WEBVTT

00:00:31.587 --> 00:00:36.438
エシックとヘッジは
巨大な塔の１階にいます

00:00:37.305 --> 00:00:38.979
エネルギーのバリアによって

00:00:38.979 --> 00:00:44.329
２つめのアイテム「創造の石」から
隔てられています

00:00:52.667 --> 00:00:57.584
手に入れるには ３つのエネルギーの流れに乗って
塔を登る必要があります

00:00:57.584 --> 00:01:03.523
一歩前に出るやいなや
60秒のカウントダウンが始まります

00:01:07.359 --> 00:01:11.659
部屋の奥には その中に
エネルギーを保持できる―

00:01:11.659 --> 00:01:14.735
目に見えない塔がそびえています

00:01:14.735 --> 00:01:18.865
60秒が過ぎると エネルギーが勢いよく
上から降ってきて

00:01:18.865 --> 00:01:21.147
１ユニットずつ満たしていきます

00:01:21.147 --> 00:01:25.495
力場によって エネルギーが前後から
漏れないようになっているのです

00:01:25.495 --> 00:01:27.817
始まるまでの60秒の間に

00:01:27.817 --> 00:01:32.723
エシックとヘッジはどれくらいのエネルギーを
降らせるかを決めなければなりません

00:01:32.723 --> 00:01:34.673
３回の挑戦のたびに

00:01:34.673 --> 00:01:38.202
塔のくぼみをちょうど満たす
エネルギー量を求めるのです

00:01:38.202 --> 00:01:42.112
成功すれば エネルギーに乗って
上へと進むことができます

00:01:42.112 --> 00:01:46.653
でも量を間違えると
エネルギーの昇降機は働かず

00:01:46.653 --> 00:01:48.129
下に落ちてしまいます

00:01:48.129 --> 00:01:51.348
壁にある図に
例が示されています

00:01:51.348 --> 00:01:55.618
この形の場合は ２ユニット分の
エネルギーが入ります

00:01:55.618 --> 00:02:00.796
この形の場合は ４ユニット分―
左に３つ 右に１つです

00:02:00.796 --> 00:02:03.421
この場合も ４ユニット分です

00:02:03.421 --> 00:02:06.688
なぜなら 右端に入ったエネルギーは
こぼれ出てしまうからです

00:02:06.688 --> 00:02:08.812
降り注ぐエネルギーは

00:02:08.812 --> 00:02:13.538
周囲に支えるものがなければ
あふれてしまうのです

00:02:13.538 --> 00:02:19.005
ヘッジはブロックの列を１列ずつ可視化して
高さを測ることができますが

00:02:19.005 --> 00:02:22.808
全体の構造を一度に
見ることはできません

00:02:22.808 --> 00:02:25.775
エシックがヘッジを
どのようにプログラミングすれば

00:02:25.775 --> 00:02:29.591
それぞれの塔がくぼみに保持できる
エネルギー量を把握できるでしょう？

00:02:29.591 --> 00:02:33.120
ビデオをいったん止めて
自分で考えてみましょう

00:02:38.805 --> 00:02:41.635
ひとつの考え方は こうです

00:02:41.635 --> 00:02:44.638
それぞれの空の箱が
エネルギーを保持できるのは

00:02:44.638 --> 00:02:51.602
その左方にも 右方にも
壁がある場合です

00:02:51.602 --> 00:02:56.376
でも これを各箱について確認すると
長い時間がかかってしまいます

00:02:56.376 --> 00:03:01.185
１列まとめて考えることは
できないでしょうか？

00:03:01.185 --> 00:03:05.154
例えば この場合は何ユニット分
保持できるでしょう？

00:03:05.154 --> 00:03:10.389
［ビデオをいったん止めて
自分で考えてみましょう］

00:03:10.389 --> 00:03:13.759
先程の例で 問題を
分析してみましょう

00:03:13.759 --> 00:03:15.914
ブロックは５列あります

00:03:15.914 --> 00:03:20.484
左端の列は 一番高いので
エネルギーを保持できません

00:03:20.484 --> 00:03:23.201
２列目は３ユニット分
保持できます

00:03:23.201 --> 00:03:27.244
両側にある４段のブロックに
囲まれているからです

00:03:27.244 --> 00:03:32.186
エネルギーがいっぱいになる高さ４から

00:03:32.186 --> 00:03:36.449
ブロックの高さ１を引いて
３という答えになります

00:03:36.449 --> 00:03:41.906
３列目も同様で 左に４段 右に４段あり
高さが３なので

00:03:41.906 --> 00:03:46.537
４引く３で１ユニット保持できます

00:03:46.537 --> 00:03:51.011
４列目と５列目は
右手に自分より高いものがないので

00:03:51.011 --> 00:03:53.473
エネルギーは保持できません

00:03:53.473 --> 00:03:57.245
この考え方を
アルゴリズムにすることができます

00:03:57.245 --> 00:04:01.025
エネルギー量を求めたい列を基準にして

00:04:01.025 --> 00:04:05.436
ヘッジは１列ずつ見ていき
左方向で一番高い列を探し

00:04:05.436 --> 00:04:08.156
それから右方向でも
一番高い列を探します

00:04:08.156 --> 00:04:12.957
その２つの低い方が
エネルギーを貯められる高さです

00:04:12.957 --> 00:04:16.093
この高さが
列自体の高さよりも高いならば

00:04:16.093 --> 00:04:18.671
