WEBVTT 00:00:00.580 --> 00:00:05.430 Bitcoinは近年注目されている まったく新しい仮想通貨システムです 00:00:05.430 --> 00:00:10.090 そこでこの動画シリーズでは Bitcoinをより深く調べ 00:00:10.090 --> 00:00:12.600 その仕組みを明らかにします 00:00:12.600 --> 00:00:16.030 この最初の動画では 00:00:16.030 --> 00:00:19.490 まずざっとメカニズムの概要を お話します 00:00:19.580 --> 00:00:22.080 次以降の動画では 00:00:22.080 --> 00:00:27.360 個々の事柄を より細かく見ていきます 00:00:27.460 --> 00:00:30.720 この動画シリーズを 最後まで見ることで 00:00:30.720 --> 00:00:34.410 Bitcoinそのものだけでなく 00:00:34.410 --> 00:00:37.010 実際の取引はどう行われるのか 00:00:37.010 --> 00:00:40.250 取引の認証はどう行われるのか 00:00:40.250 --> 00:00:44.910 Bicoinマイニングとは何かも 理解できるでしょう 00:00:44.910 --> 00:00:49.000 「マイニング」という言葉は 知っている人も多いかもしれませんね 00:00:49.500 --> 00:00:54.630 Bitcoin全体のメカニスムは 実際とても複雑で 00:00:54.790 --> 00:00:58.710 細かい部分まで全部解説すると 時間がかかります 00:00:58.900 --> 00:01:03.430 Bitcoinについて 一通り理解したいなら 00:01:03.430 --> 00:01:08.160 細かいところは置いておいて まず全体像をつかむべきです 00:01:08.290 --> 00:01:11.330 もちろん不明瞭な部分が たくさん出てくるでしょう 00:01:11.330 --> 00:01:14.100 しかしこの動画シリーズを 見終わる頃には 00:01:14.100 --> 00:01:18.860 そうした疑問は 解決していることでしょう 00:01:18.860 --> 00:01:21.090 時間はかかりますけれどもね 00:01:21.090 --> 00:01:28.400 また話を簡単にするために 細部を省略することもあります 00:01:28.400 --> 00:01:33.810 講義を進めるにつれ これらは順次説明されていきます 00:01:33.810 --> 00:01:42.540 全体像をつかむまでは 細かいことやニュアンスは無視してかまいません 00:01:42.790 --> 00:01:45.100 というわけでまずはやっていきましょう 00:01:45.100 --> 00:01:51.550 Bitcoinは非中央集権型の通貨です 00:01:51.550 --> 00:01:54.260 これは中央銀行 あるいはそれに類する存在によって 00:01:54.260 --> 00:01:57.760 発行や交換をされない、ということです 00:01:57.950 --> 00:02:04.190 Bitcoinの取引きは すべてP2Pネットワーク上で行われます 00:02:04.190 --> 00:02:11.260 P2Pネットワークとは ある統一されたプロトコルで 00:02:11.260 --> 00:02:14.150 互いに通信を行うものです 00:02:14.150 --> 00:02:19.150 また「暗号化通貨」と 呼ばれることもあります 00:02:19.150 --> 00:02:23.080 これはつまり、暗号化技術を使って 00:02:23.080 --> 00:02:27.610 取引きを成立させているということです 00:02:27.610 --> 00:02:29.890 これらについては別に解説します 00:02:29.890 --> 00:02:35.290 まず非中央集権型で暗号化されている ということを知ってください 00:02:35.650 --> 00:02:40.850 もう1点 Bitcoinという名前で誤解しやすいのですが 00:02:40.850 --> 00:02:46.700 国際的な通貨取引のようですが 00:02:46.700 --> 00:02:51.540 どちらかといえば為替取引に似ているものです 00:02:51.800 --> 00:02:56.310 例えばこんな取引を考えてみましょう 00:02:56.310 --> 00:03:03.520 アリスとボブがBitcoinの取引をします 00:03:03.520 --> 00:03:08.610 暗号学ではよく用いられる名前です 00:03:08.900 --> 00:03:17.460 アリスがボブにBitcoinを 支払うことにしましょう 00:03:17.770 --> 00:03:24.020 これは元帳でいえば 1行分の取引になります 