0:00:00.000,0:00:03.000 元来 私は世界で起きていることを懸念していました 0:00:03.000,0:00:05.000 飢餓や破壊行為 0:00:05.000,0:00:07.000 無実の人を殺すといったことが 0:00:07.000,0:00:09.000 理解できませんでした 0:00:09.000,0:00:11.000 これらの事について筋を通すことは 0:00:11.000,0:00:14.000 本当に難しいことです 0:00:14.000,0:00:17.000 そして 私は12歳の時に俳優になりました 0:00:17.000,0:00:20.000 私は落ちこぼれで 何の能力もありませんでした 0:00:20.000,0:00:23.000 私は失読症だと言われました 0:00:23.000,0:00:25.000 実際には私は資格を持っていました 0:00:25.000,0:00:27.000 陶磁器のクラスでDを取ったのです 0:00:27.000,0:00:29.000 これは明らかに便利でした 0:00:29.000,0:00:31.000 そして懸念は 0:00:31.000,0:00:33.000 これが来たところにあったのです 0:00:33.000,0:00:36.000 俳優として 私はいろいろなことをしましたが 0:00:36.000,0:00:38.000 自分の仕事はあまり大したことがなく 0:00:38.000,0:00:41.000 もっとできることがあるはずだと感じていました 0:00:41.000,0:00:43.000 その時 フランク・バーナビーの本を読みました 0:00:43.000,0:00:45.000 この素晴らしい電子核物理学者は 0:00:45.000,0:00:47.000 メディアには責任があると述べました 0:00:47.000,0:00:50.000 社会すべてのどんな部門でも責任があると言いました 0:00:50.000,0:00:52.000 物事を改善し、先に進む努力をする責任です 0:00:52.000,0:00:54.000 私はこれに感動しました 0:00:54.000,0:00:57.000 自分はカメラの周りで騒ぐ人生しか送ってこなかったからです 0:00:57.000,0:00:59.000 自分にもできることがあるだろうと思いました 0:00:59.000,0:01:01.000 映像作家になれるかもしれないし 0:01:01.000,0:01:03.000 何らかの変化を起こすために 0:01:03.000,0:01:05.000 映画を役立てることができるかもしれない 0:01:05.000,0:01:08.000 小さな変革に自分が関われるかもしれない 0:01:08.000,0:01:10.000 そして 私は平和について考え始めました 0:01:10.000,0:01:12.000 先ほど言った通り 私は明らかに 0:01:12.000,0:01:14.000 これらのイメージに心を動かされ 0:01:14.000,0:01:16.000 理解しようとしていました 0:01:16.000,0:01:18.000 年上で賢い人たちのところに行き 0:01:18.000,0:01:20.000 今起きている恐ろしいことを 0:01:20.000,0:01:22.000 どのように理解しているのか 0:01:22.000,0:01:24.000 教わってこようか? 0:01:24.000,0:01:26.000 しかし、私は 0:01:26.000,0:01:28.000 俳優として雑多なことをしていた経験から 0:01:28.000,0:01:31.000 言葉を使うだけでは十分ではなく 0:01:31.000,0:01:33.000 登るべき山や 行うべき旅があると 0:01:33.000,0:01:35.000 気づいていました 0:01:35.000,0:01:37.000 その旅に出たならば 0:01:37.000,0:01:39.000 成功か失敗かは関係ありません 0:01:39.000,0:01:41.000 人間は基本的に悪なのかという質問を 0:01:41.000,0:01:44.000 投げかけることが出来る何かを得ることが大切なのです 0:01:44.000,0:01:46.000 破壊行為は避けられないのだろうか? 0:01:46.000,0:01:49.000 私は子供を持つべきか? それは責任あることなのか?等々 0:01:49.000,0:01:51.000 そして私は平和について考えました 0:01:51.000,0:01:53.000 平和はどこから始まるのだろうか? 