やあ、マーク・ブラウンだ 今回は Boss Keys 1993年の『夢をみる島』の後、ゼルダファンは 次の "お楽しみ" まで長く待たされたが 『時のオカリナ』 が 1998年に Nintendo 64 で ついに発売された しかしながら 待つ価値はあったと言って 間違いないと思う 時のオカリナは 控えめに言っても大絶賛されていて 「史上最高のゲーム」の全てのリストに登場する 英雄的で、広大で 何十作品ものゲームに影響を与えた ゼルダ作品の大規模な変化でもあった 俯瞰視点は、成熟した 3D 体験に変貌したのだ これはゲーム内の 9つの ダンジョン設計にも大きく影響した 以前のゼルダでは複数フロアのダンジョンによって 垂直な移動を探求していたのだが 時のオカリナでは、この最新式の Z軸を最大限に活用している 部屋の天井は高くなり 薄切りの階層は無くなった 例えば、水の神殿の中央空間や デクの樹の幹のような構造だ カメラを完璧に操作できるようになると 敵、ボス、パズルといった要素は 実際に狙い撃つものになった この森の神殿の空間は、ぐるっとねじれて 壁を歩くようにさせる これは 2D では ほとんど説明が不可能だろう だが、大抵の場面では「ゼルダ・ダンジョンの原則」は それほど変容していない アイテム、鍵、閉じた扉、中ボス 地図、モンスターはまだ存在している コンパスは地図上の宝箱の位置を示してくれるが 『夢をみる島』にあった音が鳴る機能は無くなった そしてヒント・ストーンは ナビィの為に捨てられた しかし、構成要素はよく知られているが 実際のダンジョン構造は、前作とは かなり異なるものである これは必ずしも良い意味ではない 以前の Boss Keys では『神々のトライフォース』が 小さな鍵と閉じたドアを使うことで どのようにダンジョンを非線形に 探索させるかを見てきた では、時のオカリナでは どうなっているのか? 最初の 3つのダンジョン 「デクの樹サマ」 「ドドンゴの洞窟」「ジャブジャブ様のお腹」には 実は小さな鍵は置かれていない 小さな鍵は、青年リンクとしての 初ダンジョンである「森の神殿」で 初めて導入されるアイテムなのだ このダンジョンでは、かなり早い段階で 探索し得る巨大空間に入る そこで始めの 3つの鍵を入手できる ここ ここ ここだ(好きな順番で) しかし、3つの鍵を持っていたとしても 開けられるドアはひとつだけだ ここだ そして、その後もひとつのドアしか 開けられない その後も、その後も 実際『夢をみる島』のように 小さな鍵をどこで使うのか選ぶことは 時のオカリナでは出来ないのだ オカリナの全てのダンジョンでは 閉じたドアの後ろに、次の閉じたドアがあり 本質的には、進行可能なひとつのルートを 進むのを強制され、それぞれのダンジョンを 小さな塊に切り分けているのである これで超・直線的なダンジョンになっている 例えば闇の神殿では、全ての鍵は ひとつの特定のドアでしか使えない ボスに到達するまで、ひとつずつ開けていくのだ 魂の神殿でも、非常に似たことが 発生している 炎の神殿は少しマシだが、それほどでもない このエリアでは、閉じたドアのほぼ真後ろに 別の閉じたドアがあり 必要な 2つの鍵はこのエリアにある だから、どちらの鍵を先に取るか選択したと思うが それはあまり刺激的な決断ではない 2つの鍵と 2つの扉を見つけて かたまり毎に開くという ダンジョンのパターンが 神殿全体で繰り返されているのである 最終的に、非線形性を実感できるダンジョンは 2つだけである 「森の神殿」と「水の神殿」だ これに行こう それで、アイテムはどうだろうか? 前回『夢をみる島』では新しいアイテムを使って どのように障害を再文脈化しているか見た Level 2 で パワーブレスレットを入手してからは 以前通り過ぎたゾウの石像を 持ち上げることができる この点については 時のオカリナの方が少し良い デクの樹や闇の神殿では、妖精のパチンコや ホバーブーツを早い段階で入手できるので 引き返す機会はない そしてドドンゴの洞窟や魂の神殿では 爆弾とミラーシールドは基本的に それを入手する部屋でしか使用しない だが、ジャブジャブ様のお腹 森の神殿、水の神殿、炎の神殿では ブーメラン、弓矢、ロングフック、ハンマーを 道を引き返して使用し、以前遭遇した障害を 迂回することが出来る この利点とは― アイテムを探し求めている間、ダンジョンを 観察していた者への報酬である点 また 神殿が、部屋が次々と続く長い鎖のように 感じられるのを止める点だ いくつかのダンジョンでは、アイテムを持って 引き返さなければ入れない部屋やエリアがあることは 指摘する価値がある だが、そこにあるのは非必須のルピーや 黄金のスカルチュラである また、ボス戦ではほぼ必ずアイテムが使われる それが良いのか悪いのかは これらのビデオのコメント欄で議論されている 個人的には好きである というのも ダンジョンを終える為の最終試験として ボス戦を扱っているからだ だが、このお約束を用いたゲームを 9本以上 分析した後で僕がどう感じたか見てみよう 3D グラフィックスは時のオカリナに、個々の ダンジョンを独創的で興味深くさせる機会を与える 炎の神殿の巨大な溶岩穴から 魂の神殿の中央の堂々たる石像 闇の神殿での 舟に乗って川下りから