1
00:00:00,000 --> 00:00:04,000
「自然界から受けるインスピレーション」
がテーマの会合に参加できて光栄です

2
00:00:04,000 --> 00:00:09,000
「自然界から受けるインスピレーション」
がテーマの会合に参加できて光栄です

3
00:00:09,000 --> 00:00:13,000
しかも前戯の部に参加できて なおさら光栄です

4
00:00:13,000 --> 00:00:15,000
これが前戯の部と気付きましたか？

5
00:00:15,000 --> 00:00:18,000
なぜなら 大好きな生物の話をするからです

6
00:00:18,000 --> 00:00:21,000
それはクビナガカイツブリという鳥です

7
00:00:21,000 --> 00:00:25,000
その求愛ダンスは一生に一度は見る価値があります

8
00:00:25,000 --> 00:00:28,000
グレーシャー国立公園のボーマン湖に行って－

9
00:00:28,000 --> 00:00:32,000
山を逆さまに反射させる細長い湖です

10
00:00:32,000 --> 00:00:34,000
私とパートナーが競漕艇を漕いでいたら

11
00:00:34,000 --> 00:00:40,000
一羽のクビナガカイツブリがやって来ました

12
00:00:40,000 --> 00:00:45,000
普段 この鳥が求愛ダンスをする際は

13
00:00:45,000 --> 00:00:50,000
つがいが一緒に水の中で走り始め

14
00:00:50,000 --> 00:00:54,000
水掻きをドンドン速くするとスピードが上がり

15
00:00:54,000 --> 00:00:57,000
やがて体が湖面から浮上して

16
00:00:57,000 --> 00:01:01,000
背中をピンと伸ばしたまま 足が水面を漕ぎだします

17
00:01:01,000 --> 00:01:06,000
競漕艇を漕いでいたところ
一羽のクビナガカイツブリがやって来て

18
00:01:06,000 --> 00:01:10,000
競漕艇だから かなりの速度で進んでいるわけで

19
00:01:10,000 --> 00:01:17,000
このクビナガカイツブリは私達を
恋の相手と勘違いしたらしく

20
00:01:17,000 --> 00:01:21,000
競漕艇のそばの水上を走り始めて

21
00:01:21,000 --> 00:01:26,000
求愛ダンスを行ったのです
それも何マイルも

22
00:01:26,000 --> 00:01:30,000
止めては 始まり 
また 止めては 始まり

23
00:01:30,000 --> 00:01:32,000
まさに前戯ですね

24
00:01:32,000 --> 00:01:35,000
（笑）

25
00:01:35,000 --> 00:01:44,000
その時 自分の種を変えたいと思いました

26
00:01:44,000 --> 00:01:48,000
娯楽については他の生物から学ぶ事があります

27
00:01:48,000 --> 00:01:52,000
生物から学ぶ事は他にも沢山あります

28
00:01:52,000 --> 00:01:55,000
今日 お話したいのは

29
00:01:55,000 --> 00:01:59,000
技術とデザインについて生物から学ぶ事です

30
00:01:59,000 --> 00:02:01,000
私の本が出版されてから－

31
00:02:01,000 --> 00:02:04,000
バイオミミクリー（生物模倣技術）に関する本で

32
00:02:04,000 --> 00:02:08,000
出版されてから建築家 デザイナー エンジニア

33
00:02:08,000 --> 00:02:11,000
つまり社会を作り上げている人達が電話をしてきて

34
00:02:11,000 --> 00:02:15,000
“インスピレーションを得るために生物学者が
デザイン会議に参加して欲しい” と言ったり

35
00:02:15,000 --> 00:02:18,000
“インスピレーションを得るために生物学者が
デザイン会議に参加して欲しい” と言ったり

36
00:02:18,000 --> 00:02:22,000
また もっとうれしいのは

37
00:02:22,000 --> 00:02:24,000
“自然界に案内して欲しい デザインの難題があるので
適応性の優秀な生物を観察して ヒントを得たい”

38
00:02:24,000 --> 00:02:29,000
“自然界に案内して欲しい デザインの難題があるので
適応性の優秀な生物を観察して ヒントを得たい”

39
00:02:29,000 --> 00:02:33,000
ガラパゴス視察旅行の写真です

40
00:02:33,000 --> 00:02:37,000
廃水を浄化する水処理技術者に同伴しました

41
00:02:37,000 --> 00:02:40,000
実は数人の技術者は視察の趣旨に乗り気でなく

42
00:02:40,000 --> 00:02:45,000
初めは “我々はもう既にバイオミミクリーを駆使して
細菌を使った水の浄化をしています” と言いました

43
00:02:45,000 --> 00:02:50,000
初めは “我々はもう既にバイオミミクリーを駆使して
細菌を使った水の浄化をしています” と言いました

