下りて来い! 行くところはないんだ 逃亡者 主演:ディヴィッド・ジャンセン (リチャード・キンブル医師) 盲目の正義の無実の犠牲者 妻の殺害で不当にも有罪となり 運命の手により 死刑囚棟に向かう途中 列車事故で自由になり 孤独な絶望感のまま隠れ 身元を変え 重労働に耐え 犯罪現場から去るのを見た-- 片腕の男を探しながら 自由になって逃げる 彼の逮捕に執着する- 警部の執拗な追跡から逃げる 今夜のゲストスター: ローレンス・ネイスミス アントワネット・バウアー ポール・マンティー 今夜のエピソード:揺らいだ沈黙 人によっては 終着駅は旅の通過点だ 逃亡者R・キンブルにとっては どの逃亡路も罠になり得る どの動きも逮捕への不測の 一歩になり得る - お早う - いらっしゃい これはいくら? 3ドル50セント? - カミソリに? - いつもいくら払う? - 1ドルくらい - じゃ1ドル 石鹸とタオル2枚 そのチョコレートバーも2個 - それでいくら? - 1ドル25セント ここでどの位働いてる? 兄の代わりに留守番してるだけなんだ 大抵はこの時間に客が来ないから 分かった じゃ 全部で3ドル払うよ それでいいか? 私にはよさそうに思えるね ほら 求人広告に興味あるなら クーリエを試して 活字が大きいわ - 仕事はもうあるよ - 残念 私は雑用係を捜してるの 1日10ドルで10日 食事付きよ 有難う だがオレゴンに行く途中なんだ どこから? オリンピア - 遠回りしたの? - いくぶん田舎を見たかったから それにはいい場所に来たわよ 何マイルもそんな感じよ これを貰おう ええと... - 10ドルと書いてある - じゃ10ドルだ - お早う クロスさん - お早う サム 郵便はある? 丸一週間分あるぞ ちょっと私の家に立ち寄って いいなら エジモントのバス停まで乗せて行くわ - いいよ - なぜためらったの? 見知らぬ女の車に乗るのがこわいの? それとも私が何故見知らぬ男を 乗せるかと思ってるから? - 両方の少しだろうね - 私は自分の判断を信用するの あなたは紳士だから 脱線しないと思うわ それに私から盗めないわ 貧乏だからね - 有難う サム - うん 有難う ガス 電気 NY弁護士 NY母 本当に手伝いが要るの 土曜から一週間後陶芸展を開くの それで自分で場所を整えられないの どう? - いつから始める? - 明朝から そこに乗せて行き 夕食と前金を渡す あなたは乗って戻り ピネデールホテルに部屋をとれるわ よし それでいい よかった サム お兄さんに 新しいタイルが入ったら 電話をくれるよう頼んでくれる? いいですよ こっちではかなり文明から かけ離れてるわ だけどスモッグや交通や 群集の中で迷子になるのを 避けたければ悪い所でもないわ 孤独じゃない? ずっと大都市で孤独だったわ - 結婚して? - ええ 4年 その時が一番孤独だった ポートランドに家族がいるの? いや 仕事だけだ 家族を持ったことは? - ある - どうなったの? 彼女は死んだ 来客だね 家で何をしてるの ロバート? 鍵がかかってなかった いつか 君が帰宅すると 壁紙以外全部無くなってるぞ それで彼等が幸せなら それも歓迎するわ 君は下りてきて 営業許可を更新することになってた やめてよ ロバート これは職務訪問じゃないでしょ あなたは自家用車で来てるし 制服を着てないわ だから非番なのよ - あ こちらは友達の-- - ベン・ルイスだ ベン・ルイス ロバート・ハウ保安官補 - 町は初めて? - 今着いたばかりだ ここの町で仕事を? ロバート 沢山質問するのをやめて ルイスさんは私の友達なの 家の手伝いをするのよ 分かった じゃ又 彼は嫉妬してるの だけどそのうち諦めるわ 彼に誕生カードを送ろうと思うの 本当は2週間にもならないのに 彼は警官であることに没頭してるの 彼は違いに気づかないのよ 僕は...いない方がいい 警官だから彼が怖いの? いや じゃ何か食べましょう それから仕事を教えるわ ココアはどう飲む? ストレートで - よく飲めるわね - うん... ブラジルの豆からそのまま作られ 思い切りきくわよ 私のは少しコニャックを入れるわ 君はとても...