1 00:00:00,000 --> 00:00:03,000 遂に現実のものとなろうとしています-- 2 00:00:03,000 --> 00:00:07,000 製品をというか...製品のデータを 3 00:00:07,000 --> 00:00:10,000 Webからダウンロードして 4 00:00:10,000 --> 00:00:13,000 自分好みに手を加えたり 5 00:00:13,000 --> 00:00:15,000 カスタマイズしたりして 6 00:00:15,000 --> 00:00:18,000 これをある卓上機器に送信すれば 7 00:00:18,000 --> 00:00:21,000 その場で製品が 8 00:00:21,000 --> 00:00:23,000 出来上がってしまうんです 9 00:00:23,000 --> 00:00:25,000 私たちが皆さんの代わりに 10 00:00:25,000 --> 00:00:27,000 ご希望のものを 11 00:00:27,000 --> 00:00:30,000 ささっと造ることもできます 12 00:00:30,000 --> 00:00:32,000 こんなことができるのは 13 00:00:32,000 --> 00:00:34,000 積層造形技術― 14 00:00:34,000 --> 00:00:36,000 もしくは3Dプリントという 15 00:00:36,000 --> 00:00:39,000 新技術のおかげです 16 00:00:39,000 --> 00:00:41,000 これが3Dプリンタです 17 00:00:41,000 --> 00:00:43,000 この機器は 18 00:00:43,000 --> 00:00:45,000 30年近くも前から存在していて 19 00:00:45,000 --> 00:00:47,000 そう考えると驚くべきことですが 20 00:00:47,000 --> 00:00:49,000 広く知られるようになったのは 21 00:00:49,000 --> 00:00:51,000 ごくごく最近のことです 22 00:00:51,000 --> 00:00:54,000 これにはもちろんデータが必要です 23 00:00:54,000 --> 00:00:57,000 このペンのデータを入稿してみましょう 24 00:00:57,000 --> 00:01:00,000 データは3Dで形状を記述するようになっています 25 00:01:00,000 --> 00:01:02,000 これを材料とともに 26 00:01:02,000 --> 00:01:04,000 プリンタに入れます 27 00:01:04,000 --> 00:01:06,000 プリンタ内でこれを 28 00:01:06,000 --> 00:01:08,000 一層一層処理していきます 29 00:01:08,000 --> 00:01:11,000 こうして完成品ないし 30 00:01:11,000 --> 00:01:13,000 何かのパーツとしての 31 00:01:13,000 --> 00:01:16,000 造形品ができあがります 32 00:01:16,000 --> 00:01:19,000 しかし30年もこういったものがあるのに 33 00:01:19,000 --> 00:01:21,000 なぜ知られていなかったのでしょう? 34 00:01:21,000 --> 00:01:24,000 これらは概して非効率的で 35 00:01:24,000 --> 00:01:27,000 入手は困難 処理速度は遅く 36 00:01:27,000 --> 00:01:29,000 更に とても高額であったため 37 00:01:29,000 --> 00:01:31,000 あまり知られずにいました 38 00:01:31,000 --> 00:01:33,000 しかし 今日では 39 00:01:33,000 --> 00:01:35,000 多くの障壁がなくなり 40 00:01:35,000 --> 00:01:37,000 3Dプリンタが 41 00:01:37,000 --> 00:01:39,000 現実のものになりつつあります 42 00:01:39,000 --> 00:01:41,000 今すぐとは言わなくても 43 00:01:41,000 --> 00:01:43,000 皆さんも近い将来には 44 00:01:43,000 --> 00:01:46,000 3Dプリンタが使えるようになるんです 45 00:01:46,000 --> 00:01:48,000 3Dプリンタは 46 00:01:48,000 --> 00:01:50,000 製造業を変革します 47 00:01:50,000 --> 00:01:53,000 そして 私たちの生活 ビジネス 48 00:01:53,000 --> 00:01:55,000 私たちの子ども達の生活も変革します 49 00:01:55,000 --> 00:01:58,000 3Dプリンタはどのように動作するのでしょう? 