1 00:00:00,000 --> 00:00:02,000 本日お集まりいただきましたのは、 2 00:00:02,000 --> 00:00:04,000 世界各国の発展のため 3 00:00:04,000 --> 00:00:06,000 国連が開発目標を定めたことを 4 00:00:06,000 --> 00:00:08,000 ご説明するためです 5 00:00:08,000 --> 00:00:11,000 ミレニアム開発目標といいます 6 00:00:11,000 --> 00:00:14,000 この目標の良いところは 7 00:00:14,000 --> 00:00:17,000 8つ定義されているところです 8 00:00:17,000 --> 00:00:19,000 8つの目標がそれぞれあり、 9 00:00:19,000 --> 00:00:21,000 全世界の人々が 10 00:00:21,000 --> 00:00:23,000 良い生活を送るために 11 00:00:23,000 --> 00:00:25,000 何が必要で、何を変えていかなくては 12 00:00:25,000 --> 00:00:27,000 いけないのか、国連が示したのです 13 00:00:27,000 --> 00:00:29,000 ご覧ください、貧困の撲滅、 14 00:00:29,000 --> 00:00:31,000 教育、ジェンダー、 15 00:00:31,000 --> 00:00:33,000 幼児死亡率、妊婦の健康、 16 00:00:33,000 --> 00:00:36,000 感染症の防止、環境保護、 17 00:00:36,000 --> 00:00:38,000 援助から貿易までのさまざまな面での 18 00:00:38,000 --> 00:00:40,000 国と国との連携が 19 00:00:40,000 --> 00:00:43,000 必要になります 20 00:00:43,000 --> 00:00:46,000 この開発目標の良いところの二つ目は 21 00:00:46,000 --> 00:00:49,000 どの目標も数値化されているところです 22 00:00:49,000 --> 00:00:52,000 幼児死亡率を見てみましょう 23 00:00:52,000 --> 00:00:54,000 目的は幼児死亡率の削減で、 24 00:00:54,000 --> 00:00:56,000 1990年から2015年の間に 25 00:00:56,000 --> 00:00:59,000 2/3にすることです 26 00:00:59,000 --> 00:01:02,000 年4パーセントの削減です 27 00:01:03,000 --> 00:01:05,000 この数値化によって、 28 00:01:05,000 --> 00:01:07,000 口先だけの政策論議と 29 00:01:07,000 --> 00:01:09,000 実際の国民の生活向上という 30 00:01:09,000 --> 00:01:11,000 重要な仕事とを 31 00:01:11,000 --> 00:01:14,000 区別することができるのです 32 00:01:14,000 --> 00:01:16,000 喜ばしいことに 33 00:01:16,000 --> 00:01:18,000 すでに報告書にあるとおり 34 00:01:18,000 --> 00:01:20,000 多くの国で 35 00:01:20,000 --> 00:01:22,000 アジアも、中東も、 36 00:01:22,000 --> 00:01:25,000 ラテンアメリカも、東ヨーロッパも、 37 00:01:25,000 --> 00:01:27,000 幼児死亡率が低下しつつあるのです 38 00:01:27,000 --> 00:01:30,000 大国ブラジルであっても、5%の低下です 39 00:01:30,000 --> 00:01:32,000 トルコでは7%の低下です 40 00:01:32,000 --> 00:01:34,000 とても良いことです 41 00:01:34,000 --> 00:01:37,000 一方で、「アフリカでは進展がない、 42 00:01:37,000 --> 00:01:39,000 アフリカでは何が起きているのか知る術の 43 00:01:39,000 --> 00:01:41,000 統計すら存在しない」と言う人もいます 44 00:01:41,000 --> 00:01:44,000 どちらも間違っていることをお見せしましょう 45 00:01:44,000 --> 00:01:47,000 さあ、すてきな統計の世界を覗いてみましょう 46 00:01:47,000 --> 00:01:50,000 私はChildMortality.orgというページを作りました 47 00:01:50,000 --> 00:01:52,000 このページでは世界中の国における 48 00:01:52,000 --> 00:01:55,000 5歳未満の子供の死亡数を掲示しています 49 00:01:55,000 --> 00:01:57,000 国連の専門家による数値です 50 00:01:57,000 --> 00:01:59,000 たとえばケニアを見てみましょう 51 00:01:59,000 --> 00:02:01,000 これがケニアのデータです 52 00:02:01,000 --> 00:02:04,000 あわてないで、おちついて、ちゃんと説明していきますよ 53 00:02:04,000 --> 00:02:06,000 大学で統計学が嫌いだった方には 54 00:02:06,000 --> 00:02:08,000 これは不快かもしれませんね 55 00:02:08,000 --> 00:02:10,000 とはいえ、最初にこのようなグラフの点を見て、 56 00:02:10,000 --> 00:02:12,000 気になることがあるでしょう 57 00:02:12,000 --> 00:02:14,000 このデータはどこから来たのか? 58 00:02:14,000 --> 00:02:16,000 このデータの元は何か? 59 00:02:16,000 --> 00:02:18,000 ケニアでは、医者あるいは専門家が 60 00:02:18,000 --> 00:02:20,000 子供の死亡に立会い、死亡診断書を発行し 61 00:02:20,000 --> 00:02:22,000 統計局に届け出るように、 62 00:02:22,000 --> 00:02:24,000 機能しているものだろうか? 63 00:02:24,000 --> 00:02:27,000 だめです、ケニアのような低所得国では 64 00:02:27,000 --> 00:02:30,000 そのような組織はまだありません 65 00:02:30,000 --> 00:02:32,000 あったとしても、十分に機能していません 66 00:02:32,000 --> 00:02:35,000 というのも家庭内での死亡が多くて 67 00:02:35,000 --> 00:02:37,000 家族が立ち会うだけで 68 00:02:37,000 --> 00:02:39,000 記録されていないのです 69 00:02:39,000 --> 00:02:41,000 このような不完全なシステムに頼ることなく、 70 00:02:41,000 --> 00:02:44,000 私たちは聞き取り調査を行いました 71 00:02:44,000 --> 00:02:46,000 高度な専門家である 72 00:02:46,000 --> 00:02:48,000 女性が面談したのです 73 00:02:48,000 --> 00:02:50,000 アフリカの女性一人ひとりに一時間ずつかけて 74 00:02:50,000 --> 00:02:52,000 その人が生んだ子供のことを尋ねたのです 75 00:02:52,000 --> 00:02:54,000 何人子供を生みましたか? 76 00:02:54,000 --> 00:02:56,000 皆さん生きてますか? 77 00:02:56,000 --> 00:02:59,000 死んだとしたら、何年に何歳で死んだのですか? 78 00:02:59,000 --> 00:03:01,000 このように、何千人もの女性を対象に 79 00:03:01,000 --> 00:03:04,000 聞き取り調査を行いました 80 00:03:04,000 --> 00:03:06,000 その結果をまとめて、 81 00:03:06,000 --> 00:03:09,000 人口保健調査結果として発行したのです 82 00:03:09,000 --> 00:03:11,000 しかしこの調査は費用がかかります 83 00:03:11,000 --> 00:03:14,000 そのため3年から5年に一度しかできません 84 00:03:14,000 --> 00:03:16,000 とはいえ良い精度の数値が得られます 85 00:03:16,000 --> 00:03:18,000 これが限界です 86 00:03:18,000 --> 00:03:21,000 この色のついた線が調査結果です 87 00:03:21,000 --> 00:03:23,000 調査ごとに色がわけてあります 88 00:03:23,000 --> 00:03:26,000 この話は複雑なため、単純にします 89 00:03:26,000 --> 00:03:29,000 調査結果の平均値をみましょう 90 00:03:29,000 --> 00:03:32,000 これが1977年、1988年、 91 00:03:32,000 --> 00:03:34,000 1992年、1997年、 92 00:03:34,000 --> 00:03:37,000 そして2002年です 93 00:03:37,000 --> 00:03:39,000 国連の専門家がこの調査結果を 94 00:03:39,000 --> 00:03:42,000 彼らのデータベースに入力し、 95 00:03:42,000 --> 00:03:45,000 数学の公式を使って導き出した予測は 96 00:03:45,000 --> 00:03:48,000 このような曲線です 97 00:03:48,000 --> 00:03:51,000 見てください、この点に最も近い曲線です 98 00:03:51,000 --> 00:03:53,000 しかし、注意してください 99 00:03:53,000 --> 00:03:55,000 予測は、あくまで 100 00:03:55,000 --> 00:03:57,000 過去の結果を結んで 101 00:03:57,000 --> 00:03:59,000 未来へ延長したものです 102 00:03:59,000 --> 00:04:02,000 国連はケニアの2008年幼児死亡率を 103 00:04:02,000 --> 00:04:05,000 128と予測しました。 