1 00:00:00,000 --> 00:00:02,581 さて 今日お話したいのは 2 00:00:02,581 --> 00:00:05,770 汚職問題についてです 3 00:00:05,770 --> 00:00:07,930 汚職とは 自身の利益のために 4 00:00:07,930 --> 00:00:13,666 地位を悪用すること と定義されますが 5 00:00:13,666 --> 00:00:17,306 時にその恩恵は 6 00:00:17,306 --> 00:00:19,929 友人や家族 そして 支援者にまで及びます 7 00:00:19,929 --> 00:00:24,452 いいですか? 友人 家族 支援者たち (拍手) 8 00:00:24,452 --> 00:00:28,467 しかし私達は汚職について もっと正しく理解し 9 00:00:28,467 --> 00:00:31,265 これまで教わった誤解を 10 00:00:31,265 --> 00:00:34,614 捨てる必要があります 11 00:00:34,614 --> 00:00:36,171 自らの間違いを認める 勇気を持ち 12 00:00:36,171 --> 00:00:38,616 汚職との闘い方を 考え直すべきです 13 00:00:38,616 --> 00:00:41,539 まず汚職に対して 大きな神話があります 14 00:00:41,539 --> 00:00:43,910 第1に 「汚職は実は犯罪ではない」 というものです 15 00:00:43,910 --> 00:00:45,700 知り合いや家族と一緒にいる時 16 00:00:45,700 --> 00:00:47,579 自分の国で起こった犯罪や 17 00:00:47,579 --> 00:00:51,172 近所で起こった犯罪など 大事件の話はしますが 18 00:00:51,172 --> 00:00:52,702 誰も汚職の話なんてしません 19 00:00:52,702 --> 00:00:54,252 これが現実です 20 00:00:54,252 --> 00:00:57,289 警視総監はテレビで 犯罪の話はしても 21 00:00:57,289 --> 00:00:59,299 汚職は話題にしません 22 00:00:59,299 --> 00:01:01,615 ましてや 国防大臣でも 犯罪には言及しても 23 00:01:01,615 --> 00:01:05,489 汚職には触れません (笑) 24 00:01:05,489 --> 00:01:08,105 私が言いたいのは 汚職は犯罪です 25 00:01:08,105 --> 00:01:12,955 納税者の税金を 横領する経済犯罪です 26 00:01:12,955 --> 00:01:15,723 行政や民間での汚職は もはや現実です 27 00:01:15,723 --> 00:01:17,454 民間企業出身者として 言えるのですが 28 00:01:17,454 --> 00:01:19,850 政府と無関係の民間企業でも 29 00:01:19,850 --> 00:01:22,629 膨大な汚職があると 断言できます 30 00:01:22,629 --> 00:01:25,471 お金をこっそり渡したり する賄賂なんて 31 00:01:25,471 --> 00:01:27,939 民間では日常茶飯事です 32 00:01:27,939 --> 00:01:31,540 今日は 民間企業も介入する 公共機関の汚職に 33 00:01:31,540 --> 00:01:34,675 焦点を当ててお話しします 34 00:01:34,675 --> 00:01:36,971 第2の神話は 重要で 大きな誤解なのですが 35 00:01:36,971 --> 00:01:38,705 私達はこれらの誤解を解いて 36 00:01:38,705 --> 00:01:41,165 汚職について 正しい 認識を持つべきで 37 00:01:41,165 --> 00:01:43,111 第2の重要な神話は 38 00:01:43,111 --> 00:01:45,603 「汚職が問題だとしても 39 00:01:45,603 --> 00:01:48,872 それはささいな問題だ」 40 00:01:48,872 --> 00:01:51,202 という神話です 41 00:01:51,202 --> 00:01:54,896 たかが10-15%に過ぎず 42 00:01:54,896 --> 00:01:58,787 汚職は昔からずっと 永遠に続くから 43 00:01:58,787 --> 00:02:02,571 規制する法律は作っても無駄だ 何もできるわけないと 44 00:02:02,571 --> 00:02:04,931 これはとても危険な 45 00:02:04,931 --> 00:02:06,868 神話だと言えます 46 00:02:06,868 --> 00:02:09,288 世間に損害を与えます 47 00:02:09,288 --> 00:02:11,883 ここで 30年前の ある出来事を 48 00:02:11,883 --> 00:02:14,131 お話したいと思います 49 00:02:14,131 --> 00:02:16,125 本日お集まりのここ トリニダード・トバゴは 50 00:02:16,125 --> 00:02:19,323 資源が豊かなカリブの小国で 51 00:02:19,323 --> 00:02:24,369 1970年代始めに世界中の 石油価格が高騰した時 52 00:02:24,369 --> 00:02:27,862 国は大きな利益を得ました 53 00:02:27,862 --> 00:02:30,897 オイルマネーと呼ばれ 中央銀行はお金で溢れました 54 00:02:30,897 --> 00:02:34,585 でも皮肉な事に 55 00:02:34,585 --> 00:02:36,623 私達は今 その中央銀行にいます 56 00:02:36,623 --> 00:02:38,819 そう 歴史には皮肉が 沢山あります 57 00:02:38,819 --> 00:02:40,641 今からする話の多くは 58 00:02:40,641 --> 00:02:44,019 中央銀行が大きく 関与しているのですが 59 00:02:44,019 --> 00:02:47,344 役所は無責任だという話です 60 00:02:47,344 --> 00:02:50,092 実はこのテラスの向こうの 61 00:02:50,092 --> 00:02:52,131 隣の建物は財務省で 62 00:02:52,131 --> 00:02:53,819 これも深い関係があります 63 00:02:53,819 --> 00:02:56,669 つまり敵地でのスピーチ ということです 64 00:02:56,669 --> 00:03:01,569 (笑)(拍手) 65 00:03:01,569 --> 00:03:03,811 まずお話したいのは 66 00:03:03,811 --> 00:03:07,507 40年前にオイルマネーが 流れ込んできた時 67 00:03:07,507 --> 00:03:09,594 当時の政府は 経済成長を 加速するために 68 00:03:09,594 --> 00:03:11,704 様々な政府間協定を結ぼうと 69 00:03:11,704 --> 00:03:13,738 手回しを始めました 70 00:03:13,738 --> 00:03:16,004 国内でもいくつかの 最大級のプロジェクトが 71 00:03:16,004 --> 00:03:19,202 アメリカ 英国 フランス等々 72 00:03:19,202 --> 00:03:21,018 世界のいくつもの先進国と 73 00:03:21,018 --> 00:03:23,726 政府間協定に沿って 計画されていきました 74 00:03:23,726 --> 00:03:26,794 この中央銀行でさえも ―これも皮肉ですが 75 00:03:26,794 --> 00:03:28,478 そのプロジェクトの 一環で建てられ 76 00:03:28,478 --> 00:03:32,586 「ツインタワー」と呼ばれています 77 00:03:32,586 --> 00:03:35,546 この過熱した状況に対して 危機感が持たれ 78 00:03:35,546 --> 00:03:38,426 審議会が結成されました 79 00:03:38,426 --> 00:03:42,429 そして30年前の1982年に 80 00:03:42,429 --> 00:03:45,178 報告書が提出され 81 00:03:45,178 --> 00:03:49,114 すぐに国家間の協定が 停止されました 82 00:03:49,114 --> 00:03:51,022 当時の首相が国会で行った 83 00:03:51,022 --> 00:03:54,219 予算演説を 私は忘れられません 84 00:03:54,219 --> 00:03:56,516 まさにここでの演説は まだ当時若かった私の 85 00:03:56,516 --> 00:03:57,896 心に突き刺さったのです 86 00:03:57,896 --> 00:04:02,653 彼が話したことを お見せします 87 00:04:02,653 --> 00:04:05,130 こちらです 88 00:04:05,130 --> 00:04:07,129 彼はこう言いました 89 00:04:07,129 --> 00:04:11,269 「実はオイルマネーや 90 00:04:11,269 --> 00:04:14,191 税金などの 91 00:04:14,191 --> 00:04:16,575 国家所得の3分の2が 92 00:04:16,575 --> 00:04:18,659 無駄遣いあるいは盗まれたのでした」 93 00:04:18,659 --> 00:04:22,702 10-15% が純粋な被害額だなんて 言いますが 94 00:04:22,702 --> 00:04:24,811 そんな作り話はやめましょう 95 00:04:24,811 --> 00:04:26,506 まるで子供だましです 私達は真実に目を向け 96 00:04:26,506 --> 00:04:29,293 社会で起きている問題に 向き合おうとしています 97 00:04:29,293 --> 00:04:31,438 問題はその規模です 98 00:04:31,438 --> 00:04:34,450 3分の2もの予算が消えたのです 99 00:04:34,450 --> 00:04:37,892 この演説から30年たって 100 00:04:37,892 --> 00:04:39,951 何か変わりましたか? 