50 00:01:58,000 --> 00:02:00,000 基本的にはCADデータという 51 00:02:00,000 --> 00:02:02,000 業務用の製品設計プログラムで作られた 52 00:02:02,000 --> 00:02:04,000 製品設計データを読み込ませます 53 00:02:04,000 --> 00:02:06,000 彼はエンジニアですが 54 00:02:06,000 --> 00:02:09,000 建築家や製品デザイナーなども 55 00:02:09,000 --> 00:02:12,000 3D製品を作っています 56 00:02:12,000 --> 00:02:14,000 そしてこのデータをプリンタに送り 57 00:02:14,000 --> 00:02:17,000 全体を2Dの断面図へと 58 00:02:17,000 --> 00:02:19,000 輪切りにしていきます 59 00:02:19,000 --> 00:02:21,000 サラミを 60 00:02:21,000 --> 00:02:24,000 スライスするようなものです 61 00:02:24,000 --> 00:02:27,000 このデータを一枚ずつ転送して 62 00:02:27,000 --> 00:02:29,000 製品の足下から造形が始まります 63 00:02:29,000 --> 00:02:32,000 そこから上へ上へ つまり 64 00:02:32,000 --> 00:02:36,000 前の層に次の層を重ねる 65 00:02:36,000 --> 00:02:38,000 積層過程をとっています 66 00:02:38,000 --> 00:02:41,000 材料ですが 67 00:02:41,000 --> 00:02:43,000 液体か 68 00:02:43,000 --> 00:02:46,000 粉末のものを使用します 69 00:02:46,000 --> 00:02:48,000 次に接合過程ですが 70 00:02:48,000 --> 00:02:51,000 溶かして積むか 積んでから溶かします 71 00:02:51,000 --> 00:02:54,000 こちらはEOS製のレーザー焼結機です 72 00:02:54,000 --> 00:02:56,000 実際にレーザーを使用して 73 00:02:56,000 --> 00:02:59,000 古い層に新しい層を焼結するものです 74 00:02:59,000 --> 00:03:01,000 早送りしましょう -- 75 00:03:01,000 --> 00:03:03,000 数時間を経て 76 00:03:03,000 --> 00:03:05,000 実際に使用可能な 77 00:03:05,000 --> 00:03:07,000 製品が完成します 78 00:03:07,000 --> 00:03:11,000 こんなにも素晴らしいアイディアが 79 00:03:11,000 --> 00:03:14,000 現実のものとなりつつあるんです 80 00:03:14,000 --> 00:03:17,000 画面上のものは全て 81 00:03:17,000 --> 00:03:19,000 同じ方法で-- 82 00:03:19,000 --> 00:03:21,000 3Dプリンタで造られたものです 83 00:03:21,000 --> 00:03:23,000 ご覧の通り 84 00:03:23,000 --> 00:03:25,000 靴を初め 85 00:03:25,000 --> 00:03:28,000 ステンレスの指輪 86 00:03:28,000 --> 00:03:30,000 プラスチックの携帯カバー 87 00:03:30,000 --> 00:03:33,000 脊椎のインプラントは 88 00:03:33,000 --> 00:03:35,000 医療用チタンで作りました 89 00:03:35,000 --> 00:03:37,000 更に エンジンのパーツもあります 90 00:03:37,000 --> 00:03:39,000 皆さんお気づきでしょう 91 00:03:39,000 --> 00:03:41,000 これらは全て 入り組んだ大変複雑な製品です 92 00:03:41,000 --> 00:03:44,000 並外れた構造です 93 00:03:44,000 --> 00:03:47,000 機器にデータを送信する前に 94 00:03:47,000 --> 00:03:50,000 3Dのデータを2Dに輪切りしているため 95 00:03:50,000 --> 00:03:52,000 その他の造形技術よりも 96 00:03:52,000 --> 00:03:54,000 複雑な構造のものを造形できるのです 97 00:03:54,000 --> 00:03:57,000 実際のところ 3Dプリンタ以外では 98 00:03:57,000 --> 00:04:01,000 こういったものは作れないかもしれません 99 00:04:01,000 --> 00:04:04,000 それだけでなく ヒンジなどの動く部分を含むパーツ 100 00:04:04,000 --> 00:04:06,000 つまりパーツの中のパーツも作れるんです 101 00:04:06,000 --> 00:04:09,000 手作業の必要性が完全に無くなるところも 102 00:04:09,000 --> 00:04:11,000 でてくるということです 103 00:04:11,000 --> 00:04:13,000 すごいですよね 104 00:04:13,000 --> 00:04:15,000 本当にすごいんですよ 105 00:04:15,000 --> 00:04:17,000 今日の3Dプリンタは 106 