104 00:04:05,000 --> 00:04:07,000 恐ろしいことに 105 00:04:07,000 --> 00:04:09,000 90年代に入って 106 00:04:09,000 --> 00:04:11,000 ケニアでは幼児死亡率が 107 00:04:11,000 --> 00:04:14,000 増加してしまったのです 108 00:04:14,000 --> 00:04:16,000 悲惨なことです 109 00:04:16,000 --> 00:04:19,000 しかし、6月になって私のところに 110 00:04:19,000 --> 00:04:21,000 人口保健調査のメールがとどきました 111 00:04:21,000 --> 00:04:23,000 ケニアの良いデータでした 112 00:04:23,000 --> 00:04:25,000 とてもうれしかった 113 00:04:25,000 --> 00:04:28,000 これが新しい調査結果に基づく予測です 114 00:04:28,000 --> 00:04:30,000 3か月かかりましたが、 115 00:04:30,000 --> 00:04:32,000 国連がサーバーにデータをいれました 116 00:04:32,000 --> 00:04:35,000 先週の金曜日です、新しい予測曲線が見られます 117 00:04:35,000 --> 00:04:37,000 幼児死亡率が低下しました 118 00:04:37,000 --> 00:04:39,000 どうです、いいでしょう、ねえ 119 00:04:39,000 --> 00:04:42,000 まさしくその金曜日、私はPCの前にいて 120 00:04:42,000 --> 00:04:44,000 死亡率が128から84に低下した 121 00:04:44,000 --> 00:04:47,000 曲線を朝から見ていました 122 00:04:47,000 --> 00:04:49,000 お祝いです 123 00:04:49,000 --> 00:04:51,000 さて、傾向をつかむときに 124 00:04:51,000 --> 00:04:53,000 どうやって進捗を計るべきでしょうか 125 00:04:53,000 --> 00:04:55,000 くわしく見ていきましょう 126 00:04:55,000 --> 00:04:57,000 国連ではこのようにしています 127 00:04:57,000 --> 00:05:00,000 1990年から初めて、2009年のデータです 128 00:05:00,000 --> 00:05:03,000 「0.9%で進歩が無い」と言われました 129 00:05:03,000 --> 00:05:05,000 これはフェアではない 130 00:05:05,000 --> 00:05:08,000 私も教授ですから、申し上げる権利があるでしょう 131 00:05:08,000 --> 00:05:10,000 このようなやり方です 132 00:05:10,000 --> 00:05:12,000 10年あれば、傾向をつかむには十分です 133 00:05:12,000 --> 00:05:15,000 二つの調査結果です、何が起きているかわかるでしょう 134 00:05:15,000 --> 00:05:17,000 2.4%でした 135 00:05:17,000 --> 00:05:19,000 もし、ケニアの保健省で働いていたなら、 136 00:05:19,000 --> 00:05:22,000 この二つをつなげてみます 137 00:05:22,000 --> 00:05:24,000 申し上げたいことは、 138 00:05:24,000 --> 00:05:26,000 幼児死亡率を知っているということです 139 00:05:26,000 --> 00:05:28,000 最近の動向を知っています 140 00:05:28,000 --> 00:05:30,000 ミレニアム開発目標のため 141 00:05:30,000 --> 00:05:32,000 詳しく調べたのです 142 00:05:32,000 --> 00:05:35,000 アフリカにとってとても重要なことですが、 143 00:05:35,000 --> 00:05:37,000 90年代は最悪でした 144 00:05:37,000 --> 00:05:40,000 ケニアに限らず、アフリカ全土で 145 00:05:40,000 --> 00:05:42,000 HIV感染がピークでした 146 00:05:42,000 --> 00:05:45,000 新しいマラリアの薬品が届くまで、古いマラリアの薬による副作用がありました 147 00:05:45,000 --> 00:05:47,000 その後、蚊帳を使うようになりました 148 00:05:47,000 --> 00:05:49,000 また、社会経済的問題がありましたが、 149 00:05:49,000 --> 00:05:52,000 今ではかなり解決しつつあります 150 00:05:52,000 --> 00:05:54,000 この平均値をみてください 151 00:05:54,000 --> 00:05:56,000 サハラ以南のアフリカの平均です 152 00:05:56,000 --> 00:05:58,000 国連では 153 00:05:58,000 --> 00:06:01,000 1.8%の低下としています 154 00:06:01,000 --> 00:06:03,000 理論的なように見えますが、 155 00:06:03,000 --> 00:06:05,000 それほど理論的なわけではありません 156 00:06:05,000 --> 00:06:07,000 ご存知のとおり経済学者はお金が好きです 157 00:06:07,000 --> 00:06:10,000 お金を儲けて、もっともっと増やすことが好きです 158 00:06:10,000 --> 00:06:13,000 経済の年間成長率を%で計算します 159 00:06:13,000 --> 00:06:16,000 私たちは公衆衛生が専門で、子供の死亡が大嫌いです 160 00:06:16,000 --> 00:06:18,000 子供の死亡をもっと、ずっと減らしていきたい 161 00:06:18,000 --> 00:06:20,000 年に何%低下したか計算します 162 00:06:20,000 --> 00:06:22,000 同じように%で表されます 163 00:06:22,000 --> 00:06:24,000 もし経済成長が4%なら、 164 00:06:24,000 --> 00:06:26,000 子供の死亡率も4%減ってもよいでしょう 165 00:06:26,000 --> 00:06:29,000 国民がちゃんと関心をもち、 166 00:06:29,000 --> 00:06:32,000 リソースを何に使うかちゃんと把握しさえすれば。 167 00:06:32,000 --> 00:06:35,000 この19年間の統計はフェアといえるでしょうか? 168 00:06:35,000 --> 00:06:38,000 経済学者なら決してしないことです 169 00:06:38,000 --> 00:06:40,000 私なら二つの期間に分けてみます 170 00:06:40,000 --> 00:06:43,000 90年代は、ほんの1.2%でした 171 00:06:43,000 --> 00:06:45,000 ほんの1.2% 172 00:06:45,000 --> 00:06:47,000 いまではセカンドギアに変速しました 173 00:06:47,000 --> 00:06:49,000 アフリカはローギアから 174 00:06:49,000 --> 00:06:51,000 セカンドギアに変速しつつあります 175 00:06:51,000 --> 00:06:53,000 しかし、それであっても 176 00:06:53,000 --> 00:06:55,000 アフリカを正しく表現しているとは言えません 177 00:06:55,000 --> 00:06:57,000 平均値だからです 178 00:06:57,000 --> 00:06:59,000 アフリカの幼児死亡率低下スピードの平均です 179 00:06:59,000 --> 00:07:02,000 この、私のグラフをご覧ください 180 00:07:02,000 --> 00:07:04,000 ここです 181 00:07:04,000 --> 00:07:07,000 縦軸は1000人当たりの幼児死亡数 182 00:07:07,000 --> 00:07:09,000 横軸は西暦年です 183 00:07:09,000 --> 00:07:12,000 MDGよりも広い視点で紹介します 184 00:07:12,000 --> 00:07:14,000 50年前から始めます 185 00:07:14,000 --> 00:07:17,000 アフリカの多くの国が独立し始めた頃です 186 00:07:17,000 --> 00:07:19,000 コンゴをみてください、こんなに高い、 187 00:07:19,000 --> 00:07:21,000 ガーナは低い、ケニアはさらに低い 188 00:07:21,000 --> 00:07:24,000 時代が変わるとどのようなことが起きるか見てみましょう、さあ始めます 189 00:07:24,000 --> 00:07:27,000 独立して、リテラシーが向上します 190 00:07:27,000 --> 00:07:30,000 ワクチン接種も始まります、天然痘を撲滅しました 191 00:07:30,000 --> 00:07:33,000 