WEBVTT

00:00:00.928 --> 00:00:03.915
数年前に おもしろい噂を
耳にしました

00:00:04.389 --> 00:00:06.701
あるペット・フード会社の社長は

00:00:06.701 --> 00:00:08.560
定時株主総会に出席するときには

00:00:08.560 --> 00:00:10.491
ドッグフードを持参し

00:00:10.565 --> 00:00:12.666
それを食べていたというのです

00:00:12.690 --> 00:00:15.307
自分が食べても良いくらいだから
ペットにも良いはずと

00:00:15.307 --> 00:00:17.408
株主を説得したかったんですね

00:00:17.448 --> 00:00:20.404
今では この戦略は
「ドッグフーディング」と呼ばれ

00:00:20.428 --> 00:00:22.637
ビジネスの世界では
よく使われています

00:00:22.651 --> 00:00:25.255
みんながドッグフードを
食べるということではなく

00:00:25.279 --> 00:00:27.500
ビジネスパーソンが
自社の商品を使ってみせて

00:00:27.504 --> 00:00:29.061
商品に自信があることを

00:00:29.065 --> 00:00:30.790
身をもって示すのです

00:00:30.814 --> 00:00:32.739
さて これは
広く行われていることですが

00:00:32.763 --> 00:00:34.272
とても おもしろいのが

00:00:34.272 --> 00:00:36.047
これに当てはまらない事例です

00:00:36.047 --> 00:00:40.148
会社や社員たちが
自社の商品を使わない場合があるんです

00:00:40.156 --> 00:00:44.141
実は ある業界では
それが普通に行われていて

00:00:44.141 --> 00:00:45.395
当たり前になっています

00:00:45.395 --> 00:00:48.169
電子機器の画面にかかわる
テクノロジー業界です

NOTE Paragraph

00:00:48.193 --> 00:00:52.587
2010年にスティーブ・ジョブズが
iPadを世に送り出したとき

00:00:52.611 --> 00:00:56.353
iPadを「並外れた」デバイスだと表現し
こう語っています

00:00:56.377 --> 00:00:58.917
「最高のWebブラウジングを
提供します

00:00:58.941 --> 00:01:01.674
ノートパソコンやスマートフォンよりも
格段に良く

00:01:01.678 --> 00:01:03.109
素晴らしい体験ができます」

00:01:03.109 --> 00:01:04.618
その数か月後にジョブズは

00:01:04.618 --> 00:01:06.948
ニューヨーク・タイムズ紙の
記者から取材を受け

00:01:06.948 --> 00:01:08.421
電話で長々と話していますが

00:01:08.421 --> 00:01:09.355
その最後に

00:01:09.355 --> 00:01:12.949
記者が 簡単な質問をします

00:01:12.949 --> 00:01:15.944
「お子さんたちは
さぞiPadをお気に入りでしょう？」

00:01:16.803 --> 00:01:18.416
答えはもう分かり切っていましたが

00:01:18.416 --> 00:01:21.075
記者は ジョブズに
唖然とさせられます

00:01:21.099 --> 00:01:22.290
驚くのも当然でした

00:01:22.314 --> 00:01:24.893
彼はこう言ったのです
「子どもたちは使っていないんだ

00:01:24.893 --> 00:01:27.835
うちでは テクノロジーを使う時間を
制限しているからね」

NOTE Paragraph

00:01:27.859 --> 00:01:31.722
これはテクノロジーの業界では
ごく普通のことです

00:01:31.746 --> 00:01:34.181
事実 シリコン・バレーの
すぐそばにある学校

00:01:34.185 --> 00:01:36.488
ウォルドルフ・スクール・オブ・
ザ・ペニンシュラでは

00:01:36.502 --> 00:01:39.660
中学２年まで
コンピューターを使いません

00:01:39.660 --> 00:01:41.306
とても興味深いのは

00:01:41.306 --> 00:01:43.559
その学校に通う子どもの75％が

00:01:43.559 --> 00:01:46.896
シリコン・バレーにある
優良ハイテク企業の幹部を親に持つことです

00:01:47.342 --> 00:01:50.857
この話を聞いて
私は 驚くと同時に興味を持ち

00:01:50.881 --> 00:01:53.287
電子機器の画面が
私や家族、愛する人たち

00:01:53.287 --> 00:01:55.628
ひいては世の人々に
どんな影響を与えているのかを

00:01:55.628 --> 00:01:57.180