0:01:53.000,0:01:55.000 その時にアイデアが浮かびました 0:01:55.000,0:01:57.000 平和には始点はないということです 0:01:57.000,0:01:59.000 地球が一体となる日は一日もなかった 0:01:59.000,0:02:01.000 異文化が協力し合う日は一日もなかった 0:02:01.000,0:02:03.000 思いやりが一体になる日は一日もなかった 0:02:03.000,0:02:05.000 これらの事を切り離して 0:02:05.000,0:02:07.000 みんなで分かち合う― 0:02:07.000,0:02:09.000 みんなが参加して 0:02:09.000,0:02:12.000 一体になって異文化が協力し合えば 0:02:12.000,0:02:14.000 人類存続の鍵となるかもしれません 0:02:14.000,0:02:16.000 もしこれを1日でも行えば 0:02:16.000,0:02:19.000 人類が直面する大きな問題に対する 0:02:19.000,0:02:21.000 意識のレベルを変えることになるかもしれません 0:02:21.000,0:02:23.000 でも私たちにはお金がありませんでした 0:02:23.000,0:02:26.000 私は母親の家に住んでいたので 0:02:26.000,0:02:29.000 一緒にみんなに宛てて手紙を書き始めました 0:02:29.000,0:02:32.000 何をやらなくてはいけないかを理解するためには 0:02:32.000,0:02:34.000 物事を迅速にすすめなくてはならないのです 0:02:34.000,0:02:37.000 いかにして 世界各国の元首から投票を募り 0:02:37.000,0:02:39.000 世界最初の停戦・無暴力の日 0:02:39.000,0:02:41.000 9月21日を作れるでしょうか? 0:02:41.000,0:02:43.000 私はそれを9月21日にしたかったんです 0:02:43.000,0:02:45.000 祖父の大好きな番号だったからです 0:02:45.000,0:02:47.000 私の祖父は戦争捕虜でした 0:02:47.000,0:02:49.000 彼は長崎の原爆が落ちたのを見ました 0:02:49.000,0:02:52.000 彼は被爆して 私が11歳の時に亡くなりました 0:02:52.000,0:02:54.000 祖父は私のヒーローでした 0:02:54.000,0:02:56.000 21という数字には理由があります 0:02:56.000,0:02:58.000 700人が出征し 帰途に就いたのが23人でした 0:02:58.000,0:03:00.000 船の上で2人亡くなり 21人が帰還しました 0:03:00.000,0:03:03.000 だから私は9月21日にしたかったんです 0:03:03.000,0:03:05.000 そこから私たちは旅を始め 0:03:05.000,0:03:07.000 1999年にこの計画を立ち上げました 0:03:07.000,0:03:10.000 私たちは各国元首や大使、 0:03:10.000,0:03:12.000 ノーベル賞受賞者、NGO、宗教団体、 0:03:12.000,0:03:15.000 様々な組織に―文字通りすべての人に手紙を書きました 0:03:15.000,0:03:18.000 そして、一部の手紙はすぐに返信がありました 0:03:18.000,0:03:21.000 そこからこのプロジェクトを組み立て始めたんです 0:03:21.000,0:03:23.000 最初の手紙の事を覚えています 0:03:23.000,0:03:25.000 その中の一通は ダライ・ラマからでした 0:03:25.000,0:03:27.000 私たちにはお金がなく 0:03:27.000,0:03:30.000 ギターを弾いてお金を集め 切手代に充てていました 0:03:30.000,0:03:32.000 ダライ・ラマからの手紙にはこうありました 0:03:32.000,0:03:34.000 「すばらしいことです 会いに来なさい 0:03:34.000,0:03:36.000 最初の平和の日について話をしましょう」 0:03:36.000,0:03:38.000 でも、私たちには飛行機代がなかったんです 0:03:38.000,0:03:41.000 そこで英国航空のCEOボブ・アイリングに電話して言いました 0:03:41.000,0:03:43.000 「私たちにこんな招待が来ています 0:03:43.000,0:03:46.000 飛行機に乗せてもらえませんか?ダライ・ラマに会うんです」 0:03:46.000,0:03:48.000 そうやって会いに行きました すばらしかったです 0:03:48.000,0:03:50.000 そして、オスカー・アリアス医師です 0:03:50.000,0:03:52.000 このスライドに戻ります 0:03:52.000,0:03:54.000 1999年にこの計画を立ち上げた時 - 0:03:54.000,0:03:57.000 最初の停戦と無暴力の日というアイデアです - 0:03:57.000,0:03:59.000 何千人もの人を招待しました 0:03:59.000,0:04:02.000 何千ではないですね、何百人もの多くの人― 0:04:02.000,0:04:04.000 多くのメディアもです 私たちは世界初の 0:04:04.000,0:04:06.000 「世界平和の日」を作ろうとしていたのです 0:04:06.000,0:04:08.000 あらゆる人を招待しましたが 0:04:08.000,0:04:10.000 メディアは1社も来ませんでした 0:04:10.000,0:04:13.000 出席は114人- ほとんどが友人や家族でした 0:04:13.000,0:04:15.000 