44
00:02:50,000 --> 00:02:54,000
私達が答えたのは 
“それは必ずしも自然からヒントを得るとは言わず

45
00:02:54,000 --> 00:02:58,000
バイオ処理やバイオ支援技術の事ですね

46
00:02:58,000 --> 00:03:03,000
廃水処理に微生物を利用するのは
「順応」 という非常に古い技術です

47
00:03:03,000 --> 00:03:06,000
廃水処理に微生物を利用するのは
「順応」 という非常に古い技術です

48
00:03:06,000 --> 00:03:13,000
バイオミミクリーは生物を見て着想して応用することです”

49
00:03:13,000 --> 00:03:16,000
でも彼らは まだ理解できずにいました

50
00:03:16,000 --> 00:03:18,000
そこで砂浜の散歩に出かけた時に私から尋ねました

51
00:03:18,000 --> 00:03:23,000
“直面している大問題を一つ挙げてください
つまり 持続を妨たげるような難題を”

52
00:03:23,000 --> 00:03:26,000
“直面している大問題を一つ挙げてください
つまり 持続を妨たげるような難題を”

53
00:03:26,000 --> 00:03:32,000
“スケーリング ― 水道管内に
無機物が堆積すること” が返事でした

54
00:03:32,000 --> 00:03:34,000
家の中で塵が積もるみたいに
管の中で無機物が堆積するのです

55
00:03:34,000 --> 00:03:36,000
家の中で塵が積もるみたいに
管の中で無機物が堆積するのです

56
00:03:36,000 --> 00:03:40,000
管が塞がるので毒素で流すか
掘り起こす必要があります

57
00:03:40,000 --> 00:03:42,000
管が塞がるので毒素で流すか
掘り起こす必要があります

58
00:03:42,000 --> 00:03:45,000
だからスケーリング防止方法があったら...”

59
00:03:45,000 --> 00:03:50,000
そこで私は砂浜の貝殻を拾って聞きました

60
00:03:50,000 --> 00:03:52,000
“管の中に何が入っていますか？”

61
00:03:52,000 --> 00:03:55,000
“炭酸カルシウム” と彼らが言いました

62
00:03:55,000 --> 00:03:58,000
“これも炭酸カルシウムですよ” と答えました

63
00:03:58,000 --> 00:04:01,000
彼らは知りませんでした
貝殻が何でできているか知りませんでした

64
00:04:01,000 --> 00:04:03,000
彼らは知りませんでした
貝殻が何でできているか知りませんでした

65
00:04:03,000 --> 00:04:07,000
貝殻は蛋白質によって成形され
海水のイオンが結晶を作ってできます

66
00:04:07,000 --> 00:04:10,000
貝殻は蛋白質によって成形され
海水のイオンが結晶を作ってできます

67
00:04:10,000 --> 00:04:14,000
管の中では蛋白質はありませんが
同様な現象が起きることを

68
00:04:14,000 --> 00:04:17,000
廃水処理技術者は知りませんでした

69
00:04:17,000 --> 00:04:23,000
情報不足ではなくて 情報が結びつかないのです

70
00:04:23,000 --> 00:04:26,000
我々は分野別に孤立していて
相互の情報交換ができていません

71
00:04:26,000 --> 00:04:29,000
技術者の一人が考えながら言いました

72
00:04:29,000 --> 00:04:33,000
“貝殻が海水から自動的に起こる結晶
つまり自己組織化式にできるのであれば

73
00:04:33,000 --> 00:04:38,000
“貝殻が海水から自動的に起こる結晶
つまり自己組織化式にできるのであれば

74
00:04:38,000 --> 00:04:43,000
なぜ貝殻は無限に大きくならないのだろう？
何がスケーリングを止めるのだろう？”

75
00:04:43,000 --> 00:04:45,000
なぜ貝殻は無限に大きくならないのだろう？
何がスケーリングを止めるのだろう？”

