1 00:00:00,816 --> 00:00:02,341 基本的な計算問題を解くときは 2 00:00:02,341 --> 00:00:04,592 特定の数が与えられて計算しますよね。 3 00:00:04,592 --> 00:00:07,514 例えば、23+5 4 00:00:07,514 --> 00:00:08,715 このような数字は特定の数字だから 5 00:00:08,715 --> 00:00:10,005 すぐに計算できます。 6 00:00:10,005 --> 00:00:11,661 答えは28ですよね。 7 00:00:11,661 --> 00:00:13,898 また、2×7 8 00:00:13,898 --> 00:00:17,476 3÷4などのケースでは 9 00:00:17,476 --> 00:00:19,059 数字が与えられるので 10 00:00:19,059 --> 00:00:20,872 何の問題もなく計算できます。 11 00:00:20,872 --> 00:00:23,776 でも、代数学の世界では 12 00:00:23,776 --> 00:00:25,873 多分みんなはもうちょっとだけ知っていると思いますが 13 00:00:25,873 --> 00:00:30,051 「変数」の計算をするのです。 14 00:00:30,051 --> 00:00:31,533 「変数」の計算は 15 00:00:31,533 --> 00:00:32,283 いろいろなとらえ方がありますが 16 00:00:32,283 --> 00:00:34,502 「変数」はあくまで変化する数として 17 00:00:34,502 --> 00:00:36,252 考えるので 18 00:00:36,252 --> 00:00:38,145 それにともなって数式の数値も変わります。 19 00:00:38,145 --> 00:00:42,201 例えば 20 00:00:42,201 --> 00:00:44,781 x + 5 21 00:00:44,781 --> 00:00:46,647 という数式では 22 00:00:46,647 --> 00:00:48,305 xの数値によって 23 00:00:48,305 --> 00:00:51,466 数式の数値が変わります。 24 00:00:51,466 --> 00:00:56,656 そしてここで、x = 1であった場合は 25 00:00:56,656 --> 00:01:01,723 x+5という数式に 26 00:01:01,723 --> 00:01:06,049 x =1を入れます。 27 00:01:06,049 --> 00:01:07,070 すると、x=1なので 28 00:01:07,070 --> 00:01:08,321 数式は1+5になりますよね 29 00:01:08,321 --> 00:01:11,101 だから、x + 5 =6 30 00:01:11,101 --> 00:01:16,821 じゃあ、x= -7の場合では 31 00:01:16,821 --> 00:01:22,183 x+5の値はどうなるでしょうか 32 00:01:22,183 --> 00:01:24,120 x = -7なので 33 00:01:24,120 --> 00:01:28,842 -7+ 5になります 34 00:01:28,842 --> 00:01:29,441 これらの例でわかったと思うけれど 35 00:01:29,441 --> 00:01:34,019 xは「変数」で 36 00:01:34,019 --> 00:01:37,705 その数値は状況によって変わるんです。 37 00:01:37,705 --> 00:01:39,946 今の例は数式の場合ですが 38 00:01:39,946 --> 00:01:42,174 等式でも同じようになります。 39 00:01:42,174 --> 00:01:44,299 数式と 40 00:01:44,299 --> 00:01:46,897 等式の違いは 41 00:01:46,897 --> 00:01:49,827 数式はただの 42 00:01:49,827 --> 00:01:51,734 数値、もしくは数量を表しているに過ぎません。 43 00:01:51,734 --> 00:01:54,327 これは数式ですね。 44 00:01:54,327 --> 00:01:56,639 数式とは、 45 00:01:56,639 --> 00:01:57,976 こちらの 46 00:01:57,976 --> 00:01:59,260 x +5では 47 00:01:59,260 --> 00:02:01,052 「変数」の数値によって 48 00:02:01,052 --> 00:02:05,745 数式全体の値が 49 00:02:05,745 --> 00:02:09,058 そして、違うxの数値を算出することが 50 00:02:09,058 --> 00:02:11,270 別の式、例えば 51 00:02:11,270 --> 00:02:13,150 y+zでは 52 00:02:13,150 --> 00:02:14,340 「変数」しかないですが 53 00:02:14,340 --> 00:02:16,554 y=1でz=2の場合は 54 00:02:16,554 --> 00:02:18,560 数式は1+2になります。 55 00:02:18,560 --> 00:02:21,392 またy=0、z= -1の場合だと 56 00:02:21,392 --> 00:02:24,068 0 +(-1)になりますよね。 