1 00:00:04,210 --> 00:00:09,060 このエピソードには、 レイプとセクハラに関する率直な議論の 2 00:00:09,170 --> 00:00:13,690 強いコンテンツ警告が含まれている。 3 00:00:15,380 --> 00:00:20,900 多くのマスメディアの娯楽には、 ある驚くべき不快なトレンドがある。 4 00:00:21,020 --> 00:00:24,020 そのトレンドは 私達には意識すらされない事が多い。 5 00:00:24,270 --> 00:00:25,870 説明させてほしい。 6 00:00:26,410 --> 00:00:29,200 あなたは人気のTV番組や映画を見ている。 7 00:00:29,290 --> 00:00:35,020 ゲラゲラ笑いながら見ていると、 耳障りなシーンへと移る。 8 00:00:35,380 --> 00:00:41,780 "新しい肉の品定めだ。 俺のイチモツで引き裂いてやろうか" 9 00:00:43,430 --> 00:00:46,620 ちょっと待った。今のはレイプジョーク? 10 00:00:48,710 --> 00:00:51,910 "俺のイチモツで引き裂いてやろうか" 11 00:00:53,870 --> 00:00:55,460 はい、そのようだ。 12 00:00:55,580 --> 00:00:57,960 "これは俺たちの獲物だ" 13 00:00:58,060 --> 00:00:59,520 ただの珍しい例かも。 14 00:01:00,170 --> 00:01:07,570 "日没になれば終わる訳じゃない。 俺はガンで死に、お前はフェラ最優秀賞を貰う" 15 00:01:07,700 --> 00:01:12,080 はい、またレイプジョーク。 他の成功したヒーロー映画でも。 16 00:01:12,210 --> 00:01:14,140 他の映画も見てみよう。 17 00:01:14,310 --> 00:01:16,440 "刑務所で石鹸を落とすなよ" 18 00:01:17,570 --> 00:01:19,560 "俺がどこに行くか分かるか?" 19 00:01:19,660 --> 00:01:23,060 "ああ、刑務所だ。石鹸を送ってやるよ" 20 00:01:23,170 --> 00:01:25,360 コメディ作品ではどうだろう。 21 00:01:25,470 --> 00:01:28,010 "力を抜いて、広げてみろ" 22 00:01:28,230 --> 00:01:32,480 "なっ何してる…?うわぁっ ケツの中に…!" 23 00:01:32,600 --> 00:01:35,110 テレビ番組も見てみよう。 24 00:01:35,220 --> 00:01:38,780 "石鹸を落としてみろ。 ケツをレイプされる。そういうもんだ。" 25 00:01:38,880 --> 00:01:42,840 うわぁー止めろ! ダメだって! 26 00:01:44,130 --> 00:01:48,040 "ビーバーは今朝短期投獄されました。 今朝刑務所へ行ったらしい。" 27 00:01:48,150 --> 00:01:53,380 "警察発表だと、彼は身長175cm、体重63kg" 28 00:01:54,390 --> 00:01:57,110 "同じ部屋の囚人には、好評なようだ" 29 00:01:57,810 --> 00:01:59,830 パターンに気づいてきたと思う。 30 00:01:59,930 --> 00:02:07,000 どのケースでも性的暴行が笑いに繋がり ターゲットはどれも男性だ。 31 00:02:07,120 --> 00:02:09,070 "彼は一口サイズのスニッカーズだな" 32 00:02:09,175 --> 00:02:10,365 "楽しめるサイズだ" 33 00:02:15,710 --> 00:02:21,180 男性への性的虐待を含む コメディシナリオは多様な形がある。 34 00:02:21,290 --> 00:02:23,600 "それじゃあ股下を測るね" 35 00:02:23,710 --> 00:02:28,030 望まないキスや接触のような カジュアルなパンチラインから、 36 00:02:31,080 --> 00:02:33,920 アナルレイプの根拠のない一発ギャグまで…。 37 00:02:34,030 --> 00:02:39,970 "ケツ穴を駐車場みたいに広げられちまう" "どんな大型車両でも駐車できるな" 38 00:02:40,080 --> 00:02:45,680 "ビュイック、カトラスシエラ、オールズモビル… そこにハマーまで入っちまう" 39 00:02:45,800 --> 00:02:47,880 "さぁ、歯を当てるなよ" 40 00:02:47,990 --> 00:02:53,490 性的暴行される男を扱うコメディが 一般的だってのは誇張でもなんでもない。 41 00:02:53,640 --> 00:02:59,060 大人気のコメディ俳優や作家は、 この手のユーモアに従事している。 42 00:03:01,310 --> 00:03:04,160 "牢獄には行けねぇ。 めちゃくちゃにレイプされちまう" 43 00:03:04,730 --> 00:03:06,170 "俺もだよ" 44 00:03:07,070 --> 00:03:08,392 "完膚なきまでにな" 45 00:03:09,918 --> 00:03:11,430 "俺もお前と同じくらい レイプされるだろうな" 46 00:03:11,530 --> 00:03:12,530 "ああ、お前なら もちろんされるだろうよ" 47 00:03:12,640 --> 00:03:13,550 "俺はお前ほど レイプされないって?" 48 00:03:13,650 --> 00:03:15,150 "そんな事は言ってない" 49 00:03:15,260 --> 00:03:16,740 "そう言ってるようなもんだ" 50 00:03:17,630 --> 00:03:22,610 統計的に言えば、 男性は性的暴行の加害者になる事が多い。 51 00:03:22,730 --> 00:03:25,210 その他のどんなジェンダーと比べても。 52 00:03:25,330 --> 00:03:28,519 このビデオではそこに焦点を当てたいと思う。 53 00:03:28,805 --> 00:03:33,815 今後のビデオでは女性が加害者として 描かれるメディアも分析していくつもりだ。 