たくましい人だね - 平然としようとしてるの - 平然と パインデールホテルに 僕を乗せていける? そんな場所はないわ 一番近いホテルはベルマンにあって 160キロはなれてるわ あなたはこの居間に泊まれるわ なぜパインデールホテルの話を? すぐに家に招いたら あなたを怯えさせると思ったの こういうことに思う人も いるでしょ - 君は思わない? - 私には自分の考えがあるわ - だけどちょっと違うわね - たとえば? 一つには人生は短く 自分と人に関して感じることを 信用しなくてはね - アンドリア-- - 待って あなたが言おうとしてることが 分かってると思うの あなたは私の思ってる人と違うとか 私はあなたのことを何も知らない、 とかでしょ 遊んでる子供達を見たことある? 一目で相手を受け入れ ずっと友達でいるのを だが僕達は子供じゃない それは残念ね ココアを飲んで 寝る時間だわ これでねれると思う? やってみる じゃ又朝に お休みなさい アンドリア? シー みんなを起こしちゃうわ 何時? 2:00よ 雨で目が覚めたの 素敵じゃない? ああ 私に帰って欲しい? いや 5州の警戒が有罪判決の 殺人犯R・キンブルの逮捕に 発令されています 逃亡者はパインデールーエジモント 地域に向かってると 思われます 妻殺害で指名手配の逃亡者は 180cm 70キロ 黒髪 浅黒い肌 最後に見られたのは 白のシャツで茶色のズボンでした 続いて 天気予報 ベン あなたはR・キンブルなの? 今ラジオで聞いたの 警察が捜してるわ 本当...? あなたがしたと 言われてたことは本当なの? それで有罪判決を受けた - 本当なの? - いや - 私にできることは? - 何もない あなたがここだと知られてるのよ パインデール-エジモント地域に いると ロバート-- ハウ保安官補が 戻ってくるわ - ここから出る道はある? - ええ 湖に通じる山を曲がりくねって 行く道があるわ 私の車に乗って行けるわ 山の中を2キロほどで 15m落差の上の待避所に来るわ 車を脇から落として 警察が調べにそこに下りる頃には 逃げられるわ 君の車にそれはできない 強くなって あなたはここから出なくちゃ - 有難う アンドリア - 幸運を祈るわ ロバート・ハウ保安官補 どうぞ こちらハウ どうした? キンブルはリッジ道に向かったと 思われる 南入り口封鎖 北入り口に留まり 封鎖せよ 以上 落ち着け 下がって 下がって 落ち着け 落ち着け 落ち着け ほら これを飲め さあ 飲み干せ - 狩猟事故だった - ああ そうだな 自分を撃ったあと 銃を森で無くしたんだ それから 見事に失血死するために 狩猟服を脱いで 白シャツとネクタイを身につけた 警察特用の38口径のようだ 君を通報しない為の尤もな理由は? - 警察はまだ追ってるのか? - 知らない 何故追われてる? 嘘はつくな わしの土地で君を見つけた - 何故手配されてる? - 僕が侵入してるなら-- 確かに侵入してるとも 君を追い出す一番簡単な方法を 考えようとしてるだけだ 君の土地をどう出るか 教えてくれれば... そんなに出血した後では 100mも行かないうちに バタッと倒れ またここに担ぎ込むしかない 君がそんな人道主義者で 僕は感謝すべきだろうな アキバという律法学者がいた 偉大なヘブライ人学者で 第2追放の頃の人だ ベン・ゾマという劣等の 律法学者は書いた 「私が死に天国に行く時 神は『何故お前はアキバでないか』と 尋ねず」 『何故お前はベン・ゾマでないか』と 尋ねるだろう」 だからわしは人道主義者にも 他の自分と違うものにもなる気はない - それでどうなる? - 今はどうにもならない 傷が治ったら君は出て行く ほら これは何? チョッカホーシチューだ 家庭栽培の大麦 野イチゴ タイム アザミ それに一杯のコーン酒だ それを味わうのはわし以外では 君が初めてだ なぜ? 僕が侵入者だと言ったことだ 君は長らくここに一人でいた わしは君や君の人種から自由に したんだ 世間から自由に それが分かるか? わしは人間を目にしていない 14年間 その谷全体を調べたのは確かか? 分かった いや そうしておけ 朝に鑑識を回す どうぞ こんにちは ロバート できるだけ速く来たのよ ジェンセンさんが乗せてくれたわ 残骸処理班が君の車まで下りたが キンブルは乗ってなかった よかったこと - キンブルは有罪判決殺人犯だ - 彼が生きてると知ったから あなたは彼を捜索して 裁きをうけさせられるわ アンドリア ロビンフッドを 扱ってるんじゃないんだ - この男は妻を殺したんだぞ - 私はそれを信じないわ どうして分かる? 