101 00:04:39,951 --> 00:04:41,638 こんな恥ずかしい秘密は 102 00:04:41,638 --> 00:04:44,197 世界中に暴露したくない でも あえてします 103 00:04:44,197 --> 00:04:47,710 4ヶ月前 この国で憲法を巡る 暴動が起こりました 104 00:04:47,710 --> 00:04:52,608 これを「34項の失敗」 と呼んでいますが 105 00:04:52,608 --> 00:04:55,254 この疑惑の法律が 106 00:04:55,254 --> 00:04:56,609 まさに疑惑と言える法律が 107 00:04:56,609 --> 00:04:58,752 不審な時期に 108 00:04:58,752 --> 00:05:00,650 異議なく可決されたのです (笑) 109 00:05:00,650 --> 00:05:07,383 この怪しい人達を こう呼びます 110 00:05:07,383 --> 00:05:08,957 「ピアコ空港の被告人」 111 00:05:08,957 --> 00:05:11,834 私の辞書にある造語です (笑) 112 00:05:11,834 --> 00:05:13,661 彼らはピアコ空港の被疑者です 113 00:05:13,661 --> 00:05:16,554 これは憲法を巡る 大きな暴動でした 114 00:05:16,554 --> 00:05:20,610 まさに腐敗した国会の 陰謀だと言えました 115 00:05:20,610 --> 00:05:23,709 国の最高機関が 腐敗していたのです 116 00:05:23,709 --> 00:05:25,682 私達は経済や財政を巡る 117 00:05:25,682 --> 00:05:27,404 汚職と闘っているのです 118 00:05:27,404 --> 00:05:29,253 いかに深刻な問題か 解りましたか? 119 00:05:29,253 --> 00:05:31,363 大きな抗議活動もありました ここにいる皆さんの中にも 120 00:05:31,363 --> 00:05:34,073 何らかの形で抗議した 人もいるでしょう 121 00:05:34,073 --> 00:05:36,892 そこで最も重要なことに アメリカ大使館の要求で 122 00:05:36,892 --> 00:05:39,379 議会は方針を変えて 123 00:05:39,379 --> 00:05:41,284 この法律を廃止したのです 124 00:05:41,284 --> 00:05:43,231 法律用語でいえば 撤廃です 125 00:05:43,231 --> 00:05:46,348 実は議会は 126 00:05:46,348 --> 00:05:50,043 巧妙な方法を使って この法律を 可決させていたのです 127 00:05:50,043 --> 00:05:52,529 実際には次のようなことが 起こっていました 128 00:05:52,529 --> 00:05:55,603 法律が可決されるかどうか 危うかったので 129 00:05:55,603 --> 00:05:57,924 議会はこの法律を 130 00:05:57,924 --> 00:06:01,182 我が国の50回目の独立記念日 つまり祝日に 131 00:06:01,182 --> 00:06:02,742 成立させたのです 132 00:06:02,742 --> 00:06:04,764 だから市民は暴動を起こしたのです 133 00:06:04,764 --> 00:06:08,175 経済成長のためとはいえ 姑息な手段です 134 00:06:08,175 --> 00:06:09,862 人々はこの不正を見抜き 135 00:06:09,862 --> 00:06:11,620 私の知る限りで初めて 136 00:06:11,620 --> 00:06:15,170 汚職に対する大規模な 抗議活動が行われました 137 00:06:15,170 --> 00:06:17,361 これは私にとって大きな希望でした 138 00:06:17,361 --> 00:06:19,224 こういう活動をしていると 139 00:06:19,224 --> 00:06:22,593 自分の行動が無意味なのかと 感じてしまいますからね 140 00:06:22,593 --> 00:06:26,041 この法律が可決され 撤廃される経緯を通じて 141 00:06:26,041 --> 00:06:30,017 「ピアコ空港の犯罪者」の 悪事が明らかになりました 142 00:06:30,017 --> 00:06:34,628 結果的に この法律が 裏目に出たのです 143 00:06:34,628 --> 00:06:36,524 では 彼らは何を したのでしょうか? 144 00:06:36,524 --> 00:06:37,627 何が罰せられるべきなのでしょうか? 145 00:06:37,627 --> 00:06:40,906 状況は少し複雑ですからね 何が問題なのでしょうか? 