54 00:03:34,860 --> 00:03:39,260 "彼の有名な言葉はこれだ。 「トランプの身代わりに弾を受ける」" 55 00:03:39,720 --> 00:03:43,510 "牢獄にいる今は、 玉を受ける事になるだろう。" 56 00:03:45,280 --> 00:03:50,370 コメディとして男性への性的暴行は ありふれた普通の事で 57 00:03:50,495 --> 00:03:54,695 どこにでもあるからそれに気がつくことさえない。 58 00:03:54,820 --> 00:03:58,400 どこにでもと言ったが、本当にどこにでもある。 59 00:03:58,520 --> 00:04:00,070 オスカー受賞式でも。 60 00:04:00,200 --> 00:04:07,520 "どうして囚人が石鹸を落とすかって? 誰も1人じゃヤりたがらないからさ" 61 00:04:08,220 --> 00:04:12,940 男性のレイプについて歌った歌は どれも酷い。 62 00:04:13,060 --> 00:04:17,890 "牢獄の壁に手を添え、 口いっぱいの玉でむせ返る" 63 00:04:18,009 --> 00:04:22,980 "お前は彼の性奴隷にされて、 マヨネーズでうがいする事になる" 64 00:04:23,300 --> 00:04:28,120 "俺を縛り付けてくれ、戦うから" "俺の中へ入って、満たしてくれ" 65 00:04:28,250 --> 00:04:33,150 男性への性的暴行は 多くの人気アニメコメディでもお手軽なジョークだ。 66 00:04:33,270 --> 00:04:36,250 "リックとモーティは牢獄へ行った。 誰かが石鹸を落とせば…" 67 00:04:36,370 --> 00:04:38,720 "頭に乗っかって背骨を潰してくる" 68 00:04:38,840 --> 00:04:41,380 "その後にレイプするのは簡単だ" 69 00:04:41,500 --> 00:04:43,730 "こいつのパンツを下ろせ" 70 00:04:43,850 --> 00:04:46,081 "やめろ、レイプを…" 71 00:04:46,210 --> 00:04:48,230 "ワセリンを集めてるのか?" 72 00:04:49,360 --> 00:04:50,590 "さぁ、始めるぞ" 73 00:04:52,400 --> 00:04:54,480 "ジェイク、それは違う" 74 00:04:55,380 --> 00:04:58,440 "お前が寝てる時、 何度も犯してたんだ" 75 00:04:59,121 --> 00:05:03,640 この露骨にバリエーションが欠けるジョークが びっくりするほど頻繁に 76 00:05:03,750 --> 00:05:07,020 子供番組にも出てきて驚く事だろう。 77 00:05:07,130 --> 00:05:08,600 "こんなの上手くいくはずがない" 78 00:05:08,710 --> 00:05:10,800 "上手くいくさ。可愛いよ" 79 00:05:10,930 --> 00:05:12,580 "刑務所で見るやつだ" 80 00:05:14,930 --> 00:05:19,479 "この空気が好きだ。 匂いがするだろ?" 81 00:05:20,180 --> 00:05:22,440 "あのクマが男のチェリーに何したか見てた?" 82 00:05:22,550 --> 00:05:28,030 "サンリチャード刑務所であいつらが卵に 何をしたか分かるか?大変だったんだぞ" 83 00:05:28,140 --> 00:05:34,600 これらのジョークが男キャラを貶め、傷つけ、 女々しくさせるためにデザインされてる事に気づく 84 00:05:34,730 --> 00:05:40,741 性的暴行の被害者であったり、 被害者になり得るというだけで。 85 00:05:42,180 --> 00:05:48,330 #MeToo運動は、ハリウッドの有力な男性から 加害されたあくなき性的暴行を明らかにしてきた。 86 00:05:48,450 --> 00:05:51,600 それらのストーリーが 多くの有名な女性によって語られてきた一方、 87 00:05:51,730 --> 00:05:55,560 何人かの男性セレブも サバイバーとして議題に上った。 88 00:05:55,680 --> 00:05:58,700 アントニー・ラップや テリー・クルーズという俳優だ。 89 00:05:58,920 --> 00:06:03,900 クルーズは性暴力サバイバーの 権利章典議会のサポートで、 90 00:06:04,030 --> 00:06:06,990 彼の経験について声を大にして話した。 91 00:06:07,130 --> 00:06:11,710 性的暴行は性欲ではなく、 権力によって起こると。 92 00:06:11,840 --> 00:06:17,735 "私は成功したハリウッド代理人から 性的暴行を受けた" 93 00:06:18,430 --> 00:06:23,940 "暴行は数分で終わったが、 彼は私の股間を握りしめながら、 94 00:06:24,060 --> 00:06:33,340 "権力を持ってるのは彼で、 支配者が彼であると、力強く言ってきた。" 95 00:06:33,460 --> 00:06:38,540 議題に上った事で、テリー・クルーズは他の ストレート男性からバックラッシュを受けた。 96 00:06:38,660 --> 00:06:41,740 彼に向けられた嘲笑の多くが 97 00:06:41,860 --> 00:06:46,320 今回のビデオで議論してきたパンチラインと 不気味な類似性があるのは偶然ではない。 98 00:06:46,450 --> 00:06:51,560 "有害な男らしさは私達の文化に浸透している。" 99 00:06:51,815 --> 00:06:58,415 "この話をすると、何度も何度も それは暴行ではないと言われた。" 100 00:06:58,660 --> 00:07:00,850 "ただのジョークだと…" 101 00:07:02,840 --> 00:07:08,280 どのコメディにおいても、 ジョークの対象が何なのか常に問うのは重要だ。 102 00:07:08,590 --> 00:07:11,710 人気の主流コメディから例を出そう。 