1 00:00:00,912 --> 00:00:04,456 私はカトリーナ・スペードといいます  医者一家で育ったので 2 00:00:04,480 --> 00:00:08,320 夕食の時に 死や臨終について語るのが ごく普通のことでした 3 00:00:09,080 --> 00:00:12,656 でも私は 家族の皆とは違って 医学の道には進みませんでした 4 00:00:12,680 --> 00:00:16,760 医学ではなくデザインを学ぶために 建築専門学校に入学しました 5 00:00:17,920 --> 00:00:20,296 そして在学中に 6 00:00:20,320 --> 00:00:23,880 私の肉体は死後どうなるのか 気になり始めました 7 00:00:24,440 --> 00:00:26,936 近親者や最愛の人は 私の亡骸をどうするんだろう? 8 00:00:27,960 --> 00:00:31,696 自分が いつか死ぬという事実や 死そのものには 9 00:00:31,720 --> 00:00:33,416 失望しないとしても 10 00:00:33,440 --> 00:00:36,880 葬儀に関連する現行の慣習には うんざりしてしまうでしょう 11 00:00:37,920 --> 00:00:42,680 こんにち アメリカ人のほぼ50%が 従来の埋葬法を選択します 12 00:00:43,600 --> 00:00:45,816 従来の埋葬法では まず エンバーミングといって 13 00:00:45,840 --> 00:00:48,616 葬儀スタッフが遺体から体液を抜き 14 00:00:48,640 --> 00:00:52,496 代わりに 遺体を保存し 生きているかのように見せるための 15 00:00:52,520 --> 00:00:54,560 混合剤を入れます 16 00:00:55,440 --> 00:00:58,976 それから先は ご存知のように 遺体が棺に納められ 17 00:00:59,000 --> 00:01:01,176 コンクリートで保護加工されたお墓に 18 00:01:01,200 --> 00:01:02,400 埋葬されます 19 00:01:04,480 --> 00:01:06,776 アメリカの墓地には すべて合わせると 20 00:01:06,800 --> 00:01:10,560 ゴールデン・ゲート・ブリッジを 建設するのに十分な金属や 21 00:01:12,120 --> 00:01:16,016 1800世帯分の家を建てるのに十分な木材や 22 00:01:16,040 --> 00:01:19,731 オリンピック用の水泳プール8個分を 十分に満たす量のホルムアルデヒドが 23 00:01:19,751 --> 00:01:22,270 たっぷり入った防腐保蔵剤が 埋まっています 24 00:01:23,160 --> 00:01:27,160 さらに 世界中の墓地は 収容力の限界に達しつつあります 25 00:01:27,720 --> 00:01:30,536 土地を永久に売り渡してしまうなんて 26 00:01:30,560 --> 00:01:33,959 まともなビジネスとして 成立しないですからね 27 00:01:34,120 --> 00:01:36,136 (笑) 28 00:01:36,160 --> 00:01:37,776 一体 誰が考えたんだか 29 00:01:37,800 --> 00:01:41,480 場所によっては どんなにお金を積んでも もう新しいお墓は買えません 30 00:01:42,680 --> 00:01:45,760 結果的に火葬の割合が急速に増えました 31 00:01:46,280 --> 00:01:51,336 お祖母さんが亡くなったら火葬にしようなんて 1950年に言ったら 32 00:01:51,360 --> 00:01:53,760 おそらく臨終の場から 追い出されたでしょう 33 00:01:54,520 --> 00:01:58,176 でもこんにちでは アメリカ人の ほぼ半数が火葬を選び 34 00:01:58,200 --> 00:02:00,682 理由は「簡単だから」 35 00:02:00,682 --> 00:02:02,096 「安いから」 36 00:02:02,120 --> 00:02:04,080 「エコだから」などです 37 00:02:05,720 --> 00:02:10,496 かつては私も火葬は 環境に優しい遺体処理法だと思っていましたが 38 00:02:10,520 --> 00:02:12,320 ちょっと考えてみてください 39 00:02:12,960 --> 00:02:15,856 火葬は 私達が本来なら死後 大地に返し得るものを 40 00:02:15,880 --> 00:02:18,320 破壊してしまいます 41 00:02:19,440 --> 00:02:23,616 遺体を灰にする過程で 多大なエネルギーを消費し 42 00:02:23,640 --> 00:02:26,800 大気を汚し 気候変動の原因になります 43 00:02:27,800 --> 00:02:30,096 アメリカで行われる火葬からは 44 00:02:30,120 --> 00:02:34,416 年間で合計 約2億7千万キログラムという 途方もない大量の二酸化炭素が 