00:04:17,000 --> 00:04:19,000 こんなものまで作れるんです 107 00:04:19,000 --> 00:04:22,000 高さは3m弱にも達します 108 00:04:22,000 --> 00:04:24,000 厚さ5 - 10mmの 109 00:04:24,000 --> 00:04:27,000 人口砂岩のスライスを 110 00:04:27,000 --> 00:04:31,000 ゆっくりと一枚ずつ 重ねて 111 00:04:31,000 --> 00:04:33,000 できたものです 112 00:04:33,000 --> 00:04:36,000 これはShiroという建築会社の作品です 113 00:04:36,000 --> 00:04:38,000 実際に中を歩くこともできますよ 114 00:04:38,000 --> 00:04:40,000 全く正反対に 115 00:04:40,000 --> 00:04:42,000 極小のものも作れます 116 00:04:42,000 --> 00:04:44,000 このパーツの 117 00:04:44,000 --> 00:04:47,000 一枚の層の厚さは4μmです 118 00:04:47,000 --> 00:04:50,000 この繊細さは圧巻です 119 00:04:50,000 --> 00:04:52,000 驚くほど繊細な 120 00:04:52,000 --> 00:04:55,000 ディテールを再現してくれます 121 00:04:55,000 --> 00:04:57,000 さて 誰が使うんでしょうか? 122 00:04:57,000 --> 00:05:00,000 製品がとても早く作れる性質上 123 00:05:00,000 --> 00:05:03,000 製品デザイナーが多く使用してきました 124 00:05:03,000 --> 00:05:06,000 もしくは 製品の試作品を作りたい時や 125 00:05:06,000 --> 00:05:09,000 素早く反復的にデザインを改良していく時に利用されます 126 00:05:09,000 --> 00:05:13,000 このテクノロジーのすごいところは 127 00:05:13,000 --> 00:05:16,000 オーダーメード製品を大量生産できることです 128 00:05:16,000 --> 00:05:19,000 規模の経済はほとんど関係ありません 129 00:05:19,000 --> 00:05:22,000 特注製品が容易に作れるようになりました 130 00:05:22,000 --> 00:05:24,000 その他には例えば 131 00:05:24,000 --> 00:05:26,000 建築家は模型を作りたいですよね 132 00:05:26,000 --> 00:05:28,000 こちらは 133 00:05:28,000 --> 00:05:31,000 ベルリン自由大学です 134 00:05:31,000 --> 00:05:33,000 フォスター・アンド・パートナーのデザインです 135 00:05:33,000 --> 00:05:36,000 3Dプリンタなしでこの模型は作れません 136 00:05:36,000 --> 00:05:39,000 手で組み立てるとしてもかなり大変でしょうね 137 00:05:41,000 --> 00:05:44,000 こちらはエンジンパーツです 138 00:05:44,000 --> 00:05:47,000 Within Technologiesと3T RPDという企業が 139 00:05:47,000 --> 00:05:50,000 共同製作したものです 140 00:05:50,000 --> 00:05:52,000 内部構造も 141 00:05:52,000 --> 00:05:54,000 本当に本当に繊細です 142 00:05:54,000 --> 00:05:56,000 3Dプリント技術によって 143 00:05:56,000 --> 00:05:58,000 デザインの障壁が 144 00:05:58,000 --> 00:06:00,000 取り除かれ 145 00:06:00,000 --> 00:06:02,000 大量生産が可能となります 146 00:06:02,000 --> 00:06:05,000 こちらはエンジンを分解したものです 147 00:06:05,000 --> 00:06:09,000 膨大な数の冷却経路が見えますね 148 00:06:09,000 --> 00:06:12,000 つまりそれは効率の良い製品である事を意味します 149 00:06:12,000 --> 00:06:15,000 通常の生産技術はおろか手作業でも 150 00:06:15,000 --> 00:06:17,000 このパーツは作れません 151 00:06:17,000 --> 00:06:19,000 冷却水を冷却するための 152 00:06:19,000 --> 00:06:22,000 経路をパーツ内に作ることにより 153 00:06:22,000 --> 00:06:24,000 効率化が図られています 154 00:06:24,000 --> 00:06:26,000 使用範囲は 155 00:06:26,000 --> 00:06:29,000 航空宇宙産業や自動車産業にも及びます 156 00:06:29,000 --> 00:06:32,000 パーツも軽量化されますし 157 00:06:32,000 --> 00:06:34,000 材料の廃棄も減ります 158 00:06:34,000 --> 00:06:37,000 そのため従来の大量生産以上の 159 00:06:37,000 --> 00:06:40,000 生産性と効率性を確保できるのです 160 00:06:40,000 --> 00:06:42,000 このような複雑な構造が 161 00:06:42,000 --> 00:06:44,000 作成できるということを 162 00:06:44,000 --> 00:06:46,000 ハニカム構造に応用して 163 00:06:46,000 --> 00:06:49,000 インプラントを作ることができます 164 00:06:49,000 --> 00:06:51,000 インプラントにおいては 165 00:06:51,000 --> 00:06:53,000 通常 多孔性のものの方が 166 00:06:53,000 --> 00:06:55,000 理想的です 167 00:06:55,000 --> 00:06:57,000 なぜなら 体の組織が隙間にまで成長できる上に 168 00:06:57,000 --> 00:07:00,000 拒絶反応の心配も少なくなります 169 00:07:00,000 --> 00:07:03,000 しかし 従来の方法では思うように作れません 170 00:07:03,000 --> 00:07:05,000 3Dプリンターの到来に伴い 171 00:07:05,000 --> 00:07:07,000 これからはよりよい 172 00:07:07,000 --> 00:07:09,000 インプラントが作れるようになったのです 173 00:07:09,000 --> 00:07:11,000 実際 オーダーメイドの製品を 174 00:07:11,000 --> 00:07:14,000 大量に作ることができるということは 175 00:07:14,000 --> 00:07:16,000 つまり 各個人に合わせた 176 00:07:16,000 --> 00:07:18,000 インプラントが作れるということです 177 00:07:18,000 --> 00:07:20,000 お気づきの通り 178 00:07:20,000 --> 00:07:24,000 このプリンタも 生み出される製品の品質も素晴らしいものです 179 00:07:24,000 --> 00:07:26,000 最終製品の 180 00:07:26,000 --> 00:07:28,000 製造にも利用されることでしょう 181 00:07:28,000 --> 00:07:30,000 実際 ディテールや 182 00:07:30,000 --> 00:07:32,000 クオリティが向上したので 183 00:07:32,000 --> 00:07:35,000 動作速度も改善されて 184 00:07:35,000 --> 00:07:37,000 より廉価になってきています 185 00:07:37,000 --> 00:07:39,000 更に小型化も進み 186 00:07:39,000 --> 00:07:41,000 机の上にも載せられます 187 00:07:41,000 --> 00:07:43,000 組立て式のものなら 188 00:07:43,000 --> 00:07:45,000 現在 販売価格は300ドル程度です 189 00:07:45,000 --> 00:07:47,000 本当に驚かされるばかりです 190 00:07:47,000 --> 00:07:49,000 しかし ここで疑問が浮上します 191 00:07:49,000 --> 00:07:52,000 なぜ 自宅に持っていないのか? 192 00:07:52,000 --> 00:07:54,000 その理由は単純で 皆さんは 193 00:07:54,000 --> 00:07:56,000 3Dプリンタ用のデータを 194 00:07:56,000 --> 00:07:58,000 作れないからです 195 00:07:58,000 --> 00:08:00,000 皆さんが3Dプリンタを持っていたとしても 196 00:08:00,000 --> 00:08:02,000 それをどう操作して 197 00:08:02,000 --> 00:08:04,000 欲しいものを作るのかが分かりません 198 00:08:04,000 --> 00:08:06,000 しかし テクノロジーやソフトウェア 199 00:08:06,000 --> 00:08:08,000 そして作業手順の改善により 200 00:08:08,000 --> 00:08:10,000 こういった障壁もなくなりつつあります 201 00:08:10,000 --> 00:08:12,000 私たちは 202 00:08:12,000 --> 00:08:15,000 3Dプリンタを避けては通れない 203 00:08:15,000 --> 00:08:17,000 ところまで来ています 204 00:08:17,000 --> 00:08:19,000 実際にこのテクノロジーによって 205 00:08:19,000 --> 00:08:21,000 製造業は 206 00:08:21,000 --> 00:08:23,000 大きな変化を迎えるでしょう 207 