WEBVTT 00:00:01.293 --> 00:00:04.865 Every Frame a Paintingへようこそ 00:00:08.808 --> 00:00:11.957 先日 編集工程について質問された 00:00:12.080 --> 00:00:15.394 組織化と選別について話したら 00:00:15.524 --> 00:00:18.838 彼女は"いや実際の工程は?" 00:00:18.933 --> 00:00:21.743 "どうやってカットするの?"と 00:00:23.458 --> 00:00:25.667 すべては説明できない 00:00:25.795 --> 00:00:28.950 本能的にカットしているからだ 00:00:29.087 --> 00:00:34.227 編集のプロセスは思考のプロセスだ 00:00:34.367 --> 00:00:40.085 知識ではなく 感覚でやっている 00:00:40.210 --> 00:00:41.848 僕も同じだ 00:00:41.983 --> 00:00:44.785 編集工程について考えたので 00:00:44.910 --> 00:00:47.665 今回はその話をしよう 00:00:47.780 --> 00:00:51.110 編集者はどう考え 感じているか 00:00:55.646 --> 00:00:58.816 まず編集は目に関連している 00:00:58.933 --> 00:01:02.787 何よりも目が 人に感情を伝える 00:01:02.898 --> 00:01:07.238 よい役者は会話よりも目で語る 00:01:07.363 --> 00:01:10.233 僕は何も言わなかった 00:01:10.603 --> 00:01:13.577 それで"なぜ何も言わないんだ"と 00:01:13.869 --> 00:01:19.111 何か言うべきだと いいセリフを 00:01:19.365 --> 00:01:24.438 それで座ってよく考えて 00:01:24.587 --> 00:01:26.374 "エリオット ねぇ" 00:01:27.210 --> 00:01:29.004 "食べて おいしい" 00:01:29.129 --> 00:01:31.511 何も言わないことにした 00:01:32.331 --> 00:01:33.781 それがいいと 00:01:33.911 --> 00:01:36.759 それが探しているものだ 00:01:36.878 --> 00:01:41.836 決断したように目が変わる瞬間 00:01:45.575 --> 00:01:49.082 他にはない強力な場面だ 00:01:49.213 --> 00:01:52.915 目からカットして視線の先へ 00:01:56.417 --> 00:02:00.596 言葉がなくても考えがわかる 00:02:01.452 --> 00:02:04.513 次の概念は学ぶのが難しい 00:02:04.658 --> 00:02:07.077 時間を使う感情 00:02:07.227 --> 00:02:10.300 私たちは人を見て 人とつながる 00:02:10.448 --> 00:02:14.306 話すより顔を見ている時間が多い 00:02:19.224 --> 00:02:21.465 その後を見る時間も 00:02:26.219 --> 00:02:30.679 編集者は感情を与える時間を決める 00:02:30.878 --> 00:02:33.727 次のシーンで練習しよう 00:02:33.887 --> 00:02:36.434 どう感じるだろうか 00:02:42.644 --> 00:02:46.476 次はどう感じるだろう 00:02:56.335 --> 00:02:58.390 違うだろうか 00:02:58.898 --> 00:03:00.731 これが編集の決断だ 00:03:00.841 --> 00:03:03.382 数秒で大きく変わる 00:03:03.507 --> 00:03:06.967 難しい選択で ここに正解はない 00:03:07.106 --> 00:03:11.109 続行して感情が伝わるならカットしない 00:03:19.687 --> 00:03:24.401 感情の起伏は複数のシーンで作れる 00:03:24.561 --> 00:03:28.117 次のシーンでルークが能力を試す 00:03:30.285 --> 00:03:34.523 各場面の長さを見てみよう 00:03:38.653 --> 00:03:43.347 クライマックスに向けて短くなっていく 00:03:49.593 --> 00:03:53.459 ピークが過ぎると落ち着いていく 00:03:59.310 --> 00:04:04.434 そして最初よりも長くなっている 00:04:05.370 --> 00:04:08.530 この流れは15秒あるが 00:04:08.680 --> 00:04:10.664 ここに時間を使うことで 00:04:10.801 --> 00:04:14.721 ルークの失敗を感じることになる 00:04:16.349 --> 00:04:19.345 "だめだ 大きすぎる" 00:04:19.490 --> 00:04:21.646 短くしたらどうなるか 00:04:21.776 --> 00:04:24.726 似たようなシーンを見てみよう 00:04:24.857 --> 00:04:27.336 違いを感じるだろうか 00:04:33.436 --> 00:04:35.667 "君はできる 頑張れ" 00:04:39.104 --> 00:04:40.839 "通じない" 00:04:40.953 --> 00:04:43.005 感情は見えた? 