45 00:02:34,440 --> 00:02:36,120 大気に排出されます 46 00:02:38,080 --> 00:02:40,416 本当に恐ろしいことに 47 00:02:40,440 --> 00:02:44,320 地上に生を受けた私達の大半が 最期に行うのは 48 00:02:45,040 --> 00:02:46,240 地球を汚すことなのです 49 00:02:51,120 --> 00:02:56,816 まるで 人間の力で可能な限り 自然との距離を置く現状に至る道を 50 00:02:56,840 --> 00:03:00,456 死を否定しながら 切り開き 51 00:03:00,480 --> 00:03:02,120 良しとしてきたかのようです 52 00:03:02,600 --> 00:03:05,456 現代の葬儀は死後 身体に起こる自然なプロセスを 53 00:03:05,480 --> 00:03:08,160 先延ばしにするために作られています 54 00:03:08,800 --> 00:03:11,920 つまり 私達の体が分解するのを 防ぐのが目的なのです 55 00:03:13,320 --> 00:03:15,136 でも本当は 56 00:03:15,160 --> 00:03:17,760 自然は死を扱うのがとても上手なのです 57 00:03:19,440 --> 00:03:20,816 誰もが目にしてきたことです 58 00:03:20,840 --> 00:03:23,576 有機物が自然の中で死ぬと 59 00:03:23,600 --> 00:03:27,336 微生物や細菌に分解され 養分豊富な土となって 60 00:03:27,360 --> 00:03:28,920 ライフ・サイクルが完了します 61 00:03:29,800 --> 00:03:33,160 自然では死が生を創ります 62 00:03:36,000 --> 00:03:39,480 建築専門学校に在学中 ずっとこんなことを考えていてた私は 63 00:03:40,400 --> 00:03:43,240 新しい葬祭業の 事業計画を練り始めました 64 00:03:44,000 --> 00:03:46,056 地球のためになり 65 00:03:46,080 --> 00:03:47,936 自然を恐れるのではなく 66 00:03:47,960 --> 00:03:51,520 案内人として利用するシステムを 作れないだろうか? 67 00:03:52,680 --> 00:03:54,800 地球に負担のかからないシステムです 68 00:03:55,400 --> 00:03:58,096 地球は 生きている私達の 体や命そのものを 69 00:03:58,120 --> 00:03:59,840 養ってくれているのだから 70 00:04:01,160 --> 00:04:03,656 製図版に向かいながら こんな考えに耽っていると 71 00:04:03,680 --> 00:04:04,880 製図版に向かいながら こんな考えに耽っていると 72 00:04:05,600 --> 00:04:06,800 電話が鳴りました 73 00:04:07,520 --> 00:04:08,720 友人のケイトでした 74 00:04:09,640 --> 00:04:10,966 ケイトが言いました 75 00:04:10,966 --> 00:04:15,560 「ねぇ 知ってる? 牛を丸ごと 堆肥にしちゃう農場があるんだって!」 76 00:04:17,360 --> 00:04:19,495 私は唸ってしまいました 77 00:04:19,519 --> 00:04:21,279 (笑) 78 00:04:22,880 --> 00:04:25,576 調べると 農業団体の人達が 家畜の死後堆肥化というものを 79 00:04:25,600 --> 00:04:29,016 何十年にもわたり 実践してきたことが分かりました 80 00:04:29,040 --> 00:04:30,576 何十年にもわたり 実践してきたことが分かりました 81 00:04:30,600 --> 00:04:34,576 死後堆肥化では 窒素を多く含む動物の死体を 82 00:04:34,600 --> 00:04:37,760 炭素を多く含む混合堆肥で覆います 83 00:04:38,400 --> 00:04:41,416 好気性プロセスなので 酸素が必要ですし 84 00:04:41,440 --> 00:04:43,760 大量の水分も必要です 85 00:04:44,800 --> 00:04:46,735 最も基本的な設備では 86 00:04:46,735 --> 00:04:50,536 牛を 炭素を多く含む木材チップで 約1メートルの深さになるように覆い 87 00:04:50,560 --> 00:04:54,856 そのまま戸外に放置し 自然に委ねれば 風が酸素を提供し 88 00:04:54,880 --> 00:04:56,640 雨が水分を提供してくれます 89 00:04:57,800 --> 00:05:00,016 約9か月後には 90 00:05:00,040 --> 00:05:03,080 養分たっぷりの堆肥だけが残ります 91 00:05:04,040 --> 00:05:07,376 これで牛の体は完全に骨まで 