空が澄んだ夜には 私は空を見上げて ある惑星を探すのが大好きです その惑星は 小さな点のように見え 赤い惑星 または 火星と呼ばれていますが 私は故郷と呼んでいます 私の一番古い記憶は 3歳の頃のものです 私は アニメを見ていて 登場キャラクターたちが 裏庭で冒険を繰り広げる話でした それが とても面白かったので 父親のところへ駆け寄り 人類は火星に行ったことがあるのか 聞いてみました 父親は「月には行ったけど 火星にはまだ行ってないんだ でも 君たちの世代がそこに行って 火星世代になるんだよ」と言いました その瞬間 私の心の中で何かが目覚めました まだ3歳でしたが 私が地球に生まれたのは 赤い惑星に降り立つ第1陣となる 使命があるからなのだと悟りました 私の故郷です その時から 私は訓練、学習、指導に 人生を捧げてきました 私はこの夢を実現すべく 必要なことはすべてこなし 日々努力を重ねてきました 直近では 弾道飛行認定書を 取得しました これにより 私は地球を飛び出し 宇宙に行くことができるのです では これを取得するのに 具体的に何をしたでしょう? 様々な訓練を受けました 例えば 微小重力状態での訓練 宇宙服での訓練 減圧訓練 着水サバイバル訓練 様々な調査ミッション 宇宙環境の授業 宇宙生理学の授業 全調査機材の操作方法などを 学びました この素晴らしい体験を 私は市民科学プログラムの 「プロジェクト・ ポッサム(PoSSUM)」でしました PoSSUMとは頭字語で 上部中間圏での極軌道科学 という意味です とても難しいのですが 最終的な目標は 中間圏の上部における 雲の研究をすることです だから 必ずしも 宇宙や火星に行くための 訓練ではありませんが それでも 非常に素晴らしい 宇宙関連の訓練を受けています 例えば 雲を研究する調査で お役に立てるのです 例えば 雲を研究する調査で お役に立てるのです また 宇宙服の会社が より着心地のよい 製品の開発・製造するために また 宇宙服の会社が より着心地のよい 製品の開発・製造するために 例えば 水中では どのくらいの水が染み込むのかを 調べることによってお手伝いします そんなようなことです このような過程の中で 私はたくさんの素晴らしい体験を得られ それにより 私の夢をもっと遠くへ飛ばせるのです 現在の計画は 15年後を見据え 人類による火星移住を始めることです オランダのマーズワンのように 片道だけの計画もあれば 往復する計画もあります 現在の技術では 火星に行くのに半年かかることが わかっています 宇宙飛行士は 1年ちょっと火星に滞在して 9か月かけて 地球に戻ってきます つまり これは人類が行って来た 宇宙への旅やミッションの中では 間違いなく最長となるでしょう では 火星に行って 具体的に何をするのか? なぜ火星に行きたいのか? 本当に重要なのか? その理由をお話しします 宇宙飛行士が火星に滞在する間 火星での生活という 新しい環境に適応しながら 火星での生活という 新しい環境に適応しながら 科学的研究を行ったり 他に 何が見つかるか 調査したりします 火星に行くために 新しいロケットや 最先端の技術を 開発しています SLS(スペース・ローンチ・システム) ロケットや オリオン宇宙船などです これら2つは現在開発中であり 2030年初頭のミッションの準備段階として まもなく試運転が始まります 火星での生活は 地球のものとは 全く異なります 2つの惑星には 大きな違いがいくつかあります 考えてみてください 酸素がないので 外出するたびに 宇宙服の着用が必要です 手に入る食物は 現地で栽培するものに限られ それが食料供給源となるため 問題が生じないよう願うことになります それが食料供給源となるため 問題が生じないよう願うことになります 全く異なる世界です 外に出ても 海や草木など地球にあるものは 火星には存在せず かわりに岩や土があり そのすべてが赤いのです そのため 全く違う趣の美しさがあります また 火星に行くには 多くのリスクも伴います リスクについてご存知ですか? 正気の沙汰ではありません 地球から火星へ行く道中に浴びる 放射線量 火星滞在時に生じる酸素不足 微小重力が与える人体への影響 骨密度が低下しますし 重力に抗うこともないので 筋力が衰えます 地球では 日長一日 非常に快適な椅子に座っている時でさえ 筋肉は重力に抗っているのです そうすることで 筋肉は強く 丈夫なままに保てますが 宇宙空間では ただ体が宙に浮いているだけですから 「もう運動しなくていいのだ これはいい」という感じで 筋肉は衰え始めます また ご存じのとおり 技術を使って 火星をテラフォーミングすることで 人類の居住が可能な もう一つの惑星にして そこからさらに遠くまで 宇宙探索をする拠点とすることができます 火星のテラフォーミングには 