1 00:00:02,010 --> 00:00:06,269 やあ、僕はマーク Game Maker's Toolkitへようこそ 2 00:00:06,269 --> 00:00:11,510 Mirror's Edgeは誰もが続編を求めていた作品だ 3 00:00:11,510 --> 00:00:17,039 1人称ジャンプアクションを洗練させ、ストーリーを やり直し、銃を無くして、コンテンツを増やせばいい 4 00:00:17,039 --> 00:00:18,289 5 00:00:18,289 --> 00:00:22,880 そうしたら、待ってました!Mirror's Edge Catalystは 続編というか、前日譚というか、リブートというか 6 00:00:22,880 --> 00:00:27,160 まあどうでもいいが、操作性は改善しているし カットシーンはFlashで作ったみたいなのではないし 7 00:00:27,160 --> 00:00:30,740 銃は無くなっているし、コンテンツも圧倒的に増えている 8 00:00:30,740 --> 00:00:35,829 だがレビューの意見を信じるなら 結果はいまいちだったようだ 9 00:00:35,829 --> 00:00:46,339 原因はおそらく、ある変更点に問題があったためだろう それはオープンワールドの導入だ 10 00:00:46,339 --> 00:00:50,589 初代のMirror's Edgeはステージの大半が 障害コースのように作られていた 11 00:00:50,589 --> 00:00:55,749 ゲーム世界を通り抜ける1本道のルートがあり プレイヤーは加速をつけて勢いを維持する 12 00:00:55,749 --> 00:01:01,510 そのためにはジャンプ台やフェンス、ジップラインなどに 対して、パルクールの技を駆使する必要がある 13 00:01:01,510 --> 00:01:02,379 14 00:01:02,379 --> 00:01:06,120 ルートはランナーズビジョンの目立つ赤色で 目の前に照らし出されていることが多い 15 00:01:06,120 --> 00:01:11,470 難しいのは最高速度を保ちつつ その道を正確に進んだり 16 00:01:11,470 --> 00:01:16,170 より早く行けるルートを探したり、ジャンプやコイル ロールやウォールラン、クイックターンなどの 17 00:01:16,170 --> 00:01:18,440 動きを正確にこなすことだ 18 00:01:18,440 --> 00:01:24,410 それ以外の場面では、ゲームのスピードは落ちる この場面はパズルアクションだ 19 00:01:24,410 --> 00:01:30,470 細長い塔に登るための道を、迷路になっている 足場と障害物を利用して探すのだ 20 00:01:30,470 --> 00:01:37,110 Mirror's Edge Catalystではどうかというと 実は全て同じだ 21 00:01:37,110 --> 00:01:42,450 というのもストーリーミッションのほぼ全てと一部の サイドミッションは、オープンワールドの外で起きるからだ 22 00:01:42,450 --> 00:01:46,740 そういう場所は1本道で緻密にデザインされており 移動できる方向は1つだけで 23 00:01:46,740 --> 00:01:49,890 1度だけプレイするようにデザインされている 24 00:01:49,890 --> 00:01:54,840 そうしたミッションは高層ビルやオフィスビル 地下施設や巨大サーバーで発生するが 25 00:01:54,840 --> 00:02:00,260 フリーローミング中はこれらの場所にアクセスできない つまりオープンワールドには他の役割が 26 00:02:00,260 --> 00:02:02,810 与えられているということだ 27 00:02:02,810 --> 00:02:07,640 ミッションからミッションへ移動する道でもあり パルクールを練習する場所でもある 28 00:02:07,640 --> 00:02:12,019 そういうのが好きな人のために収集物もあるし いくつかのサイドミッションもここで発生する 29 00:02:12,019 --> 00:02:17,129 ではそうしたやらなくてもいいクエストは ガラスの街の箱庭デザインを 30 00:02:17,129 --> 00:02:19,079 活かしているのだろうか? 