この計画はそんな風に始まりました 0:04:15.000,0:04:18.000 でもそれは問題ではなく 記録するということが大切でした 0:04:18.000,0:04:20.000 立ち上げは単なるプロセスであり 0:04:20.000,0:04:22.000 これが最終的な結果ではなかったんです 0:04:22.000,0:04:24.000 そして それがカメラのすごいところです 0:04:24.000,0:04:27.000 文は武より強しと言われますが カメラもそうです 0:04:27.000,0:04:29.000 その場にいて一瞬をとらえるのは 0:04:29.000,0:04:31.000 本当に美しく勇気づけられることです 0:04:31.000,0:04:33.000 そうして私たちは旅を始めました 0:04:33.000,0:04:36.000 メアリー・ロビンソンに会いに ジュネーブに行きました 0:04:36.000,0:04:38.000 私は髪を切ったり伸ばしたりしています 0:04:38.000,0:04:40.000 コフィ・アナンに会うたびに 0:04:40.000,0:04:43.000 ヒッピーだと思われるのが怖くて髪を切ります 0:04:43.000,0:04:45.000 だからなんですよ 0:04:45.000,0:04:48.000 (笑) 0:04:48.000,0:04:50.000 うん、私は今その事は心配していません 0:04:50.000,0:04:52.000 メアリー・ロビンソンはこう言いました 0:04:52.000,0:04:55.000 「まさに時宜を得たアイデアね 実現させないと」 0:04:55.000,0:04:58.000 コフィ・アナンは「国連軍にも役立つ提案だ」 0:04:58.000,0:05:00.000 アフリカ統一機構(OAU)ののサリム・アハメド・サリムは 0:05:00.000,0:05:02.000 「アフリカ諸国に参加させなくては」と言いました 0:05:02.000,0:05:04.000 ノーベル平和賞受賞のオスカー・エイリアスは 0:05:04.000,0:05:06.000 今、コスタリカの大統領ですが 0:05:06.000,0:05:08.000 「私ができることは何でもしよう」と言いました 0:05:08.000,0:05:11.000 それで私はアラブ諸国連盟のアムル・ムーサに会いに行きました 0:05:11.000,0:05:13.000 アルーシャ平和会議でマンデラ氏にも会いました 0:05:13.000,0:05:15.000 などなどです― 0:05:15.000,0:05:17.000 私がこのアイデアが理にかなったものだと 0:05:17.000,0:05:19.000 証明する活動をする中で 0:05:19.000,0:05:21.000 こんなことをしてきました 0:05:21.000,0:05:24.000 そして私たちは人々の話を聞き 各地で記録を取りました 0:05:24.000,0:05:27.000 過去12年間で、76の国を訪れました 0:05:27.000,0:05:29.000 行く場所全てで 女性や子供と話をして 0:05:29.000,0:05:31.000 4万4千人の若者を撮影しました 0:05:31.000,0:05:33.000 彼らの考えを900時間分収録しました 0:05:33.000,0:05:36.000 より平和な世界のためのスタート地点を持つという 0:05:36.000,0:05:38.000 このアイデアについて若者を話すと 0:05:38.000,0:05:41.000 彼らがどのように感じているのかとてもはっきりします 0:05:41.000,0:05:43.000 そのスタート地点は詩、芸術、文学、 0:05:43.000,0:05:45.000 音楽、スポーツなど、何でもいいんです 0:05:45.000,0:05:47.000 私たちは皆さんの話を聞きました 0:05:47.000,0:05:49.000 国連や、NGOとこのことについて 0:05:49.000,0:05:51.000 取り組むのは信じられないことでした 0:05:51.000,0:05:53.000 私は、地球社会を代表して 0:05:53.000,0:05:55.000 この日を作るという試みを 0:05:55.000,0:05:57.000 提示しているのだと感じました 0:05:57.000,0:05:59.000 この活動がより強固に 詳細になるにつれて 0:05:59.000,0:06:02.000 この日をつくる可能性が大きくなっていったのです 0:06:02.000,0:06:05.000 当時 私は 0:06:05.000,0:06:07.000 実際の結果がどうなろうとも 0:06:07.000,0:06:09.000 それは問題ではないと思っていました 0:06:09.000,0:06:11.000 平和の日が実現しなくても 問題ありませんでした 0:06:11.000,0:06:14.000 もし、この試みがうまくいかなかったら 0:06:14.000,0:06:16.000 声明を出せばよかったんです 0:06:16.000,0:06:18.000 地球社会が団結に対しいかに無関心だったのか― 