76
00:04:45,000 --> 00:04:49,000
答えは貝が ある蛋白質を分泌して
結晶化を引き起こすのと同じように ―

77
00:04:49,000 --> 00:04:53,000
答えは貝が ある蛋白質を分泌して
結晶化を引き起こすのと同じように ―

78
00:04:53,000 --> 00:04:57,000
彼らは聞き漏らさないように身を乗り出しました ―

79
00:04:57,000 --> 00:05:00,000
貝殻の結晶進行を止める蛋白質を分泌します
蛋白質が文字通り結晶の表面に付着します

80
00:05:00,000 --> 00:05:02,000
貝殻の結晶進行を止める蛋白質を分泌します
蛋白質が文字通り結晶の表面に付着します

81
00:05:02,000 --> 00:05:06,000
実際　TPA という商品が

82
00:05:06,000 --> 00:05:11,000
結晶を止める蛋白質を真似して作られました

83
00:05:11,000 --> 00:05:15,000
管のスケーリングを止める環境に優しい方法です

84
00:05:15,000 --> 00:05:19,000
その時から技術者の姿勢が変わりました

85
00:05:19,000 --> 00:05:23,000
黙ってると船へ戻らなくなりました

86
00:05:23,000 --> 00:05:26,000
一日目に出かけた時は

87
00:05:26,000 --> 00:05:29,000
カシャカシャと写真を撮って5分で船へ戻ってきました

88
00:05:29,000 --> 00:05:33,000
“終りました その島もう見ました” と

89
00:05:33,000 --> 00:05:35,000
でも貝の話を聞いてから

90
00:05:35,000 --> 00:05:38,000
あちこち這いずり回ったり

91
00:05:38,000 --> 00:05:43,000
時間が許す限り スノーケルしたりしていました

92
00:05:43,000 --> 00:05:47,000
何が起きたかというと 彼らは気付いたのです―

93
00:05:47,000 --> 00:05:51,000
一生かけて解決しようと取組んでいた課題は
あの辺にいる生物が既に解決済だったことを

94
00:05:51,000 --> 00:05:54,000
一生かけて解決しようと取組んでいた課題は
あの辺にいる生物が既に解決済だったことを

95
00:05:54,000 --> 00:05:59,000
自然界について学ぶ姿勢から

96
00:05:59,000 --> 00:06:01,000
自然界から学ぶ姿勢へ転換したのです
それは重大な方向転換です

97
00:06:01,000 --> 00:06:04,000
自然界から学ぶ姿勢へ転換したのです
それは重大な方向転換です

98
00:06:04,000 --> 00:06:08,000
彼らが気付いたのは 課題の答えが至る所に存在し

99
00:06:08,000 --> 00:06:12,000
見方を変えるだけで答えが見えてくる
ということです

100
00:06:12,000 --> 00:06:16,000
38億年の実地試験を経て
1千万～3千万 またはそれ以上の種が

101
00:06:16,000 --> 00:06:19,000
38億年の実地試験を経て
1千万～3千万 またはそれ以上の種が

102
00:06:19,000 --> 00:06:23,000
うまく適応した解決策を持っていると思うのです

103
00:06:23,000 --> 00:06:31,000
特定の状況に対応した解決策というのは重要です
その状況とは地球環境なのです

104
00:06:31,000 --> 00:06:33,000
特定の状況に対応した解決策というのは重要です
その状況とは地球環境なのです

105
00:06:33,000 --> 00:06:38,000
我々が取り組んでいる課題と同じ状況です

106
00:06:38,000 --> 00:06:42,000
型どおりの真似ではなくて

107
00:06:42,000 --> 00:06:44,000
意識的に生物の才能を模範とします

108
00:06:44,000 --> 00:06:47,000
アインシュタインは髪型を真似していますが

109
00:06:47,000 --> 00:06:51,000
独創性のない模倣ではありません

110
00:06:51,000 --> 00:06:56,000
デザイン原理と自然界の才能から何かを学び取るのです

111
00:06:56,000 --> 00:07:00,000
ここにはIT分野の方々が大勢いますが

112
00:07:00,000 --> 00:07:03,000
ＩＴについて詳しいお話しはしません
ただ触れておきたいことは

113
00:07:03,000 --> 00:07:07,000
ソフトウエアでは既に生物から多くを学んでいます

114
00:07:07,000 --> 00:07:11,000
免疫システムのようにウイルスの感染を予防したり
遺伝子制御や生物の発育を参考にしたり

115
00:07:11,000 --> 00:07:14,000
免疫システムのようにウイルスの感染を予防したり
遺伝子制御や生物の発育を参考にしたり

116
00:07:14,000 --> 00:07:19,000
神経回路のようなネットワーク
遺伝的アルゴリズムや 進化的コンピューティング等

117
00:07:19,000 --> 00:07:22,000
神経回路のようなネットワーク
遺伝的アルゴリズムや 進化的コンピューティング等

118
00:07:22,000 --> 00:07:27,000
ソフトウエアは 多くを学んでいます

119
00:07:27,000 --> 00:07:32,000
不思議なのはハードウエアは立ち遅れていることです

120
00:07:32,000 --> 00:07:35,000
シリコンバレーの水脈から何十種類もの発癌物質が

121
00:07:35,000 --> 00:07:40,000
発見された一因がコンピューターにあるとすれば

122
00:07:40,000 --> 00:07:43,000
これらの機械はハイテクとは呼べないでしょう

123
00:07:43,000 --> 00:07:46,000
したがってハードウエアは

124
00:07:46,000 --> 00:07:51,000
生物が達成しているレベルには程遠いです

125
00:07:51,000 --> 00:07:56,000
コンピューターに限らず 
物作りについて何を学べるでしょう？

126
00:07:56,000 --> 00:08:00,000
ここに来るときに乗った飛行機や車 座っている椅子

127
00:08:00,000 --> 00:08:07,000
人間が造る世界をどうやって再設計しましょう？

128
00:08:07,000 --> 00:08:11,000
さらに重要なのは今後10年間
生物から何を学ぶべきかです

129
00:08:11,000 --> 00:08:14,000