31 00:02:19,079 --> 00:02:24,269 広い空間を活かしたゲームプレイの実現のために オープンワールドがどういう貢献をするかを知りたければ 32 00:02:24,269 --> 00:02:28,569 参考になるゲームはたくさんある 33 00:02:28,569 --> 00:02:32,999 ミッションを攻略する数多くの方法を プレイヤーに与えたり 34 00:02:32,999 --> 00:02:38,680 同じ場所を繰り返し探索させることで 上達の感覚を味わわせたりしているゲームだ 35 00:02:38,680 --> 00:02:43,469 だがMirror's Edgeのスピードを考えると おそらく参考にすべきはBurnout Paradiseだろう 36 00:02:43,469 --> 00:02:44,810 37 00:02:44,810 --> 00:02:50,159 これはスピード狂のシリーズで、1本道の トラックからオープンワールドにうまく移行した例だ 38 00:02:50,159 --> 00:02:55,529 それはあらゆるイベントが箱庭的な街という 舞台を活用しているからだと思う 39 00:02:55,529 --> 00:02:56,909 40 00:02:56,909 --> 00:03:02,320 レースやマークドマン・チャレンジでは マップの一方の端から他方の端まで移動する 41 00:03:02,329 --> 00:03:07,249 通れる道の制限は一切ない ロードレイジやスタントランのイベントでは 42 00:03:07,249 --> 00:03:12,010 他の車を破壊し、好きな方法でコンボポイントを 稼ぐことができる 43 00:03:12,010 --> 00:03:16,060 街はあらゆる方向に広がっているので 行き止まりに突き当たる心配はない 44 00:03:16,060 --> 00:03:20,120 同じ道を何度もレースし続けることになるし 45 00:03:20,120 --> 00:03:25,599 Burnout Paradiseは何もかも街の内部で起きるため プレイヤーはすぐにルートやショートカットを覚える 46 00:03:25,599 --> 00:03:28,849 どこでブーストを使うか、どこで近道をすれば いいか、わかるようになる 47 00:03:28,849 --> 00:03:33,469 それにどのレースもマップ上にある8つの ゴールのどれかで終わるため 48 00:03:33,469 --> 00:03:37,989 そこに向かうための道やショートカットは そのうち覚えてしまう 49 00:03:37,989 --> 00:03:41,689 Mirror's Edge Catalystはそういう風にはできていない 50 00:03:41,689 --> 00:03:47,090 ダッシュやデリバリー、デッドドロップなどの サイドミッションはどれも地点移動だが 51 00:03:47,090 --> 00:03:52,749 目的地の設定は適当で、ルートは短い上に 予め決められている 52 00:03:52,749 --> 00:03:56,629 時間を短縮できるショートカットは頻繁に配置されているが メインルートのすぐ脇にあることが多い 53 00:03:56,629 --> 00:03:58,299 54 00:03:58,299 --> 00:04:02,859 これだとオープンワールドが細かく切り取られて しまっているという感じを受ける 55 00:04:02,859 --> 00:04:06,949 これで各部分をメニューに入れれば Mirror's Edgeになるんじゃないかと思うくらいだ 56 00:04:06,949 --> 00:04:10,919 なぜなら結局、1本道という点では 前作のレースと違う感じがしないからだ 57 00:04:10,919 --> 00:04:16,720 前作ではメインストーリー面の細かいセクションは タイムアタック面になっていた 58 00:04:16,720 --> 00:04:20,410 足場を移動するだけのボーナスチャレンジは この変な世界で発生した 59 00:04:20,410 --> 00:04:25,280 話は逸れるが、Mirror's Edgeではジャンプをミスる度に オープンワールドの全体を 60 00:04:25,280 --> 00:04:30,590 読み込まなくてもよかったので レース中にウザいロード画面が出なかった 61 00:04:30,590 --> 00:04:35,340 とにかく、Catalystのサイドミッションにおける ショートカットは、初代のMirror's Edgeと 62 00:04:35,340 --> 00:04:41,000 同様の仕方で見つかる つまり特定のイベントを 繰り返しプレイすることで発見できてしまう 63 00:04:41,000 --> 00:04:44,630 ガラスの街に関する全体的な知識を問われることはない 64 00:04:44,630 --> 00:04:49,400 これだと制限が多くなると僕は考えるが その理由はいくつかある 65 00:04:49,400 --> 00:04:52,680 1つ目は、メインミッションがオープンワールド内で 発生しないので 66 00:04:52,680 --> 00:04:57,410 レイアウトを覚えられるほどの時間を費やせないことだ 2つ目は、街には道案内を助ける目印が 67 00:04:57,410 --> 00:04:58,880 少ないことだ 68 