1 00:00:22,430 --> 00:00:26,250 デザインというと 多くの人が思い浮かべるのは 2 00:00:26,680 --> 00:00:29,829 おしゃれなパッケージ スタイリッシュなプロダクト 3 00:00:29,829 --> 00:00:31,579 ポスターにweb 4 00:00:31,579 --> 00:00:36,280 そのほとんどが 見た目のデザイン であるように思います 5 00:00:37,280 --> 00:00:40,000 それも もちろんデザインです 6 00:00:40,500 --> 00:00:45,176 しかし 良い見た目を作ることが 全てではありません 7 00:00:47,070 --> 00:00:48,260 より良い何か 8 00:00:49,150 --> 00:00:53,390 立場や対象は多様であれ より良い何か 9 00:00:54,240 --> 00:00:59,530 それを作り出すことが デザインだと 私は考えています 10 00:01:01,250 --> 00:01:04,200 時に 見た目だけでなく 11 00:01:04,200 --> 00:01:08,598 人々の行動や心理も デザインの対象となり得ます 12 00:01:09,850 --> 00:01:12,420 1970年代 ニューヨーク 13 00:01:12,900 --> 00:01:16,080 治安の悪さは全米最悪とも言われた時代 14 00:01:16,570 --> 00:01:22,630 中でも地下鉄は 落書きだらけで 汚い 暗い 危険 15 00:01:23,050 --> 00:01:26,140 犯罪の巣窟だとも言われていました 16 00:01:27,200 --> 00:01:31,487 ところが 2000年になると その負のイメージは一変 17 00:01:32,390 --> 00:01:37,259 立役者となったのは 宇田川信学 という 一人のデザイナー 18 00:01:37,980 --> 00:01:43,236 彼は 40年ぶりに導入される 新車両のデザインを一任され 19 00:01:43,760 --> 00:01:49,530 当時 薄暗くて 落書きだらけだった 車両を一新しました 20 00:01:51,330 --> 00:01:56,708 白を基調とした照明と壁で 空間全体を明るい印象に 21 00:01:57,250 --> 00:01:58,770 床は黒色 22 00:01:59,150 --> 00:02:03,269 粒子状の模様をちりばめて 汚れが目立ちづらいように 23 00:02:04,460 --> 00:02:09,238 ドア付近の座席の手すりには 斜めに仕切りを入れて 24 00:02:09,610 --> 00:02:12,820 電車を乗り降りする際に 頻繁に起こっていた 25 00:02:12,820 --> 00:02:15,770 ひったくりやスリを防ぐように 26 00:02:17,410 --> 00:02:23,000 明るくて 清潔感のある空間で しかも ひったくりはしづらい 27 00:02:23,850 --> 00:02:27,810 そうとなれば そもそも 落書きをしようという気も 28 00:02:28,360 --> 00:02:32,253 犯罪を起こそうという気も 抑えられることでしょう 29 00:02:33,610 --> 00:02:39,824 彼は「人々の行動を デザインの力でより良く変えたい」 30 00:02:39,824 --> 00:02:42,000 との思いで車両をデザインし 31 00:02:42,380 --> 00:02:45,747 実際 人々の行動は変わりました 32 00:02:46,620 --> 00:02:50,670 地下鉄内での犯罪の発生率は 8割も減少 33 00:02:50,670 --> 00:02:52,290 イメージも回復 34 00:02:52,630 --> 00:02:57,523 住人も 観光客も 安心して使えるようになりました 35 00:02:58,960 --> 00:03:04,509 彼は 言葉を使うでもなく 武力行使に頼るでもなく 36 00:03:05,370 --> 00:03:10,280 デザインの力で より良い社会を 作り出したのです 37 00:03:11,890 --> 00:03:15,270 彼の仕事を知った当時 私は高校3年生 38 00:03:15,840 --> 00:03:19,873 何の気なしにつけていたテレビで 彼のインタビューを目にして 39 00:03:20,650 --> 00:03:23,940 デザイナーは そんなことまで考えているのか 40 00:03:24,510 --> 00:03:27,079 デザインには そんな力 41 00:03:27,540 --> 00:03:32,236 人の心理や行動さえも 変えうる力があるのかと 42 00:03:32,236 --> 00:03:34,080 衝撃を受けました 43 00:03:35,170 --> 