00:03:24.330 --> 00:03:29.630 次に進む前にひとつ アリスとボブという人名を使っていますが 00:03:29.800 --> 00:03:36.700 BitcoinにおけるIDは 現実のIDではありません 00:03:36.700 --> 00:03:41.320 アリスとボブは Bitcoinのシステム上での名前というだけで 00:03:41.320 --> 00:03:46.560 実際はただの数字なのです 00:03:46.740 --> 00:03:52.550 アリスとボブの実際のIDとは 紐づいてなくてかまいません 00:03:52.550 --> 00:03:58.760 そのためBitcoinの偽名性は 非常に高度です 00:03:59.470 --> 00:04:03.980 Bitcoinでは本名ではなく 偽名で取引きが行われます 00:04:03.980 --> 00:04:12.190 偽名が使えるのでBitcoinユーザーには ある程度のプライバシーが確保されます 00:04:13.560 --> 00:04:18.700 実際の支払では まずアリスが特定の番号を入力します 00:04:18.700 --> 00:04:22.730 まずボブに送金するBitcoinの量 00:04:22.730 --> 00:04:25.280 アリスが50Bitcoinを 持っているとしましょう 00:04:25.280 --> 00:04:30.710 そのうち30BCを ボブに送りたいとします 00:04:31.710 --> 00:04:35.510 さらに残り20BCのいくらかを 戻してもらうとしましょう 00:04:35.510 --> 00:04:39.570 おつりの金額を指定するわけですね 00:04:39.570 --> 00:04:42.640 というわけでまず 彼女のおつりは18BCで 00:04:43.070 --> 00:04:47.450 残りの2BCは 取引き手数料になるとします 00:04:47.570 --> 00:04:54.290 取引き手数料については 後の方で説明しましょう 00:04:54.290 --> 00:04:58.850 手数料は 他のノードに支払われ 00:04:59.020 --> 00:05:03.530 彼らによってボブとの取引が成立します 00:05:04.690 --> 00:05:08.460 さあ、アリスはこれらの数値を入力してから 00:05:08.460 --> 00:05:13.680 取引内容に デジタル署名をします 00:05:13.680 --> 00:05:18.110 デジタル署名は アナログ署名と数学的に似ています 00:05:18.110 --> 00:05:23.050 アリスであるということを この取引で証明するためのものです 00:05:23.050 --> 00:05:27.520 もちろんBitcoin上の、ですね 00:05:27.520 --> 00:05:30.830 非常に強力な暗号化がなされます 00:05:31.830 --> 00:05:35.210 さて、アリスによって取引き内容が入力されたら 00:05:35.210 --> 00:05:38.990 次はデータの送信です 00:05:38.990 --> 00:05:46.960 取引内容はBitcoin上のすべてのノードに ブロードキャストされます 00:05:47.680 --> 00:05:53.690 ボブはP2Pネットワークを介して これらの情報を受け取ります 00:05:53.800 --> 00:05:57.330 そうそう、取引き内容のチェックが 必要ですね 00:05:57.520 --> 00:06:06.500 アリスからの送金額は50BCで それを超えてないかとかですね 00:06:06.650 --> 00:06:13.720 こうした数値自体は 暗号化によって確かなものでしょう 00:06:13.720 --> 00:06:17.540 アリスは確かにそれだけのBCを持っていて 00:06:17.540 --> 00:06:21.480 それらを彼に送りたいと思っている 00:06:21.480 --> 00:06:30.710 しかしアリスがそれらを まだ持っているかどうかは分かりません 00:06:31.190 --> 00:06:33.420 こういう時はどうすればいいでしょうか 00:06:33.420 --> 00:06:39.100 アリスが2回同じBCを使ってしまうことがある 00:06:39.100 --> 00:06:47.280 電子貨幣の世界では 「ダブル・スペンディング」と呼ばれる問題です 00:06:47.280 --> 00:06:56.300 電子貨幣はコピーしやすく 誰かが再利用してしまうことがあります 00:06:57.250 --> 00:07:05.200 これを防止するために P2Pネットワーク内の特定のノードが働きます 00:07:05.200 --> 00:07:08.340 これがBicoinマイナー(鉱夫)です 00:07:08.340 --> 00:07:10.680 聞いたことがあるかもしれませんね 00:07:10.680 --> 00:07:17.200 これはBCネットワーク内の特殊なノードで 00:07:17.200 --> 00:07:21.570 彼らがやっているのは すべての取引の監視です 00:07:21.570 --> 00:07:26.650 アリスとボブだけでなく、すべての取引です 00:07:26.650 --> 00:07:33.670 その取引をコンパイルして トランザクション・ブロックと呼ばれるものに変換します 00:07:34.190 --> 00:07:39.630 つまりすべての取引履歴を 記録しているわけですね 00:07:40.410 --> 00:07:44.210 1つの取引きを台帳の1行とするなら 00:07:44.210 --> 00:07:49.300 トランザクション・ブロックは 通帳の1ページ分になるでしょうか 00:07:50.100 --> 00:07:56.020 このブロックには 他にも様々なデータが入っています 00:07:56.020 --> 00:08:05.810 例えば「マイニング」で BCを得た時の記録です 00:08:06.720 --> 00:08:11.820 またトランザクション・ブロックには 前回までの取引内容も含まれます 00:08:11.820 --> 00:08:14.310 継続性があるわけですね 00:08:14.310 --> 00:08:23.100 BCマイナーは他にも 特殊な数字の組み合わせを生成しています 00:08:23.100 --> 00:08:26.420 これは「Proof Of Work」と呼ばれる番号です 00:08:26.420 --> 00:08:31.720 これは生成するのに大きな計算量が必要な 数字の組み合わせです 00:08:31.720 --> 00:08:36.840 BCマイニングには 誰でも気軽に参加できるわけではなく 00:08:36.840 --> 00:08:41.380 非常に多くの計算能力を必要とします 00:08:42.190 --> 00:08:45.940 新しくBitcoinを得たり 00:08:45.940 --> 00:08:53.230 アリスからの取引き手数料を 得たりするためですね 00:08:53.890 --> 00:08:57.700 この「PoW」については また他の動画でふれましょう 00:08:57.700 --> 00:09:03.790 トランザクション・ブロックには 以前の取引の情報も含まれているので 00:09:03.790 --> 00:09:09.590 以前の取引についても知ることができます 00:09:09.590 --> 00:09:14.260 これをトランザクション・ブロック・チェーンと呼びます 00:09:15.200 --> 00:09:22.980 BCマイナーは未記録の取引を見つけると 00:09:23.190 --> 00:09:32.480 トランザクション・ブロック・チェーンを構築して すべてのノードやピアにブロードキャストします 00:09:33.260 --> 00:09:40.690 このチェーンは他のノードに検証され 認証を受けると 00:09:40.690 --> 00:09:45.780 また新しい取引きが 付け加えられていきます 00:09:46.500 --> 00:09:52.430 あらゆる未記録のデータはこうして トランザクション・ブロック・チェーンにつなげられていきます 00:09:52.430 --> 00:09:56.520 そしてPoWを突破したノードに ブロードキャストされていくのです 00:09:57.480 --> 00:10:02.890 トランザクション・ブロック・チェーンについて BCネットワーク上でどう扱われるかというと 00:10:02.890 --> 00:10:10.950 ノードは最大の トランザクション・ブロック・チェーンのみを参照します 00:10:10.950 --> 00:10:10.960 計算量の大きさは PoWによって判定されます ノードは最大の トランザクション・ブロック・チェーンのみを参照します 00:10:10.960 --> 00:10:19.970 計算量の大きさは PoWによって判定されます 00:10:20.970 --> 00:10:24.880 一番長いもののみが使われます 00:10:24.880 --> 00:10:30.230 将来のマイナー達は このチェーンのみを監視するわけですね 00:10:30.840 --> 00:10:32.540 面白いのは 00:10:32.540 --> 00:10:35.050 すべてが非中央集権化されているところです 00:10:35.050 --> 00:10:40.730 銀行などの中央機関は存在しないのです 00:10:40.940 --> 00:10:47.620 さて、これで次のより難しいBCシステムの 解説にすすむ準備ができたと思います 00:10:47.620 --> 00:10:56.680 細かいことはまだたくさんありますが 次以降の動画で説明していきます 00:10:56.680 --> 00:11:00.310 将来の動画が 質問に答えてくれると思います。