146 00:06:40,906 --> 00:06:43,488 それは既に古くなっていた空港を 147 00:06:43,488 --> 00:06:46,090 再建する大規模な プロジェクトでした 148 00:06:46,090 --> 00:06:49,880 総額で約2.5億米ドルの 149 00:06:49,880 --> 00:06:52,447 プロジェクトです 150 00:06:52,447 --> 00:06:55,610 そして 入札の過程で 151 00:06:55,610 --> 00:06:58,797 汚職や不正が起こりました 152 00:06:58,797 --> 00:07:02,887 何が行われていたのかを明らかにし 153 00:07:02,887 --> 00:07:05,767 「汚職は小さな問題だ」という神話と 154 00:07:05,767 --> 00:07:08,200 この話を関連付けるために 155 00:07:08,200 --> 00:07:10,971 2枚目のスライドを見てみましょう 156 00:07:10,971 --> 00:07:14,664 これは私が言ったことではなく 157 00:07:14,664 --> 00:07:19,471 公訴局長官―検察のトップ―が 書面で語ったことです 158 00:07:19,471 --> 00:07:23,945 彼は「このプロジェクトの2.5億米ドルの費用のうち 159 00:07:23,945 --> 00:07:26,137 1.5億米ドルが 海外の口座へ 160 00:07:26,137 --> 00:07:27,900 移されていた」と報告しました 161 00:07:27,900 --> 00:07:30,063 1.5億米ドルもの税金が 162 00:07:30,063 --> 00:07:33,461 海外の銀行口座へ 移されていたのです 163 00:07:33,461 --> 00:07:35,574 私は疑り深い人間で 164 00:07:35,574 --> 00:07:38,291 この問題には腹が立ちます ですが 165 00:07:38,291 --> 00:07:40,787 ここで一旦この話を止めて 別の話をしましょう 166 00:07:40,787 --> 00:07:42,601 私が去年の11月にウォール・ストリートの 167 00:07:42,601 --> 00:07:46,345 ズコッティ公園で見た ことについての話です 168 00:07:46,345 --> 00:07:50,537 肌寒い秋の日で あたりは 暗くなってきていました 169 00:07:50,537 --> 00:07:52,470 ワン・ウォール・ストリートビルを見ながら 170 00:07:52,470 --> 00:07:56,763 オキュパイ・ウォール・ストリートのデモで歩いていました 171 00:07:56,763 --> 00:07:59,083 ある女性が プラカードを持っていました 172 00:07:59,083 --> 00:08:01,507 見た目はぼろぼろでしたが 173 00:08:01,507 --> 00:08:04,330 彼女は厚紙で作られ マーカーで文字が書かれた 174 00:08:04,330 --> 00:08:06,322 シンプルなプラカードを持っていました 175 00:08:06,322 --> 00:08:08,843 そのプラカードの言葉は 私に衝撃を与えました 176 00:08:08,843 --> 00:08:13,250 「怒らないのは 気にも留めないのと同じだ」 という言葉です 177 00:08:13,250 --> 00:08:16,232 不正に怒らないのは 気にも留めていないのと同じなのです 178 00:08:16,232 --> 00:08:20,363 このことを少し掘り下げて 考えてみましょう 179 00:08:20,363 --> 00:08:22,520 私は考えました 180 00:08:22,520 --> 00:08:25,411 では もし― 181 00:08:25,411 --> 00:08:28,617 私はスパイ小説をたくさん読んでいたので 疑い深いのです― 182 00:08:28,617 --> 00:08:30,295 (笑) もし― 183 00:08:30,295 --> 00:08:32,818 でもこういう間違いを正すためには 184 00:08:32,818 --> 00:08:34,443 スパイ小説みたいなもので 185 00:08:34,443 --> 00:08:37,010 勉強する必要があるでしょう? (笑) 186 00:08:37,010 --> 00:08:41,578 もしこれが初めてでは なかったらどうでしょう? 187 00:08:41,578 --> 00:08:44,164 誰かが逮捕されたのは 188 00:08:44,164 --> 00:08:46,500 初めてかもしれませんが 189 00:08:46,500 --> 00:08:51,626 同じようなことが以前にも 起きていたとしたら? 