君は一日しか彼を知ってない それで十分の時もあるわ そうだな どれだけよく知るように なったかによるね あら ロバート あなたが私をここに呼んだのよ - 彼はどこに向かっていた? - 知らないわ - 彼に車をやったろ - 彼がとったのよ 窃盗容疑で誓うか? もう ロバート バカ言わないで 彼に対する私の気持ちを試したいなら ただ訊いてよ 君の気持ちは私に関係ない エバンス・ガンビット 悪くない手だ 出口はない 君の負けだ ゲームは始まったばかりだ それが君の世界とわしの世界の違いだ 下の 君が現実世界と呼ぶ所では 命が切れていくのが分からない 神が与えたものをいつも考えて 無駄にするのだ 「始まったばかりだ 始まったばかりだ」 そうして終わってる そうして君は現実の何を得て 見て 感じて 触れたかね? 生き方はいろいろある 知ってるさ 全部知ってるよ わしは40年間そうして生きたんだ そうして君は何をした? その年月を忘れたよ - 恋しく思う物は何もない? - 何も恋しいものはない もう覚えてないのに どう恋しく思えるんだ? 話相手はどうなんだ? 必要な話し相手は全部ある 小鳥 野鹿 わしの犬 森 山々 若いときは 木や石と話すと 言う男を笑って バカだと思っただろう だがわしはそれらに話しかけ 耳を傾ける それらもわしに話しかける 彼等がわしに言うことは 毎日新しく違っている ソローを読め 彼はそれをみんな教えてくれる ソローですら 世間を永久には離れなかった 彼はウォールデンに2年いて その後戻った 彼は今ならそうしなかった筈だ 彼はまだ機械でなく人間に 作られた世に生きていた 彼は車の奴隷になるのを 自分に許したと思うか 彼の弁護士に 日の出から日の入りまで人間の生活を 管理する101個のことに? 40年間わしはその一人だった 彼等の中で一人 それからここに来て また生まれ変わった 君がしてくれたことに 僕はとても感謝してる わしに感謝するな 君をここに望まなかったのだ 僕は明日出て行く 君が向かう先は長く... 起伏が多い田舎だ それに腕がまだ治ってない 一、二日は出て行くべきじゃない 僕は待てない - やらねばならないことがある - わしはそれを言ってるのだ 君はトレッドミルにのっかり 降りられないのだ 命が瀬戸際にある時ですらもだ 君はその世界とそのやり方に はまっていて 最後まで君を乗せさせてるのだ 時計を見ろ 時が飛んでるのが見える そうして君は周りの永遠を 無視してるのだ 永遠ほど大きなことを扱えるなら とても並外れた人を必要とするだろう してくれたことに感謝してると 知って貰いたい 翼の折れた鳥にするのと同じだ その鳥は感謝する筈だ 有難う - 行くんじゃなかったのか - そうだ 犬を遠ざけて貰えないか? いいとも お前どうしたんだ? ルイスさんは遠くまで行くんだ だからお前は道を開けろ 彼等が何を気にしてるのか 分からんよ 何だ? ああ分かった 彼等は君にいてほしいんだ 彼等は君の怪我が治るまで 出て行って欲しくないんだ 彼等が何にせよそこまで 強く思う時は いくらわしでも逆らわない だから中に入ろう 何をする気だ 僕をここに閉じ込めるのか? それは悪い面を見てるんだ - 要するにどういうことだ? - 言ったろ 君は旅に適してない 行けるようになったら 夜にでかけ 夜明けにはわしの家から 8キロ離れるよ 今昼に行けば その弱さでは 君は捕まる - 僕は賭けてみる - わしは賭けない 君がこの近くで捕まれば 警察は質問をし始める そうして遅かれ早かれ わしのところに来るんだ すると彼等と一緒にわしは そこに行くしかなくなる - それの意味かわかるか? - それは-- - わしの命の終わりだ - 意味が分からない ジョン この郡に長くいればいるほど それだけ長く警察はここまで 僕をたどれるんだ ここで見つかったら 君はどう言うんだ? - それはわしの心配することだ - 悪いが それは僕の決定だ 分かった ではどうぞ 実際のところ わし達は夕食に兎をとるつもりだった 体が悪すぎて旅ができないなら 僕は狩りにも行けないと思う 二つの点で間違いだ わし達が狩りに行くとは言わなかった 食料は罠でとる 銃は主に護身用だ - 二つの点と言ったが - ああ そうだ その通りだ わし達が行くってのは 犬達とわしのことだ 勿論 戻ったら 君がここにいると期待するよ 君が忘れていたらだが 終わらせるチェスゲームがある 「コショウ」 キンブルは今頃私達の領域から とっくに抜けてるよ 時間を無駄にしてる気がするな もっと急を要することを 思ってるのか? 