00:03:37,852 それからというもの 電車に乗るたびに 44 00:03:38,182 --> 00:03:43,880 それまで意識の向いていなかった 壁や床の色 座席の形 45 00:03:44,480 --> 00:03:47,956 人々の行動にも 目がいくようになりました 46 00:03:49,270 --> 00:03:53,266 たった30分 たった30分の番組で 47 00:03:53,762 --> 00:03:58,598 デザインというものの ほんのかすかな一端を知っただけで 48 00:03:59,350 --> 00:04:02,424 私の意識は 世界は 49 00:04:03,172 --> 00:04:06,372 大きく 確実に変わりました 50 00:04:07,670 --> 00:04:11,522 かつて 教育哲学者の林竹二が 51 00:04:12,090 --> 00:04:17,516 「学んだことの証しは ただ一つで 何かがかわることである」 52 00:04:17,910 --> 00:04:20,000 という言葉を残しました 53 00:04:20,970 --> 00:04:25,388 その学びの本質のようなものを 楽しさを 54 00:04:25,388 --> 00:04:28,370 私は一瞬のうちに体感したのです 55 00:04:29,400 --> 00:04:33,020 そして もっとデザインについて 深く知ったら 56 00:04:33,396 --> 00:04:36,795 そうしたら 世界は もっともっと楽しくなるんじゃないか 57 00:04:38,060 --> 00:04:39,420 そう思いました 58 00:04:41,720 --> 00:04:45,462 学びたい 知りたい そう強く感じたのは 59 00:04:46,280 --> 00:04:48,666 好奇心が無性に駆られたのは 60 00:04:49,300 --> 00:04:52,418 その時が 初めてだったように思います 61 00:04:53,910 --> 00:04:56,950 デザイナーになりたかったから ではなく 62 00:04:57,310 --> 00:05:00,680 デザインについて もっと学びたかったから 63 00:05:01,920 --> 00:05:04,059 その単純な好奇心に従い 64 00:05:04,520 --> 00:05:08,468 私は大学で デザインを 勉強することに決めました 65 00:05:10,569 --> 00:05:14,020 それまで考えていた 進路を白紙撤回して 66 00:05:14,020 --> 00:05:18,402 大学で4年間 デザインを学び 実際どうだったか 67 00:05:19,700 --> 00:05:22,515 それはもう すごく楽しかったです 68 00:05:22,960 --> 00:05:25,170 日々新しい知識を学び 69 00:05:25,430 --> 00:05:30,554 毎日 気づき 発見が多い めくるめく日々を送りました 70 00:05:32,520 --> 00:05:38,294 そして 私の世界は さらに大きく変わりました 71 00:05:40,310 --> 00:05:42,703 こんな風に変わったという例を一つ 72 00:05:42,703 --> 00:05:46,559 この会場に 全裸の方は いないはずなので 73 00:05:46,559 --> 00:05:50,621 皆さんが身につけている 服を例としてみます 74 00:05:52,310 --> 00:05:56,979 馴染みのショッピングモールに行き 新しい服を買いに行く場面 75 00:05:57,309 --> 00:05:59,459 ちょっと想像してみてください 76 00:06:01,639 --> 00:06:04,940 ショップの外観やレイアウト 77 00:06:05,529 --> 00:06:10,009 そこで買い物をしている 他のお客さん 店員さん 78 00:06:11,050 --> 00:06:16,136 モールの入り口から そのショップに行くまでの 道中にあるお店 79 00:06:17,380 --> 00:06:20,770 思い浮かべることはできるでしょうか? 