190 00:08:51,626 --> 00:08:54,116 私がさきほど話した2つの例は 191 00:08:54,116 --> 00:08:58,172 建設業に関する汚職でしたね 192 00:08:58,172 --> 00:09:00,203 私は現在 193 00:09:00,203 --> 00:09:03,581 Joint Consultative Council という NPOで代表をしています 194 00:09:03,581 --> 00:09:07,178 jcc.org.tt で検索してもらえれば わかるのですが 私達は 195 00:09:07,178 --> 00:09:10,404 公共の資金のやりとりでの 新しい資金調達のシステムを 196 00:09:10,404 --> 00:09:12,564 作ろうとしています 197 00:09:12,564 --> 00:09:14,769 もし興味があってもっと 詳しく知りたい方や 198 00:09:14,769 --> 00:09:19,049 参加したい方 署名をして くださる方は ぜひどうぞ 199 00:09:19,049 --> 00:09:21,308 次に私がお話するのは 200 00:09:21,308 --> 00:09:24,084 私が3年半以上も関わってきた CL Financialという 201 00:09:24,084 --> 00:09:26,420 企業に対して行われた 202 00:09:26,420 --> 00:09:28,909 救済措置の 203 00:09:28,909 --> 00:09:32,008 透明性と説明責任についてです 204 00:09:32,008 --> 00:09:37,009 CL Financialというのは カリブ最大の複合企業です 205 00:09:37,009 --> 00:09:39,932 詳細は省きますが この企業は 206 00:09:39,932 --> 00:09:42,948 2009年には既に 破綻していたんです 207 00:09:42,948 --> 00:09:45,775 2009年の1月なので 208 00:09:45,775 --> 00:09:49,453 もう4年も前になりますね 209 00:09:49,453 --> 00:09:52,265 ですが 政府はとても寛容で― 210 00:09:52,265 --> 00:09:54,748 とても怪しいですね― (笑) 211 00:09:54,748 --> 00:09:57,379 前代未聞なほどの寛容さを見せ 212 00:09:57,379 --> 00:10:01,263 当時の政府は 213 00:10:01,263 --> 00:10:04,918 全ての借金を肩代わりする という書類に署名しました 214 00:10:04,918 --> 00:10:07,240 自信を持って断言しますが 215 00:10:07,240 --> 00:10:10,422 これは世界の歴史で 初めてのことです 216 00:10:10,422 --> 00:10:12,333 もう少し詳しく見て行きましょう 217 00:10:12,333 --> 00:10:15,338 ウォール・ストリートの出来事のようだと 言われますが 全く違います 218 00:10:15,338 --> 00:10:19,827 トリニダード・トバゴは他の土地とは 全く違うのです (笑) 219 00:10:19,827 --> 00:10:24,571 他の場所と一緒にしては だめなのです(拍手) 220 00:10:24,571 --> 00:10:29,725 これはトリニダード・トバゴの出来事なのです 221 00:10:29,725 --> 00:10:32,556 よそはよそ ウチはウチ です 222 00:10:32,556 --> 00:10:33,886 話を戻しましょう 223 00:10:33,886 --> 00:10:36,869 ウォール・ストリートでも 救済措置はされました 224 00:10:36,869 --> 00:10:38,820 ロンドンでもされたように 225 00:10:38,820 --> 00:10:40,957 ヨーロッパでは救済措置がされていました 226 00:10:40,957 --> 00:10:43,627 アフリカでも 例えばナイジェリアでは トリニダード・トバゴと同じように 227 00:10:43,627 --> 00:10:46,192 6つの主要な銀行が同時に破綻しました 228 00:10:46,192 --> 00:10:48,433 ナイジェリアの対応は とても興味深いです 229 00:10:48,433 --> 00:10:50,823 トリニダード・トバゴに比べると とても上手に 230 00:10:50,823 --> 00:10:52,694 危機に対処しました 231 00:10:52,694 --> 00:10:54,626 世界中を見てみても 232 00:10:54,626 --> 00:10:57,332 借金を全て肩代わりする救済措置を 233 00:10:57,332 --> 00:10:59,624 法の規定を超えて行った国なんて 一つもありません 234 00:10:59,624 --> 00:11:03,206 私達の国だけです なぜでしょうか? 