103 00:07:11,830 --> 00:07:15,310 そして我々が何について 笑うべきだとされているのか語ろう。 104 00:07:15,555 --> 00:07:19,210 その下に隠されたメッセージが 性的暴行と男らしさについての我々の考えに 105 00:07:19,340 --> 00:07:23,220 どうネガティブな影響を及ぼすのか、 それを照らす手がかりになり得るからだ。 106 00:07:23,330 --> 00:07:27,520 "肛門科医はどこだ、最高の奴を探してくれ" 107 00:07:30,000 --> 00:07:33,480 2015年のコメディ『ゲットハード』で ウィル・フェレルが演じたのは、 108 00:07:33,600 --> 00:07:38,115 裕福なヘッジファンドマネージャーが 横領で刑務所に行く役だ。 109 00:07:38,470 --> 00:07:43,770 映画の核となる前提は、フェレルの演じるキャラが 刑務所でのレイプを恐れている事だ。 110 00:07:44,720 --> 00:07:47,740 "100%お前は誰かのオンナにされる" 111 00:07:47,990 --> 00:07:52,120 ケヴィン・ハートのキャラはパニックに便乗し、 タフネスコーチとして雇われ、 112 00:07:52,260 --> 00:07:54,910 獄中生活に備えるのを手助けする。 113 00:07:55,960 --> 00:08:00,435 ご想像の通り、これもレイプジョークへの 安定した道筋として設定される。 114 00:08:01,530 --> 00:08:04,690 "分かるか?デカい黒人が お前の白いケツを" 115 00:08:04,790 --> 00:08:05,660 "あぁ…" 116 00:08:08,340 --> 00:08:13,270 "「いやだ、ソレ以上は止めて、もうたくさん」" "でも手遅れだ、次の男が来る" 117 00:08:13,390 --> 00:08:18,820 このジョークの中心は、 性的暴行の可能性に怯えたり感情的になる男性は 118 00:08:18,960 --> 00:08:21,970 男らしくないという認知だ。 119 00:08:22,090 --> 00:08:28,610 "聞いてくれみんな。本当に悲しいんだ。 ただでさえ悲しいのに、性的暴行なんか…" 120 00:08:28,740 --> 00:08:31,860 "いいか、僕の心はもうすでにレイプされてるんだ" 121 00:08:32,180 --> 00:08:38,660 『ゲットハード』は性的暴行の受け手となる男性が 122 00:08:38,780 --> 00:08:43,770 弱く、臆病で、女々しく、男らしくない とされる数々の例のうちのひとつだ。 123 00:08:44,059 --> 00:08:45,240 "怖いよ" 124 00:08:45,340 --> 00:08:51,630 "ケニー、泣くな、泣くのを止めろ。 ケニー、こっちを見て、威嚇してみろ" 125 00:08:52,970 --> 00:08:57,660 男性の弱さは、主流コメディにおいて 尽きることのない嘲笑の資源だ。 126 00:08:57,780 --> 00:09:02,190 性的暴行によって生じた弱さも、 例外ではない。 127 00:09:02,320 --> 00:09:06,940 "刑務所なんか行きたくないよ! 俺みたいなイケメンは何されるか" 128 00:09:07,050 --> 00:09:10,910 "グレイプと韻を踏むアレだよ!" 129 00:09:11,250 --> 00:09:13,930 "口を閉じて、泣くのを止めろ" 130 00:09:15,110 --> 00:09:19,700 "泣いてもいいじゃないか" "泣けば悲しみも流れる" 131 00:09:20,180 --> 00:09:24,510 このジョークの裏にある考えは どう見ても有害だ。 132 00:09:24,710 --> 00:09:30,520 被害を回避できないほど タフでも男らしくもない男性は、惨めだというもの。 133 00:09:30,660 --> 00:09:34,040 そういう男は嘲笑されても それ以下の扱いでも仕方がない…と。 134 00:09:34,160 --> 00:09:37,580 "なぁみんな、あの男はもう 誰かの彼女になったかな" 135 00:09:37,820 --> 00:09:42,920 "ケルソ、もう刑務所に入って3時間も経ってる。 もちろん誰かの彼女にされてるよ" 136 00:09:43,539 --> 00:09:46,060 性的暴行される男性のパンチラインは、 137 00:09:46,190 --> 00:09:51,370 男性が他の男性の下に置かれるというアイディアにあり、 138 00:09:51,500 --> 00:09:56,170 従って、ステレオタイプな女性の役割を強制される。 139 00:09:56,770 --> 00:10:00,497 "もう元には戻れない" 140 00:10:00,700 --> 00:10:06,610 非男性化のジョークが面白いとされるのは 我々が家父長制的な文化にいて 141 00:10:06,740 --> 00:10:12,720 男性にとって女性として扱われるほどの 大きな屈辱はないと思わされているからだ。 142 00:10:14,320 --> 00:10:20,940 2005年にヒットの『ウェディング・クラッシャーズ』 というコメディについてパート2では広く語ろう。 143 00:10:21,069 --> 00:10:24,570 ヴィンス・ヴォーンが演じるキャラに対し 犯された性的暴行のひとつを 144 00:10:24,690 --> 00:10:28,930 この映画がどう位置づけているのかも 言及しなければならない。 145 00:10:29,160 --> 00:10:35,140 基本の設定は、愛すべき紳士のヴォーンが 突然テーブルをひっくり返すというもの。 146 00:10:36,020 --> 00:10:39,350 "そこは…そこはダメだ、 こういうのは…したくない" 147 00:10:39,480 --> 00:10:40,670 "お遊びしようぜ" 148 00:10:40,780 --> 00:10:43,360 "お遊びって何だよ。 