深く考え始めました

NOTE Paragraph

00:01:57.204 --> 00:01:59.126
そういうわけで
ここ５年の間 私は

00:01:59.150 --> 00:02:01.183
ビジネスと心理学の教授として

00:02:01.207 --> 00:02:03.911
画面が日々の生活に与える影響を
研究してきました

00:02:04.889 --> 00:02:08.971
まずは 画面に
どれだけの時間を取られているか見て

00:02:08.995 --> 00:02:11.501
その時間がどう使われているのか
お話ししたいと思います

00:02:11.525 --> 00:02:14.192
ここでお見せしているのは
過去の３時点における

00:02:14.216 --> 00:02:16.554
平日24時間の平均的な使い方です

00:02:16.578 --> 00:02:18.580
10年前の2007年

00:02:18.604 --> 00:02:20.063
2015年

00:02:20.087 --> 00:02:23.105
それから つい先週
集めたばかりのデータです

00:02:23.129 --> 00:02:24.512
実は 大部分は
それほど

00:02:24.512 --> 00:02:26.053
変わっていません

00:02:27.320 --> 00:02:30.095
睡眠は１日あたり
だいたい７時間半から８時間で

00:02:30.119 --> 00:02:33.436
少し減ってきていると言う人もいますが
あまり変わっていません

00:02:33.460 --> 00:02:36.714
労働時間も１日
８時間半から９時間です

00:02:36.738 --> 00:02:38.470
それから いわゆる
生存に必要な時間

00:02:38.494 --> 00:02:41.325
つまり 食事や入浴
子どもの世話などが

00:02:41.325 --> 00:02:42.705
日に３時間ほどです

NOTE Paragraph

00:02:42.705 --> 00:02:44.353
それを差し引いた
この白い部分が

00:02:44.377 --> 00:02:46.044
個人の時間になります

00:02:46.068 --> 00:02:48.856
私たちにとって
とても貴重な時間です

00:02:49.294 --> 00:02:51.822
いろんなことをして
自分らしくある時間です

00:02:51.822 --> 00:02:55.293
この時間で 趣味をしたり
人との絆を深めたり

00:02:55.317 --> 00:02:58.023
人生について思いを巡らせたり
創造的な活動をしたり

00:02:58.023 --> 00:02:59.671
一歩下がって
人生を見つめ直し

00:02:59.671 --> 00:03:01.795
有意義に過ごせてきたか
考えたりもします

00:03:01.795 --> 00:03:03.773
仕事で自分らしくいられる場合も
ありますが

00:03:03.797 --> 00:03:05.596
人生を終わる手前で

00:03:05.596 --> 00:03:07.724
それまでの人生を振り返って

00:03:07.724 --> 00:03:08.911
どうだったか考えた人が

00:03:08.911 --> 00:03:10.332
語るのは 結局のところ

00:03:10.332 --> 00:03:14.057
その白色の個人の時間に
起こったことでしょう

00:03:14.057 --> 00:03:16.670
だから その時間は
神聖で重要なのです

NOTE Paragraph

00:03:16.694 --> 00:03:18.545
さて これから
この時間が

00:03:18.569 --> 00:03:21.821
どれだけ画面に奪われているか
時間を追って 見てみましょう

00:03:21.845 --> 00:03:23.170
2007年は

00:03:23.194 --> 00:03:24.345
これだけです

00:03:24.369 --> 00:03:27.349
この年 アップル社が
初代iPhoneを発売しました

00:03:27.373 --> 00:03:28.571
８年後は

00:03:29.239 --> 00:03:30.460
これくらいで

00:03:31.318 --> 00:03:33.107
今は これくらいです

00:03:33.131 --> 00:03:36.569
自由時間のうち これだけを
画面の前で過ごしているわけです

00:03:36.593 --> 00:03:39.890
こちらの黄色の 細長い部分が
すてきなものが生まれる時間―

00:03:39.890 --> 00:03:41.502
人間らしくいられる時間です

00:03:41.526 --> 00:03:43.558
今や こんなに小さくなっています

NOTE Paragraph

00:03:44.243 --> 00:03:45.868
では どうすれば良いのでしょう？

00:03:45.892 --> 00:03:47.133
まず考えるべきは

00:03:47.133 --> 00:03:49.132
この赤い部分がどんなものか です

