(怪しげな音楽) - これは完成? - 多分ね でも完成ってどうゆう意味かしら (笑い) - たしかに - 文章は完全性という幻想をまとっています (紙をめくる音) 一度何かを読んだとしても それは理解したというわけではありません 私は言葉で遊び 読みやすくしたり 不明瞭にしたりして 人々に理解する努力を促します これは招待状です 私と一緒に考えましょう (紙の擦れる音) - ええ - 家族の記録係なの? - 家族全員の中で 私が一番綺麗好きなの だから家へ行くと毎回 何枚かの写真を拝借してるわ 私の父は1980年代にイスラム教に改宗しました 彼はノートをタイプしながら イスラムについて学んでいました (タイプライターの音) 教典のコピーをとって それを紙に貼り付け 注釈をつけていました 父は何度も繰り返し再読することで 物事を理解しました 素晴らしいと思いました テキストに返答する 私もそのことを考えていたからです 文章、それ自体は終わることはありません 新しい文章を読む時 毎回ページに注釈を付けるか 頭の中に注釈をつけます そして 文字通り新しい文章を作るのです このような読み手と書き手の共同作業は 文章が最終的な意味を提示しているのではなく 能動的に文章に関わるよう 私たちを招待していることを意味しています (紙の擦れる音) 父と私のノートを見れば(笑い) 父が学習用として作ったものが 基本的に私の芸術手法と同じだとわかります (怪しげな音楽が盛り上がっていく) (紙の擦れる音) 今やっていることと何も変わらない 沢山読んで芸術活動をする 子供の頃の自分は 自分が何がしたいか正確に知っているようね (明るい電子音楽) 文章に取り組む以外私は何もしてきませんでした 言葉が何を伝えるかに加え どのように見えるかにも関心があります ページ上 壁 公共の場 木曜日の歩きすがらに毎週これを見る意味とは? 何度も何度も 繰り返し繰り返し 文章に取り組む意味とは? 再読することは儀式です 言葉が実際に伝えようとしていること 同様に 言葉の持つ概念とその意義 それにも大きな関心があります (紙の擦れる音) 文章を探す時 特定の文章を探しているわけではありません 特定の形の文字や 特定の形の言葉を探しています 本棚の中の本を適当に繰って 完全なAや完全なBを探します 様々な方法で各文字を理解して それから文字と単語を組み立てます (怪しげな音楽) そのようにして今書いているのはこれです ”それらは上方向に傾斜する反響する口を旋回すべきだろうか?” この瞬間、私は意味を理解しているでしょうか? 否 けれど反響を旋回するというというのが気に入りました とても平易な文章を 暗号化したり暗号学を用いて どのように難解にすることが出来るでしょうか? "我々は偽装解答を周行す” 理解を急ぐのでなはなく 速度を落とすようにとの呼びかけです 文章をすぐに理解できない時 二つの解決策があります 文を飛ばして先へ進むか 少し時間をかけて解明するか (穏やかな音楽) 気を付けてゆっくりと 世界を読み解く他の方法を考えるための プロキシのようなものです 難解なものを無かったことにするのではなく もう少しだけ時間をかけるようにとの要請です 自身を判別可能な不可視なものにする その意味について深く考えます いつ自身を難解なものにし 容易に入り込めないものにするのでしょう? いつ自身を開き もっと多くの人との関係を欲するのでしょう? 判読可能で都合のいい世界で あなたはどのように振る舞うのでしょう? そして私は時が来るまで身を隠すのです (穏やかな音楽)