい
君がいなくてもやれる いいか
始め...
Oナイトから始めよう
マチュー
- 先生が罰を受けるよ
- シャベール先生は彼が町だって
ありがとう みんな
外へ出ていいよ
君は全く困ったもんだ
校長 彼等の宿題は
全部終わってるんです
支援者達がコーラスの
ことを聞いたんだ
伯爵婦人の私信だ
日曜に友人達とやってくる
- 聞きたいそうだ
- すばらしい
素敵だ
想像できるよ
お高くとまった態度 音楽
ペーストリーとか?
私はお前の馬鹿さの矢面に立つ
音楽は規律の邪魔にならない
- 最近は問題も減ってきてた
- 偶然だ
- 私は偶然だと思ってない
- そうだろよ
他の誰が財団に告げた?
私だ
お前が書いた?
- マクサンスさんは良かれと...
- お前の解説は要らない
気に入らん態度だ マチュー
あなたの気に入るものはないでしょ
ラシャンさん
面会室にお客様です
あとで
君宛だ
時々モンダンに首を絞めさせておけば
よかったと思ったりするよ
ヴィオレットは 息子のことで
私に感謝していた
重要な知らせがあると
私と個人的に話したがっていた
20日4時カフェ・デ・ラ
プレイスで
リヨン音楽学校に手紙を出した
理事長と知り合いなんです
彼にオーディションを
受けさせてくれるそうです
入学許可されれば
奨学金を貰えるようにしてくれる
状況が良い方に向かおうと
してると思うわ
ほんとうに?
あなたに会ってから
私は... その...
...私の人生が... どう言うの?
劇的に変わった?
ええ
あなたのおかげよ
- 嬉しい驚きだ
- 私も信じられないわ
まだ望みを揚げるべきじゃないのかも
私を信用していいですよ
あなたは運をもたらしてくれた
運?
いい人に出会ったの
彼はエンジニアで
リヨン出身 よりによってね
仕事場のカフェで会ったの
あの辺りに橋を作っているのよ
あなた大丈夫?
ええ あなたとピエールにとって
大きなチャンスです
怒らないで 行かなくちゃ
いつか私達三人で昼食を
彼にピエールの話を
してくれますか?
勿論
それじゃ
さよなら
いろいろありがとう
忘れるところだったわ
すぐにはピエールに言わないで
失礼 椅子いいですか?
- ええ どうぞ
- どうも
伯爵婦人 お花を
よく聞こえなかったけど
気持ちはわかったわ
ありがとう
持ってて
舎監のマチュー君を紹介します
コーラスの担当者です
- どうぞよろしく
- よくやりましたね
ラシャンさんの教育法は
私達の大きな関心事です
あなたの援助に感謝します
コーラスはどなたの発案でした?
- それは...
- 私ですよ 伯爵婦人
私
その通りです
こんな理解のある校長で
嬉しいです
じゃ 歌を
彼は褒め言葉が照れ臭いのね
- そうですね
- 曲名は?
ラモーの夜の賛美歌です
きっと素晴らしいわね
ちょっと
脇に立ってる子は?
罰を受けてるの?
- あの子?
- ええ
彼は特別なんです
よろしいですか?
モサンジュの目は私のテンポを
追っていた
その目に 私は
不意に多くのものをよみとった:
誇りと 許しの喜び
だが又 彼に初めてのものも
感謝の気持ちを
夏の初日
コーラスに新入部員がいる
すみません 反復を失敗した
私のミスです 続けて
よし もう一度
彼等の目に
逃亡の欲求が見える
空高くに小屋を作る欲求が
この好天は彼等を悲しませる
これを見て
トイレの壁の間の
落書きを消していて
石を持ち上げたら出てきたんだ
- コービンのハーモニカだ
- これもだ
20万以上ある
誰も君の隠し場所を知らなかった
だから偶然そこにあったなどと
言うな
窃盗でマンダンを追放した筈だ
知らなかった
そうだな 君は知らなかった
でも今は知ってる
なぜ? それをどうしたかったんだ?
話したら
他の人に話すの?
誰にも話さない
ほんとだ
買いたかったんだ...
何を?
熱気球を
犯人は知らないが
マンダンの無実の証明になる
金を置いて出た筈がないんだ
戻ったら調べよう
だが心配するな マチュー
マンダンが無実だとしても
長続きしないさ ああいうのは救えない
- 正義はどうなる?
- 成り行きに任せるさ
校長 待って 待ってくれ
君も出かけるのか?
乗せて貰うんだ
休暇を親戚で過ごすから
妹の家だ
ピアノがあるんだ
ラシャンがリヨンに行った理由を
知ってるか?
委員会と収支決算書の
話し合いをするようだね
- 違う?
- そうだが
昇進と勲章の奔走の為さ
貰えると思うか?