衛生状態も向上しました、物事が良い方向に向かっています 192 00:07:33,000 --> 00:07:35,000 しかし80年代に入って、ここを見てください 193 00:07:35,000 --> 00:07:37,000 コンゴでは内戦が起きました 194 00:07:37,000 --> 00:07:39,000 このようにレベルが落ちました 195 00:07:39,000 --> 00:07:41,000 ガーナは急速に向上しました 196 00:07:41,000 --> 00:07:44,000 ケニアでは反動があります、ガーナではありません 197 00:07:44,000 --> 00:07:46,000 ケニアもガーナもともに低下しています 198 00:07:46,000 --> 00:07:48,000 コンゴだけは取り残されています 199 00:07:48,000 --> 00:07:50,000 これが今の世界です 200 00:07:50,000 --> 00:07:53,000 見てのとおり、進歩が無い国と 201 00:07:53,000 --> 00:07:56,000 急速な進歩をする国との平均を取ることは 202 00:07:56,000 --> 00:07:59,000 意味が無いのです 203 00:08:00,000 --> 00:08:02,000 時代は変わりました 204 00:08:02,000 --> 00:08:06,000 サハラ以南のアフリカを一地域として捉えることはやめましょう 205 00:08:06,000 --> 00:08:09,000 国によってかなり違いがあります 206 00:08:09,000 --> 00:08:12,000 ヨーロッパをひとつの場所だと扱わないことと同様に 207 00:08:12,000 --> 00:08:14,000 アフリカもひとつの場所だと認識してはいけません 208 00:08:14,000 --> 00:08:17,000 ギリシャ経済とスウェーデン経済とでは大きく違うことは、 209 00:08:17,000 --> 00:08:19,000 みなさんご存知ですよね 210 00:08:19,000 --> 00:08:22,000 すべての国が、どんな政策を取るかで評価されるのです 211 00:08:22,000 --> 00:08:25,000 もう少し広い視点で見てみましょう 212 00:08:25,000 --> 00:08:28,000 私の国、スウェーデンです 213 00:08:28,000 --> 00:08:31,000 1800年は、ここでした 214 00:08:31,000 --> 00:08:34,000 私たちは何を間違っていたのか、おかしなことをしていました 215 00:08:34,000 --> 00:08:37,000 子供の死亡率が高ったにも関わらず子供の人口統計は正確にとっていたのです 216 00:08:37,000 --> 00:08:40,000 とてもおかしなことです 217 00:08:40,000 --> 00:08:42,000 スウェーデンでは、子供の死亡について 218 00:08:42,000 --> 00:08:44,000 何ら対策を講じなかったにもかかわらず 219 00:08:44,000 --> 00:08:46,000 統計だけはちゃんととっていました 220 00:08:46,000 --> 00:08:48,000 そして、この期間は、飢餓の年でした 221 00:08:48,000 --> 00:08:50,000 この年は最悪でした、国民はスウェーデンに見切りをつけました 222 00:08:50,000 --> 00:08:53,000 私の祖先は、アメリカに移住しました 223 00:08:53,000 --> 00:08:56,000 結局、すぐに、スウェーデンはもっとより良くなったのです 224 00:08:56,000 --> 00:08:59,000 ここで教育が良くなり、医療サービスもできました 225 00:08:59,000 --> 00:09:01,000 幼児死亡率も下がりました 226 00:09:01,000 --> 00:09:04,000 戦争を経験することもなく、スウェーデンはずっと平和でした。 227 00:09:04,000 --> 00:09:06,000 しかしご覧ください、スウェーデンにおける 228 00:09:06,000 --> 00:09:08,000 削減スピードは 229 00:09:08,000 --> 00:09:10,000 速くはありませんでした 230 00:09:10,000 --> 00:09:13,000 スウェーデンではスタートが早かったから 231 00:09:13,000 --> 00:09:16,000 幼児死亡率の削減もできたのです 232 00:09:16,000 --> 00:09:18,000 初等教育を1842年に 233 00:09:18,000 --> 00:09:20,000 始めました 234 00:09:20,000 --> 00:09:22,000 その結果、すばらしい影響がありました 235 00:09:22,000 --> 00:09:24,000 一世代後に女性の識字率が 236 