00:04:58,880 --> 00:05:03,250 3つ目は、これが最も大事なのだが、このゲームはとにかく 69 00:05:03,250 --> 00:05:08,860 この赤い軌跡に盲目的に従わなければ ほとんどプレイ不可能だということだ 70 00:05:08,860 --> 00:05:13,730 この動画を見れば、点線に従うことがゲーム世界との交流を 疎外することについての説明がある 71 00:05:13,730 --> 00:05:14,900 72 00:05:14,900 --> 00:05:19,360 ランナーズビジョンは目立たなくできるし、オフにもできるが わかりにくい街のデザインのせいで 73 00:05:19,360 --> 00:05:22,170 ほぼ必須になってしまっている 74 00:05:22,170 --> 00:05:27,320 オープンワールドとしては妙なことに、ガラスの街は プレイヤーを1本道の通路に向かわせるようになっている 75 00:05:27,320 --> 00:05:32,420 そこは登るには高すぎる塔、下にありすぎて着地できない 建物や、ギャップの大きすぎる屋根上などに 76 00:05:32,420 --> 00:05:35,290 囲まれている 77 00:05:35,290 --> 00:05:40,080 初代Mirror's Edgeのような、障害コースを 飛び越える気分を味わわせるにはいい方法だが 78 00:05:40,080 --> 00:05:46,020 方角を示すには全然ダメだ しかも建物の密集地帯では 79 00:05:46,020 --> 00:05:50,360 各地帯をつなぐ場所が数えるほどしかない 80 00:05:50,360 --> 00:05:54,260 道標がプレイヤーの目の前にあっても そこに到達するには 81 00:05:54,260 --> 00:05:58,200 大きく回り道をしなければならないこともある 82 00:05:58,200 --> 00:06:02,440 これはおそらく技術的な問題だろう オープンワールドの各部分をメモリに読み込むことと 83 00:06:02,440 --> 00:06:06,990 関係がありそうだ だがゲーマーたちが隠れロード画面を 我慢できても、それがゲーム世界の移動に 84 00:06:06,990 --> 00:06:10,250 大きく影響するとなると、黙ってはいられない 85 00:06:18,710 --> 00:06:22,990 要するに、Mirror's Edge Catalystは Burnout Paradiseのようなミッションを作れなかったのだ 86 00:06:22,990 --> 00:06:28,620 あるいはクレイジータクシーでもいい このゲームでは矢印が大体の目的地を指し示す 87 00:06:28,620 --> 00:06:33,590 時間内にそこまで到達するには、運転技術と 街のレイアウトについての知識の 88 00:06:33,590 --> 00:06:36,900 両方が必要になる 89 00:06:36,900 --> 00:06:40,810 これはMirror's Edgeでも楽しいミッションタイプに なりえただろう オープンワールドの 90 00:06:40,810 --> 00:06:44,720 ある地点で荷物を受け取り、別の地点に届けるのだ 91 00:06:44,720 --> 00:06:49,490 キャンペーンの1本道ステージを補完する 新しいタイプのゲームプレイを提供できたはずだ 92 00:06:49,490 --> 00:06:53,450 それに街の方向感覚と、加速を維持する能力の 両方を試すこともできる 93 00:06:53,450 --> 00:06:57,750 だが寸断された迷路のようなガラスの街では それが機能するとは思えない 94 00:06:57,750 --> 00:07:05,060 結局ただ赤線を追うだけになってしまうか でなければ転落死するだけだろう 95 00:07:05,060 --> 00:07:09,450 1つうまく機能しているのは、プレイヤーが 自分でタイムトライアルを作れることだ 96 00:07:09,450 --> 00:07:13,870 ガラスの街のどのルートでも使える これは一本道のゲームでは難しい 97 00:07:13,870 --> 00:07:17,620 初代Mirror's Edgeでは、最良の部分は すでに全部レースになっている 98 00:07:17,620 --> 00:07:21,690 とはいえ、Burnout Paradiseはもっとうまくやっていたと 言ったら意地悪だろうか 99 00:07:21,690 --> 00:07:25,930 どの道にも順位表があるので、他のプレイヤーと 常に競争していることになり 100 00:07:25,930 --> 00:07:30,250 プレイヤーは常に速く走り、リスクを取って より優れた運転手になろうとする 101 00:07:30,250 --> 00:07:35,290 