235 00:11:03,206 --> 00:11:06,011 政府がとても寛容だから? そうかもしれません 236 00:11:06,011 --> 00:11:08,027 もう少し詳しく見てみましょう 237 00:11:08,027 --> 00:11:10,795 私はこの出来事について 調査をして 238 00:11:10,795 --> 00:11:12,607 AfraRaymond.com というサイトで 239 00:11:12,607 --> 00:11:15,987 調査の結果を公表しています 240 00:11:15,987 --> 00:11:18,859 AfraRaymond.com は私のブログで 241 00:11:18,859 --> 00:11:21,383 人気はあまりないですがー 242 00:11:21,383 --> 00:11:23,641 (笑) 243 00:11:23,641 --> 00:11:28,130 そこで この「34項の失敗」という 244 00:11:28,130 --> 00:11:30,587 国会による陰謀ですが 245 00:11:30,587 --> 00:11:33,673 独立記念日という 246 00:11:33,673 --> 00:11:36,571 祝うべき日に行われた 姑息な出来事について 247 00:11:36,571 --> 00:11:41,235 私は調査結果を手に入れ 248 00:11:41,235 --> 00:11:43,294 もう一度 見直して 249 00:11:43,294 --> 00:11:45,516 過去の調査にも目を通し 250 00:11:45,516 --> 00:11:47,785 役人の何人かとも意見を交換して 251 00:11:47,785 --> 00:11:49,789 真実を見極めようとしました 252 00:11:49,789 --> 00:11:53,899 「誰が何をしたのか」をです 253 00:11:53,899 --> 00:11:55,723 そのために調査結果を見直しました 254 00:11:55,723 --> 00:11:58,147 そして今年の5月に 財務省に対して 255 00:11:58,147 --> 00:12:02,061 情報公開を申請しました 256 00:12:02,061 --> 00:12:04,119 財務省はこの隣の建物ですね 257 00:12:04,119 --> 00:12:05,794 財務省は中央銀行とは違います 258 00:12:05,794 --> 00:12:07,870 財務省は 情報公開法の 259 00:12:07,870 --> 00:12:11,699 対象となるのです 260 00:12:11,699 --> 00:12:15,003 しかし 情報公開法の対象と ならないものもあります 261 00:12:15,003 --> 00:12:17,891 私達が今いる中央銀行は 262 00:12:17,891 --> 00:12:22,088 情報公開法の対象となりません 263 00:12:22,088 --> 00:12:23,767 なので 何も聞くことが出来ないし 264 00:12:23,767 --> 00:12:25,460 何も答えてはくれません 265 00:12:25,460 --> 00:12:28,282 これは1999年に成立した法律です 266 00:12:28,282 --> 00:12:31,858 私はこの法律を利用して 4つの質問をしました 267 00:12:31,858 --> 00:12:35,547 その質問と返答を皆さんに説明して 268 00:12:35,547 --> 00:12:38,162 私達の国の状況を 把握してみましょう 269 00:12:38,162 --> 00:12:39,683 トリニダード・トバゴは 他の国とは違うのです 270 00:12:39,683 --> 00:12:42,661 まずはじめに 271 00:12:42,661 --> 00:12:45,251 CL Financialの会計情報を 見せるよう請求しました 272 00:12:45,251 --> 00:12:47,723 もし「見せれない」なら 273 00:12:47,723 --> 00:12:49,688 財務省が作成する収支報告書や 274 00:12:49,688 --> 00:12:52,303 法律を可決する判断 演説などは 275 00:12:52,303 --> 00:12:54,594 どの数字を根拠に行われているのでしょうか? 276 00:12:54,594 --> 00:12:57,214 冗談を言っている ようなものです 277 00:12:58,813 --> 00:13:00,524 そして私の受け取った返事は 278 00:13:00,524 --> 00:13:02,915 「どういう意味ですか?」というものでした 279 00:12:57,214 --> 00:12:58,813 質問に対して質問で返してきたのです 280 00:13:02,915 --> 00:13:06,036 次に私は 281 00:13:06,036 --> 00:13:09,735 CL Financialへの借金の貸し手の リストを請求しました 282 00:13:09,735 --> 00:13:11,739 なぜなら 私達の税金の 283 00:13:11,739 --> 00:13:15,420 240億トリニダード・トバゴ ドルが これに使われたのですから― 284 00:13:15,420 --> 00:13:17,819 これは米ドルで約35億ドルです 285 00:13:17,819 --> 00:13:21,315 この大金が―かつては資源で潤いましたが― この小さな国から 286 00:13:21,315 --> 00:13:23,687 