92 00:05:07,400 --> 00:05:08,960 分解されたというわけです 93 00:05:10,520 --> 00:05:11,736 本当にそうなるんです 94 00:05:11,760 --> 00:05:13,256 (笑) 95 00:05:13,280 --> 00:05:17,456 私は間違いなく自然分解マニアですが 96 00:05:17,480 --> 00:05:20,560 科学者とは程遠い人間です 97 00:05:21,240 --> 00:05:23,056 自然分解の過程のことを 98 00:05:23,080 --> 00:05:27,376 「魔法」と言ってしまうくらいですから 99 00:05:27,400 --> 00:05:31,256 (笑) 100 00:05:31,280 --> 00:05:33,720 結論から言うと 人間は単に 101 00:05:34,680 --> 00:05:37,440 自然が役目を果たすのに 適切な環境を作るだけでいいのです 102 00:05:38,040 --> 00:05:41,536 除菌せっけんとは 真逆のことをするのです 103 00:05:41,560 --> 00:05:42,816 微生物や細菌と 104 00:05:42,840 --> 00:05:46,160 闘うのではなく 両手を広げて歓迎します 105 00:05:46,840 --> 00:05:49,576 このような ミクロで すごい力を持つ生物が 106 00:05:49,600 --> 00:05:53,616 分子をさらに小さな 分子と原子に分解し 107 00:05:53,640 --> 00:05:56,960 それらは やがて結合して 新しい分子になります 108 00:05:58,280 --> 00:06:01,520 言い換えると 牛は生まれ変わったのです 109 00:06:02,160 --> 00:06:03,720 もはや牛ではありません 110 00:06:04,440 --> 00:06:06,400 自然に還ったのです 111 00:06:07,800 --> 00:06:09,760 ね? 魔法のようでしょう 112 00:06:12,440 --> 00:06:15,496 ご想像の通り ケイトに電話をもらった後 113 00:06:15,520 --> 00:06:17,092 急にひらめきました 114 00:06:17,640 --> 00:06:19,416 そうして私は 115 00:06:19,440 --> 00:06:22,520 家畜の死後堆肥化の原理に基づく 116 00:06:23,440 --> 00:06:26,720 人間を土に還すシステムの 設計を始めました 117 00:06:31,840 --> 00:06:33,736 そこから瞬く間に5年が経ち 118 00:06:33,760 --> 00:06:37,976 プロジェクトは 私の想像を はるかに超えて成長しました 119 00:06:38,000 --> 00:06:42,456 私達は 再現可能で規模拡大もできる 非営利の都市型モデルを作りました 120 00:06:42,480 --> 00:06:45,976 家畜の死後堆肥化の科学に基づいた 121 00:06:46,000 --> 00:06:48,480 人間を土に変えるための施設です 122 00:06:49,600 --> 00:06:52,936 私達は土壌学、自然分解 代替葬儀、法律 123 00:06:52,960 --> 00:06:55,496 そして建築の専門家達と 124 00:06:55,520 --> 00:06:56,920 共同研究をしてきました 125 00:06:57,680 --> 00:07:00,061 システムの原型を設計するために 126 00:07:00,960 --> 00:07:04,616 財団や個人から基金を募ると 127 00:07:04,640 --> 00:07:08,416 この新しい埋葬法の実現を望む 世界中 何万人もの人々から 128 00:07:08,440 --> 00:07:10,680 連絡がありました 129 00:07:13,080 --> 00:07:14,296 というわけで 130 00:07:14,320 --> 00:07:16,136 あと数年で 131 00:07:16,160 --> 00:07:22,056 史上初の本格的な人体堆肥化施設を シアトルに建設することが 132 00:07:22,080 --> 00:07:23,856 私達の目標です 133 00:07:23,880 --> 00:07:27,720 (拍手) 134 00:07:31,880 --> 00:07:33,080 想像してみてください 135 00:07:33,880 --> 00:07:35,816 その施設には 公共の公園としての機能も 136 00:07:35,840 --> 00:07:37,576 斎場としての機能も 137 00:07:37,600 --> 00:07:40,296 愛する人々を追悼する場としての機能もあり 138 00:07:40,320 --> 00:07:43,416 自然の循環と再び繋がり 139 00:07:43,440 --> 00:07:46,240 優しさと敬意をもって 遺体を扱う場所なのです 140 00:07:48,640 --> 00:07:50,576 基本構造はシンプルです 141 00:07:50,600 --> 00:07:52,216 「コア」という縦長の構造の中で 142 00:07:52,240 --> 00:07:56,336 木材チップで覆われた遺体が 急速な自然分解— 143 00:07:56,360 --> 00:07:57,656 つまり堆肥化を経て 144 00:07:57,680 --> 00:07:59,400 土へと変容します 145 00:08:01,160 --> 00:08:05,600 それにはまず 亡くなった人の遺体を 人体堆肥化施設に運び込みます 146 00:08:06,480 --> 00:08:09,256 そして友人や家族の手で 簡素な埋葬布でくるみ 147 00:08:09,280 --> 00:08:12,320 コアの上層部に運びます 148 00:08:13,160 --> 00:08:16,040 中には自然分解システムが 入っています 149 00:08:18,680 --> 00:08:20,536 埋葬の儀式では 150 00:08:20,560 --> 00:08:22,936 遺体を優しくコアに安置し 151 00:08:22,960 --> 00:08:24,341 木材チップで覆います 152 00:08:25,360 --> 00:08:29,320 こうして人間から土への 穏やかな変容が始まります 153 00:08:31,000 --> 00:08:34,360 数週間のうちに 遺体は自然に堆肥化します 154 00:08:34,960 --> 00:08:37,736 微生物や細菌が炭素を そしてタンパク質を分解し 155 00:08:37,760 --> 00:08:39,856 新たな物質を作ります 156 00:08:39,880 --> 00:08:41,280 豊かな自然の土です 157 00:08:42,640 --> 00:08:45,160 この土はその後 新しい命を育てるために利用できます 158 00:08:45,800 --> 00:08:48,480 やがてあなたはレモンの木にもなれるのです 159 00:08:49,586 --> 00:08:50,736 (拍手) 160 00:08:50,760 --> 00:08:51,976 はい ありがとう 161 00:08:52,000 --> 00:08:55,360 (拍手) 162 00:08:57,880 --> 00:09:00,416 今 レモンパイのことを 考えている人は? 163 00:09:00,440 --> 00:09:02,576 (笑) 164 00:09:02,600 --> 00:09:03,800 それともレモン飴かな? 165 00:09:04,720 --> 00:09:05,920 もっと味の濃いものかな? 166 00:09:07,320 --> 00:09:09,536 さて こういった施設に 167 00:09:09,560 --> 00:09:12,256 コアだけでなく 法事や終活のためのスペースを設けることで 168 00:09:12,280 --> 00:09:15,880 悲しみの時を支える場にもなります 169 00:09:16,560 --> 00:09:19,096 既存施設の転用には 大きな可能性があります 170 00:09:19,120 --> 00:09:22,008 古い教会や工場の倉庫は改修して 171 00:09:22,038 --> 00:09:26,400 土を作り 命に敬意を表する場所へと 作り変えることもできます 172 00:09:27,800 --> 00:09:29,976 過去100年の間に火葬率が増え 173 00:09:30,000 --> 00:09:32,776 宗教団体への帰属率が減少するにつれて 希薄化してしまった— 174 00:09:32,800 --> 00:09:34,896 臨終の儀礼的側面を 175 00:09:34,920 --> 00:09:37,560 取り戻すことも私達の目的です 176 00:09:39,440 --> 00:09:42,976 シアトルに建設予定の施設は 世界中の同様の施設の 177 00:09:43,000 --> 00:09:44,600 お手本になるでしょう 178 00:09:45,120 --> 00:09:48,337 南アフリカ、オーストラリア、英国、カナダ その他の国から既に問い合わせがありました 179 00:09:48,337 --> 00:09:51,200 南アフリカ、オーストラリア、英国、カナダ その他の国から既に問い合わせがありました 180 00:09:51,960 --> 00:09:54,336 今は 設計ツール一式を 作成しているところです 181 00:09:54,360 --> 00:09:57,560 他の人達が施設を 設計・建設するのに役立つ— 182 00:09:58,240 --> 00:10:00,816 技術的仕様や 規制関連のベストプラクティスを 183 00:10:00,840 --> 00:10:02,560 まとめたものです 184 00:10:03,080 --> 00:10:05,576 私達は 個人や組織 そしてやがては自治体が 185 00:10:05,600 --> 00:10:07,816 それぞれの街で施設を設計し 186 00:10:07,840 --> 00:10:10,800 建設するお手伝いをしたいと 思っています 187 00:10:12,040 --> 00:10:14,620 こうした施設は 内部のシステムは同じでも 188 00:10:14,640 --> 00:10:17,936 外観や雰囲気はそれぞれ全く異なる方が いいと考えているからです 189 00:10:17,960 --> 00:10:22,016 近隣に住んでいる人達や 地域社会のために 190 00:10:22,040 --> 00:10:23,960 設計されたものであってほしいのです 191 00:10:26,480 --> 00:10:29,696 もう一つ 考えているのは 支援スタッフが待機し 192 00:10:29,720 --> 00:10:33,280 愛する人の遺体を遺族が 優しく準備するのを手伝う体制です 193 00:10:34,520 --> 00:10:37,936 立ち行かなくなっている 従来の葬儀に代わって 194 00:10:37,960 --> 00:10:41,440 美しくて意義もあり そして分かり易いシステムを 195 00:10:42,320 --> 00:10:43,640 作ろうともしています 196 00:10:45,080 --> 00:10:47,736 環境に優しい葬儀は 197 00:10:47,760 --> 00:10:48,960 人として当然の権利です 198 00:10:52,640 --> 00:10:55,736 ほら 昔からよく言いますよね? 199 00:10:55,760 --> 00:10:58,336 「牛を堆肥にできるなら 人間も堆肥にできる」 200 00:10:58,360 --> 00:11:01,360 (笑) 201 00:11:03,280 --> 00:11:04,760 なんちゃって  でも本当です 202 00:11:06,320 --> 00:11:09,376 2014年以来 私達はノースカロライナの丘で 203 00:11:09,400 --> 00:11:11,391 ウェスタン・カロライナ大学 法医人類学部と 204 00:11:11,391 --> 00:11:15,200 共同で試験的プロジェクトを 実施しています 205 00:11:16,200 --> 00:11:19,576 寄贈された6体の遺体を 木材チップで覆い 206 00:11:19,600 --> 00:11:21,896 風が酸素を運び 207 00:11:21,920 --> 00:11:24,200 微生物と細菌が 遺体を分解しました 208 00:11:25,440 --> 00:11:28,936 この試験的プログラムのおかげで 209 00:11:28,960 --> 00:11:32,656 自然の分解作用の驚異的な力を使って 人の遺体を土に変えられることが 210 00:11:32,680 --> 00:11:34,600 証明できました 211 00:11:35,400 --> 00:11:37,800 他にも いくつかの大学と連携しています 212 00:11:38,480 --> 00:11:41,360 ワシントン州立大学の土壌学研究者達に— 213 00:11:42,520 --> 00:11:44,056 とはいえ 大学院生ですが— 214 00:11:44,080 --> 00:11:48,136 アマルガムの詰め物の入った歯を 堆肥化する研究をしてもらっています 215 00:11:48,160 --> 00:11:51,080 中の水銀がどうなるのかを調査するためです 216 00:11:52,040 --> 00:11:54,096 その次は堆肥化の過程で 217 00:11:54,120 --> 00:11:57,576 化学療法剤や医薬品が どのように変化するのか 218 00:11:57,600 --> 00:11:59,336 そして追加の処理が必要かどうかを 219 00:11:59,360 --> 00:12:01,720 判定するための実験を始める予定です 220 00:12:05,640 --> 00:12:07,376 ところで 221 00:12:07,400 --> 00:12:09,896 堆肥化は相当量の熱を発生させますが 222 00:12:09,920 --> 00:12:12,280 私達の堆肥化の方法では特にそうです 223 00:12:13,880 --> 00:12:18,656 提供された遺体のうち 5体目の堆肥化を始めて1週間 224 00:12:18,680 --> 00:12:21,816 木材チップを盛った 塚の内部の温度は 225 00:12:21,840 --> 00:12:24,920 70℃に達しました 226 00:12:26,120 --> 00:12:29,136 その熱を利用して エネルギ-を生み出したり 227 00:12:29,160 --> 00:12:31,600 寒い日には遺族に温もりが 提供できるとしたら? 228 00:12:33,040 --> 00:12:34,880 葬儀革命が始まりました 229 00:12:35,720 --> 00:12:37,680 そんな時代に生きてて よかったですね 230 00:12:39,640 --> 00:12:40,856 ありがとうございました 231 00:12:40,880 --> 00:12:44,360 (拍手)