00:04:43.238 --> 00:04:45.885 スコットは失敗した 00:04:46.772 --> 00:04:48.725 30フレームで 00:04:48.911 --> 00:04:51.711 ルークの失敗はというと 00:04:55.648 --> 00:04:57.649 30秒だ 00:04:59.669 --> 00:05:01.131 人は機械じゃない 00:05:01.281 --> 00:05:03.500 感じるには時間がかかる 00:05:03.621 --> 00:05:07.495 時間がないと感じることはない 00:05:07.615 --> 00:05:13.037 最近の映画は何も感じるものがない 00:05:13.167 --> 00:05:16.927 はっきり見せようとしすぎて 00:05:17.043 --> 00:05:20.619 本当らしさがなくなってる 00:05:20.918 --> 00:05:22.996 本当らしさは難しい 00:05:23.122 --> 00:05:25.012 "放してやれ" 00:05:25.164 --> 00:05:27.767 タイミングは非意識的で 00:05:27.897 --> 00:05:32.608 すべての場面には自然なリズムがある 00:05:38.264 --> 00:05:43.367 話とその語り方には深い関連があります 00:05:43.527 --> 00:05:45.777 話のリズムがある 00:05:45.927 --> 00:05:51.973 編集は70%がリズムです 00:05:56.059 --> 00:05:57.710 明白なリズムもある 00:05:57.840 --> 00:06:00.800 体を動かしている時とか 00:06:09.310 --> 00:06:11.350 微妙な場合もある 00:06:11.479 --> 00:06:15.170 遠くを歩く人や 00:06:16.092 --> 00:06:20.626 レストランのコック 客 ウェイトレス 00:06:22.334 --> 00:06:25.110 人が日々感じるリズムは 00:06:25.250 --> 00:06:27.724 編集が難しい 00:06:28.179 --> 00:06:30.226 何回も映像を見ていると 00:06:30.347 --> 00:06:34.257 カットを望まれたような感覚が起こる 00:06:42.844 --> 00:06:46.306 昔は完全にリズムでやっていた 00:06:46.453 --> 00:06:49.872 見えない編集とはこのことだ 00:06:50.025 --> 00:06:52.054 カットがとても自然 00:06:53.507 --> 00:06:55.501 "もっと知り合おう" 00:06:55.641 --> 00:06:56.733 気づいた? 00:06:56.850 --> 00:06:59.811 "僕の部屋に行こうか" 00:06:59.943 --> 00:07:01.974 見える時もある 00:07:02.091 --> 00:07:07.001 怒りを表すにはわざとらしい方がいい 00:07:15.430 --> 00:07:19.558 不安を生むカットもある 00:07:27.727 --> 00:07:31.707 マーティはいつも言っていました 00:07:31.847 --> 00:07:35.050 もう少し長くすれば… 00:07:40.242 --> 00:07:43.711 正しいものになると 00:07:43.868 --> 00:07:48.220 真の問題はどんな反応がほしいかだ 00:07:55.564 --> 00:07:59.208 異質なカットをすべき時もある 00:08:02.670 --> 00:08:04.519 最後のポイントだ 00:08:04.669 --> 00:08:08.250 編集が本能的なら どう学ぶのか? 00:08:08.380 --> 00:08:10.469 方法は一つ 00:08:10.589 --> 00:08:11.739 練習だ 00:08:11.857 --> 00:08:15.550 編集はダンスにとても似ている 00:08:15.672 --> 00:08:18.822 初歩は説明できても 00:08:18.946 --> 00:08:22.098 とにかくダンスするしかない 00:08:22.381 --> 00:08:23.834 カットするしかない 00:08:23.944 --> 00:08:28.309 あなただけのセンスが手に入るだろう 00:08:28.738 --> 00:08:31.628 僕は10年やってるがまだまだ 00:08:31.752 --> 00:08:35.758 行き詰まるとカーンの言葉を思い出す 00:08:35.908 --> 00:08:39.835 編集の美しさは作家も感じてると思う 00:08:40.195 --> 00:08:44.500 全体を見つつ 常にひとかたまりを見る 00:08:44.924 --> 00:08:49.995 シーンもカットも一つずつ作る 00:08:50.137 --> 00:08:52.310 一つの場面を作ろう 00:08:52.444 --> 00:08:54.724 どんなイメージも 00:08:54.866 --> 00:08:56.436 "大丈夫か" 00:08:57.152 --> 00:09:00.137 感情とリズムを持つのだから 00:09:06.081 --> 00:09:09.364 そしてそれを感じたら…