80 00:06:22,500 --> 00:06:27,810 馴染みのショッピングモールといえども なかなかに難しいことだと思います 81 00:06:29,040 --> 00:06:32,600 こんな風に 私たちが普段認識している 82 00:06:33,000 --> 00:06:37,568 意識しているのは 世界のごくごく一部です 83 00:06:38,920 --> 00:06:43,478 そこにあるのに 見えていない 意識の外 84 00:06:44,180 --> 00:06:48,555 それはもはや 存在していないも同然です 85 00:06:50,090 --> 00:06:55,488 これがデザインを学び出すと 意識の向く対象は グーンと広がります 86 00:06:55,790 --> 00:06:58,950 例えば 先のショッピングモールを 例にすれば 87 00:06:58,950 --> 00:07:01,310 商品の一つ一つはもちろん 88 00:07:01,310 --> 00:07:04,784 店内に使われている色 色の組み合わせ 89 00:07:05,110 --> 00:07:07,411 棚やディスプレイのデザイン 90 00:07:07,411 --> 00:07:11,730 プライスカードの一つ一つにまで 意識が向くようになります 91 00:07:12,370 --> 00:07:17,393 さらには このお店は このくらいの年代の この性別で 92 00:07:17,740 --> 00:07:20,810 こんな雑誌を読んでる人を ターゲットにしているな 93 00:07:21,210 --> 00:07:24,021 きっと あそこで買い物している あのお客さんは 94 00:07:24,021 --> 00:07:27,467 あのブランドも あんなタイプの雑貨も好きだろうな 95 00:07:27,467 --> 00:07:30,221 なんていう風に見えてくるんです 96 00:07:31,691 --> 00:07:35,521 自分のタイプじゃないからと スルーしていたお店も 97 00:07:35,521 --> 00:07:39,724 ここは 一体どんな人に向けた お店なんだろうかと 98 00:07:40,350 --> 00:07:44,150 想像を巡らせる対象となってきます 99 00:07:45,680 --> 00:07:52,518 自分の身につけた知識をもとに こんな風に推測や想像を巡らせていくのは 100 00:07:53,139 --> 00:07:57,760 さながらシャーロックホームズのようで なかなかに楽しいものです 101 00:07:58,680 --> 00:08:03,063 そのちょっとした楽しさを 日々味わえるだけでも 102 00:08:03,689 --> 00:08:07,630 デザインを学んでよかったなと 私は思います 103 00:08:09,490 --> 00:08:14,533 服に限らず 今皆さんが身につけている 腕時計やアクセサリーなど 104 00:08:15,120 --> 00:08:17,678 普段使っているノートやペン 105 00:08:18,009 --> 00:08:21,160 そして それらのパーツ 一つ一つも 106 00:08:22,410 --> 00:08:27,790 私たちの世界を構築している 無数のモノたち全て 107 00:08:28,440 --> 00:08:32,434 誰かしらの手によって デザインされています 108 00:08:34,670 --> 00:08:39,130 デザインを学び その身の回りのモノたちに 一歩 109 00:08:39,510 --> 00:08:41,220 一歩近付いてみる 110 00:08:41,680 --> 00:08:43,595 歩み寄ってみると 111 00:08:44,649 --> 00:08:47,377 それぞれの色や形 112 00:08:48,010 --> 00:08:52,307 機能に込められた 愛や情熱であったり 113 00:08:52,880 --> 00:08:55,660 商品を買わせるための戦略であったり 114 00:08:56,660 --> 00:08:59,731 企業やつくり手 デザイナーの 115 00:09:00,249 --> 00:09:04,109 様々な 意図や想いに意識が向き 116 00:09:05,070 --> 00:09:08,630 想像を巡らすことができるようになります 117 00:09:09,920 --> 00:09:10,825 すると 118 00:09:11,350 --> 00:09:14,550 普段 気にも留めていなかった モノたちの輪郭が 119 00:09:16,080 --> 00:09:21,320 ぼんやりとした世界の一部だった 風景の一部だったモノたちが 120 00:09:22,180 --> 00:09:24,700 くっきりと見えてきます 121 00:09:26,790 --> 00:09:29,609 すると 目に映る世界は 122 00:09:30,089 --> 00:09:34,877 広く 面白く 味わい深いものになり 123 00:09:35,790 --> 00:09:42,045 何気ない日常の一場面も なんだか楽しいものになってくるはずです 124 00:09:43,270 --> 00:09:47,725 また デザインを学ぶ というのは 125 00:09:48,019 --> 00:09:51,779 デザインをしていくうえで 必要となってくる 126 00:09:51,779 --> 00:09:57,898 様々な幅広い知識 そして その応用の仕方 127 00:09:58,186 --> 00:10:00,280 それを学ぶことでもあります 