生物には数々の優れた技術があります

130
00:08:14,000 --> 00:08:16,000
時間割はどう組みましょう

131
00:08:16,000 --> 00:08:20,000
学習のカギとなる三つの課題があります

132
00:08:20,000 --> 00:08:22,000
一つ目は生物はどうやって物作りするか？

133
00:08:22,000 --> 00:08:25,000
これが生物とは対照的な私達の方法です

134
00:08:25,000 --> 00:08:27,000
熱して叩いて処理するという方法です

135
00:08:27,000 --> 00:08:29,000
それは材料学者の言い方です

136
00:08:29,000 --> 00:08:34,000
上から削る方法だから96％が無駄になって

137
00:08:34,000 --> 00:08:39,000
たったの4％しか製品になりません

138
00:08:39,000 --> 00:08:42,000
熱して叩いて処理して 化学薬品を使います

139
00:08:42,000 --> 00:08:46,000
生物にはそんな余裕がありません
どうやって物作りするのでしょう？

140
00:08:46,000 --> 00:08:49,000
二つ目は生物はどうやって物を最大限に活用するか？

141
00:08:49,000 --> 00:08:52,000
ゼラニウムの花粉です

142
00:08:52,000 --> 00:08:57,000
この形状のおかげで楽に浮遊できます

143
00:08:57,000 --> 00:09:01,000
この形を見てください

144
00:09:01,000 --> 00:09:06,000
生物は物質に情報を足します

145
00:09:06,000 --> 00:09:08,000
つまり 構造

146
00:09:08,000 --> 00:09:13,000
情報を加えます　情報を足すことによって

147
00:09:13,000 --> 00:09:19,000
構造がない場合に得られない機能が生まれます

148
00:09:19,000 --> 00:09:24,000
３つ目は生物はどうやってシステムに物を織り込むか？

149
00:09:24,000 --> 00:09:29,000
自然界は個別に物を扱う訳ではありません

150
00:09:29,000 --> 00:09:33,000
自然界のシステムから遊離している物はないのです

151
00:09:33,000 --> 00:09:36,000
自然界のシステムから遊離している物はないのです

152
00:09:36,000 --> 00:09:38,000
以上が講義概要です

153
00:09:38,000 --> 00:09:44,000
注目してニュースを読んでいると分かるように

154
00:09:44,000 --> 00:09:48,000
生物学では様々な驚くべき発見があります

155
00:09:48,000 --> 00:09:51,000
同時に様々なビジネス界にも注目し

156
00:09:51,000 --> 00:09:55,000
最重要な事業課題は何か探っています

157
00:09:55,000 --> 00:09:57,000
生物学とビジネス界の交流は 全くありません

158
00:09:57,000 --> 00:10:00,000
生物学とビジネス界の交流は 全くありません

159
00:10:00,000 --> 00:10:04,000
今 我々が陥った進化の節穴から抜け出すために

160
00:10:04,000 --> 00:10:09,000
生物学は何を提供できるでしょうか?

161
00:10:09,000 --> 00:10:12,000
生物学から12の提言があります　ざっと概説します

162
00:10:12,000 --> 00:10:15,000
一つ目は私自身ワクワクする自己組織化です

163
00:10:15,000 --> 00:10:19,000
ナノテク分野では皆様が聞いていると思います

164
00:10:19,000 --> 00:10:23,000
貝の話に戻ります 貝は自己組織化する物質です

165
00:10:23,000 --> 00:10:27,000
左下には真珠母の写真があります

166
00:10:27,000 --> 00:10:31,000
海水から形成された無機質と

167
00:10:31,000 --> 00:10:34,000
高分子化合物の層構造で非常に硬いです

168
00:10:34,000 --> 00:10:37,000
人工のハイテク・セラミックスよりも二倍硬いです

169
00:10:37,000 --> 00:10:41,000
実に面白いのは窯で作られる陶磁と違って

170
00:10:41,000 --> 00:10:46,000
真珠は海水生物の体の中と近くで作られます

171
00:10:46,000 --> 00:10:48,000
サンディア国立研究所のジェフ・ブリンカー博士が

172
00:10:48,000 --> 00:10:53,000
サンディア国立研究所のジェフ・ブリンカー博士が

173
00:10:53,000 --> 00:10:57,000
自己組織化製造過程を開発しています

174
00:10:57,000 --> 00:11:01,000
室温での陶磁の製造を想像してください

175
00:11:01,000 --> 00:11:05,000
つまり結晶化と同じ原理を使って

176
00:11:05,000 --> 00:11:08,000
物体を液体に浸して

177
00:11:08,000 --> 00:11:12,000
液体から出すと蒸発によって

178
00:11:12,000 --> 00:11:14,000
ジグソーパズルのように

179
00:11:14,000 --> 00:11:18,000
液体中の分子がギッシリ固まります

180
00:11:18,000 --> 00:11:21,000
すべての硬質材料をこんな風に作れたらどうでしょうか？

181
00:11:21,000 --> 00:11:28,000
太陽電池の構成要素を液状のまま屋根に吹きかけて

182
00:11:28,000 --> 00:11:32,000
光を取り入れる層構造が
自己組織化することを想像してください

183
00:11:32,000 --> 00:11:36,000
IT界にとって面白いのがバイオシリコンです

184
00:11:36,000 --> 00:11:41,000
これがケイ酸塩で できている珪藻です

185
00:11:41,000 --> 00:11:43,000
半導体製造に欠かせないシリコンは

186
00:11:43,000 --> 00:11:49,000
製造工程で発癌物質を発生します

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00:11:49,000 --> 00:11:53,000
これは現在模倣している生物無機物の生成過程です