00:03:49.156 --> 00:03:51.261
もちろん この画面は
いろんな意味で

00:03:51.285 --> 00:03:52.713
素晴らしいものです

00:03:52.737 --> 00:03:53.994
私はニューヨーク在住ですが

00:03:54.018 --> 00:03:56.016
家族の多くが
オーストラリアにいるので

00:03:56.040 --> 00:03:57.470
私の１歳になる息子には

00:03:57.494 --> 00:04:01.392
画面を介して
家族を紹介しています

00:04:01.416 --> 00:04:03.110
15年、20年前には

00:04:03.110 --> 00:04:04.632
できなかったことです

00:04:04.632 --> 00:04:06.869
画面には 良い点も
たくさんあるのです

NOTE Paragraph

00:04:06.893 --> 00:04:08.739
１つできるのは
こう自問することです

00:04:08.763 --> 00:04:10.846
この時間に
何が起こっているか？

00:04:10.870 --> 00:04:13.302
そのアプリを使うことで
心や生活が豊かになっているか？

00:04:13.302 --> 00:04:14.626
それに役立つアプリもあります

00:04:14.630 --> 00:04:16.536
こうしたアプリの場合
使っている最中に

00:04:16.536 --> 00:04:18.298
「今 どんな気分？」
と尋ねられた人は

00:04:18.298 --> 00:04:20.998
「すごく良いよ」
と返事するでしょう

00:04:20.998 --> 00:04:24.488
リラックス、運動、天気、読書
教育や健康にかかわる―

00:04:24.512 --> 00:04:26.055
アプリの場合です

00:04:26.079 --> 00:04:29.213
こうしたアプリはそれぞれ
１日平均９分 使われています

00:04:29.237 --> 00:04:31.567
一方 こちらのアプリを使うと
幸せから遠のきます

00:04:32.099 --> 00:04:35.557
途中で止めて「どんな気分？」と聞くと
およそ半数の人は

00:04:35.557 --> 00:04:37.835
「あまり良くないね」
と答えます

00:04:37.859 --> 00:04:39.344
おもしろいことに
こちらの

00:04:39.344 --> 00:04:41.198
出会い系やSNS、ゲーム

00:04:41.198 --> 00:04:43.974
娯楽、ニュース、
Webブラウジングといったアプリの

00:04:43.998 --> 00:04:46.604
１日の使用時間は
それぞれ27分です

00:04:46.628 --> 00:04:50.180
私たちは 幸せになれないアプリに
３倍もの時間を費やしているんです

00:04:50.204 --> 00:04:51.872
あまり賢いとは思えませんね

NOTE Paragraph

00:04:52.886 --> 00:04:55.298
不幸になるアプリに
これほどの時間を費やす―

00:04:55.298 --> 00:04:56.434
１つの理由は

00:04:56.434 --> 00:04:58.156
やめどきが ないことです

00:04:58.180 --> 00:05:00.559
20世紀には やめるきっかけは
どこにでもありました

00:05:00.583 --> 00:05:02.447
何にでも組み込まれていました

00:05:02.471 --> 00:05:05.887
やめるきっかけがあると
次に進む時間だとか 何か新しいこと

00:05:05.911 --> 00:05:08.608
違うことをする時間だ
と気づくことができます

00:05:08.632 --> 00:05:11.828
例えば 新聞で言えば
いつかは最後のページになって

00:05:11.852 --> 00:05:14.149
新聞をたたんで
片づけますね

00:05:14.173 --> 00:05:17.331
同じことが雑誌や本にも言えて
章の終わりに来たら

00:05:17.355 --> 00:05:20.132
続けて読もうか
考えますよね

00:05:20.504 --> 00:05:23.202
テレビ番組を見ていても
やがて番組は終わり

00:05:23.226 --> 00:05:25.375
１週間後の次回まで
おあずけとなります

00:05:25.375 --> 00:05:27.283
やめるきっかけは
どこにでも ありました

00:05:27.283 --> 00:05:31.183
でも 今のメディアとの接し方では
やめるきっかけが ありません

00:05:31.923 --> 00:05:33.518
新着情報がどんどん送られてきて

00:05:33.522 --> 00:05:37.195
すべてが底なしです
Twitter、Facebook、Instagram

00:05:37.219 --> 00:05:40.361
電子メールやショート・メッセージ
ニュースなど

00:05:40.385 --> 00:05:43.355
そして ほかの情報源にあたるときも