私が何も聞いてない- 地元犯罪の急増があるのか? エジモントの本署を呼び あと二、三日 山のこちら側の パトロールを続けて貰え エジモント エジモント署 こちらパインデール どうもベンは出て行ったようだ 怪我が治るまで 行くなとお前達が言った後でだ わし達は連れ戻そう おちついて! ゆっくりやれ 全然急ぐことはない コショウか 下りて来い! 行くとこはないんだ そもそも何故僕を連れて来る? 君は助けが必要だからだ なぜその助けをして 僕を行かせない? わしの理由があるんだ その理由とは君が孤独だからだ マロリー 話相手が 誰でも話す人が 欲しいからだ 自分以外誰も必要としたことはない それで君はどうなった: 頭のおかしい老人だ 一人でいるのに耐えられないから 銃を持ち別の人間を そこら中追うんだ 明日植え付けがあるんだ 君がよかったら手伝っていい 地について自分の食料を 植えるのは君の為になる この冷たい夜の空気だ 頼みがある 燻製肉をとって犬にやってくれ 有難う これですぐに治る 君は高熱を出してる マロリー 昔41度になったことがある 一晩で下げた お湯とエルダーベリーのハーブでな 君の体温計は多分狂ってたんだ 君は病気だ ひどい肺感染症だ 医者が要る ただの風邪だ それに...この上まで往診に来る 医者はいない - じゃ僕が薬を買ってくる - そして逃げる? 君はもっとうまい手を 考えるしかないぞ マロリー 君は65歳の老人だ その感染は昨夜より悪くなってる 今夜はもっと悪くなるだろう - どうしてそんなに知ってる? - 僕は医者だ 警察は森中医者を追って歩かない 指名手配殺人犯なら そうする それはわしに何も意味しない その意味は 僕の命は君の手にあるということだ 前にこんなことを見たことがある いい加減に言ってるんじゃない 君には薬が要る 新しい薬だ 君が何も知らない薬だ それを飲まないと君は死ぬ それはいい話だ 気分が良くなったら 別の話をしてくれ ベン 何? 犬が空腹なようだ 時間にえさをやってるか? ああ 時間にやってる どうしたのか分からん 分からないな ここからトラックは見えない ベン  ベン ここにいる - 冷たい - それで気分がよくなる 寒い 火を燃やしてくれ マロリー 薬を買いに行かせてくれ ほんとに犬にえさをやってるか? ああ 君はいい人だ ベン いい人だ ハーブティーを作って飲め それで君は風邪をひかない 明日わし達は釣りに行く 釣りに ああ わしは-- 場所を知ってる... 知ってるんだ... ネリー? ネリー? 分かってる... どうぞ 何故ここに? - 医者が要る - どうしたの? 車と一緒に- - 転げ落ちなかったでしょ? - 僕じゃない 誰に? 今頃は山を越えて 半分カルフォルニアの筈でしょ ちょっと迂回して 山でこの 老人に出くわしたんだ 彼は病気で助けが要る - マロリーじいさんに出会ったの? - ああ 私が聞いてる話では あなたはここにいて幸運よ - 彼は僕の命を救ってくれた - どうしたいの? - 上に医者を連れて行く - やれやれ 時期が悪いわ パインデールに医者はいないの ここの医者は地方中巡回してるのよ 今はベルマンだわ 150キロ離れてる ここに薬局はある? クグラー薬局はあと数時間 開かないわ クグラーさんは店の奥に住んでるの - 住所は? - 私も行くわ - どんな緊急だね? - 彼に話してもらうわ 丘の上に住んでる老人の マロリーさんが病気だ 熱が高いんだ 肺感染症だと思う 彼は山から出ようとしない 抗生物質をやらないと 彼は死ぬと思う 医者はベルマンに行ってる 月曜か火曜に戻る筈だ クグラーさん 月曜か火曜まで 待ってられないわ - だからあなたの所に来たのよ - 私にどうして欲しい? 