お遊びなんかしたくない" 149 00:10:43,860 --> 00:10:46,730 これも典型的な"キモい"コメディのシナリオで 150 00:10:46,860 --> 00:10:51,090 ストレート男性が他の男性と 気まずい性的状況に陥るのを 151 00:10:51,215 --> 00:10:55,015 観客が苦笑いするようデザインされている。 152 00:10:58,070 --> 00:10:59,280 "キモいんだよ!" 153 00:11:00,020 --> 00:11:03,250 このようなシーンの裏には、 ホモフォビアが隠されている。 154 00:11:03,360 --> 00:11:04,670 "隠れろ" 155 00:11:04,920 --> 00:11:10,370 ストレート男性のセクシャリティをめぐる 極度の不安と関係している。 156 00:11:10,510 --> 00:11:14,208 "夢じゃないだと…マジで起こってるよ" 157 00:11:14,570 --> 00:11:15,900 "その時が来たら出るよ" 158 00:11:16,040 --> 00:11:16,880 "出るな!" 159 00:11:16,990 --> 00:11:20,770 男性が他の男性からハラスメントを受ける場合、 それが意味するものは… 160 00:11:20,900 --> 00:11:23,880 "止めろよおい、殺されるぞ" 161 00:11:23,970 --> 00:11:25,870 ゲイだと思われる、という事。 162 00:11:25,970 --> 00:11:27,410 "おぉ、ビリー" 163 00:11:27,510 --> 00:11:32,627 そしてゲイだと見られる事は、 ストレート男性を深く傷つける…事になっている。 164 00:11:33,170 --> 00:11:36,570 "膝をついて、口を開けろ" 165 00:11:36,700 --> 00:11:38,120 "グアンタナモの警備員は全員ゲイなのか?" 166 00:11:38,220 --> 00:11:43,030 "しゃぶられるはゲイじゃねぇ。 しゃぶるお前らがゲイなんだよ" 167 00:11:43,160 --> 00:11:46,310 "報告しておくが、 刑務所に行けばゲイのふりをしなくとも" 168 00:11:46,440 --> 00:11:49,780 "吸盤工場の試験ベンチよりも ケツが忙しくなるぜ" 169 00:11:49,920 --> 00:11:54,980 メディアが言っているのとは裏腹に、 覚えておくべきなのは、性的暴行と 170 00:11:55,110 --> 00:11:58,730 セクシャリティには何の関係もないという事だ。 171 00:11:58,840 --> 00:11:59,840 "すみません" 172 00:12:00,790 --> 00:12:04,250 男らしさとも何の関係もない。 173 00:12:04,380 --> 00:12:08,100 "すみません、すみません" 174 00:12:08,570 --> 00:12:14,275 加害者がゲイ男性や曖昧な性的アイデンティティ としてコードされている場合、 175 00:12:14,390 --> 00:12:20,850 性的暴行はコントロール不能な 性的欲求によるものと描かれがちだ。 176 00:12:21,480 --> 00:12:23,160 "ムラムラしてるよ" 177 00:12:23,940 --> 00:12:29,260 ゲイ男性を悪魔のように描き、 人を食い物にする行動とリンクさせる。 178 00:12:29,380 --> 00:12:32,610 "質問いい?独身?" 179 00:12:32,700 --> 00:12:33,570 "僕はゲイじゃない" 180 00:12:33,680 --> 00:12:37,520 "どうでもいい、君はイケメンで、 僕は肉食ゲイなんだ" 181 00:12:38,230 --> 00:12:45,777 全話の中でゲイ・コードされたキャラだけが レイプ魔と描かれる場合、もっと酷い。 182 00:12:46,534 --> 00:12:48,820 "武器を持ってないか確認しないとね" 183 00:12:48,940 --> 00:12:52,100 これはハリウッドにおける長きにわたる貢献で 184 00:12:52,240 --> 00:12:57,250 ゲイのセクシャリティがストレートな人にとって 明確な危険として位置づけられてきた。 185 00:12:57,385 --> 00:12:59,080 実際はそんな事はない。 186 00:12:59,210 --> 00:13:02,850 クィアなセクシャリティは ストレートにとって、脅威ではない。 187 00:13:03,130 --> 00:13:10,320 レイプ犯こそがストレートな人にとっての脅威だ。 他の全てのジェンダー/セクシャリティにとっても。 188 00:13:13,840 --> 00:13:19,330 2016年に、メタ皮肉スーパーヒーロー映画 ライアン・レイノズル主演『デッドプール』は、 189 00:13:19,460 --> 00:13:22,700 史上最高の興行収入を記録した映画になった。 190 00:13:22,910 --> 00:13:28,870 そのオープニングが提示したのは、 他の共通するメディアパターンの良い例だ。 191 00:13:29,030 --> 00:13:31,620 怖がるノンケのレイプジョーク。 192 00:13:32,460 --> 00:13:33,340 "ま…待った" 193 00:13:34,850 --> 00:13:38,500 "彼女の方をもう一度向いたなら 俺も硬いモノがついてるのを" 194 00:13:38,620 --> 00:13:40,917 "最悪の方法でお前に" 195 00:13:42,710 --> 00:13:46,480 "教えてやるからな。いいな" 196 00:13:47,930 --> 00:13:51,570 ここでのパンチラインは 男性のスーパーヒーローが 197 00:13:51,690 --> 00:13:58,369 曖昧でクィアなセクシャリティを 脅迫という形で武器にするという事だ。 198 00:13:58,730 --> 00:14:03,110 こういうジョークは子を大切にする父の 発狂という形でも行われる。 