57 00:02:24,068 --> 00:02:25,897 なので、「変数」の数値が 58 00:02:25,897 --> 00:02:27,416 与えられれば 59 00:02:27,416 --> 00:02:30,811 これら数式は全てその数値も 60 00:02:30,811 --> 00:02:32,327 求められます。 61 00:02:32,327 --> 00:02:34,285 それに対して等式では 62 00:02:34,285 --> 00:02:35,472 数式同士を「=」で結びつけます。 63 00:02:35,472 --> 00:02:38,100 だから「等しい」という漢字を使うのですね。 64 00:02:38,100 --> 00:02:40,122 二つのものを「等しく」するんです。 65 00:02:40,122 --> 00:02:42,919 つまり、一つの数式を 66 00:02:42,919 --> 00:02:44,643 もう一つの数式と等しくします。 67 00:02:44,643 --> 00:02:47,869 例えば、そうだね・・・ 68 00:02:47,869 --> 00:02:52,062 x+3=1 69 00:02:52,062 --> 00:02:54,459 この等式では、数値のわからない 70 00:02:54,459 --> 00:02:57,883 部分は一つだけ 71 00:02:57,883 --> 00:02:59,273 なので、ここではxがどのような数値になるか 72 00:02:59,273 --> 00:03:01,622 求めることができますよ。 73 00:03:01,622 --> 00:03:03,210 暗算でもできますよね? 74 00:03:03,210 --> 00:03:05,327 何に3を足せば1になる? 75 00:03:05,327 --> 00:03:06,432 暗算できちゃうよね。 76 00:03:06,432 --> 00:03:08,871 -2に3を足したら1になるよね。 77 00:03:08,871 --> 00:03:12,033 このような等式では 78 00:03:12,033 --> 00:03:15,134 「変数」がどのような数値になるかが限られるので 79 00:03:15,134 --> 00:03:17,411 でもそうでないときもあります。 80 00:03:17,411 --> 00:03:18,932 例えば 81 00:03:18,932 --> 00:03:25,734 x+y+z=5という場合は 82 00:03:25,734 --> 00:03:27,784 この数式は 83 00:03:27,784 --> 00:03:29,368 こちらの数式と 等しいですね 84 00:03:29,368 --> 00:03:31,645 ここの5はただの数式で 85 00:03:31,645 --> 00:03:32,901 制限があります 86 00:03:32,901 --> 00:03:35,004 もし誰かがyとzの数値を教えてくれたら 87 00:03:35,004 --> 00:03:36,314 xの数値はわかりますし 88 00:03:36,314 --> 00:03:38,226 もしxとyの数値がわかれば 89 00:03:38,226 --> 00:03:39,925 zの数値を求めることができますね。 90 00:03:39,925 --> 00:03:42,381 でもこれはそれらの数値によって変わってきます。 91 00:03:42,381 --> 00:03:44,060 なので例えば 92 00:03:44,060 --> 00:03:51,637 y=3で z=2では 93 00:03:51,637 --> 00:03:53,393 xはどんな数値になる? 94 00:03:53,393 --> 00:03:58,102 y=3でz=2では 95 00:03:58,102 --> 00:03:58,608 この等式の 96 00:03:58,608 --> 00:04:00,487 左辺は 97 00:04:00,487 --> 00:04:02,148 x+3+2 98 00:04:02,148 --> 00:04:04,998 つまり、x+5 99 00:04:04,998 --> 00:04:06,813 だってこの部分は足したら5になるからね。 100 00:04:06,813 --> 00:04:08,975 x+5=5となるので 101 00:04:08,975 --> 00:04:11,198 xはどうなる? 102 00:04:11,198 --> 00:04:12,632 この数式ならxの数値は求められるので 103 00:04:12,632 --> 00:04:14,378 えっと・・・ 104 00:04:14,378 --> 00:04:16,938 0になりますよね。 105 00:04:16,938 --> 00:04:18,235 みんなはもうわかってきたと思うけれど 106 00:04:18,235 --> 00:04:19,789 ここで重要なのは 107 00:04:19,789 --> 00:04:20,803 数式と等式の違いです。 108 00:04:20,803 --> 00:04:21,850 等式は二つの数式を 109 00:04:21,850 --> 00:04:23,669 等しく結びつける。 110 00:04:23,669 --> 00:04:25,370 そしてもう一つ大切なのは 111 00:04:25,370 --> 00:04:27,994 「変数」 は問題によって 112 00:04:27,994 --> 00:04:31,365 様々な数値になりうるということですね。 