128 00:10:01,170 --> 00:10:05,798 その応用の対象を 自分の日常に向ければ 129 00:10:07,089 --> 00:10:13,454 日々の暮らしを より良くする そんなことも できてしまいます 130 00:10:15,710 --> 00:10:19,790 デザインの力で 社会がより良くなるなら 131 00:10:21,080 --> 00:10:25,217 自分の些細な日常を ちょっと良くすることくらい 132 00:10:25,510 --> 00:10:27,450 お手の物のはずです 133 00:10:29,000 --> 00:10:32,470 例えば デザインの基本要素でもある色 134 00:10:32,870 --> 00:10:34,006 色の知識 135 00:10:34,230 --> 00:10:40,020 色が持つそれぞれのイメージや心理効果を 知識として持っていれば 136 00:10:41,080 --> 00:10:43,170 朝 服を選ぶ時に 137 00:10:43,610 --> 00:10:47,050 今日は仕事の打ち合わせだから 信頼感を与えたい 138 00:10:47,050 --> 00:10:50,569 じゃあ 重めのトーンで寒色系 139 00:10:50,819 --> 00:10:53,773 紺色の服を着ていこう であったり 140 00:10:53,991 --> 00:10:56,201 今日はカジュアルな交流会だから 141 00:10:56,329 --> 00:11:00,805 親しみやすさを感じてもらうために 明るめの暖色系 142 00:11:01,079 --> 00:11:04,910 黄色やオレンジあたりの服で行こうかな といった具合に 143 00:11:05,310 --> 00:11:08,500 自分が相手に与える印象を 144 00:11:08,990 --> 00:11:15,280 ちょっとだけ自分の思い通りに 自分に有利にできたり 145 00:11:16,339 --> 00:11:21,495 時には 自分の気持ちを落ち着かせたり 高ぶらせたりも 146 00:11:22,990 --> 00:11:26,248 他にも色の知識は 日々のごはんを 147 00:11:26,248 --> 00:11:28,980 ちょっと美味しそうに 見せることもできちゃいます 148 00:11:29,880 --> 00:11:35,547 例えば チキンでもポークでも お肉のグリル料理を作ると 149 00:11:35,547 --> 00:11:40,238 なんだか全体的に茶色っぽくて 美味しそうに見えない 150 00:11:41,329 --> 00:11:45,646 そんな時には トマトとズッキーニ パプリカも一緒に焼いて 151 00:11:45,944 --> 00:11:52,040 盛り付けの器は紺色 仕上げにレモンを添えてみてください 152 00:11:53,190 --> 00:11:55,592 デザイン的な言葉で言えば 153 00:11:55,592 --> 00:12:00,190 色相 色数を増やして 重めのトーンで画面を締める 154 00:12:00,830 --> 00:12:05,380 アクセントに補色を加える といったところでしょうか 155 00:12:06,080 --> 00:12:10,130 それだけでも ごはんは ちょっと美味しそうに見えてきます 156 00:12:11,630 --> 00:12:14,990 他にも レイアウトの知識があれば 157 00:12:16,170 --> 00:12:20,398 ノート作り 資料作りに 応用することもできます 158 00:12:22,259 --> 00:12:26,000 見やすいノートで 勉強の効率が良くなったり 159 00:12:26,720 --> 00:12:30,962 仕事をしていくうえでも 営業の資料や内部資料が 160 00:12:31,300 --> 00:12:35,739 見やすい 伝わりやすいに 越したことはないですよね 161 00:12:37,529 --> 00:12:40,480 そんな 日常の些細なことも 162 00:12:41,510 --> 00:12:46,049 すべて立派なデザインだと 私は思います 163 00:12:47,680 --> 00:12:52,150 そして その日常を 自分の手でちょっと良くできる 164 00:12:52,510 --> 00:12:54,330 そのデザインの力は 165 00:12:55,250 --> 00:13:00,579 誰しもが持っていても いいものではないのかなと 思うのです 166 00:13:02,089 --> 00:13:05,983 皆さんの中には 特にファッションや料理に関しては 167 00:13:06,250 --> 00:13:10,787 感覚的にできてしまう人も 多いのではないかと思います 168 00:13:11,870 --> 00:13:16,740 