199 00:14:03,240 --> 00:14:08,050 "娘に何かしてみろ お前に同じことをしてやる" 200 00:14:10,530 --> 00:14:11,730 "男とヤった事はあるか?" 201 00:14:11,840 --> 00:14:12,340 "いいえ" 202 00:14:12,440 --> 00:14:13,330 "ヤってみたいか" 203 00:14:13,430 --> 00:14:14,400 "いいえ" 204 00:14:14,520 --> 00:14:18,150 このようなシーンは、 偶発的にも重要なポイントを描いている。 205 00:14:18,260 --> 00:14:22,000 なぜなら我々の文化において 支配とコントロールの道具として機能するのは 206 00:14:22,100 --> 00:14:24,800 性的暴行だけではないからだ。 207 00:14:24,930 --> 00:14:25,905 "乗れよ" 208 00:14:26,000 --> 00:14:28,690 性的暴行に対する"脅迫"もそうなのだ。 209 00:14:28,800 --> 00:14:30,210 "どういう意味だか分かるか?" 210 00:14:30,310 --> 00:14:31,390 "いいえ" 211 00:14:31,500 --> 00:14:35,670 "ノンケの男が刑務所に行くと ケツをヤられてオンナにされちまう" 212 00:14:35,780 --> 00:14:38,430 "デカい男がやって来て、 お前みたいなチビを押さえつけて" 213 00:14:38,530 --> 00:14:40,980 "ソレを口に入れてヤル事をやる" 214 00:14:41,100 --> 00:14:42,480 "ヤってみたいか?" 215 00:14:42,550 --> 00:14:43,140 "いいえ" 216 00:14:43,240 --> 00:14:44,650 "そうだろうな" 217 00:14:44,930 --> 00:14:49,690 性的暴行は単に、暴力のひとつの形だ。 218 00:14:49,800 --> 00:14:55,220 そして若い少年を躾けるための 抑止力としてその脅威を利用するのは 219 00:14:55,340 --> 00:14:57,390 メディアで繰り返されるテーマだ。 220 00:14:57,500 --> 00:15:03,340 "口を閉じておけ、それとも シャワーから帰ってきた後に" 221 00:15:03,480 --> 00:15:07,324 "毎時間88人の男の相手をしたいか" 222 00:15:10,320 --> 00:15:15,810 もうお気づきだと思うが、 これらのコメディの多くには共通点がある。 223 00:15:16,030 --> 00:15:18,380 刑務所でのレイプだ。 224 00:15:23,740 --> 00:15:33,060 刑務所レイプジョークはメディアの娯楽に浸透し、 "石鹸を落とすな"は日常的なギャグになっている。 225 00:15:36,060 --> 00:15:43,940 肛門レイプの仄めかしにも関わらず、 石鹸落とすなジョークは、子供向けアニメでも見る。 226 00:15:44,060 --> 00:15:46,990 "アドバイスだ、石鹸は落とすなよ" 227 00:15:47,110 --> 00:15:50,230 "ダブルーンズ、落とさないでね" 228 00:15:50,860 --> 00:15:57,868 レイプジョークを誰も気に留めない理由のひとつは 心身ともに健常者の成人ストレート男性にとって 229 00:15:57,990 --> 00:16:03,840 日常生活の中で性的暴行を受ける確率は 現実的に心配する程でないからだ。 230 00:16:04,080 --> 00:16:09,605 ひとつだけ例外があるとすれば、 投獄されている成人ストレート男性だ。 231 00:16:10,940 --> 00:16:16,106 刑務所でのレイプは 人生を破壊させる恐ろしい問題だ。 232 00:16:16,700 --> 00:16:24,910 アメリカの刑務所では、 毎年20万人以上がレイプや性的暴行されている。 233 00:16:26,240 --> 00:16:30,730 覚えておいて欲しいのは、 刑務所の外と同じく、同意した囚人同士のセックスは 234 00:16:30,850 --> 00:16:35,080 性的暴行とは混同すべきでない事。 235 00:16:36,950 --> 00:16:43,650 "ソフトでハゲて肥えた共和党員に 彼らが刑務所で何をするか分かるわね?" 236 00:16:43,770 --> 00:16:48,680 これまで見てきたほとんどのコメディは ストレート男性に対するレイプだ。 237 00:16:48,790 --> 00:16:55,960 だが現実には、クィアやトランスジェンダーの囚人が 刑務所での性的暴行のターゲットになりやすい。 238 00:16:57,060 --> 00:17:02,430 刑務所ジョークの多くはまた、 明確な人種差別の表現も含んでいる。 239 00:17:02,580 --> 00:17:10,343 それがよく白人男性が大きく怖い黒人男性にレイプで 脅かされるパンチラインを含むのは偶然ではない。 240 00:17:10,470 --> 00:17:17,600 "ボランティアをゲットしたぜ。 初日でどうなるか分かるよな!" 241 00:17:20,139 --> 00:17:22,739 "その後に花はいらねぇ" 242 00:17:22,840 --> 00:17:26,820 このようなシーンは黒人男性が他の男性よりも 243 00:17:26,960 --> 00:17:31,020 残忍で攻撃的で略奪的だという 人種差別的な考えに基づいている。 244 00:17:31,590 --> 00:17:37,770 従って白人男性の男らしさへの特別な脅威が 決まって黒人男性なのだ。 245 00:17:37,890 --> 00:17:41,910 "お前みたいな綺麗な白人の少年が こんな刑務所に何の用だ?" 246 00:17:44,270 --> 00:17:52,680 テリー・クルーズの性的暴行の話がパワフルなのは 「怖く威圧的な黒人男性」の説に乗らないからだ。 247 00:17:52,813 --> 00:17:58,456 彼の成長の前は、そういう怖いキャラが クルーズ自身によって演じられてきた。 