マーク・ブラウンのGame Maker's Toolkitへようこそ
ゲームデザインについてのシリーズだ
ユーザー作成のコンテンツがあるゲームは
デザイナー志望の人にとっていい力試しになりうる
リトルビッグプラネットやDuke Nukem 3Dの
簡単なステージ作成エンジンBuild
Trialsのトラックエディターやスカイリムの
modツールなどを使えばデザインに挑戦できる
UnityやXcodeなどを学ぶ必要もない
だから僕はWii Uのスーパーマリオメーカーを
楽しみに待っていた
自分でマリオの面を作れるゲームだ
僕が作りたいのは意地悪な面やネタ面ではない
任天堂のデザイン哲学に従って
優れた面を作れるかどうかを試してみたいんだ
マリオ作品の中にあってもおかしくないような面を
でも、真っ白な画面とクリボーや土管の
入った箱を目の前にすると
どこから始めればいいのかわからない
自分の動画「マリオ3Dの4段階式ステージデザイン」を
思い返してみたのだが、それでも詰まってしまった
幸運にも、このエディターには他の利点がある
参考にできる優れたアイデアとその実践が
ゲームそれ自体の中にたくさんあるという点だ
スーパーマリオメーカーの場合
スーパーマリオ、マリオ3、スーパーマリオワールド
そしてNewスーパーマリオUだ
そのことを念頭に置きつつ、各ゲームから
1つずつ僕が気に入った面を分析して
それらがどういう作りになっていて
プレイヤーを試し、驚かせているかを突き止める
そこから僕のステージのために拝借できる
アイデアを探してみよう
NewスーパーマリオUから始めよう
面はソーダジャングルの「どくぬまにうかぶシーソー丸太」だ
このステージでまず目にするものは、実はちょっと変だ
ブロックの上にハナチャンがいる
特に危険ではない 倒すくらいしかやることはない
やや難しめのステージなので
最初に軽いご褒美を、ということだろうか
ここでステージの主な仕掛けが導入される
自動で上下する橋だ
感覚はここでつかめるが、危険はない
先端部分は水中に入りさえしない
どこに立ってもマリオは安全
乗る際に小さいジャンプがあるだけだ
パワーアップのブロックがあり、ここで
2つのシーソーをまたぐ長めのジャンプがある
コインの配置が理想的なジャンプのタイミングを示している
このノコノコは危険な相手ではない
楽しい瞬間のための道具だ
マリオ上級者はもう1体のノコノコに甲羅を投げるだろう
ステージの配置のおかげで、ハナチャンを3体倒せる
先へ進む前に、このあまり隠れていない土管に
気づくかもしれない これに入ると
このゲームの隠しアイテム、ビッグコインが手に入る
ここはかなり難易度が高い
この時点では出てきていない仕掛けを使った
上級者向けのセクションだ
とにかく、地上に戻ろう 基本のシーソーの
仕掛けの難易度が上がっているのがわかる
ギャップは大きくなり、足場は毒の池に触れている
そしてここで初めて妨害する敵が出てくる
こいつらは定期的に足場の間に現れる
ジャンプと着地のタイミングを考慮させるためだ
ジャンプがもう1か所と、また妨害の敵
今度は足場の上にハナチャンがいるので
ジャンプで踏みつけて移動する必要がある
基本のジャンプに少し変化を加えている
ここからだんだん難しくなってくる
この橋は支点が1つしかなく、360度回転している
2つの橋の回転は周期が合っていない
2つとも横に並ぶのを待っても無駄だ
どうしても難しいジャンプを強いられる
このブロックは興味深い
マリオ作品はいつも難しい決断を迫ってくる
怖いのでブロックを無視してもいいが
危険を冒して1UPキノコを狙ってもいい
これは必須ではないので、どちらを選んでもいい
ここは一見すると難しそうだが、実は
お楽しみのための舞台だ
マリオ作品は何といっても楽しいゲームだ
プレイヤーのためにこういう瞬間を用意しているのだ
それにここでミスすることはほぼない
ノコノコとハナチャンの配置からして
プレイヤーはまず間違いなく右に甲羅を投げるからだ
この赤いリングは時限式のコインを出現させる
これは重要なポイントだ
マリオでスピードプレイをするのは楽しいが
ゆっくり慎重に進んだ方が安全性は高い
瞬間的に急がせることで、タイムアタック的な
楽しみを演出することができる
想像してみてほしい この区間でトゲ球が落ちるのを
いちいち待ちながら進んだら
かなり退屈になっていただろう
次は回転橋の変化形だ
長すぎるので、縦になっている時は
反対側にジャンプできない
が、コインの輪に誘われてミスをする可能性もある
安全地点までの距離が長くなっていることも
難易度上昇の一因だ
この表の赤色は水に落ちる地点、緑は安全地帯だ
ステージが進むにつれ、その場で判断しつつ
急いで動かなければならない期間が長くなる
リラックスする暇がなくなってくるのだ
ここでは次の安全地帯が見えない
とにかく前進して、即興で対応しなければいけない
ここを乗り越えると、ご褒美がある
楽に倒せるノコノコ3体だ
そして最後の難関、回転橋の連続だ
初めて登場する変化形が1つあり
次の安全地帯まで長い距離がある
最後は開始地点を思い出させる、ハナチャンだ
危険はないが倒すしかない
マリオ3には優れた部分がたくさんあるが
今回プレイしていて、特に印象に残ったステージが1つある
このステージには騙された
まんまと引っかかってしまった
それは4-6面 有名な巨大の国だ
実はNewスーパーマリオUを思い出させる
部分がここにはある
一切危険のないノコノコがいるのだ
まあ倒すだろう 君はひどい奴だ
このステージはギミックという感が強い
敵を巨大サイズと通常サイズで入れ替えられる
この魔法のドアに入ればいい
大した違いはないが、選べるのは面白い
いいアイデアだと思う
さて、ここがいたずらの区間だ
ノコノコを飛び越えて、この壁にぶつかる
するとスターが出現する
マリオをプレイしたことがない人に説明すると
これを取ると短時間無敵になって
触れた敵を瞬殺することができる
スターを取ったらまずこのクリボーを倒す
殺戮の衝動にかられて突き進み
このノコノコも倒しに行く しかし脱出しようとすると
隠しブロックが頭上に出現する
そしてここにも、ここにもある!