ジャブジャブ様のお腹のドロドロした体内まで 同じように感じるダンジョンは 2つとない 時のオカリナがダンジョンにもたらした もう一つの概念は、中央部屋という発想である ドドンゴの洞窟、森の神殿 水の神殿、ガノン城内部 それと、程度は低いものの 炎の神殿、ジャブジャブ様のお腹では 様々な部屋と通路に枝分かれした 印象的な巨大空間をもっている プレイヤーが何度もこの部屋に 戻ってくるようにすることで それが高所の狭い通路であったとしても ダンジョンが相互接続されていると感じさせてくれる また、プレイヤーの空間理解と 探索済み・未探索の場所の理解に役立っている Okay 水の神殿の前に少し脱線する ジャブジャブ様で、ルト姫を運搬するのは 『夢をみる島』でのボールと似たように機能する 何故なら、彼女をどう動かすか理解するために 空間に精通する必要があるからだ ダンジョン内で友好的な顔を見れるのも良い点だ そしてこれは、炎の神殿で救出した この生意気なゴロン族まで及んでいる 時のオカリナでは 7年間を行き来するが これがダンジョンに影響しているのは 魂の神殿を、子供リンクと大人リンクで 半分ずつ解く場合のみである ゼルダとは、ダンジョン内でゲームの核となる仕様を 軽視することが頻発するのがテーマのゲームなのだ ……僕の覚えでは 優れた戦闘はたくさんある 緊張感のあるアイアンナック戦から 溶岩上でのリザルフォス戦まで 僕はドドンゴの洞窟で 敵が増えていくのが本当に好きだ こうした赤ちゃんの奴から、デカイ奴 ドドンゴのボスまで そして最後に、地図とコンパスの位置を入り口の 近くや遠くに設置することで 任天堂がダンジョン難易度を調整しているのを 見ることができる 早めに入手するほど ダンジョンの解決は容易になるのだ Okay 水の神殿について話そう まず明らかにしたいのは 水の神殿は、巨大で、迷路型であり 探索は非常に骨が折れるものだ というのも、水の底に沈んだり 逆に浮上したくなったりした際は、毎回 メニューで時間を浪費しなければならないからだ 勿論、それは面倒で 探索の妨げになるので 3DS 版のリメイクでは 慈悲深く変更された しかし だからといって 水の神殿は本作の最高のダンジョンであるという 事実から気を反らすことはできない 何故なら 複雑で、手間がかかり、基本的には ひとつの巨大なパズルなのだから ゲーム中のいくつかのダンジョンでは ある部屋での行動が、別の部屋を変化させている 例えば、ジャブジャブ様のお腹では これらを殺すことで触手を除去したり 炎の神殿では、柱を落下させて 別の部屋への道筋を作ったりしている だが今回は 神殿全体が 3つの形態に変化するのだ ダンジョンは 3階構造で、地下は浸水している 3ヶ所で水位を上げたり下げたり出来るので 水は 3つの階のどこかで 停止している これは炎の神殿や 『夢をみる島』のオオワシの塔のような 一方向で一度きりのスイッチではない これは基本的には 三方向のスイッチであり 水位をどちらへ動かすか 意識的に選択しなければならないのだ Okay 例えばこの爆破可能な壁がある 場所は 2階で プレイヤーは 1階から 3階まで 泳いで上がろうとする際に目視する 実際に壁を爆破する為には まず水位を 1階まで下げる必要がある そして水位を 2階まで上げた後 1階の部屋まで戻って 壁の場所まで 泳いで浮上するのである このシステムは基本的に 強引なパズル解決を排除して 重要な意思決定を促進し ダンジョン構造の深い理解に報いるものだ 複雑なのだが、ある意味では 水の神殿は親切なのだ 例えば、地図とコンパスは すぐに入手できる また、進行具合に応じて 神殿は区切られている 最初にアクセス出来るのは この区域だけだ 水位を下げた後は、鍵を発見するまで ここに閉じ込められる それから、2階まで水位を上昇させると 探索可能な区域はこの部分に制限される そして、別の鍵を見つけた後は ついに 3つ全部の水位スイッチを利用可能になり この全ての区域を探索できるようになる 「ロングフック」を入手するまでに 基本的にダンジョン全体が解放されるのだ だが複雑なのが「鍵の場所」だ ダンジョンの部屋や場所に散らばっていて 異なる水位では その場所に到達不可能なのである そしてこの部屋の足場の下に隠れているという スーパー生意気な鍵もあるのだ 何故このダンジョンが正しい痛みであると ゴロン族の中で評判になったか分かっただろう そして任天堂が 3DS 版で道筋を強調することで 少し簡単に作り直した理由も…… だが、他のダンジョンの一般的な直線性と 単純な構造を考慮すると 水の神殿は、僕の目には 好ましい回帰に見えるのだ ゼルダのダンジョンとは何か どうあるべきかを思い出させてくれるのだ 勿論、時のオカリナの神殿は 伝説的で印象的だ そして 3D がダンジョンの視覚的な印象と、主題的な 興味深さに如何に寄与するかを示している だが『夢をみる島』と比較すると ほとんどのダンジョンの直線性に ほんの少し失望せざるを得ないのである とはいえ、任天堂が未来の 3D ゲームで どうするのか見るのは楽しみである そして、次回に取り上げるのは 『ムジュラの仮面』だ これはダンジョンが 4つだけだから リラックスして…… Oh… Oh No… (日本語字幕の推敲求む)