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00:11:53,000 --> 00:11:57,000
カリフォルニア大学サンタバーバラ校の珪藻を見てください

189
00:11:57,000 --> 00:12:00,000
アーンスト・ハンケル氏の研究成果です

190
00:12:00,000 --> 00:12:05,000
鋳型化プロセスで液体プロセスによって凝固して

191
00:12:05,000 --> 00:12:09,000
室温でこのような構造ができることを

192
00:12:09,000 --> 00:12:13,000
想像してください

193
00:12:13,000 --> 00:12:16,000
完全なレンズの製造を想像してください

194
00:12:16,000 --> 00:12:21,000
左側はクモヒトデです　レンズが体一面を覆っています

195
00:12:21,000 --> 00:12:24,000
ルーセント・テクノロジー社の研究では

196
00:12:24,000 --> 00:12:26,000
レンズの歪みが全くありませんでした

197
00:12:26,000 --> 00:12:29,000
今や最も歪みのないレンズの一つとして知られています

198
00:12:29,000 --> 00:12:32,000
体じゅうに沢山付いています

199
00:12:32,000 --> 00:12:35,000
興味深いのは これもまた自己組織化です

200
00:12:35,000 --> 00:12:39,000
ルーセント社のジョアナ・アイゼンバーグ博士は

201
00:12:39,000 --> 00:12:43,000
低温でこのようなレンズ作りを開発中です

202
00:12:43,000 --> 00:12:47,000
彼女は光ファイバーも研究しています

203
00:12:47,000 --> 00:12:50,000
これは光ファイバーを持つ海綿動物です

204
00:12:50,000 --> 00:12:53,000
海綿動物の基部に見えます

205
00:12:53,000 --> 00:12:56,000
我々の光ファイバーより多く光を透過できます

206
00:12:56,000 --> 00:13:02,000
しかも 結び目を作れるほど柔軟です

207
00:13:02,000 --> 00:13:06,000
次の壮大な構想は　「二酸化炭素の素材利用」です

208
00:13:06,000 --> 00:13:09,000
コーネル大学のジェフ・コーツ博士の考えでは

209
00:13:09,000 --> 00:13:13,000
植物にとって二酸化炭素は
最大の有害物質ではありません

210
00:13:13,000 --> 00:13:16,000
我々がそう思っているだけで
植物はひたすら 二酸化炭素から

211
00:13:16,000 --> 00:13:22,000
でんぶんとブドウ糖を作り続けるのです

212
00:13:22,000 --> 00:13:25,000
彼が触媒を発見して二酸化炭素からポリカーボネートを

213
00:13:25,000 --> 00:13:29,000
作る方法を開発しました 如何にも植物らしい
生分解性プラスチックができるのです

214
00:13:29,000 --> 00:13:31,000
作る方法を開発しました 如何にも植物らしい
生分解性プラスチックができるのです

215
00:13:31,000 --> 00:13:34,000
太陽エネルギー変換は 最も魅力的な構想です

216
00:13:34,000 --> 00:13:38,000
アリゾナ州立大学では紅色細菌を模倣して
エネルギー収集装置を研究しています

217
00:13:38,000 --> 00:13:42,000
アリゾナ州立大学では紅色細菌を模倣して
エネルギー収集装置を研究しています

218
00:13:42,000 --> 00:13:45,000
興味深いのは ヒドロゲナーゼという酵素が

219
00:13:45,000 --> 00:13:50,000
陽子と電子から水素を作り 水素に触媒作用を
引き起こすことが最近分かりました

220
00:13:50,000 --> 00:13:54,000
陽子と電子から水素を作り 水素に触媒作用を
引き起こすことが最近分かりました

221
00:13:54,000 --> 00:13:59,000
燃料電池と可逆性燃料電池の正極に
起きているのと基本的に同じです

222
00:13:59,000 --> 00:14:01,000
燃料電池と可逆性燃料電池の正極に
起きているのと基本的に同じです

223
00:14:01,000 --> 00:14:04,000
人造の燃料電池はプラチナを使います

224
00:14:04,000 --> 00:14:08,000
生物はごく普通にある鉄を使います

225
00:14:08,000 --> 00:14:12,000
水素に触媒作用を起こすヒドロゲナーゼを
最近模倣できるようになりました

226
00:14:12,000 --> 00:14:17,000
水素に触媒作用を起こすヒドロゲナーゼを
最近模倣できるようになりました

227
00:14:17,000 --> 00:14:19,000
プラチナなしでできるというのは
燃料電池にとって大変朗報です

228
00:14:19,000 --> 00:14:22,000
プラチナなしでできるというのは
燃料電池にとって大変朗報です

229
00:14:22,000 --> 00:14:27,000
「形の力」 これは鯨です 鯨のひれには

230
00:14:27,000 --> 00:14:30,000
円形小突起があり その小さいなこぶは