248 00:17:58,800 --> 00:18:02,330 彼が声を上げる事を選び 公に弱みを見せるのは 249 00:18:02,450 --> 00:18:06,520 黒人の男らしさについての メディア神話への挑戦となる。 250 00:18:06,700 --> 00:18:16,140 "私が暴行を受けた時、正直言って、 警察署で笑われてたと思う" 251 00:18:20,300 --> 00:18:27,650 警察や他の権力が、 男性への性的虐待を含むダークコメディに 252 00:18:27,760 --> 00:18:30,570 関わるのは珍しくない。 253 00:18:34,180 --> 00:18:39,070 司法スタイルのドラマは特に、 口を割らせるための手段として 254 00:18:39,190 --> 00:18:42,860 男性の容疑者をレイプで脅迫する当局をよく描く。 255 00:18:42,980 --> 00:18:47,120 "出訴期限まで男のために シングシングにいる意味が分かるか?" 256 00:18:47,460 --> 00:18:50,440 "今月の看板メス犬になるんだ" 257 00:18:50,690 --> 00:18:52,680 "サイコロ遊びの仕方が分かるか?" 258 00:18:52,950 --> 00:18:53,650 "いや" 259 00:18:53,880 --> 00:18:56,370 "こうやるんだ。サイコロを回して" 260 00:18:57,190 --> 00:19:00,747 "9日間。 あいつらの彼女役をやる日数だ" 261 00:19:01,520 --> 00:19:02,920 "同じ部屋に看守…?" 262 00:19:03,030 --> 00:19:06,480 "お前をプロム・クイーンにしちまうぞ。 毎晩がプロム・ナイトだ" 263 00:19:06,590 --> 00:19:09,650 "自白すれば、 一緒にはしないでおいてやる" 264 00:19:09,770 --> 00:19:15,380 愛の視線を見る時、 甘やかされた金持ちの少年を同じ部屋にする。 265 00:19:15,500 --> 00:19:20,170 "希望はまだある。 刑務所ではデートで支払わなくてもいいんだ" 266 00:19:20,380 --> 00:19:26,010 作家は法定外の愚弄を、 シャーデンフロイデの源にするのが好きなようだ。 267 00:19:26,180 --> 00:19:26,740 "何?" 268 00:19:27,000 --> 00:19:32,164 "シャーデンフロイデ。敵のケツが犯されるのを見て 良い気分になる時に使うドイツ語だ" 269 00:19:34,520 --> 00:19:40,360 悪い男がのたうち回るのを見たい観客から 笑いを引き出すためにこの警句はデザインされる。 270 00:19:40,530 --> 00:19:41,170 "よぉ" 271 00:19:42,110 --> 00:19:46,510 "重犯罪者を見つめても良し。 そこにいる奴と同じ部屋になっても良しだぜ" 272 00:19:46,620 --> 00:19:48,200 "ああいうのが好きだろ?" 273 00:19:48,700 --> 00:19:50,320 "もうフレンドができちまったな" 274 00:19:50,640 --> 00:19:55,740 なぜだかデンゼル・ワシントンは 作中でこの効果についてよく対話している。 275 00:19:55,850 --> 00:20:02,020 "来週にはアンバーとかティファニーって6人の女と ホットタブでピニャコラーダでも啜ってるよ" 276 00:20:02,120 --> 00:20:06,200 "ジュマルとジーザスって2人の男と シャワーを浴びてるかもな" 277 00:20:06,340 --> 00:20:11,420 "そして悪い知らせがある。 お前が啜ってるのはピニャコラーダじゃない" 278 00:20:12,420 --> 00:20:15,060 "神の干渉を勧めるよ" 279 00:20:15,790 --> 00:20:17,380 "必要だよ" 280 00:20:18,320 --> 00:20:21,440 "お前は男でも作ってろ" 281 00:20:22,180 --> 00:20:27,350 "連邦ケツ掘り刑務所で4年以上の判決" 282 00:20:28,010 --> 00:20:29,760 なぜこれが問題なのか? 283 00:20:29,880 --> 00:20:31,780 厳しい現実がある。 284 00:20:32,040 --> 00:20:35,770 レイプは、刑事司法機関が望ましくない囚人を処罰する 285 00:20:35,890 --> 00:20:40,566 非公式だが広く認められた方法のひとつなのだ。 286 00:20:40,760 --> 00:20:46,000 特にクィア男性、トランスの人々、 精神障害を持った人々… 287 00:20:47,290 --> 00:20:48,790 "意味は分かるよな?" 288 00:20:48,890 --> 00:20:49,924 "ああ" 289 00:20:51,520 --> 00:20:52,710 "分かるよ" 290 00:20:52,940 --> 00:20:57,620 間違えてはいけない。 刑務所レイプを引き起こす権力は、 291 00:20:57,980 --> 00:21:03,900 受動的な促進を行う事もあれば 時には能動的な参加をする。 292 00:21:05,150 --> 00:21:12,783 これは刑務所システムが囚人の体と セクシャリティで支配を維持する手法の一部なのだ。 293 00:21:13,060 --> 00:21:15,430 "他にもチェックしなくちゃいけない場所がある" 294 00:21:15,550 --> 00:21:19,740 我々が話してきたコメディとしての 警察の残忍性は、 295 00:21:19,850 --> 00:21:25,340 行政における広範な虐待を批判し 明らかにするためにデザインされたものではない。 296 00:21:27,160 --> 00:21:31,170 警察がユーモラスに無能だと描かれる場合でも 297 00:21:31,310 --> 00:21:36,250 ジョークには犠牲者が伴う。 