また、Burnoutの収集物は運転しながら ゲートや看板に突撃すればよかった 102 00:07:35,290 --> 00:07:40,780 立ち止まって配電盤を開ける必要なんてない 103 00:07:40,780 --> 00:07:46,240 ミッションをくれるキャラはゾンビみたいに棒立ちではなく プレイヤーを追い越してチェイスを誘ってくる 104 00:07:49,920 --> 00:07:55,120 だが、Catalystに戻ろう もう1つのミッションタイプでは オープンワールドを活用している 105 00:07:55,130 --> 00:08:01,560 セキュリティ拠点のサイドクエストでは プレイヤーは警備員を殴り倒し 106 00:08:01,560 --> 00:08:04,900 塔を破壊して、ヘリコプターから逃げる 107 00:08:04,900 --> 00:08:10,020 Burnoutのスタントランと同じで、どこに逃げてもいい 108 00:08:10,020 --> 00:08:15,139 どのルートを通ってもいいが、ヘリから逃げられるだけの 勢いを維持できるようにする必要がある 109 00:08:15,139 --> 00:08:20,090 事前に敷かれた道はないし、特定の方向に 行かされることもない 110 00:08:20,090 --> 00:08:24,389 ガラスの街についての知識が多ければ それだけ行き止まりや落下を避けやすくなる 111 00:08:24,389 --> 00:08:31,139 だが悲しいことにこのミッションをクリアする 最良の方法は、ただ赤線を追いかけることだ 112 00:08:31,139 --> 00:08:35,810 最寄りの安全地帯へ自動的に誘導してくれるからだ 到達すればチェイスは即座に終了する 113 00:08:35,810 --> 00:08:37,190 残念! 114 00:08:37,190 --> 00:08:42,310 こういう部分は、Mirror's Edge がオープンワールドを 利用できる可能性を秘めていることを示している 115 00:08:42,310 --> 00:08:47,180 システムはフリーローミングと両立しないわけではない 実際、オープンな空間は新たなミッションの形式を 116 00:08:47,180 --> 00:08:53,830 成立させている それらは1本道のミッションと、パズル系の ミッションを補完する役割を果たしている 117 00:08:53,830 --> 00:08:59,020 だがまずい選択が多かった 妙なレイアウトや ランナーズビジョンへの依存 118 00:08:59,020 --> 00:09:04,570 短絡的なサイドクエストに、メインミッションが 独自の場所で行われること 119 00:09:04,570 --> 00:09:09,090 これらのせいで、オープンワールドはうまく機能していない 120 00:09:09,090 --> 00:09:15,680 あるインタビューで、デザインディレクターの エリック・オーデルダールは「私は100%確信していますが」 121 00:09:15,690 --> 00:09:21,270 「DICEの他のチームや、EAの他のスタジオは私たちの成果 から学べるだろうし、多分何かに使ってくれるでしょう」 122 00:09:21,270 --> 00:09:25,900 「特にこの非常に広いワールドをね」と述べている 123 00:09:25,900 --> 00:09:30,630 何とも不安になる話だが、EAは自社作品中最高の オープンワールドゲームで見事に成し遂げたことを 124 00:09:30,630 --> 00:09:35,420 完全に忘れてしまっているらしい 125 00:09:35,420 --> 00:09:38,520 だから多分、またすぐ忘れるだろう 126 00:09:41,460 --> 00:09:45,920 視聴をありがとう!Mirror's Edge についての 君の考えをコメントで聞かせてくれ 127 00:09:45,930 --> 00:09:49,660 オープンワールドは失敗だったが 僕はこのゲーム、けっこう気に入っている 128 00:09:49,660 --> 00:09:54,380 それからBoss Keysへの好意的なコメントも感謝する 129 00:09:54,380 --> 00:09:59,940 ゼルダ作品のダンジョンデザインについてのスピンオフだ これがどう受け止められるかあまり自信がなかったが 130 00:09:59,940 --> 00:10:03,790 気に入ってもらえたようで何よりだ リクエスト通り、次は夢を見る島だ 131 00:10:03,790 --> 00:10:08,390 最後に、Game Maker's ToolkitはPatreonで 寄付してくれているみんなのおかげで成り立っている 132 00:10:08,390 --> 00:10:11,320 とりわけ以下のトップクラスの支援者たちに感謝したい