00:08:23,000 --> 00:08:25,000 更に革命が起こるのではないかと 208 00:08:25,000 --> 00:08:27,000 私は考えています 209 00:08:27,000 --> 00:08:29,000 今日では 210 00:08:29,000 --> 00:08:31,000 Webから製品データを落とせます 211 00:08:31,000 --> 00:08:33,000 机の上にあるような 212 00:08:33,000 --> 00:08:36,000 ペン ホイッスル レモン絞り器など 213 00:08:36,000 --> 00:08:39,000 Google SketchUpのようなソフトで 214 00:08:39,000 --> 00:08:41,000 いとも簡単に 215 00:08:41,000 --> 00:08:44,000 一から製品デザインをすることもできます 216 00:08:44,000 --> 00:08:46,000 3Dプリンタを使って 217 00:08:46,000 --> 00:08:49,000 Webからスペアパーツを落とすこともできます 218 00:08:49,000 --> 00:08:51,000 想像してみてください 219 00:08:51,000 --> 00:08:53,000 自宅の掃除機を考えてみましょう 220 00:08:53,000 --> 00:08:56,000 壊れたらスペアパーツが必要ですよね 221 00:08:56,000 --> 00:08:59,000 しかし 製品の製造は終了していたとします 222 00:08:59,000 --> 00:09:01,000 でも実際には 223 00:09:01,000 --> 00:09:03,000 インターネットにアクセスして 224 00:09:03,000 --> 00:09:05,000 デザインデータベースから 225 00:09:05,000 --> 00:09:07,000 製造が終了してしまった 226 00:09:07,000 --> 00:09:09,000 パーツのデータを探して 227 00:09:09,000 --> 00:09:12,000 それをダウンロードできるんです 228 00:09:12,000 --> 00:09:14,000 自宅でこれを3Dプリントすれば 229 00:09:14,000 --> 00:09:17,000 すぐに利用可能なんです 230 00:09:17,000 --> 00:09:19,000 実際にパーツが作れるということは 231 00:09:19,000 --> 00:09:21,000 文字通り 機械が自分で 232 00:09:21,000 --> 00:09:23,000 自分自身を作ることもできます 233 00:09:23,000 --> 00:09:26,000 自分自身を作り上げる機械ですよ 234 00:09:26,000 --> 00:09:28,000 これは一種の卓上プリンターで 235 00:09:28,000 --> 00:09:31,000 RepRapというものの部品です 236 00:09:31,000 --> 00:09:34,000 しかし 我々が最も関心を寄せているのは 237 00:09:34,000 --> 00:09:36,000 個々のニーズに合わせた 238 00:09:36,000 --> 00:09:39,000 特注製品の大量生産です 239 00:09:39,000 --> 00:09:41,000 膨大な量の製品検査も 240 00:09:41,000 --> 00:09:43,000 組み立てのために 241 00:09:43,000 --> 00:09:46,000 製品を中国に送る必要もなくなります 242 00:09:46,000 --> 00:09:50,000 全て目の前でできあがってしまいますから 243 00:09:50,000 --> 00:09:52,000 言い換えれば 244 00:09:52,000 --> 00:09:54,000 次世代のオーダーメードが 245 00:09:54,000 --> 00:09:57,000 利用可能になったということです 246 00:09:57,000 --> 00:09:59,000 誰もが自分の好みに合わせて 247 00:09:59,000 --> 00:10:01,000 完成品をデザインすることが 248 00:10:01,000 --> 00:10:04,000 可能となったのです 249 00:10:04,000 --> 00:10:06,000 オーダーメードやカスタマイズの考え方には 250 00:10:06,000 --> 00:10:08,000 皆さん慣れ親しんでいることでしょう 251 00:10:08,000 --> 00:10:10,000 Nikeなどが大手がやっているオーダーメードが 252 00:10:10,000 --> 00:10:12,000 Web上で誰でもできるのです 253 00:10:12,000 --> 00:10:14,000 実際 大手ブランドはよく 254 00:10:14,000 --> 00:10:16,000 顧客に対して 255 00:10:16,000 --> 00:10:18,000 自社製品と 256 00:10:18,000 --> 00:10:20,000 触れあう場を提供しています 257 00:10:20,000 --> 