00:05:43.379 --> 00:05:45.720
際限なく見てしまいますよね

NOTE Paragraph

00:05:45.744 --> 00:05:50.154
どうすれば良いかを考えるヒントが
西ヨーロッパにあります

00:05:50.178 --> 00:05:53.523
職場で たくさんの素晴らしいアイデアが
採用されています

00:05:53.523 --> 00:05:56.011
オランダの例を１つ挙げます
こちらは ある設計事務所です

00:05:56.035 --> 00:05:59.421
ここでは
机が天井から吊るされているんです

00:05:59.445 --> 00:06:00.597
毎日夕方６時になると

00:06:00.621 --> 00:06:02.882
誰にメールをしていようが
何をしていようが

00:06:02.882 --> 00:06:04.929
机が天井まで上がっていきます

NOTE Paragraph

00:06:04.953 --> 00:06:06.061
（笑）

NOTE Paragraph

00:06:06.085 --> 00:06:07.335
（拍手）

NOTE Paragraph

00:06:07.359 --> 00:06:11.602
それで空いたスペースは
週に４日はヨガ・スタジオ

00:06:11.626 --> 00:06:13.257
週１日は
ダンス・クラブになります

00:06:13.281 --> 00:06:15.614
どちらに行くかは
あなた次第というわけですが

00:06:15.614 --> 00:06:17.435
やめどきを教えてくれる
良いルールです

00:06:17.435 --> 00:06:19.136
１日が終われば

00:06:19.136 --> 00:06:21.493
すべてが使えなくなり
仕事のしようがないんですから

00:06:21.517 --> 00:06:24.655
ドイツの自動車メーカーのダイムラーでは
また違う秘策があります

00:06:24.655 --> 00:06:26.515
休暇に入ると

00:06:26.539 --> 00:06:28.743
「担当者が休暇中ですので
追ってお返事します」

00:06:28.767 --> 00:06:30.490
と言うのではなく

00:06:30.514 --> 00:06:33.736
「担当者が休暇中ですので
あなたのメールは消去いたしました

00:06:33.760 --> 00:06:36.406
先ほどのメールを
担当者が見ることはありません」

NOTE Paragraph

00:06:36.430 --> 00:06:37.446
（笑）

NOTE Paragraph

00:06:37.470 --> 00:06:40.111
「２週間後に再びメールいただくか

00:06:40.135 --> 00:06:41.621
別の者にメールしてください」

NOTE Paragraph

00:06:41.645 --> 00:06:42.673
（笑）

NOTE Paragraph

00:06:42.697 --> 00:06:43.869
ですからー

NOTE Paragraph

00:06:43.893 --> 00:06:47.535
（拍手）

NOTE Paragraph

00:06:48.882 --> 00:06:50.244
お分かりでしょう

00:06:50.244 --> 00:06:52.726
休暇に入ると言ったら
本当に休暇なのです

00:06:52.726 --> 00:06:54.629
この会社で働いている人たちは

00:06:54.629 --> 00:06:57.381
仕事から離れて
本当に休めるのです

NOTE Paragraph

00:06:57.405 --> 00:06:58.776
でも もちろん
これだけでは

00:06:58.776 --> 00:07:00.999
日々 家でどう過ごせば良いか
分かりませんね

00:07:00.999 --> 00:07:03.351
いくつかご提案をしたい
と思います

00:07:03.375 --> 00:07:07.868
「夕方５時から６時は携帯電話を使わない」
と言うのは簡単ですが

00:07:07.892 --> 00:07:11.323
問題は 日によって
「５時から６時」の過ごし方が違うことです

00:07:11.347 --> 00:07:13.534
実は もっと良い方法があります

00:07:13.558 --> 00:07:15.027
毎日 必ずすることがありますね

00:07:15.051 --> 00:07:17.249
毎日 繰り返される時間があります

00:07:17.249 --> 00:07:18.688
例えば 夕食です

00:07:18.712 --> 00:07:20.030
１人のときもあれば

00:07:20.054 --> 00:07:21.560
人と一緒のこともあるし

00:07:21.584 --> 00:07:22.863
レストランのときもあれば

00:07:22.867 --> 00:07:24.075
自宅のときもあります

00:07:24.079 --> 00:07:27.745
私のルールは
「食事のときは携帯電話を使わない」ことです