拠出されたのです 287 00:13:23,687 --> 00:13:25,235 さらに3つ目の質問で 288 00:13:25,235 --> 00:13:29,381 誰がその35億米ドルを 受け取ったかを尋ねました 289 00:13:29,381 --> 00:13:31,638 ここで背景について 少し話をしましょう 290 00:13:31,638 --> 00:13:35,041 この背景がこれを理解する 手がかりになります 291 00:13:35,041 --> 00:13:37,611 政府の中に ある役人がいて― 292 00:13:37,611 --> 00:13:39,331 名前は言いませんが― 293 00:13:39,331 --> 00:13:41,883 その役人は 294 00:13:41,883 --> 00:13:44,244 情報公開法を使って 政治的主張を行い 295 00:13:44,244 --> 00:13:46,363 キャリアを築きました 296 00:13:46,363 --> 00:13:49,606 名前は言いませんよ (笑) 297 00:13:49,606 --> 00:13:51,939 重要なのは名前ではないからです 298 00:13:51,939 --> 00:13:54,359 重要な事は その役人は 299 00:13:54,359 --> 00:13:57,323 情報公開法を政治的主張のために 使ったということです 300 00:13:57,323 --> 00:13:59,637 最も有名なケースは 301 00:13:59,637 --> 00:14:02,530 私達が「裏奨学金事件」と呼ぶもので 302 00:14:02,530 --> 00:14:05,419 政府の資金のうちの 900万米ドルが 303 00:14:05,419 --> 00:14:08,291 全く公表されていない 304 00:14:08,291 --> 00:14:11,015 奨学金に使われ続けていたのです 305 00:14:11,015 --> 00:14:14,006 彼は情報公開法を利用して 306 00:14:14,006 --> 00:14:15,639 裁判所命令を手にし 307 00:14:15,639 --> 00:14:17,616 情報を公開させました 308 00:14:17,616 --> 00:14:20,981 私は大変結構なことだと思いました 309 00:14:20,981 --> 00:14:24,147 素晴らしいです 310 00:14:24,147 --> 00:14:26,097 しかし 問題は 311 00:14:26,097 --> 00:14:30,310 もし私達が情報公開法を利用して 312 00:14:30,310 --> 00:14:34,040 裁判所に 313 00:14:34,040 --> 00:14:38,782 900万米ドルの公的資金の情報を 公開させることができるなら 314 00:14:38,782 --> 00:14:40,473 35億米ドルの行方について 315 00:14:40,473 --> 00:14:44,614 情報公開を請求することも 私達の権利ではないかということです 316 00:14:44,614 --> 00:14:47,202 そうですよね? しかし財務省の 317 00:14:47,202 --> 00:14:48,804 事務次官は 318 00:14:48,804 --> 00:14:51,861 「この情報は例外だ」 と返答しました 319 00:14:51,861 --> 00:14:54,850 私達はこうした「権力」と 闘っているのです 320 00:14:54,850 --> 00:14:56,984 3つ目に言いたいことは 321 00:14:56,984 --> 00:14:59,989 私が 322 00:14:59,989 --> 00:15:02,985 CL Financialの役員に尋ねた 323 00:15:02,985 --> 00:15:07,330 「公共福祉統合法に従って 申告を行ったか」 ということです 324 00:15:07,330 --> 00:15:08,948 これはトリニダード・トバゴの法律で 325 00:15:08,948 --> 00:15:13,697 国益を守るためのものです 326 00:15:13,697 --> 00:15:15,985 これに基いて公務員は 327 00:15:15,985 --> 00:15:22,450 資産や負債の申告をする 必要があります 328 00:15:22,450 --> 00:15:24,865 そしてもちろん 彼らは 申告をしていませんでした 329 00:15:24,865 --> 00:15:27,744 財務省も 彼らに申告を行うよう 指示していなかったのです 330 00:15:27,744 --> 00:15:32,661 これが現状なのです 331 00:15:32,661 --> 00:15:37,555 説明責任と透明性を 保障するはずの法律が 332 00:15:37,555 --> 00:15:39,548 ないがしろにされているのです 333 00:15:39,548 --> 00:15:41,792 私は法律に従って この質問をしたのですが 334 00:15:41,792 --> 00:15:44,280 相手にされませんでした 