00:10:22,000 例を挙げるなら 258 00:10:22,000 --> 00:10:24,000 Smart や Prada や 259 00:10:24,000 --> 00:10:26,000 Ray Banなどがそうですが 260 00:10:26,000 --> 00:10:28,000 これは真の特注大量生産ではありません 261 00:10:28,000 --> 00:10:30,000 同一製品を少しいじくっただけの 262 00:10:30,000 --> 00:10:33,000 異形製品と呼ばれるものです 263 00:10:33,000 --> 00:10:36,000 しかし3Dプリンタの到来により 264 00:10:36,000 --> 00:10:39,000 自由に形状を変えることができます 265 00:10:39,000 --> 00:10:41,000 こんな経験はありますか? 266 00:10:41,000 --> 00:10:43,000 先日ランプを買いにいったとき 267 00:10:43,000 --> 00:10:45,000 私はランプの形状も 268 00:10:45,000 --> 00:10:48,000 置く場所も完璧に頭に思い浮かべながら 269 00:10:48,000 --> 00:10:50,000 店中ランプを探し回ったのですが 270 00:10:50,000 --> 00:10:52,000 理想のランプを見つけることが出来ません 271 00:10:52,000 --> 00:10:55,000 自分へのご褒美としてのジュエリーを探した時だって 272 00:10:55,000 --> 00:10:57,000 見つけることができませんでした 273 00:10:57,000 --> 00:10:59,000 ブランドと提携して 274 00:10:59,000 --> 00:11:02,000 自分の好みを 275 00:11:02,000 --> 00:11:04,000 反映させた製品を 276 00:11:04,000 --> 00:11:07,000 買っている自分の姿を 277 00:11:07,000 --> 00:11:11,000 想像してみてください 278 00:11:11,000 --> 00:11:13,000 このようなソフトを使えば 279 00:11:13,000 --> 00:11:15,000 3D製品を 280 00:11:15,000 --> 00:11:17,000 ダウンロードすることができます 281 00:11:17,000 --> 00:11:19,000 これはプリンタが読み込む 282 00:11:19,000 --> 00:11:21,000 データの一例です 283 00:11:21,000 --> 00:11:23,000 こちらはランプのものです 284 00:11:23,000 --> 00:11:25,000 もちろん何度もデザインすることが可能です 285 00:11:25,000 --> 00:11:27,000 完成品の色だけでなく 286 00:11:27,000 --> 00:11:29,000 素材まで決められます 287 00:11:29,000 --> 00:11:32,000 更には 製品の形状もいじることができます 288 00:11:32,000 --> 00:11:34,000 もちろん安全な範囲内でですよ 289 00:11:34,000 --> 00:11:37,000 当然 皆がプロのデザイナーというわけではありませんから 290 00:11:37,000 --> 00:11:40,000 このソフトは安全性を逸脱した 291 00:11:40,000 --> 00:11:44,000 デザインの変更ができないよう設定されています 292 00:11:44,000 --> 00:11:46,000 自身でデザインした製品が 293 00:11:46,000 --> 00:11:48,000 購入可能な状態になって 294 00:11:48,000 --> 00:11:51,000 Enterをクリックすれば3Dプリンタ専用の 295 00:11:51,000 --> 00:11:55,000 データに変換されて 296 00:11:55,000 --> 00:12:00,000 3Dプリンタに送信されます 297 00:12:00,000 --> 00:12:03,000 多分プリンタは机の上でしょうかね 298 00:12:03,000 --> 00:12:05,000 しかし 今すぐにこれが 299 00:12:05,000 --> 00:12:07,000 利用可能になるとは思ってません 300 00:12:07,000 --> 00:12:09,000 実現可能性という面では 301 00:12:09,000 --> 00:12:11,000 データを近所の製造センターに 302 00:12:11,000 --> 00:12:13,000 送るという方法が濃厚でしょう 303 00:12:13,000 --> 00:12:16,000 カーボンフットプリントの削減にも繋がります 304 00:12:16,000 --> 00:12:19,000 世界中で製品を輸送せずとも 305 00:12:19,000 --> 00:12:21,000 ネット上のデータのやりとりで済むんです 306 00:12:21,000 --> 00:12:24,000 こちらは完成したばかりのものです 307 