膨大な時間がかかると思われがちですが これまでの宇宙計画を 考えてみてください ユーリ・ガガーリンを 最初の有人宇宙飛行に 送り出してから 今日まで 55年しか経っていませんが その間に 人類は月面歩行し 太陽系に衛星を打ち上げ 太陽系全体に 惑星探査機や 宇宙探査機を送り込み 火星も含め 他の惑星に着陸しました だから 技術が進歩し続ければ 20年後にはどうなっているのかを 考えてみてください 火星へのミッションは SFめいて 達成不可能な目標に思われますが 達成できたなら 宇宙は開拓され 他の世界へ探検が始まるのです あらゆる変わった訓練を受け 宇宙について学んできましたが 私が最も誇れる瞬間は 12歳の時にアメリカ航空宇宙局の マーズ・エクスプロレーション・ ローバー 10 のパネリストとして 2030年初頭における未来の火星の ミッションについて話し合ったことです 他のパネリストは 博士号取得者や宇宙飛行士など 錚々たる顔ぶれでした 私がしてきた旅や 火星へ行く夢や 具体的に私がしたことを 聞いてもらえ とても光栄でした この体験は 私の夢をより高みに 導いてくれました それ以来 多くのことを 学んできましたが 今日皆さんと そのうちの3つを お話ししたいと思います 1つ目 ところで これはバネルの写真です 1つ目:皆さんは 枠にとらわれない 夢をお持ちですか? 私たちは皆 生まれてくる時 特別な才能や 独自の夢や願望を抱いています 恐れや不安から 夢を妨げたり 諦めたりする人々のことを聞くたび 私は驚かされます また 人生を振り返ったときに 幼い頃の夢を追い続ければ良かったと ひたすら後悔するばかりの大人が 多いことにも驚かされます 私はというと 2033年に火星に行く ミッションを達成するのが夢です 私の夢は 文字通り この世界の枠を超えたものです 皆さんはどうですか? 皆さんの枠にとらわれない夢は 何ですか? ミッションを開始するために 何をされますか? 2つ目:すべては1つなのです 訓練の一環として 私は21か国を旅する機会がありました バトンルージュ・インターナショナル・ スクールにも在籍し 4か国語で 全教科を学んでいます 私は 世界中から集まった教師陣から 母国語による 教科の指導を受けています 訓練により 私たちは皆 同じ希望や夢を抱き 挑戦しているのが分かりました 出身国や経歴 話す言語など気にしなくて良いのです 私たちはニーズを一致させ 家族に健康で幸福であって欲しいと 願っているのです 訓練を通じて 私地は皆 地球市民なのだと学びました 私たちは人類であり 私たちは1つなのです 3つ目 信頼と助け合いの重要性です 父親は私が火星に行く夢を 当初 どう思ったのだろうと 思うことが時々あります 父親は 私が他の子と同じように 宇宙服を着て 裏庭に出て テレビで見たような 探検ごっこを夢見る子供だと 思ったのでしょうか? ある日 父親が涙するのを見ました 私が「ライト・スタッフ賞」を 受賞した時で スペース・キャンプでの最優秀賞です 父親は その時 火星に行きたいという私の探求心を 止められるものはないと悟ったと 言いました 私が物心ついてから 父親は 最大の理解者で どんな時にも 私のそばにいてくれました 父親が私を信じてくれたので 今日ここに 皆さんの前に立て 私はとても感謝しています 全面的に私を信じてくれる人が 1人いれば十分でした そのおかげで 私の人生にとり 素晴らしい人々の元へ導かれ それが 人類にとって 大きな一歩につながるのです 皆さんの生き方をずっと サポートしてくれるのは誰ですか? 皆さんは どのように 他人をサポートしますか? 私たちは 夢を探求するとき サポートしてくれる誰かが必要で お返しに 別の誰かの夢を サポートするのです たとえそれが 火星へ行くミッションと 同じくらい大きなものであってもです 宇宙に宇宙飛行士を1人送るには 数万人の労力を要します 宇宙に宇宙飛行士を1人送るには 数万人の労力を要します 私たち全員が共通の目標や夢を 持っていますが 実際 夢を実現させるには みんなで協力しなければなりません 最後に一言 今日から15年後 私は故郷にいるでしょう 赤い砂の上に立って 澄んだ空を見上げ 小さな青白い点である 地球を探しているでしょう 私は皆さん全員のことを 考えているでしょう 願わくは 皆さんには ずっと境界を越えていって欲しいです 自分の夢を信じ 人類の一体性を理解し 他人をサポートし続けてください 決して夢を見ることを止めず 決してあきらめず 他人に自分の夢を 奪われないでください 今が 変化の時 探検の時 進化の時 未来の世代のために 自分の限界を超える時なのです 私はアリッサ・カーソンで コールサインは「ブルーベリー」です 私たちは火星世代です ありがとうございました (拍手)(喝采)