薬を彼の所に持って行って 違法だ クグラーさん ここで医者に一番近いのはあなたよ そして人の命が危険なの よし 署名すれば薬は出していい だがそこに行くのはごめんだ あの世捨て爺さんは頭がいかれてる 皆がそれを知ってる 小屋に近寄れない 去年フレデリクソンの子が そこに迷い込んで あの犬達に殺されそうになった 薬をくれたら 僕が持っていくよ ベン 私が行くわ それでいい? 君がバカをやるんなら 私の知ったことじゃない アンドリア 彼の言う通りだ 危な過ぎる 君はここにいてくれ - あなたはどうなの? - 犬は僕を知ってる - 僕を傷つけないだろ - マロリーが命じなければね 彼は命じないよ 病気だから 警察はどうなの? 一度あなたを逃したのよ 今度は逃さないわ 彼は命の恩人だ 死なせるわけにいかない ほら抗生物質だ すぐに2錠 それから3時間毎に1錠だ 鎮痛薬も入れたよ 本当に我が身が危険だよ - 君の署名が必要だ - 私が署名するわ - 私のつけにしてくれる? - ああ 有難う クグラーさん 私も行かせてくれたらいいのに 僕は戻らないよ アンドリア それは信じないわ いつか朝の5時に あなたが来てドアを叩くのを 期待するわ 君を見つけ出すと言ったろ 見つけ出したんじゃない 僕は町にいた 戻ってきたんだ うそだ 君はわしを騙した 犬にも同じことをした これから犬を放すぞ ちょっと待て ほら 薬だ なぜ? なぜそのまま行ってしまわなかった? 君が僕を助けたのと同じ理由だ よし よし ロバート あなたが来れてよかったわ - 彼はどこだ アンドリア? - 誰? 今朝クグラーから電話があった キンブルの人相書きに 合致する男が 薬を貰いに来たそうだ - 彼は病気に違いない - じゃ死ぬかもね そうしてあなたの問題は すっかり解決するわね 彼は薬が必要なのは マロリー老人だという- 突飛な話をしてたそうだ それは馬鹿げてるわね? 老人の小屋には誰も近寄れない そんなに馬鹿げてないかも 彼は真実を言ってたかもしれない - そこに行くの? - ああ - 私も一緒に行くわ - いや 君はだめだ 彼がいたら厄介になるかも 連れて行かなければ 自分で行くわ 分かった 熱が完全にさめるまで これを一日1錠3回飲め それは君が出て行くということか? 行きたいなら わしは止められない 薬剤師は警察に電話したかもしれない もしそうなら 警察はここにやってくる 君を案内できる場所が100もある 絶対警察に見つからない 守る約束があるんだ 身の証を立てたいのか? 何の為? 人間を高く評価する? - 逃亡をやめたいんだ - そこが君の間違いだ 君は別の口実を見つける 決して逃亡を止めないんだ 君は他の皆と同じになる 死ぬまでトレッドミルに乗るんだ ここでは素晴らしさがある ドアの外に 自分で植え収穫する小麦 一粒一粒に充足感がある 自分の魂が安らぐチャンスだ - そして孤独だ - そうだ 孤独もある だが支払う少しの犠牲だ 誰か来る わしのブーツをとってくれ そこから動くな 保安官 君の小屋に入らせてもらう マロリーさん 犬をどけてくれ 君達が向かう唯一の場所は 来たところへ戻ることだ 無駄だ マロリー 彼が中にいると我々は知ってる 誰も中にいない わしは狂った世捨て人だ 保安官 狂った世捨て人にお客はいない - 定義によれば - じゃ何故我々を入れない? 中の何を守ってるんだ? わしのプライバシーだ マロリーさん 君や犬を傷つけたくないんだ だがその小屋には入る もう話したよ 保安官 彼は身の上話をしなかったし 送り先住所も残してない 君はどうだ アンドリア? 君は彼が逃亡者だと知っていた 最初は 彼が旧友だと私に言った - 今度はどういう話になる? - ロバート 紳士らしくしてないわ 私は警官だ じゃ職業を変えたらいいわ その職業のあなたは退屈だから 何も退屈ってことはないぞ 殺人にも 殺人者が法を逃れる手伝いを することにもね どうしたいの 私を牢に送る? それであなたの正義感は満足? よし ベルマンに行って 医者を連れてこよう アンドリア あなたが行って 私はここで医者を待つわ お嬢さん 善意だと分かるが わしは自分の面倒はいつも 自分でやってきた - 有難う - マロリーさん 私はいつも 求められてないと知ってても 自分を通す女なの ロバート それで マロリーさん ココアはどこにしまってる? 逃亡者とは流浪の身の人である 女の愛が彼に残るのは 喪失を思い出させるだけの期間だ R・キンブルにとって それは自由の代価なのだ