00:12:24,000 --> 00:12:26,000 ご覧の通り ランプ本体が出来上がるので 308 00:12:26,000 --> 00:12:28,000 あとは電気を通せるようにすれば 309 00:12:28,000 --> 00:12:30,000 それで完成です 310 00:12:30,000 --> 00:12:32,000 つまり データがあれば 311 00:12:32,000 --> 00:12:34,000 必要なときにパーツが作れます 312 00:12:34,000 --> 00:12:36,000 更に 3Dプリンタは 313 00:12:36,000 --> 00:12:38,000 外観上のカスタマイズだけではなく 314 00:12:38,000 --> 00:12:40,000 機能上のカスタマイズにも使えます 315 00:12:40,000 --> 00:12:42,000 身体をスキャンすれば 316 00:12:42,000 --> 00:12:44,000 ぴったりフィットするものができます 317 00:12:44,000 --> 00:12:47,000 つまり 千差万別な身体障害に対応した 318 00:12:47,000 --> 00:12:50,000 補綴装置を作ることもできるんです 319 00:12:50,000 --> 00:12:54,000 もしくは 個々の症例に合せてカスタムメードの 320 00:12:54,000 --> 00:12:56,000 補綴装置も作れます 321 00:12:56,000 --> 00:12:58,000 今日では 322 00:12:58,000 --> 00:13:00,000 歯をスキャンすれば 323 00:13:00,000 --> 00:13:02,000 寸分の狂いもない被せものができます 324 00:13:02,000 --> 00:13:04,000 歯医者で待っている間に 325 00:13:04,000 --> 00:13:07,000 3Dプリンタが静かに作業を進めて 326 00:13:07,000 --> 00:13:09,000 すぐに使える被せものを作ってくれます 327 00:13:09,000 --> 00:13:13,000 さてインプラントに関しては 328 00:13:13,000 --> 00:13:16,000 MRIデータを3Dデータ化することが 329 00:13:16,000 --> 00:13:18,000 可能になったことで 330 00:13:18,000 --> 00:13:22,000 オーダーメードインプラントの作成が可能になりました 331 00:13:22,000 --> 00:13:24,000 この手法は 332 00:13:24,000 --> 00:13:26,000 体内の臓器にも応用できます 333 00:13:26,000 --> 00:13:29,000 これは肺と気管支樹です 334 00:13:29,000 --> 00:13:31,000 とても精密にできてますよ 335 00:13:31,000 --> 00:13:33,000 3Dプリンタ以外ではまずできません 336 00:13:33,000 --> 00:13:35,000 MRIデータがあれば 337 00:13:35,000 --> 00:13:37,000 非常に精巧な 338 00:13:37,000 --> 00:13:39,000 造形が可能になります 339 00:13:41,000 --> 00:13:43,000 今日ではこのプロセスを利用して 340 00:13:43,000 --> 00:13:46,000 業界のパイオニアらは細胞を積層しています 341 00:13:46,000 --> 00:13:49,000 その一人がアンソニー・アタラ博士です 342 00:13:49,000 --> 00:13:51,000 彼が取り組んできたのは 343 00:13:51,000 --> 00:13:53,000 膀胱 弁膜 腎臓といった 344 00:13:53,000 --> 00:13:57,000 臓器の3Dプリントです 345 00:13:57,000 --> 00:13:59,000 現段階では利用できませんが 346 00:13:59,000 --> 00:14:02,000 開発は進んでいます 347 00:14:02,000 --> 00:14:04,000 最後に 人は皆違うものです 348 00:14:04,000 --> 00:14:07,000 好みやニーズは 349 00:14:07,000 --> 00:14:09,000 各個人によって異なります 350 00:14:09,000 --> 00:14:11,000 体の大きさも様々です 351 00:14:11,000 --> 00:14:13,000 企業だって同様で ビジネスのニーズもばらばらです 352 00:14:13,000 --> 00:14:15,000 間違いなく 353 00:14:15,000 --> 00:14:17,000 私たちの知る製造業は 354 00:14:17,000 --> 00:14:19,000 3Dプリント技術の到来によって 355 00:14:19,000 --> 00:14:22,000 大きな変化を迎えることになるでしょう 356 00:14:22,000 --> 00:14:24,000 ありがとうございました 357 00:14:24,000 --> 00:14:28,000 (拍手)