0:06:18.000,0:06:21.000 でもある時 ソマリアで小さな女の子に出会いました 0:06:21.000,0:06:23.000 彼女は 消毒薬も使わず 0:06:23.000,0:06:26.000 足を4センチ切り取ったのです 0:06:26.000,0:06:28.000 そして、この男の子は子供の戦士で 0:06:28.000,0:06:31.000 12歳位でしょうか - 人を殺したと私に言いました 0:06:31.000,0:06:34.000 これらの経験を通じて 私は 自分が行っていることは 0:06:34.000,0:06:37.000 いつでも止められるただの映画ではないと気づきました 0:06:37.000,0:06:40.000 何かが私に起きたのです そして 0:06:40.000,0:06:42.000 「ドキュメンタリーを撮ろう もしこれが 0:06:42.000,0:06:44.000 自分の唯一の映画になるとしても 0:06:44.000,0:06:47.000 現実となるまで撮り続けよう」と決めました 0:06:47.000,0:06:50.000 私たちは戦争を止めさせ 政治や宗教から離れた場所で 0:06:50.000,0:06:52.000 団結するための 0:06:52.000,0:06:54.000 行動を取らなければならないのです 0:06:54.000,0:06:56.000 若い人間として、これには困惑しました 0:06:56.000,0:06:58.000 どうやって始めればよいかわかりませんでした 0:06:58.000,0:07:01.000 そして、9月7日、私はニューヨークに招かれました 0:07:01.000,0:07:03.000 コスタリカ政府と、英国政府が 0:07:03.000,0:07:05.000 国連総会でこの事を提案し 0:07:05.000,0:07:07.000 54の共同提案国とともに 0:07:07.000,0:07:10.000 毎年9月21日を世界初の 0:07:10.000,0:07:13.000 停戦・非暴力の日にしようと提案し 0:07:13.000,0:07:16.000 満場一致で世界の首脳達に受け入れられました 0:07:16.000,0:07:23.000 (拍手) 0:07:23.000,0:07:27.000 何百人もの人たちが これを実現するのに力を貸してくれました 0:07:27.000,0:07:29.000 彼ら全員に感謝しています 0:07:29.000,0:07:31.000 本当に素晴らしい瞬間でした 0:07:31.000,0:07:33.000 私は総会の壇上でこれを眺めていただけでした 0:07:33.000,0:07:35.000 先ほども言いましたが これが始まった時 0:07:35.000,0:07:37.000 グローブには記者が誰も来ませんでした 0:07:37.000,0:07:40.000 そして今 私は「メディアがこの話を聞くのだ」と考えていました 0:07:40.000,0:07:43.000 突然 その日に向けた準備が始まりました 0:07:43.000,0:07:45.000 コフィ・アナンは2001年9月11日の朝、 0:07:45.000,0:07:47.000 記者会見を行うために私を招待しました 0:07:47.000,0:07:49.000 朝8時に私は会見場に立ち 0:07:49.000,0:07:52.000 コフィ・アナンが来るのを待っていました 0:07:52.000,0:07:55.000 もちろん彼は来ませんでしたし 声明もありませんでした 0:07:55.000,0:07:58.000 停戦・非暴力の日は 世界に伝えられることがなかったのです 0:07:58.000,0:08:00.000 9.11とそれに続く出来事は 0:08:00.000,0:08:02.000 世界中で命を失った何千もの人々にとって 0:08:02.000,0:08:05.000 悲劇的な出来事でした 0:08:05.000,0:08:07.000 かつて起きたことのない事件でした 0:08:07.000,0:08:09.000 私はこう考えたのを覚えています 0:08:09.000,0:08:11.000 「だからこそ 0:08:11.000,0:08:14.000 私たちはもっと頑張らなくてはいけない 0:08:14.000,0:08:16.000 そしてこの日を実現させなくてはならない 0:08:16.000,0:08:18.000 平和の日は作られたけれど 誰も知らない 0:08:18.000,0:08:20.000 私たちはこの旅を続け 0:08:20.000,0:08:22.000 平和の日のことを人々に語りかけ 0:08:22.000,0:08:24.000 うまく行くことを証明しなくてはならない」 0:08:24.000,0:08:26.000 私は疲れきってニューヨークを離れましたが 0:08:26.000,0:08:28.000 新しい力を得ていました 0:08:28.000,0:08:30.000 平和の日が実現すれば 0:08:30.000,0:08:32.000 もうこんな悲劇はなくなるかもしれない 0:08:32.000,0:08:36.000 という可能性に 元気づけられていました 