298 00:21:38,560 --> 00:21:42,060 概して観客は、レイプの脅威が 誰に向けられているかによって 299 00:21:42,180 --> 00:21:45,060 これらの残虐なパンチラインを受け入れてしまう。 300 00:21:45,170 --> 00:21:50,860 "お前みたいな可愛い男が 法定強姦罪になったら何をされるか" 301 00:21:52,260 --> 00:21:54,590 "見ろよ、11が出たぜ" 302 00:21:54,710 --> 00:22:01,000 犯罪の容疑者がレイプされたり、 好感度の高い権力がレイプする場合、 303 00:22:01,120 --> 00:22:05,170 犯罪者の自業自得だとみなされる。 304 00:22:06,870 --> 00:22:07,750 "モルダー" 305 00:22:08,150 --> 00:22:11,650 "無秩序について知りたいか? 爆弾の場所を教えないなら、いいぜ" 306 00:22:11,750 --> 00:22:16,520 "お前は刑期を偏屈な手と膝の上で過ごして 囚人に大きな笑みを浮かべる事になる" 307 00:22:16,980 --> 00:22:17,430 "何?" 308 00:22:17,510 --> 00:22:21,980 "全部話せよ。 それともケツを玄関にしたいか?" 309 00:22:22,920 --> 00:22:26,520 "泣きそうになってるのが分かるぜ" 310 00:22:27,660 --> 00:22:32,360 刑事ドラマでは、主人公は一般的に タフな男として描かれ… 311 00:22:32,930 --> 00:22:36,430 もしくは時折タフな女として描かれ、 犯罪に対してタフだ。 312 00:22:36,550 --> 00:22:44,515 "あいつが夜中にお前のところに来て、 お前のしたくない事を言う…" 313 00:22:45,050 --> 00:22:46,420 "一緒に遊ぼうって" 314 00:22:46,538 --> 00:22:49,340 これは自業自得な事として語られる… 315 00:22:50,140 --> 00:22:51,870 あるいはカルマ的正義として。 316 00:22:52,000 --> 00:22:56,020 ”連邦刑務所にいるお前みたいな 可愛い白人の少年はな…” 317 00:22:56,140 --> 00:23:00,920 "教えてやるよ…アナルの締りが いつまでも続くと思うな" 318 00:23:01,050 --> 00:23:04,240 道徳的に悪辣な しかし広く受けいられれているアイディアで 319 00:23:04,350 --> 00:23:09,070 「目には目を、歯には歯を」という諺に凝縮される。 320 00:23:09,190 --> 00:23:10,910 "可哀想だと思わない?" 321 00:23:11,020 --> 00:23:14,810 "ええ、彼女は可哀想。 彼の方は殺人犯、償うべきよ" 322 00:23:14,930 --> 00:23:15,920 "命で?" 323 00:23:16,021 --> 00:23:21,580 "いえ、60年間刑務所で償うの。 重量挙げ選手のスペシャルな男友達とね" 324 00:23:21,960 --> 00:23:24,930 "なんて慈悲深いんだろうな" 325 00:23:26,290 --> 00:23:32,160 時折このようなカルマ的レイプの筋書きは 敵が武器によって性的暴行を受けたり 326 00:23:35,120 --> 00:23:38,940 大きなオスの動物によっても行われる。 327 00:23:39,730 --> 00:23:42,500 これは正義と呼ぶものではない。 328 00:23:42,620 --> 00:23:44,760 これは復讐だ。 329 00:23:44,870 --> 00:23:48,710 "お前がこれから行く場所で、 とっても嫌な場所を抉られるぞ" 330 00:23:51,140 --> 00:23:56,490 性的暴行はどんな形であれ正義ではない。 331 00:23:56,780 --> 00:24:02,830 メディアがたとえ悪い男に対してであれ 性的暴行を「自業自得」として位置づけるのは 332 00:24:02,930 --> 00:24:06,330 レイプを受容する文化を 永続させてしまう。 333 00:24:10,360 --> 00:24:14,319 "サピーナ(召喚令状)だ。 サム・ペニスじゃない。" 334 00:24:15,170 --> 00:24:17,430 "お前は刑務所行きだ" 335 00:24:17,550 --> 00:24:20,160 "そこにはサム・ペニスもある" 336 00:24:21,760 --> 00:24:26,897 刑務所のレイプを、回避不能のように描いてしまう。 でもそんな事はない。 337 00:24:27,040 --> 00:24:29,770 刑務所レイプの蔓延への解決法はある。 338 00:24:29,890 --> 00:24:32,270 人々を刑務所から出す事だ。 339 00:24:32,380 --> 00:24:35,620 人々を閉じ込めるのではなく 非犯罪化と教育リハビリテーションの 340 00:24:35,730 --> 00:24:41,450 プログラムに焦点を合わせる事によって 341 00:24:41,580 --> 00:24:43,523 投獄を減らす事。 342 00:24:44,620 --> 00:24:50,360 しかしカジュアルな刑務所レイプジョークによって、 そのゴールは達成困難になる。 343 00:24:52,380 --> 00:24:57,030 "性的暴行について話そうか。 コメディでは決して新しくない話題だけど" 344 00:24:57,160 --> 00:25:01,260 "でもほとんどは単に叫ぶだけ。" "レイプ!!!!" 345 00:25:04,420 --> 00:25:06,210 "それだけ。" 346 00:25:06,890 --> 00:25:09,640 "そして観客は、 それがタブーな言葉だから、苦笑い。" 