231
00:14:30,000 --> 00:14:35,000
抵抗削減の効率を高めます 例えば飛行機の翼では

232
00:14:35,000 --> 00:14:40,000
効率が 32%向上します

233
00:14:40,000 --> 00:14:42,000
飛行機の翼の縁につけるだけで

234
00:14:42,000 --> 00:14:47,000
かなりの化石燃料の節減になります

235
00:14:47,000 --> 00:14:51,000
「色素なしの色」　孔雀は形で色を作り出します

236
00:14:51,000 --> 00:14:54,000
光を通す層に跳ね返されて色がつくことを
薄膜干渉と言います

237
00:14:54,000 --> 00:14:57,000
光を通す層に跳ね返されて色がつくことを
薄膜干渉と言います

238
00:14:57,000 --> 00:15:00,000
表面層が色を作り出す自己組織化製品
を想像してください

239
00:15:00,000 --> 00:15:04,000
表面層が色を作り出す自己組織化製品
を想像してください

240
00:15:04,000 --> 00:15:09,000
水だけで自浄するような表面を作ることを
想像してください 葉がお手本です

241
00:15:09,000 --> 00:15:14,000
水だけで自浄するような表面を作ることを
想像してください 葉がお手本です

242
00:15:14,000 --> 00:15:16,000
拡大画像に注目してください

243
00:15:16,000 --> 00:15:19,000
塵埃が付着している水のしずくです

244
00:15:19,000 --> 00:15:22,000
これは蓮の葉の拡大写真です

245
00:15:22,000 --> 00:15:27,000
ロータサンという商品を作っている会社があります

246
00:15:27,000 --> 00:15:31,000
ビルの外壁のペンキが乾くと自浄能力がある
葉のこぶを模倣して 雨水がビルをきれいにします

247
00:15:31,000 --> 00:15:36,000
ビルの外壁のペンキが乾くと自浄能力がある
葉のこぶを模倣して 雨水がビルをきれいにします

248
00:15:36,000 --> 00:15:42,000
水が我々にとり大きな問題になります

249
00:15:42,000 --> 00:15:44,000
のどの乾きをいかに癒すか

250
00:15:44,000 --> 00:15:47,000
水を引き込む二つの生物がいます

251
00:15:47,000 --> 00:15:51,000
左側は霧から水を引き込むサカダチゴミムシダマシで

252
00:15:51,000 --> 00:15:54,000
右側は空気から水を引き込むダンゴ虫です

253
00:15:54,000 --> 00:15:57,000
真水は飲みません

254
00:15:57,000 --> 00:16:04,000
モントレーの霧やアトランタの蒸し暑い空気から
ビルに入る前に水を吸い取る技術は大変重要です

255
00:16:04,000 --> 00:16:08,000
モントレーの霧やアトランタの蒸し暑い空気から
ビルに入る前に水を吸い取る技術は大変重要です

256
00:16:08,000 --> 00:16:12,000
分離技術がこれから脚光を浴びます

257
00:16:12,000 --> 00:16:16,000
鉱石の採掘が不要になると言ったらどうでしょう？

258
00:16:16,000 --> 00:16:22,000
廃棄物の流れから金属を採取できたらいかがでしょう？

259
00:16:22,000 --> 00:16:26,000
微生物は水の中から微量の金属を選り分けて
採取することができます

260
00:16:26,000 --> 00:16:28,000
微生物は水の中から微量の金属を選り分けて
採取することができます

261
00:16:28,000 --> 00:16:31,000
サンフランシスコにあるMR3という会社は

262
00:16:31,000 --> 00:16:37,000
微生物の分子を模倣した濾過器を使い

263
00:16:37,000 --> 00:16:40,000
廃水から金属採取を実現しています

264
00:16:40,000 --> 00:16:44,000
グリーン・ケミストリー は水の中の化学です

265
00:16:44,000 --> 00:16:46,000
我々の化学は有機溶剤の中の化学です

266
00:16:46,000 --> 00:16:50,000
これは蜘蛛の糸いぼから糸が出る瞬間の写真です

267
00:16:50,000 --> 00:16:53,000
美しいでしょう

268
00:16:53,000 --> 00:17:01,000
グリーン・ケミストリー は産業化学の代わりに
自然界のレシピを採用しています

269
00:17:01,000 --> 00:17:06,000
生物は周期表にある元素の一部しか
使わないので簡単ではありません

270
00:17:06,000 --> 00:17:10,000
生物は周期表にある元素の一部しか
使わないので簡単ではありません

271
00:17:10,000 --> 00:17:14,000
我々は毒性の元素でも使ってしまいます

272
00:17:14,000 --> 00:17:19,000
グリーン・ケミストリーの目的は
周期表のほんの一部を利用して

273
00:17:19,000 --> 00:17:25,000
簡潔なレシピで蜘蛛の糸のように
奇跡的な物質を創造することです

274
00:17:25,000 --> 00:17:27,000