その感覚的なものを 知識として学ぶと 169 00:13:17,600 --> 00:13:23,596 ある程度 公式化 マニュアル化を することができるようになります 170 00:13:24,920 --> 00:13:28,030 学べば学ぶほど 自分の手札は増え 171 00:13:28,480 --> 00:13:29,956 日常の中で 172 00:13:29,956 --> 00:13:35,042 あれ この公式って ここにも使えるな という場面が増えます 173 00:13:36,760 --> 00:13:38,134 応用の幅 174 00:13:38,400 --> 00:13:43,192 ちょっと良くできる物事が だんだん多くなるのです 175 00:13:44,940 --> 00:13:48,903 私自身はその対象が 自分の日常から 176 00:13:49,230 --> 00:13:53,530 自分の生まれ育った地域 伊豆修善寺へとなり 177 00:13:55,490 --> 00:13:59,140 地元をデザインの力で ちょっと良くしたい 178 00:13:59,630 --> 00:14:05,066 その思いで 2017年 大学4年生の時に 179 00:14:06,190 --> 00:14:12,130 『修善寺燕舎』という 地域密着型のデザインスタジオと 180 00:14:12,419 --> 00:14:16,893 直営の物販店舗を 修善寺の温泉街に構えました 181 00:14:18,550 --> 00:14:21,740 これまでの2年間は 日々店頭に立ち 182 00:14:22,430 --> 00:14:26,059 地域の方々や観光客の皆さんの声を聞き 183 00:14:27,649 --> 00:14:31,260 地元らしさ感じるお土産物のデザイン 184 00:14:31,920 --> 00:14:36,587 地域在住の作家を結びつけての 商品のプロデュースをしたり 185 00:14:38,089 --> 00:14:44,394 野外手づくり市や 訪日外国人に向けた 和食の料理教室などのイベント 186 00:14:44,840 --> 00:14:49,440 その企画と 関連するツールのデザイン 187 00:14:49,683 --> 00:14:53,193 そして実際の運営に取り組んできました 188 00:14:54,850 --> 00:14:58,510 2年経った今でも 地元のおじいちゃん おばあちゃんからは 189 00:14:58,730 --> 00:15:00,510 「雑貨屋さんの店長さん」 190 00:15:00,870 --> 00:15:04,590 もしくは「絵を描いていることを 仕事にしている子」 191 00:15:04,980 --> 00:15:07,010 そんな風に思われています 192 00:15:08,380 --> 00:15:11,650 それも仕事の一部ではありますが 193 00:15:12,700 --> 00:15:16,300 人の流れ お金の流れを常に見据え 194 00:15:17,620 --> 00:15:21,564 地域に根ざした ことづくり ものづくりで 195 00:15:21,902 --> 00:15:24,855 地域の活性化をそっと支えていく 196 00:15:25,540 --> 00:15:29,743 地域そのものを デザインしていく ちょっと良くしていく 197 00:15:30,830 --> 00:15:33,130 それが私の仕事です 198 00:15:35,190 --> 00:15:41,689 もちろん デザインを学んだからこそ 今はデザイナーとして仕事をしています 199 00:15:42,720 --> 00:15:46,059 しかし かつての私自身が そうであったように 200 00:15:46,889 --> 00:15:49,695 デザインを学ぶ ということは 201 00:15:50,317 --> 00:15:53,829 デザイナーになる方法を学ぶ ということと 202 00:15:53,829 --> 00:15:56,263 決してイコールではありません 203 00:15:57,880 --> 00:16:01,360 デザインを学ぶと 目に映る世界は 204 00:16:01,800 --> 00:16:06,873 広く 面白く 味わい深いものになります 205 00:16:07,580 --> 00:16:12,340 そして 自分の日常を 明日を ちょっと良くできる 206 00:16:12,620 --> 00:16:16,734 そんな素敵な力を 手に入れることもできてしまいます 207 00:16:17,769 --> 00:16:21,586 そして その素敵なデザインという力は 208 00:16:22,040 --> 00:16:27,778 デザイナーと呼ばれる 一握りの人が使えるような特殊な力ではなく 209 00:16:28,950 --> 00:16:34,269 誰にでも あなたにでも 手にできる力です