1
00:00:16,701 --> 00:00:19,677
サラ・ジー：これが私が今ハイラインで取り組んでいるプロジェクトです

2
00:00:21,952 --> 00:00:25,281
取り壊すことになっていました

3
00:00:26,290 --> 00:00:30,333
しかし、近隣のひとびとの訴えで公園として残すことになりました

4
00:00:39,012 --> 00:00:42,180
このような大都会の中に自然を残すということは素晴らしいことです

5
00:00:42,180 --> 00:00:45,250


6
00:00:45,250 --> 00:00:47,550
空間にはほとんど手を加えませんでした

7
00:00:47,550 --> 00:00:49,879
単に年月をかけて成長していく自然環境の枠組みを組んだだけです

8
00:00:49,879 --> 00:00:52,567


9
00:00:55,147 --> 00:00:58,454
鳥や蝶や昆虫

10
00:00:58,454 --> 00:01:01,620
私は彼らのための場所を作りたいと考えました

11
00:01:01,620 --> 00:01:03,020


12
00:01:03,020 --> 00:01:05,164
みながそれらを観察できる場所です

13
00:01:08,073 --> 00:01:10,220
膨大な量の調査をしました

14
00:01:10,220 --> 00:01:12,160
コーネル大学鳥類学研究所との調査が特に印象的でした

15
00:01:12,160 --> 00:01:14,550


16
00:01:15,066 --> 00:01:17,460
彼らは都市に生息する野生動物に関する有意義な研究をしていて

17
00:01:17,460 --> 00:01:18,810
こうするとどうなるか、何が起こりえるか
または何が起こりえないか

18
00:01:18,810 --> 00:01:20,470
そういったことを話し合うにはかっこうの相手でした

19
00:01:20,470 --> 00:01:23,163


20
00:01:23,834 --> 00:01:24,890
どのようにすれば人々の目を１０分間野生生物の観察に向けられるか

21
00:01:24,890 --> 00:01:28,890
彼らはそれを真剣に見つけ出そうとしています

22
00:01:28,890 --> 00:01:31,720
１０分
それは人々にとってとても長い時間です

23
00:01:31,720 --> 00:01:34,190


24
00:01:34,190 --> 00:01:37,049
ゆっくりと足を止めて真剣に観察する

25
00:01:37,049 --> 00:01:39,955
この考え方は芸術にもあてはまると考えました

26
00:01:51,161 --> 00:01:52,299
自然を相手にしているのです

27
00:01:52,299 --> 00:01:54,030
なにが起きるかは予測不能です

28
00:01:54,804 --> 00:01:56,901
鳥たちは巣をかまえるのでしょうか？

29
00:01:57,310 --> 00:01:59,060
もしそうならなかったとしましょう

30
00:01:59,060 --> 00:02:01,063
その時には彫刻作品に対するような考え方が必要になります

31
00:02:03,033 --> 00:02:06,840
ひとびとが歩く場所に彫刻作品を置く
そのような考え方です

32
00:02:06,840 --> 00:02:10,915


33
00:02:11,734 --> 00:02:16,440
歩くという行為自体が作品の余白になり
動きを感じることができるようになります

34
00:02:16,440 --> 00:02:18,960


35
00:02:18,960 --> 00:02:21,270
遠くから眺め、

36
00:02:21,270 --> 00:02:23,129
近づくと大きくなり、

37
00:02:23,129 --> 00:02:25,660
さらには作品の内側に入り込み

38
00:02:25,660 --> 00:02:27,058
また外に出る

39
00:02:29,732 --> 00:02:32,120
ハイラインはよくデザインされていると思います

40
00:02:32,120 --> 00:02:36,207
このような足を止めて眺められる場所があり
街を切り取っています

41
00:02:45,234 --> 00:02:48,830
金属のペトリ皿くらいの大きさのものがいいと思っていました

42
00:02:48,830 --> 00:02:52,275
これは私が組み立てた天秤の模型です

43
00:02:52,275 --> 00:02:56,519
手にした瞬間、直感的に一体感を感じられるようなものにしたいと考えていました

44
00:02:56,519 --> 00:02:59,630


45
00:02:59,630 --> 00:03:02,250
スタジオでなにか作ってみるということは大切なことです

46
00:03:02,250 --> 00:03:05,767
もっと密集させる必要がある
もう少し大きくした方がいい

47
00:03:06,330 --> 00:03:09,300
そういったことを感じ取りいろいろと試してみます

48
00:03:09,300 --> 00:03:12,744
こうすることで制作に柔軟性を持たせるのです

49
00:03:20,789 --> 00:03:23,170
このプロジェクトが面白いのは
それが難しいからです

50
00:03:23,170 --> 00:03:25,954


51
00:03:26,470 --> 00:03:28,980
中心で切った形が実際に空間でどのように機能するか
様々な形を試してみました

52
00:03:28,980 --> 00:03:30,890


53
00:03:30,890 --> 00:03:33,189


54
00:03:33,189 --> 00:03:35,989
歩道が空間を半分に区切っているからです

55
00:03:35,989 --> 00:03:37,580
そして選んだのはこれです

56
00:03:37,580 --> 00:03:38,940
らせん状で非対称な形です

57
00:03:38,940 --> 00:03:41,743


58
00:03:42,189 --> 00:03:44,330
ここにはボールがはまります

59
00:03:44,330 --> 00:03:45,844


60
00:03:46,900 --> 00:03:49,610
作品の余白は丸みをおびえているということです

61
00:03:49,610 --> 00:03:52,110
これは実際に足を踏み入れてみるまでほとんど気がつきません

62
00:03:52,110 --> 00:03:54,269
そのため球体のまわりに作成します

63
00:04:01,468 --> 00:04:03,409
これはとても単純な治具ですが
複雑な計算を省いてくれます

64
00:04:03,409 --> 00:04:06,922


65
00:04:06,922 --> 00:04:10,160
球体の周りをかたどりたい時にどうすればいいでしょうか？

66
00:04:10,160 --> 00:04:11,989
これはただの半径ですが
あらゆる角度からの半径なんです

67
00:04:11,989 --> 00:04:13,917


68
00:04:13,917 --> 00:04:17,800
作品には中心があり
パッラーディオ建築のアイデアの一種です

69
00:04:17,800 --> 00:04:19,900
実際には気づいていないとしても

70
00:04:19,900 --> 00:04:22,400
鑑賞者は球体の余白の中に入っていることになります

71
00:04:22,400 --> 00:04:26,035
それにより包まれているような感覚になるのです

72
00:04:31,500 --> 00:04:33,900
以前取り組んだオーブ型の