簡潔なレシピで蜘蛛の糸のように
奇跡的な物質を創造することです

275
00:17:27,000 --> 00:17:31,000
「時限つき分解」 包装用資材が役割を果たして

276
00:17:31,000 --> 00:17:35,000
もはや必要でなくなった時に分解し始めます

277
00:17:35,000 --> 00:17:38,000
これは近海にいるムール貝です

278
00:17:38,000 --> 00:17:42,000
糸で石に張り付いています 丁度２年経つと

279
00:17:42,000 --> 00:17:44,000
糸の分解が始まります

280
00:17:44,000 --> 00:17:47,000
「医療」 とても良い話です

281
00:17:47,000 --> 00:17:50,000
向こうにいるのはクマムシです

282
00:17:50,000 --> 00:17:56,000
世界中で ワクチンを患者まで
届けられないことが問題になっています

283
00:17:56,000 --> 00:17:59,000
世界中で ワクチンを患者まで
届けられないことが問題になっています

284
00:17:59,000 --> 00:18:03,000
理由は 冷却をずっと維持できないからです

285
00:18:03,000 --> 00:18:05,000
いわゆるコールド・チェーンが壊れます

286
00:18:05,000 --> 00:18:08,000
ブルス・ロスナー氏が調査した結果

287
00:18:08,000 --> 00:18:14,000
クマムシは完全に乾いても何ヶ月間も生き続けられて

288
00:18:14,000 --> 00:18:17,000
再生できることが分かりました

289
00:18:17,000 --> 00:18:20,000
氏はワクチンを乾燥する方法を発見しました

290
00:18:20,000 --> 00:18:24,000
クマムシの細胞にあると同じような

291
00:18:24,000 --> 00:18:27,000
糖カプセルにワクチンを包みます

292
00:18:27,000 --> 00:18:32,000
それでワクチンを冷却保存する必要がなくなります

293
00:18:32,000 --> 00:18:36,000
グローブ・ボックスに入れても大丈夫です

294
00:18:36,000 --> 00:18:41,000
生物から学習するのです
これは水についてのセッションですが

295
00:18:41,000 --> 00:18:44,000
水がなくても生きられる生物から学べば
常温で保存可能なワクチンを製造できます

296
00:18:44,000 --> 00:18:51,000
水がなくても生きられる生物から学べば
常温で保存可能なワクチンを製造できます

297
00:18:51,000 --> 00:18:54,000
12まで話す時間はありませんが

298
00:18:54,000 --> 00:18:58,000
お伝えしたい もっとも大事なことは

299
00:18:58,000 --> 00:19:03,000
生物は環境に適合したことに加え
凄いことを成し遂げる技を習得し

300
00:19:03,000 --> 00:19:08,000
生物は環境に適合したことに加え
凄いことを成し遂げる技を習得し

301
00:19:08,000 --> 00:19:11,000
それにより自分自身と子孫を支えてくれる
この地球環境を保全していることです

302
00:19:11,000 --> 00:19:16,000
それにより自分自身と子孫を支えてくれる
この地球環境を保全していることです

303
00:19:16,000 --> 00:19:19,000
生物は前戯を行っている間に
非常に大切なことを考えています

304
00:19:19,000 --> 00:19:22,000
生物は前戯を行っている間に
非常に大切なことを考えています

305
00:19:22,000 --> 00:19:26,000
今から１万世代先の子孫に
遺伝子を残そうとしています

306
00:19:26,000 --> 00:19:31,000
今から１万世代先の子孫に
遺伝子を残そうとしています

307
00:19:31,000 --> 00:19:33,000
そのためにも子孫を支える地球環境を
破壊しない生き方を探っているのです

308
00:19:33,000 --> 00:19:37,000
そのためにも子孫を支える地球環境を
破壊しない生き方を探っているのです

309
00:19:37,000 --> 00:19:40,000
デザインでは それが一番大きな挑戦です

310
00:19:40,000 --> 00:19:46,000
幸い 名案を提供してくれる
天才生物が何百万もいます

311
00:19:46,000 --> 00:19:49,000
幸い 名案を提供してくれる
天才生物が何百万もいます

312
00:19:49,000 --> 00:19:52,000
生物との対話を頑張りましょう

313
00:19:52,000 --> 00:19:53,000
ありがとうございます

314
00:19:53,000 --> 00:20:07,000
（拍手）

315
00:20:07,000 --> 00:20:11,000
前戯と言えば 折角ですから
12番目までざっと聞きましょう

316
00:20:11,000 --> 00:20:12,000
本当ですか？

317
00:20:12,000 --> 00:20:15,000
はい 超短縮版でお願いします

318
00:20:15,000 --> 00:20:18,000
スライドは美しくて アイディアは壮大ですから

319
00:20:18,000 --> 00:20:20,000