0:08:36.000,0:08:38.000 フィルムを取り出して皮肉屋のところに行きました 0:08:38.000,0:08:40.000 私はこのフィルムを見せたんです 0:08:40.000,0:08:42.000 イスラエルでこの映画を見た何人かの人に 0:08:42.000,0:08:44.000 酷評されたのを覚えています 0:08:44.000,0:08:47.000 たった1日の平和な日、そんなの全く意味がないじゃないかと 0:08:47.000,0:08:49.000 アフガニスタンの戦争を止めたりできないだろう 0:08:49.000,0:08:52.000 タリバンが言うことを聞くはずがない などなど 0:08:52.000,0:08:54.000 ただの象徴にすぎないと言うのです 0:08:54.000,0:08:56.000 現実の状況は 0:08:56.000,0:08:58.000 その批判ほどひどくはありませんでした 0:08:58.000,0:09:03.000 私の計画が上手く行かないはずはなかったのです 0:09:03.000,0:09:05.000 ソマリア、ブルンジ、ガザ、ヨルダン川西岸 0:09:05.000,0:09:07.000 インド、スリランカ、コンゴ どこへでも行きました 0:09:07.000,0:09:09.000 彼らは言いました「機会さえ作ってくれれば 0:09:09.000,0:09:11.000 援助団体を動かして子供たちにワクチンを打てる 0:09:11.000,0:09:13.000 子供たちはプロジェクトの推進力になる 0:09:13.000,0:09:16.000 彼らは団結し一つになれる 大人が争いをやめれば 命が助かるんだ」 0:09:16.000,0:09:18.000 私はそう聞かされました 0:09:18.000,0:09:21.000 対立とは何かを本当に理解する人から教えてもらったのです 0:09:21.000,0:09:23.000 そして私は国連に戻り 撮影を続けて 0:09:23.000,0:09:25.000 もう1本映画を作ると心に決めました 0:09:25.000,0:09:28.000 私は数年間国連に籍を置き 0:09:28.000,0:09:30.000 いろいろな国連機関や 0:09:30.000,0:09:32.000 政府 NGOを訪ねて 0:09:32.000,0:09:34.000 私の計画を実現するために 0:09:34.000,0:09:36.000 協力してくれる人を 0:09:36.000,0:09:38.000 必死で探しました 0:09:38.000,0:09:40.000 そして 本当に数多くの打ち合わせを経て 0:09:40.000,0:09:42.000 私のヒーローであり指導者でもある 0:09:42.000,0:09:44.000 アハメド・ファウジが 0:09:44.000,0:09:46.000 ユニセフの協力を取りつけてくれました 0:09:46.000,0:09:48.000 彼らは「よしやってみよう」と言ってくれました 0:09:48.000,0:09:50.000 国連アフガニスタン支援派遣団(UNAMA)も参加してくれました 0:09:50.000,0:09:52.000 歴史的なことです アフガニスタンで 0:09:52.000,0:09:54.000 UNAMA WHOそして市民社会とともに 0:09:54.000,0:09:56.000 働くことができるんだろうか? 0:09:56.000,0:09:59.000 私はこれを映画にしようと、撮影しながら 0:09:59.000,0:10:02.000 「これだ こうすれば上手く行くかもしれない 0:10:02.000,0:10:05.000 もしだめでも、少なくとも扉は開いた 0:10:05.000,0:10:07.000 そしてチャンスはある」と思ったんです 0:10:07.000,0:10:09.000 そして私はロンドンに戻り 0:10:09.000,0:10:11.000 ジュード・ロウに会いに行きました 0:10:11.000,0:10:13.000 彼が俳優で、私も俳優だったから会ったんです 0:10:13.000,0:10:15.000 私は彼とのコネクションがありました 0:10:15.000,0:10:17.000 この計画にはメディアの参加が不可欠で 0:10:17.000,0:10:19.000 メディアを呼ぶには売りが必要でした 0:10:19.000,0:10:22.000 そうして盛り上げることができれば 0:10:22.000,0:10:24.000 より多くの人が耳を傾けてくれるだろうし 0:10:24.000,0:10:26.000 ある特定の部門を引きつけることができたら 0:10:26.000,0:10:28.000 興味を持ってくれる人が増えるかもしれません 0:10:28.000,0:10:30.000 そうすれば金銭面でも多少助かるでしょう 0:10:30.000,0:10:32.000 私たちは本当に経済的に大変でした 0:10:32.000,0:10:34.000 詳しいところまではお話ししませんが 0:10:34.000,0:10:36.000 ジュードは「よし 声明文を作ろう」と言い 0:10:36.000,0:10:38.000 撮影中に「次はどうするの?」