00:09:24,000 --> 00:09:26,000 向上したのです 237 00:09:26,000 --> 00:09:29,000 いま行っている投資は、長期間にわたるものだと 238 00:09:29,000 --> 00:09:31,000 理解しておくべきです 239 00:09:31,000 --> 00:09:33,000 ほんの5年ではありません 240 00:09:33,000 --> 00:09:35,000 長期間の投資なのです 241 00:09:35,000 --> 00:09:38,000 スウェーデンはミレニアム開発目標に到達していません 242 00:09:38,000 --> 00:09:40,000 計算したところ3.1パーセントでした 243 00:09:40,000 --> 00:09:43,000 脱線してしまいましたね、これがスウェーデンです 244 00:09:43,000 --> 00:09:45,000 それほど興味はないでしょう 245 00:09:45,000 --> 00:09:48,000 他の国には、私たち以上に良くなってほしい。事実、そうなりつつあります。 246 00:09:48,000 --> 00:09:50,000 タイを見てみましょう 247 00:09:50,000 --> 00:09:52,000 よくやっています、1960年代での 248 00:09:52,000 --> 00:09:54,000 高い死亡率から始まって、 249 00:09:54,000 --> 00:09:57,000 スウェーデンと同じぐらいの幼児死亡率に低下しました 250 00:09:57,000 --> 00:10:00,000 他にもエジプトがあります 251 00:10:00,000 --> 00:10:03,000 公衆衛生における隠れた大成功です 252 00:10:03,000 --> 00:10:05,000 エジプトは1960年にここです 253 00:10:05,000 --> 00:10:07,000 コンゴよりも悪かった 254 00:10:07,000 --> 00:10:10,000 ナイル川デルタ地帯は子供にとってひどい場所でした 255 00:10:10,000 --> 00:10:12,000 下痢、マラリア、 256 00:10:12,000 --> 00:10:14,000 無数の問題がありました 257 00:10:14,000 --> 00:10:17,000 その後、アスワンダムが作られ、家庭に電気が届きました 258 00:10:17,000 --> 00:10:19,000 教育も進みました 259 00:10:19,000 --> 00:10:21,000 プライマリ・ヘルス・ケアが宣言され 260 00:10:21,000 --> 00:10:23,000 このように、死亡率は低下しました 261 00:10:23,000 --> 00:10:26,000 安全な水が飲めるようなり、マラリアを撲滅しました 262 00:10:26,000 --> 00:10:28,000 まさしく成功そのものです 263 00:10:28,000 --> 00:10:31,000 ミレニアム開発目標における幼児死亡率の削減は、 264 00:10:31,000 --> 00:10:33,000 現実的に可能なものです 265 00:10:33,000 --> 00:10:35,000 すばらしいことに 266 00:10:35,000 --> 00:10:37,000 現在のガーナでは達成しています 267 00:10:37,000 --> 00:10:40,000 エジプトでは最速で成し遂げました 268 00:10:40,000 --> 00:10:42,000 ケニアは今、加速しています 269 00:10:42,000 --> 00:10:44,000 ここでは問題があります 270 00:10:44,000 --> 00:10:47,000 ここの国では問題があって、削減が進んでいません 271 00:10:48,000 --> 00:10:51,000 では、より広く捉えた全体像をごらんいただきましょう 272 00:10:51,000 --> 00:10:53,000 幼児死亡率に関する大きな全体の動きです 273 00:10:53,000 --> 00:10:55,000 このグラフで相関をみていただきます 274 00:10:55,000 --> 00:10:58,000 縦軸には、幼児死亡率をとります 275 00:10:58,000 --> 00:11:01,000 縦軸に幼児死亡率です 276 00:11:01,000 --> 00:11:04,000 横軸には家族の人数をとります 277 00:11:04,000 --> 00:11:06,000 幼児死亡率と家族数との相関をみてください 278 00:11:06,000 --> 00:11:08,000 女性一人に子供が、1、2、3、4、 279 00:11:08,000 --> 00:11:10,000 女性一人に6、7、8人の子供です 280 00:11:10,000 --> 00:11:12,000 1960年に戻ります 281 00:11:12,000 --> 00:11:14,000 50年前です 282 