残りを聞かない訳にはいきません

320
00:20:20,000 --> 00:20:22,000
残りを聞かない訳にはいきません

321
00:20:22,000 --> 00:20:26,000
わかりました マイク持ったまま続けます

322
00:20:26,000 --> 00:20:29,000
今 医療について話しました

323
00:20:29,000 --> 00:20:32,000
「検出と反応」　フィードバックは大きな課題です

324
00:20:32,000 --> 00:20:36,000
バッタです 1平方キロに8千万匹が
密集しても バッタは衝突しませんが

325
00:20:36,000 --> 00:20:39,000
バッタです 1平方キロに8千万匹が
密集しても バッタは衝突しませんが

326
00:20:39,000 --> 00:20:44,000
私達は毎年360万件の交通事故を起こしています

327
00:20:44,000 --> 00:20:46,000
（笑）

328
00:20:46,000 --> 00:20:50,000
バッタにはとても大きな神経細胞があると
ニューカスル大学の研究者が発見しました

329
00:20:50,000 --> 00:20:53,000
バッタにはとても大きな神経細胞があると
ニューカスル大学の研究者が発見しました

330
00:20:53,000 --> 00:20:56,000
彼女はバッタの大きな神経細胞に基づいて

331
00:20:56,000 --> 00:20:58,000
衝突回避回路を作っている最中です

332
00:20:58,000 --> 00:21:02,000
衝突回避回路を作っている最中です

333
00:21:02,000 --> 00:21:04,000
11番目は 大変大きな意義があります

334
00:21:04,000 --> 00:21:06,000
それは肥沃度を増すことです

335
00:21:06,000 --> 00:21:10,000
収穫するたびに土地がより豊沃になる農業です

336
00:21:10,000 --> 00:21:14,000
肥沃度が増せば より多くの作物が取れます

337
00:21:14,000 --> 00:21:19,000
地球の収容能力をもっと増して

338
00:21:19,000 --> 00:21:22,000
より多くの命が繁茂する機会を作る必要があります

339
00:21:22,000 --> 00:21:24,000
他の生物は実行しているのです

340
00:21:24,000 --> 00:21:27,000
生態系全体がしているのです

341
00:21:27,000 --> 00:21:30,000
命が繁茂する機会を増しています

342
00:21:30,000 --> 00:21:33,000
農業は正反対のことをしてきました

343
00:21:33,000 --> 00:21:37,000
草原が土壌を作る仕組に基づいた農業

344
00:21:37,000 --> 00:21:41,000
土着の有蹄動物が放牧地の健全性を
増加させる仕組に基づいた牧畜

345
00:21:41,000 --> 00:21:43,000
土着の有蹄動物が放牧地の健全性を
増加させる仕組に基づいた牧畜

346
00:21:43,000 --> 00:21:48,000
水を浄化するだけではなく

347
00:21:48,000 --> 00:21:50,000
すばらしい生産性を生み出す
沼地の仕組に基づいた廃水処理

348
00:21:50,000 --> 00:21:54,000
すばらしい生産性を生み出す
沼地の仕組に基づいた廃水処理

349
00:21:54,000 --> 00:21:58,000
これらが簡単なデザインの概要です　
簡単そうに見えますが

350
00:21:58,000 --> 00:22:03,000
自然界が38億年を掛けて作り上げたものです

351
00:22:03,000 --> 00:22:08,000
つまり 取り巻く環境を改良する
仕組を見出せなかった生物は

352
00:22:08,000 --> 00:22:12,000
つまり 取り巻く環境を改良する
仕組を見出せなかった生物は

353
00:22:12,000 --> 00:22:15,000
もう存在していないのです

354
00:22:15,000 --> 00:22:18,000
これが12番目の構想です

355
00:22:18,000 --> 00:22:22,000
生物の秘密の裏技 いわばマジック・トリックは

356
00:22:22,000 --> 00:22:26,000
生物が生物の利益となる状況を
自ら創出するということです

357
00:22:26,000 --> 00:22:30,000
土壌を作り 空気をきれいにし 水を浄化し

358
00:22:30,000 --> 00:22:33,000
私達が生きるために必要な大気を作り出します

359
00:22:33,000 --> 00:22:39,000
しかも素敵な前戯を行いながら
そして他の様々なニーズを満たしながら

360
00:22:39,000 --> 00:22:45,000
ですから これらは相互排他的ではありません

361
00:22:45,000 --> 00:22:48,000
私達には義務があります
自らのニーズを満たしつつ 地球をエデンの園にするのです

362
00:22:48,000 --> 00:22:54,000
私達には義務があります
自らのニーズを満たしつつ 地球をエデンの園にするのです

363
00:22:54,000 --> 00:22:55,000
ジニーン ありがとうございました

364
00:22:55,000 --> 00:22:56,000
（拍手）