と聞いてきました 0:10:38.000,0:10:40.000 「アフガンに行く」と答えると彼は「本当に?」 0:10:40.000,0:10:43.000 彼の目に少し興味の色が浮かんだのが見えました 0:10:43.000,0:10:45.000 そこで言いました「一緒に来ませんか? 0:10:45.000,0:10:47.000 あなたが来たらとても面白いことになります 0:10:47.000,0:10:49.000 注目を集めるのに役立ちますし 0:10:49.000,0:10:51.000 その注目は 0:10:51.000,0:10:53.000 状況を変える力になるだけでなく 0:10:53.000,0:10:55.000 多くの面で役立ちます」 0:10:55.000,0:10:57.000 成功するためには多くの柱が必要です 0:10:57.000,0:10:59.000 一つは素晴らしいアイデアを持つこと 0:10:59.000,0:11:02.000 もう一つは支持者と経済力 0:11:02.000,0:11:04.000 そして 皆の意識を高める能力も必要です 0:11:04.000,0:11:07.000 どんなに成功したとしても私1人で意識を高めることはできません 0:11:07.000,0:11:10.000 そのため、彼らは本当に重要だったんです 0:11:10.000,0:11:12.000 ジュードが行くと言ったので 0:11:12.000,0:11:14.000 私たちはアフガニスタンに行きました 0:11:14.000,0:11:17.000 私たちがアフガニスタンに到着した時、信じられないくらいでした 0:11:17.000,0:11:20.000 多くの人々と話し こう言われました 0:11:20.000,0:11:22.000 「皆を巻き込まなくてはいけない 0:11:22.000,0:11:25.000 ただ上手く行くことを期待したら駄目だ 外に出て活動しなくては」 0:11:25.000,0:11:28.000 私たちはそれを実行し 多くの地域を訪れ 0:11:28.000,0:11:31.000 お年寄り 医師 看護婦たちと話しました 0:11:31.000,0:11:34.000 記者会見を開き 兵士たちと出かけたりもしました 0:11:34.000,0:11:36.000 国際治安支援部隊(ISAF)やNATO 0:11:36.000,0:11:38.000 英国政府とも話しました 0:11:38.000,0:11:41.000 私たちは誰とでも話をしました 0:11:41.000,0:11:43.000 学校の内外で教育関係の閣僚と話をし 0:11:43.000,0:11:45.000 記者会見も行いました 0:11:45.000,0:11:48.000 もちろん、大勢の記者がいました 0:11:48.000,0:11:50.000 そこで起きていることに関心が集まっていました 0:11:50.000,0:11:54.000 このすばらしい女性、ファティマ・マガラニはこの現象で大きな役割を持っていました 0:11:54.000,0:11:57.000 彼女はロシアの反政府グループの広報官だったのです 0:11:57.000,0:11:59.000 そして、彼女のアフガンのネットワークは 0:11:59.000,0:12:01.000 本当に細部まで行き渡っていました 0:12:01.000,0:12:03.000 メッセージを伝えるのに本当に必要な人物でした 0:12:03.000,0:12:05.000 そして私たちはやるべきことを終え 帰国しました 0:12:05.000,0:12:07.000 何が起こるか待たなくてはなりませんでした 0:12:07.000,0:12:09.000 家に着いた時 0:12:09.000,0:12:12.000 チームのメンバーの一人が手紙を持ってきたのを覚えています 0:12:12.000,0:12:14.000 タリバンからです 0:12:14.000,0:12:17.000 その手紙には「この日は休戦とする 0:12:17.000,0:12:19.000 我々は平和の日を順守する 0:12:19.000,0:12:21.000 これをひとつの機会ととらえて 0:12:21.000,0:12:24.000 この日には交戦を止めることにする」とありました 0:12:24.000,0:12:27.000 そしてこれは、慈善活動をしている人達が 0:12:27.000,0:12:30.000 人質に取られたり、殺されるという事がないということです 0:12:30.000,0:12:33.000 この時点で私ははっきりと チャンスはあると悟りました 0:12:33.000,0:12:35.000 後には 0:12:35.000,0:12:38.000 160万の子供たちがポリオの予防接種を受けることができました 0:12:38.000,0:12:40.000 皆が停戦、非暴力をした結果です 0:12:40.000,0:12:50.000 (拍手) 0:12:50.000,0:12:52.000 国連総会の時と同じで 0:12:52.000,0:12:54.000 これは本当に本当にすばらしい瞬間でした 0:12:54.000,0:12:56.000 