335 00:15:44,280 --> 00:15:47,455 「34項の失敗」に対して 336 00:15:47,455 --> 00:15:50,057 私達は行動を起こし続け 関心を持ち続けるべきです 337 00:15:50,057 --> 00:15:53,655 これは国家の歴史上で 最大の無駄遣いです 338 00:15:53,655 --> 00:15:56,236 そして 次にお見せする 方程式によると 339 00:15:56,236 --> 00:16:01,248 これは国家の汚職の 最たる例なのです 340 00:16:01,248 --> 00:16:04,217 これがその方程式です 341 00:16:04,217 --> 00:16:06,563 国家の支出から 342 00:16:06,563 --> 00:16:09,518 説明責任と 343 00:16:09,518 --> 00:16:11,158 透明性を除いたものが 344 00:16:11,158 --> 00:16:13,414 汚職の度合いに等しくなります 345 00:16:13,414 --> 00:16:16,619 ロシア ナイジェリア アラスカでも 346 00:16:16,619 --> 00:16:20,819 この方程式は成り立ち 私達はこの汚職と闘っているのです 347 00:16:20,819 --> 00:16:23,130 私はこれからも活動を続け 348 00:16:23,130 --> 00:16:27,476 財務省の問題に対する 349 00:16:27,476 --> 00:16:29,186 解決策を考えていきます 350 00:16:29,186 --> 00:16:31,738 もし個人的に裁判所へ出頭する 必要があれば そうします 351 00:16:31,738 --> 00:16:32,926 私達は戦い続けます 352 00:16:32,926 --> 00:16:34,877 Joint Consultative Councilも同様です 353 00:16:34,877 --> 00:16:37,578 ここでトリニダード・トバゴ から一歩引いて 354 00:16:37,578 --> 00:16:39,497 新たな観点から 355 00:16:39,497 --> 00:16:41,323 国際的なお話をしましょう 356 00:16:41,323 --> 00:16:44,224 ヘザー・ ブルックという ジャーナリストは 357 00:16:44,224 --> 00:16:46,541 政府の汚職との闘いに ついて報道していますが 358 00:16:46,541 --> 00:16:51,978 彼女は私のことを [ Alaveteli.org ] というサイトで紹介してくれました 359 00:16:51,978 --> 00:16:56,648 [ Alaveteli.org ] によって私達は 360 00:16:56,648 --> 00:16:59,427 情報公開に関する データベースを公開し 361 00:16:59,427 --> 00:17:01,543 議論ができます 362 00:17:01,543 --> 00:17:03,780 他人が なにを申請したかを 知ることができ 363 00:17:03,780 --> 00:17:07,311 どんな返事をもらったのかが わかります 364 00:17:07,311 --> 00:17:10,248 私達は互いに協力して オープンデータベースを作り 365 00:17:10,248 --> 00:17:13,551 これからどこに向かうべきなのか 理解を深めるべきなのです 366 00:17:13,551 --> 00:17:15,192 汚職に関心を持つべきなのです 367 00:17:15,192 --> 00:17:19,246 最後に私がお話ししたいのは 368 00:17:19,246 --> 00:17:21,023 インドの素晴らしい ウェブサイトである 369 00:17:21,023 --> 00:17:23,465 IPaidABribe.com についてです 370 00:17:23,465 --> 00:17:25,252 似たようなものは他にもあるのですが 371 00:17:25,252 --> 00:17:27,695 私達はこのサイトに注目しています 372 00:17:27,695 --> 00:17:30,152 IPaidABribe.com はとても 素晴らしいので 373 00:17:30,152 --> 00:17:32,568 ぜひ見てください 374 00:17:32,568 --> 00:17:35,195 話はここまでです ぜひ神話を捨てる勇気を持ってください 375 00:17:35,195 --> 00:17:37,416 汚職は犯罪です 376 00:17:37,416 --> 00:17:39,734 汚職は大きな問題です 377 00:17:39,734 --> 00:17:42,232 大きな問題で 経済犯罪なのです 378 00:17:42,232 --> 00:17:44,280 そして一緒に活動を続けて 379 00:17:44,280 --> 00:17:45,747 よりよい社会と いつまでも繁栄する社会を 380 00:17:45,747 --> 00:17:49,557 築きましょう ありがとうございました