3つ目のブロックは1UPキノコを出すが
多分取れないだろう しかもスターは
このノコノコたちに到達する頃には切れてしまう
これはサプライズの瞬間だ
開発者とプレイヤーの間で交わされるジョークなのだ
印象的な瞬間なのは間違いない
ステージの残りの部分は普通だ
足場のジャンプがいくつかある
ノコノコは特に倒しにくい敵ではないが
予測しやすい移動パターンのおかげで
この区間のような単純な足場ジャンプに
タイミングの要素を加えている
スーパーマリオワールドでは
チョコレーとう3を見ていく
このステージの仕掛けはゲーム序盤
ドーナッツへいや3に出たものの高難度バージョンだ
ここでは回転する足場には腕が1つしかない
最初は基本通り、安全な環境でアイデアを試す
乗るのは簡単だし、敵はいない
足場を1つ越えれば安全地帯だ
すぐに追加要素が出てくる
ここでは支点にノコノコがいる
支点に乗りたければ、ノコノコに当たったり
踏んだ反動で落ちないようにする必要がある
ここは安全地帯までに3つの回転橋がある
ここの足場間の距離は
こちらより短い わずかな違いだが
難易度は上昇している
ここでも、ノコノコを相手にしてブロックを取るか
無視して上を進むかの選択肢がある
ここの2つの回転橋は周期が合わない
これもわずかな違いだが
仕組みを変化させて、乗り越えるべき
障害を増やしている
ここでも土管に入るかどうかを選べる
入った場合、いいご褒美がもらえる
楽しく爽快なミニゲームでコインを集められる
マリオのステージは危険と楽しさのバランスを
上手く取ることが肝心だ
リスクの多い部分にはそれに見合うご褒美を用意すること
気づかないかもしれないが、実のところここは
リスクの方が大きい このルートに行くと
中間地点を逃してしまう
そして中間地点は生意気にも空中に浮かんでいる
危険な上ルートを通り、小さな足場に着地
しなければならないのだ
さらにいくつか足場を越えたら、変化形が出てくる
支点はノコノコではなく、チョロボンに守られている
踏めないし、下まで来るので
足場が下にある時はしゃがまなければいけない
古典的な妨害もある
そしてフィナーレだ 安全地帯までに6つの足場
そのいくつかは周期がずれている
ほぼ全ての支点にチョロボンがいる
ハテナブロック1つ、ノコノココイン1つがあるのは
リスクを取らせるためだ パタパタの妨害もある
そしてツタ、それにステージの仕掛けの
象徴が最後に登場して、終了だ
最後はスーパーマリオだ このゲームのステージは
他よりもややシンプルだ
この頃任天堂はまだ地位を確立していなかったし
初代ということもあって
パックンフラワーなどの敵や障害は
今のプレイヤーにとってもう新鮮ではない
それでも学べることは多い
ゲーム史上最も分析されている1-1面だけじゃない
ここでは8-2面で僕が好きな部分と
そうでない部分を見せよう
この面では再びジュゲムが出現し、開幕から
パイポを投げて攻撃してくる
それに壊れた階段でパタパタも避ける必要がある
容赦のない面だ
だがここはジュゲムを安全確実に倒せる
位置に移動できる
以前の面でプレイヤーを苦しめた敵を倒せるのだ
ハーフライフ2でヘリに追い回された末に
ようやく撃破できた時を思い出す
僕の印象に残ったのはここだ
このバネに乗るのだが
すると1UPキノコが出る しかし取れないので
急いで先へ進まなければならない
上のキノコに目をやりつつ、下の穴や敵にも気を配る
これもまたプレイヤーにタイムアタックを
促している一例だ
たった数秒でも、プレイヤーは
勢いとスピードの興奮を味わうことができる
次の区間ではキラーに囲まれる
しかしジャンプに慣れていれば
上の足場をキープすることで
全ての敵を回避することができる
ただしこいつが出てくるまでの話だ
さて、この部分はいまいちだ
ただの大ジャンプ区間で、残機を消耗する
難しいが面白くない
ジャンプの距離を長くしすぎると
理不尽で楽しくないものになってしまう
その後の区間は難しいが、障害物はシンプルだ
敵は前にも出た奴らだが、ジャンプの
タイミングに注意させる配置になっている
最初に出たものと似た、より穴の多い