00:11:14,000 --> 00:11:16,000 一つ一つの丸が国です 283 00:11:16,000 --> 00:11:18,000 色は、大陸ごとにつけました 284 00:11:18,000 --> 00:11:20,000 紺色はサハラ以南のアフリカです 285 00:11:20,000 --> 00:11:23,000 丸の大きさは人口です 286 00:11:24,000 --> 00:11:26,000 ここの国は、 287 00:11:26,000 --> 00:11:28,000 途上国と呼ばれています 288 00:11:28,000 --> 00:11:31,000 高い幼児死亡率、とても高い死亡率です 289 00:11:31,000 --> 00:11:34,000 家族数も6から8です 290 00:11:34,000 --> 00:11:36,000 一方で、こちら側にいる国は 291 00:11:36,000 --> 00:11:38,000 西洋諸国と呼ばれています 292 00:11:38,000 --> 00:11:40,000 幼児死亡率が低くて、 293 00:11:40,000 --> 00:11:42,000 家族数も少ない 294 00:11:42,000 --> 00:11:44,000 何がおきるでしょうか 295 00:11:44,000 --> 00:11:47,000 皆さんの目でよくご覧になってください 296 00:11:47,000 --> 00:11:50,000 幼児死亡率の低下と 297 00:11:50,000 --> 00:11:53,000 家族数の減少との相関を 298 00:11:53,000 --> 00:11:55,000 何も準備は要りません 299 00:11:55,000 --> 00:11:57,000 見るだけで結構です 300 00:11:57,000 --> 00:12:00,000 これが現実に起きたことです、はじめますよ 301 00:12:00,000 --> 00:12:02,000 死亡率が減ります、天然痘の撲滅 302 00:12:02,000 --> 00:12:04,000 教育の向上 303 00:12:04,000 --> 00:12:06,000 医療サービス 304 00:12:06,000 --> 00:12:09,000 ここに集まります、中国は西洋諸国のところに入ります 305 00:12:09,000 --> 00:12:11,000 ほらブラジルも西洋諸国に入ってきました 306 00:12:11,000 --> 00:12:14,000 インドも接近中です、アフリカの最初の国が西洋諸国に入りました 307 00:12:14,000 --> 00:12:16,000 たくさん隣人が引っ越してきました 308 00:12:16,000 --> 00:12:18,000 長寿命の国へようこそ 309 00:12:18,000 --> 00:12:20,000 いらっしゃい、全人類がここに集まってほしいものです 310 00:12:20,000 --> 00:12:22,000 これが新しいビジョンです 311 00:12:22,000 --> 00:12:25,000 見てください、アフリカの最初の国が入ってきました 312 00:12:25,000 --> 00:12:27,000 これが現在です 313 00:12:28,000 --> 00:12:30,000 西洋諸国も、途上国も、 314 00:12:30,000 --> 00:12:32,000 今では関係ないのです 315 00:12:32,000 --> 00:12:34,000 これは、金曜日(2010.9.17)に出たばかりの 316 00:12:34,000 --> 00:12:36,000 国連の報告書です 317 00:12:36,000 --> 00:12:39,000 「子どもの死亡率の推移」、とても良い内容です 318 00:12:39,000 --> 00:12:41,000 このページを除いては 319 00:12:41,000 --> 00:12:43,000 このページは最悪です 320 00:12:43,000 --> 00:12:46,000 国をカテゴリーで分類しています 321 00:12:46,000 --> 00:12:49,000 途上国と書かれているのは、次のような国です 322 00:12:49,000 --> 00:12:52,000 途上国:大韓民国 323 00:12:52,000 --> 00:12:54,000 えぇ? 324 00:12:54,000 --> 00:12:57,000 サムスンの国ですよ、どうして途上国なのでしょうか 325 00:12:57,000 --> 00:12:59,000 シンガポールもあります 326 00:12:59,000 --> 00:13:01,000 世界で最も幼児死亡率が低い国です 327 00:13:01,000 --> 00:13:03,000 スウェーデンを5年前に追い越しました 328 00:13:03,000 --> 00:13:05,000 それでも途上国扱いです 329 00:13:05,000 --> 00:13:07,000 カタールもあります 330 00:13:07,000 --> 00:13:09,000 アルジャジーラもあり最も裕福な国です 331 00:13:09,000 --> 00:13:11,000 なぜこのような国が途上国といえるのでしょうか 332 00:13:11,000 --> 00:13:13,000 これはゴミです 333 00:13:13,000 --> 00:13:16,000 (拍手) 334 00:13:16,000 --> 00:13:18,000 残りの部分は大丈夫です、良い内容です 335 00:13:18,000 --> 00:13:20,000 データに合う新しい考え方を 336 00:13:20,000 --> 00:13:22,000 持たなくてはなりません 337 00:13:22,000 --> 00:13:24,000 すべての国がここに 338 00:13:24,000 --> 00:13:27,000 集ってくることをよく理解しなくてはなりません 339 00:13:27,000 --> 00:13:30,000 この関係は重要です 340 00:13:30,000 --> 00:13:32,000 見てください、アフリカです 341 00:13:32,000 --> 00:13:34,000 これがアフリカ諸国です 342 00:13:34,000 --> 00:13:37,000 幼児死亡率の減少と家族数の減少との 343 00:13:37,000 --> 00:13:39,000 関係がわかります 344 00:13:39,000 --> 00:13:41,000 アフリカにあっても同じです 345 00:13:41,000 --> 00:13:43,000 何が起きているか明白でしょう 346 00:13:43,000 --> 00:13:46,000 シアトルにある保健指標・評価研究所から 347 00:13:46,000 --> 00:13:50,000 金曜日に発表された研究結果によると、 348 00:13:50,000 --> 00:13:52,000 幼児死亡率を約50%削減 349 00:13:52,000 --> 00:13:54,000 することが可能とのことです 350 00:13:54,000 --> 00:13:57,000 女性への教育によって 351 00:13:57,000 --> 00:14:00,000 女の子が学校に行き、 352 00:14:00,000 --> 00:14:02,000 15年から20年がたち 353 00:14:02,000 --> 00:14:05,000 その結果がでるのです 354 00:14:05,000 --> 00:14:08,000 だから私たちは長期間の展望が必要なのです 355 00:14:08,000 --> 00:14:10,000 とはいえ10年間ごとに 356 00:14:10,000 --> 00:14:12,000 統計をとります 357 00:14:12,000 --> 00:14:14,000 このすべての国で 358 00:14:14,000 --> 00:14:16,000 幼児死亡率を低下させることは可能です 359 00:14:16,000 --> 00:14:18,000 そして、ここに集まってくるのです 360 00:14:18,000 --> 00:14:21,000 私たちみんなが一緒に生きていくように 361 00:14:22,000 --> 00:14:25,000 もちろん、幼児死亡率の低下は 362 00:14:25,000 --> 00:14:28,000 人道的な面では、 363 00:14:28,000 --> 00:14:30,000 最重要課題です 364 00:14:30,000 --> 00:14:32,000 今、話題にしているのは、 365 00:14:32,000 --> 00:14:34,000 子供のまともな生活です 366 00:14:34,000 --> 00:14:37,000 しかし、未来の全人類への 367 00:14:37,000 --> 00:14:39,000 戦略的投資でもあります 368 00:14:39,000 --> 00:14:42,000 なぜなら、環境問題でもあるからです 369 00:14:42,000 --> 00:14:44,000 環境を制御することはできません 370 00:14:44,000 --> 00:14:46,000 恐ろしい天候破壊を逃れることもできません 371 00:14:46,000 --> 00:14:48,000 全世界の人口を安定させなくては。 372 00:14:48,000 --> 00:14:50,000 それをはっきりさせましょう 373 00:14:50,000 --> 00:14:52,000 そのためには、 374 00:14:52,000 --> 00:14:55,000 幼児死亡率を下げ、女性の教育がもたらす 375 00:14:55,000 --> 00:14:58,000 家族計画へつなげましょう 376 00:14:58,000 --> 00:15:00,000 必ず可能です、やりましょう 377 00:15:00,000 --> 00:15:02,000 ご清聴ありがとうございました 378 00:15:02,000 --> 00:15:12,000 (拍手)