その後私たちは撮影を終え 編集をしました 0:12:56.000,0:12:58.000 アフガニスタンに戻らなければなりませんでした 0:12:58.000,0:13:01.000 映画にダリ語とパシュトン語 現地の方言を入れ 0:13:01.000,0:13:03.000 アフガニスタンに戻りました 0:13:03.000,0:13:06.000 年の瀬を迎え アフガンの人々を支援したかったのです 0:13:06.000,0:13:08.000 でも実際は アフガニスタンの人たちが 0:13:08.000,0:13:10.000 ヒーローだったから戻りたかったのです 0:13:10.000,0:13:13.000 彼らは平和を信じ その可能性を信じ 0:13:13.000,0:13:16.000 それを現実のものとしました 0:13:16.000,0:13:18.000 彼らに映画を見せて伝えたかったのです 0:13:18.000,0:13:21.000 「あなたたちのおかげで完成しました 本当にありがとう」と 0:13:21.000,0:13:23.000 私たちはフィルムを彼らに渡しました 0:13:23.000,0:13:25.000 もちろん上映しましたし、すばらしかったです 0:13:25.000,0:13:28.000 そして、その年 2008年です 0:13:28.000,0:13:31.000 カブールのISAFは9月17日に声明を出しました 0:13:31.000,0:13:33.000 「アフガニスタンの国際治安支援部隊司令官 0:13:33.000,0:13:35.000 スタンリー・マクリスタル中将は 0:13:35.000,0:13:38.000 ISAFは9月21日には軍事的な行動を加えないことを 0:13:38.000,0:13:40.000 宣言した」 0:13:40.000,0:13:42.000 ISAFはやめると言っていたのです 0:13:42.000,0:13:44.000 そして、他にも声明があります 0:13:44.000,0:13:47.000 国連の安全保安局が出したものです 0:13:47.000,0:13:49.000 それによると アフガニスタンでは 0:13:49.000,0:13:51.000 この活動のおかげで 0:13:51.000,0:13:53.000 暴力行為が70%低下しました 0:13:53.000,0:13:56.000 少なくとも平和の日には暴力が70%暴力が減ったのです 0:13:56.000,0:13:58.000 本当に驚きました 0:13:58.000,0:14:00.000 どんなことよりもです 0:14:00.000,0:14:03.000 私はニューヨークで足止めされていました 火山噴火のせいです 0:14:03.000,0:14:05.000 テロよりはずっと被害が少ないものです 0:14:05.000,0:14:07.000 何が起きているのかを考えていました 0:14:07.000,0:14:09.000 この70%についてずっと考えていたんです 0:14:09.000,0:14:11.000 70%も暴力行為が減った― 0:14:11.000,0:14:13.000 誰もが絶対に無理だと言い 0:14:13.000,0:14:15.000 達成もできなかったことです 0:14:15.000,0:14:18.000 アフガニスタンで暴力を70%減らせるのならば 0:14:18.000,0:14:23.000 他のどんな場所でも同じだけ減らせるはずだと考えました 0:14:23.000,0:14:25.000 世界的な停戦が必要です 0:14:25.000,0:14:27.000 停戦・非暴力の日を活用して 0:14:27.000,0:14:29.000 世界的な停戦を実現し 0:14:29.000,0:14:32.000 国内レベルでも国際レベルでも 0:14:32.000,0:14:35.000 史上最大規模の停戦を行うのです 0:14:35.000,0:14:37.000 私たちはこれを行わなければなりません 0:14:37.000,0:14:39.000 そして今年9月21日、 0:14:39.000,0:14:41.000 私たちはO2アリーナで 0:14:41.000,0:14:43.000 史上最大の停戦・非暴力の日を作るための 0:14:43.000,0:14:46.000 プロセスを開始します 0:14:46.000,0:14:48.000 あらゆるものを利用します 0:14:48.000,0:14:50.000 ダンスやソーシャル・メディア、 0:14:50.000,0:14:53.000 そしてフェースブック、ウェブサイト、署名などです 0:14:53.000,0:14:56.000 国連の公用語である6ヶ国語で展開します 0:14:56.000,0:14:58.000 世界各地の政府や国際機関 NGO 0:14:58.000,0:15:00.000 組合やスポーツ機関と連携します 0:15:00.000,0:15:02.000 教育に関する写真もみえますね 0:15:02.000,0:15:05.000 私たちは現時点で174カ国に協力者がいて 0:15:05.000,0:15:07.000 世界的な停戦というビジョンの 0:15:07.000,0:15:10.000 推進力として 若い人たちを呼び込もうとしています 0:15:10.000,0:15:13.000 もちろんこのコンセプトは人の命を救うことにも役立っています 0:15:13.000,0:15:15.000 オリンピックとつなげて― 0:15:15.000,0:15:17.000 私はセブ・コーに会いに行き 0:15:17.000,0:15:19.000 「ロンドン五輪は停戦がテーマだよ」と言いました 0:15:19.000,0:15:21.000 なぜ私たちは協力し 停戦を実現しないのでしょう? 