階段を越えて、ステージクリアだ
さて、僕の初めてのマリオメーカー面を作るにあたって
これまでの発見を振り返ろう
典型的なマリオの面は1つか2つだけのアイデアで
構成され、それを繰り返して徐々に難易度を上げていく
ジャンプの穴を広げることもあるし
タイミングを難しくすることもある
タイミングは安全地帯までの距離を長くしたり
敵を障害物として配置することで難しくできる
仕組みを完全に変えたり、より複雑にしたり
セーフティネットをなくしたり、ということもある
コインを使えばプレイヤーを誘導できる
隠し要素を使えばリスクの大きいプレイを誘える
時限式のイベントで一時的に急がせることもできる
また、ご褒美や敵を一掃できる機会を用意することで
楽しく爽快な瞬間を演出できる
そして僕が作ったのがこれだ
しかしマリオメーカー最大の制限はおそらく
独自のギミックを作れないという点だろう
道具箱に入っているものを使うしかない
だから線上を移動する足場は特に新しくはないが
この基本的要素を活用して
何とか新しいものを作ってみよう
面の開始直後は、安全なエリアで足場の
仕組みを見ることができる
失敗してもセーフティネットがあるので再挑戦できる
キノコを入手して
先に出るもののヒントも見える
繰り返しの最初は、邪魔するパタパタを越えて
2つの足場間をジャンプすること
それからクリボーが音符ブロックで跳ねる場面がある
正直これは無意味だが、偶然起こって
気に入ったので残してある
次は3つの移動する足場だ
ここでプレイヤーは選択できる
そのまま移動して安全に行くか
トゲをすり抜けて上に行く危険を冒すか
上に行くと、ちょっとした難関が待っている
キラーと落ちる足場、それにトゲだ
その後は1UPキノコを追いかける区間
これは完全にマリオ1のパクリだが
ノコギリがあるので面の残りの部分と調和はしている
素早ければ1UPを取れるが、取れないと
このトゲの上に落ちてしまう
いずれにしろ、ドアに入れば戻れる
ドアを上空に配置したのはマリオUSAへのオマージュだ
マリオメーカーにないのが可哀想だったのでね
とにかくここに戻ると、小さい足場にノコノコがいる
ところで僕はこのキノコ型足場を使っている
機能的には普通の足場と全く同じなのだが
こっちの方が安全でない感じがするのだ
考えすぎかもしれないが
次は火炎放射器を越えて進む
あえて下降するように線を引いている
火炎放射器のパターンを観察する時間を与えるためだ
それから回避することになる
ここは上に逃げれば安全だが
そうするとハテナブロックの中身がわからない
ちなみに羽根だ
ここで1つ安全地帯、そして――
何とまあ、これは予想外の出来事だ
だが面白いし、低確率でランダムに起きるというのもいい
これは残しておこう
次の部分は準備段階で、警告の役目を果たしているが
ジャンプしない限り危険はない
しかしこの足場から見える次のバージョンは危険だ
乗っている間にどうすべきか考えられる
また難関の前には
爽快な瞬間がある
さて、ここの解法はもちろん、音符ブロックを
使ってノコギリを飛び越えることだが
足場とタイミングを合わせるのは難易度が高めだ
取れないコインはちょっと意地悪だ
しかし本当のご褒美は甲羅で
階段に向かって投げれば
トゲゾーの群れを倒して残機をいくつか増やせる
壁の中のノコギリは開始地点のエコーだ
ブックエンドみたいなものだ
そして最後の選択肢がある
楽な足場でゴールに向かうか
上に乗ってノコギリを避け、残機アップを狙うか
ふう!まあこんなところか
僕の初めてのマリオメーカー面だ 出来には満足している
完璧ではない ちょっと簡単かもしれない
音符ブロックのジャンプはもう少し難しくてもよかった
1UPを追いかけるのはまず失敗しない
キラーは意外と遅いのだ
でも全体として見れば、初めてにしてはなかなかだ
それも主に分析から見つけた原則のおかげだ
では、君の考えを聞かせてほしい
マリオメーカーが発売されたら
コメント欄に君の面コードを載せてくれ
「いいね!」とチャンネル登録をよろしく
PatreonでGame Maker's Toolkitを支援することも
考えてみてほしい