そこから列の高さを差し引きます

00:04:18.671 --> 00:04:23.634
すると その答えが その列に
保持できるエネルギー量になります

00:04:23.634 --> 00:04:27.306
エネルギーを貯められる高さが
列自体の高さ以下なら

00:04:27.306 --> 00:04:29.614
エネルギーはこぼれてしまいます

00:04:29.614 --> 00:04:33.178
ヘッジはループを使って
これをすべての列に適用できます

00:04:33.178 --> 00:04:38.728
左端の列から右に向かって
１列ずつ調べていくのです

00:04:38.728 --> 00:04:41.431
列ごとに同じ手順を踏みます

00:04:41.431 --> 00:04:45.547
左方向に一番高い列を探し
右方向に一番高い列を探し

00:04:45.547 --> 00:04:49.622
どちらか低い方から
列自体の高さを引いて

00:04:49.622 --> 00:04:53.293
その答えが正の数なら
総和にその分を加算します

00:04:53.293 --> 00:04:56.988
ヘッジはループを列の数だけ
繰り返します

00:04:56.988 --> 00:05:00.954
これで上手くいくのですが
サイズが大きいと時間がかかります

00:05:00.954 --> 00:05:05.494
ヘッジは各列について左方向と右方向に
たどる手順を繰り返すためです

00:05:05.494 --> 00:05:10.280
列がN個あると
N列すべてをN回参照することになります

00:05:10.280 --> 00:05:12.260
もっと速い方法はあるでしょうか？

00:05:12.260 --> 00:05:15.608
ひとつの時間短縮法はこうです
手順を進める前に

00:05:15.608 --> 00:05:17.468
ヘッジは左端から始めて

00:05:17.468 --> 00:05:21.420
各列に対する「左側で一番高い列」を
前もって調べておけます

00:05:21.420 --> 00:05:25.215
この場合は まず２
最初の列のほうが高いので 再び２

00:05:25.215 --> 00:05:27.921
それから４、４、４と続きます

00:05:27.921 --> 00:05:30.741
それから「右側で一番高い列」も調べ

00:05:30.741 --> 00:05:36.960
今度は右から左へ
１、３、４、４、４となります

00:05:36.960 --> 00:05:40.722
結果として メモリ上に
こんな表が完成します

00:05:40.722 --> 00:05:46.143
それから ヘッジはループをもう一回りさせ
さっきと同じ計算式を使い

00:05:46.143 --> 00:05:50.155
各列に保持できるエネルギーを
計算できます

00:05:50.155 --> 00:05:53.662
計算済みの左右の高さの
小さい方から

00:05:53.662 --> 00:05:56.789
列自体の高さを引けばいいのです

00:05:56.789 --> 00:06:02.293
N列をN回参照する代わりに
N列を３回参照するだけでよく

00:06:02.293 --> 00:06:04.707
これは線形時間です

00:06:04.707 --> 00:06:08.034
この解法をさらに最適化する方法も
ありますが

00:06:08.034 --> 00:06:10.564
ここでは これで十分でしょう

00:06:10.564 --> 00:06:12.614
エシックとヘッジは
力を合わせます

00:06:14.992 --> 00:06:19.255
最初の問題は楽勝で
塔を上へと進みます

00:06:21.573 --> 00:06:23.988
２つめは ちょっと手強いです

00:06:33.051 --> 00:06:37.051
３つめは 大難問で
ブロックが何十列もあります

00:06:37.051 --> 00:06:41.367
時間が刻々と過ぎますが
エシックのプログラムは高速で

00:06:41.367 --> 00:06:44.621
ぎりぎりのところで
ハンドルの位置を合わせます

00:06:49.015 --> 00:06:52.781
エネルギーに乗って ２人は
創造の石のありかへと導かれます

00:06:55.640 --> 00:07:01.067
最初のアイテムの時と同じように映像が現れ
何年も前の記憶が蘇ります

00:07:01.067 --> 00:07:03.602
世界を動かす機械が
すべてを変えてしまい

00:07:03.602 --> 00:07:06.794
エシックはロボット主任技術者として

00:07:06.794 --> 00:07:09.223
目にする現実に
不安を感じるようになりました

00:07:09.223 --> 00:07:12.067
そしてブラッドバリアが人々を
囲い込み始めたとき

00:07:12.067 --> 00:07:14.665
何かが決定的におかしいと
気づいたのでした

00:07:14.665 --> 00:07:16.984
そこでエシックは
３つのアイテムを作り

00:07:16.984 --> 00:07:21.322
「力」「創造性」「記憶」を
人々に取り戻させる力を付与しました

00:07:21.322 --> 00:07:24.243
そしてアイテムを３つの共同体に
隠したのです

00:07:24.243 --> 00:07:26.541
人々にその使い方を教える前に

00:07:26.541 --> 00:07:28.551
政府はエシックのもくろみに気づき

00:07:28.551 --> 00:07:32.029
彼女や他のプログラマーを
ロボットに逮捕させてしまいました

00:07:32.029 --> 00:07:35.295
世界を動かす機械を使って
エシックが最後に作ったのは

00:07:35.295 --> 00:07:38.355
無知の及ぼす力から
この古代の装置を守るため

00:07:38.355 --> 00:07:42.381
それを巨大な迷路に
封じ込めるロボットで

00:07:42.381 --> 00:07:45.434
そのロボットをヘッジと名付けたのです

00:07:51.801 --> 00:07:56.014
警告もなしに エネルギーの昇降機は
突然消えてしまいました