0:15:21.000,0:15:24.000 史上最大の地球規模での停戦を応援しませんか? 0:15:24.000,0:15:26.000 私たちはこの過程を映画にします 0:15:26.000,0:15:28.000 スポーツやサッカーを活用します 0:15:28.000,0:15:31.000 平和の日に 何千ものサッカーの試合が行われるんです 0:15:31.000,0:15:33.000 ブラジルの貧民街とかどこででもです 0:15:33.000,0:15:35.000 そして、これらすべてを活用して 0:15:35.000,0:15:38.000 一人ひとりの行動をインスパイアするのです 0:15:38.000,0:15:40.000 私たちはそれに取り組まないといけません 0:15:40.000,0:15:42.000 力を合わせることが必要です 0:15:42.000,0:15:44.000 ここで皆さんに向けて話をし 0:15:44.000,0:15:46.000 他の人もこの講演を見てくれるだろうと思うと 0:15:47.000,0:15:49.000 ワクワクした気分になります 0:15:49.000,0:15:52.000 一人ひとりの力が合わさって この世界が一つになり 0:15:52.000,0:15:54.000 私たちが団結し 0:15:54.000,0:15:56.000 根本的な問題に対する意識のレベルを上げる 0:15:56.000,0:15:58.000 可能性が生まれているからです 0:15:58.000,0:16:00.000 私はブラヒミ大使と会ったことがあります 0:16:00.000,0:16:02.000 アフガニスタンやイランなど 国際政治の場で 0:16:02.000,0:16:05.000 すばらしい業績を上げてきた方です 0:16:05.000,0:16:07.000 とても立派な人です 0:16:07.000,0:16:09.000 数週間前 彼と話す機会があり 0:16:09.000,0:16:12.000 「世界規模の停戦というのは馬鹿げたことでしょうか? 0:16:12.000,0:16:14.000 本当に可能だと思いますか?」と聞きました 0:16:14.000,0:16:16.000 彼は「絶対に可能です」と言いました 0:16:16.000,0:16:18.000 そこで「あなたならどうしますか? 0:16:18.000,0:16:20.000 ロビー活動で政府を動かしますか?」と聞くと 0:16:20.000,0:16:22.000 「いや 個人的に人々と話をするよ」と答えました 0:16:22.000,0:16:24.000 全ては個人についてのことであり 0:16:24.000,0:16:26.000 私とあなたの事なのです 0:16:26.000,0:16:28.000 全てはパートナーシップに関わることであり 0:16:28.000,0:16:30.000 支持基盤やビジネスに関わることなのです 0:16:30.000,0:16:32.000 ともに働くことで 0:16:32.000,0:16:35.000 物事を変えていくことができると 私は真剣に思っています 0:16:35.000,0:16:38.000 この客席に素晴らしい人がいます どこにいるかはわかりませんが 0:16:38.000,0:16:41.000 数日前 私がリハーサルをしている時にこう言われました 0:16:41.000,0:16:44.000 「この日のことをずっと考えていました 0:16:44.000,0:16:46.000 365の区画を持つ広場を 0:16:46.000,0:16:48.000 想像してみて下さい 0:16:48.000,0:16:50.000 そのうちの一つは白い色をしています」 0:16:50.000,0:16:53.000 それを聞いて私は透明な水が入ったコップを想像しました 0:16:53.000,0:16:55.000 そこに一滴 0:16:55.000,0:16:57.000 何かを垂らすと 0:16:57.000,0:17:00.000 その水は永遠に変わるんです 0:17:00.000,0:17:02.000 手を取り合うことで 平和が実現できます 0:17:02.000,0:17:04.000 TEDありがとう 0:17:04.000,0:17:07.000 (拍手) 0:17:07.000,0:17:09.000 ありがとう 0:17:09.000,0:17:13.000 (拍手) 0:17:13.000,0:17:15.000 ありがとう 0:17:15.000,0:17:17.000 (拍手) 0:17:17.000,0:17:20.000 本当にありがとうございます