頭のいい奴だ
彼は申し分のない報告書を出すのさ
酷いことは一言も言わずにね
コーラスの成功でさえ
自分の手柄にするよ
成功?
その通り 聞いたよ
あれは素晴らしい
ラングロワが校長と一緒に
出たってほんと?
そうだ シャベールとカーペンターは
二週間の休暇をとった
- 今は私達が担当者だ
- 今日授業はない?
ないよ
- 何をするの?
- 昼寝だ
もっといい考えがある
ありがとう
身に着けるのはどうも...
- バラ飾り?
- ええ
小鳥は巣にですわ
お礼の申し上げようがありません
失礼 校長 お電話です
失礼いたします
校長!
- 何とかして 息子が上に
- 通してくれ
火は軒下で点き
子供達が最後に見られた寄宿舎が
燃えていた
60人の不運な子供達がー
罠にはまった
ラシャンは昇進もバラ飾りもー
破壊されるのを目のあたりにした
だが 突然...
朝食後 マリーさんと
村人に見つからないよう
野菜畑から続くドアから出て
リニョンの森へ行きました
何の為に?
宝探しです
子供達はとても楽しみました
どんなに落胆してるか
言うまでもないな マクサンス
全部私の考えたことでー
マクサンスさんは絶えず
やめさせようとしてた
あまりそうとも思えないな
子供達の命を救ったことも
考慮すべきだ
学校を出なかったら
火事にならなかった筈だ
自分が何故君達の話を聴くのかも
わからん
マクサンス 長い務めに
鑑みて 君は停職だけにする
マチュー 君の方はクビだ
規則破りだからね
じゃ私もクビにしてくれ
お前が決めるんじゃない
ありがとう マクサンス
だがここに君は必要だ
子供達のことを考えてくれ
この人は考えないのだから
お前との話は済んだ
すぐ出て行け 6時のバスだ
生徒の誰とも接触を許さん
- 何?
- マクサンス 確認しろ
出て行け
校長 行く前に
あんたをどう思うか言おう
- もう知ってるよ マチュー
- あんたは無能で
- 実に性悪な人だ
- 彼等はどうだ?
彼等は仕方なくここにいるんだ
私もそうだ
教師になりたかったわけじゃない
その惨めな職に就きに
来たかったと言うな
- 他の野望があったろ? 私もだ
- それを子供達に八つ当たりするな
私が校長職を気に入ってると?
誰かやるしかないんだ
荷物をまとめパリに行けよ
お役所巡りをしろ
トントン
"私の名はマチューです
失格者じゃない本物の教師が
要る"
主義の為戦え マチュー.
聖 マチュー
ただのなり損ない音楽家のくせに
舎監だ ちゃちな舎監
チャチ チャチ チャチ
"職業は マチューさん?"
"舎監です"
チャチ チャチ チャチ
あんたはイカれてる
疲れた
地獄へ行け(失せろ)
いや 彼をおいていく
生徒が規則を破り
別れを言ってくれるかと期待した
誰も見なかった
この子達の知恵は
無関心のように見えた
モサンジュも...
たくさんだ
"またね マチュー先生"
"さよなら ハゲ"
最初の手紙には
ボニファスの注意深い字を認めた
つづりの間違いだらけは
ペピノのだ
音符でいっぱいのこれは
モサンジュからだ
これは...
それは...
静かに! やめさせろ!
鍵がかかってる
開けろ!
その時突然 わっと喜びと楽観の
気分になった
その気分を世界全体と
分かち合いたかった
だが耳を傾ける誰がいた?
誰も私が生きてるとさえ
知らないのだ
偉大な芸術家はすぐに
ただの人になる
私はクレマン・マチュー
なり損ないの音楽家
無職の舎監だ
"私はクレマン・マチュー
なり損ないの音楽家
無職の舎監だ"
それからどうなった?
彼はずっと日記を書いていたが
あとは私の口から話そう
ペピノは私の問いに答えた
翌日 帰り道で
子供時代が喉にこみあげてきた
マチューがクビになった時
母は私を家に連れ帰った
私達はリヨンに発ち
私は音楽学校に受け入れられた
そのエンジニアは私を
寄宿学校に入れようとした
母は拒否し 彼は私達と別れた
シャベールとラングロワとマクサンスは
手を組み ラシャンの虐待を暴露した
子供達は質問され
ラシャンはクビになった
クレマン・マチューは残りの人生を
音楽教師をした
有名になろうともせず
やること全て
自分内に留めていた
自分内? いや そうでもない
マチュー先生
マチュー先生
ちょっと待って
マチュー先生
何をしてるんだ?
一緒に連れてってくれない?
無理だよ 学校に戻れ
罰を受けるよ
お願い?
- もう行っていいか?
- 今行く
禁じられてるんだ
君を連れていけないよ
戻りなさい
さあ
さあ
ペピノはずっと正しかったのだ
マチューがクビになったのは
土曜日だった