00:07:28.123 --> 00:07:29.557
携帯電話は遠くに置きます

00:07:29.581 --> 00:07:31.042
できるだけ遠くにです

00:07:31.066 --> 00:07:33.375
誘惑に負けやすいのが
人間ですから

00:07:33.399 --> 00:07:35.624
夕食が始まる度に
私が携帯電話を遠くにやることが

00:07:35.624 --> 00:07:37.084
あなたの やめどきにもなり

00:07:37.084 --> 00:07:39.342
みんな 一緒になって
誘惑を乗り越えられます

NOTE Paragraph

00:07:39.366 --> 00:07:41.083
最初は苦痛ですよ

00:07:41.107 --> 00:07:42.839
FOMO（取り残され不安）がすごくてね

NOTE Paragraph

00:07:42.839 --> 00:07:43.819
（笑）

NOTE Paragraph

00:07:43.843 --> 00:07:45.009
苦しみました

NOTE Paragraph

00:07:45.369 --> 00:07:47.299
でも 結局は慣れるんです

00:07:47.323 --> 00:07:50.421
ドラッグ断ちと同じで
禁断症状を克服すれば

00:07:50.445 --> 00:07:53.230
そこには もっと彩り鮮やかで
豊かで おもしろい―

00:07:53.254 --> 00:07:54.409
そんな世界が待っています

00:07:54.433 --> 00:07:56.083
会話の質も上がります

00:07:56.107 --> 00:07:59.131
その場を共にしている人たちと
深くつながることができます

00:07:59.155 --> 00:08:00.799
素晴らしい戦略です

00:08:00.823 --> 00:08:03.186
みんな これが有効だと知っています
これをすると―

00:08:03.186 --> 00:08:05.430
試した人を追跡調査したのですが―

00:08:05.430 --> 00:08:06.834
その幅が広がっていくんです

00:08:06.834 --> 00:08:08.224
みんな とても気に入って

00:08:08.224 --> 00:08:11.190
毎朝 起きてすぐの１時間も
同じことをするようになり

00:08:11.190 --> 00:08:14.725
週末には携帯電話を
機内モードにするようになります

00:08:14.749 --> 00:08:18.486
そうすれば電話機能をオフにしつつも
カメラとして使えますから

00:08:18.510 --> 00:08:19.845
すごく効果のあるアイデアで

00:08:19.869 --> 00:08:23.498
こうすると みんな
日々の生活がもっと快適になるんです

NOTE Paragraph

00:08:23.973 --> 00:08:25.562
さてお伝えしたかったのは―

00:08:25.586 --> 00:08:27.809
画面は素晴らしいものだ
とお話ししましたが

00:08:27.809 --> 00:08:29.201
それは事実だと思います

00:08:29.225 --> 00:08:33.845
でも 私たちは 長い道路を全速力で
走り抜けるように 画面を使っています

00:08:33.869 --> 00:08:37.032
まるで車のアクセルを
めいっぱい踏み込んで

00:08:37.056 --> 00:08:39.078
ブレーキ・ペダルには
足をかけにくいほどです

00:08:39.078 --> 00:08:40.620
ここで選ぶことができるんです

00:08:41.510 --> 00:08:45.673
美しい海景色を
滑らかに走り去りながら

00:08:45.677 --> 00:08:48.793
窓から写真を撮って終わりにするか―
簡単なことですね

00:08:48.817 --> 00:08:52.357
あるいは 道を外れて
車を路肩に移動させ

00:08:52.381 --> 00:08:53.853
ブレーキを踏み

00:08:53.877 --> 00:08:55.030
外に出て

00:08:55.054 --> 00:08:56.935
靴と靴下を脱いで

00:08:56.959 --> 00:08:59.224
砂の上に踏み出し

00:08:59.248 --> 00:09:01.488
足の裏で砂の感触を
確かめながら

00:09:01.512 --> 00:09:02.663
海まで歩き

00:09:02.687 --> 00:09:04.800
足首まで海につかるかです

00:09:05.207 --> 00:09:08.022
この方が より豊かで
意義深い人生を歩めるでしょう

00:09:08.046 --> 00:09:10.264
その経験のなかで
息をしているのですから

00:09:10.288 --> 00:09:12.684
それに 携帯電話は
車に置いてきていますから

NOTE Paragraph

00:09:12.708 --> 00:09:13.879
ありがとうございました

NOTE Paragraph

00:09:13.903 --> 00:09:16.204
（拍手）