347 00:25:12,310 --> 00:25:15,530 "コメディアンはその反応を見て 「よしウケたぜ」" 348 00:25:15,650 --> 00:25:19,270 キャメロン・エスポジトやリンディー・ウェスト のようなコメディアンが指摘するように 349 00:25:19,390 --> 00:25:23,430 レイプカルチャーを対象にしたパンチラインで サバイバーの視点から 350 00:25:23,530 --> 00:25:26,340 レイプに関するジョークを言う事も可能だ。 351 00:25:27,070 --> 00:25:31,240 でも我々が見てきた映画やTVでは、 そうはなっていない。 352 00:25:32,349 --> 00:25:36,010 "いやいやいや、 今日で結婚するから、無理だ" 353 00:25:37,950 --> 00:25:45,070 何度も何度も見てきたが、 ジョークの対象は、性的暴行の被害者だ。 354 00:25:45,180 --> 00:25:46,590 "準備しろ、来るぞ" 355 00:25:46,700 --> 00:25:47,840 "何が来るんだ?" 356 00:25:52,060 --> 00:25:53,020 "それは俺のケツだ!" 357 00:25:53,130 --> 00:25:58,690 俳優や作家や監督がこの種のコメディを 批判から守ろうとする時 358 00:25:58,820 --> 00:26:01,110 彼らの議論に筋が通ってない理由はそれだ。 359 00:26:01,220 --> 00:26:03,200 "どんなコメディしてたって" 360 00:26:03,570 --> 00:26:06,490 "誰かがケチを付けるんだよ" 361 00:26:06,700 --> 00:26:07,750 "やれやれ" 362 00:26:09,500 --> 00:26:14,220 "それが仕事だもん。 ボケて、ツッコミいれて" 363 00:26:14,350 --> 00:26:18,630 "そこにすでにあるものを真似するんだ" 364 00:26:18,750 --> 00:26:25,650 こういうコメディアンが言う、レイプ・ジョークで 勇敢に限界を超えたりタブーを破るってのは 365 00:26:25,770 --> 00:26:29,510 純粋にただの自己陶酔だ。 366 00:26:29,640 --> 00:26:33,400 "その男がお前の顔を撫でて いい髪だねって" 367 00:26:33,510 --> 00:26:37,790 "息をかけてくるんだ。キモいだろ。 でもそれが10年続くんだ" 368 00:26:37,910 --> 00:26:42,550 ウィルフェレル、ケビンハート、アダムサンドラー、 またはその他の有名なコメディアンが、 369 00:26:42,700 --> 00:26:46,340 コメディの流れでレイプに関する 屈辱的で有害なアイデアを広めるのは、 370 00:26:46,460 --> 00:26:50,320 意識を高めるためなんかじゃない。 371 00:26:50,440 --> 00:26:55,910 自己を見つめ、サバイバーに声を与えるようには デザインされていない。 372 00:26:59,010 --> 00:27:00,850 "石鹸を落としたな" 373 00:27:00,960 --> 00:27:02,870 "ケツから抜いてくれ" 374 00:27:02,990 --> 00:27:07,100 レイプジョークは簡単に笑いを得られる。 375 00:27:07,220 --> 00:27:08,760 "ようチャーリー" 376 00:27:11,090 --> 00:27:15,490 その笑いの代償は、サバイバーを まともに取り扱わない文化において 377 00:27:15,620 --> 00:27:18,770 レイプを矮小化してしまう事だ。 378 00:27:19,630 --> 00:27:24,540 "車の下で2人に暴行されたって? 別にいいでしょ" 379 00:27:26,700 --> 00:27:27,710 "独身なんだから" 380 00:27:27,820 --> 00:27:33,310 同時に、これまで話してきたように 人種、男らしさ、セクシャリティ、 381 00:27:33,430 --> 00:27:38,340 そして法の正義についての 退行的な考えを強化してしまう。 382 00:27:39,590 --> 00:27:45,650 そしてそれ以上に、これらのジョークは サバイバーを黙らせて辱めるのを許してしまう。 383 00:27:45,780 --> 00:27:49,480 "ブライアン、今すぐ刑務所レイプの ジョークを言ってもいいか?" 384 00:27:51,520 --> 00:27:57,240 ハリウッドの作家とコメディアンが タブーを破り限界を突破したいなら 385 00:27:57,360 --> 00:28:02,880 性的暴行のサバイバーを 尊厳と理解を持って扱ってもよいはずだ。 386 00:28:03,000 --> 00:28:07,220 それこそ、視聴者にショックを与えられるだろう。 387 00:28:11,060 --> 00:28:14,890 ご視聴ありがとう。 これは難しいトピックになるだろう。 388 00:28:15,010 --> 00:28:20,190 このビデオの下に、ソースと追加情報を入れておく。 389 00:28:20,310 --> 00:28:24,690 このエピソードを執筆する際に貴重なフィードバックをくれた すべてのスクリプトアドバイザーに感謝する。 390 00:28:24,800 --> 00:28:29,080 特に、ジェイソンライドン牧師は、 Black and Pinkという組織を設立しました。 391 00:28:29,220 --> 00:28:31,430 クィアな囚人を支援することに特化している。 392 00:28:31,540 --> 00:28:34,360 これのリンクも説明欄に。 393 00:28:34,490 --> 00:28:39,590 パート2では、笑いのために 女性から男性への暴行を描くメディアについて 394 00:28:39,700 --> 00:28:41,320 議論したいと思う。 395 00:28:41,420 --> 00:28:44,900 このビデオを支援したいなら、 Patreonでできる。 396 00:28:45,040 --> 00:28:48,090 PayPalへのリンクも説明欄に。 397 00:28:48,310 --> 00:28:49,400 それではまた。