113 00:04:31,365 --> 00:04:32,778 これをちゃんと身につけるために 114 00:04:32,778 --> 00:04:35,218 たくさんの数式で 115 00:04:35,218 --> 00:04:38,056 違う数値を持つ変数で計算してみましょう。 116 00:04:38,056 --> 00:04:41,595 例えば 117 00:04:41,595 --> 00:04:43,309 そうだね・・・ 118 00:04:43,309 --> 00:04:47,799 xのy乗ってときに 119 00:04:47,799 --> 00:04:51,955 x=5だとして 120 00:04:51,955 --> 00:04:54,311 y=2と 121 00:04:54,311 --> 00:04:55,791 したら 122 00:04:55,791 --> 00:04:58,908 次のように解けるよね。 123 00:04:58,908 --> 00:05:01,506 xの部分が5に 124 00:05:01,506 --> 00:05:02,888 なって 125 00:05:02,888 --> 00:05:04,363 yの部分が2となるから 126 00:05:04,363 --> 00:05:06,612 5の2乗となるよね。 127 00:05:06,612 --> 00:05:08,154 つまり、書き換えると 128 00:05:08,154 --> 00:05:09,785 25となります。 129 00:05:09,785 --> 00:05:11,633 xとyの数値を変えると、 130 00:05:11,633 --> 00:05:14,360 例えば、xが・・・ 131 00:05:14,360 --> 00:05:16,292 ちょっと待って、同じ色で書くね。 132 00:05:16,292 --> 00:05:20,965 xが、−2で 133 00:05:20,965 --> 00:05:24,772 y=3のとき 134 00:05:24,772 --> 00:05:27,839 この数式は 135 00:05:27,839 --> 00:05:30,469 えっと・・・ 136 00:05:30,469 --> 00:05:32,386 -2が 137 00:05:32,386 --> 00:05:35,376 xの部分の数値で 138 00:05:35,376 --> 00:05:36,705 そして 139 00:05:36,705 --> 00:05:38,172 yは3なので 140 00:05:38,172 --> 00:05:42,080 -2の3乗と書けるよね。 141 00:05:42,080 --> 00:05:44,577 つまり、(-2)×(-2)×(-2)となって 142 00:05:44,577 --> 00:05:46,895 答えは-8だね。 143 00:05:46,895 --> 00:05:48,567 (-2)×(-2)=4で 144 00:05:48,567 --> 00:05:52,154 もう一度-2をかけると-8だからね。 145 00:05:52,154 --> 00:05:53,367 -8、と。 146 00:05:53,367 --> 00:05:55,713 このように、「変数」の数値によって 147 00:05:55,713 --> 00:05:58,280 もっと複雑な計算も 148 00:05:58,280 --> 00:05:59,681 例えば 149 00:05:59,681 --> 00:06:06,609 √x+y 150 00:06:06,609 --> 00:06:11,878 仮に、x=1で 151 00:06:11,878 --> 00:06:16,013 y=8のとき 152 00:06:16,013 --> 00:06:18,571 この数式は 153 00:06:18,571 --> 00:06:21,422 全てのxに1を 154 00:06:21,422 --> 00:06:23,008 ここが1になるね。 155 00:06:23,008 --> 00:06:24,812 そしてここも。 156 00:06:24,812 --> 00:06:26,746 yの部分には 157 00:06:26,746 --> 00:06:28,413 8を入れるので 158 00:06:28,413 --> 00:06:30,819 こういう風に変数を設定して、 159 00:06:30,819 --> 00:06:32,087 8を入れます。 160 00:06:32,087 --> 00:06:34,611 ここのルートの下の部分は 161 00:06:34,611 --> 00:06:37,821 1+8になるから、√9となるね。 162 00:06:37,821 --> 00:06:40,974 なので、この部分が簡単な数字になって 163 00:06:40,974 --> 00:06:43,119 今は、これら「変数」を指定したので 164 00:06:43,119 --> 00:06:45,586 この部分は3になる。 165 00:06:45,586 --> 00:06:46,503 1+8=9で 166 00:06:46,503 --> 00:06:48,685 √9=3だからね。 167 00:06:48,685 --> 00:06:50,769 そして次に3-1となって 168 00:06:50,769 --> 99:59:59,999 全体の答えは2です。